ディジタルメディアプロフェッショナル【3652】

直近本決算の有報
株価:7月3日時点

1年高値4,675 円
1年安値1,730 円
出来高18 千株
市場マザーズ
業種情報・通信業
会計日本
EV/EBITDAN/A
PBR3.0 倍
PSR・会予N/A
ROA1.7 %
ROIC1.8 %
β2.63
決算3月末
設立日1998/7/1
上場日2011/6/23
配当・会予0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上 CAGR・実績:N/A %
利益(百万円)
営利3y CAGR・実績:9.0 %
純利3y CAGR・実績:-22.8 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

 当社は、精細な画像を描画するために必要なハードウエアIPおよびソフトウエアIP(以下、合わせてグラフィックスIPコアという)を開発して、主にゲーム機器、自動車、モバイル通信機器、家電製品等に組み込まれる半導体向けのIPコアを当社の顧客である半導体メーカーや半導体が組み込まれた最終製品メーカー(ゲーム機器メーカー、モバイル通信機器メーカー等)に提供する事業を展開しております。

 また、上記の開発によって得られたグラフィックスIPコアを搭載したLSI製品をパチンコ機およびパチスロ機(以下、アミューズメント機器という)向けに提供する事業に進出しております。

 さらに、新たな事業として、ディープラーニングなどの人工知能(注1)に必要なハードウエアIPおよびソフトウエアIPを開発し、顧客に提供しております。

 

 当社は、単一セグメントであるため、事業別に記載しております。

(1)IPコアライセンス事業

 IPコアライセンス事業は、ハードウエアIP(論理設計データ等)やソフトウエアIP(主にハードウエアを制御するドライバーやコンテンツ制作を支援するツール類)を提供します。半導体メーカーや半導体が組み込まれた最終製品メーカー等に向けてライセンス(使用許諾)を供与しております。なお、当社は顧客に対してライセンスを供与しますが、顧客が第三者であるソフトウエア開発メーカーに対し当該ライセンスをサブライセンス(再許諾)する権利を、当社から顧客に与える場合もあります。

 当社が開発したIPコアを顧客にライセンスして得られる収入は、その種類によって(a)ライセンス収入、(b)ランニングロイヤリティ収入として区分しております。

(a)ライセンス収入

顧客が家電製品等の開発を進める過程で、当社がIPコアライセンスのライセンスを与えたことによる対価として得られる収入です。

顧客は、ライセンスされた当社IPコアをベースに、製品の企画開発、生産を行い、その性質上、当社が受領するライセンス収入は顧客の製品開発段階で発生します。

(b)ランニングロイヤリティ収入

顧客がIPコアを組み込んだ製品を販売する際に、製品出荷個数に応じて当社が顧客から収受する対価です。ランニングロイヤリティ収入は顧客製品の生産開始から生産終了まで数年間にわたり継続的に発生します。

(2)LSI製品事業

当社のIPコアが組み込まれたLSI製品を、半導体メーカーに製造を委託したうえで販売しております。当該LSI製品のグラフィックスLSI(SoC(注2))は主にアミューズメント機器等に組み込まれ、エッジAI FPGAはAIを使用する機器等に組み込まれます。

(3)プロフェッショナルサービス事業

 その他の事業は、当社の各種IPコアをインテグレーションしてSoCシステム全体を検討・最適化する設計サービス、自社製品の開発により培ったGPU/ビジョン技術をベースにしたアルゴリズム開発(注3)や最適化を行うソフトウエアサービスに至るまでをプロフェッショナルサービスとして提供しております。

(注)1.人工知能 (Artificial Intelligence, AI) とは、人間が行っている認知や判断を、コンピュータを使って行うためのソフトウエアやシステムのこと。具体的には、文章、画像、会話、音などを理解し判断するコンピュータプログラムなどのことです。

2.「SoC」とは、一つの半導体チップ上に必要とされる一連の機能(システム)を集積する集積回路の設計手法のことであります。「SoC」は、System on a Chipの略称です。

3.「アルゴリズム」とは、問題を解くための効率的手順を定式化した形で表現したものを意味します。

 

[事業系統図]

(画像は省略されました)

※IPコアライセンス事業のライセンス供与は、当社が顧客(半導体が組み込まれた最終製品メーカー等)にソフトウエアIPを供与すると同時に、顧客(半導体メーカー)にハードウエアIPを供与する場合もあります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度における日本経済は、第3四半期までは、消費増税や自然災害の影響はあったものの、雇用や所得環境の改善等を背景として緩やかな回復基調にありましたが、第4四半期における新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動への影響などにより、景気悪化や企業業績下振れの懸念が高まりました。また、世界経済も、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱、中東・東アジアの地政学的リスクの影響に加えて、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、景気が急速に悪化しました。

 当社の属する半導体業界では、先端技術をめぐる米中の摩擦が顕在化し、特定の分野に深刻な影響が出ているものの、あらゆるモノがインターネットにつながるIoTや人工知能(AI)、ビッグデータ、次世代高速通信規格、自動運転関連のビジネスは拡大の一途を辿っており、これらの分野における旺盛な需要により活況を呈しております。

 当社の事業領域であるAI/ビジュアル・コンピューティング分野においては、AI関連の市場規模拡大を背景に、異業種からの参入や既存プレイヤーの事業強化の動きが顕著な競争環境にあるため、技術優位性に加え、市場ニーズを的確に捉えた製品・サービスの開発と速やかな市場投入が要求されています。このような環境下において、当社は、世界をリードする「AI Computing Company」となるべく、AIアルゴリズム、ソフトウエア、ハードウエアの一貫した開発体制を持つ強みを活かしたAIソリューションの提供により、人口減少や少子高齢化、それに伴う医療費増大といった社会課題解決や安心・安全社会の実現を目指しております。

