1年高値1,167 円
1年安値528 円
出来高391 千株
市場東証1
業種情報・通信業
会計IFRS
EV/EBITDA8.8 倍
PBR1.1 倍
PSR・会予0.8 倍
ROAN/A
ROICN/A
βN/A
決算6月末
設立日2013/11/25
上場日2017/3/22
配当・会予11 円
配当性向-20.8 %
PEGレシオ-0.6 倍
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:3.0 %
利益(百万円)
営利5y CAGR・予想:-16.0 %
純利5y CAGR・予想:-18.9 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
セグメント別営業利益
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社34社及び関連会社1社により構成されています。

「第1 企業の概況」に記載のとおり、当社グループは2014年4月に当社が非公開化した後、大手FMCG(Fast Moving Consumer Goods:日用消費財)販売企業を主要顧客とするオンライン・マーケティング・リサーチ専業のオランダ法人MetrixLab Holding B.V.及びそのグループ会社を買収(2014年10月)し、当該買収を契機にグローバル規模でのマーケティング・リサーチ事業の展開を本格的に開始しました。そのため、当社グループは、企業集団を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本及び韓国事業」及び「その他の海外事業」の2つを報告セグメントとしています。

「日本及び韓国事業」セグメントは、当社並びに広告代理店との合弁事業である株式会社電通マクロミルインサイト及び株式会社H.M.マーケティングリサーチ、韓国事業を営むMACROMILL EMBRAIN CO.,LTD.等の子会社で構成され、当社が独自開発した自動インターネット・リサーチ・システム(AIRs:Automatic Internet Research system)を利用することによるオンライン・マーケティング・リサーチ(提供サービスはQuickMill、OrderMill等)、オフライン・マーケティング・リサーチ(主に定性調査)、データ提供、デジタル・マーケティング(注1)を主なサービスとして提供しています。

「その他の海外事業」セグメントは、MetrixLab B.V.及びMetrixLab US, Inc.等、日本と韓国と一部のアジアの国を除く地域の子会社群で構成されており、インターネットによる消費者インサイト(注2)ベースのオンライン・マーケティング・リサーチ、オフライン・マーケティング・リサーチ(主に定性調査)、デジタル・マーケティングを主なサービスとして提供しています。

いずれの報告セグメントにおいてもオンラインを中心としたマーケティング・リサーチ・ソリューションの提供を主たる事業として行っていますので、以下では当社グループの事業の内容を一括して記載します。

 

当社グループは、「世界に誇れる実行力と、時代を変革するテクノロジーを統合し、唯一無二のグローバル・デジタル・リサーチ・カンパニーを目指します」をグループビジョンとして掲げており、日本、欧州、米国、アジア等世界90ヶ国において、グローバルにマーケティング・リサーチ・ソリューションを提供しています。

マーケティング・リサーチとは、企業や公共機関が、消費者が本当に望んでいるもの、本当に魅力を感じているものを作るための情報(消費者インサイト)を科学的に集め、分析し、商品計画等に反映させる手法です。

マーケティング・リサーチ市場における一般的な市場調査は、郵送・電話・座談会等で消費者の意見を聴取する手法(オフライン・マーケティング・リサーチ)と、インターネットを活用してパネル(注3)と質問・回答のやりとりを行う手法(オンライン・マーケティング・リサーチ)に大別されますが、当社は日本において他社に先駆けてオンライン・マーケティング・リサーチを開始し、日本のオンライン・マーケティング・リサーチ市場においてNo.1の市場シェア(注4)を有しています。

 

(注)1.デジタル・マーケティング及びデジタル・マーケティング・ソリューション

「デジタル・マーケティング」とは、デジタルデータやデジタル施策を使ったマーケティング活動の総称であり、広告のプリテスト、様々なメディア・媒体における広告効果測定、ソーシャルメディア分析等を意味します。また、当社では、①デジタル・マーケティングのみを対象とするソリューションであること、②デジタル・メディア、ウェブサイトその他のデジタル媒体のモニタリング又は分析を行うものであること、③非サーベイデータであるデジタルデータ又はソーシャルデータを活用するものであること、④顧客に対する納品が、Dashboard等の高付加価値のデジタル形式で行われること、のいずれかに該当するマーケティング・リサーチ・ソリューションを、「デジタル・マーケティング・ソリューション」に分類しています。

2.インサイト

消費者の行動や思惑、それらの背景にある意識構造を見抜くことによって得られる「購買意欲の核心」を意味します。

3.パネル

質問票に対する回答者予備群として会員登録されている様々な属性の調査対象者のこと。個々のリサーチの目的に応じ、パネルの中から、年齢、性別、購買履歴、その他から属性別に回答者を抽出し、本調査の対象者として回答を依頼します。当社ではパネルをバナー広告や友人紹介等の経路からインターネット経由で募集しており、当社ホームページやアプリ等を通じた登録プロセスで、パネルの属性を自社で詳細に把握し、必要に応じてタイムリーに直接コンタクトが可能な約1,000万人の良質な自社パネルをグローバルに保有しています。

