1年高値1,022 円
1年安値395 円
出来高159 千株
市場東証2
業種サービス業
会計日本
EV/EBITDAN/A
PBR6.4 倍
PSR・会予10.1 倍
ROAN/A
ROICN/A
β1.11
決算3月末
設立日1999/4/1
上場日2004/3/18
配当・会予0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:5.4 %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
セグメント別営業利益
セグメント別利益率
会社の詳細

 

3 【事業の内容】

当社は、DNAチップ(マイクロアレイ)・次世代シークエンス等の遺伝子解析受託並びに関連技術開発を行う「研究受託事業」と、「EGFRリキッド(EGFR-NGS Checkから名称変更しました。以下同じ。)」を中心に医療関連機関等に診断関連検査の販売を行う「診断事業」を主な事業の内容としております。

過去3期間における事業別売上高推移は次の表のとおりであります。

 

セグメントの名称

2018年3月

2019年3月

2020年3月

売上高
(千円)

構成比
(%)

売上高
(千円)

構成比
(%)

売上高
(千円)

構成比
(%)

研究受託事業

318,454

87.8

 315,062

87.3

286,139

79.1

診断事業

44,388

12.2

 45,745

 12.7

75,573

20.9

合計

362,843

100.0

360,807

100.0

361,713

100.0

 

(注) 1  数量については、その内容が多岐にわたるため記載を省略しております。

2  売上高には、消費税等は含まれておりません。

 

(1) 研究受託事業

研究受託事業におきましては、大学や公的研究機関、製薬会社等の企業を主要な顧客としてマイクロアレイ、次世代シークエンス実験解析等を行っております。

国家プロジェクトや独自の研究開発などの経験から得られたノウハウを活用し、新規サービスメニューの拡充を図っております。

また、これらの経験に基づき、顧客の目的に合わせた実験デザインの提案、データ解析及びサポートの対応に注力しております。

 

研究受託事業の主なサービスには、マイクロアレイ受託解析サービス、次世代シークエンス受託解析サービス及びその他遺伝子解析サービスがあり、次のような種類があります。

 

① マイクロアレイ受託解析サービス

マイクロアレイ受託解析サービスでは大学や公的研究機関、製薬会社等の顧客に積極的な提案型営業を行うとともに、きめ細かなフォローを推進しております。また、新規サービスメニューの拡充を図っております。主要なサービスは以下のとおりです。

・遺伝子発現解析サービス

ヒト・マウス・ラットなどのRNAサンプルから、遺伝子発現量を測定し、発現差のある遺伝子の抽出などの解析を行い、データを理解し易いように加工します。

・miRNA発現解析サービス

ヒト・マウス・ラットなどのRNAサンプルから、miRNA発現量を測定し、発現差のあるmiRNAの抽出などの解析を行い、データを理解し易いように加工します。

・ゲノム構造解析サービス 

    CGH(Comparative Genomic Hybridization)解析 / CNV (Copy Number Variation)解析

DNAの微細な領域の構造(欠損、重複、コピー数変化等)を捉えます。また、CNV領域の変化を検出します。

 

② 次世代シークエンス受託解析サービス

次世代シークエンサーにより、DNAやRNAを網羅的に解読することで、遺伝子の変異や細胞中の遺伝子の量を測定することができます。当該サービスにおきましては、データ解析とサポートに力をいれております。主要なサービスは以下のとおりです。

・エクソーム解析サービス

遺伝子のある領域のみを濃縮して解析することにより、効率的に遺伝子上の変異を検出します。希少疾患の原因やがんの原因となる遺伝子を網羅的に探索することができます。

 

・エピジェネティクス解析

遺伝子の転写調節にかかるゲノム領域の探索を網羅的に行います。

・RNA-Seq

細胞の中のmRNAやmiRNAを含むSmallRNAの配列を解読して、遺伝子の発現量の測定を行います。

・16S rRNA解析

糞便・唾液・皮膚等のサンプルから次世代シークエンサーを用いて、ヒト腸内や環境中に含まれる細菌叢の同定を行います。

 

③ その他遺伝子解析サービス

次世代シークエンスと並び注目を集める遺伝子解析サービスとして、「デジタルPCR受託サービス」や「C3チェックサービス」があります。

・C3チェックサービス CGH

癌関連遺伝子領域に適したカスタムアレイCGH解析により、培養工程におけるゲノムコピー数異常を高精度に検出し、再生医療用細胞の品質評価を実施します。

・デジタルPCR受託解析サービス

低濃度のサンプルを使って、高い精度で検量線を作成せずに絶対定量を行うことができ、わずかなコピー数の差の違いを検出することができます。遺伝子の変異解析等に利用されます。

 

(2) 診断事業

診断事業は、当社が培ってきた遺伝子解析技術を活用して、社会のニーズである「個別化医療」や「未病社会」に対応した以下の検査を社会に広めることを目的とした事業で、医療関連機関や研究機関、企業等を主要な対象顧客としております。診断事業の主なメニューは「EGFRリキッド」であります。

 

「EGFRリキッド」

当社のEGFRリキッドは、がん患者を対象とした低侵襲性(患者さんに特別な負荷を与えることなく採血するだけ)のコンパニオン診断として、イレッサに代表されるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤に対するの感受性の状況を血中腫瘍DNAを用いて調べるものです。

これまでの遺伝子検査は、肺生検や手術などにより生体組織や臓器の一部を採取し、DNA検査を行うことにより実施していますが、患者さんの身体への負担が大きいため好ましくありません。代替する手法として血液により検査するのが本検査です。