 当事業年度の具体的な取り組みと成果としては、まず、2019年5月10日に業務資本提携契約を締結したヤマハ発動機株式会社と、AI技術応用によるアルゴリズムの開発から製品搭載に至る最終製品化プロセスまでにおける協業や低速度領域における自動・自律運転システムの開発といった業務提携を加速させ、当社の技術力向上にもつながりました。また、AI製品分野においては、エッジAIプロセッサIPコアやFPGA AIモジュールのバージョンアップ・高性能化に加えて、車両のナンバープレートを認識するソフトウエア「ZIA™ Plate」のライセンス提供開始と顧客採用、株式会社デンソーテン製ドライブレコーダーへの画像認識エンジン「ZIA™ Classifier」の採用、「ZIA™ Classifier」をさらに進化させ、安全運転支援システムの実現に必要な機能・モジュールの集合体として体系化したAIプラットフォーム「ZIA™ SAFE」を使ったサービスの提供開始など、製品ラインアップの拡充と顧客採用を果たしました。さらに、画像処理半導体「RS1」は、サミー株式会社と株式会社ユニバーサルエンターテインメントとの合弁会社である株式会社ジーグの遊技機ユニット・部品への採用および株式会社バンダイナムコアミューズメントのアーケードゲームへの採用によるマルチプラットフォーム化を実現し、量産向け出荷が順調に進展しています。加えて、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の受託事業として、「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティング技術開発に係るアイデア発掘のための課題調査」の採択を果たし、AIエッジコンテストの運営を開始するとともに、同助成事業として、「省電力AIエンジンによる人工知能プラットフォーム」の開発および「癌コンパニオン診断用AI病理画像システム向けAIハードウエア研究開発」に取り組みました。

 当事業年度の業績につきましては、LSI製品事業において画像処理半導体「RS1」の量産出荷が順調に推移しました。IPコアライセンス事業においてはゲーム機向けを中心にランニングロイヤリティは減少したものの、GPU/AI関連の新規ライセンスが伸長しました。また、プロフェッショナルサービス事業においては、「省電力AIエンジン受託開発」関連のNEDO受託収入(前事業年度172百万円)の剥落はあったものの、NEDOのエッジAIコンテスト運営受託収入に加え、ヤマハ発動機株式会社をはじめとして、ドライブレコーダー関連顧客、ナンバープレート関連顧客、産機系顧客等の開発受託サービスの売上が伸長しました。

 以上の結果、当事業年度の売上高は、1,328百万円(前事業年度比22.2%増)となりました。利益面では、増収効果と利益率の高いIPライセンス事業の伸長が、開発体制の強化のための人員増に伴う経費の増加を吸収し、営業利益は82百万円前事業年度185.6%増)となりました。また、ヤマハ発動機株式会社との業務資本提携および第三者割当増資の実施に係る諸費用を新株発行費として営業外費用に56百万円計上したものの、NEDOからの助成金収入として営業外収益に57百万円を計上したこと等により、経常利益は85百万円前事業年度155.4%増)、当期純利益は、65百万円前事業年度86.0%増)となりました。

 

 当社は、単一セグメントでありますが、事業の傾向を示すため、事業別の業績を以下に示します。

 

事業別売上高

(a)IPコアライセンス事業

 GPUおよびAIの新規ライセンス、既存顧客からのランニングロイヤリティ収入および保守サポートによる収入の計上により、売上高は380百万円となりました。

(b)LSI製品事業

 「RS1」の量産出荷による売上およびAI FPGAモジュール「ZIA C3」の売上の計上により、売上高は553百万円となりました。

(c)プロフェッショナルサービス事業

 AI関連受託開発売上およびNEDOの受託開発売上の計上により、売上高は394百万円となりました

 

(財務状態)

(資産)

当事業年度末における資産合計額は3,841百万円となり、前事業年度末に比べ1,458百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が853百万円、有価証券が99百万円、投資有価証券が499百万円増加したこと、および販売目的のソフトウエアを減価償却したことに伴い無形固定資産が52百万円減少したことによるものであります。

(負債)

当事業年度末における流動負債および固定負債は合計で298百万円となり、前事業年度末に比べ87百万円減少いたしました。これは主に、画像処理半導体の仕入計上に伴う買掛金が154百万円減少したことによるものであります。

(純資産)

当事業年度末における純資産合計額は3,543百万円となり、前事業年度末に比べ1,545百万円増加いたしました。これは2019年5月27日付けで、ヤマハ発動機株式会社から第三者割当増資の払込みを受けた結果、当事業年度末において資本金、資本準備金がそれぞれ742百万円増加したことに加えて、当期純利益の計上により利益剰余金が65百万円増加したことによるものであります。

これらの結果、自己資本比率は92.2%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ552百万円増加1,995百万円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、84百万円の収入(前事業年度は97百万円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純利益84百万円、減価償却費92百万円、新株発行費56百万円などによる増加要因と、仕入債務の減少額154百万円、売上債権の増加額45百万円などによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、958百万円の支出(前事業年度は2百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入300百万円による増加と、有価証券および投資有価証券の取得による支出1,203百万円による減少によるものであります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、1,428百万円の収入前事業年度は31百万円の収入)となりました。これは主に、株式の発行による収入1,428百万円による増加によるものであります。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

自己資本比率(%)

88.9

93.6

88.2

83.8

92.2

時価ベースの自己資本比率(%)

238.0

392.9

834.8

548.5

162.3

自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

(注)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

 

 

③生産、受注及び販売の状況

a.仕入実績

 当事業年度の仕入実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

事業部門の名称

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

仕入実績(千円)

前年同期比(%)

