1年高値3,085 円
1年安値1,659 円
出来高194 千株
市場東証1
業種繊維製品
会計米国
EV/EBITDAN/A
PBR0.6 倍
PSR・会予0.8 倍
ROA1.2 %
ROIC2.1 %
β0.68
決算3月末
設立日1949/11/1
上場日1964/9/7
配当・会予40 円
配当性向107.8 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:-5.2 %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

 当社の企業集団は、持株会社(当社)1社、子会社58社及び関連会社7社で構成され、インナーウェア(主に婦人のファンデーション、ランジェリー、ナイトウェア及びリトルインナー)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維製品及び関連製品の製造、卸売販売及び一部製品の消費者への直接販売を主な事業としており、更にその他の事業として、飲食・文化・サービス及び内装工事等の事業を展開しております。

 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

   当社グループの事業に関わる位置付け及びオペレーティング・セグメントとの関連は、次のとおりであります。

(1)ワコール事業(国内)

 ワコール事業(国内)に属する会社は、当社及び国内子会社12社であります。

国内子会社のうち㈱ワコールは、上記製品の企画・デザインと原材料調達を行い、国内外の縫製会社及びその他の協力工場から仕入れた半製品の検査を経て製品化し、国内百貨店、量販店及びその他一般小売店、また直営店舗、Eコマース(EC)サイトや国内外の販売会社を通じて、それぞれ最終消費者へ供給しております。縫製会社は九州ワコール製造㈱等4社あり、いずれも㈱ワコールから原材料の供給を受けてインナーウェア、スポーツウェアの縫製加工を行い、半製品を㈱ワコールへ納入しております。販売会社は㈱ウンナナクール等4社があり、主としてインナーウェア、アウターウェア、水着の製品の小売販売を行っております。

(2)ワコール事業(海外)

 ワコール事業(海外)に属する会社は、海外子会社及び関連会社併せて37社であります。

海外子会社は北中米地区に9社、欧州地区に6社、アジア・オセアニア地区に16社、計31社あります。海外関連会社はアジア地区に6社あります。

北中米地区の子会社9社のうちWACOAL DOMINICANA CORP.はインナーウェアの縫製会社で、製品を米国の製造・販売会社であるWACOAL AMERICA,INC.に納入しており、WACOAL AMERICA,INC.はこれら製品を現地の百貨店、専門小売店及びECサイトを通じて最終消費者へ供給しております。また、販売会社であるEVEDEN INC.は主としてWACOAL TIMEX LTD.、WACOAL EMEA LTD.から供給を受けたインナーウェア等の製品を販売しております

欧州地区の子会社6社のうちWACOAL EMEA LTD.は主としてWACOAL TIMEX LTD.から供給を受けたインナーウェア等の製品を主に英国の百貨店、専門小売店等を通じて最終消費者へ販売しております

アジア・オセアニア地区の子会社2社と関連会社4社は、製造・販売会社で、製品をそれぞれ現地の百貨店、専門小売店等を通じて最終消費者へ供給するとともに、一部を㈱ワコール及びアジアの販売会社に供給しております。販売会社は、WACOAL SINGAPORE PRIVATE LTD.、EVEDEN ISRAEL LTD.等子会社6社と関連会社1社あり、主としてグループ内より供給を受けたインナーウェアの製品をそれぞれ現地の百貨店、専門小売店、直営店舗を通じて最終消費者へ供給しております。残り8社の子会社のうち、4社はインナーウェアの縫製会社で、2社は原材料製造会社、1社はアジア地区における子会社・関連会社向けの材料調達等、1社は投資会社で現地のインナーウェア等の製造・販売子会社及び関連会社への投資をしております

(3)ピーチ・ジョン事業

 ピーチ・ジョン事業に属する会社は、国内子会社及び海外子会社併せて4社であります。

国内子会社1社、海外子会社3社は、すべて販売会社であり、㈱ピーチ・ジョンは主にグループ外から独自に供給を受けた製品の小売販売を行っております。

(4)その他

 その他に属する会社は、国内子会社5社、海外子会社6社及び国内関連会社1社併せて12社であります

国内子会社5社のうち、㈱七彩はマネキン人形等の製造販売・レンタル及び内装工事関係事業を行っており、㈱ルシアンは婦人インナー及び衣料、レース、手芸用品等の製造、卸売販売を行っております。残り3社のうち1社は縫製会社であり、他の2社はその他の繊維関連及び不動産賃貸業その他の事業を行っております

海外子会社は、アジア地区に6社あります

アジア地区のうち4社は縫製会社であり、残り2社は、マネキン人形等の製造販売、内装工事関係及びその他繊維関連事業を行っております

 以上の子会社及び関連会社の概要を図で示すと次頁のとおりであります。

 

 

 

 

(画像は省略されました)

無印:連結子会社

 ※ :持分法適用会社

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

 当連結会計年度末における総資産は、時価下落による投資の減少などにより、前連結会計年度末に比して40億79百万円減少し、2,776億88百万円となりました。

 負債の部は、会計基準の変更によりオペレーティングリース負債を計上したことや条件付取得対価に係る負債が増加したことにより、前連結会計年度末に比して76億17百万円増加し、682億40百万円となりました。

 株主資本は、利益剰余金や為替換算調整勘定の減少などにより、前連結会計年度末に比して111億23百万円減少し、2,053億71百万円となりました。

 以上の結果により、当連結会計年度末における株主資本比率は、前連結会計年度末に比して2.8%減少し、74.0%となりました。

 

b.経営成績

(単位:百万円)

 

2019年3月期

実績

2020年3月期

実績

前期比

 

増減額

増減率

売上高

194,201

186,760

△7,441

△3.8%

売上原価

89,804

84,959

△4,845

△5.4%

売上利益

104,397

101,801

△2,596

△2.5%

販売費及び一般管理費

93,517

93,927

+410

0.4%

有形固定資産減損損失

167

769

602

+360.5%

A:のれん及びその他の無形固定資産減損損失

5,834

473

△5,361

△91.9%

営業利益

4,879

6,632

+1,753

+35.9%

その他の収益・費用

2,894

1,487

△1,407

△48.6%

B:有価証券・投資評価損益(純額)

△5,570

△3,760

+1,810

税引前当期純利益

2,203

4,359

+2,156

+97.9%

当社株主に帰属する当期純利益

341

3,472

+3,131

+918.2%

 

参考情報 ①:Aを考慮しない営業利益

10,713

7,105

△3,608

△33.7%

参考情報 ②:AとBを考慮しない税引前当期純利益

13,607

8,592

△5,015

△36.9%

 

 当社グループは、当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日)を初年度とする新しい中期経営計画をスタートさせ、「現実を直視し、将来需要を見極めた上で、果敢に改革を行い、成長にこだわる」という基本方針に沿って、各種施策を遂行しております。成長軌道への回帰と収益性改善を目指す㈱ワコールでは、3DボディスキャナーやAI(人工知能)を活用した接客システムを6店舗に導入するなど、イノベーションによるCX(顧客体験)の向上に取り組むとともに、リアル店舗とECの連携・融合に向けて顧客データベースをより効率的に活用できる環境の整備を進めました。海外事業では、課題として掲げるECでの成長機会の創出と競争力の強化に向けた取り組みを推進し、その一環として「LIVELY(ライブリー)」のブランド名称で女性用インナーウェア等の商品企画と小売販売を行っている米国の Intimates Online, Inc.(以下「IO社」)の発行済株式のすべてを2019年7月末に取得し、完全子会社化しました(買収により子会社となった「IO社」の業績については、第2四半期連結会計期間より連結対象としており、「ワコール事業(海外)」セグメントのワコールインターナショナル(米国)に含めて開示しております)。これらの諸施策を進めたものの、国内において2019年10月に実施された消費税増税後の個人消費の停滞に加え、第4四半期連結会計期間に発生した新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)拡大による世界規模での経済活動の停滞の影響を受け、当社グループの経営環境は極めて厳しい状況となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,867億60百万円(前期比3.8%減)となりました。国内では、消費税増税後の需要低迷の長期化に加えて、感染症が拡大した3月以降の外出自粛に伴う来店客数の減少が営業活動に影響し、また、海外では、「IO社」の新規連結効果が寄与したものの、英米における百貨店の低迷、タイの材料会社の苦戦や円高による影響(△17億81百万円)に加えて、3月以降の主要都市のロックダウン措置による実質的な経済停止が響き、ともに減収となりました。

 営業利益は66億32百万円(前期比35.9%増)となりました。国内は、㈱ワコールの卸売事業の減収影響やIT関連費用の増加、海外は、「IO社」の営業損失の取り込みや買収に係る一時費用の計上に加え、タイの材料会社の有形固定資産の減損損失(7億69百万円)などの計上が影響し、ともに減益となりました。この他、のれん及びその他の無形固定資産の減損損失について、当連結会計年度は4億73百万円を計上しましたが、前連結会計年度(58億34百万円)より損失額が減少したことから増益となりました。(上表「A」)

 税引前当期純利益は43億59百万円(前期比97.9%増)となりました。有価証券・投資評価損益(純額)について、当連結会計年度・前連結会計年度ともに評価損の計上となりましたが、損失額が減少した結果、増益となりました。(上表「B」)

(当社は、米国会計基準を採用しており、当社及び連結子会社が保有する持分証券を公正価値で評価し、期初からの変動を「その他の収益・費用」で計上しております)

 以上の結果、当社株主に帰属する当期純利益は34億72百万円となりました。また、当期の連結売上高営業利益率は3.6%、連結ROE(株主資本当社株主に帰属する当期純利益率)は1.6%となりました。なお、当該期間の為替換算レートは、1米ドル=108.74円(前期110.91円)、1英ポンド=138.24円(同145.68円)、1中国元=15.78円(同16.72円)です。

 

 オペレーティング・セグメントの経営成績を示すと次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

 

2019年3月期

2020年3月期

前期比

 

 

実績

構成比

実績

構成比

増減額

増減率

売上高合計

194,201

100.0%

186,760

100.0%

△7,441

△3.8%

 

ワコール事業(国内)

113,400

58.4%

109,709

58.7%

△3,691

△3.3%

 

ワコール事業(海外)

53,100

27.3%

50,552

27.1%

△2,548

△4.8%

 

ピーチ・ジョン事業

10,491

5.4%

10,480

5.6%

△11

△0.1%

 

その他

17,210

8.9%

16,019

8.6%

△1,191

△6.9%

 

(単位:百万円)

 

 

2019年3月期

2020年3月期

前期比

 

 

実績

売上比

実績

売上比

増減額

増減率

営業利益(△損失)

4,879

2.5%

6,632

3.6%

+1,753

+35.9%

 

ワコール事業(国内)

6,325

5.6%

5,782

5.3%

△543

△8.6%

 

ワコール事業(海外)

4,581

8.6%

1,493

3.0%

△3,088

△67.4%

 

ピーチ・ジョン事業

△5,859

△351

+5,508

 

その他

△168

△292

△124

 

(参考)主要子会社の売上高・営業利益(△損失)

(単位:百万円)

売上高

2019年3月期

2020年3月期

前期比

実績

構成比

実績

構成比

増減額

増減率

 

ワコール

102,356

52.7%

99,224

53.1%

△3,132

△3.1%

 

Ai

4,181

2.2%

3,597

1.9%

△584

△14.0%

 

ワコールインターナショナル(米国)

18,486

9.5%

19,194

10.3%

+708

+3.8%

 

ワコールヨーロッパ

14,106

7.3%

12,988

7.0%

△1,118

△7.9%

 

中国ワコール

11,617

6.0%

11,081

5.9%

△536

△4.6%

 

ピーチ・ジョン

10,491

5.4%

10,480

5.6%

△11

△0.1%

 

ルシアン

6,284

3.2%

5,760

3.1%

△524

△8.3%

 