4.No.1の市場シェア

オンライン・マーケティング・リサーチ市場シェア=当社単体及び株式会社電通マクロミルインサイト、株式会社H.M.マーケティングリサーチのオンライン・マーケティング・リサーチに係る売上高 (2019年6月期)÷一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)によって推計された日本のMR業界市場規模・アドホック調査のうちインターネット調査分(2018年分) (出典:一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA) 2019年7月1日付 第44回経営業務実態調査)

[オンライン・マーケティング・リサーチの流れ]

オンライン・マーケティング・リサーチは、顧客企業のリサーチニーズを反映した調査票をインターネット上で再現した後に、パネルへアンケートを依頼して回答を収集します。インターネットを活用することで、タイムリーかつ低価格なサービスの提供が可能となっています。また、さらに深いインサイトを把握したい顧客に対しては、別途集計グラフ・調査レポートを作成して納品しています。また、オンライン・マーケティング・リサーチ以外にも多彩な調査サービスを提供しており、顧客の意思決定に貢献する様々なソリューションの提供を実現しています。パネルには、アンケート回答の謝礼としてポイントを付与しています。

これら一連のソリューションを、データ納品のみを行う最も短い案件では24時間、標準的には実査の開始から1週間程度で提供しています。

 

(画像は省略されました)

 

[リサーチパネル及び取得可能なデータ]

当社グループは、日本において約120万人、グローバルで約1,000万人(2019年6月末現在)を超える良質な自社パネルを有しています。加えて、提携パネル(当社グループの顧客のリサーチプロジェクトに応じて、継続的な取引関係にある世界各国のパネルサプライヤーを通じたアクセスが可能なパネル。)を活用した、90ヶ国にまたがるグローバル・パネル・ネットワークを構築しています。

マーケティング・リサーチ企業のソリューション力を決定づける要素の一つが、取得可能なデータです。パネルから得られた回答結果に、取得・保有する独自のデータ群を組み合わせ、分析することで、消費者インサイトを把握・抽出し、それを踏まえたソリューションを提供しています。

当社グループが取得可能なデータは、パネルのアンケート回答から得られる購入理由や満足度といった「意識データ」、当社独自のデータとして蓄積・保有しているTV視聴ログ、パソコン、モバイル及びスマートフォンにおけるインターネット上のWEB閲覧ログ、EC購買ログ等の「行動データ」、人口統計データや心理特性データを含む「属性データ」から構成されています。自社パネルから取得可能なデータに加えて、上述のグローバル・パネル・ネットワークを活用することで、当社グループの主要な顧客に対して、世界中の消費者インサイトを提供することが可能となっています。

 

[営業及びリサーチ体制]

当社グループでは、世界19ヶ国、49拠点に所属する660名(2019年6月末現在)の営業人員が、必要に応じて国境を越えて顧客企業をカバーする体制をとっています。また、各拠点では地域特有の消費者インサイトを把握し、知見・経験・ノウハウを有するリサーチャーが、営業人員をリアルタイムにサポートする体制をとっており、両者が密に連携することで、効率的かつ効果的なセールス&リサーチ活動を実現しています。

 

[当社グループの提供するサービス]

一般的な事業会社におけるマーケティングプロセスは、下表のように4つに分類され、当社グループでは、それぞれのプロセスにおける目的や課題に応じたリサーチ・サービスを提供しています。

 

(画像は省略されました)

 

 

また、セグメント別の各サービスの特徴、及び具体的なサービスは以下のとおりです。

 

① 日本及び韓国事業

日本及び韓国事業セグメントにおいて当社グループが提供しているサービスは以下の3つに区分されます。このうち、主にアドホック(特定のマーケティング上の課題の解決などに用いられ、データの回収・集計・分析等の調査プロセスが1回限りで完結する調査)案件に対するオンライン・リサーチ・サービスが最も大きな比重を占めています。なかでも、デジタル・マーケティング・リサーチでは、使用許諾のあるパネルのCookieや広告IDを取得することで、デジタル広告接触履歴やデジタル行動ログ・データを加味した集計・分析が可能になっており、より付加価値の高いサービスの提供が可能になっています。またそれに加えて、それらのデータをベースにデジタル上の広告接触者やサイト訪問者に直接アンケートの送付ができることを強みとしています。

 

(画像は省略されました)

 具体的なサービスは以下のとおりです。

 

 

サービス名称

サービスの内容

オンラインリサーチ

(画像は省略されました)

[クイックミル]