IPコアライセンス事業

LSI製品事業

345,573

130.1

プロフェッショナルサービス事業

99

合計

345,673

130.1

(注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.受注状況

 当事業年度の受注状況を事業部門別に示すと次のとおりであります。

事業部門の名称

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

IPコアライセンス事業

LSI製品事業

554,136

153.5

396

プロフェッショナルサービス事業

421,415

130.5

30,700

770.8

合計

975,551

140.8

31,096

780.7

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.IPコアライセンス事業には、受注という概念が馴染まないため記載しておりません。

 

c.販売実績

 当事業年度の販売実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

事業部門の名称

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

販売実績(千円)

前年同期比(%)

IPコアライセンス事業

380,055

164.5

LSI製品事業

553,740

151.9

プロフェッショナルサービス事業

394,698

80.3

合計

1,328,494

122.2

 

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社レスターエレクトロニクス

697,369

52.5

株式会社UKCホールディングス

(現 株式会社レスターホールディングス)

489,870

45.1

任天堂株式会社

198,000

14.9

ヤマハ発動機株式会社

189,488

14.3

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

172,329

15.9

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.前事業年度の任天堂株式会社、ヤマハ発動機株式会社および当事業年度の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状況および経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当事業年度の経営成績の状況は以下のとおりです。

・売上高 1,328百万円(前事業年度比22.2%増)

LSI製品の売上に加えて、IPの新規ライセンス、ランニングロイヤリティ収入、プロフェッショナルサービスにおけるAI関連の受託開発売上等を計上しました。増収の要因は、後述の事業別の経営成績(売上高)に関する認識および分析・検討結果をご参照下さい。

・売上総利益 671百万円(前事業年度比49.0%増)、売上総利益率50.5%(同比9.1%増)

増収効果と利益率の高いIPコアライセンス事業の売上高が伸長したことによるものです。

・販売費及び一般管理費 588百万円(前事業年度比39.6%増)

開発体制の強化のための人員増に伴い、主に、研究開発費や労務費が増加しました。

・営業利益 82百万円(前事業年度比185.6%増)、営業利益率6.2%(同比3.6%増)

売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を吸収し、増益となりました。

・経常利益 85百万円(前事業年度比155.4%増)、経常利益率6.4%(同比3.3%増)

主に、ヤマハ発動機株式会社との業務資本提携および第三者割当増資の実施に係る諸費用を新株発行費として営業外費用に56百万円計上したものの、NEDOからの助成金収入として営業外収益に57百万円を計上したことによるものです。

・当期純利益 65百万円(前事業年度比86.0%増)、当期純利益率4.9%(同比1.7%増)

法人税等を19百万円計上したことによるものです。

・自己資本当期純利益率(ROE) 2.4%(前事業年度比0.5%増)

・一株当たり当期純利益(EPS) 21円21銭(前事業年度比8円67銭増)

 

当社は単一セグメントでありますが、当事業年度の事業別の経営成績(売上高)は以下のとおりです。

・IPコアライセンス事業 380百万円(前事業年度比149百万円増)

当事業年度は、GPU/AI関連の初期ライセンスの商談獲得に注力しました。その結果、ゲーム機向けを中心にランニングロイヤリティは減少したものの、エンターテインメント産業向けのGPU 関連の新規ライセンス収入や車載機器、民生機器等向けのAI関連の新規ライセンス収入が大幅に増加しました。

・LSI製品事業 553百万円(前事業年度比189百万円増)

当事業年度は、当社の画像処理半導体「RS1」の遊技機向け量産出荷が順調に進んだ結果、増収となりました。また、アーケードゲームへの採用によるマルチプラットフォーム展開を実現しました。

・プロフェッショナルサービス事業 394百万円(前事業年度比96百万円減)

当事業年度は、AI関連の新規顧客の受託開発の案件獲得に注力しました。その結果、「省電力AIエンジン受託開発」関連のNEDO受託収入(前事業年度172百万円)の剥落はあったものの、NEDOのエッジAIコンテスト運営受託収入38百万円に加え、ヤマハ発動機株式会社をはじめとして、ドライブレコーダー関連顧客、ナンバープレート関連顧客、産機系顧客向け等のAI関連受託開発サービスの売上が伸長しました。

 

当事業年度末の財政状況は以下のとおりです。

・流動資産 3,077百万円(前事業年度末比1,014百万円増)

主に、現金及び預金が853百万円、売掛金が45百万円、有価証券が99百万円それぞれ増加したことによるものです。

・固定資産 763百万円(前事業年度末比443百万円増)

主に、投資有価証券が499百万円増加したこと、および販売目的のソフトウエアを減価償却したことに伴い無形固定資産が52百万円減少したことによるものです。

・流動負債 279百万円(前事業年度末比87百万円減)

主に、画像処理半導体の仕入計上に伴う買掛金が154百万円減少し、未払金が38百万円、未払法人税等が29百万円それぞれ増加したことによるものです。

・固定負債 18百万円(前事業年度末比0百万円減)

・純資産 3,543百万円(前事業年度末比1,545百万円増)

主に、2019年5月27日付けで、ヤマハ発動機株式会社から第三者割当増資の払込みを受けた結果、資本金、資本準備金がそれぞれ742百万円増加したことに加えて、当期純利益の計上により利益剰余金が65百万円増加したことによるものです。

・自己資本比率 92.2%(前事業年度末比8.4%増)

主に、ヤマハ発動機株式会社から第三者割当増資の払込みを受けたことにより、増加しました。

 

 以上の財政状況および経営成績の状況を踏まえた経営者の視点による分析・検討内容は以下のとおりです。

・当事業年度の経営成績は、経営基本戦略と優先的に対処すべき課題に則り、アミューズメント業界に向けた次世代グラフィックプロセッサーの販売拡大とAIソリューションの強化によるIoT・AI市場の深耕に取り組んだ結果、前事業年度を上回る結果となりました。