年間11万人といわれている新規肺がん患者の中で、本検査の対象は6万人とされる腺がん患者のうち半数の約3万人を対象としたものとなります。

本検査は地方独立行政法人 大阪府立病院機構の研究成果をもとに、当社と同機構が共同開発しました。

 

 

(3) 研究開発

① 次世代シークエンサーを使用したがん診断技術に関する研究開発

EGFRリキッドの技術をさらに改良した、NOIR-SS技術(分子バーコード技術を用いて高感度かつ正確な分子数測定が可能となる超低頻度変異DNAの検出技術)の研究開発に取り組んでおります。これは、複数の遺伝子を、高い精度で変異検査ができる技術です。

この技術の活用範囲として、リキッドバイオプシー(内視鏡や針を使って腫瘍組織を採取する方法に代えて、血液などの体液サンプルを使用する方法)による低侵襲的遺伝子検査、クリニカルシークエンスによる個別化医療、血液からのがん再発の早期発見、免疫チェックポイント阻害剤の効果判定などが期待されております。

また、肺がんの診断において重要な複数の遺伝子の変異、遺伝子融合を同時に解析することが可能となる遺伝子パネル(肺がんコンパクトパネル)の研究開発を進めております。

この研究は、国立大学法人 奈良先端科学技術大学及び地方独立行政法人 大阪府立病院機構と共同で進めております。

 

② RNAチェックの研究開発

大学・研究機関との共同研究等により、将来の診断・創薬に役立つ遺伝子の働きを検査する新しい方法を開発しています。その方法は、“RNAチェック”(遺伝子発現検査)と呼び、遺伝子の「変異」を調べるDNA検査(遺伝子検査)とは別の検査方法で、遺伝子の種類と量を調べる検査です。その検査対象は、人、動物、植物、微生物、細菌(ウィルス)など生物の血液・組織等の検体であり、現在、このRNAチェックに基づいた次の研究開発を進めております。

主なものとしましては、学校法人慶應義塾大学、学校法人埼玉医科大学及び学校法人北里大学との共同による抗リウマチ薬の効果予測についての研究や、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センターとの共同によるうつ病の早期発見を目的としたバイオマーカー研究などを進めています。これらの共同研究を通して、将来の診断・創薬に役立つRNAチェック技術の実用化に向けた研究を進めております。

 

なお、研究開発活動の詳細につきましては、第一部 企業状況 第2事業の状況 5研究開発活動をご参照ください。

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 

(画像は省略されました)


3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度におけるわが国経済は、消費税率引き上げに伴う内需の減少がみられたうえに、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による需要の減少や、中国での生産停止が長引きサプライチェーン(部品供給網)が寸断されたことで、輸出企業を中心に景況感は悪化しております。

 さらに、訪日外国人客の急減に加え、各種イベントの休止や外出自粛による需要の低迷もあり、新型コロナが終息するまでは、景気の厳しい状況が続くものと思われます。

 一方当社が属するヘルスケア分野は、高齢化や健康・医療ニーズの多様化を背景に需要期待が高まっております。政府も成長戦略の一つと位置付けており、ヘルスケア産業の活性化は今後も引き続き見込まれております。

 さらに、がんゲノム医療時代の幕開けと言える話題として、昨年6月に患者のがん細胞の遺伝子変異を調べて、最適な薬を選ぶ「がんゲノム医療」の遺伝子検査システムに公的医療保険が適用になりました。対象になるのは、原発不明がん、標準治療を終えたがんや希少がんの患者で、これまでは限られた医療機関において、自費で高額の費用をかけ、わずかな可能性にかけて検査を受け、使える薬を探っていたものが、公的医療保険を利用して全国の医療機関で広く検査を受けられるようになりました。

  また、新型コロナウイルス感染症の影響について、当社の第4四半期の役務提供が国内での新型コロナウイルス感染症拡大前にほぼ完了していたため、現時点におけるその影響は僅少であると考えております。

 

 このような状況下において、当事業年度の経営成績は、昨年度に比べ診断事業の売上高は増加しましたが、研究受託事業の売上高が減少したことにより、売上高は361百万円(前年同期比100.3%)となりました。利益面では、営業損失123百万円(前年同期99百万円)、経常損失128百万円(前年同期103百万円)、当期純損失128百万円(前年同期104百万円)となりました。

 財政状態におきましては、当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べ121百万円減少し743百万円となりました。

 また、キャッシュ・フローの状況におきましては、当事業年度末における現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末に比べ355百万円減少し302百万円となりました。 

 

  ①経営成績の状況

 当事業年度における経営成績の状況は以下のとおりであります。

  (売上高)  

 当事業年度の売上高は、361百万円(前年同期比100.3%)となりました。セグメント別の状況以下のとおりです。

  ⅰ.研究受託事業

研究受託事業におきましては、主な事業として受託解析サービスを行っております。大学や公的研究機関、製薬会社等の企業を主要な顧客として、遺伝子関連解析のサービスや解析結果の統計処理のサービスを提供しております。主なサービスは、マイクロアレイ受託解析サービスと次世代シークエンス受託解析サービスがあります。共に大学や公的研究機関、製薬会社等の企業に対し積極的な提案型営業を行うとともに、きめ細かなフォローを推進しております。また各種受託解析の実績から顧客の目的に合わせた実験デザインの提案、データ解析及びサポートに力を入れると共に、顧客ニーズに合わせた新規サービスメニューの拡充を図っております。

 次世代シークエンスと並び注目を集める遺伝子解析として「デジタルPCR受託サービス」や独自の「再生医療研究分野に向けた間葉系幹細胞の品質評価解析サービス(C3チェックサービス)」等新規サービスを展開しております。