七彩

9,414

4.8%

8,717

4.7%

△697

△7.4%

※外部売上高のみを記載しております。

(単位:百万円)

営業利益(△損失)

2019年3月期

2020年3月期

前期比

実績

売上比

実績

売上比

増減額

増減率

 

ワコール

5,099

5.0%

3,140

3.2%

△1,959

△38.4%

 

Ai

△321

△269

+52

 

ワコールインターナショナル(米国)

2,095

11.3%

401

2.1%

△1,694

△80.9%

 

ワコールヨーロッパ

1,407

10.0%

1,007

7.8%

△400

△28.4%

 

中国ワコール

913

7.9%

923

8.3%

+10

+1.1%

 

ピーチ・ジョン

△5,859

△351

+5,508

 

ルシアン

△375

△478

△103

 

七彩

282

3.0%

218

2.5%

△64

△22.7%

 

ワコール事業(国内)

 当該セグメントの売上高は、前期に比べ3.3%の減少となりました。消費税増税前の駆け込み需要が寄与した上半期(4月~9月)は3.0%の増収でしたが、増税後の需要低迷の長期化に加え、感染症拡大による外出自粛等の影響を受けた下半期(10月~3月)は10.0%の減収となりました。営業利益は、ワコールの卸売事業の減収影響やリゾートウェアと下着の販売を行うAi(アイ)の営業損失などにより、8.6%の減少となりました。

<ワコール>

 ワコールの売上高は、前期に比べ3.1%の減少となりました。量販店チャネルを中心に展開するウイングブランドは、定番アイテムが好調に推移したほか、ノンワイヤーブラ「シンクロブラ」への積極的なプロモーション活動も奏功し、前期を上回りましたが、ワコールブランドは、「ナイトアップブラ」など一部商品は伸長したものの、消費税増税後の需要低迷により百貨店などの主力チャネルでの販売が伸び悩んだことに加え、感染症拡大に伴う来店客数の減少などが影響し、前期を下回る結果となりました。また、ナイトウェア(パジャマ)やスポーツアパレルなどインナーウェア以外の商品についても、主力チャネルでの販売が低迷した結果、前期を大幅に下回りました。一方、小売事業は感染症拡大により3月度は苦戦したものの、増税後の需要減退を最小限にとどめる商品施策と120万人に到達したショップ会員に対するマーケティング活動が奏功し、前期を上回りました。また、自社ECの売上については、マーケティングオートメーションを活用した顧客とのコミュニケーション強化により、高い成長を維持しました。

 営業利益は、前期に比べ38.4%の減少となりました。卸売事業・小売事業ともに売上利益率の改善は継続したものの、オムニチャネル戦略の構築に係るIT関連費用の増加に加え、卸売事業における3月度の急激な売上減少が大きく影響しました。

 

ワコール事業(海外)

 邦貨換算後の当該セグメントの売上高は、円高による影響(△17億81百万円)に加え、受注減少に伴うタイの材料会社の売上不振、3月中旬以降の感染症拡大による欧米の急激な売上減少により、前期に比べて4.8%の減少となりました。営業利益は、「IO社」の買収影響によるワコールインターナショナル(米国)の減益に加え、タイの材料会社の有形固定資産の減損損失を7億69百万円計上したことから、前期に比べ67.4%の減少となりました。

<ワコールインターナショナル(米国)>

 ワコールインターナショナル(米国)の現地通貨ベースの売上高は、新しく連結対象となった「IO社」の8月以降の売上高11.9百万ドル(約13億円)の取り込みが寄与したことから、前期に比べ5.9%の増加(邦貨換算ベースでは3.8%の増加)となりました。「Wacoal」や「b.tempt'd(ビーテンプティッド)」などのブランドを取り扱う米国ワコールは、自社・他社ともにECを通じた販売は好調に推移したものの、百貨店(実店舗)での販売が苦戦し、減収となりました。

 現地通貨ベースの営業利益は、前期に比べ80.5%の減少(邦貨換算ベース80.9%の減少)となりました。セール販売比率の上昇に伴う売上利益率の低下並びに人件費や事務所の賃借料の増加によって米国ワコールが減益となったことに加え、「IO社」の営業損失11.5百万ドル(約12.5億円)の取り込みや、買収に係る一時的な費用計上が影響し、大幅な減益となりました。

<ワコールヨーロッパ>

 ワコールヨーロッパの現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ3.0%の減少(邦貨換算ベースでは7.9%の減少)となりました。英国は百貨店チャネルの低迷により苦戦したものの、北米やフランス、その他の欧州圏での売上が伸長し、第3四半期までは前期を上回って推移しました。しかしながら、感染症拡大の影響を受けた3月度の売上が低迷した結果、減収に転じました。

 現地通貨ベースの営業利益は、ブランドの認知拡大に向けた宣伝活動の強化、自社ECサイトの刷新費用の計上、スペインの百貨店との取引開始に伴う人件費の増加などにより、前期に比べ24.6%の減少(邦貨換算ベースでは28.4%の減少)となりました。

<中国ワコール>

 中国ワコールの現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ1.1%の増加となりましたが、円高の影響により、邦貨換算ベースでは4.6%の減少となりました。「Wacoal」ブランドで実需期の販売プロモーションを積極的に展開したほか、新たな顧客層の開拓を目的に日本の「AMPHI」ブランドの販売を開始するなど、ECモール事業者との連携強化により、ECでの高い成長を維持しました。なお、中国ワコールは12月期決算のため、当期業績に対する感染症拡大の影響はありません。

 現地通貨ベースの営業利益は、7.1%の増加(邦貨換算ベースでは1.1%の増加)となりました。広告宣伝費の増加や倉庫移転に伴う一時的な費用の計上はありましたが、利益率の低いブランドの売上構成比率の低下による売上利益率の改善や、不採算店舗からの撤退に伴う人件費や賃借料の削減が寄与し、増益となりました。

 

ピーチ・ジョン事業

 当該セグメントの売上高は、前期並みとなりました。事業効率の改善を目的にカタログ発刊を休止した影響から通販事業は減収となりましたが、不採算店の一部撤退を実施した国内の店舗事業については、定番商品が堅調に推移したことに加え、セール販売が好調に推移したこともあり、増収となりました。

 営業損益は、営業損失3億51百万円(前期は58億59百万円の営業損失)となりました。国内は、売上利益率の改善に加えて販管費の削減などが寄与し、営業黒字となりました。しかしながら、中国事業の営業損失に加え、無形固定資産(商標権)の減損損失(1億91百万円)を計上したことから、営業損失となりました。

 

その他

 当該セグメントの売上高は、前期に比べ6.9%の減少、営業損益は、営業損失2億92百万円(前期は1億68百万円の営業損失)となりました。

<ルシアン>

 ルシアンの売上高は、量販店や専門店向けのプライベートブランド商品の販売が前期を上回ったものの、素材事業の減収影響により、前期に比べ8.3%の減少となりました。営業損益は、アパレル事業等の撤退に伴う一時的な費用を計上したことから、営業損失となりました。

<七彩>

 七彩の売上高は、前期にあった百貨店などの大型改装工事の反動により、前期に比べ7.4%の減少となりました。営業利益は、減収の影響により、前期に比べ22.7%の減少となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比し22億28百万円減少し、279億5百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益29億68百万円に減価償却費や繰延税金などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、133億25百万円の収入(前期に比し2億95百万円の収入減)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、新規子会社の取得(取得した現金との純額)や有形及び無形固定資産の取得による支出などがあったものの、持分証券の売却及び償還収入や定期預金の減少などにより、25億69百万円の収入(前期は24億74百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少や自己株式の取得、配当金の支払などにより、174億71百万円の支出(前期に比し65億99百万円の支出増)となりました。

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をオペレーティング・セグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、 ピーチ・ジョン事業については、すべて販売会社のため該当事項はありません。また、その他のセグメントについては、生産実績を定義することが困難であるため「生産実績」は記載しておりません。

オペレーティング・セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ワコール事業(国内)

42,178

98.5

ワコール事業(海外)

14,959

88.7

合計

57,137

95.7

(注) 生産実績の金額は製造原価によっております。また、消費税等は含まれておりません。

b.受注実績

 その他のうち㈱七彩の一般住宅及び店舗内装工事部門については受注生産形態をとっております。

 当連結会計年度におけるその他の受注実績を示すと、次のとおりであります。

オペレーティング・セグメント

の名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

その他

5,924

95.0

268

64.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をオペレーティング・セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

オペレーティング・セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ワコール事業(国内)

109,709

96.7

ワコール事業(海外)

50,552

95.2

ピーチ・ジョン事業

10,480

99.9

その他

16,019

93.1

合計

186,760

96.2

(注)1.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日)を初年度とする新しい中期経営計画をスタートさせ、「現実を直視し、将来需要を見極めた上で、果敢に改革を行い、成長にこだわる」という基本方針に沿って、各種施策を遂行してきました。成長軌道への回帰と収益性改善を目指す㈱ワコールでは、3DボディスキャナーやAI(人工知能)を活用した接客システムを6店舗に導入するなど、イノベーションによるCX(顧客体験)の向上に取り組むとともに、リアル店舗とECの連携・融合に向けて顧客データベースをより効率的に活用できる環境の整備を進めました。海外事業では、課題として掲げるECでの成長機会の創出と競争力の強化に向けた取り組みを推進し、その一環として「LIVELY(ライブリー)」のブランド名称で女性用インナーウェア等の商品企画と小売販売を行っている米国の Intimates Online, Inc.(以下「IO社」)の発行済株式のすべてを2019年7月末に取得し、完全子会社化しました。

 これらの諸施策を進めたものの、国内において2019年10月に実施された消費税増税後の個人消費が停滞したことに加え、第4四半期連結会計期間に発生した新型コロナウイルス感染症拡大による世界規模での影響を受け、当社グループの経営環境は極めて厳しい状況となりました。

 

中期経営計画期間の初年度となる当連結会計年度の経営成果と課題に関する認識は次のとおりです。

 ワコール事業(国内)における経営成果は、小売事業・WEB事業において、会員データを効率的に運用できる仕組みを構築したことにより、安定成長を実現できたことです。一方、主力事業である卸売事業の直近2年間の平均成長率はマイナス4%となり、他事業の成長ではカバーできない状況が続いております。卸売事業については、3D計測機などを活用した新しい接客システムを導入した他、顧客データの整備を進めましたが、運用面に課題を残しております。さらに、売上の低下の一方で、固定費率が高止まっている状態にあるため、経費コントロールの実行は喫緊の課題であると認識しております。

 ワコール事業(海外)における経営成果は、ミレニアル世代の新しい顧客獲得に向けて「LIVELY」ブランドを展開するIO社を買収し、ブランド・ポートフォリオを拡充したことです。また、中核の課題として掲げるEC事業については、各国で力強く成長することができました。課題は、欧米を中心に低迷が続く実店舗ビジネスへの対応です。ECの成長スピードを高め、実店舗のマイナスをカバーできるようにしていくことが求められます。他方、受注減少が続くタイの材料会社においては、生産の安定化と新製品の開発力の向上が欠かせない課題と認識しております。

 ピーチ・ジョン事業、その他における経営成果は、事業構造の効率化に向けて、ピーチ・ジョンでは不採算店舗の閉店やカタログ発刊の休止を実行したほか、ルシアンにおいて不採算事業からの撤退を判断したことです。課題については、いずれのセグメントともに営業損失を計上したことに他なりません。収益性の改善に向けた施策を継続してまいります。

 

新型コロナウイルス感染症の影響に関する認識、及び今後の方針は次のとおりです。

 新型コロナウイルス感染症の影響についての認識は、「当社グループの経営にとって、感染症の影響は極めて高く、悪影響を与える」ということです。感染症の拡大に伴う店舗の営業停止や外出制限ないし自粛要請などの措置は徐々に解除となり、さまざまな国や地域の経済活動が元に戻りつつあり、明るい兆しは見え始めてはいますが、ショッピングを楽しめる日々が戻るには、相応の時間が掛かると考えております。また、雇用や所得環境の悪化による個人消費の低迷への懸念もあり、万が一、再び感染症の拡大が起きれば、消費活動はさらに低迷する恐れがあります。

