1年高値846 円
1年安値430 円
出来高241 千株
市場東証1
業種サービス業
会計日本
EV/EBITDA12.7 倍
PBR1.6 倍
PSR・会予1.9 倍
ROA6.1 %
ROIC5.3 %
β1.45
決算3月末
設立日1973/5
上場日2004/3/8
配当・会予5 円
配当性向8.2 %
PEGレシオ-4.0 倍
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:-3.7 %
利益(百万円)
営利3y CAGR・予想:47.4 %
純利3y CAGR・予想:-3.9 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

(1) 事業の内容について

 当社グループの企業集団は、当社、連結子会社20社及び関連会社3社の合計24社で構成されております。事業の内容は、1.製薬企業等から前臨床試験(注1)、臨床試験(治験)(注2)(注3)及び新薬承認申請業務を受託し、医薬品開発支援を行うCRO(Contract Research Organization)事業、2.当社が独自に開発した経鼻投与製剤(注4)並びに大学やバイオベンチャーの基礎的な知見や技術を育成してビジネス化していくトランスレーショナル リサーチ(TR)事業、3.メディポリス指宿において地熱発電や宿泊施設運営などを行うメディポリス事業を行っております。

 具体的には、CRO事業では、安全性研究所において前臨床試験を、薬物代謝分析センターにおいて前臨床試験及び臨床試験の試料分析を、株式会社新日本科学PPDにおいて臨床試験をそれぞれ受託しております。TR事業としては、偏頭痛薬、制吐剤、インフルエンザワクチン、抗てんかん薬、抗アナフィラキシー薬などの経鼻製剤を自社開発しているほか、核酸医薬品の開発を行うWAVE Life Sciences Ltd.や経鼻製剤を応用した経鼻偏頭痛薬の開発会社である Satsuma Pharmaceuticals, Inc.などを支援しています。メディポリス事業では、環境に配慮した完全閉鎖式バイナリ―地熱発電事業並びに一般社団法人メディポリス医学研究所メディポリス国際陽子線治療センターと連携して、宿泊施設指宿ベイヒルズHOTEL&SPAを運営しています。

 米国においては、米国前臨床事業のSNBL U.S.A., Ltd.(米国 ワシントン州)は、中長期的な視点で米国事業の成長を加速するためにシナジー効果が期待できる海外CROとの提携がより効果的と考え、北米を拠点とする臨床CROであるAltasciencesグループ(カナダ ケベック州)に米国前臨床事業(研究施設など不動産を除く)を分社化したうえで、2018年9月に事業譲渡いたしました。香港の新日本科学(亜州)有限公司は、アジアにおける事業を統括し、中国本土の肇慶創薬生物科技有限公司、カンボジア王国のTIAN HU(CAMBODIA)ANIMAL BREEDING RESEARCH CENTER Ltd.では、実験動物の繁殖育成と検疫輸出を行っています。

 SMO事業を担っておりました株式会社新日本科学SMO(以下「新日本科学SMO」)は、この数年、関東地域の事業基盤を確立しながら、グループ内のSMO事業を統合し、特にがん対象試験の強化を進めておりましたが、SMO業界として国内大手グループへの集約が進んでいることから、他社との提携を含めた事業再編を検討した結果、新たな成長が期待できるエムスリー株式会社(東京都港区)への事業売却が適当であると判断し、2018年10月に新日本科学SMOの全株式を譲渡いたしました。

 

(注1)前臨床試験:臨床試験に着手する前に、実験動物や細胞・細菌を用いて医薬品等の化学物質の有効性と安全性を確認する試験です。

(注2)臨床試験:ヒトに対する薬の有効性と安全性を確認するために、医療機関で実施する試験です。

(注3)治験:臨床試験のうち、厚生労働省から新薬の承認を得るために実施する試験です。

(注4)経鼻投与製剤:既に市販されている薬剤の剤型に工夫を施し、鼻から投与し、鼻粘膜から吸収させ、治療するシステムのことであります。

(2) 医薬品開発のプロセスにおける当社グループの事業領域について

 製薬企業は、医薬品を開発し、最終的に販売するまでには薬事法に基づく様々な試験を実施し、有効性と安全性を確認します。厚生労働省に新薬承認申請を行うに際しては、それらの試験の成績を添付し、同省諮問機関の専門家による厳密な審査を経て承認が得られるシステムになっております。

 医薬品開発のプロセスにおける当社グループの事業領域については、次のとおりであります

(画像は省略されました)

(3) セグメントについて

 セグメントは、当社と連結子会社20社、持分法適用関連会社3社により、次のとおり前臨床事業・臨床事業・トランスレーショナル リサーチ事業・メディポリス事業及びその他事業に区分されております。

セグメント

主な事業の内容

構成会社

前臨床事業

製薬企業等の委託者により創製された被験物質について、実験動物や細胞・細菌を用いてその有効性と安全性を確認する事業

当社

SNBL U.S.A., Ltd.

新日本科学(亜州)有限公司

肇慶創薬生物科技有限公司

SHIN NIPPON BIOMEDICAL LABORATORIES

(CAMBODIA) LIMITED

ANGKOR PRIMATES CENTER INC.

TIAN HU(CAMBODIA) ANIMAL BREEDING RESEARCH CENTER Ltd.

臨床事業

治験薬のヒトでの有効性と安全性を確認する事業

株式会社CLINICAL STUDY SUPPORT

株式会社新日本科学グループ

University Medicines International, LLC.

株式会社新日本科学PPD(注)

トランスレーショナル リサーチ事業

経鼻投与製剤等の開発及び大学、バイオベンチャー、研究機関などにおける基礎研究から派生してくる有望なシーズ技術や新規物質を発掘して、医薬品などの評価・承認に必要な前臨床試験や臨床試験を行いながら、基礎理論を臨床の場で実証することにより、付加価値を高めて事業化する事業等

当社

AXIS株式会社

Ruika Therapeutics, Inc.

メディポリス事業

宿泊施設運営及び地熱発電事業

当社

SNBL Nature 株式会社

株式会社メディポリスエナジー

株式会社メディポリス

その他事業

事務業務受託等

SNBLアセットマネジメント株式会社

ふれあい・ささえあい株式会社

Bhutan Fortune株式会社

株式会社Gemseki

トランクソリューション株式会社

FREESIA HD,INC.

JRMPC株式会社(注)

株式会社NANA(注)

 (注)持分法適用関連会社であります。

 

 当社及び連結子会社のセグメント系統図並びに会社別事業内容は、次のとおりであります。

     <セグメント系統図>

(画像は省略されました)

<会社別事業内容>

 

セグメント

当社(事業部)

及び主な連結子会社

所在地

事業内容

当社

前臨床事業

安全性研究所

鹿児島

前臨床試験を行っております。

薬物代謝分析センター

和歌山

前臨床試験及び臨床試験の試料分析を行っております。

トランスレーショナルリサーチ事業

TRカンパニー

東京・鹿児島

経鼻投与製剤等の開発を行っております。

また、大学等との共同研究の推進、バイオベンチャー等の支援を行っております。

メディポリス

事業

指宿ベイヒルズHOTEL&SPA

鹿児島

ホテル宿泊施設を運営しております。

主な

連結

子会社

前臨床事業

肇慶創薬生物科技有限公司

中国広東省

実験動物の繁殖・育成・検疫等を行っております。

SHIN NIPPON BIOMEDICAL LABORATORIES (CAMBODIA) LIMITED

カンボジア王国プノンペン都

実験動物の繁殖・育成・検疫等を行っております。

メディポリス

事業

株式会社メディポリスエナジー

鹿児島

地熱発電事業を行っております。

 

(4) 前臨床事業について

 前臨床試験とは、製薬企業等により開発された被験物質(注1)の有効性と安全性について、実験動物や細胞・細菌などを用いて調べる試験です。実験動物を用いる前臨床試験は、その後に続く、ヒトによる臨床試験や製造販売後、診療の場における患者さんへの危害を未然に防止するために不可欠であり、その実施は薬事法等で定められております。当社グループで実施する前臨床試験には、安全性試験(単回・反復投与毒性試験、生殖発生毒性試験等)、薬理試験(安全性薬理試験等)、薬物動態試験があります。各試験の種類や試験内容は次のとおりです。

前臨床試験の種類

説明

安全性試験

単回投与毒性試験

被験物質を単回投与し、その毒性を質的量的に明らかにする試験です。

反復投与毒性試験

被験物質を繰り返し投与したとき、明らかな毒性変化を示す用量とその変化の内容及び毒性変化の認められない用量を求める試験です。

生殖発生毒性試験

被験物質の生体への適用が、生殖・発生の過程において何らかの悪影響を及ぼすかどうかの情報を得ることを目的とした試験です。

抗原性試験

薬物がヒトに対して免疫反応に関与する副作用を起こす可能性があるかどうかを調べる試験です。

皮膚(光)感作性試験

皮膚外用剤として用いる医薬品の皮膚での接触感作性、皮膚光感作性のリスクを予測するための試験です。

遺伝毒性試験

細胞や細菌を用いて、被験物質の遺伝子突然変異誘発性や染色体異常誘発性を推定する試験です。

がん原性試験

被験物質が、がん原性を示すかを調べる試験です。

局所刺激性試験

被験物質を局所に適用し、その刺激性を調べる試験です。

吸入毒性試験

吸入装置を用いて、被験物質を全身に暴露した場合、あるいは口や鼻から吸入した場合の毒性を調べる試験です。

TK試験

被験物質を投与した際の血漿あるいは血清中の薬物の濃度を測定し、全身的暴露量を経時的に調べる試験です。

特性試験

被験物質の特性として、純度、含量や性状等を調べる試験です。

安定性試験

被験物質の安定性を調べる試験です。

薬理試験

安全性薬理試験

薬物の薬理作用又は副作用の観察を目的として、ヒトでの安全性を予測するために行われる試験です。

薬効試験

薬物の有効性を評価することを目的として行われる試験です。

薬物動態試験

被験物質投与後の生体内での被験物質及びその代謝物の時間経過に伴う吸収、分布、代謝、排泄等について調べる試験です。

 

 前臨床試験は、厚生労働省が管轄する薬事法の下、GLP(注2)に従い実施しております。具体的には、運営管理者(注3)が指名した試験責任者(注4)の指揮監督の下で、試験計画書(注5)及び標準操作手順書(SOP)(注6)に従って適切に実施し、その成績を最終報告書(注7)として作成し、委託者へ報告しております。なお、試験がGLPに従い適切に実施されていることについて、信頼性保証部門(注8)が試験全般にわたって客観的に調査することがGLPに定められております。

 委託者による試験依頼から最終報告書に至る試験の流れは、次のとおりであります。

(画像は省略されました)

 前臨床試験を実施するにあたっては、GLPの厳格な適用並びに技術力を備えた人材の確保に加えて、飼育施設、試験成績の収集・測定・分析・解析等を行う専用機器、資料保存施設等が充分に整った環境及び実験動物の確保が必要不可欠となります。試験の種類に応じた実験を迅速に開始できる体制を整えるべく、経験豊富で高い技術力を備えた研究者の確保、容易に各種実験動物を準備できるだけの検疫施設及び飼育・繁殖体制の整備、研究施設における諸設備の充実等を図っております。

 当社グループの前臨床試験においては、ヒトとの遺伝子的類似性が高いことから実験動物の中で最も優位性が高いとされているサルを用いた試験を実施しております。サルを用いた試験は、他の実験動物に比べて取扱いが困難であります。当社では自社開発した保定器具(国際特許取得)を用いることにより、安全に試験実施できることに加え、動物にストレスを与えない状態で試験データ採取が可能で、信頼性の高い試験が実施できます。サルの取扱いは、輸入、検疫、飼育及び繁殖に関する基礎技術・ノウハウを保持している必要があります。加えて、当社敷地内には、農林水産大臣の指定を受けた検疫施設(保税倉庫)があり、実験動物としての品質や安定的数量を確保しております。