 いずれのサービスにつきましても、他社との差別化を意識し、クオリティの高い内容をお客様に提供すべく取り組んでおります。

 しかしながら、マイクロアレイ受託解析サービスから次世代シークエンス受託解析サービスに顧客のニーズが移る過渡期にマイクロアレイ受託解析サービスの売上の落ち込みが見られたこと、また国等からの研究受託が減少したことにより、当事業年度の研究受託事業の売上高は286百万円(前年同期比90.8%)となりました。

 

ⅱ. 診断事業

診断事業におきましては、血液を用いて肺がんの遺伝子変異を検査する、EGFRリキッドの市場への普及を当社の最優先事項として取り組んでおります。現在この検査の薬事承認、保険収載を目指した活動を行っております。この検査は、低侵襲的な血液遺伝子検査により、血中に微量に存在する血中腫瘍DNA上のEGFR変異を次世代シークエンス法により高感度に検出するリキッドバイオプシー検査です。肺がん組織の生検(気管支鏡検査、CTガイド化生検)は、侵襲性が高く患者さんへの負担も大きいことから、リキッドバイオプシー検査への期待が高まっています。EGFRリキッドに加え、その改良版としてのNOIR-SS技術(分子バーコード技術を用いて高感度かつ正確な分子数測定が可能となる超低頻度変異DNAの検出技術)により、高感度に複数遺伝子を一括解析可能なリキッドバイオプシー遺伝子パネル検査サービスも提供しております。また、リキッドバイオプシー検査に続いて、肺がん組織検査に特化した高感度な一括遺伝子検査パネル(仮称:肺がんコンパクトパネル)を開発中です。コンパクトパネルは、EGFR BRAF ALK ROS1 MET の5つのコンパニオン診断可能な遺伝子と近い将来分子標的治療薬の上市が予定されているいくつかのターゲット遺伝子が対象です。薬事申請に向けて開発を進めております。

その他の検査メニューとして、遺伝子解析を用いた関節リウマチの薬剤効果予測検査、うつ病の診断技術の開発も積極的に進めております。

また、EGFRリキッド及びNOIR-SSシークエンスをはじめとしたリキッドバイオプシー解析の独自技術の強みを活かし、研究用途としての検査サービスを製薬企業の治験付随研究・病院等向けに提供しております。

当事業年度の診断事業の売上高は、75百万円(前年同期比165.2%)となりました。なかでも、EGFRリキッドやNOIR-SSシークエンスサービスの大幅な売上増(前年同期188.5%)を達成しております。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

  売上原価は、前事業年度260百万円から11百万円増加し272百万円、販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ13百万円増加して213百万円となりました。

 

(営業損失)

  前事業年度は営業損失99百万円であったのに対し、当事業年度は営業損失123百万円と営業損失額は23百万円増加いたしました。

 

(営業外収益)

  営業外収益は前事業年度は受取賃借料など1百万円ありましたが、当事業年度は0百万円となりました。

 

(営業外費用)

   営業外費用は前事業年度は株式交付費など4百万円ありましたが、当事業年度は新株予約権発行費など5百万円ありました。

 

(経常損失)

  前事業年度は経常損失103百万円であったのに対し、当事業年度の経常損失は128百万円となりました。

 

(特別利益)

 前事業年度、当事業年度とも、固定資産売却益が0百万円ありました。

 

(特別損失)

  前事業年度では、特別退職金などが1百万円ありましたが、当事業年度はありませんでした。

 

(当期純損失)

  前事業年度は当期純損失104百万円であったのに対し、当事業年度は、当期純損失128百万円となりました。

 

 なお、当事業年度の経営成績をふまえて、次事業年度におきましては以下の取組みを実施し、4億円の売上確保を目指してまいります。

 研究受託事業

  ・提案型研究受託の営業強化

  ・大型案件の受注の確保

  ・外部との連携強化

  ・新サービスメニュー開発によるメニューの差別化

 診断事業

  ・「EGFRリキッド」の薬事承認・公的医療保険適用による事業化

  ・次世代シークエンサーを使用した肺がんコンパクトパネル検査の開発

 取組みの詳細は、下記「(3) 提出企業が将来にわたって活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象を解消し、又は改善するための対応策」をご参照ください。

 

  ② 財政状態

当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比べ121百万円減少し743百万円となりました。当事業年度における各項目の状況とそれらの要因は次のとおりであります。

    (流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は531百万円であり、前事業年度末に比べ278百万円減少しております。現金及び預金が355百万円減少した一方、売掛金が26百万円、前払費用が46百万円、それぞれ増加したことが主な要因であります。

 

    (固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は211百万円であり、前事業年度末に比べ157百万円増加しております。敷金が41百万円、長期前払費用が77百万円、それぞれ増加するなど投資その他の資産が119百万円、自己使用目的のソフトウエア制作により無形固定資産が28百万円、研究用機器(工具、器具及び備品)の取得等により有形固定資産が27百万円それぞれ増加した一方、有形固定資産及び無形固定資産の減価償却費の計上により18百万円減少したことなどによります。

 

  (流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は82百万円であり、前事業年度末に比べ6百万円減少しております。未払消費税等が4百万円、未払法人税等が2百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。

 

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は7百万円であり、前事業年度末に比べ増加はしておりますが、その増加額は軽微なものであります。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は653百万円であり、前事業年度末に比べ115百万円減少しております。

当期純損失128百万円の計上により純資産が減少した一方、新株予約権が12百万円増加したことによります。

 