・主に第三者割当増資による自己資本の増強により、当社の経営の安全度は高まりました。

・今後は、引き続き、経営基本戦略と優先的に対処すべき課題により積極的に取り組むとともに、資本の有効活用を図り、さらなる収益性、企業価値の向上に努めてまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ552百万円増加し1,995百万円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。

・営業活動によるキャッシュ・フロー 84百万円の収入(前事業年度は97百万円の支出)

主に、税引前当期純利益84百万円、減価償却費92百万円、新株発行費56百万円などによる増加要因と、仕入債務の減少額154百万円、売上債権の増加額45百万円などによるものです。

・投資活動によるキャッシュ・フロー 958百万円の支出(前事業年度は2百万円の支出)

主に、有価証券および投資有価証券の取得・償還に係る純支出903百万円によるものです。

・財務活動によるキャッシュ・フロー 1,428百万円の収入(前事業年度は31百万円の収入)

株式の発行による収入であります。

 

当社の運転資金需要のうち主なものは、製造委託しているLSI製品の仕入費用および製造費用、販売費および一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、システム投資等によるものです。当社は、運転資金ならびに投資目的の資金需要には、主として自己資金を充当することを基本方針としております。この方針に従い、当事業年度における運転資金、IT機器等の設備投資資金については、自己資金を充当しました。

今後の資金需要のうち、主なものは、運転資金の他、事業拡大に向けた技術優位性の維持向上と開発体制の強化のための人的投資等であります。これらの資金についても、基本方針に基づき、自己資金を充当する予定であります。

 

③重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.財務諸表等注記事項(重要な会計方針)に記載しております。

財務諸表の作成にあたり当社は、決算日における資産および負債の開示、報告期間における収益および費用の報告金額に影響を与えるような見積りや判断を行う必要があります。見積りや判断は、過去の実績や状況に応じて妥当と考えられる様々な要素に基づき行っており、それらに対して継続して評価を行っております。ただし、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なる場合があります。

 

当社の財政状態または経営成績に大きな影響を及ぼし得る会計上の見積りおよび判断が必要となる項目は以下のとおりであります。

 

(a) 市場販売目的のソフトウエアの減価償却費

 市場販売目的のソフトウエアについては、見込販売期間(5年以内)における見込販売収益に基づく償却額と販売可能な残存販売期間に基づく均等配分額を比較し、いずれか大きい額を計上する方法によっております。販売見込本数の見積りは主として遊技機市場向けに販売している当社の「RS1」製品について行っております。販売見込本数の見積りは、遊技機市場の規模や、販売先の市場シェア、規制環境など様々な要因による影響を受けるものであり、当初の見積り時に予測できなかった要因により販売見込本数が著しく変動した場合には、償却額の算定に影響を与える可能性があります。なお、新型コロナウィルスの感染拡大・長期化により遊技機市場が著しく低迷した場合には、販売見込本数の見積りに重要な影響を及ぼす可能性があります。当事業年度末においては、受注動向や規制環境等その他の要因を総合的に考慮した結果、新型コロナウィルス感染拡大は当事業年度末の販売見込み本数の見積もりに重要な影響を及ぼしておりません。

 

(b) 繰延税金資産の回収の可能性

繰延税金資産について、実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の金額を算定するにあたっては、将来の利益計画を慎重に検討したうえで将来の回収可能見込額を算定し、繰延税金資産との差額を全額評価性引当額として認識しております。

 

(c) 投資有価証券の評価

その他有価証券で時価のあるものについては、期末日の時価が取得価額に比べて著しく下落したものを減損の対象としております。将来、株式市況や投資先の業績が悪化した場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は、「勝てる分野」における事業の確立により安定した経営基盤を獲得しつつ、今後大きな成長が見込まれるIoT(注)・AI市場における事業を拡大することで、同分野で世界をリードする「AI Computing Company」となることを目標としております。卓越した知識・経験さらに情熱を持つ人材による研究開発と顧客中心の市場アプローチをバランスさせ、顧客に求められる先進的かつ最適なソリューションを提供することにより、人口減少や少子高齢化、それに伴う医療費増大といった社会課題解決や安心・安全社会の実現に貢献し、企業・株主価値の向上に努めてまいります

 

(2)経営環境

当社の属する半導体業界では、中期的にIoT、AI、ビッグデータ、次世代高速通信規格、自動運転向けの需要の拡大が見込まれます。

当社の事業領域であるAI分野においては、関連市場の規模拡大を背景に、異業種を含めた新規参入や既存プレーヤーの事業強化の動きが顕著な競争環境にあります。AI業界には、AI導入に関する課題・戦略のサポートを行うコンサルティング企業、AIアルゴリズム/ソフトウエア提供に特化する企業、顧客からAI開発を受託する企業、クラウドサービスや機械学習アルゴリズムの開発環境を提供する大手クラウド事業者等、様々なプレーヤーがいます。当社は、AIのアルゴリズム、ソフトウエアおよびハードウエアの一貫した開発体制を持つ強みを活かし、IP、SoC/モジュール、およびプロフェッショナル(受託開発)サービスという3つの形態で製品・サービスを提供する独自性の高いAIビジネスを展開しています。注力分野・市場としては、自動/自律運転分野でAIの役割が最も有効な市場で、かつ自動車(ADAS)市場を大きく上回る市場規模を持ち、社会課題解決にも貢献するロボティック・ビークル(低速自動運転車両等)分野や需要拡大が期待できる安全運転支援システム(ドライバーモニタリングシステム、ヒヤリハット解析等)分野が挙げられます。