(注1)被験物質:試験において安全性の評価の対象となる医薬品又は化学的物質、生物学的物質もしくはその製剤をいいます。

(注2)GLP:Good Laboratory Practiceの略語で、「医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準」のことです。医薬品等の製造販売承認申請の際に提出すべき資料のうち、動物による安全性試験データの信頼性を確保するために、試験実施施設が遵守しなくてはならない事項を定めたものです。1979年6月に世界で最初に米国においてGLPが実施され、これを契機として各国において各種のGLPが制定されました。我が国においては、1983年4月に実施された医薬品GLPが始まりで、現在では1996年の薬事法等の一部改正に伴い厚生省令として定められ、1997年4月より施行されました。なお、国内では医薬品GLPの他7種類のGLPが施行されています。

(注3)運営管理者:試験施設の運営及び管理について責任を有する者です。

(注4)試験責任者(SD:Study Director):運営管理者によって各試験毎に指名され、当該試験の計画、実施、記録、報告等について責任を有する者です。

(注5)試験計画書(Protocol):試験の目的を達成するのに必要な試験方法、操作方法が確実に行われるようにするため、試験責任者が試験毎に作成した文書です。

(注6)標準操作手順書(SOP:Standard Operating Procedures):試験が恒常的に適正に実施されるように試験の操作、動物の飼育管理、機器の維持管理等について、実施方法及び手順を記載した文書です。

(注7)最終報告書(Final Report):試験責任者が、試験毎に試験成績を最終的に報告書として作成した文書です。

(注8)信頼性保証部門(QAU:Quality Assurance Unit):信頼性保証部門は、試験の信頼性を保証するための個人又は組織です。信頼性保証部門責任者は運営管理者によって、試験の担当者以外の者から指名されます。さらに、信頼性保証部門責任者は信頼性保証部門担当者を指名し、この信頼性保証部門責任者及び担当者は、客観的な目で試験全般にわたって調査しています。必要に応じて、試験の過程で見られた試験計画書等に従わなかったこと等について指摘、改善を勧告する役割を負っています。その活動の記録、報告は全て文書によって保存されています。

(5) 臨床事業について

 前臨床試験の次の段階である臨床試験(治験)は、被験物質のヒトでの有効性と安全性を確認する試験となります。これは、製薬企業等が実施するものと位置付けられておりますが、ヒトでの試験であることから、製薬企業等は医療機関(医師を含む)に治験への参画を依頼することとなります。即ち、製薬企業等が医療機関に治験の実施を依頼し、医療機関がそれを受託することにより実施されます。

 実施にあたって、製薬企業等(治験依頼者)は、治験の実施準備として、今までの前臨床試験を含めた成績をまとめて評価し、治験実施計画書(注1)案を作成し、その治験実施計画書案に従った治験ができる医師を選び、医師が所属する医療機関に治験の依頼手続きを行います。依頼を受けた医療機関は、治験実施計画書案が倫理的、科学的、医学的妥当性及び当該医療機関における実施可能性の観点から評価するために、治験実施の可否について治験審査委員会(IRB)(注2)に諮り、実施の承認を得て治験の契約を行います。その後、被験者の同意(インフォームド・コンセント)(注3)を得た上で、GCP(注4)、治験実施計画書、標準業務手順書(SOP)(注5)及び薬事法に従って治験を実施します。治験の結果は、症例報告書(注6)として作成され、治験終了通知書(注7)と共に治験依頼者に提出されて治験が終了します。これらの医療機関での治験の実施に関して、治験依頼者は治験がGCP及び治験実施計画書等に従って実施されていることを確認します。以上のように、治験は、製薬企業等と医療機関との間における様々な専門的な管理・運営の下で行われています。

 臨床事業には、主に製薬企業等から臨床試験の管理を受託し、製薬企業の代わりに医療機関に訪問して治験の進捗を管理する事業(CRO事業)並びに治験コーディネーターを派遣して現場での臨床試験を支援する事業(SMO事業)の二つがあります。当社では、関連会社である株式会社新日本科学PPDにおいてCRO事業を行っております。

 医療機関における臨床試験(治験)とCRO及びSMOの流れは、次のとおりであります。

(画像は省略されました)

 医薬品開発がグローバル化する中で国際競争を展開する製薬企業は、開発のスピードアップを重点課題としており、開発業務をアウトソーシングする動きが活発化し、医療機関では治験体制の整備に関するニーズが高まっております。近年、CRO業界においては、新規参入が相次ぎ競争が激化してきております。当社グループのCROは共に前臨床事業で築き上げた製薬企業等との強い信頼関係を活かして積極的な展開を行っております

 当社は、1999年に臨床開発事業本部(後に臨床事業部と改称)を開設して臨床試験の受託に注力しておりました。近年、臨床試験のCRO市場は、これまでの国内に限定した臨床試験の実施から多国間で同時に行う国際共同試験(以下「グローバル試験」)や日本を含むアジア周辺の複数国で同時に行うアジア試験にトレンドが移りつつある中、グローバル試験を受注するには、世界で同時に臨床試験を運営・管理・実施できる多国間のグローバルネットワークの構築が必須であるところから、いわゆる世界に網羅的に事業所を有するグローバルCRO(注9)とのアライアンスの締結が重要な鍵となっておりました。

 こうした背景を踏まえて、当社の臨床事業部門は、グローバル試験のうち日本で実施される試験を受託すべく組織体制の国際化を進め、同時にグローバルCROとの提携を模索していたところ、Pharmaceutical Product Development, LLC.(以下「PPD」)から国内での合弁会社設立の提案を受けました。この提案を受ける形で、当社は、2015年4月1日を効力発生日として当社臨床事業とPPDとの合弁事業会社を設立しました。具体的には、当社(臨床事業)を分割会社とし、PPDの日本子会社ピー・ピー・ディー・ジャパン株式会社を分割承継法人(分割後の商号:株式会社新日本科学PPD)とする会社分割を行いました。両社の日本における臨床事業を統合することで、当社は、グローバル試験の国内実施体制の基盤が強固となり、PPDのグローバルネットワークを活用して、日本国内の臨床試験の受託のみならず、グローバル臨床試験を含む幅広い試験の受託が可能となります。なお、株式会社新日本科学PPDは、当社の持分法適用会社であります

 

 CROにおける治験支援業務の種類及び業務内容は、次のとおりであります。

業務の種類

業務の内容

治験薬概要書の作成支援

前臨床試験成績及び先行して実施された臨床試験成績に基づいてまとめた的確な治験薬概要書の作成を支援しております。

治験実施計画書の作成支援

治験の目的、デザイン、方法、統計学的な考察及び組織について記述した文書の作成を支援しております。

同意説明文書の作成支援

被験者から治験の参加に関する同意を得るために用いる文書の作成を支援しております。

治験責任医師の選定

治験実施医療機関の選定

治験を適切に実施できる治験責任医師及び実施医療機関を選定する業務です。

治験薬割付

治験薬の評価にバイアスを避けるために治験薬が特定できないようにする業務です。通常、記号と算用数字を組み合わせて、あるいは算用数字で表示します。

治験の依頼・契約

医療機関への治験の依頼及び契約をする業務です。

モニタリング

治験依頼者により指名されたモニターが、治験の進行状況を調査し、GCP及び治験実施計画書、標準業務手順書に従って、実施、記録及び報告されていることを保証する業務です。

品質管理

治験の品質管理を目的として行う点検業務です。

データマネジメント(DM:Data
Management)

治験データの確認業務のことで、DM業務担当者は、モニターが治験責任医師から入手した症例報告書の内容を確認して、治験実施計画書に定める事項からの逸脱、記入漏れ、不整合等を発見し、モニターを通じて治験責任医師にフィードバックします。データを固定後、統計解析業務担当者に提供する業務です。

統計解析業務

データマネジメント業務を通じて作成されたデータベースを用いて治験実施計画書に定めた統計手法に基づき有効性、安全性の統計解析を行う業務です。

総括報告書の作成支援

治験の終了後、治験の目的、方法及び成績等をまとめた治験に関する報告書の作成を支援しております。

電子申請支援

各種申請を支援しております。

官公庁への申請書類提出支援

官公庁への各種申請書類の作成や手続きを支援しております。

薬事コンサルティング

新薬の開発から申請、承認、製造販売後までにわたる様々な薬事コンサルティング業務です。

 

(注1)治験実施計画書(Protocol):治験依頼者(製薬企業等)が治験責任医師と協議の上作成するもので、治験の目的、デザイン、方法、統計学的な考察及び組織について記述した文書です。

(注2)治験審査委員会(IRB:Institutional Review Board):治験を実施する医療機関に設置される委員会で、医学、薬学、看護学、法律学、倫理学等の専門家により構成されています。その医療機関が依頼を受けた治験を実施すべきかどうか等について、独立した立場で審査します。

(注3)インフォームド・コンセント(Informed Consent):被験者が、治験の目的や方法等、あらゆる角度から十分な説明がなされた上で、自由な意志によって治験への参加に同意し、書面によってそのことを確認することです。インフォームド・コンセントは、被験者の記名捺印(又は署名)と日付が記入された同意書をもって証明されます。

(注4)GCP:Good Clinical Practiceの略語で、「医薬品の臨床試験の実施の基準」のことです。即ち、医薬品の製造販売承認申請の際に提出すべき資料収集のために行われる臨床試験(治験)を、十分な倫理的配慮のもとに科学的かつ適正に実施するための手順を定めたものです。1989年10月に厚生省薬務局長通知として公表され、翌1990年10月から実施に移されました。その後、より適正な臨床試験の実施と国際調和のために内容を見直された新GCPが、1997年3月に厚生省令として制定、1998年4月から本格施行され、以降適宜改正されております。

(注5)標準業務手順書(SOP:Standard Operating Procedures):治験に係る各々の業務が品質を確保する目的で、恒常的かつ適正に実施されるよう手順を標準化したものです。

(注6)症例報告書(CRF:Case Report Form):治験の成績等を治験依頼者に報告するために、治験実施計画書において規定されている各被験者の全ての情報を記録したものです。

(注7)治験終了通知書:治験終了後に医療機関が作成し、治験依頼者に提出するものです。

(注8)CRA:Clinical Research Associateの略語で、一般的には「モニター」と称します。治験依頼者により指名されたモニターが治験の進行状況を調査し、治験が治験実施計画書、標準業務手順書、薬事法に規定する基準に従って、実施、記録及び報告されることを保証するモニタリング業務を行います。

(注9)グローバルCRO:世界を網羅的にとらえて臨床試験を運営・管理・実施する多国間ネットワークを構築している国際的規模のCROのことを言います

 

(6) トランスレーショナル リサーチ(TR)事業について

 トランスレーショナル リサーチ(TR:Translational Research)事業とは、基礎研究から派生してくる有望なシーズや新たな技術、新規物質を発掘して、医薬品としての評価・承認に必要な前臨床試験や臨床試験を行い、基礎理論を臨床の場で実証して付加価値を高めて事業化へつなげていくことです。当社グループは、前臨床から臨床に至る医薬品開発の全プロセスを実施できる機能を有しており、長年の経験と実績を通じて、新規技術や物質の評価・事業化するノウハウをはじめ、人材面・資金面・経営面の支援を行うことができます。

 当社では、経鼻投与技術を自社開発しており、この経鼻投与基盤技術を用いて、医薬品を経鼻的に投与できる製剤開発を行っております。具体的には、偏頭痛薬、制吐剤、抗てんかん薬、抗アナフィラキシー薬、インフルエンザワクチンなどの経鼻製剤の研究を行っています。このほか、坑うつ剤で作用発現時間を早める新薬の開発、慢性関節炎の抗体治療薬の開発、鼻から脳へと薬物を送達させる技術(Nose-to-Brain送達技術)なども研究中です

(7) メディポリス事業について

 メディポリス事業では、地熱発電事業並びにホテル宿泊施設を運営しています。純国産エネルギーの創出推進という国のエネルギー政策をうけて、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の施行により、自社保有するメディポリス指宿敷地内に環境に配慮した完全閉鎖式バイナリ―型地熱発電所(1500kw級)を建設し、売電事業を行っております。また、敷地内に建設された一般社団法人メディポリス医学研究所メディポリス国際陽子線治療センターと連携して、自然と健康をテーマにした指宿ベイテラスHOTEL&SPA(2017年7月1日より指宿ベイヒルズHOTEL&SPAに名称変更)を運営しております