 ③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末に比べ355百万円減少し302百万円となりました。その主な要因は、税引前当期純損失による減少127百万円のほか、前払費用の増加124百万円、有形・無形固定資産の取得による支出52百万円などによります。

 当事業年度におきましては、全額自己資金でまかなっております。

 

 当事業年度における各項目の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度は89百万円の支出となったのに対し、当事業年度は259百万円の支出となりました。主な支出は、税引前当期純損失127百万円のほか、研究施設及び事務所の2020年1月から2022年12月までの賃借料(3年分)の前払いなどによる前払費用の増加124百万円であります。

 

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度37百万円の支出に対し、当事業年度は95百万円の支出となりました。主な支出は、研究施設及び事務所の敷金の差入による支出42百万円や有形固定資産の取得による支出27百万円、無形固定資産の取得による支出25百万円であります。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度564百万円の収入に対し、当事業年度は1百万円の支出となりました。前事業年度は、新株予約権の行使による株式の発行による収入565百万円などがありましたが、当事業年度は新株予約権の発行による支出1百万円がありました。

 

なお、今後診断メニュー開発を加速させるため、開発費用の増加が見込まれます。これに伴う資金の支出が見込まれ、資金調達の必要を認識しております。こうした資金需要に対応するため、当事業年度において、第三者割当による新株予約権の発行を行っております。

 

 ④ 重要な会計上の見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この財務諸表の作成に当たって適用された、重要な会計上の見積りには、貸倒引当金及び資産除去債務の計上がありますが、第5 経理の状況において注記事項に記載している方法により適切に計上しております。貸倒引当金については、当社の売上先は大学や公的研究機関、製薬会社等であり貸倒れのリスクが低く、これまでも貸し倒れたことがないことから、計上額はゼロとなっております。また、資産除去債務については、施工予定業者の見積額に基づいて、当事業年度の負担に属する金額を費用に計上しております。これらの見積りに不確実性はほとんどないと考えておりますが、経済情勢の著しい変動により、貸倒引当金及び資産除去債務の計上額は影響を受ける可能性があります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症につきましては、今後感染拡大が抑制され収束に向かい経済活動が正常化されるまでに一定期間を要すると考えておりますが、当社は売上の大部分が第4四半期に計上されることを見込んでいることから、会計上の見積りを行うにあたり、上述の想定を用いておりますが、現時点において財務諸表に影響を与える事項は認識しておりません。

  

(2)生産、受注及び販売の状況

 ①生産実績

当事業年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

研究受託事業

281,595

90.7

診断事業

72,113

188.4

合計

353,709

101.4

 

(注) 1  金額は、販売価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 診断事業は売上高が前年同期比165.2%となりました。それに伴い生産高も前年同期比188.4%と大きく

  増加しました。

 

②仕入実績

当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

研究受託事業

102,607

87.9

診断事業

22,132

112.2

合計

124,739

91.4

 

(注) 1  金額は、仕入価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

③ 受注実績

当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

研究受託事業

264,114

80.2

13,838

38.6

診断事業(注3)

15,585

17.1

0

合計

279,700

66.5

13,838

14.4

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 前事業年度では診断事業で大型案件の受注がありましたが、当事業年度はなかったため、受注高では前年同期比17.1%、受注残高では前年同期比0%と大きく減少しました。

 

④ 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

研究受託事業

286,139

90.8

診断事業

75,753

165.2

合計

361,713

100.3

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。

 

 

相手先

前事業年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

当事業年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター

51,442

14.2

田辺三菱製薬㈱

 37,006

10.3

38,513

10.6

岩井化学薬品(株)

36,628

10.1

 

3  地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター及び岩井化学薬品(株)の前事業年度については、販売高の割合が10%未満であったため記載しておりません。

4  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

   

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社の事業分野でありますライフサイエンス分野は、近年、ヒトiPS細胞関連の臨床試験が盛んに行われており、再生医療の実用化が本格化してきました。また、再生医療分野に異業種を含めた様々な業者が参入するなど、再生医療の産業化が本格的なステージに入ってきました。今後再生医療分野の市場規模は大きく拡大することが予測されております。最新のがん治療におきましては、従来の三大治療である「手術(外科治療)」、「薬物治療(抗がん剤治療)」、「放射線治療」に加えて、「免疫療法(体の中に侵入した異物を排除するために、生まれながらに備えている能力を高め、がんの治療を行う方法)」が注目されています。近年、免疫療法に用いる「免疫チェックポイント阻害剤」が医薬品として承認され、従来自由診療であった免疫療法による治療が一部保険診療可能となり、患者負担が少なく治療を受けることが可能となりました。

また、遺伝子解析技術の向上により、今後がん予防や治療に新たな展開が期待されております。

このような環境下において、当社は、経営方針を「開発力と事業化加速」と定め、研究受託事業の成長と、診断事業におけるEGFRリキッドのコンパニオン診断の事業化に取り組んでおります。現在、血液を用いて肺がんの遺伝子変異検査を行う、EGFRリキッドをコンパニオン診断として、2019年7月10日に厚生労働省へ承認申請を行いました。承認されれば医療現場での使用が可能となります。当社は、この薬事承認・公的医療保険適用による早期事業化を最優先事項として取り組んでおります。

そして、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、当社の第4四半期の役務提供が国内での新型コロナウイルス感染拡大前にほぼ完了していたため、現時点におけるその影響は僅少であります。

 