当社のパネルに対してリサーチを実施するスタンダードなリサーチ・メニューです。実査を開始してから、24時間以内に集計結果を納品します。

(画像は省略されました)

[オーダーミル]

顧客企業の要望に合わせて、オーダーメイドで高度なリサーチを提供する、より複雑な調査に適した、自由度の高いサービスです。

デジタル

リサーチ

広告効果測定

(画像は省略されました)

(画像は省略されました)

[アクセスミル]

[グローバルアクセスミル]

AccessMill及びGlobalAccessMillはCookie情報を取得した当社グループパネルのオンライン上の行動履歴(ログ)を把握し、オンライン広告の接触者や特定のサイト訪問者などに対して、実行動ベースでターゲティングしたリサーチができる手法です。

DMP

(DMP Solution)

DMPは、当社が保有するデータを顧客が保有・活用するDMP上のデータに掛け合わせることで、DMPの活用可能性をより高めることのできるサービスです。双方のデータを一元管理・分析することで、より深い消費者インサイトの理解とその活用が可能になります。

オフラインリサーチ

 

(画像は省略されました)

 

(画像は省略されました)

[エフ・ジー・アイ/

ディー・アイ]

フォーカス・グループ・インタビュー/デプス・インタビューの略であり、パネルから対象者を集めて行うグループ・インタビューや、1対1でより深い消費者の意識調査を行うデプス・インタビューの結果をクライアントに提供する定性調査サービスです。

 

ニューロリサーチ

 

アンケートやインタビューによる主観評価に加え、消費者が商品を見ている時の脳波・心拍・視線の動きなどの生体反応をリアルタイムに計測することで、非意識を含むより深く多面的な消費者インサイトを調査するサービスです。

データ

提供

(画像は省略されました)

[キュー・ピー・アール]

(画像は省略されました)

[エム・エイチ・エス]

QPR(Quick Purchase Report)は、QPRモニタに携帯型バーコードスキャナーやスマートフォンアプリを配布し、購買履歴データを収集し、データベースとして提供するサービスです。また、購入理由などの意識調査も一貫して提供することが可能です。

MHS(Macromill Household Spending Panel Survey)は、MHSパネルに支出管理アプリを利用してもらい、全ての購買履歴データを収集し、データベースとして提供するサービスです。また、購入理由などの意識調査も一貫して提供することが可能です。

 

② その他の海外事業

その他の海外事業セグメントにおいては、主に、顧客ニーズや地域に合わせたリサーチ体制を構築し、個別のソリューション・サービスを提供しています。

そのため、案件ごとに世界規模のオーディエンスプラットフォームを活用した多様なリサーチ手法が用いられており、特にソーシャルメディア分析やビッグデータの活用、ダッシュボード等の動的なデジタルレポートツールといったテクノロジーを活用したサービスを強みとしています。

顧客のマーケティング課題に合わせたサービスの区分、及び具体的なサービスは以下のとおりです。

 

(画像は省略されました)

 

具体的なサービスは以下のとおりです。

 

 

サービス名称

サービスの内容

ブランド・

エンゲージメント

(BE)

 

(画像は省略されました)

[アドバンス]

 

(画像は省略されました)

[アクトコピー]

広告・キャンペーンの出稿前テスト(広告プリテスト)のためのソリューションです。PCやモバイル端末におけるデジタル広告を、消費者特性に合わせてテスト表示を行うことが可能で、実際の出稿前に実施することで、機密性を保ちながらクリエイティブの効果予測や、複数のクリエイティブ案の比較検討を行うことが可能です。

 

 

(画像は省略されました)

CE/CMO

(Campaign Evaluation)

[シーイー/シーエムオー]

広告・キャンペーンの出稿後の効果測定や最適化のためのソリューションです。単一メディア媒体での広告キャンペーンの出稿後の効果測定や、複数メディア媒体におけるクロスメディア効果測定及びその最適化に向けた検討を行うことが可能です。


プロダクト・イノベーション

(PI)

 

 

 

 

(画像は省略されました)

[パクト]

ある商品やサービスのパッケージデザインの最適化のためのソリューションです。商品棚をバーチャルに再現し、競合製品と比べた場合のそのパッケージ・デザインの訴求力(ストッピング・パワー)を検証することが可能です。実際にパッケージ・デザインを変更する前に、そのパッケージ・デザインが店頭での強いメッセージ性を発揮することができるかを事前にテストすることが可能です。

 

(画像は省略されました)

[スカウト]

消費者の行動態度の理解や商品の使用状況及びセグメンテーションを分析するソリューションです。ある商品やサービスについて、その属するカテゴリーにおける市場動向や、当該市場における位置づけを理解することが可能になり、消費者の習慣や行動態度に応じたマーケティング施策の立案が可能になります。

 

 

 

[事業系統図]