(8) その他事業について

 連結子会社となる特例子会社「ふれあい・ささえあい株式会社」は、身体が不自由な方や精神発達に遅れが出ている方が「働きたい」という思いを実現するために設立した会社です。新日本科学グループ内の業務支援として、清掃、事務、福利厚生(鍼灸師によるマッサージ)などを行っています。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

2019年3月期中に米国前臨床事業及びSMO事業を譲渡したことにより14,561百万円と前連結会計年度に比べて1,097百万円(7.0%)の減少となりましたが、事業譲渡による影響を除くと2,623百万円(22.0%)の増加となっております。

営業利益は2,228百万円と前連結会計年度に比べて1,398百万円(168.5%)の増加、経常利益は3,121百万円と前連結会計年度に比べて1,507百万円(93.4%)の増加となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,550百万円と前連結会計年度に比べて600百万円(30.8%)の増加となりました。

 

 当社グループのセグメント別業績は次のとおりであります。

(a) 前臨床事業

売上高は米国前臨床事業を譲渡したことにより13,119百万円と前連結会計年度に比べて627百万円(4.6%)の減少となりましたが、営業利益は、2,870百万円と前連結会計年度に比べて1,483百万円(107.1%)の増加となりました。

 

(b) 臨床事業

売上高は、703百万円と前連結会計年度に比べて465百万円(39.8%)の減少となりましたが、営業利益は67百万円と前連結会計年度に比べて10百万円(19.3%)の増加となりました。なお、株式会社新日本科学PPDの利益は、経常利益として計上しております。

 

(c) トランスレーショナル リサーチ事業(TR事業)

売上高は1百万円と前連結会計年度に比べて10百万円(89.8%)の減少となり、営業損失は503百万円(前連結会計年度:営業損失299百万円)となりました。

 

(d) メディポリス事業

売上高は1,002百万円と前連結会計年度に比べて39百万円(4.1%)の増加となり、営業利益は2百万円(前連結会計年度:営業損失239百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」)は前連結会計年度末に比べて108百万円(2.1%)増加して、5,243百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は3,018百万円と前連結会計年度に比べて125百万円(4.3%)の増加となりました。

主な内訳は、税金等調整前当期純利益3,062百万円、減価償却費1,229百万円、持分法投資利益888百万円、売上債権の増加額619百万円及びたな卸資産の増加額445百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,455百万円(前連結会計年度:434百万円の獲得)となりました。

主な内訳は、有形固定資産の取得による支出1,147百万円、投資有価証券の取得による支出790百万円及び貸付金の回収による収入578百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1,449百万円と前連結会計年度に比べて2,052百万円(58.6%)の減少となりました。

主な内訳は、短期借入金の減少額5,920百万円、長期借入れによる収入9,060百万円及び長期借入金の返済による支出4,166百万円であります。

③ 生産、受注及び販売の実績

(a) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

前臨床事業

13,657,434

92.7

臨床事業

469,088

48.3

トランスレーショナル リサーチ事業

1,202

10.4

メディポリス事業

964,483

103.6

報告セグメント 計

15,092,209

90.6

その他事業

56,984

328.8

合計

15,149,193

90.9

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

    2 金額は、販売価格によっております。

    3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(b) 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

前臨床事業

13,783,973

71.8

11,299,549

106.6

臨床事業

509,938

41.8

200,167

138.8

トランスレーショナル

リサーチ事業

1,802

39.7

600

メディポリス事業

964,483

103.6

報告セグメント 計

15,260,198

71.5

11,500,317

107.0

その他事業

56,984

328.8

合計

15,317,182

71.7

11,500,317

107.0

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

    2 金額は、販売価格によっております。

    3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(c) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

前臨床事業

13,084,437

95.4

臨床事業

453,977

46.3

トランスレーショナル リサーチ事業

1,202

10.4

メディポリス事業

964,483

103.6

報告セグメント 計

14,504,100

92.7

その他事業

56,984

328.8

合計

14,561,084

93.0

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

4 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

アステラス製薬㈱

1,933,131

13.3

中外製薬㈱

1,485,073

10.2

 (注)前連結会計年度は当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。

(a) 概要

医薬品業界は、国内外において研究開発のスピードアップと効率化を目指したアウトソーシングが引き続き堅調です。このようなトレンドを受け、当社は顧客から選ばれ続けるパートナーとなるべく、顧客ニーズを満たす迅速な対応とサービスの向上並びに継続的な質の向上に注力しております。

なお、新型コロナウイルス感染症による当連結会計年度の業績への影響は軽微であると判断しております。

 

(b) 前臨床事業

顧客満足度をさらに高めることに注力し、信頼と品質で選ばれる受託研究機関(CRO)を目指すとともに、再生医療開発支援等、新しい技術分野におけるサービスも強化しております。また、大手製薬企業からの包括的受託契約も獲得し、2019年4月から業務を開始しております。豊富な受注残高を背景に稼働状況は堅調であり、内部業務プロセスのイノベーションと経費節減を合わせ、利益率が改善しております。

 

(c) 臨床事業

2019年3月期に行ったSMO事業の譲渡によりグループ内の業務の集約を図る一方、臨床事業における米国臨床CRO企業のPPD社との合弁会社、株式会社新日本科学PPD(持分法適用会社)では、グローバル治験(国際共同治験)に対応すべく盤石な組織体制の構築を順調に進めております。

 

(d) トランスレーショナル リサーチ事業(TR事業)

経鼻投与基盤技術(Nasal Delivery System: NDS)を応用した薬物吸収フィージビリティ試験や製剤研究結果に基づいて、複数の候補化合物の新規事業化を進めております。併せて、標的鼻内部位への送達を的確に実現するため、新規デバイスを開発いたしました。市場予測のもとに、製剤開発を行い、NDSを用いた薬物吸収フィージビリティ試験により候補化合物を絞り込み、最終製剤を選定いたしました。また、NDSを応用した Satsuma Pharmaceuticals, Inc. (カリフォルニア州: Satsuma社)は、2019年9月に米国ナスダック市場上場を果たし、現在第Ⅲ相臨床試験が順調に進行中です。

一方、鼻から脳へと薬物を送達させる技術(Nose-to-Brain送達技術)が進展中です。本技術研究では、薬物を能動的に中枢神経細胞へ移行させるメカニズムを解析しております。鼻腔内標的である嗅部への送達、そこから脳内への送達、さらに脳内分布や薬効判定などをいかに安全に効率的に行うかについて、薬物の脳移行イメージング解析などを駆使しながら鋭意進めております。併せて大手製薬企業との共同研究も順調に進んでおります。

 

(e) メディポリス事業

 環境に配慮する社会的事業として地熱発電事業、自然と健康をテーマにした指宿ベイヒルズ HOTEL&SPAの運営などを行っております。発電事業は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用しており、地球温暖化防止、純国産エネルギーの創出推進という我が国のエネルギー政策をうけて、1,500kw級のバイナリー型地熱発電所を稼働しております。ホテル事業は、丘の上から桜島と錦江湾、その背後の大隅半島を一望できる素晴らしい眺望と豊富な温泉を利用した露天風呂や砂蒸し風呂、森の中の個室風呂などの各種スパ施設のほか、鉄板焼き“道(みち)”やフレンチレストラン“セレステ”が好評です。

 

(f) 財政状態の分析

当連結会計年度における前連結会計年度末からの財政状態の変動は、以下のとおりとなりました。

当連結会計年度末の総資産は、固定資産の投資有価証券の時価評価額が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ15,326百万円(28.2%)減少し、39,002百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ743百万円(6.4%)増加して12,409百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末に比べ16,070百万円(37.7%)減少して26,592百万円となりました。

負債は、前連結会計年度末に比べ3,230百万円(12.5%)減少し、22,620百万円となりました。流動負債は、短期借入金が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ4,816百万円(27.1%)減少して12,951百万円となりました。固定負債は、繰延税金負債が減少し、長期借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,585百万円(19.6%)増加して9,669百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を2,550百万円計上し、上述のとおり投資有価証券の時価評価額が減少したことでその他有価証券評価差額金が14,424百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ12,095百万円(42.5%)減少し、16,381百万円となりました。

 

(g) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループは、GLPやGCPといった法的規制に対する適合性の調査等で高い評価を受けております。しかしながら、クライアントの創薬開発競争が激化し国際化、高度化及び大型化していく中で、当社グループは、サービスの質を継続的に高めていくと共に、グローバル化し複雑化していく顧客ニーズに対し的確に対応しつつ成長を維持していくために、設備、人材面での投資が不可欠となっております。人材の育成には時間を要する部分があり、また施設に対する投資も規模の経済性の観点からも先行的に行う必要が生じます。

 とりわけ、日本よりもはるかに巨大な市場を有する米国等の海外クライアントからのニーズに迅速かつ的確に対応していくためには、海外の規格や法的規制に対応可能な体制を整えることが戦略的に重要であると考えております。海外の規格や基準に適合性をもつためには、十分なる準備や適合性に関する調査への対応が必要であります。

 従って、事業のグローバルな競争力の向上と事業規模拡大のためには、これらに継続的に取り組む必要があり、その結果、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(h) 戦略的現状と見通し

 前臨床事業は、中長期的な視点で国内外の顧客からの要望に対して、確実に応えられる体制構築に取組んでおります。再生医療分野では最新装置を導入しており、他施設では実施困難な案件を受託できております。また、2019年4月には、大手製薬企業から創薬プロセスの一部業務の包括契約の受託に成功しました。今後も効率的かつ効果的に各種実験を適切なタイミングで行えるオンリーワンの事業価値を継続して提供してまいります。

 海外顧客からの引き合いが活発に推移しており、グローバルな大手製薬企業から継続的な受注に成功しております。この20年間、米国前臨床事業運営で培ったノウハウと米国での勤務経験を積んだ人材資産を活用して、海外顧客からの受託拡大に注力しております。

 臨床事業は、PPD社との合弁会社である株式会社新日本科学PPDを通じ、国内におけるグローバル治験を主体に受託サービスの拡充を積極的に展開しております。

 TR事業は、当社独自の経鼻投与基盤技術であるNDSを用いた既存薬剤の投与経路変更による医薬品開発など、パートナー企業とのアライアンス構築を継続して進めており、特に国外の製薬企業との、複数の候補薬剤ライセンスアウト・共同開発交渉を継続します。また、経鼻偏頭痛薬の第Ⅲ相臨床試験を順調に進めているSatsuma社に対し、さらなる知財のライセンス供与元として技術支援をしてまいります。

 その他自社開発品については、至適製剤化を進め、早期に臨床開発に入れるよう準備をおこないます。さらに、それに続くポートフォリオとして、本年初頭より猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症の予防・治療薬に関してもNDS技術の応用ができないか、感染状況の追跡評価等を進めてまいります。

 一方、NDSの新たな応用領域として、Nose-to-Brain送達技術の研究開発を加速いたします。中枢疾患におけるアンメットメディカルニーズは非常に高く、その治療薬開発は製薬企業における重点注力領域であります。血液-脳関門(Blood Brain Barrier)の存在により、静脈注射でも脳内に送達できない薬物について、Nose-to-Brain送達技術の応用が期待されています。現在、社内研究の継続に加えて、複数の大手製薬企業と共同研究契約やフィージビリティ試験契約交渉を進めてまいります。

 メディポリス事業は、従来の発電事業に加えて、地熱資源量の把握のための調査事業費補助金制度等を利用した新規発電の可能性を検討しております。また、シラスウナギの人工種苗生産は、今後の事業化に向けた展開の一環として、新たに稼働した沖永良部島(鹿児島県和泊町)での研究を本格化させてまいります。

 その他、メディポリス指宿の資源を最大限活用すべく、様々な取組みを検討してまいります。

 

(i) 経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、ここ数年の世界的な新薬開発における国際化、大型化、高度化等の動向に鑑みますと、環境の変化に対応して経営施策を機動的かつ柔軟に展開していくことが要求されております。