また、当社は主要事業の一つとして、アミューズメント(パチンコ・パチスロ遊技機)業界向けに画像処理プロセッサーの開発・製造・販売を行っています。パチンコ・パチスロの市場規模は漸減傾向にありますが、業界では2018年2月「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」の施行により、2020年乃至2022年にかけて行われる旧基準機(5号機)完全撤去を受けて、新基準機(6号機)への切り替え需要が見込まれます。当社の画像処理プロセッサー「RS1」は、遊技機業界で初めてリアルタイム3Dエンジンと高性能・高圧縮動画エンジンをワンチップに統合することで、次世代エンターテインメントに求められる臨場感あふれる美しい映像表現を可能にするとともに、遊技機の筐体コストの削減にも貢献できる優位性を持っています。

 

(3)経営基本戦略と優先的に対処すべき課題

当社は、上記「(1)会社の経営の基本方針」および「(2) 経営環境」に基づき、IPコアライセンス事業、LSI製品事業、およびプロフェッショナルサービス事業の3つの事業において、以下のとおり、企業(株主)価値向上のための基本戦略と重点課題に取り組んでまいります。

① 次世代グラフィックプロセッサーの販売拡大

世界有数のGPU IPベンダーとして18年の実績を活かし、株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの業務提携のもと開発した次世代グラフィックプロセッサー「RS1」の販売拡大により安定した経営基盤の獲得を図ります。

・アミューズメント機器・アーケードゲーム機を含めたマルチプラットフォーム展開

・チャネルパートーナーとの協業による業界標準プラットフォーム化に向けた拡販

② AIソリューションの強化によるIoT・AI市場の深耕

AIアルゴリズム、ソフトウエア、ハードウエアの一貫した開発体制を持つ強みを活かし、成長を続けるIoT・AI市場の深耕を図ります。

・AI製品(IP、モジュール等)のラインアップの強化

・当社の強みを活かせる成長市場(安全運転支援システム、ロボット、無人車両、医療等)の深耕

・パートナー企業との提携によるAIエコシステムとソリューション提供力の強化

③ 新たな価値の創造による更なる成長

新たなテクノロジー・製品の創出や市場開発により、新たな価値創造を図り、持続的成長を目指します。

・当社のコア技術である3Dグラフィックス/AI技術を活かした破壊的テクノロジー・製品の創出

・新規事業、海外市場の開発と収益化

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社はまだ売上規模、資産規模が小さく、事業ポートフォリオの転換期でもあり、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は今後大きく変動する可能性がありますが、「(3)経営基本戦略と優先的に対処すべき課題」の取り組みの進捗を判断するに資する指標としては、売上高、営業利益・営業利益率、経常利益・経常利益率、当期純利益・当期純利益率が挙げられます。また、中期的な経営の最重要課題である株主価値向上に係る指標としては、EPS(一株当たり当期純利益)やROE(自己資本当期純利益率)が挙げられます。

 

(注)IoT(Internet of Things)とは、パソコン、スマートフォン・タブレット、ゲーム機等の情報通信機器にとどまらず、社会で利用される様々なモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり、相互に通信することにより、自動認識、自動制御、遠隔計測などが行われることをいいます。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する項目のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)並びに株価等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、リスクが顕在化する可能性の程度や時期については、そのリスクの複雑性から明確化は難しいものの、当社が研究開発を重視したファブレス半導体・IPベンダーであるという特性とリスクの関係性の高さから、「特に重要なリスク」と「重要なリスク」に分類しております。また、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行に伴い、「新型コロナウイルス等の感染拡大によるリスク」を「特に重要なリスク」と認識しております。

また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(特に重要なリスク)

①技術の進展等について

当社の事業は、画像処理やグラフィックス処理技術およびAI技術に密接に関連しておりますが、これらの技術の進展は著しく、短期間で新製品が発売され、高機能化も進んでおります。

当社としては、技術動向を注視しつつ、技術力を向上させることで、技術の進展に対応していく方針であります。しかしながら、当社が予想しない新技術の開発・普及により事業環境が急変し、当社が迅速または適切に対応できない場合、または、競合他社が当社を上回る技術を開発し、当社技術が陳腐化した場合には、当社の製品・サービスの売上減少により、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

②販売先の市場動向による経営成績への影響について

当社製品は、モバイル・コンシュマー機器、アミューズメント機器、自動車、家電製品等の市場向けであり、これら顧客の機器製品にソフトウエアおよびハードウエアとして組み込まれて使用されております。これら市場の製品はいずれもライフサイクルが短く、技術革新のスピードも早いため、当社の売上・利益を維持し、増大させるためには、市場の動向を見極めた上で新市場の開拓を積極的に行う必要があります。

当社としては、日頃から顧客や外部機関等からの情報を分析することにより、市場動向の変化に応じて、新規製品の開発、新市場の開拓に取り組んでおりますが、これら市場の動向に当社の予想以上の変化があり、当社の新規製品の開発または新市場の開拓が遅れた場合には、当社の製品・サービスの売上減少により、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③研究開発について

当社は、画像処理、グラフィックス処理、AI等の分野において、今後のニーズの変化に対応できる新技術と新製品の開発を行っております。このための各研究開発プロジェクトは、成長する市場が必要とする機能を想定しながら実施しておりますが、投下した研究開発費の全てを回収できるとは限らず、この場合、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、何らかの事情で開発が大幅に遅れたり、開発自体が頓挫する事態に至った場合、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④人材の確保・育成について

当社は、今後の事業拡大に向けて、優秀な人材の確保・育成が不可欠であると認識しております。そのため、人材に報いるための報酬体系、株式報酬制度等を導入しておりますが、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適格な人材を十分確保できなかった場合には、当社の事業拡大が制約を受けることにより、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤新型コロナウイルス等の感染拡大によるリスク