 当社グループの事業の系統図は次のとおりであります。

(画像は省略されました)

 

注1 MetrixLabには、Siebold Intermediate B.V.、MetrixLab Holding B.V.、MetrixLab B.V.、MetrixLab Nederland B.V.、MetrixLab UK Ltd.、MetrixLab US, Inc.、MetrixLab Singapore Pte. Ltd.及び明路市場調査(上海)有限公司等が含まれています。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.業績等の概要

(1)業績

 当連結会計年度(2018年7月1日〜2019年6月30日)における世界経済は、米国と中国との貿易摩擦の激化や、それによる中国経済の先行きを含む海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響などに懸念があるものの、穏やかな景気の回復傾向が続いていると認識しています。一方で日本経済は、一部に弱さもみられるものの、企業収益や雇用環境の改善などを背景に、消費者マインドの持ち直しが見られ、今後も緩やかな景気回復が期待される状況にあると考えています。

 

 こうした中で、グローバルなマーケティング・リサーチ市場は458億米ドル、そのうち当社グループが主に手掛けるオンライン・マーケティング・リサーチ市場は179億米ドルに達し(注1)、日本のマーケティング・リサーチ市場は2,190億円、そのうちオンライン・マーケティング・リサーチ市場は705億円に達する(注2)規模になったと認識しています。国内、海外共に市場は緩やかな拡大を続けており、特にオンライン・マーケティング・リサーチが市場全体を上回るペースで成長しています。

 

 このような経済・市場環境の下で当社グループは、国内外において更に多様化やグローバル化が進む顧客企業のマーケティング課題の解決ニーズに対応すべく、マーケティング・リサーチ・サービスのラインナップの拡充を進めています。具体的には、当社が独自に保有する消費者パネルから得られる多種多様で膨大なデータ(属性、消費・購買、行動、意識、生体情報等)を統合的に扱うことで得られる革新的なインサイトについて、顧客企業への提供を強化しています。また、とりわけデジタル関連領域においては、国内外における企業のデジタル広告支出の最適化に資するデータ提供を中心とした事業の拡充に取り組んでいます。なお、本年度は欧州における個人情報保護規制(GDPR)の施行や、米国の大手SNS企業における個人情報流出に端を発し、デジタル関連事業の運営上、向かい風となるような状況も散見されましたが、中長期的な視点で見れば、顧客企業におけるマーケティング活動のデジタル化の推進は止まることのない大きな潮流であると考えています。

 

 国内においては、デジタル・マーケティング関連商材やグローバル・リサーチ商材の販売が、広告代理店、サービス、不動産、自動車、流通といった様々な業界の顧客に対して堅調に推移しました。また、2018年7月に株式会社博報堂から51%の持分を取得して子会社化した株式会社H.M.マーケティングリサーチ(2018年10月1日付で株式会社東京サーベイ・リサーチより社名変更)の業績が加わったことも追い風となり、結果として国内全体では前期比で12.9%成長となる売上収益(30,977百万円)を記録しました。

 

 海外においては、為替による悪影響がありつつも、グローバルなアルコール飲料メーカー、化粧品メーカー、さらに韓国の大手自動車メーカーや電機メーカーなどを中心とした取引が堅調に推移しました。また、第1四半期までは2017年10月に子会社化した米Acturus社の業績が加わったことによる影響が残り、第4四半期からは2019年4月に子会社化したW&Sホールディングス株式会社(2019年7月1日付で株式会社マクロミル・サウスイーストアジアに社名変更)の業績が加わっています。結果として、海外では前期比5.7%増となる売上収益(13,447百万円)を記録しました。

 

 一方で費用面では、国内外での業容拡大に伴う人員拡充・オフィス増床に加え、上述のとおり、M&Aを通じて国内外で子会社化した企業の業績取り込みに伴う費用増により、営業費用が売上収益の増加ペースを上回って増加しました。また、第1四半期には、2018年7月に発行した普通社債により、金利水準が高まりつつあった外貨建ての既存借入金をリファイナンスしたことに伴う一時的な費用の計上の影響があり、昨年対比で金融収支は悪化しました。但し、結果として第2四半期以降の支払金利は着実に低下しており、インタレスト・カバレッジ・レシオ(直近12か月で算定)(注3)は12.89倍(前年同期間11.22倍)に改善しました。

 

 これらの結果、当連結会計年度の売上収益は44,279百万円(前期比10.6%増)、営業利益に減価償却費等を加えたEBITDA(利払・税引・償却前利益)(注4)は9,167百万円(同5.9%増)、営業利益7,751百万円(同1.9%増)、税引前利益7,285百万円(同1.2%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は4,702百万円(同0.4%減)となりました。また、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE、直近12か月で算定)は17.1%(前期比3.6ポイント減)となりました。

 

 セグメント業績は以下のとおりです

 