(1) EGFRリキッドの薬事承認、保険収載に向けた取組み

現在、当社の最重点課題は、EGFRリキッドの市場への普及であり、そのためには、薬事承認検査とすることが重要であると考えております。このため、この検査の薬事承認、保険収載に向けた取組みを最優先事項として実施してまいります。

 

(2) 診断メニューの拡充

当社の重点課題として、診断事業の拡充があります。診断サービス市場は、国内外で大きな伸びが期待されており、今後の当社事業の大きな柱と位置付けております。このため、EGFRリキッドに続く新規検査メニューの開発を積極的に行ない、診断メニューの拡充を推進してまいります。

 

(3) 人材の確保

大学、公的病院等と共同研究開発を進めていく上では、専門的知識と技術を有した人材の確保及び育成とその定着を図ることが重要であると認識しております。経験豊富な研究者の確保を進めておりますが、今後新規サービスメニュー等新たな研究開発を進めていく上で、さらなる優秀な研究者の確保が必要であり、この人材の確保に努めてまいります。

 

(4) 営業体制の強化

当社の営業部門は、人員もまだ少数であり、充分な体制を整えているとは言い難い状況にあります。診断事業への展開を考慮すると、提案型営業など技術部門とより密接に連携した受注活動が必要であり、営業要員の増員により、顧客ニーズの迅速な取り込みはもとより、顧客第一主義の徹底を図り、製販一体となった受注活動を推進してまいります。

 

(5) 特許対応

遺伝子関連事業においては、競合会社に対抗していくためには特許権その他の知的財産権の確保が非常に重要であると考えております。当社は、これまでDNAチップ開発のための基礎特許を中心に特許出願を行ってまいりましたが、今後は大学、公的病院等と共同研究開発を進めている診断関連コンテンツを中心に積極的に特許権として取得する方針です。このため、共同研究開発契約でも契約先と共同で特許出願を行う権利確保を標準としております。戦略特許に値するものについては、当社単独での出願も行う方針です。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 技術革新について

当社が属しているライフサイエンス関連市場分野は、技術革新が著しく新技術の研究開発が盛んに行われております。当社は、最新の技術を利用したサービス展開を主眼に研究開発を行っておりますが、技術革新により他社が同種のサービスを異なる技術を利用して開始し、異なる付加価値が追加された場合や、当社よりも大幅に安価なサービスが市場に提供された場合、期待どおりの収益をあげることができない可能性があります。

 

(2) 経営上の重要な契約等

当社は当事業年度末現在、「4.経営上の重要な契約等」に示すとおりビジネス展開上重要と思われる契約を締結しております。契約先とは密接な関係があり、相互利益のもとに研究開発を推進していることから、当該契約の解消の可能性は低いと考えておりますが、契約が継続されない場合は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

上記契約等のうち、当社は2020年5月29日付けで㈱エンプラスとの資本業務提携契約を解消いたしました。

 

 

(3) 知的財産権について

① 特許について

当社が事業を営んでいるバイオ業界は技術革新が著しく、特許が非常に重要視されております。

当社が現在保有している特許は19件でありますが、これ以外に出願中のものが8件あります。しかしながら、現在出願している特許がすべて成立するとは限らず、他社特許に抵触した場合等、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社は他社特許に抵触するおそれがないよう細心の注意を払っております。

 

② 共同研究における特許の帰属について

当社と大学及びその他公的機関に属する研究者との間で実施する共同研究において、その成果となる知的財産権に関しては、共同研究開発契約により各々の権利の持分を定めております。今後、大学等の特許管理体制の方針転換が行われた場合、新たな費用発生が生じる可能性があり、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 法規制等について

当社は遺伝子検査サービスの展開や開発において、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」や「個人情報の保護に関する法律」等の法規制に抵触しないよう進めておりますが、法規制の改正その他規制の強化などの制約を受けた場合、当該サービスの開始の遅れや新たな費用発生など、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社は法規制等に関する動向を注視し、遺伝子検査サービスの開発を行っております。

 

(5) 政府のバイオ関連政策について

大学及びその他公的機関からの研究受託は、当社の売上高の大きな部分を占めております。政府のバイオ関連政策の変更に伴い、大学及びその他公的機関の研究予算が削減された場合は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

新型コロナウイルス感染症の影響については、現時点における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへの影響は僅少でありますが、今後のコロナウイルスの収束状況によっては売上の計上時期がずれ込む可能性があります。

 

(6) 小規模組織であることについて

当社は当事業年度末現在で、従業員32名の小規模組織であります。当社は、業務遂行体制の充実に努めてまいりますが、小規模組織であり、限りある人的資源に依存しているために、社員に業務遂行上の支障が生じた場合、あるいは社員が社外流出した場合には、当社の業務に支障をきたすおそれがあります。

 

 

 

(7) 提出会社が将来にわたって活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象

将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況といたしまして、2006年3月期より、継続的な営業損失の発生及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しております。当事業年度におきましても営業損失123百万円、経常損失128百万円、当期純損失128百万円、営業キャッシュ・フロー△259百万円を計上しております。

 

(8) 提出企業が将来にわたって活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況

   その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象を解消し、又は改善するための対応策

   「(7) 提出企業が将来にわたって活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象」の記載に基づき、中期事業計画におきまして、研究受託事業では、次世代シークエンス解析ビジネスの拡大等により持続的成長・収益化を、また、診断事業では肺がんコンパニオン診断の薬事承認をめざしてまいります。
 

 その中で次事業年度は以下の施策に取組み、4億円の売上確保をめざしてまいります。

 ①研究受託事業

ⅰ.提案型研究受託の営業強化

 研究受託事業におきましては、提案型研究受託の営業強化を図り、従来の大学・研究所中心のビジネスに加え、製薬会社、食品会社等の企業向けビジネスの拡大を図ってまいります。