当社の役職員に新型コロナウイルス等の疫病の感染が拡大した場合、一時的に事業活動を停止すること等により、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。2020年に入って世界的大流行となった新型コロナウイルス感染症への対応として、3月より、テレワーク(在宅勤務)の対象を全従業員に拡大するとともに、在社時の感染予防の徹底、ウェブ会議の活用、不要不急の外出・出張・会食等の中止等により、感染リスクの極小化を図り、感染時(もしくはその疑いがある場合)の対応も明確にしました。その結果、当社役職員に感染者は確認されておりません。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大・長期化によって、遊技機市場が著しく低迷した場合や顧客の開発投資意欲が低下した場合、それぞれ当社の画像処理プロセッサー「RS1」の販売減少やプロフェッショナルサービス事業の停滞により、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(重要なリスク)

①代表者への依存について

当社の代表取締役である山本達夫は、過去にエンジニアとして従事していた経験もあり、技術的にも当社の製品に精通しております。また、これまでに培った広い人脈を活かして、自ら国内外への営業活動も行っており、当社の技術面・営業面での同氏への依存度は非常に高くなっております。その高依存を極力緩和すべく、2020年6月19日付で、代表取締役を2名体制にするとともに、AI技術に精通した人材が取締役に就任いたしましたが、特に技術面・営業面における同氏への依存度は当面高いままであることが見込まれます。

このような状況下において、退任等何らかの要因により、同氏の当社における業務執行が困難となった場合、当社の事業活動に支障が生じ、当社の経営成績等および事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

②LSI製品の販売体制について

当社は、LSI製品の販売は商社を介した代理店販売を基本としております。当社の主要販売代理店である株式会社レスターエレクトロニクスに対する当事業年度の売上高は697百万円で全売上高の52.5%を占めており、その大半はLSI製品の売上高であります。同社含め販売代理店とは良好な関係を構築しておりますが、今後販売代理店との関係に問題が生じた場合には、LSI製品の販売に支障が生じ、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③LSI製品の製造委託について

当社は、製造設備を持たない会社として研究開発業務に特化した事業活動を行っておりますので、LSI事業の製品製造に関しては半導体メーカーやモジュールメーカーに委託しております。製造委託先については、その技術水準、製造能力、管理能力、経営安定度等を慎重に検討した上で、選定しております。しかしながら、製造委託先において十分な生産枠が確保できない場合や通常想定することができない事象により製造委託先の設備に問題等が発生するなど、何らかの理由により委託先における製造に支障が生じた場合、または、委託先との製造委託契約が終了し、適切な代替委託先が確保できない場合、LSI製品の製造に支障が生じ、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④第三者の知的財産権を侵害する可能性について

当社は当事業年度末現在において、提供するIPコア・LSI製品の技術および制作する表現物等に関して、第三者より知的財産権を侵害する旨のクレーム、侵害訴訟等を提起する等の通知は受けておりません。

当社は、当社のIPコア技術が第三者の特許権を侵害する可能性につき調査を行っておりますが、当社が提供するIPコア・LSI製品の技術および表現物等が、特許権その他第三者の知的財産権を侵害する可能性を完全に排除することは困難であり、今後このような第三者の知的財産権を侵害する旨のクレームを受け、または侵害訴訟を提起され、当社の事業が差し止められ、または損害賠償等の金銭的な負担を強いられる等の結果となった場合、当社の経営成績等および社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤自然災害及び事故等について

当社及び当社取引先の事業拠点が、地震、台風等の自然災害や火災等の事故、テロ等により被害を受けた場合、当社の事業活動に支障が生じ、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥情報管理体制について

当社は研究開発をはじめとする当社の事業活動に際して情報管理が重要であると認識しており、このため、コンピューター・ウィルスの検知、ファイアウォールの構築等の外部からの侵入に対する予防策および情報へのアクセス可能な管理者の制限、当社と役職員および顧客等との間における機密保持契約の締結、入退出管理等の情報流出対策を講じるとともに、ハード面での障害時により業務への支障が生じないようデータ管理の多重化を行うなど、情報管理に関するシステムと社内体制の構築を行っております。

しかしながら、これらのシステム・体制によっても情報漏洩の可能性を完全に排除することは困難であり、今後何らかの理由により当社の技術情報等重要な情報が社外に流出した場合、当社の競争優位性が損なわれ、当社の経営成績等および事業運営に影響する可能性があります。

 

2【沿革】

年月

事項

2002年7月

3Dグラフィックス(注1)市場参入を目指し、東京都武蔵野市中町に株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルを設立(資本金30,000千円)

2006年7月

組み込み機器(注2)向けグラフィックスIPコア(注3)「PICA200」(注4)を販売開始

2008年4月

LSI製品(注5)「NV7」を販売開始

2011年6月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

2011年10月

Digital Media Professionals USA Inc.(米国)を設立

2013年2月

本社を東京都中野区へ移転

2014年5月

株式会社UKCホールディングス(現株式会社レスターホールディングス)と業務資本提携

2015年10月

LSI製品「VF2」を販売開始

2016年8月

3DグラフィックスIPコア「M3000」シリーズを発表

2016年11月

DeepLearning(注6)を用いた画像認識エンジン「ZIA™」を発表

2017年4月

エッジ向けAIプロセッサーIP ZIA™「DV700」を発表

2017年10月

LSI製品「RS1」を販売開始

2018年9月

AI FPGAモジュール製品(注7)「ZIA™ C2/C3 Kit」販売開始

2019年5月

ヤマハ発動機株式会社と業務資本提携

2019年5月

ISO9001:2015認証を取得

2020年4月

海外子会社「Digital Media Professionals Vietnam Company Limited」を設立

(注)1.「3Dグラフィックス」とは、3次元空間上の形状情報から、それらを平面上に投射することで生成される画像で、これらの一連の技術のことを指します。

2.「組み込み機器」とは、特定の機能を実現するために家電製品や機械等に組み込まれるコンピュータシステムを指します。

3.「IPコア」とは、LSIを構成するための部分的な回路情報のうち、特に単一機能でまとめられた物を指します。「IPコア」は、Intellectual Property Coreの略称です。