 なお、当社は、国内外においてM&A等を活用した事業基盤の強化や拡大を積極的に目指していくなかで、以下セグメント別の業績においては、各事業から生み出されるキャッシュ・フローの規模を通じた業績の把握や比較を適切に行うことができるEBITDA、及び営業利益を用いて、各セグメントの収益性に係る状況を記載しています。また、第2四半期より、セグメント名称を「マクロミルグループ」から「日本及び韓国事業」、「MetrixLabグループ」から「その他の海外事業」へ変更しています。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。

 

(日本及び韓国事業)

 日本及び韓国事業セグメントにおいては、前述のとおり、国内の売上収益が堅調に推移し、韓国の子会社の取引拡大が継続したことに加えて、2018年7月に子会社化した博報堂との合弁事業であるH.M.マーケティングリサーチ社の業績と、2019年4月に子会社化したマクロミル・サウスイーストアジア社の業績を取り込んだ影響があり、セグメント全体の売上収益が大きく伸長しました。一方、費用面では、業容拡大に伴う人員・オフィスの拡充に加えて、上記2社の新規連結開始に伴う費用増もあり、営業費用が前期比で大きく増加しました。

 

 以上の結果、日本及び韓国事業セグメントの当連結会計年度における売上収益は、35,020百万円(前期比13.2%増)、EBITDAは8,073百万円(同5.3%増)、セグメント利益は7,091百万円(同0.9%増)となりました。

 

(その他の海外事業)

 北米、欧州、中南米、中東及び、日本と韓国等を除く一部アジア地域で事業を営むその他の海外事業セグメントにおいては、前述のとおり、為替による悪影響がありつつも、グローバル・キー・アカウント(注5)向け調査を中心に、主力の広告プリテスト商材や広告・キャンペーン効果測定商材の販売が進み、売上収益は堅調に推移しました。一方、費用面では、海外事業の強化に向けた人員や事業拠点の拡充を力強く推進しており、営業費用は前期比で増加しているものの、売上収益の増加の影響が当該費用増を上回る水準だったため、売上収益を上回るペースでの利益増の実現につながりました。

 

 以上の結果、その他の海外事業セグメントの当連結会計年度における売上収益は、9,385百万円(前期比2.0%増)、EBITDAは1,093百万円(同10.2%増)、セグメント利益は659百万円(同14.4%増)となりました。

 

 なお、日本及び韓国事業内のMACROMILL EMBRAIN CO.,LTD.の収益及び業績についてはウォン建てで管理し、その他の海外事業の収益及び業績についてはユーロ建てで管理しています。それぞれの換算レートは以下のとおりです。

 

算定期間(12ヶ月間)

前連結会計年度

(2018年6月30日)

当連結会計年度

(2019年6月30日)

増減率

JPY/EUR(円)

131.62

126.89

△3.6%

JPY/KRW(円)

0.1007

0.0985

△2.2%

 

売上収益に基づき算定した第4四半期連結会計期間の換算レートは以下のとおりです。

算定期間(3ヶ月間)

2018年6月期 第4四半期

連結会計期間

2019年6月期 第4四半期

連結会計期間

増減率

JPY/EUR(円)

130.28

123.41

△5.3%

JPY/KRW(円)

0.1013

0.0939

△7.4%

 

注:

(1) 2018年9月にESOMAR(European Society for Opinion and Marketing Research) が発表した「ESOMAR
Global Market Research 2018」による。

(2) 2019年7月に一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が発表した「第44回 経営業務実態調査」
による。

(3) インタレスト・カバレッジ・レシオ =(営業利益+受取利息+受取配当金)/ 支払利息

(4) EBITDA:Earnings Before Interest, Tax, Depreciation and Amortizationの略。当社ではEBITDA = 営業利益
+減価償却費及び償却費+固定資産除却損+減損損失と定義しており、各事業から生み出されるキャッシュ・フロ
ーの規模をより適切に把握することができるため、各事業の収益性を測るための主要な経営指標として用いている。

(5) グローバルに事業を展開し、調査・マーケティング予算を多額に有する顧客企業のうち、当社グループのさらなる
成長の鍵となる顧客(キー・アカウント)として、グローバルに営業強化の対象としている企業群のこと。

(2)キャッシュ・フロー

連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ978百万円増加し、10,102百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、5,647百万円(前期比37百万円増)となりました。

これは主に、税引前利益7,285百万円、減価償却費及び償却費1,411百万円がありましたが、営業債権及びその他の債権の増加979百万円、利息の支払額371百万円、法人所得税の支払額2,841百万円等があったためです。

 なお、法人所得税の支払額は所得金額の増加や欠損金の繰越控除終了により前年同期比1,574百万円の増加となりました。営業債権の回転期間は78.3日(前年同期比0.4日短期化)、営業債務及びパネルポイント引当金の回転期間は51.5日(前年同期比5.0日長期化)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は、1,819百万円(前期比281百万円減)となりました。