 また、感染症による影響として、最も大きいことは、「流通チャネル」や「消費価値」、「購買行動」の急速な変化です。デジタル変革の推進や、消費者発想型のビジネス重視など、進むべき大きな方向性に変わりはありませんが、消費者の価値観や流通の変化については、冷静に見極めていきます。

 次に、再成長に向けて定めた方針についてご説明いたします。時間軸で、3つの方針を定めております。

 

基本方針について

 すべての基本方針は、「お客さま・従業員・お取引先の健康・安全を最優先として対応すること」です。私たちは、お客さまと非常に近い距離でフィッティングなどのサービスを展開してきましたが、このようなサービスの維持と、従業員・お客さまの健康・安全の配慮やバランスは重要課題です。

 

短期的な方針について

 第一に、「事業領域全般にわたり、これまでの施策や支出計画の大胆な見直しを実行すること」を掲げております。従来の事業活動をゼロベースで見直し、広告宣伝費などの経費削減、一歩踏み込んだ働き方改革の推進、出張削減に努めるほか、新規投資の実施時期についても見直しを実施します。

 次に、感染症の長期化に備えて「手元流動性の強化に努めること」を掲げており、すでに金融機関からの借入枠を拡大し、グループ各社の手元流動性の確保に動いております。また感染症による販売不振に伴って、一時的に在庫は過剰になることを想定しておりますが、秋冬物商品や次の春夏物商品の生産調整をすべての子会社で実施することで、在庫水準を2020年3月期末水準まで低下させる計画です。

 

中長期的な方針について

 ここ数年の売上の低下に伴って、当社グループの経費水準は、非常に高い地点まで上昇しており、当連結会計年度では50%を超過しております。コストストラクチャー構造の見直しは喫緊の課題であり、事業にあったコスト構造の在り方について点検します。同時に、すべての事業で将来需要を見極め、「きっぱりやめること」、「未来に向けて新たに始めること」、「続けるが軌道修正すること」を明確にしてまいります。

 次に、成長に向けた取り組みとして、国内外ともにデジタル・トランスフォーメーションの取り組みを加速させ、顧客とのつながりを深めるとともに、事業運営の効率化に努めます。国内においては、「深く、広く、長く」をキーワードに取り組みを進める「オムニチャネル戦略」を継続して強化します。購買行動の変化を丁寧に見極め、軌道修正は適宜行いますが、デジタル変革は成長に向けて欠かせないものと認識しております。リアル店舗とECの連携や融合の推進、顧客データベースの効率的な運用方法の確立、新しい生活様式への対応に向けた3D計測機やAIなどの接客システム運用の軌道修正など、顧客の変化に対応したサービスや価値提供を行い、再成長を実現します。また、海外においても、国内同様、「顧客体験型」の発想に基づいて、各事業を徹底的に点検するとともに、EC事業の強化に努めてまいります。

 さらに「お客さまとのタッチポイントの見直しと再整備」を実行します。国内では、低迷が続く百貨店のビジネスモデル転換を見据えた対応の検討を行います。卸売ビジネスから、自主運営型ビジネス、いわゆる定借ビジネスへの切り替えも選択肢の1つではありますが、重視していることは、効率的な人員配置や店舗損益の管理手法も含めて、「収益重視の店舗運営体制」を構築することです。

 中長期的な方針の最後の項目は、『「新しい生活様式」で顧客が待ち望む、商品やサービスの開発』『新たな接客や販売スタイルへの対応力強化』です。顧客の価値観が変化するとともに、流通チャネルも大きく変わる可能性があります。また、所得の低下により、価格の受容性が一段下がる可能性も否めません。各国で展開するブランド・ポートフォリオをもう一度点検し、新しい価値観に応じたウェイトの組み換えを実行してまいります。また、密接した接客スタイルに変わる新しい接客方法の検討やテストマーケティングを実施します。パンデミックの経験を通して、世界中の女性の「美しい」という価値判断がどこに向かうのか、注意して見守り、冷静に方向性を判断します。

 

財務戦略による資本効率の向上、株主還元への取り組みに関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 当連結会計年度を初年度とする新しい中期経営計画においては、最終年度となる2022年3月期末の株主資本を2,000億円-2,100億円に低減すると同時に、ROEの水準を6%以上に高める目標としております。当連結会計年度は、消費税増税による個人消費の停滞の長期化、並びに新型コロナウイルス感染症の拡大影響によって売上が低迷したことに加え、ECでの成長機会の創出と競争力の強化を目的に買収した米国のIO社の営業損失を取り込んだほか、有価証券・投資評価損益において評価損を38億円計上したことが影響し、当社株主に帰属する当期純利益は34.7億円となり、ROEは1.6%と前連結会計年度に続いて低い結果となりました。なお、のれん及びその他の無形固定資産の減損損失や有価証券・投資評価損益を考慮しない実質的な当期純利益は、およそ31億円の減少となりました。企業体としての「収益力」が急速に低下していることは事実であり、収益性の回復は重要な課題として認識しております。

 当社は、株主の皆さまへの利益配分に関して、収益力向上のための積極的な投資によって企業価値を高め、1株当たり当期純利益の増加を図るとともに、連結業績を考慮しつつ安定的な配当を実施させていただくことを基本方針としております。内部留保金については、企業価値向上の観点から、国内事業における顧客接点の拡大や、海外事業拡大のための積極的な投資に加えて、競争力の維持や成長力強化のための戦略的投資に活用し、将来の収益向上を通して、株主の皆さまへの還元を図らせていただきたいと考えております。また、自己株式の取得についても、フリー・キャッシュ・フローレベルや市場環境を勘案しながら機動的に行い、資本効率の向上と株主の皆さまへの還元を図ります。

 当連結会計年度は、国内におけるオムニチャネルサービスの基盤となるIT整備をはじめ、米国のEC強化に向けてIO社の買収を実行するなど、将来の成長に向けた投資を積極的に行いました。他方、株主の皆さまへの還元については、配当支払額49億円、自己株式の取得77億円、合わせて126億円とさせていただきました。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、4月末を期限に予定していました自社株買いの取得を中止いたしましたが、総還元性向については年間で100%以上を維持しております。

 なお、現時点で資本政策や株主還元の基本方針について変更はありませんが、この先、感染症拡大の影響により、業績や資金需要の動向を見極め、必要な場合は基本方針の見直しも検討してまいります。

 

②資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。営業活動による純現金収入により、外部からの多額の借入や、その他の資金調達手段に頼らずに、大部分の運転資金の確保や設備投資、配当金の支払が可能となっております。ただし、金融機関に借入枠は設けており、2020年3月31日現在の借入枠の合計は322億59百万円、借入枠を設けている借入金の残高は34億49百万円となっており、主な残高の内訳としてはWACOAL EUROPE LTD.が9億85百万円、ワコールサービス㈱が23億79百万円、㈱七彩が85百万円となっております。

 これらの借入枠の期限は、ほとんどが自動的に更新されるものであり、現状更新を妨げるような事象は発生していないと考えております。仮にいずれかの子会社において借入が不可能になったとしても、グループの各社から資金を供給することが可能であると考えております。また、資金需要について大きな季節変動はありません。

 また、子会社からの親会社への配当に係る規制は特に無いと考えております。

 なお、新型コロナウイルス感染症は、当社グループの事業活動にも影響を与えており、営業活動による純現金収入が短期的に大きく減少することが考えられます。そのため、当社は2020年4月以降に新たに金融機関に追加の借入枠を設け、手元資金を確保しております。予定していた営業活動による資金支出については、ゼロベースで見直すことで削減するとともに、投資についても実施時期の見直し等を図ることで、資金の流動性を確保していきます。

a.設備投資

  「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載しております。

b.キャッシュ・フロー

「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、米国において一般に認められた会計基準に準拠して作成されております。これらの財務諸表の作成にあたっては、当社グループは重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針の適用にあたり、特に重要な判断を要する項目は以下のとおりであります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。新型コロナウイルス感染症による見積りへの影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記 1 連結会計方針 E 見積りの使用」に記載しております。

a.収益認識

 当社グループは製品の支配が顧客に移転し、履行義務が充足された時点で収益を認識しております。収益は、取引価格から値引、リベート等を控除した金額で算定しております。また、将来に予測される返品については、過年度の実績等を考慮して予想される返品を見積り、収益から控除しております。

b.貸倒引当金

 当社グループは、売掛債権等について貸し倒れの可能性を予測する必要があります。これらの債権の回収可能性を検討するにあたっては、各相手先の業績、債権残高、財政状況等を考慮して個別に信用リスクを判断する等、重要な判断が必要であります。相手先の財政状態が悪化した場合は貸倒引当金を積み増すことがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。

c.たな卸資産の評価損

 当社グループは、原材料については先入先出法による低価法で、製品・商品及び仕掛品については総平均法による低価法で評価しております。たな卸資産の実現可能価額は、通常の事業活動による見積り販売価額から見積り直接販売費用を控除して算出されます。たな卸資産の評価は、たな卸資産が低価法に基づき正しく評価されているかどうかを確認するため、定期的に実施されております。当社グループは、必要と判断された場合、たな卸資産の簿価と実現可能価額との差額をたな卸資産の評価損として計上しております。見積り販売価額や見積り直接販売費用、マークダウン率やたな卸資産の分類等は過去の状況や将来の消化予想、その他の要素を加味して算出しております。また、将来破棄するたな卸資産についても考慮しております。当社グループのたな卸資産の評価は適正であると判断しておりますが、市況や消費者ニーズが当社グループの計画と大きく乖離する場合、評価損の金額は増加し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。

d.繰延税金資産

 当社グループは、現在、一定期間における回収可能性に基づき相当額の繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計上は、予測される将来における課税所得の達成の可否により影響を受けます。将来の課税所得の見積りにあたっては、過去の業績やタックス・プランニング等も考慮しております。当社グループの将来の収益性に係る判断は、将来における市場の動向その他の要因により影響を受けます。これらの状況に変化があった場合、繰延税金資産計上額に対して金額的に重要な評価性引当金を計上する可能性があります。繰延税金資産の回収可能性を見込めない場合には、回収不能と見込まれる金額に対して評価性引当金が計上され、損益に悪影響を与える可能性があります。

e.有価証券・投資の評価損

 有価証券・投資のうち負債証券については、公正価値が帳簿価額を下回り、かつ、公正価値の低下が一時的でないと判断される場合は、評価損が計上されます。当社グループは、負債証券の公正価値の下落が一時的であるかどうかを、下落の期間や程度、発行体の財政状態や業績の見通し、又は公正価値の回復が予想される十分な期間にわたって保有する意思、などを含めた基準により四半期毎に判断しております。

 また、持分証券については、公正価値により測定し、未実現の保有損益は純損益に計上しております。

 当社グループは、評価損を判断する基準は合理的なものであると考えておりますが、市場の変化や、予測できない経済及びビジネス上の前提条件の変化によって個々の投資に関する状況の変化があった場合には、有価証券・投資の評価額に影響を受ける可能性があります。

 なお、2020年3月31日現在、当社グループが保有する負債証券のいくつかの銘柄については未実現損失が発生しております。これらの銘柄については、下落期間や入手可能な発行体の業績等をもとに一時的な下落であると判断し、評価損は計上しておりません。

 2020年3月31日現在、重要な影響を与える未実現損失は発生しておりません。

f.長期性資産の減損

 当社グループが保有する長期性資産については、帳簿価額の回収ができないという兆候を示す事象や状況の変化が生じた場合には、将来の予想キャッシュ・フローに基づき減損の判定を実施し、減損が生じたと判断した場合、当該資産の帳簿価額が公正価値を超える金額を減損損失として計上しております。