 前臨床事業におきましては、より付加価値が高く、かつ顧客満足度の高いサービスを、効率的かつ迅速に提供していく方針です。この前提条件として、より品質の高い実験動物を顧客ニーズに従い安定供給していく重要性が一層高まってきているために、中国、アジア地域の当社施設からの安定的な供給体制の確立に取り組んでおります。市場規模が日本の数倍あると予想される米国でのビジネスチャンスを逃さぬよう、SNBL U.S.A., Ltd.の運営で長年培ったノウハウと米国での勤務経験のある人材資産を最大限に活用して、今後も海外顧客からの受託拡大に注力してまいります。

 臨床事業におきましては、世界トップクラスの臨床CROであるPPDと日本における臨床事業を統合し、国内における臨床試験の実施体制を強化するとともに、PPDの有するグローバルネットワークを通じて、グローバル試験を含む幅広い試験の受託体制を強化し、事業の拡大を進めております。

 トランスレーショナル リサーチ事業におきましては、創薬型の医薬品開発支援事業へのパラダイムシフトを進めるべく、外部資金を活用した開発を積極的に推進し、早期の事業化を目指していくよう取り組んでおります。

 昨今の医薬品開発においては、低分子医薬品から抗体医薬・核酸医薬、さらに再生医療・遺伝子治療へと創薬モダリティの多様化が進んでおります。当社グループは、こうした業界の動きに一早く対応し、常に新たな創薬ニーズに応えるべく取り組んで参りました。特に再生医療分野においては、京都大学iPS細胞研究所との共同研究に基づくiPS細胞を用いた治療に向けた安全性試験に関する研究開発経験を活かして受託しているほか、重要投資先である株式会社リジェネシスサイエンスを通じたライセンス事業にも取り組んでおります。

 今後とも創薬モダリティの多様化により生じる顧客からの様々な新規ニーズに迅速に対応し、付加価値の高いサービスを効率的に提供してまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(a)資金需要

当社グループの資金需要は、主に設備投資等の投資及び運転資金等となっております。設備投資等の投資を行うにあたっては、案件ごとに投資の回収可能性や収益向上の点から検討を行い、重要なものについては取締役会での決議を経て決定するなど、社内の所定の手続に従って決定しております。計画については、第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等に記載のとおりです。

(b)資金の源泉

営業キャッシュ・フローからの収入で賄いきれないものについて、借入により調達しております。また、設備投資の一部についてファイナンス・リースを利用しております。なお、当連結会計年度における現金及び現金同等物等の残高は5,243百万円となっております。

(c)有利子負債

 当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は15,122百万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積及び当該見積に用いた仮定

 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。

以下「連結財務諸表規則」) に基づいて作成しております。

 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載しております。

 なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響は、収束時期を見通すことが依然困難な状況にあるものの、当社グループの事業活動及び業績への影響は限定的であることから、本連結財務諸表における重要な会計上の判断及び見積りの変更は見込んでおりません。

 

 

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営責任者(CEO)が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社は、医薬品開発のプロセス別に事業単位を構成しており、「前臨床事業」、「臨床事業」、「トランスレーショナル リサーチ事業」及び「メディポリス事業」の4つを報告セグメントとしております。

 「前臨床事業」は、製薬企業等の委託者により創製された被験物質について、実験動物や細胞・細菌を用いてその有効性と安全性を確認する事業であります。「臨床事業」は、被験物質のヒトでの有効性と安全性を確認する事業であります。「トランスレーショナル リサーチ事業」は、経鼻投与製剤等の開発及び大学、バイオベンチャー、研究機関などにおける基礎研究から派生してくる有望なシーズ技術や新規物質を発掘して、医薬品などの評価・承認に必要な前臨床試験や臨床試験を行いながら、基礎理論を臨床の場で実証することにより、付加価値を高めて事業化する事業であります。「メディポリス事業」は、宿泊施設運営及び地熱発電事業であります。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項における記載と概ね同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自  2018年4月1日  至  2019年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

(注)3

 

前臨床

事業

臨床事業

トランス

レーショナル

リサーチ事業

メディポリス事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への

売上高

13,717,246

981,292

11,535

931,270

15,641,345

17,332

15,658,678

-

15,658,678

セグメント間の内部売上高又は振替高

30,330

186,894

200

31,612

249,036

91,060

340,097

340,097

-

13,747,576

1,168,186

11,735

962,883

15,890,381

108,393

15,998,775

340,097

15,658,678

セグメント利益

又は損失(△)

1,386,047

56,891

299,312

239,341

904,285

33,808

870,476

40,681

829,795

セグメント資産

17,055,150

850,244

5,456

1,546,964

19,457,815

846,274

20,304,090

34,024,931

54,329,021

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

1,217,867

16,766

-

110,907

1,345,542

16,067

1,361,610

-

1,361,610

持分法投資利益又は損失(△)

-

391,194

-

-

391,194

29,608

361,586

-

361,586

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

1,257,894

74,818

26,150

252,987

1,611,850

357

1,612,207

-

1,612,207

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産事業等を含んでおります。

   2.セグメント利益又は損失の調整額△40,681千円は、セグメント間取引消去54,426千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△95,108千円であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。セグメント資産の調整額34,024,931千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に余資運用資金(現金及び預金等)、長期投資資金(投資有価証券等)であります。

   3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

当連結会計年度(自  2019年4月1日  至  2020年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

(注)3

 

前臨床

事業

臨床事業

トランス

レーショナル

リサーチ事業

メディポリス事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への

売上高

13,084,437

453,977

1,202

964,483

14,504,100

56,984

14,561,084

-

14,561,084

セグメント間の内部売上高又は振替高

35,423

249,192

-

37,735

322,351

93,996

416,347

416,347

-

13,119,860

703,169

1,202

1,002,219

14,826,451

150,980

14,977,431

416,347

14,561,084

セグメント利益

又は損失(△)

2,870,042

67,886

503,355

2,568

2,437,142

83,886

2,353,255

125,003

2,228,251

セグメント資産

16,392,996

870,891

7,065

2,253,504

19,524,458

1,529,924

21,054,382

17,947,911

39,002,293

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

986,203

35,956

-

103,042

1,125,202

103,948

1,229,150

-

1,229,150

持分法投資利益又は損失(△)

-

888,413

-

-

888,413

256

888,157

-

888,157

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

461,813

115,907

49,697

745,546

1,372,965

141,664

1,514,629

-

1,514,629

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産事業等を含んでおります。

   2.セグメント利益又は損失の調整額△125,003千円は、セグメント間取引消去59,314千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△184,318千円であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。セグメント資産の調整額17,947,911千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に余資運用資金(現金及び預金等)、長期投資資金(投資有価証券等)であります。

   3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

【関連情報】

前連結会計年度(自  2018年4月1日  至  2019年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報の中で同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

日本

アメリカ合衆国

その他

合計

11,643,901

3,367,981

646,794

15,658,678

 (注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

(単位:千円)

日本

アメリカ合衆国

その他

合計

8,523,246

3,968,836

1,194,567

13,686,650

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自  2019年4月1日  至  2020年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報の中で同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

日本

アメリカ合衆国

その他

合計

12,243,939

1,248,027

1,069,117

14,561,084

 (注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

(単位:千円)

日本

アメリカ合衆国

その他

合計

8,992,458

3,678,835

1,028,441

13,699,735

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

アステラス製薬㈱

1,933,131

前臨床事業

中外製薬㈱

1,485,073

前臨床事業

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自  2018年4月1日  至  2019年3月31日)

(単位:千円)

 

連結合計又は会社合計

 

報告セグメント

その他

合計

 

前臨床事業

臨床事業

トランスレーショナルリサーチ事業

メディポリス事業

減損損失

26,150

264,762

290,912

290,912

 

当連結会計年度(自  2019年4月1日  至  2020年3月31日)

(単位:千円)

 

連結合計又は会社合計

 

報告セグメント

その他

合計

 

前臨床事業

臨床事業

トランスレーショナルリサーチ事業

メディポリス事業

減損損失

-

-

49,697

-

49,697

-

49,697

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 該当事項はありません。

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、次の使命を掲げております。

 「創薬と医療技術の向上を支援し、人類を苦痛から解放する事を絶対的な使命とします。」

 当社グループは、この使命の実現に向け、医薬品開発分野におきまして、網羅的に前臨床試験と臨床試験を受託できる研究機関として事業基盤の確立を図ってまいりました。半世紀を超えて長年培った研究実績や豊富な経験を活かして、最新の設備と確かな技術であらゆる疾患分野における医薬品開発のサポートを実施しております。

 一方、科学技術の進展により、医薬品の開発環境は大きく変化します。このような新しい環境の変化にも迅速に対応し、世界に通用するビジネスモデルを構築して、当社の理念を共有でき優れた発想や卓越した才能を持つバイオベンチャーなどと共存共栄を図っていくトランスレーショナル リサーチ事業にも積極的に取り組んでまいります。

 社会貢献と企業価値の極大化を経営の基本方針として、株主、顧客、取引先、従業員等すべてのステークホルダーの期待に応えるべく努力を重ねてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、各事業、セグメントの創出する利益を極大化することを重視し、営業利益、経常利益の増大を経営目標にしており、これらの経営指標の中期的向上を目指しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループの中長期的な経営ビジョンは、顧客となる製薬企業の研究開発が、大型化、高度化、国際化しつつある中で、バリューチェーンの構築を通じてグローバルマーケットにおいてクライアントから選択される「オンリーワンカンパニー」となることを標榜しております。

 基幹事業である医薬品開発受託事業に加えて、知的財産を導出することにより収益を上げていく研究開発型のトランスレーショナル リサーチ事業にも注力し、より一層の付加価値を付けた質の高い技術と特化したサービスを提供できる体制を整備し、受託試験事業に依存した従来形態から創薬研究支援型の事業会社にパラダイムシフトしてまいります。

 

(4)経営環境

 医薬品業界は、国内外において研究開発のスピードアップと効率化を目指したアウトソーシングが引き続き堅調です。このようなトレンドを受け、当社は顧客から選ばれ続けるパートナーとなるべく、顧客ニーズを満たす迅速な対応とサービスの向上並びに継続的な質の向上に注力しております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 こうした中で、当社グループが対処すべき課題は次のとおりです。

① グローバル事業展開の更なる強化

医薬品業界は、国際化が急速に進んでおります。当社グループは、これらのニーズに対応してグローバルな創薬支援体制を構築すべく、これまで国内事業の強化に加えて、米国事業、アジア事業を強化し、グローバルな事業展開を図って参りました。特に、国内製薬企業においても薬価改定や特許切れによるコスト圧力を受け海外承認申請への動きが高まる中、当社グループとしても、これまでに培った海外市場における経験やネットワークを有効に活用しながら、グローバル事業展開の更なる強化を進め、顧客基盤の拡充に取り組んでおります。

② 人材の育成

当社グループの事業継続及び拡大にあたっては、各分野における専門的な知識・技能を有する技術系研究員等の人材を多数確保する必要があります。また、昨今のAI・ビッグデータ・IoTといったデジタル化の流れを受け、IT技術や変化する経営環境に適応するためのマネジメントに優れた人材も多く必要とされております。

当社グループの競争力を強化する上で最も強く求められますのは、顧客から高く評価される質の高いサービスの提供であり、これを実現するためには優秀な人材の確保とレベルアップが必要であります。こうした人材の確保や教育研修のために、当社では社内教育機関の「SNBLアカデミー」を中心として、職種、職位に応じた研修を最重要課題として取り組んでおります。

③ トランスレーショナル リサーチ事業に対する取り組み

当社グループの持つ知財を基に、創薬型の医薬品開発支援事業へパラダイムシフトするトランスレーショナル リサーチ事業は、すでに当社が独自開発した経鼻投与基盤技術(NDS)について種々の化合物による技術評価試験が実施されており、対象薬剤の科学的性状から世界的市場性までを確実に評価し、上市を見据えた開発を行っております。

特に、当社の基盤技術ライセンスに基づき経鼻偏頭痛薬の早期上市に向け臨床開発を行っているSatsuma Pharmaceuticals, Inc.が、同じく当社が設立したWave Life Sciences Ltd.に続き昨年米国ナスダック市場に上場した事もあり、新規開発中のNose-to-Brain送達技術も含めた他の経鼻投与製品の自社開発・共同開発・ライセンスアウトを積極的に進めております。