 これは主に、有形固定資産の取得による支出421百万円、無形資産の取得による支出1,666百万円等があったためです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果支出した資金は、2,845百万円(前期比32百万円増)となりました。

 これは主に、社債発行による収入9,947百万円がありましたが、短期借入金の返済による支出621百万円、長期借入金の返済による支出11,885百万円等があったためです。

 

2.生産、受注及び販売の状況

(1)生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2)受注状況

当社グループの事業は受注から納品までの期間が短いため、記載を省略します。

 

(3)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年7月1日

 至 2019年6月30日)

前年同期比(%)

日本及び韓国事業

35,000

113.2

その他の海外事業

9,278

102.0

合計

44,279

110.6

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年7月1日

 至 2018年6月30日)

当連結会計年度

(自 2018年7月1日

 至 2019年6月30日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社電通及びその関係会社

5,912

14.8

5,107

11.5

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。株式会社電通及びその関係会社への売上は主に当社の子会社である株式会社電通マクロミルインサイトにおいて計上しております。

 

3.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、決算日における財政状態、報告期間における経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り・予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積り・予測の評価を実施しております。なお、重要な会計方針及び見積りの詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記「3.重要な会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。

 

(2)財政状態の分析

① 資産

資産は78,321百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,091百万円増加しました。これは主に現金及び現金同等物の増加978百万円、その他の無形資産の増加638百万円等の増加要因があったためです。

 

② 負債

負債は46,039百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,723百万円減少しています。これは主に、未払法人所得税等の減少784百万円、その他の流動負債の減少610百万円等の減少要因があったためです。なお、社債及び借入金は、借入金の返済が12,507百万円ありましたが、社債発行による収入が9,947百万円あり、結果として当連結会計年度末時点の純有利子負債/EBITDA倍率は2.79倍となりました。

 

③ 資本

資本は、32,282百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,814百万円増加しました。これは主に、配当金の支払額507百万円がありましたが、当期利益5,262百万円の発生等があったためです。

 

(3)経営成績の分析

経営成績の分析につきましては、前記「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.業績等の概要 (1)業績」を参照ください。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、前記「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」を参照ください。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前記「2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(6)経営戦略の現状と見通し

当社グループがオンライン・マーケティング・リサーチ業界のリーディングカンパニーとして、「利便性が高く、より早く、そして安く」クライアント企業へアウトプットを提供し続けることは、当社の競争優位性、高収益基盤を維持するために不可欠です。その実現のため、当社グループは、2016年6月に中期経営計画(2017年6月期~2019年6月期)を策定し公表しました。2019年6月期は当該中期経営計画の最終年度であり、その達成状況は以下のとおりです。

 

売上高は、2016年6月期から2019年6月期の年平均成長率10%程度の目標(M&A・提携等の影響を除外)に対し、年平均成長率9%となり概ね達成することができました。

 

また、売上高のうち、2016年6月期に30%程度と見込まれたグローバル売上比率(海外子会社の売上に、日本企業による日本国外でのマーケティング・リサーチに係る売上を加えたものの連結売上収益に占める比率)を、2019年6月末までに40%程度まで高めるという数値目標に対して、当連結会計年度における当該比率は36%となりました。同様に、2016年6月期に10%程度と見込まれたデジタル売上比率を、2019年6月末までに20%程度まで高めるという数値目標に対して、当連結会計年度における当該比率は19%となりました。

 

次期以降は、新たな中期経営計画のもと、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に掲げる課題に取り組んでいくために、以下に掲げる経営戦略を実行していく方針です。

① 国内事業の安定的な成長の継続

これまで当社グループが培ってきた国内最大規模のオンライン・パネル・ネットワーク、調査品質、及びクライアント企業からの信頼は当社グループの競争力の源泉であり、これらを基礎として、今後も市場成長率を上回る成長を目指します。そのため、これらの営業資産の更なる活用に加え、ITを活用した従来型の調査手法の代替・補完、スマートフォンやタブレット端末への対応などを加速させるとともに、調査の品質や対応速度の更なる向上を推進していく方針です。

 

(参考情報)

当社の2018年6月期及び2019年6月期における売上高10百万円超の国内のクライアント数の推移は以下のとおりであります。

決算期

2018年

6月期

2019年

6月期

対前年同期比

増減率

売上高10百万円超の

国内のクライアント数

353

364

+3.1%

 