 2020年3月期において、固定資産の減損の判定をした結果、公正価値が帳簿価額を下回っていると判断されたため、A Tech社の建物、機械装置・車両運搬具及び工具器具備品をそれぞれ減損しております。この結果生じた減損損失769百万円については、2020年3月期のワコール事業(海外)の営業費用に含めております。

g.のれん及びその他の無形固定資産の減損

 耐用年数が確定できないのれん及びその他の無形固定資産については、少なくとも1年に一回、又は事業環境や将来の業績見通しの悪化、事業戦略の変化、リスク調整後割引率の変動等、減損の判定が必要となる兆候が発生した場合に減損の判定を行っており、報告単位の公正価値の評価にあたっては、独立した外部の評価機関を利用しております。のれんやその他の無形固定資産を含む報告単位の公正価値を評価し、公正価値が報告単位の帳簿価額を下回っていると判断される場合には、その下回る額について減損損失として計上することになります。のれん及びその他の無形固定資産の帳簿価額の回復可能性がないと判断された場合、のれんの公正価値の決定において、評価機関は観察不能なインプットを含む現在価値法を採用しております。商標権の公正価値の決定においては、評価機関は観察不能なインプットを含むロイヤルティ免除法を採用しております。

 2020年3月31日時点における評価の結果、のれん、商標権及びソフトウェアの減損をそれぞれ217百万円、191百万円及び65百万円認識しております。

h.退職金及び退職年金

 当社グループは従業員の大多数を対象とするいくつかの退職金制度を有しており、㈱ワコール及び一部の子会社は確定給付企業年金制度を採用しております。前払年金費用、退職給付に係る負債及び退職給付費用は、数理計算上の仮定に基づいて算出されております。これらの仮定には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれております。当社グループは、使用した数理計算上の仮定は妥当なものと判断しておりますが、仮定自体の変更により、前払年金費用、退職給付に係る負債及び退職給付費用に悪影響を与える可能性があります。

 当社グループは、国内社債の利回りに基づいて割引率を設定しております。具体的には割引率は2020年3月31日時点における、国債のうち満期までの期間が予想される将来の給付支払の時期までの期間と同じ銘柄の利回りを基礎としております。当連結会計年度末における割引率は0.5%であります。

 当社グループは、過去の運用実績と将来収益に対する予測を評価することにより長期期待運用収益率を設定しております。かかる長期期待運用収益率は、株式及び社債等の投資対象資産グループ別の長期期待運用収益の加重平均に基づいております。前連結会計年度及び当連結会計年度末における、年金資産の長期運用利回りは、ともに2.5%であります。長期期待運用収益率は持分証券26.0%、負債証券54.0%、生保一般勘定18.0%及び短期資金2.0%の資産構成を前提として算定しております。

 これらの基礎率は退職給付債務及び費用に重要な影響を及ぼします。割引率及び長期期待運用収益率をそれぞれ0.5%変更した場合の連結財務諸表への影響は以下のとおりであります。

 

退職給付費用への影響額

退職給付債務への影響額

割引率:0.5%減少

274百万円の増加

2,008百万円の増加

割引率:0.5%増加

228百万円の減少

1,826百万円の減少

長期期待運用収益率:0.5%減少

140百万円の増加

長期期待運用収益率:0.5%増加

142百万円の減少

 

 その他の年金制度は、退職一時金の支給か一定の条件での年金支給のどちらかとなりますが、従業員が定年に達する前に退職する場合は、通常、一括で支給されます。

i.新会計基準

 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記 1 連結会計方針 F 会計処理基準 (16)新会計基準」に記載しております。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。リスクを含めて、不確定な要素が含まれており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。

 

(1) グループ経営理念

 私たちの事業活動は、一人ひとりのお客さまの声に耳を傾け、謙虚に自らを変革し、人と人とが「互いに信頼し合う関係」を積み重ねることで成り立っております。こうした「相互信頼」と「人間尊重」の考え方こそが、すべての事業活動の原点であり、創業以来の経営理念です。当社グループは、「株主」「顧客」「従業員」「取引先」「地域社会」など、すべてのステークホルダーと「相互信頼」の関係を築くために、企業経営の透明性を高めることに努め、公正性、独立性を確保することを通じて、企業価値の持続的な向上を図ります。

■目標 Our Mission

世の女性に美しくなって貰う事によって

広く社会に寄与する事こそ

わが社の理想であり目標であります

■社是 Our Vision

わが社は 相互信頼を基調とした

格調の高い社風を確立し

一丸となって 世界のワコールを目指し

不断の前進を続けよう

■経営の基本方針 Our Value

1. 愛される商品を作ります

2. 時代の要求する新製品を開発します

3. 大いなる将来を考え正々堂々と営業します

4. より良きワコールはより良き社員によって造られます

5. 失敗を恐れず成功を自惚れません

 

(2) 中長期的な会社の成長戦略と目標とする経営指標

①環境認識

 国内における市場環境は、台風など自然災害の度重なる発生や記録的な冷夏・暖冬など異常気象に起因する消費マインドの低下に加え、消費税増税後の節約志向の更なる高まりによって、先行きはさらに不透明な状況となっております。

 海外の市場環境は、米中の貿易摩擦問題やヨーロッパの政情不安の影響、百貨店をはじめとする大型小売店事業の再編、デジタル技術の革新による新しい流通チャネル・マーケティングの台頭などによって、かつての安定さを欠きつつあります。

 また、グローバルベースで消費者行動の変化が進行しており、「多様な価値観が一層拡がり、さまざまなネットワークで情報を入手し、自身の選択眼で消費を行う」といった動向が顕著になりつつあります。画一的な価値観の提案は受け入れられなくなる中、個々の消費者が求める自分らしい美しさの実現という期待に対して、どのように応えることができるのかといった、よりパーソナライズ化した対応が求められております。

 こうした環境下においては、すべての活動をお客さま起点で見直し、変革に向けた行動を起こしていかなければならないと考えております。従って、一層のデジタル化が加速する市場環境の変化に遅れをとることなく、機敏に対応を図り成長のスピードを鈍化させないことが大きな課題であり、持続的な成長を支える多様な人材の育成とともに、未来に向けてチャレンジができる風土の醸成に取り組む必要があります。また、社会とともに持続的に成長し、グローバル化が進む世の中から信頼され、必要とされる企業であり続けるために、社会的な重要課題の解決に取り組み、地球環境や地域社会との共生を高めていくことが欠かせません。

 

事業を取り巻く環境変化(消費行動の変化・動向)

流通チャネルの変動

・百貨店/量販店の低迷

・ECやグローバルSPAの躍進

 

テクノロジー革新の加速

・全てのモノ・コトの消費時でのデジタル化の加速

・ダイレクトに生活者同士がつながる社会の拡大(SNSコミュニティ、C2C、D2C)

消費者の変化

・社会で活躍する女性の増加

・自分らしい美しさ(パーソナライズ化)の実現を求める層の増加

・装いのカジュアル化の進展

・日本国内は将来不安に伴う節約志向の持続

 

業界、産業構造の潮流

・高品質な下着を製造できる企業の消失

・販売員人材の不足

・社会性、倫理性のある事業活動

 

②長期ビジョン及び中期経営計画

<長期ビジョン>

 当社グループは、引き続き「グループとして世界のワコールを目指す」という将来像の実現に向けた取り組みを進めていきます。経営資源やグループのネットワークを最大限に活用し、常に先駆的な商品を世界市場に提供するよう努めると同時に、下着文化の領域を開拓し続けることを通して、ワコールグループの商品やサービスに対して、また、社会的な課題への取り組みに対しても、世界のステークホルダーから高い信頼を獲得できるよう、尽力していきます。

 さらに、世界市場における競争優位性の確立に向けて、新しい事業領域や成長領域へ投資を行い、非連続成長の実現に挑戦する一方で、経営基盤の継続的な改善に努め、より大きな成果を生み出すことによって、持続的な成長と企業価値の向上を図り、100年を超えて存続を期待され続ける企業に向けて、不断の前進を続けます。

 

「世界のワコール」の目指す姿

1. 世界中の市場で、ワコールグループの商品やサービス、また、社会的な課題への取り組みが、顧客をはじめとするすべてのステークホルダーから高い信頼を得ている

2. 事業を展開する国や地域が、増え続けている

3. グループネットワークのもと、世界的規模で連携がとれた事業展開を行っている

4. 常に先駆的な商品を世界の市場に提供し、下着文化の領域を開拓し続けている

5. グループの目標や経営理念が、全世界の従業員に浸透している

 

<中期経営計画(3ヵ年・2020年3月期~2022年3月期)>

 「グループとして世界のワコールを目指す」という将来像の実現に向けて、2020年3月期~2022年3月期までの3カ年を新たな中期経営計画として位置付け、現実を直視し、改革をスピーディーに進め、国内外ともに力強い成長を示すことに取り組んでおります。

 

基本方針

「現実を直視し、将来需要を見極め、果敢に改革を行い、成長にこだわる」

・国内外ともに力強い成長軌道を示す

・成果の乏しい事業やブランドの将来性を検証し、聖域なきグループ事業構造の見直しと改革を進める

・経済的価値と社会的価値の双方を向上し企業価値を高める

 

 中期経営計画では、これらを軸にして、デジタル技術で進化させた顧客サービスの拡充をはじめ、競合が追随できないオムニチャネル政策の実行や、国内外の垣根を取り払った付加価値の高い新製品の導入、国や地域特性を見据えた主要なECサイトとの連携強化ないしは自社ECサイトの構築、小規模にとどまっている国や地域の事業拡大に向けた成長投資、制度疲労を起こしている事業モデルの改革、競争優位性あるサプライチェーン網の確立など、個々の事業課題への対応を、スピード感を持って進めます。

 また、持続可能な社会の実現に向けて、製造委託先との協働によるCSR調達の進化、脱プラスチックへの取り組みや廃棄商品の削減による地球環境との共生、多様な人材を活かしたダイバーシティ&インクルージョン組織体制の整備に努めます。こうしたサステナブルな事業基盤から育まれる、新しい価値の創出にも責任を持って取り組んでいきます。

(重点戦略については、「(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」の項に記載しております)

 事業活動を通した収益性の改善と資本効率の向上に併せて、安定的な配当と機動的な自己株式の取得を行い、有価証券・投資評価損益影響(米国会計基準では連結損益計算書のその他の収益・費用として認識される)を除く、実質ベースでの総還元性向100%の維持に努めます。このほか、事業の持続的成長を支える投資を最優先する一方、適宜、政策保有株式の縮減を進めることで、適正なキャッシュバランスを築いていきます。

 こうした取り組みを通して、最終の会計年度となる2022年3月期に、売上高2,100億円、営業利益140億円(連結売上高営業利益率6.7%)、当社株主に帰属する当期純利益120億円、連結ROE6%超の達成を計画しております。

 

<中期経営計画2年目となる2021年3月期の計画>

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた店舗の営業停止や外出制限ないし自粛要請などの措置により、当社グループの事業活動は非常に大きな影響を受けており、感染症拡大防止策の当面の継続に加え、今後想定される雇用や所得環境の悪化による個人消費の低迷は、当社グループの経営や売上・利益に対して引き続きマイナス影響を与えることが考えられます。

 現時点においては、新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響を見極め、合理的に業績の見通しを算定することは困難であるため、2021年3月期の連結業績予想については未定とさせていただき、詳細が明らかになり次第、速やかに公表いたします。

 以上のような厳しい状況のもと、当社グループではお客さま・従業員・関係者の健康・安全を第一にしながらも、すべての事業活動を見直し、広告宣伝費等の経費削減を行う他、役員報酬の減額や新規投資の実施時期の見直しを行います。また、金融機関からの借入枠を拡大することで、グループ各社の手元流動性の確保に努めます。