4.「PICA200」とは、国際標準規格に準拠したうえで、当社独自の拡張機能「MAESTRO」を搭載する事が可能なグラフィックスIPコアの商標です。

5.「LSI」とは、シリコンウェハ(半導体製品の製造に使用される導体と絶縁体の中間の性質を持つ物質)で形成される大規模集積回路を意味しております。「LSI」は、Large Scale Integrationの略称であり「半導体」とも呼ばれています。

6.「DeepLearning」 (深層学習) とは、画像認識分野などで実用化が進む、人工知能を実現する機械学習の手法の一種。人間の脳を模したニューラルネットワークの仕組みを活用したものです。

7.「FPGA」とは、製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路を指します。「FPGA」は、Field-Programmable Gate Arrayの略称です。

 

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

3

31

36

23

21

4,174

4,288

所有株式数(単元)

344

2,804

6,587

751

121

20,673

31,280

3,700

所有株式数の割合(%)

1.10

8.96

21.06

2.40

0.39

66.09

100.00

 (注)自己株式1,069株は、「個人その他」に10単元、「単元未満株式の状況」に69株含まれております。

 

3【配当政策】

当社は将来の事業展開を総合的に勘案しながら、事業拡大のための成長投資や経営体質強化のための内部留保、株主に対する配当などに適切に分配することを利益配分に関する基本方針としております。

剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

現時点において当社は、事業拡大のための成長投資と国内外の売り上げ拡大に向けた体制を構築することが必要な段階にあることから、剰余金の配当を実施しておりません。今後は将来の成長戦略、業績、資金需要などを総合的に勘案して利益配分を決定していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性およびその時期については未定であります。

当社は、「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。

 

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性9名 女性1名 (役員のうち女性の比率10.0%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役

会長兼CEO

山本 達夫

1956年8月10日

 

1977年4月

日本ユニバック㈱(現日本ユニシス㈱)入社

1981年2月

日本IBM㈱入社

1983年3月

米 IBM・コーポレーションへ出向

1996年3月

セガ オブ アメリカ・インク入社

1997年9月

日立セミコンダクターアメリカ・インク(現ルネサスエレクトロニクス アメリカ・インク)入社

2004年3月

当社 代表取締役社長兼CEO

2020年6月

当社 代表取締役会長兼CEO(現任)

 

注3

65,900

代表取締役

社長兼COO

大澤 剛

1962年2月19日

 

1985年4月

石油資源開発㈱入社

1991年3月

アイワ㈱入社

2002年7月

共信テクノソニック㈱入社

2008年10月

同社管理本部企画管理部門長

2009年10月

㈱UKCホールディングス(現 ㈱レスターホールディングス)転籍 経営企画部長

2016年7月

同社グループ執行役員経営企画部門長

2018年7月

同社常務執行役員IR部部長(兼)コーポレートディベロップメント部部長

2019年4月

当社入社

2019年5月

当社経営企画部長(現任)

2020年5月

当社経理部長(現任)

2020年6月

当社代表取締役社長兼COO(現任)

 

注3

取締役

セールス&マーケティング部長

梅田 宗敬

1976年12月25日

 

2000年4月

㈱図研入社

2006年6月

インベンチュア㈱へ転籍

2012年2月

図研エルミック㈱へ転籍

2012年11月

当社 入社

2014年8月

当社 営業部長

2016年6月

当社 取締役セールス&マーケティング部長(現任)

 

注3

取締役

R&D管掌

サイバーAIディビジョンゼネラルマネージャー

シュミット ベンジャミン

1975年5月14日

 

2003年3月

当社 入社

2016年1月

当社 開発統括部先端技術開発室長

2018年3月

当社 サイバーAIディビジョンゼネラルマネージャー(現任)

2020年4月

Digiral Media Professionals Vietnam Company Limited Chairman(現任)

2020年6月

当社取締役 R&D管掌(現任)

 

注3

4,200

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

社外取締役

岡本 伸一

1958年4月28日

 

1983年4月

㈱CBSソニー(現㈱ソニー・ミュージックエンタテインメント)入社

1985年8月

㈱アンプルソフトウェア入社

1987年8月

日本ディジタル・イクイップメント㈱(現日本ヒューレット・パッカード㈱)入社

1989年8月

ソニー㈱入社

2003年9月

R&Dコンサルタント開業

2004年11月

当社 取締役(現任)

2010年3月

㈱ブルー・シフト・テクノロジー設立 取締役(現任)

 

注3

1,000

社外取締役

二島 進

1968年2月18日

 

1990年3月

川鉄リース㈱(現 東京センチュリー㈱)入社

1995年5月

㈱バイテック(現 ㈱レスターホールディングス)入社

2003年6月

㈱ホンダトレーディング入社

2012年9月

㈱ミスミグループ本社入社

2015年4月

㈱バイテック(現 ㈱レスターホールディングス)入社

2019年4月

㈱レスターホールディングス 執行役員財務部部長(現任)

2019年6月

当社 取締役(現任)

 

注3

社外取締役

飯田 実

1967年4月1日

 

1991年4月

ヤマハ発動機㈱入社

2017年4月

同社技術本部研究開発統括部基盤技術研究部部長

2018年1月

同社先進技術本部研究開発統括部基板技術研究部部長

2019年9月

同社先進技術本部研究開発統括部統括部長

㈱ティアフォー社外取締役(現任)

2020年4月

同社先進技術本部研究開発統括部長(兼)先進技術本部研究開発統括部LSM開発部長(現任)

2020年6月

当社 取締役(現任)

 

注3

常勤社外監査役

水石 知彦

1958年8月15日

 