② 海外における事業拡大と成長の加速

当社は、グループの傘下企業として、主に米州、欧州及び一部のアジアを含むその他の海外地域において事業を展開するMetrixLabグループ、韓国において事業を展開するMACROMILL EMBRAIN CO.,LTD.、並びに新たにグループに加わった東南アジアにおいて事業を展開する株式会社マクロミル・サウスイーストアジアを抱えています。これらの傘下企業群を通じて、当社グループは欧州、米国、アジアの広範な国と地域に拠点、クライアントベース及びパネル・ネットワークを有しており、これらのグローバルネットワークを最大限活用しつつ、海外における事業拡大と成長の加速を引き続き目指していく方針です。

 

(参考情報)

当社グループの2018年6月期及び2019年6月期におけるエリア別の売上高実績、対前年同期比増減率及び換算に使用した主要な為替レートは以下のとおりです。

 

(エリア別売上高)

決算期

2018年

6月期

2019年

6月期

対前年同期比

増減率

(単位:百万円)

 

 

 

日本

27,448

30,977

+12.9

海外

12,721

13,447

+5.7%

相殺消去

△145

△145

-

合計

40,024

44,279

+10.6%

 

(主要な為替レート)

決算期

2018年

6月期

2019年

6月期

増減率

JPY/EUR(円)

131.6

126.89

△3.6%

JPY/KRW(円)

0.1007

0.0985

△2.2%

 

③ デジタル・マーケティング事業の成長ドライバー(牽引役)への発展

当社グループは、デジタル・マーケティング事業を、今後のグループ成長の一翼を担う重要な戦略的領域として位置づけています。具体的には、例えば、スマートフォンやタブレット端末を含む様々なモバイルデバイスにおける行動データの取得範囲を拡大しながら、アンケートで取得するデータと組み合わせることで、クライアントに対して更に価値のあるインサイトをより分かりやすい形で提供していく方針です。

 

(参考情報)

当社グループの2018年6月期及び2019年6月期におけるデジタル・マーケティング事業の売上高実績及び主要な商品の売上指数は以下のとおりです。

(デジタル・マーケティング事業の売上高)

決算期

2018年

6月期

2019年

6月期

対前年同期比

増減率

(単位:百万円)

 

 

 

デジタル・マーケティング売上高

6,588

7,965

+20.9%

 

(主要な商品の売上指数)

決算期

2018年

6月期

2019年

6月期

対前年同期比

増減率

日本及び韓国事業

 

 

 

DMP Solution

6.26

17.08

+173.0%

AccessMill

16.06

18.36

+14.3%

その他の海外事業

 

 

 

CE

3.14

4.60

+46.5%

TRACK-360

2.84

3.98

+40.0%

※主要な商品の売上指数は、2015年6月期の第1四半期のAccess Millの売上高を1とした場合の各期における各商品の売上高を倍率化した数値であります。

 なお、その他の海外事業の商品の売上指数及び成長率については、該当する連結累計期間の為替レートを適用した数値を用いて算出しています。

 

④ 事業運営の更なる最適化を通じた収益性向上

事業の各プロセスにおける効率性強化や最適化に向けた活動、適切な行動管理指標(KPI)を通じた経営改善をグループ内で引き続き徹底していく方針です。

 

⑤ M&A・提携等を活用した非有機的な成長の追求

当社グループは、これまで国内においては株式会社電通マクロミルインサイト、株式会社H.M.マーケティングリサーチ、海外においてはMetrixLabグループ、Acturus, Inc.等をM&Aを通じてグループ企業に加えることで、非有機的な売上収益の成長を実現してきました。

今後も更なる飛躍を目指し、これまでにM&A・提携等により当社グループに加わった企業とのシナジーの深化を図ると共に、継続して新たなM&A・提携等の機会も模索していく方針です。また、こうした取り組みを通じて、新規顧客の開拓、グローバル及び業界特化のパネル基盤拡大、サービスの拡充、優秀な人材の確保、クロスセルを追求することが可能だと考えています。

 

以上に掲げる経営戦略を推進することで、当社グループはグローバルなマーケティング・リサーチ市場において売上高上位10社に入ること、また、日本及びアジアNo.1のリサーチ会社となることを目指し、更なる競争優位性の確保、高収益基盤の拡充の実現を追求します。

 

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループは、国内マーケティング・リサーチ業界の拡大に伴い、競争が激化するなか、M&Aを通じた海外展開及びそれを支える経営基盤の確立が必要との認識のもと、2014年4月に非公開化を行い、オランダ法人MetrixLab Holding B.V.の完全子会社化やグローバルマネジメントの獲得等により、グローバル企業としてのプラットフォームを確立してきました。

一方で、当社を取り巻く環境は、デジタル化の加速とともにクライアントニーズも急速に変化していることから、それらの多様化・高度化するニーズに対応したサービスの提供が必要不可欠だと考えています。このため、今後も引き続き、当社の強みである自社パネルの強化に努めるとともに、様々なデータを統合的に活用したこれまで以上に付加価値の高いソリューションの実現に努め、グローバルクライアントの更なる開拓、及び、クライアントにとって「パートナー」となる関係性の構築を目指していく方針です。