④ 多様化する創薬モダリティへの対応

昨今の医薬品開発においては、低分子医薬品から抗体医薬・核酸医薬、さらに再生医療・遺伝子治療へと創薬モダリティの多様化が進んでおります。当社グループは、こうした業界の動きに一早く対応し、常に新たな創薬ニーズに応えるべく取り組んで参りました。特に再生医療分野においては、京都大学iPS細胞研究所との共同研究に基づくiPS細胞を用いた治療に向けた安全性試験に関する研究開発経験を活かして受託しているほか、重要投資先である株式会社リジェネシスサイエンスを通じたライセンス事業にも取り組んでおります。

今後とも創薬モダリティの多様化により生じる顧客からの様々な新規ニーズに迅速に対応し、付加価値の高いサービスを効率的に提供してまいります。

⑤ 実験動物の安定的確保

当社の前臨床試験において主体となる実験動物はサル(主にカニクイザル)であります。サルはヒトとの遺伝子類似性が9割以上もあり、ヒト特異性の高い抗体医薬品等へ交差反応性を示すことが知られております。前臨床試験においては他の動物と比較して優位性が最も高いとされており、当社の前臨床事業の特色の一つであります。

当社は、品質の高い実験動物を安定的に確保するために、戦略的統括拠点として、中国及びカンボジア王国内に検疫・繁殖・育成施設を有し、日本国内では鹿児島に検疫・育成施設を設けております。

今後も、これらの施設運営の効率化と質向上を図ると共に、実験動物の安定的確保に向けた取り組みを強化してまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在(2020年3月31日)において当社グループが判断したものであります。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 法的規制について

当社グループ国内企業の事業は、「薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」及びそれに関連する厚生労働省令等による諸規制を受けております。前臨床事業においては、実験動物の調達にあたって、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」、動物の輸入届出制度等による諸規制を受け、試験実施施設は「医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準」(GLP)に基づく各省庁の専門査察官による定期調査(試験施設のGLP適合性確認のための調査)の対象となっております。臨床事業においては、「医薬品の臨床試験の実施の基準」(GCP)を厳格に遵守して臨床試験を実施することが義務付けられております。

また、当社グループの在外企業においては、国内と同様に所在する各国における関連法律・制度による諸規制を受けております。

当社グループの事業において、何らかの要因によりこれらの諸規制に抵触する事象が生じた場合には、事業展開に支障が生じる可能性があります。この場合、当社グループに対する製薬企業や医療機関等からの信頼が損なわれ、受託試験が中止あるいは削減され、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② 製薬業界の動向による影響について

当社グループは、製薬企業等の委託を受け前臨床及び臨床試験を行っております。このため、当社グループの経営成績は、製薬業界の研究開発活動並びに前臨床及び臨床試験等の動向に大きな影響を受けております。

日本、米国、欧州における前臨床及び臨床試験データは、新薬の承認申請において相互に利用することが可能になってきており、近年においては国内大手製薬企業が海外において前臨床、臨床試験を行うケースが増加する傾向にあります。また、近年、製薬業界は研究開発における新薬開発競争力の強化を狙いとして合併・再編が進められており、わが国の製薬企業等の研究開発能力は、欧米大手製薬企業との規模の格差に起因して、相対的に低下していく可能性があります。

そうした中で、当社グループは国内においてもFDA(米国食品医薬品局)査察をはじめとする海外のGLP法令に対応可能な試験施設としての要件を備えるなど、成長性のある欧米市場の需要を取り込む体制を構築しております。

加えて、将来の市場拡大を見据えた中国における前臨床試験施設の立ち上げその他により、アジア地域を含めたグローバル展開の強化も推進していく方針であります。

しかしながら、世界的に製薬業界における前臨床・臨床試験に対する取り組みに変化が生じた場合、また当社グループが製薬業界の変化に対して十分な対応が出来ない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 自然災害等による影響について

当社グループは、国内に加えて米国、中国等に事業所を保有し、そのうち現地法規制に適合した研究施設において、前臨床試験の受託業務を行っております。

これらの地域における台風、地震、火災など大型の自然災害の発生・罹災や伝染病の流行等により、施設・機器の損壊及び従業員の就業状況に支障を来たす事態が生じた場合には、予定していた受託試験の実施スケジュールの変更を余儀なくされます。その結果、施設の稼働率低下、収益計上時期のずれ込み、施設の補修等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 前臨床事業に係るリスク要因について

(a) 実験動物の取得について

当社グループが行う前臨床試験において使用される実験動物には、サル、イヌ、ウサギ、ラット、マウス等が含まれます。サルを除いた諸動物は、多産かつ妊娠期間が比較的短く、取得に関して特に大きな障害はありませんが、実験用に供するサルは、一回当たりの出産頭数が1匹で、妊娠期間も5か月近くあり、成熟するのに2年ほどかかることから、他の実験動物と比較して繁殖が容易ではありません。

当社グループにとって最も重要な実験動物はカニクイザルであり、前臨床事業の拡大に伴い必要とされるカニクイザルの数量も増加しており、今後もこのような傾向が続くと予想されます。当社グループは、この需要に対応すべく複数の国からの輸入体制を整備しておりますが、今後、我が国又は輸出国の法規制改正や伝染病の発生等により、カニクイザルの確保及び輸入に支障が生じた場合、円滑な試験実施に支障が生じ、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(b) 前臨床試験におけるサルの優位性について

現状、実験用サルはヒトとの遺伝子類似性が9割以上もあることから、前臨床試験における優位性は高いとされており、前臨床試験における当該需要は、拡大する傾向にあるものと考えております。しかしながら、サル以外の動物においてヒトでの安全性評価に対する優位性が認められた場合、競合他社との十分な差別化が図れず、当社グループの事業戦略、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(c) 研究施設における感染症等の発生について

実験動物の調達、特に霊長類の輸入にあたっては、動物輸入届出制度等の規制のもと、農林水産省動物検疫所に輸入届出書と衛生証明書の提出が義務付けられており、輸出国では、日本の農林水産省の審査を受けて認可された施設において厳格な輸出検疫を受け、基準を満たした個体だけが輸入されております。さらに、国内では農林水産省に認可を受けた指定動物(霊長類)検疫施設にて、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に定められた厳格な検疫を実施した上で試験に使用しております。実験動物は、試験施設において、外部と遮断され、圧調整により相互の汚染が防止された室内で、新鮮な空気を定められた換気回数で入れ替え、温度・湿度ともに一定に制御された環境下にて飼育されております。また、GLP基準に基づく研究施設は、試験従事者等の入退出管理を含めて、安全管理・衛生管理には万全の態勢を構築しております。

また、当社グループの在外企業においては、所在する各国における関連法律・制度による諸規制を受けておりますが、いずれも国内と同様に、安全管理・衛生管理には万全の態勢を構築しております。

しかしながら、施設内のトラブルや感染症(新型コロナウイルス感染症を含む)等、予期せぬ事態が生じた場合には、適正な試験の進行に支障をきたし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(d) 動物愛護について

当社グループでは、製薬企業等から実験動物等を用いた前臨床試験を実施しておりますが、GLP基準に適合した業務遂行を行うと共に、実験動物を用いるに際しては「動物の愛護及び管理に関する法律」、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」等の適用法令及び動物実験に関する指針を遵守し、実験動物の適正な管理を行うと共に、実験動物の苦痛の軽減に務め、試験に用いる実験動物数の削減につながる代替法の開発にも注力しております。

しかしながら、生命の尊厳等の観点から動物実験全体を否定する立場もあり、動物愛護の風潮が高まる等により実験動物の利用に対して社会的評価が著しく低下した場合、当社グループのイメージに悪影響を与え、前臨床事業の円滑な遂行に支障を来たし、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 臨床事業に係るリスク要因について

(a) CRO業界における競争の激化の可能性について

日本国内におけるCRO業界は市場規模が拡大しているものの、今後もその成長性に着目した新規参入が予想され、業界に市場競争の激化が考えられます。このような競争激化の結果、当社グループの提供するサービス価格の低下や売上の減少を余儀なくされる可能性や、要員獲得競争による人件費の上昇の可能性があります。その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(b) 被験者の健康被害について

治験に係る被験者に健康被害が生じた場合には、治験依頼者である製薬企業等が治療に要する費用やその他の損失を補償することがGCP省令で義務付けられておりますが、当社の過失によるものである場合には、製薬企業、医療機関等から損害賠償請求を受ける可能性があります。また、係る訴訟が社会問題に発展した場合には、当社グループの信用が損なわれ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 研究開発活動について

当社グループにおきましては、新しい環境にも迅速に対応した質の高い業務ができるよう、前臨床事業及び臨床事業において最先端水準の技術を利用しております。また、必要に応じて他社、大学等の研究機関等との共同開発研究や技術提携等を行っております。また、関係会社においても研究開発活動(後述⑩を参照)を展開しており、当社グループは、今後も独自又は他社、大学等の研究機関等との連携を図った効率的かつ効果的な研究開発を進めていく方針であります。

当社グループの2020年3月期における研究開発費は400,853千円でありますが、こうした研究開発活動に費やした費用が、当社グループに十分な成果をもたらすという保証はありません。

⑦ 知的財産権について

当社グループの事業において、研究開発活動に関わる成果を特許やその他知的財産権として確保することは、事業推進上重要であると考えております。しかしながら、当社の研究成果を全て権利化できるという保証はなく、また、保有している特許や将来取得する特許によって当社グループの権利を確実に保全できるという保証もありません。

有価証券報告書提出日現在、当社グループの開発に関連した特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟やクレームが発生したという事実はありません。当社グループにおきましては、このような問題を未然に防止するため、事業展開に際しては弁護士への相談や特許事務所を活用して知的財産権の侵害等に関する事前調査を実施しておりますが、知的財産権侵害問題の発生を完全に回避することは困難であります。また、仮に当社グループが第三者との間の法的紛争に巻き込まれた場合、当該第三者の主張の正当性の有無にかかわらず、解決には多大な時間及び費用を要する可能性があり、場合によっては当社グループの事業戦略や財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ バイオベンチャー企業との提携について

当社グループは連結子会社及び持分法適用関連会社に対する投融資の他、当社グループの企業戦略に則り、当社事業とのシナジー効果を期待して、国内外のバイオベンチャー等と資本提携関係を結んでおります。

提携先企業の財政状態及び事業計画の変更等により投資の回収可能性が懸念される事態が生じた場合には、当社として投資に対する評価損を計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ トランスレーショナル リサーチ事業について

注射による薬剤や経口剤など、従来の投与剤型に工夫を施して、薬効成分を鼻粘膜から吸収させる経鼻投与システム及び経鼻投与に必要な医療器具を自社開発しております。現時点において、鼻粘膜からの高い吸収率と十分な安全性を示す前臨床試験及び臨床試験のデータを得ております。並行して、経鼻投与システムの新たな活用も含めた製薬企業との共同研究、共同開発やライセンス供与について交渉を進めております。

これらの事業については、確実に収益をもたらすという保証はなく、その進捗等により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 関係会社について

当社グループは、2011年3月期より2018年3月期まで連続して営業損失、2011年3月期より2015年3月期の間並びに2017年3月期及び2018年3月期において、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。また、営業キャッシュ・フローにおいても、2014年3月期より2017年3月期の間の4期連続してマイナスとなっております。

そうした状況の中で、SNBL U.S.A., Ltd.をはじめとする下記の関係会社について、業績改善に向けた取り組みを強化しております。

(a) SNBL U.S.A., Ltd.について

米国前臨床事業のSNBL U.S.A., Ltd.(米国 ワシントン州)は、2009年3月期においては黒字化が図られておりましたが、2010年3月期以降においては損失を計上しており、2015年3月期、2017年3月期、2018年3月期及び2020年3月期において、当社単体の投資額に対して関係会社株式評価損を計上いたしました。

そのような中で、中長期的な視点で米国事業の成長を加速するためにシナジー効果が期待できる海外CROとの提携がより効果的と考え、米国前臨床事業を分社化したうえで、北米を拠点とする臨床CROであるAltasciencesグループ(カナダ ケベック州)に2018年9月に事業譲渡いたしました。