ⅱ.大型案件の受注の確保

 大型案件の受注を確実に確保し、売上の拡大を図ってまいります。

ⅲ.外部との連携強化

 他社との販売連携を実施し、受注件数を拡大してまいります。 

ⅳ.新サービスメニュー開発によるメニューの差別化

 お客様の要望の高い新サービスメニューを開発し、他社との差別化を図り受注の拡大を図ってまいります。

 

 ②診断事業

ⅰ.「EGFRリキッド」の薬事承認・公的医療保険適用による事業化

 診断事業におきましては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構に対して「EGFRリキッド」の薬事申請を行っております。

ⅱ.次世代シークエンサーを使用した肺がんコンパクトパネル検査の開発

 今後は、「EGFRリキッド」に続く次世代シークエンサーを使用した新たな肺がんコンパクトパネル検査の開発を進めてまいります。

 

 

2 【沿革】

当社名誉所長である松原謙一は、長年遺伝子関連の先端研究を行っており、この研究活動の成果を事業化するとともに、高い技術を保持し、かつグローバルな視点からの競争力のある技術を絶えず開発していくことでわが国のバイオ産業の発展に貢献するため、この目的に賛同されたライフサイエンス分野で活躍されている方々の出資、協力を受け、1999年4月1日に当社を設立いたしました。

 

年月

経歴

1999年4月

株式会社デイエヌエイチップ研究所を神奈川県横浜市保土ヶ谷区に設立
(資本金2,200万円)、DNAチップの研究を開始

1999年4月

日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(現「株式会社日立製作所」)と共同研究開始

1999年8月

国産第一号となる汎用DNAチップ「Yeast Chip ver 1.0」を販売開始

2001年12月

横浜市鶴見区(「横浜サイエンスフロンティア」地区)に本社移転、集約化

2002年9月

Ace Gene「Human Oligo Chip 30k」を販売開始

2002年11月

商号を「株式会社DNAチップ研究所」に変更

2003年6月

普通株式1株を2株に分割(分割により増加した株式数:普通株式6,300株)

2003年6月

Ace Gene「Mouse Oligo Chip 30K」を販売開始

2004年3月

東京証券取引所マザ-ズ市場に株式上場

2004年6月

「Ace Gene 30K on One Chip version」を販売開始

2004年9月

「Hyper Gene Rat cDNA Chip」を販売開始

2005年5月

普通株式1株を2株に分割(分割により増加した株式数:普通株式13,600株)

2005年11月

新規なアミノ化試薬を開発し、シグマアルドリッチジャパン株式会社とライセンス契約を締結

2006年4月

「Ace Gene Premium Human」を販売開始

2006年5月

「Probe Bank」を搭載した「3D-Gene」(酵母全遺伝子型チップ)を販売開始

2006年6月

第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行

2006年11月

米国Agilent Technologies Inc.とDNAマイクロアレイ事業で戦略的提携

2006年12月

第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の全額株式への転換完了

2007年5月

「ConPath Chip」及び「ConPath Navigater」を開発し、新たな受託解析事業を開始

2007年8月

学校教育向け遺伝子解析教材「ハイブリ先生」を販売開始

2007年11月

「Probe Bank」が「第24回神奈川工業技術開発大賞」奨励賞を受賞

2008年3月

ヒュービットジェノミクス株式会社からゲノム解析事業を移管

2008年3月

RNAチェックによるリウマチ抗体医薬の薬効診断臨床実験を開始

2008年3月

「MammaPrint」による乳癌予後予測検査サービス事業の開始

2009年4月

プライバシーマーク付与認定

2010年7月

竹田理化工業株式会社、米国WaferGeneBiosystems,Inc.と戦略的提携  次世代型超高速超高感度リアルタイムPCR装置(「SmartChip」)の国内独占販売、受託サービスを開始

2011年1月

株式会社理研ジェネシスと遺伝子解析サービスで業務提携

2011年3月

臨床研究遺伝子発現データベース「iCIS-crdb」の製品発表、販売開始

2011年4月

臨床現場向け関節リウマチ問診システム「iRIS」の製品発表、販売開始

2011年12月

「T BONE EX KIT」硬組織(歯牙・骨)用DNA抽出キットの製品発表、販売開始

2013年10月

普通株式1株を100株に分割(分割により増加した株式:普通株式3,355,803株)及び単元株制度(単元株式数:100株)の採用

2013年10月

米国 Agilent Technologies Inc.と次世代シークエンス解析事業で戦略的提携

2014年8月

株式上場市場を東京証券取引所市場第二部へ変更

2014年11月

株式会社エンプラスと資本業務提携契約を締結

2015年11月

東京都港区に研究施設及び事務所を移転

2017年6月

監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行

 

(5) 【所有者別状況】

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

2

23

35

18

9

4,793

4,880

所有株式数
(単元)

155

2,925

9,768

1,286

83

36,665

50,882

1,500

所有株式数
の割合(%)

0.30

5.75

19.20

2.53

0.16

72.06

100.0

 

(注)自己株式94株は、「単元未満株式の状況」に含まれております。

 

 

 

3 【配当政策】

バイオ産業は、市場の拡大や技術革新が急速に進展しており、市場競争力を強化し、収益の向上を図っていくためには、研究開発費、設備投資等積極的先行投資の継続が不可欠であります。