 施策や経費の大胆な見直しを進めるとともに、従前から進めるデジタル・トランスフォーメーションの取り組みをさらに加速させ、顧客データベースの効率的な活用、リアル店舗とECの連携・融合、CX(顧客体験)の向上への取り組みを強化することによって、事業の成長へ向けた再出発の道筋を整えていきます。また、消費者の価値観や流通の変化を冷静に見極めるとともに、グループ全体でより一層「事業の選択と集中」に取り組むことで、安定して利益を創出できる事業体制への変革を進めていきます。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 新中期経営計画では、以下の重点課題に対して取り組んでおります。

①事業施策

●㈱ワコールの持続的成長と収益力向上

・世界屈指のからだとこころ(嗜好)のデータを保有・活用する企業へ進化

-独自のオムニチャネル戦略店舗の全国展開、サービス基盤の強化

-パーソナルデータをもとにした新商品・サービスの創出

・卸売事業における商品・グループの縮減、主力チャネルにおける取引条件の見直し

・企業ブランド向上に向けたコミュニケーションの強化

・アウトプットを高める「働き方・休み方改革」の推進

・働きがいを高める人事施策の推進

●国内連結子会社の再生

・ピーチ・ジョン:若年層の消費行動と時流の変化を捉え、大胆なECフォーカスを実行

・Ai:大人の女性から支持を獲得できる、付加価値の高いブランドの確立

・ルシアン:事業領域の選択と集中を実行。量販店との協働による新しい事業モデルの開発

・七彩:付加価値のあるマネキン商品の開発と、工事事業における新規顧客の開拓

●海外事業の拡大・成長

・米国:新しい流通チャネルや事業機会の開発への着手と、コスト構造の変革

・ヨーロッパ:国や地域、チャネルの特性に応じたブランドポートフォリオ・マーケティングの拡充と新規市場の開拓

・中国:EC市場におけるブランディング・マーケティング強化を通した未開拓顧客層の獲得

●グループ生産・供給体制の再整備

・競争力ある製品・材料が供給できる体制の構築に向け、グループ規模での横断的な生産管理体制の確立

・将来の海外事業の成長を見据えた最適な供給体制の構築

●事業ポートフォリオ拡大・新規事業への挑戦

・事業領域の「選択と集中」を意識し、中長期の視点で、非連続成長を実現するための成長投資を実施する

 

②社会的価値の向上(ESG課題への取り組み)

●人権、倫理、多様性を基盤にした活力ある風土づくり

・CSR調達への取り組み強化(継続的改善と対象範囲拡大)

・多様な働き方を実現する環境の整備

・ダイバーシティ&インクルージョン推進による新しい価値創出

●地球環境や地域社会との共生

・包装材等での脱プラスチック対応の推進

・売れ残り商品廃棄の縮減

 

③資本コストを意識した経営

●将来成長への投資と株主還元の充実

・資本コストを上回るROE6%の達成

・総還元性向100%の維持

・政策保有株式の縮減(目標:3割縮減)

 

 2021年3月期につきましても、上記の重点課題の取り組みを基本方針として、事業運営を進めてまいります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、中期経営計画で掲げる戦略に変更や見直しが生じる場合、もしくは当初計画に重大な影響が見込まれる場合には、速やかに情報を開示いたします。

(新型コロナウイルス感染症の影響、及び今後の方針については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載しております)

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営環境及び経営戦略に関わるリスク

①経済環境に関するリスク

 当社グループが活動する主要な国内外市場における経済環境は悪化しており、当社グループの売上高や業績及び財政状態に重大な影響を与えると考えられます。例えば、日本国内では2019年10月より消費税が2%アップしたことにより個人消費の萎縮が見られ、当社グループの国内売上高や業績に重大な影響を与えております(当社グループの主要事業会社である㈱ワコールの第3四半期連結会計期間(2019年10月~12月)における売上高前年同期比は、増税の影響があり89%で終了しました)。

②国内事業に関わるリスク

 当社グループの主要事業会社である㈱ワコールの売上高の約66%は、百貨店、量販店及びその他の一般小売店への売上によるものであります。しかしながら、近年小売市場の構造変化が進んでおり、小売市場全体における百貨店、量販店及びその他一般小売店の売上シェアは低下していくことと予測されます。当連結会計年度においては、㈱ワコールと取引がある百貨店12店舗、量販店52店舗、その他一般小売店51店舗の店舗閉鎖があり、売上高で7億円減少したと見込んでおります。2021年度には、百貨店6店舗、量販店11店舗の閉鎖が既に発表されております。当社グループはこのようなリスクに対して、業態を跨いだエリア販売体制への移行や直営店・WEB販売の強化を行い対応しております。また、店舗閉鎖や倒産に伴い売掛債権が回収できなくなるリスクに対応するため、常に与信管理を徹底するとともに、店舗における在庫金額を適正な状態にしております。

 国内レディスインナーウェア市場は7年連続の減少傾向にあるなか、これまでとは異なる競合企業が存在感を高めております。当社グループは、国内インナーウェア市場において、下着の中高級品の卸売と直営販売を行う会社との競争だけではなく、Eコマースとのチャネル間競争や、ファストファッションとも競争しております(㈱ワコールの自社WEB販売は当連結会計年度前年比117%と好調に推移しました)。今後、新規参入者により更に競争が激しくなる可能性もあります。競争の激化は、価格の下落、広告宣伝費の増加、売上高及び市場シェアの減少等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に重大な影響を与えるリスクがあります。

 これらのリスクに対応するため、グループ中期経営計画の一項目として㈱ワコールの再成長と収益力の向上を掲げ、主要な施策として「ワコール版オムニチャネル戦略」を推進しております。これはワコールが長年培ってきた接客販売の強みを、デジタル技術によりさらに革新させ、店舗とウェブを連携しながらお客様とのつながりを深め、顧客の囲い込みを図るものです。オムニチャネル戦略の中核である次世代ツール「Wacoal 3D smart&try」は百貨店を中心に当連結会計年度は6店舗設置し、今後さらに拡大する予定です。

 また、㈱ワコール以外の国内グループ会社の収益力向上にも取り組み、事業の選択と集中、事業構造や人員体制の見直し、グループ内の連携の強化や他社とのアライアンス等、抜本的な改革により、収益性改善に取り組み3~5%の営業利益率確保を必達目標とするなど、グループ全体での収益力向上に取り組んでおります。

 

③海外事業に関わるリスク

 当社グループは海外における事業も展開しており、欧米及びアジア等の海外市場での売上拡大を目指しております。海外事業に関連し次のようなリスクがあります。

 グローバル取引が進む中で、米中貿易戦争や英国のEU離脱などによる各国間の規制や新たな関税の付加などが実行されるリスクがあります。当社グループにおいては、米国・中国間の取引は軽微ではありますが、英国に本社を置く子会社㈱ワコールヨーロッパは、2021年度以降、英国とEU諸国間の間で新たに関税が付加される場合、商品原価が上昇し、業績に重大な影響を受けるリスクがあります。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、EU諸国との将来関係の協議が進んでいないことから、引き続き動向を注視していきます。

 海外市場における消費者の趣味及び嗜好に対応できずに業績が悪化するリスクや異文化対応の遅れによって、経営及び人事管理を失敗し、当社グループの業績が悪化するリスクがあります。これらリスクに対応するため、米国、欧州、中国の主要3法人での事業の成長に向けた投資を継続しており、米国においてはミレニアル世代の獲得やEC市場での成長機会の創出と競争力の強化を目的に「Intimates Online」社を買収しました。同社の取得価額は86,041千米国ドル(取得時レートで約9,348百万円)で、当該取得価額に加えて、業績の達成度合いに応じて条件付取得対価(アーンアウト対価)を現株式所有者に支払う条項を締結しました。2年後の2022年3月期には営業利益黒字化、4年後の2024年3月期には売上高100百万ドル、営業利益率12~15%の成長シナリオを期待しております。合わせて、欧州、中国においても販路の拡大や、EC事業の継続拡大を図っております。また新興国への事業拡大としてインド事業の拡大にむけ出店加速と積極的な広告宣伝投資を実施します。

 製品の調達・製造においては徐々にコストの低いアジアの国々での生産比率を増やしております。また近年は、社会・労働環境の変化に対応して、海外生産の中心を中国からASEANに移行しつつあります。反面、新規に立ち上げた生産拠点のいくつかでは、生産性や損益面での困難に直面しております。そのような中、グループ中期経営計画において、競争力のある製品や材料の供給ができるグローバルな生産体制の構築を目指し、グループ横断での管理体制の確立に向けて取り組んでおります。

 

(2)経営管理に関わるリスク

①品質、品質表示に関するリスク

 高品質な商品をグローバルに提供することができることが、当社グループの強みの一つです。不良品を販売することや商品が健康被害を及ぼすこと等により、商品回収等のコストが発生するとともに、ブランドが毀損し、高品質の商品を提供するというイメージが損なわれ、社会的信用を失い業績に影響を与えるリスクがあります。2014年には子会社の㈱ウンナナクールにおいてパジャマの一部で当社グループの品質基準に適合しない「表面フラッシュ」(着衣発火)が発生する恐れがあることが判明したため、事故防止の観点から自主回収を行いました。また、品質表示等の誤表示に関する法令違反や機能性表示における行き過ぎた表現により社会的信用を失い、商品回収や表示変更作業のコストが発生するとともに、販売機会ロスとなり、業績及び財政状態に重大な影響を与えるリスクがあります。

 これらリスクに対応するため、安全性ガイドラインの整備と製品開発時点の確認ルールの徹底、欠陥商品発生都度の徹底原因追求・再発防止策を策定し、各社が品質の維持向上に向けた取り組みを行うと同時に、当社グループの品質保証活動を推進するため「品質保証審議会」を設置し、その活動を通じグループ会社への水平展開を行い、全体での底上げを図っております。

②コンプライアンスに関するリスク

 当社グループは国内外の法令や規制等の適用を受けており、これらの法令等に違反したり社会的要請に反する行為等があった場合は、処罰や社会的な信用の低下などにより、経済的・社会的な影響を受けるリスクがあります。当社グループでは「コンプライアンス委員会」の活動を通じて、従業員への啓発活動、内部通報制度、外部専門機関による法令ヘルスチェックなどの施策を拡充することにより、法令違反防止に努めており、また現中期経営計画においては、「ESG課題の取り組み」の中でも重要課題として位置付けております。

 特に当社グループの事業領域において注力すべき点として、サプライチェーンでの労務・人権問題が挙げられます。実際に人権NPOより、当社グループの発注先である海外縫製工場における労務・人権問題について指摘を受けたこともあり、これを契機に当該課題への取り組みを開始しました。2018年4月から「CSR調達委員会」を立ち上げ、自己評価と現地監査、仕入先一覧の開示等の積極的な活動を行っております。

③個人情報に関するリスク

 当社グループは事業活動上顧客等の個人情報を有しております。当社グループの中期経営計画において、主要事業会社である㈱ワコールではワコール版オムニチャネル戦略を成長戦略の柱と位置付け、収集した個人情報を含めたデジタルデータを基盤としたビジネス戦略を進めております。また、海外子会社各社は、顧客の個人情報を直接取得するWEBサイトを通じた販売を強化し、成長の柱と位置づけております。2014年に、何者かにより自社WEBサイトが改ざんされ1ケ月の販売停止を余儀なくされました。個人情報の保護は当社グループの事業活動上ますます重要性が増しており、専門部門としてITガバナンス部を2020年4月より発足し、個人情報の管理の強化、法規制の変更への対応、社員への教育等を含め、個人情報を外部の脅威から守るセキュリティ対策に取り組んでおります。しかし、個人情報が外部流出、改ざん、重要データの消去またはシステムに障害が生じた場合は、当社グループの事業運営や戦略に影響を与え、結果、業績及び財政状態に重大な影響を与えるリスクがあります。