1981年4月

大日本インキ化学工業㈱(現 DIC㈱)入社

2003年5月

同社監査役室長

2009年4月

DIC㈱東京工場総務部長

2011年6月

DICインフォメーションサービス㈱ 監査役

2012年6月

DICプラスチック㈱ 監査役

2014年3月

DICカラーデザイン㈱ 監査役

2014年6月

テクノサイエンス㈱ 監査役

2015年3月

DICライフテック㈱ 監査役

2018年6月

当社 常勤監査役(現任)

 

注4

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

社外監査役

山口 十思雄

1963年6月4日

 

1988年10月

サンワ等松青木監査法人(現有限責任監査法人トーマツ)入社

1996年8月

㈱ジャフコ入社

2008年5月

山口公認会計士事務所を開設

2009年6月

当社 監査役(現任)

2011年3月

㈱セルシード監査役(現任)

2015年6月

㈱エクストリーム取締役(現任)

 

注4

3,600

社外監査役

廣瀬 真利子

1967年9月21日

 

1995年4月

弁護士登録(第二東京弁護士会)

1995年4月

ブラウン・守谷・帆足・窪田法律事務所 入所

1997年7月

春木・澤井・井上法律事務所 入所

2000年2月

三井安田法律事務所 入所

2004年10月

西村あさひ法律事務所 入所

2009年10月

サンフラワー法律事務所 開設

2017年3月

㈱セルシード監査役(現任)

2018年6月

当社 監査役(現任)

 

注4

74,700

(注)1.取締役岡本伸一、取締役二島進および取締役飯田実は、社外取締役であります。

2.監査役水石知彦、山口十思雄および廣瀬真利子は、社外監査役であります。

3.2020年6月19日開催の定時株主総会の終結の時から2年間

4.2018年6月22日開催の定時株主総会の終結の時から4年間

5.当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しております。補欠監査役の略歴は次のとおりであります。

 

氏名

生年月日

略歴

所有株式数

(株)

西本 恭彦

1946年11月22日生

1977年6月

弁護士登録(第一東京弁護士会)

1985年4月

東京経済法律事務所開設

2002年4月

新生総合法律事務所へ改称(現職)

 

 

② 社外役員の状況

当社の社外取締役は3名、社外監査役は3名であります。

当社においては、社外取締役および社外監査役を選任するための会社からの独立性に関する基準または方針はありません。

・岡本伸一氏は、エンジニア、R&Dコンサルタントとしての豊富な経験と知見を有しており、当社経営に的確な助言をいただけるものと判断したためであります。当社と岡本伸一氏との間に特別な利害関係はなく、一般株主との利益相反が生じるおそれはないものと判断し、独立役員として指定しました。

・二島進氏は、財務および会計に関する幅広い知識と経験を有しており、当社経営に的確な助言や経営全般に対する監督およびチェック機能を発揮していただけるものと判断し、社外取締役として選任しております。

・飯田実氏は、モビリティ業界に関する幅広い知識と経験を有しており、当社製品開発および商品戦略についての提言や助言をいただくことを期待して新たに社外取締役として選任しております。

・水石知彦氏は、上場会社の管理・監査部門に長く勤務した経験と知識に基づき、取締役会および監査役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための意見表明を行っていただけるものと判断したためであります。当社と水石知彦氏との間に特別な利害関係はなく、一般株主との利益相反が生じるおそれはないものと判断し、独立役員として指定しました。

 

・山口十思雄氏は、公認会計士としての専門的な知識と経験に基づき、取締役会および監査役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための意見表明を行っていただけるものと判断したためであります。当社と山口十思雄氏との間に特別な利害関係はなく、一般株主と利益相反が生じるおそれはないものと判断し、独立役員として指定しました。

・廣瀬真利子氏は、企業法務に精通する弁護士としての専門的な知見と経験に基づき、取締役会および監査役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための意見表明を行っていただけるものと判断したためであります。当社と廣瀬真利子氏との間に特別な利害関係はなく、一般株主と利益相反が生じるおそれはないものと判断し、独立役員として指定しました。

 

4【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

製造原価明細書

 

 

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

区分

注記

番号

金額(千円)

構成比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

Ⅰ 労務費

 

171,675

45.6

144,113

46.2

Ⅱ 経費

※1

204,698

54.4

167,888

53.8

当期総製造費用

 

376,374

100.0

312,001

100.0

期首仕掛品たな卸高

 

 

 

合計

 

376,374

 

312,001

 

期末仕掛品たな卸高

 

 

1,080

 

当期製品製造原価

 

376,374

 

310,921

 

原価計算の方法

原価計算の方法は、個別原価計算によっております。

 

(注)※1 主な内訳は次のとおりであります。

項目

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

地代家賃     (千円)

24,492

17,925

外注加工費    (千円)

69,441

45,369

ソフトウエア使用料(千円)

15,417

11,721

減価償却費    (千円)

56,712

70,957

※1 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度21%、当事業年度19%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度79%、当事業年度81%であります。

 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。

 

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

役員報酬

90,060千円

97,234千円

給与手当

66,187

98,166

減価償却費

2,736

2,623

支払手数料

45,352

43,391

研究開発費

77,172

150,117

1【設備投資等の概要】

 当事業年度の設備投資につきましては、全社共通資産として業務の効率化、改善を主眼に総額41,356千円の設備投資を実施しました。

 なお、当事業年度において重要な設備の除却および売却等はありません。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値8,804 百万円
純有利子負債-1,950 百万円
EBITDA・会予N/A
株数(自己株控除後)3,130,631 株
設備投資額41 百万円
減価償却費93 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費150 百万円
代表者代表取締役会長兼CEO  山本 達夫
資本金1,805 百万円
住所東京都中野区中野四丁目10番2号
会社HPhttps://www.dmprof.com/

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