この前提に基づき、当社はこれまで利益配当は実施せずに内部留保とし、経営体質の強化と将来の事業展開に備えてまいりました。一方、株主への利益還元も重要な経営課題と認識しており、中期的な事業計画に基づいた投資を実行するための内部資金の確保と財務状況、そして利益水準を総合的に勘案し、利益配当を検討してまいります。

当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本の方針としております。期末配当の決定機関は株主総会であり、期末配当の基準日を毎年3月31日とする旨、さらに上記のほか基準日を定めて剰余金の配当をすることができる旨を定款に定めております。

  また、中間配当につきましては、取締役会の決議により毎年9月30日を基準日として中間配当を行なうことができる旨を定款に定めております。

  当事業年度の剰余金の配当につきましては、当期純損失を計上することとなり、誠に遺憾ながら無配とさせていただきました。

 

 

(2) 【役員の状況】

男性5名 女性―名 (役員のうち女性の比率―%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(株)

代表取締役社長

的  場  亮

1965年3月12日

1993年4月

財団法人地球環境産業技術研究機構本部研究員

1997年4月

国立奈良先端科学技術大学院大学教員

2002年4月

米国国立衛生研究所

Research Scientist

2006年4月

当社入社  研究開発部長

2007年6月

取締役研究開発部長

2010年4月

取締役事業開発本部長

2010年6月

代表取締役社長兼事業本部長

2012年6月

代表取締役社長(現任)

(注)2

5,000

取締役

佐藤 慶治

1978年7月15日

2004年4月

産業技術総合研究所生物情報解析研究センター総合データベース解析チームアノテータとして就任

2009年4月

千葉大学大学院薬学研究院微生物薬品化学研究室助教

2015年5月

当社事業開発本部研究開発部入社

2018年4月

新事業開発部マネージャー

2019年4月

新事業開発部部長

2019年6月

当社取締役(現任)

(注)2

取締役
(監査等委員)

 山田 國夫 

1953年7月27日

1977年4月

日立ソフトウェアエンジニアリング㈱入社

第1システム部配属

1991年9月

同社公共システム事業部第1システム部

2001年3月

同社公共システム事業部中部システム部長

2006年1月

同社(現㈱日立ソリューションズ)監査室部長(内部監査担当)

2015年6月

当社常勤監査役

2017年6月

当社取締役(監査等委員)(現任)

 

(注)3

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(株)

取締役
(監査等委員)

片 山  登 喜 男

1945年7月7日

1969年4月

通商産業省入省

1981年4月

外務省在シンガポール日本国大使館一等書記官

1984年6月

大臣官房企画調査官

1984年7月

資源エネルギー庁長官官房原子力産業課国際原子力企画官

1986年4月

総務庁行政管理局管理官

1988年6月

通商政策局北アジア課長

1990年6月

資源エネルギー庁公益事業部業務課長

1992年7月

日本貿易振興会ロンドン・センター所長

1995年6月

大臣官房審議官(地球環境問題担当)兼通商産業研究所次長

1996年6月

退官

1996年7月

社団法人新化学発展協会専務理事

1998年4月

財団法人2005年日本国際博覧会協会事務次長

2001年4月

社団法人バイオ産業情報化コンソーシアム専務理事

2006年4月

最高裁判所司法修習生

2008年1月

弁護士登録

2012年4月

一般財団法人生活用品振興センター顧問弁護士(現任)

2013年7月

有限会社信濃東部自動車学校監査役(現任)

2014年6月

当社取締役

2017年6月

当社取締役(監査等委員)(現任)

(注)3

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(株)

取締役
(監査等委員)

佐 藤 孝 明

1960年3月2日

1982年4月

株式会社味の素中央研究所基礎研究部入社

1990年4月

財団法人癌研究会癌研究所生化学部研究員

1995年7月

米国コロンビア大学医学部耳鼻咽喉科/病理学部 Tenure Assistant Professor

1997年5月

理化学研究所分子腫瘍学研究室主任研究員

1997年11月

米国コロンビア大学医学部耳鼻咽喉科/病理学部 Tenure Associate Professor

2003年7月

株式会社島津製作所分析計測事業部ライフサイエンス研究所主任研究員

2003年10月

米国コロンビア大学医学部病理学部 Adjunct Associate Professor

2004年1月

熊本大学生命資源研究・支援センター・バイオ情報分野 客員教授

2006年10月

株式会社島津製作所分析計測事業部ライフサイエンス研究所主幹研究員 兼 経営戦略室(次世代医療事業推進部)部長

2008年4月

同 基盤技術研究所・ライフサイエンス研究所所長 兼 経営戦略室部長

2013年6月

同 フェロー(執行役員待遇)、ライフサイエンス研究所所長 兼 経営戦略室部長

2014年10月

同 フェロー(執行役員待遇)、基盤技術研究所・ライフサイエンス研究所所長

2017年1月

筑波大学プレシジョン・メディスン開発研究センター長、特命教授

2019年6月

2020年4月

当社取締役(監査等委員)(現任)

株式会社島津製作所基盤技術研究所シニアフェロー・ライフサイエンス研究所長

(注)3

 

5,000

 

(注) 1 取締役山田國夫氏、片山登喜男氏、佐藤孝明氏は、社外取締役であります。

2  監査等委員以外の取締役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から(2020年6月から)2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

3  監査等委員である取締役の任期は、2019年3月期に係る定時株主総会終結の時から(2019年6月から)2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

4  当社は、法令で定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠の監査等委員である取締役1名を選任しております。補欠の監査等委員である取締役の略歴は次のとおりであります。

  なお、補欠の監査等委員である取締役の竹山春子氏は、社外取締役の要件を備えております。

 

氏名

生年月日

略歴

所有株式数
(株)