④知的財産権の侵害・被侵害のリスク

 当社グループの保有する知的財産権、特に当社グループのブランド及び関連する商標は、当社グループ製品への需要の喚起及び維持、また当社グループの事業価値にとって重要であると認識しております。今後、当社グループは商標その他関連する紛争に直面する可能性があり、また類似商品や他者による商標及び知的財産権侵害により、当社グループの事業に重大な影響を及ぼすリスクがあります。また、当社グループが他者の知的財産権を侵害しているという主張が行われたことがあり、今後も行われるリスクがあります。これらの主張や関連する訴訟が、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与えるリスクがあります。また、越境EC等の拡大によるボーダーレス化に伴い、各国のブランドマネジメントだけでなくグローバルなブランド政策によってコントロールしないと、ブランド棄損に繋がり市場競争力が低下するリスクがあります。これらリスクに対応するため、「知的財産委員会」を設置するとともに、従業員への啓発活動として毎年e-ラーニングの実施、担当者の調査能力向上、社外調査会社の活用や外部契約事務所等の専門家との協業を行っております。

(3)会計・税務に関するリスク

①保有有価証券の価格変動リスク

 当社グループは国内公開会社の株式やその他の有価証券を保有しております。当社は米国会計基準を採用しているため、保有有価証券の価格が変動した場合、その変動損益を連結損益計算書で認識する必要があります。これら保有有価証券の大幅な価格変動は、該当する連結会計年度における当社グループの財政状態に重大な影響を与えるリスクがあります。

 当連結会計年度においては、有価証券の大幅な価格下落により「有価証券・投資評価損益(純額)」として、3,760百万円の損失を計上しました。

 現グループ中期経営計画においては、2022年3月期までに保有する政策保有株式を、2019年3月期の時価ベースで200億円以上の縮減する方針を示しており、当連結会計年度においては152億円(2019年3月期時価ベース136億円)を売却しております。また中長期的な観点から保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等を検証し、定期的に取締役会に報告しております。取締役会においては、検証結果を基に当社グループの中長期的な企業価値向上に資するかどうかを見極め、保有の継続、処分の判断を行っております。

②固定資産減損損失のリスク

 事業環境の変化や将来の業績見通しが悪化した場合、固定資産の減損損失計上が必要となる場合があります。実際に当連結会計年度においては、㈱ピーチ・ジョンの商標権の減損損失191百万円、㈱Aテックテキスタイルの有形固定資産等の減損損失834百万円、㈱Gテックマテリアルののれんの減損損失217百万円を計上しております。のれんの残存価格は、㈱ワコールヨーロッパで10,800百万円、米国Intimates Online社で11,571百万円となっております。のれんの評価は将来の経営計画を基にしているので、新型コロナウイルス感染症による経済の悪化に加え、㈱ワコールヨーロッパにおいては英国とEU諸国間の間で新たに関税が付加される場合や金利が上昇する場合、Intimates Online社においては事業伸長及びシナジーが投資時の期待を十分に上回らない場合には、公正価値の見積を見直す必要があり減損が発生する可能性があります。なお、少なくとも年に1回または減損の判定が必要となる兆候が発生した場合は減損テストを実施しております。

③退職給付債務等に関するリスク

 退職給付費用及び債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の仮定に基づいて算出しておりますが、有価証券の相場並びに金利環境の変化等により、実際の結果が仮定と異なる場合、又は仮定に変化があった場合には、退職給付費用及び債務が増加するリスクがあります。また、退職給付制度を改定した場合にも、当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を及ぼすリスクがあります。当社グループは、国内社債の利回りに基づいて割引率を設定しております。割引率については、3.(2)③「重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」を参照ください。退職給付債務の大部分を占める主要事業会社の㈱ワコールでは「年金委員会」を設置し、四半期単位で運用資産の状況を確認し、必要な対策を講じております。

④税務に関するリスク

 繰延税金資産については、現行の会計基準に従い、将来の課税所得を合理的に見積もった上で計上しておりますが、将来の課税所得見積額の変更や税制改正に伴う税率の変更等により、繰延税金資産が減少し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼすリスクがあります。

 一部の多国籍企業による国際的な租税回避行為が政治問題化したことから、税制度の改善を図るべく、G20からの委託を受けたOECDにより、2015年10月にBEPS(税源浸食と利益移転)に関する報告書が公表されました。この報告書を受けて各国において、国内税法や租税条約の改正、見直しが行われております。当社グループは、国際的な課税ルールの制定により重要な影響を受けることはないと考えておりますが、新たに定められた移転価格文書等を通し、各国の税務当局と見解の相違により、追加での税負担が生じるリスクがあります。これらのリスクに対して、税務に関する最新の情報を社内外から入手し、外部専門家の助言も受けながら対応していく体制を整えております。なお、当社は透明性の高い税務管理を行い、ステークホルダーからの信頼を得ることを目的に、2021年度に「税務行動指針」の策定と開示を行う予定です。

(4)人材確保に関するリスク

 当社グループにとって、人材確保は国内外を問わず重要な課題です。当社グループの“モノづくり”、店頭販売員、海外経営や最新デジタル分野の人材など、優秀な人材を確保・育成出来ないと、将来の成長や競合会社に対する優位性を作り出せず、当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を及ぼすリスクがあります。これらのリスクに対応するため、キャリア採用、アルムナイ・リファイラル等新たな採用手段導入による人材確保と、集団型講義やオンラインなどによる専門知識研修やOJT・海外研修制度などの実地研修の充実を図り、人材の育成を行っております。

(5)自然災害・疫病に関わるリスク

 地震等の大規模な自然災害や疫病、紛争、テロ、暴動の発生等により、当社グループの営業拠点や生産拠点の使用が困難な状況になり、あるいは従業員の多くが被害を受けた場合や交通網の遮断・エネルギー供給の停止・通信の不通などにより、営業活動の混乱や生産や物流の遅延・停止等を受け、事業活動に重大な影響を与えるリスクがあります。また、当社グループ製品の販売が行われている地域において、地震等の大規模な自然災害や疫病、紛争、テロ、暴動の発生等が起こった場合、消費活動が停滞し、当社グループ製品の売上額が大幅に低下するリスクがあります。

 特に「首都直下」「南海トラフ」等の大地震が発生した場合は、当社グループの主たる事業所や店舗が所在する大規模消費地で被害が発生することから、当社グループの事業継続に重大な影響を及ぼすと想定されます。そのため、「事故災害対策委員会」の下部としてBCPプロジェクトを発足し、全体のBCP及びBCM基本計画を作成するとともに、首都直下型地震等の特定災害に係るBCPを順次立案していきます。

 また、世界的な流行となった「新型コロナウイルス感染症」は、当社グループの売上や生産に大きな影響を及ぼしております。当連結会計年度においては、当社グループでは、顧客、取引先及び社員の安全第一を考え、また更なる感染拡大を防ぐために、「企業倫理・リスク管理委員会」の下部に「新型コロナウイルス感染症対策本部」(本部長は取締役副社長)を設置し感染状況に応じた対策を行っております。具体的には、主要子会社である㈱ワコールは、2020年4月1日以降全従業員を対象に週1日の休業日を導入するとともに、内勤者については在宅勤務を推進する体制を取っております。また、4月16日に全国に発令された緊急事態宣言により、都市部を中心とした百貨店をはじめ多くの店舗が閉店する中、全ての店頭販売員について自宅待機としました。

 当連結会計年度における「新型コロナウイルス感染症」の影響は、㈱ワコールは20億円、グループ全体で30億円の売上高減少があったと見込まれます。今後事態が長期化または再度感染拡大が進行すれば、当社グループの業績及び財政状態に更なる影響を与えるリスクがあります。これらのリスクに対し、当社は財務基盤を強固なものとするため、金融機関の借入枠を拡大しました。なお、2020年4月の㈱ワコールの売上高は前年から7割近く減少しました。主要海外子会社の店頭での販売高も3割から7割程度減少しております。一方、各国ともWEB販売は好調で、㈱ワコールでは前年に対して7割以上の増加となりました。

 コロナ終息後の「新たな生活様式」における個人消費行動の変化を見通し、WEB販売などの顧客の待ち望むサービスの強化や新たな商品の開発に努めるとともに、経費を大幅に削減し新規投資を見直すなど、経営の健全性確保に取り組んでまいります。

 

2【沿革】

1946年6月

創業者故塚本幸一が、個人で和江商事を創業

1949年11月

資本金1百万円をもって和江商事株式会社を設立(京都市中京区)

1951年6月

本社を京都市中京区室町通姉小路上ルに移転、工場開設、自家製造に着手

1957年11月

商号をワコール株式会社と改称

1959年11月

国内縫製子会社として東海ワコール縫製㈱を設立、以降、国内縫製子会社7社設立

1964年6月

商号を株式会社ワコールと改称

1964年9月

東京・大阪証券取引所市場第二部及び京都証券取引所に上場

1970年8月

韓国に合弁会社、㈱韓国ワコール設立

1970年10月

タイに合弁会社、THAI WACOAL CO., LTD.(現 THAI WACOAL PUBLIC CO., LTD.)設立

1970年10月

台湾に合弁会社、台湾華歌爾股份有限公司設立

1971年1月

東京・大阪証券取引所市場第一部に指定上場

1978年4月

シンガポール営業所(現 WACOAL SINGAPORE PRIVATE LTD.)開設

1979年8月

第三者割当増資により㈱トリーカの株式を子会社株式として取得

1981年6月

アメリカ合衆国に現地法人、WACOAL AMERICA, INC.(現 WACOAL INTERNATIONAL CORP.)設立

1982年3月

第三者割当増資により㈱七彩の株式を子会社株式として取得

1983年2月

香港に現地法人、WACOAL HONG KONG CO., LTD.設立

1983年12月

米国法人ティーンフォーム社グループ(現 WACOAL AMERICA, INC.)の全株式取得

1986年1月

中国に合弁会社、北京華歌爾服装有限公司(現 華歌爾(中国)時装有限公司)設立

1989年4月

フィリピンに合弁会社、PHILIPPINE WACOAL CORP.設立

1990年1月

フランスに現地法人、WACOAL FRANCE S.A.(現 WACOAL EUROPE SAS)設立

1991年1月

インドネシアに合弁会社、INDONESIA WACOAL CO., LTD.(現 PT.INDONESIA WACOAL)設立

1993年4月

㈱韓国ワコールの合弁契約を解消し、韓国の㈱新栄(現 ㈱新栄ワコール)に出資

1995年1月

中国に現地法人、廣東華歌爾時装有限公司設立

1997年6月

ベトナムに現地法人、VIETNAM WACOAL CORP.設立

2000年12月

北京華歌爾服装有限公司(現 華歌爾(中国)時装有限公司)の合弁契約を解消し、100%子会社へ改組

2003年5月

マレーシアに合弁会社、WACOAL MALAYSIA SDN BHD設立

2003年8月

中国に現地法人、大連華歌爾時装有限公司設立

2005年10月

持株会社体制への移行に伴い商号を株式会社ワコールホールディングスに改称

 

新設会社分割により株式会社ワコールを設立

2008年1月

㈱ピーチ・ジョンを株式交換により100%子会社化

2009年8月

㈱ルシアンを株式交換により100%子会社化

2012年4月

EVEDEN GROUP LIMITED(現 WACOAL EUROPE LTD.)の発行済株式の全株式を取得したことにより100%子会社化

2016年1月

タイに合弁会社、A TECH TEXTILE CO.,LTD.他1社設立

2019年7月

INTIMATES ONLINE, INC.の発行済株式の全株式を取得したことにより100%子会社化

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満

株式の状況

(株)