(b) その他の関係会社について

その他の関係会社においても研究開発型企業があり、研究開発活動に対して資金を投下しておりますが、これら関係会社においても十分な収益化が図られる保証はありません。

⑪ 情報セキュリティ管理体制について

 前臨床及び臨床試験に係る秘密情報の管理について

当社グループの事業では、製薬企業等から預託された開発品目の情報等(以下「秘密情報」)を得て前臨床及び臨床試験を実施しております。秘密情報については、事前の承諾なしに第三者に開示、譲渡、貸与、漏洩してはならない旨を規定した秘密保持契約を製薬会社等と締結しており、当社グループでは秘密情報を厳重に管理すると共に、役職員に対しては、個別に秘密情報の保全を義務付ける機密保持契約を締結して、在籍中、退職後を問わず、厳重に機密保持が遵守されるように注力しております。しかしながら、万が一、当社グループより秘密情報が第三者に流出した場合には、製薬企業等からの信頼が損なわれ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫ 人員の確保、育成について

当社グループの事業推進にあたっては、医学、薬学、化学、理学、獣医学及び農学等の専門性が求められることから、博士、修士並びに医師、獣医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師等の有資格者、かつ医療業務への従事経験を有する者が不可欠となります。また、昨今のAI・ビッグデータ・IoTといったデジタル化の流れを受け、IT技術や変化する経営環境に適応するためのマネジメントに優れた人材も多く必要とされております。

当社グループは今後も事業の拡大に伴い、積極的に人材の確保、育成を図る方針でありますが、こうした人材の確保や教育研修が当社の計画どおりに進むという保証はなく、人員の確保、育成が順調に進まない場合、当社グループの事業推進に支障が生じ、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、現在在籍するこれら人材の流出が生じた場合にも同様のリスクがあります。

なお、当社グループの事業拡大の進捗によっては、人員の増加による固定費負担が増加し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑬ 有利子負債への依存について

当社グループでは事業拡大の必要資金の多くを金融機関からの借入により調達しており、当連結会計年度末における連結決算における有利子負債残高(リース債務、短期借入金、長期借入金の合計額)は15,122,776千円であり、総資産比で38.8%と相応の水準にあります。また、2020年3月期には235,012千円の支払利息が生じております。

また、当社グループでは、今後の金利上昇リスクを回避するため、長期借入金の大半は固定金利による調達等を実施しておりますが、今後における金融機関借入(借換えを含む)等においてはその時点の市場金利によることとなることから、当社グループの経営成績等は今後の金利変動に影響を受ける可能性があります。

今後も、国内及び米国等における設備資金並びに金融機関借入の約定返済を中心に相応の資金需要が生じるものと考えております。今後の資金調達に関しては資本市場からの調達と金融機関借入(借換えを含む)等のバランスを考慮しつつ、実施していく方針でありますが、これが当社グループの希望する条件で実行できる保証はなく、当社グループの事業展開の制約要因となる可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑭ 為替の変動について

当社グループでは、海外製薬企業等からの試験受託や実験動物等の輸入仕入に関わる外貨建取引の決済に際しては為替相場の影響を受けております。また、連結子会社20社中9社は在外子会社であり、連結に際しては為替相場の影響を受けております。従って、為替の動向によっては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑮ 業績の季節変動等について

過去3期間における当社グループの業績の上半期及び下半期の状況は下表のとおりであります。

当社グループの業績は、顧客である製薬企業等の検収が年度末である期末に集中する傾向にあることから、売上高は下半期に偏重する傾向にあります。しかしながら、利益面では、各期における個別又は複数の売上計上案件の利益率の差異及び計上時期並びに連結子会社における事業の進展状況その他の要因により変動しており、過年度においては必ずしも下期偏重は生じておりません。今後においても、当社グループの業績は、これら各種要因等により変動が生じる可能性があります。

 (単位:千円)

 

 

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

上半期

下半期

上半期

下半期

上半期

下半期

(連結決算)

 

 

 

 

 

 

売上高

7,552,892

9,047,658

8,880,521

6,778,156

6,389,274

8,171,809

営業利益

△779,382

81,911

△137,246

967,042

1,078,583

1,149,668

経常利益

△640,187

△172,894

885,827

727,826

1,258,675

1,862,629

親会社株主に帰属する当期純利益

△1,650,261

△1,905,687

912,235

1,038,072

877,251

1,673,127

(単体決算)

 

 

 

 

 

 

売上高

4,474,692

6,233,369

4,925,111

6,107,328

5,750,647

7,416,782

営業利益

△273,996

677,496

320,108

763,083

907,898

924,103

経常利益

△436,260

219,270

1,554,811

578,166

777,085

2,505,626

当期純利益

△2,387,043

7,605,307

2,206,084

△347,774

613,729

△3,295,352

2【沿革】

 当社の前身となる南日本ドッグセンターは、1957年に鹿児島県鹿児島市に創業し、実験用ビーグルの繁殖・改良に着手しました。1960年には、国内で初めての安全性試験(前臨床試験)の受託事業を開始し、その後、1973年5月に株式会社化、商号も株式会社日本ドッグセンターに変更しました。

 当社設立以後の主な沿革は、次のとおりであります。

年 月

事                項

1973年5月

株式会社日本ドッグセンター(本店所在地 鹿児島県鹿児島市、資本金3百万円)を設立、国内初のCRO(Contract Research Organization)事業会社(注1)となる

1974年7月

商号を株式会社新日本科学に変更

1977年3月

東京都中野区に東京研究所を設立

1980年5月

鹿児島県鹿児島郡吉田町(現在本店所在地)に研究管理棟を新設し、併せて本社を同所に移転

1981年4月

東京研究所を東京支社に改組し、東京都中央区に移転

1983年4月

GLP(Good Laboratory Practice)「医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準」が施行されたことに伴い、GLP対応の安全性試験開始

1984年9月

国内CROとしては初の厚生省GLP査察を受け、適合「A」の結果を獲得

1988年4月

米国支社をメリーランド州に開設

1989年4月

大阪支社を大阪市淀川区に開設

1990年4月

英国支社を西ヨークシャー州に開設

1991年7月

米国支社をSNBL U.S.A., Ltd. (現 連結子会社)とする

1993年9月

鹿児島市に臨床試験の実施施設を建設、CPCクリニックと提携して臨床試験の受託開始

1996年9月

東京支社を東京都港区に移転

1996年10月

大阪支社を大阪市中央区に移転

1998年8月

和歌山県海南市に薬物分析・動態試験を行う薬物代謝分析センターを新設

1999年6月

臨床開発事業本部を新設し、東京支社と大阪支社において臨床第II相と第III相試験の臨床事業(注1)を開始

1999年8月

SNBL U.S.A., Ltd.を米国ワシントン州に移転し、安全性研究所を新設

2000年1月

鹿児島市に株式会社新日本科学臨床薬理研究所を設立し、SMO(Site Management Organization)事業(注2)を開始

2000年6月

自社開発第一号となる経鼻投与の基盤技術開発に着手

2001年10月

株式会社新日本科学臨床薬理研究所営業拠点として、神戸市中央区に神戸事業所を開設

2002年3月

実験動物輸入検疫のための検査場所(保税倉庫)として、安全性研究所(鹿児島)敷地内に検疫施設を建設、農林水産大臣指定の認証を取得

2002年6月

株式会社グリフィンバイオテックを設立し、ゲノム解析業務(注3)を開始

2002年8月

株式会社ナノ・ソリューションを株式交換により完全子会社とし、プロテオミクス関連業務(注4)を開始

2002年11月

Translational Research株式会社において、経鼻投与の基盤技術の研究開発を本格化

2003年1月

東京支社を東京都千代田区に移転し、東京本社と改称、鹿児島本社を登記上の本店として、鹿児島本店に改称

2003年8月

中国での事業統括会社として、香港に新医科学開発(香港)有限公司 (現 連結子会社)を設立、広東省に実験動物繁殖施設を建設

2004年3月

東京証券取引所マザーズ市場へ上場

2004年5月

株式会社新日本科学臨床薬理研究所を兵庫県神戸市へ本店移転

2004年6月

Translational Research株式会社及び株式会社ナノ・ソリューションを東京都千代田区へ本店移転

2004年10月

米国メリーランド州大学ボルチモア校内に臨床(第Ⅰ相)試験(注5)受託を主要目的としてSNBL Clinical Pharmacology Center, Inc. を設立

2004年11月

鹿児島地区市町村合併のため、株式会社新日本科学、RKE株式会社、株式会社グリフィンバイオテックの住所表記を鹿児島県鹿児島市宮之浦町へ変更

米国マサチューセッツ州にTranslational Research USA, Inc.を設立

新医科学開発(香港)有限公司の商号を新日本科学(亜州)有限公司へ名称変更

 

 

年 月

事                項

2005年10月

米国メリーランド州立大学ボルチモア校と連携して、SNBL Clinical Pharmacology Center, Inc.において臨床第I相及び第II相試験を受託開始

2005年12月

安全性研究所(鹿児島本店)の敷地内に研究管理棟を増築

2006年4月

株式会社新日本科学臨床薬理研究所の本店を鹿児島県鹿児島市に移転し、併せて大阪市中央区に同社の大阪本社を開設

2007年1月

東京本社を東京都中央区に移転

2007年10月

Harvard大学との合弁会社Ruika Therapeutics,Inc. (現 連結子会社)を設立

2008年3月

東京証券取引所市場第一部へ市場変更

2009年4月

安全性研究所(鹿児島本店)の新研究棟を増築

2009年8月

連結子会社のTranslational Research株式会社、株式会社バイオアクティス及び株式会社ナノ・ソリューションを吸収合併、株式会社キラルジェンを開設

2009年9月

米国マサチューセッツ州にONTORII,Inc.を設立し、核酸医薬(注6)の開発を開始

2012年7月

核酸医薬ベンチャー関連会社のWaVe Life Sciences Pte. Ltd.を設立

2012年9月

鹿児島県指宿市に株式会社メディポリスエナジー(現 連結子会社)を設立、地熱発電事業を開始

2015年4月

当社臨床事業部門を会社分割し、株式会社新日本科学PPDを分割承継会社として、PPD社とのアライアンスを締結、日本でのグローバル臨床試験の実施体制を確立

2015年11月

WAVE Life Sciences Ltd.(WaVe Life Sciences Pte. Ltd.より商号変更、増資により持分法適用範囲から除外、現 重要投資先)が米国ナスダック市場に上場

2017年3月

SNBL Clinical Pharmacology Center, Inc.(2017年5月15日付けでPharmaron CPC Inc.へ商号変更)の当社保有の株式の一部を売却し、第三者割当による増資を行ったため、連結の範囲から除外し持分法適用会社へ変更(その後2017年11月に当社の保有する株式を無議決権としたため、持分法適用の範囲から除外)

2017年4月

関東での事業基盤確立を目的として、株式会社新日本科学臨床薬理研究所はSMO事業を会社分割により、アルメック株式会社に承継を行い、株式会社新日本科学臨床薬理研究所は株式会社新日本科学ファシリティーズに、アルメック株式会社は株式会社新日本科学SMOに、それぞれ商号変更

2017年9月

SNBL U.S.A., Ltd.がTexas州Alice市において、動物輸入検疫及び飼育・販売事業を運営してきたScientific Resource Centerを分社化し、同社をOrient Bio Inc.(韓国Seoul市)へ譲渡

2018年1月

グループ内の連携強化及び業務効率化の一環として、株式会社CLINICAL STUDY SUPPORTのSMO事業を株式会社新日本科学SMOへ集約

2018年9月

 

米国事業の再編を目的として、SNBL U.S.A., Ltd.を分社化し、新会社Altasciences Preclinical Seattle Inc.を設立。同社にSNBL U.S.A., Ltd.の前臨床事業(研究施設など不動産を除く)を移管し、Altasciencesグループへ株式を譲渡

2018年10月

株式会社新日本科学SMOの全株式をエムスリー株式会社へ譲渡

2019年9月

Satsuma Pharmaceuticals, Inc.(2016年当社設立、現 重要投資先)が米国ナスダック市場に上場

 

(注1)CRO(Contract Research Organization)事業(臨床事業)とは、製薬企業等が実施する臨床試験において、その運営・管理に関する業務の一部又はほぼ全てを製薬企業等から受託し、代行する業務のことです。