竹 山 春 子

 

1961年1月20日

1986年4月

1991年1月

 

1994年3月

 

1994年3月

1999年6月

 

2005年10月

2007年4月

2007年4月

2008年4月

2009年4月

2016年6月

2017年6月

 

㈱アドバンス入社 研究所配属

米国マイアミ大学海洋研究所研究員

(1992年4月から博士研究員)

米国マイアミ大学海洋研究所

Adjunct Assistant Professor

東京農工大学工学部物質生物工学科助手(1995年生命工学科へ改組)

東京農工大学工学部生命工学科助教授(2004年4月、部局化により大学院共生科学技術研究院生命機能科学部門助教授)

同 教授

早稲田大学先進理工学部生命医科学科教授(現任)

東京農工大学工学府客員教授(現任)

東京農工大学・早稲田大学共同先進健康科専攻教授(併任現任)

早稲田大学規範科学総合研究所所長(現任)

当社監査役

同退任

当社補欠の監査等委員である取締役(現任)

 

 

①  社外取締役の状況

当社では、経営の監視・監督機能を強化するため社外監査等委員として社外取締役3名を選任しております。
当社は、社外取締役に、経営のモニタリング及び監査等の体制の独立性、中立性を一層高める役割を担って頂いております。本書提出日現在、社外取締役は3名であり、いずれも監査等委員であります。監査等委員である社外取締役は、取締役(監査等委員である取締役を除く)と定期的に意見・情報交換を行い、また、取締役会・経営会議等重要な会議への出席、内部監査部門及び会計監査人から監査の実施状況について報告を受け、且つ、意見交換を行いそれぞれ相互連携を図ることとしております。

社外取締役山田國夫氏は、㈱日立ソリューションズの監査室部長として培われた経営全般に関する知識、経験を生かしていただくため、社外取締役(監査等委員である取締役)として招聘したものであります。当社と山田國夫氏との間に特別な利害関係はありません。

社外取締役片山登喜男氏は、弁護士であり、法務に関する知識、経験が深いことから適任であると考え、社外取締役(監査等委員である取締役)として招聘したものであります。当社と片山登喜男氏との間には特別な利害関係はありません。

社外取締役佐藤孝明氏は、㈱島津製作所フェローであり、ライフサイエンス関連に関する知識、経験が深いことから適任であると考え、社外取締役(監査等委員である取締役)として招聘したものであります。当社と佐藤孝明氏との間には特別な利害関係はありません。

なお、社外取締役の当社からの独立性に関する基準又は方針はないものの、選任にあたっては、取引所の独立役員の独立性に関する判断基準等を参考にしております。

 

 

4 【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

 

【売上原価明細書】

a  研究受託売上原価

 

 

前事業年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

当事業年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

区分

注記
番号

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

Ⅰ  材料費

 

128,601

 41.7

125,779

39.6

Ⅱ  労務費

 

122,035

39.6

117,446

37.0

Ⅲ  経費

※1

57,558

18.7

74,243

23.4

  当期総製造費用

 

 308,195

100.0

317,469

100.0

  期首仕掛品たな卸高

 

807

 

5,909

 

合    計

 

 309,002

 

323,378

 

  期末仕掛品たな卸高

 

5,909

 

 

    他勘定振替高

※2

 52,421

 

56,390

 

    当期売上原価

 

250,672

 

266,988

 

 

 

(注)※1  主な内訳は、次のとおりであります。

項目

前事業年度(千円)

当事業年度(千円)

減価償却費

12,916

16,607

修繕費

8,265

8,626

賃借料

 18,529

23,483

研究用品費

1,791

3,289

 

 

※2  他勘定振替高の主な内容は、次のとおりであります。

前事業年度(千円)

 

当事業年度(千円)

 

貯蔵品勘定への振替

 5,780

貯蔵品勘定への振替

9,871

研究開発費への振替

40,313

研究開発費への振替

40,207

労務費(ソフトウエア仮勘定)の
振替

6,326

労務費(ソフトウエア仮勘定)の振替

6,312

 

 

(原価計算の方法)

  当社の原価計算の方法は、研究受託品別の原価計算を行っております。

b  商品販売売上原価

 

 

前事業年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

当事業年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

区分

注記
番号

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

Ⅰ  期首商品たな卸高

 

905

9.6

0

0.0

Ⅱ  当期商品仕入高

 

8,525

 90.4

5,039

100.0

    合    計

 

9,431

100.0

5,039

100.0

Ⅲ  期末商品たな卸高

 

 0

 

0

 

Ⅳ 商品評価損

 

841

 

 

    当期売上原価

 

10,272

 

5,039

 

 

 

※1  販売費及び一般管理費の主要な費用及び金額は次のとおりであります。

 

前事業年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

当事業年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

給与諸手当等

58,347

千円

54,580

千円

役員報酬

28,537

 

28,020

 

賃借料

5,065

 

5,115

 

研究開発費

54,526

 

51,317

 

 

 

      なお、このうち販売費の割合は概ね16%であります。

 

1 【設備投資等の概要】

設備投資の総額は、56百万円であります。その主たるものは、ソフトウエア仮勘定及び研究用機器(工具、器具及び備品)であります。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値3,718 百万円
純有利子負債-302 百万円
EBITDA・会予N/A
株数(自己株控除後)5,089,606 株
設備投資額56 百万円
減価償却費18 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費51 百万円
代表者代表取締役社長    的  場    亮
資本金416 百万円
住所東京都港区海岸一丁目15番1号
会社HPhttp://www.dna-chip.co.jp/

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