政府及び

地方公共

団体

金融機関

金融商品

取引業者

その他の

法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

57

27

191

240

11

12,262

12,788

所有株式数

(単元)

293,655

6,187

121,115

100,515

54

163,005

684,531

135,942

所有株式数の割合(%)

42.90

0.90

17.69

14.68

0.01

23.82

100

 (注)1.自己株式6,186,410株のうち61,864単元は「個人その他」の欄に、単元未満株式10株は「単元未満株式の状況」の欄に含まれております。

2.「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が、それぞれ2単元及び27株含まれております。

 

3【配当政策】

 当社は、株主の皆様への利益配分に関しましては、収益力向上のための積極的な投資による企業価値の向上を図りながら、1株当たり当期純利益の増加を図るとともに、連結業績を考慮しつつ安定的な配当を実施させていただくことを基本方針としております。

 当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本方針とし、これらの配当の決定機関は取締役会であります。

 当事業年度の剰余金の配当につきましては、基本方針のもと、期末配当金を1株当たり20円(記念配当4円含む)としております。これにより、中間配当金(1株当たり40円)と合わせて年間配当金は1株当たり60円となります。

 内部留保金につきましては、企業価値向上の観点から、国内事業における顧客接点の拡大や、海外事業拡大のための積極的な投資に加えて、競争力の維持や成長力強化のための戦略的投資に活用し、将来の収益向上を通して、株主の皆様への還元を図らせていただきたいと考えております。また、自己株式の取得についても、フリー・キャッシュ・フローレベルや市場環境を勘案しながら機動的に行い、資本効率の向上と株主の皆様への還元を図ってまいります。

 当社は、会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議によって剰余金の配当を行うことができる旨を定款に定めております。

 

 (注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(百万円)

1株当たり配当額(円)

2019年10月31日

2,560

40.00

取締役会決議

2020年5月15日

1,248

20.00

取締役会決議

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性12名 女性1名 (役員のうち女性の比率7.7%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(千株)

代表取締役会長

塚本能交

1948年1月29日

 

1972年4月

当社入社

1977年11月

取締役

1981年11月

常務取締役

1984年9月

代表取締役副社長

1987年6月

代表取締役社長

2005年10月

株式会社ワコール代表取締役社長執行役員

2011年4月

同社代表取締役会長

2018年6月

当社代表取締役会長(現任)

2020年4月

京都商工会議所会頭(現任)

 

注1

278

代表取締役

社長執行役員

安原弘展

1951年12月28日

 

1975年3月

1997年4月

当社入社

華歌爾(中国)時装有限公司総経理

2005年4月

執行役員ウイングブランド事業本部長

2006年6月

株式会社ワコール取締役常務執行役員 同本部長

2010年4月

同社取締役専務執行役員 ワコールブランド事業本部長

2011年4月

同社代表取締役社長執行役員

2011年6月

当社取締役

2013年6月

専務取締役

2016年6月

取締役副社長

2018年4月

株式会社ワコール代表取締役会長(現任)

2018年6月

当社代表取締役社長

2020年4月

代表取締役社長執行役員(現任)

 

同上

10

取締役

副社長執行役員

山口雅史

1957年11月26日

 

1981年4月

当社入社

2011年4月

株式会社ワコール執行役員 人事部長

2013年4月

同社取締役執行役員 人事総務本部長

2014年4月

同社取締役常務執行役員 人事総務本部長

2015年4月

同社取締役専務執行役員 管理部門担当 兼 人事総務本部長

2015年6月

当社取締役 人事総務担当

2017年4月

株式会社ワコール取締役副社長執行役員 管理部門担当 兼 人事総務本部長

2017年6月

当社常務取締役 人事総務担当 兼 未来事業担当

2019年4月

株式会社ワコール取締役副社長執行役員 管理部門担当

2019年6月

当社取締役副社長 グループ管理統括担当

2020年4月

取締役副社長執行役員 グループ管理統括担当(現任)

 

同上

3

取締役

副社長執行役員

伊東知康

1960年1月18日

 

1983年4月

当社入社

2006年4月

株式会社ワコールワコールブランド販売企画統括部 専門店販売企画部長

2007年4月

株式会社スタディオファイブ代表取締役社長

2011年4月

株式会社ワコールワコールブランド事業本部 インナーウェア商品統括部営業部長

2014年4月

同社取締役執行役員 ワコールブランド事業本部長

2015年4月

同社取締役常務執行役員 ワコールブランド事業本部長

2016年4月

同社取締役専務執行役員 ワコールブランド事業本部長

2018年4月

同社代表取締役社長執行役員(現任)

2020年4月

当社副社長執行役員

2020年6月

取締役副社長執行役員(現任)

 

同上

3

取締役

常務執行役員

宮城 晃

1960年10月18日

 

1984年3月

当社入社

2007年10月

株式会社ワコールワコールブランド事業本部事業統括部事業管理部長

2011年4月

華歌爾(中国)時装有限公司董事副総経理

2014年4月

当社経営企画部長

2017年4月

株式会社ワコール執行役員

2018年6月

当社取締役 経営企画部長

2019年6月

常務取締役 経営企画部長

2020年4月

取締役常務執行役員 グループ財務担当(現任)

 

同上

3

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(千株)

取締役

黛まどか

1962年7月31日

 

1996年8月

俳句誌「月刊ヘップバーン」創刊・主宰

2001年1月

文部科学省文化審議会「国語分科会」委員

2004年12月

内閣官房「文化外交の推進に関する懇談会」委員

2010年4月

文化庁「文化交流使派遣事業」文化交流使

2013年5月

文部科学大臣「文化芸術立国の実現のための懇話会」委員

2014年4月

文部科学省文化審議会「文化政策部会」委員

2014年4月

当社顧問

2015年6月

取締役(現任)

 

注1

取締役

齋藤 茂

1957年1月26日

 

1979年11月

株式会社トーセ入社

同社開発本部長

1985年10月

同社取締役

1987年2月

同社代表取締役社長

2004年9月

同社代表取締役社長 兼 CEO

2015年12月

同社代表取締役会長 兼 CEO(現任)

2017年6月

当社取締役(現任)

 

同上

0

取締役

岩井恒彦

1953年5月28日

 

1979年4月

株式会社資生堂入社

2002年4月

同社研究所製品化計画部長

2008年4月

同社執行役員技術部長

2014年6月

同社取締役執行役員常務 研究、生産、技術総括担当

2016年1月

同社代表取締役執行役員副社長 技術イノベーション本部長

2018年3月

同社シニアアドバイザー

2018年6月

当社取締役(現任)

 

同上

常勤監査役

廣島清隆

1958年1月4日

 

1981年4月

当社入社

2008年4月

株式会社ワコール技術・生産本部材料管理部長

2009年4月

同社技術・生産本部生産統括部長

2010年4月

同社執行役員 技術・生産本部長

2011年4月

同社取締役執行役員技術・生産本部長

2015年4月

同社取締役執行役員 技術・生産部門担当

2015年6月

同社監査役(現任)

2015年6月

当社監査役(現任)

 

注5

4

常勤監査役

北川真一

1962年12月29日

 

1985年3月

当社入社

2008年4月

株式会社スタディオファイブ取締役経理総務部長

2009年4月

同社取締役事業管理部長

2013年4月

当社IR・広報室長

2018年4月

経理部長

2020年6月

監査役(現任)

 

注6

監査役

白井 弘

1953年10月21日

 

1977年11月

プライスウォーターハウス会計事務所入所

1982年8月

公認会計士登録

1992年7月

青山監査法人入所

2007年8月

監査法人トーマツ入所

2010年6月

日本公認会計士協会近畿会副会長就任

2011年9月

有限責任監査法人トーマツ退所

2011年10月

白井公認会計士事務所開設、所長(現任)

2015年6月

当社監査役(現任)

 

注5

3

監査役

浜本光浩

1970年4月18日

 

2000年10月

弁護士登録

2000年10月

山田忠史法律事務所入所

2004年10月

きっかわ法律事務所入所

2008年4月

同所パートナー弁護士

2017年6月

当社監査役(現任)

2019年2月

浜本綜合法律事務所代表弁護士(現任)

 

注3

1

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(千株)

監査役

島田 稔

1955年2月22日

 

1977年4月

株式会社東京銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)入行

2004年6月

株式会社東京三菱銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)執行役員営業第一本部営業第四部長

2005年5月

同行執行役員ニューヨーク支店長

2008年4月

株式会社三菱東京UFJ銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)常務執行役員名古屋営業本部長

2010年6月

綜通株式会社代表取締役副社長

2011年6月

内外建設株式会社代表取締役社長

2012年6月

綜通株式会社代表取締役社長

綜通アメニティサービス株式会社代表取締役社長

2018年6月

綜通株式会社取締役会長

当社監査役(現任)

 

注4

1

310

(注)1 取締役の任期は2020年6月26日開催の定時株主総会の終結の時から1年間であります。

2 取締役黛まどか、齋藤茂及び岩井恒彦の3氏は、社外取締役であります。

3 監査役の任期は2017年6月29日開催の定時株主総会の終結の時から4年間であります。

4 監査役の任期は2018年6月28日開催の定時株主総会の終結の時から4年間であります。

5 監査役の任期は2019年6月27日開催の定時株主総会の終結の時から4年間であります。

6 監査役の任期は2020年6月26日開催の定時株主総会の終結の時から4年間であります。

7 監査役白井弘、浜本光浩及び島田稔の3氏は、社外監査役であります。

8 当社は、執行責任を明確化するとともに、業務遂行の迅速化を図るため、執行役員制度を導入しております。

提出日現在の取締役を兼務しない執行役員は、以下のとおりであります。

役職名

氏名

執行役員

経営企画部長 兼 ITガバナンス部長

三宅弘晃

執行役員

グループ人事担当、㈱ワコール取締役執行役員 人事総務本部長

長谷川貴彦

執行役員

グループ技術生産担当、㈱ワコール取締役執行役員 技術・生産本部長

芝原和宏

執行役員

グループ国際事業担当、㈱ワコール取締役執行役員 グローバル本部長

関口 満

執行役員

グループ研究開発担当、㈱ワコール執行役員 人間科学研究所長

今井 浩

執行役員

グループIT推進担当、㈱ワコール執行役員 IT推進部長

森本秀治

 

② 社外役員の状況

 当社の社外取締役は3名、社外監査役は3名であります。

 当社の社外取締役は、国内外の文化芸術分野において広く活躍するもの及び経営者として豊富な知見と経験を有するものが就任しており、各分野での豊富なキャリアと専門的な知識に基づいた客観的、中立的な助言によって取締役会の意思決定の適正性を向上させる役割を担っております。また、当社の社外監査役は、財務・会計に関する高い知見を有する公認会計士、当社から独立した弁護士、及び金融機関における長年の経験と経営者としての豊富な見識を有するものが就任しており、高い独立性を保持しつつ、専門的見地より取締役の意思決定、業務執行の適法性について、厳正な監査を行っております。

 当社においては、社外取締役又は社外監査役を選任するための「役員の選任基準」ならびに「社外役員の独立性基準」を定めております。

 社外取締役を選任するにあたっては、役員指名諮問委員会が以下の選任基準に従って候補者を取締役会へ答申し、また、社外監査役を選任するにあたっては、監査役会の同意を得たうえで、取締役会で候補者を指名し、株主総会の議案として提出します。

・人格、見識にすぐれ、心身ともに健康であること。

・遵法精神に富んでいること。

・事業運営、会社経営、法曹、行政、会計、教育、文化芸術のいずれかの分野で豊富な経験を有すること。また、再任時には、さらに任期中の経営実績やグループ経営への貢献度を考慮されること。

・当社が別途定める「社外役員の独立性基準」に抵触しないこと。

・現に4社以上の上場会社の役員に任ぜられていないこと。

・当該候補者が選任されることで、取締役会および監査役会それぞれが、知識・経験・専門能力のバランスがとれ、ジェンダーや国際性などの多様性が確保されること。

 