(注2)SMO(Site Management Organization)事業とは、医療機関が実施する臨床試験を支援する代行業務のことです。

(注3)ゲノム(genome)解析業務とは、生物のゲノム(生物の持つ遺伝子(遺伝情報)の全体を指す言葉)の持つ遺伝情報を総合的に解析する業務です。

(注4)プロテオミクス(proteomics)関連業務とは、生体内の細胞や組織で作られる蛋白質の構造と機能を明らかにし、蛋白質のネットワークを解明し、最終的には医薬開発に役立てようという総合的研究業務です。

(注5)臨床(第Ⅰ相)試験とは、臨床試験の最初の段階で、少人数の健康な成人ボランティア(同意者)に対して開発中の薬剤を投与し、その安全性を中心に、薬剤が体にどのように吸収、分布、代謝及び排泄されていくかを調べる試験のことです。

(注6)核酸医薬とは、主に遺伝情報をつかさどる物質として、地球上のほぼ全ての生物が有する高分子生体物質で、構造・機能の異なるDNAとRNAがある核酸から創出した機能性分子(siRNAやmiRNA、アプタマー等)を利用した医薬品の総称のことです

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満

株式の状況

(株)

政府及び

地方公共

団体

金融機関

金融商品

取引業者

その他の

法人

外国法人等

個人

その他

個人以外

個人

株主数

(人)

-

24

42

62

63

20

12,515

12,726

所有株式数

(単元)

-

40,256

4,905

141,682

22,656

337

206,337

416,173

15,100

所有株式数

の割合(%)

-

9.67

1.18

34.04

5.44

0.08

49.58

100.00

-

 (注)当期末における自己株式は358株で「個人その他」に3単元、「単元未満株式の状況」に58株含まれております。

 

3【配当政策】

 当社は、株主の皆様への利益還元を経営上の重要政策の一つと認識し、将来の事業展開に必要な内部留保を確保しつつ、安定的な利益配当を実施していくことを基本方針としております。

 2020年3月期の期末配当金につきましては、財務状況及び今後の事業展開等を勘案して、その他資本剰余金を原資として1株当たり5円とすることを2020年5月20日開催の取締役会において決議いたしました。

 なお、当社では、2006年6月29日開催の株主総会において、会社法第459条第1項に基づき、剰余金の配当等を取締役会の決議により行う旨の定款変更を行っております。

 剰余金の配当は年1回とすることを基本的な方針としております。

 内部留保金の使途につきましては、企業の体質強化及び今後の積極的な事業展開に備える予定であります。

 

(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(千円)

1株当たり配当額(円)

2020年5月20日 取締役会決議

208,160

5

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性10名 女性0名 (役員のうち女性の比率0%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役

会長兼社長

CEO

永田 良一

1958年8月11日

 

1981年9月

当社 取締役(非常勤)就任

1983年4月

当社 取締役就任

1983年6月

医師免許取得

1990年3月

当社 代表取締役専務就任

1991年1月

当社 代表取締役社長就任

1991年3月

医学博士

1997年9月

当社 代表取締役社長兼CEO就任

2006年3月

財団法人メディポリス医学研究財団(現 一般社団法人メディポリス医学研究所)理事長就任(現任)

2010年10月

学校法人ヴェリタス学園 理事長就任(現任)

2014年6月

当社 代表取締役会長兼社長 CEO就任(現任)

2015年4月

株式会社新日本科学PPD 代表取締役社長就任(現任)

 

(注)4

2,160,000

代表取締役

副社長

COO

高梨 健

1964年5月23日

 

1987年4月

三菱商事株式会社入社

1996年12月

SUASA KRISTAL(M)BERHAD入社

1998年11月

同社 取締役副社長就任

2002年12月

当社入社 理事就任

2004年4月

当社 執行役員就任
米国公認会計士登録

2004年6月

当社 専務取締役就任

2012年7月

WAVE Life Sciences Ltd. Director就任(現任)

2016年6月

株式会社新日本科学PPD 監査役就任(現任)

Satsuma Pharmaceuticals, Inc. Director就任(現任)

2016年7月

当社 取締役副社長就任

2017年6月

当社 代表取締役副社長 COO就任(現任)

 

(注)4

33,000

専務取締役

CFO

二反田 真二

1968年9月18日

 

1991年4月

株式会社神戸製鋼所入社

2002年5月

当社入社

2008年4月

当社 執行役員就任

2010年6月

当社 取締役就任

2012年6月

当社 執行役員就任

2015年6月

当社 取締役就任

2017年6月

当社 常務取締役 CFO就任

2019年6月

当社 専務取締役 CFO就任(現任)

 

(注)4

11,600

取締役

CR担当

兼社長室長

永田 一郎

1985年8月3日

 

2008年6月

SNBL U.S.A., Ltd.入社

2015年3月

医師免許取得

2015年4月

順天堂大学医学部附属順天堂醫院入職

2017年4月

当社入社 社長室 主席就任

2017年7月

当社 社長室長就任

2018年6月

当社 執行役員 社長室長就任

2020年6月

当社 取締役CR担当兼社長室長就任(現任)

 

(注)4

1,024,000

取締役

福元 紳一

1958年7月20日

 

1987年4月

司法研修所入所

1989年4月

弁護士登録

1997年5月

福元法律事務所開設

2014年12月

コーアツ工業株式会社 社外取締役就任(現任)

2015年6月

当社 社外取締役就任(現任)

2016年3月

ソフトマックス株式会社 社外取締役就任(現任)

2017年6月

城山観光株式会社 社外取締役就任(現任)

 

(注)4

取締役

山下 隆

1956年2月18日

 

1983年10月

監査法人朝日会計社入所

1987年3月

公認会計士登録

2003年5月

朝日監査法人(現 有限責任あずさ監査法人) 代表社員就任

2014年8月

山下隆公認会計士事務所開設

2015年1月

税理士登録

2015年6月

当社 社外取締役就任(現任)

2017年6月

ヤマトホールディングス株式会社 社外監査役就任(現任)

 

(注)4

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

取締役

花田 強志

1958年5月2日

 

1984年9月

花田良一税理士事務所入所

1990年2月

税理士登録

2000年1月

花田税理士事務所 所長就任

有限会社プロフィット 代表取締役就任

2005年2月

税理士法人田代・花田会計事務所 所長就任

2017年7月

税理士法人れいめい 代表社員就任(現任)

株式会社れいめい 代表取締役就任(現任)

2019年7月

南九州税理士会 鹿児島県連合会 会長就任(現任)

2020年6月

当社 社外取締役就任(現任)

 

(注)4

3,300

常 勤

監査役

須田 雅一

1961年8月15日

 

1985年4月

日本澱粉工業株式会社入社

1990年8月

当社入社

2007年4月

当社 安全性研究所 研究1部 部長就任

2019年7月

当社 内部監査部 部長就任

2020年6月

当社 常勤監査役就任(現任)

 

(注)5

200

監査役

鑪野 孝清

1965年2月27日

 

1992年4月

司法研修所入所

1994年4月

弁護士登録

2003年10月

いづろ法律事務所開設

2004年4月

鹿児島県弁護士会副会長

2016年4月

鹿児島県弁護士会会長就任

日本弁護士連合会理事就任

九州弁護士会連合会常務理事就任

家庭裁判所調停委員・簡易裁判所民事調停委員就任

2019年6月

当社社外監査役就任(現任)

 

(注)5

監査役

重久 善一

1952年11月2日

 

1981年11月

監査法人朝日会計社入所

1985年3月

公認会計士登録

1986年7月

重久公認会計士事務所入所

1986年9月

税理士登録

2000年3月

重久公認会計士事務所所長就任(現任)

2001年4月

鹿児島地方裁判所・簡易裁判所民事調停委員就任

2019年6月

当社社外監査役就任(現任)

 

(注)5

 

 

 

 

3,232,100

 (注)1.取締役 福元紳一、取締役 山下隆及び取締役 花田強志は、社外取締役であります。

2.監査役 鑪野孝清及び監査役 重久善一は、社外監査役であります。

3.取締役 永田一郎は、代表取締役会長兼社長 永田良一の長男であります。

4.取締役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

5.常勤監査役 須田雅一の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。また、監査役 鑪野孝清及び監査役 重久善一の任期は、2019年3月期に係る定時株主総会終結の時から2023年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

6.当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠監査役2名を選出しております。補欠監査役の略歴は以下のとおりであります。

氏名

生年月日

略歴

所有株式数

(株)

本田 知章

1960年10月6日生

1983年4月

1998年1月

2002年4月

2003年7月

2004年4月

2005年6月

2007年7月

2009年4月

2011年10月

2014年4月

2016年8月

2018年6月

2020年6月

株式会社協和銀行(現株式会社りそな銀行)入行

当社入社

当社 監査役就任

当社 常務執行役員 業務統括本部長就任

当社 執行役員 総務部長就任

当社 監査役就任

財団法人メディポリス医学研究財団 事務局長就任

財団法人メディポリス医学研究財団 理事就任

当社 CEOオフィス執行役員就任

当社 執行役員コンプライアンス統括部長就任

当社 執行役員内部監査統括部長就任

当社 執行役員 購買本部長就任(現任)

当社 補欠監査役就任(現任)

35,900

上山 幸正

1963年1月15日生

1993年4月

1995年4月

 

1997年5月

2001年8月

2004年6月

2013年1月

2015年6月

司法研修所入所

弁護士登録

高山法律事務所入所

照国総合法律事務所入所

上山法律事務所開設

当社 補欠監査役就任

弁護士法人かごしま設立

当社 補欠監査役就任(現任)

(注)1.上山幸正氏は、社外監査役の要件を満たしております。

2.各候補者と当社との間には、特別の利害関係はありません。

3.補欠監査役の任期は、就任した時から退任した監査役の任期満了の時であります。

7.当社では、取締役会の一層の活性化を促し、取締役会の意思決定、業務執行の監督機能と各事業部の業務執行機能を明確に区分し、経営効率の向上を図るために執行役員制度を導入しております。執行役員は、次の13名で構成されております。

役 名

職 名

氏 名

専務執行役員

前臨床カンパニー President

兼 同 Global BD 担当

角﨑 英志

常務執行役員

CMO

兼 TR カンパニー President

兼 同 事業開発部長

金指 秀一

常務執行役員

メディポリスカンパニー President

兼 同 水産事業部長

兼 同 アグリカルチャー事業部長

兼 同 ホテル事業部長

兼 同 発電事業部長

松本 敏

常務執行役員

経営戦略本部長

入山 隆

上席執行役員

総務人事本部長

兼 同 施設企画部長

長利 京美

上席執行役員

前臨床カンパニー Vice President

GLPコンプライアンス担当

安全性研究所長 兼 GLP運営管理者

平井 照正

執行役員

前臨床カンパニー

安全性研究所 副所長

中村 隆広

執行役員

前臨床カンパニー

安全性研究所 副所長

和泉 博之

執行役員

TR カンパニー Vice President

兼 同 研究部長

治田 俊志

執行役員

購買本部長

本田 知章

執行役員

財務経理統括部長

牧野 外史彦

執行役員

経営戦略本部

アジア事業部長

鄭 国棟

執行役員

前臨床カンパニー

薬物代謝分析センター センター長

兼 GLP運営管理者

中村 貴敏

 

② 社外役員の状況

 当社の社外取締役は3名、社外監査役は2名であります。

 社外取締役 山下隆は、1983年~2014年の間、当社会計監査人である有限責任あずさ監査法人に在籍しておりました。また、社外監査役 重久善一は、1981年~1986年の間、当社会計監査人である有限責任あずさ監査法人の前身の一つである監査法人朝日会計社に在籍しておりましたが、同期間、監査法人朝日会計社は当社会計監査人ではございません。上記以外、社外取締役及び社外監査役と当社との間には、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の特別な利害関係はございません。

 社外取締役 福元紳一は、弁護士としての企業法務等の専門的な知識・経験等を、社外取締役 山下隆は、公認会計士、税理士としての高度な専門的知識と豊富な経験等を、社外取締役 花田強志は、税理士としての高度な専門的知識と豊富な経験等を企業経営全般に活かし、取締役会監督機能の強化のため、独立性をもって経営の監視と助言を行うことを担っております。