 また、社外取締役および社外監査役は当社の一般株主と利益相反関係を生じないよう、十分な独立性を有していることが望ましいと考えます。かかる観点から当社は、以下に掲げる事項のいずれにも該当しない者を社外役員候補者として選定することとします。

1.当社グループに過去に一度でも業務執行者として所属したことがある者

2.当社の株式を自己または他者の名義をもって議決権ベースで5%以上保有する大株主。当該大株主が法人、組合等の団体(以下「法人等」という)である場合は当該法人等に所属する業務執行者

3.次のいずれかに該当する者

・当社グループの主要な取引先、または当社グループを主要な取引先とする者。当該者が法人等である場合は当該法人等に所属する業務執行者

・当社グループの主要な借入先。当該借入先が法人等である場合は当該法人等に所属する業務執行者

・当社の主幹事証券会社に所属する業務執行者

・当社グループが議決権ベースで5%以上の株式を保有する法人等に所属する業務執行者

4.当社グループの会計監査人である監査法人に所属する公認会計士

5.当社グループから多額の金銭その他財産を得ている弁護士、会計士、税理士、弁理士、コンサルタント等の専門家。当該者が法人等である場合は当該法人等に所属するこれら専門家

6.当社グループから多額の寄付を受けている者。当該者が法人等である場合は当該法人等に所属する業務執行者

7.社外役員の相互就任関係となる他の会社に所属する業務執行者

8.上記1から7のいずれかに該当する者(重要な者に限る)の配偶者または2親等以内の親族

9.最近3年間において、上記2から8までのいずれかに該当していた者

10.その他当社の一般株主と利益相反関係が生じうる特段の理由が存在すると認められる者

なお、上記2から9までのいずれかに該当する者であっても、当該人物が会社法上の社外役員の要件を充足しており、当社が社外役員としてふさわしいと判断する場合は、判断する理由を示したうえで例外的に社外役員候補者とする場合があります。

 社外取締役に対しては経営企画部より、社外監査役に対しては社内監査役より、取締役会議案の事前配布及び重要項目の事前説明を実施しております。

 なお、当社の社外取締役1名及び社外監査役3名は、当社普通株式をそれぞれ0千株及び6千株を保有しております。社外取締役及び社外監査役と当社の間に、それ以外の特別な利害関係はありません。

 

 当社の社外取締役及び社外監査役の選任に関する考え方は以下のとおりであります。

区分

氏名

当該社外取締役及び社外監査役を選任している理由

社外取締役

黛まどか

俳人として国内外の文化芸術分野において広く活躍されております。2014年4月より当社顧問として、社会的課題解決の見地からの助言、並びに当社及び㈱ワコールの従業員教育を委嘱しておりました。その見識と経験をもって当社の多様性尊重の経営に貢献していただくことが期待できることから、当社の社外取締役として適しております。

なお、同氏は過去に社外取締役または社外監査役となること以外の方法で会社経営に関与された経験はありませんが、上記の理由により、社外取締役として、その職務を適切に遂行できるものと判断しております。

また、当社が定める「社外役員の独立性基準」を満たしており、一般株主との関係においても利益相反となる利害関係を生じるおそれがないことから独立役員として指定しております。

社外取締役

齋藤 茂

他社において代表取締役会長を現任されており、長年の経営者として豊富な経験と見識を有する同氏は、経営の監督機能をより高めることを目指す当社の社外取締役として適しております。

また、当社が定める「社外役員の独立性基準」を満たしており、一般株主との関係においても利益相反となる利害関係を生じるおそれがないことから独立役員として指定しております。

社外取締役

岩井恒彦

経営者として豊富な知見や経験に加え、研究、生産、技術分野に関する専門知識を有する同氏は、経営の監督機能をより高めることを目指す当社の社外取締役として適しております。

また、当社が定める「社外役員の独立性基準」を満たしており、一般株主との関係においても利益相反となる利害関係を生じるおそれがないことから独立役員として指定しております。

社外監査役

白井 弘

公認会計士としての米国会計基準を含む会計・財務の専門的な知識・経験等が、当社の社外監査役として適しております。

なお、同氏は、2007年8月から2011年9月まで、当社の監査法人である有限責任監査法人トーマツに所属されておりましたが、その間当社の監査業務に関与したことはなく、同監査法人を退所後すでに8年8ヶ月が経過しております。

また、当社が定める「社外役員の独立性基準」を満たしており、一般株主との関係においても利益相反となる利害関係を生じるおそれがないことから独立役員として指定しております。

社外監査役

浜本光浩

弁護士としての法律的な知識、専門とするビジネス法務分野全般の案件で蓄積した経験が、当社の社外監査役として適しております。

また、当社が定める「社外役員の独立性基準」を満たしており、一般株主との関係においても利益相反となる利害関係を生じるおそれがないことから独立役員として指定しております。

社外監査役

島田 稔

金融業界での経験が長く、異業種で培った幅広い経験と知識が、当社の社外監査役として適しております。

また、当社が定める「社外役員の独立性基準」を満たしており、一般株主との関係においても利益相反となる利害関係を生じるおそれがないことから独立役員として指定しております。

 

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 社外取締役は、事前に取締役会議題等に関する資料提供と説明を受けた上で、取締役会の場で豊富な経験と見識からの提言を行うとともに、役員指名諮問委員会・役員報酬諮問委員会の委員長又は委員としての役割等を通じて、経営の監督機能を担っております。また、内部統制部門からの各種報告を受け、内部統制システムの構築・維持に貢献しております。

 社外監査役は、監査役会に出席し、常勤監査役から業務監査の状況、重要会議の内容その他の報告を受けるなど常勤監査役と十分な意思疎通を図って連携するとともに、会計監査人及び内部統制部門からの各種報告を受け、財務報告の適正性を含めた内部統制システムの監査を実施しております。また、監査役会での議論を踏まえた上で取締役会その他重要な会議に出席するとともに、子会社への往査・ヒアリング等を通じて監査の実効性を高めております。

 これらに加えて、社外取締役と社外監査役は、独立社外役員会議において取締役会運営上の課題等について意見交換をしております。

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な事業の内容

議決権の所有又は被所有割合

(%)

関係内容

役員の兼任等の

うち当社役員

(人)

設備の賃貸借

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 

※1・※6

㈱ワコール

京都市南区

5,000

ワコール事業(国内)

(インナーウェア等製品の研究開発・製品企画,販売)

100

2

事業所用建物賃貸

㈱ピーチ・ジョン

東京都港区

90

ピーチ・ジョン事業

(インナーウェア製品の製品企画,販売)

100

2

㈱ルシアン

京都市南区

90

その他
(インナーウェア等製品の製品企画,販売)

100

2

事業所用・倉庫用建物賃貸

九州ワコール製造㈱

長崎県雲仙市

70

ワコール事業(国内)

(インナーウェア製品の受託製造)

100

(100)

事業所用建物賃貸

新潟ワコール縫製㈱

新潟市西蒲区

50

同上

100

(100)

同上

㈱トリーカ

大阪府茨木市

92

同上

57

(57)

㈱七彩

京都市南区

90

その他

(マネキンレンタル,店舗設計・施工)

99

2

事業所用建物賃貸

※1

WACOAL INTERNATIONAL CORP.

米国

ニューヨーク州

20,000千

US$

ワコール事業(海外)

(米国持株会社)

100

(100)

2

WACOAL AMERICA, INC.

米国

ニューヨーク州

2,062千

US$

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品の製品企画,販売)

100

(100)

1

WACOAL DOMINICANA CORP.

ドミニカ共和国

サントドミンゴ市

20千

US$

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品の受託製造)

100

(100)

WACOAL EUROPE LTD.

英国

ノーサンプトンシャー州

175千

GBP

ワコール事業(海外)

(持株会社)

100

2

WACOAL EMEA LTD.

英国

ノーサンプトンシャー州

250千

GBP

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品の製品企画,販売)

100

(100)

WACOAL EUROPE SAS.

フランス

サンドニ市

8千

EUR

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品の販売)

100

(100)

WACOAL HONG KONG CO., LTD.

香港

3,000千

HK$

同上

80

(80)

※1

WACOAL INTERNATIONAL HONG KONG

CO., LTD.

香港

373,690千

HK$

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品及び原材料調達)

100

(100)

1

VIETNAM WACOAL CORP.

ベトナム

ビェンフォア市

54,604百万

VND

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品の受託製造,販売)

100

(100)

和江留投資股份有限公司

台湾

台北市

59,000千

NT$

ワコール事業(海外)

(台湾持株会社)

100

(100)

1

廣東華歌爾時装有限公司

中国

広州市

17,730千

RMB

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品の受託製造)

100

(100)

※1

華歌爾(中国)時装有限公司

中国

北京市

189,364千

RMB

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品の製品企画,製造,販売)

100

(100)

1

※1

A TECH TEXTILE CO., LTD.

タイ

バンコク市

1,000百万

THB

ワコール事業(海外)

(原材料の製造)

54

(54)

その他38社

 

 

 

 

 

 

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

 

THAI WACOAL PUBLIC CO., LTD.

タイ

バンコク市

120百万

THB

ワコール事業(海外)

(インナーウェア製品の製品企画,製造,販売)

34

(34)

2

PT.INDONESIA WACOAL

インドネシア

ボゴール市

2,500百万

IDR

同上

42

(42)

2

㈱新栄ワコール

韓国

ソウル市

4,500百万

WON

同上

25

1

台湾華歌爾股份有限公司

台湾

桃園市

800百万

NT$

同上

50

(50)

2

※4・※5

㈱ハウス オブ ローゼ

東京都港区

934

その他

(化粧品・ヘアケア製品等の開発,販売)

21

その他2社

 

 

 

 

 

 

 

(注)※1 ㈱ワコール、WACOAL INTERNATIONAL CORP.、WACOAL INTERNATIONAL HONG KONG CO., LTD.、華歌爾(中国)時装有限公司及びA TECH TEXTILE CO., LTD.は特定子会社に該当しております。

2 「議決権の所有又は被所有割合」欄の(内書)は間接所有であります。

3 「主要な事業の内容」欄には、オペレーティング・セグメントの名称を記載しております。

※4 当社と業務提携契約を締結しております。

※5 有価証券報告書の提出会社であります。

※6 ㈱ワコールについては、売上高(連結会社相互間の内部売上を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等

① 売上高

100,946百万円

 

② 経常利益

6,070 〃

 

③ 当期純利益

11,469 〃

 

④ 純資産額

99,408 〃

 

⑤ 総資産額

128,048 〃

※1 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。

 なお、販売費に該当するものはありません。

 

前事業年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

従業員給与手当

481百万円

471百万円

賞与引当金繰入額

73

62

役員報酬

358

359

役員賞与引当金繰入額

40

12

支払手数料

313

424

1【設備投資等の概要】

 当連結会計年度において実施した設備投資の総額は、6,981百万円であります。主な内容は、子会社における情報システム投資及び所有不動産の設備維持補修工事等に関するものであります。

 ワコール事業(国内)については4,619百万円、ワコール事業(海外)については2,106百万円、ピーチ・ジョン事業については129百万円、その他については127百万円の設備投資を行っております。

【借入金等明細表】

 「連結財務諸表に関する注記」の2 主な科目の内訳及び内容の説明 G 短期借入金及び長期債務の項目に記載しております。

【社債明細表】

 該当事項はありません。

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値124,479 百万円
純有利子負債3,106 百万円
EBITDA・会予N/A
株数(自己株控除後)62,402,588 株
設備投資額6,981 百万円
減価償却費6,029 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費508 百万円
代表者代表取締役 社長執行役員  安原 弘展
資本金13,260 百万円
住所京都市南区吉祥院中島町29番地
会社HPhttps://www.wacoalholdings.jp

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