 社外監査役 鑪野孝清は法律専門家としての識見及び経験等を、社外監査役 重久善一は財務及び会計の専門家としての識見及び経験等を有していることから、それぞれを生かして取締役会において議案審議等に必要な質問、意見の表明を適宜行うとともに、監査役会において意見交換及び監査事項の協議を行うなど監査機能を果たして行くものと考えています。

 以上から、当社の企業統治において社外取締役及び社外監査役が果たすべき機能及び役割は、現状の体制で確保されていると考えております。

 社外取締役又は社外監査役を選任するための会社からの独立性に関する基準につきましては、会社法の要件に加え、東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準と同様の基準を定め、当該基準に基づき、客観的な視点から当社の経営等に対し、適切な意見を述べていただける方を選任することとしております。

 

 

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 社外取締役は、取締役会において、内部監査状況、会計監査状況及びその結果について適時報告を受け、必要に応じて説明を求めること等により、経営監督機能としての役割を担っております。

 社外監査役は、内部監査部門及び会計監査人との間で年間予定等の定期的打ち合わせを含め、共有が必要な事項について随時情報の交換を行うとともに必要に応じて会計監査人及び内部監査部門に対して監査役会への出席を求めることができる体制としており、相互の連携を高めております。また、社外取締役、内部監査部門及び会計監査人と会合を持ち、意見交換を行っております。

(賃貸等不動産関係)

前連結会計年度(2019年3月31日)

当社及び一部の連結子会社では、鹿児島県及び米国ワシントン州において、賃貸用の不動産を有しております。当連結会計年度における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は222,637千円(賃貸収益は主に売上高に、主な賃貸費用は販売費及び一般管理費に計上)、減損損失は17,812千円(特別損失に計上)であります。

また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は、次のとおりであります。

(単位:千円)

 

 

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

連結貸借対照表計上額

 

 

期首残高

342,982

 

期中増減額

3,606,054

 

期末残高

3,949,036

期末時価

6,581,933

  (注) 1.連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。

2.期中増減額のうち、主な増加額は賃貸用資産への用途変更(3,736,978千円)であり、主な減少額は減価償却費(62,485千円)であります。

3.期末の時価は、主として社外の不動産鑑定士による不動産鑑定評価書に基づく金額又は、適切に市場価格を反映していると考えられる指標に基づく金額をもって時価としております。

 

当連結会計年度(2020年3月31日)

当社及び一部の連結子会社では、鹿児島県及び米国ワシントン州において、賃貸用の不動産を有しております。当連結会計年度における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は121,145千円(賃貸収益は主に売上高に、主な賃貸費用は販売費及び一般管理費に計上)であります。

また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は、次のとおりであります。

(単位:千円)

 

 

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

連結貸借対照表計上額

 

 

期首残高

3,949,036

 

期中増減額

296,297

 

期末残高

3,652,738

期末時価

5,769,177

  (注) 1.連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。

2.期中増減額のうち、主な増加額は賃貸用資産への用途変更(3,346千円)であり、主な減少額は減価償却費(229,708千円)であります。

3.期末の時価は、主として社外の不動産鑑定士による不動産鑑定評価書に基づく金額又は、適切に市場価格を反映していると考えられる指標に基づく金額をもって時価としております。

4【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金又は

出資金

主要な事業

の内容

議決権の

所有(被所有)割合

関係内容

所有割合

(%)

被所有割合

(%)

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 

SNBL U.S.A., Ltd.

米国ワシントン州

US$

60,000

前臨床事業

100.00

・ 役員4名兼任(当社役員3名、従業員1名)

・ 資金の貸付

新日本科学(亜州)有限公司

(注) 4

中華人民共和国

香港特別行政区

千香港$

250,669

前臨床事業

100.00

・ 役員2名兼任

・ 半製品等の仕入

・ 資金の貸付

肇慶創薬生物科技有限公司

中華人民共和国

広東省高要市

US$

7,900,000

前臨床事業

100.00

(100.00)

・ 役員1名兼任

SHIN NIPPON BIOMEDICAL
LABORATORIES (CAMBODIA)
LIMITED

カンボジア王国

プノンペン都

US$

200,000

前臨床事業

100.00

(100.00)

・ 役員4名兼任(当社役員1名、従業員3名)

ANGKOR PRIMATES CENTER INC.

カンボジア王国

プノンペン都

US$

8,000

前臨床事業

100.00

(100.00)

・ 役員4名兼任(当社役員1名、従業員3名)

・ 半製品等の仕入

TIAN HU (CAMBODIA) ANIMAL BREEDING RESEARCH CENTER Ltd.(注) 4

カンボジア王国

プノンペン都

US$

7,800

前臨床事業

100.00

(100.00)

・ 役員4名兼任(当社役員1名、従業員3名)

・ 半製品等の仕入

㈱新日本科学グループ

鹿児島県鹿児島市

千円

10,000

臨床事業

100.00

・ 役員10名兼任(当社役員4名、従業員6名)

・ 資金の貸付

University Medicines
International, LLC.

米国メリーランド州

US$

100,000

臨床事業

50.00

(50.00)

・ 役員2名兼任

㈱CLINICAL STUDY SUPPORT

愛知県名古屋市

中区

千円

53,400

臨床事業

75.00

・ 役員4名兼任(当社役員3名、従業員1名)

AXIS㈱

鹿児島県鹿児島市

千円

22,500

トランスレーショナルリサーチ事業

80.00

・ 役員3名兼任(当社役員1名、従業員2名)

・ 資金の貸付

Ruika Therapeutics,Inc.

米国メリーランド州

US$

500,000

トランスレーショナルリサーチ事業

85.00

・ 役員2名兼任(当社役員1名、従業員1名)

・ 資金の貸付

SNBL Nature㈱

鹿児島県鹿児島市

千円

10,000

メディポリス事業

100.00

・ 役員6名兼任(当社役員3名、従業員3名)

・ 宿泊施設運営委託

㈱メディポリス

鹿児島県鹿児島市

千円

10,000

メディポリス事業

60.00

・ 役員3名兼任(当社役員1名、従業員2名)

㈱メディポリスエナジー

鹿児島県指宿市

千円

10,000

メディポリス事業

70.50

・ 役員3名兼任(当社役員2名、従業員1名)

FREESIA HD,INC.

米国デラウェア州

US$

1,800,000

その他事業

100.00

・ 役員2名兼任

SNBLアセットマネジメント㈱

鹿児島県鹿児島市

千円

10,000

その他事業

100.00

・ 役員4名兼任(当社役員2名、従業員2名)

・ 資金の貸付

・ 土地の賃借

ふれあい・ささえあい㈱

鹿児島県鹿児島市

千円

10,000

その他事業

100.00

・ 役員3名兼任(当社役員2名、従業員1名)

・ 当社従業員に対する福利厚生サービス提供

Bhutan Fortune㈱

鹿児島県鹿児島市

千円

5,000

その他事業

100.00

・ 役員3名兼任

・ 資金の貸付

㈱Gemseki

東京都中央区

千円

12,500

その他事業

80.00

・ 役員3名兼任

・ 資金の貸付

トランクソリューション㈱

東京都文京区

千円

22,875

その他事業

50.68

・ 役員2名兼任(当社役員1名、従業員1名)

・ 資金の貸付

 

 

名称

住所

資本金又は

出資金

主要な事業

の内容

議決権の

所有(被所有)割合

関係内容

所有割合

(%)

被所有割合

(%)

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

 

㈱新日本科学PPD

東京都中央区

千円

2,681,377

臨床事業

40.00

・ 役員2名兼任

・ 事業運営に係る役務提供

・ 資金の貸付

JRMPC㈱

(注) 5

東京都中央区

千円

2,000

その他事業

30.00

・ 役員1名兼任

・ 事業運営に係る役務提供

㈱NANA

(注) 5

神奈川県横浜市

青葉区

千円

10,000

その他事業

40.00

・ 役員3名兼任

・ 事業運営に係る役務提供

 (注)1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。

2 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

3 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数となっております。

4 特定子会社であります。

5 当連結会計年度において新たに株式を取得したことから持分法の適用範囲に含めております。

 

 

【売上原価明細書】

 

 

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

区分

注記

番号

金額(千円)

構成比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

Ⅰ 材料費

 

896,748

13.4

986,909

13.2

Ⅱ 労務費

※1

3,235,118

48.2

3,568,679

47.7

Ⅲ 経費

※2

2,585,225

38.4

2,923,066

39.1

当期総製造費用

 

6,717,092

100.0

7,478,656

100.0

期首半製品・仕掛品
たな卸高

 

2,800,830

 

3,008,503

 

合計

 

9,517,923

 

10,487,159

 

他勘定振替高

※3

674,104

 

767,438

 

期末半製品・仕掛品
たな卸高

 

3,008,503

 

3,212,419

 

売上原価

 

5,835,315

 

6,507,302

 

 

 

 

 

 

 

 

※1 主な内訳は、次のとおりです。

項目

前事業年度

当事業年度

給与及び手当

2,430,911千円

2,641,078千円

福利厚生費

437,407千円

494,858千円

 

※2 主な内訳は、次のとおりです。

項目

前事業年度

当事業年度

外注費

207,883千円

419,499千円

消耗品費

415,276千円

481,767千円

薬品費

373,862千円

363,745千円

減価償却費

594,055千円

581,394千円

 

※3 他勘定振替高の内容は、次のとおりです。

項目

前事業年度

当事業年度

研究開発費

234,245千円

238,216千円

飼育動物維持管理費

383,293千円

482,497千円

経費

56,565千円

46,723千円

合計

674,104千円

767,438千円

 

(原価計算の方法)

実際原価による個別原価計算を採用しております。

1【設備投資等の概要】

 当連結会計年度の設備投資の総額は、1,514,629千円であります。安定した試験環境を構築するための前臨床事業における試験施設の改修等の設備投資を中心に行いました。

 セグメント別の主な設備投資について示すと、次のとおりであります。

(1) 前臨床事業

 前臨床事業の設備投資金額は461,813千円であります。

 そのうち、提出会社においては、本店(安全性研究所)試験施設の改修・機器の購入等の設備投資を行いました。設備投資金額は、450,130千円であります。

(2) 臨床事業

 臨床事業の設備投資金額は115,907千円であります。

(3) トランスレーショナル リサーチ事業

 トランスレーショナル リサーチ事業の設備投資金額は49,697千円であります。

(4) メディポリス事業

 メディポリス事業の設備投資金額は745,546千円であります。

 そのうち、提出会社においては、地熱発電設備等の設備投資を行いました。設備投資金額は、715,666千円であります。

(5) その他

 その他の事業の設備投資金額は141,664千円であります。

 

【借入金等明細表】

区分

当期首残高

(千円)

当期末残高

(千円)

平均利率

(%)

返済期限

短期借入金

7,920,000

2,000,000

0.91

一年以内に返済予定の長期借入金

3,428,192

3,998,285

1.54

一年以内に返済予定のリース債務

206,483

199,720

3.36

長期借入金(一年以内に返済予定のものを除く)

3,894,755

8,217,304

1.25

2021年4月26日~

2029年9月25日

リース債務(一年以内に返済予定のものを除く)

708,490

707,466

3.86

2021年4月20日~

2028年3月20日

その他有利子負債

合計

16,157,921

15,122,776

(注) 1 「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。

2 長期借入金及びリース債務(一年以内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりです。

 

1年超2年以内

(千円)

2年超3年以内

(千円)

3年超4年以内

(千円)

4年超5年以内

(千円)

長期借入金

2,585,942

2,009,992

1,948,870

1,232,500

リース債務

178,142

143,502

109,056

101,758

合計

2,764,084

2,153,494

2,057,926

1,334,258

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値38,569 百万円
純有利子負債10,134 百万円
EBITDA・会予3,029 百万円
株数(自己株控除後)41,632,042 株
設備投資額1,515 百万円
減価償却費1,229 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費401 百万円
代表者代表取締役会長兼社長  永田 良一
資本金9,679 百万円
住所東京都中央区明石町8番1号
会社HPhttps://www.snbl.co.jp/

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