また、それらを実現するため、引き続き、デジタル商材における新サービスの開発やグローバルに活躍する人材の採用と育成、子会社間のシナジーの追求を図り、経営基盤の強化を追求します。

加えて、AIやRPA等を積極的に活用し業務の効率化を図ることで、既存事業の売上成長に応じた利益成長の実現を目指すとともに、有利子負債の返済等による健全な財務基盤の確立等に注力していく方針です。

具体的には、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

(8)当社グループの事業の特徴と強みについ

当社グループの営むマーケティング・リサーチ事業とデジタル・マーケティング事業を包括した当社グループの特徴と強みは以下のとおりと認識しています。(当社グループのこれらの特徴と強みに関するリスクについては、前記「2 事業等のリスク」をあわせてご参照ください。)

 

[成長性]

当社グループは、グローバルなマーケティング・リサーチ企業の中で、最も早い成長を続けています(※1)。過去5年間(2014年6月期から2019年6月期まで)における当社グループの売上収益の年平均成長率は16%となっておりますが、これはオーガニックな成長(内部資源を活用した有機的な成長)とイン・オーガニックな成長(M&A等を活用した非有機的な成長)の両輪で実現しています。オーガニックな成長は、日本、世界ともに成長を続ける市場(※2)の中で、大規模・良質な消費者パネルを構築し、業界をリードするワンストップ・ソリューション・ポートフォリオを、国内外の当社グループの顧客企業に対して提供する事等により実現してきました。イン・オーガニックな成長は、日本においては、大手広告代理店2社より、それぞれのインハウス・マーケティング・リサーチ事業子会社株式の過半数以上を取得して合弁事業化するなどことや、また、海外においては、Acturus社やマクロミル・サウスイーストアジア社の買収等を通じて事業規模の拡大を実現してきました。

今後も、日本及び海外における既存事業の力強い成長を目指すとともに、戦略的・経済的に合理的なM&A案件の発掘を積極的に行っていく方針です。

 

(※1)グローバルなマーケティング・リサーチ企業の中で最も早い成長:出典: ESOMAR Global Market Research 2013/2014/2018。2012年及び2013年から2017年にかけての当社グループの売上収益の年平均成長率(4ヶ年及び5ヶ年CAGR)が、同レポートに掲載されているlargest 25 global marketing research companies の中で最大です(但し、ヘルスケアITサービスプロバイダーであるIMS Healthを除く。)。

(※2)日本、世界ともに成長を続ける市場:日本におけるオンライン・マーケティング・リサーチ市場の2013年から2018年にかけての年平均成長率は4.2%(日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)による。)、グローバルなオンライン・マーケティング・リサーチ市場の2012年から2017年にかけての年平均成長率は10.1%(ESOMAR – Global Market Researchによる。)、日本を含むグローバルなデジタル広告市場の2017年から2022年にかけての予想年平均成長率は15%(eMarketer – Worldwide Ad Spendingによる。)とされています。

 

[収益性]

当社グループは、大手マーケティング・リサーチ会社の中でトップクラスの収益性を誇っており(※1)、2019年6月期にはEBITDAの対売上収益比率20.7%を達成しました。これは、主として、効率の良いオペレーション、規模を生かした調達力、戦略的なプライシングによって実現しています。このうち、オペレーション効率の面では、業務の標準化・効率化、先端テクノロジーを駆使した自動化、人材の育成・高付加価値化を通じて、大手マーケティング・リサーチ会社の中では最も高い従業員一人当たり売上高を達成していると認識しています(※2)。次に調達力の面では、グローバルに大規模な事業展開を行っている市場ポジショニングを活かし、提携パネルの調達や業務の外注において当社グループに有利な条件での取引を行っています。最後にプライシングの面では、新たな付加価値の高いソリューションを開発することでより収益性の高い価格設定を実現すると共に、戦略的・組織的な価格コントロールの推進を通じて、顧客への提供価値や競争優位性に応じた適切な対価を頂くことに成功しています。こうした高い収益力、ひいては高いキャッシュ・フロー創出力が、次の成長に必要な戦略的な投資余力を生み出すことに繋がっていると考えています。

 

(※1)大手マーケティング・リサーチ会社の中でトップクラスの収益性:当社と国内外の主要なマーケティング・リサーチ企業(Nielsen Holdings N.V. (以下「Nielsen」という。)(Buyセグメント)、Ipsos SA(以下「Ipsos」という。)、株式会社インテージホールディングス(以下「インテージ」という。)、株式会社クロス・マーケティンググループ(以下「クロスマーケティング」という。))の直近決算期におけるEBITDAマージンを比較した場合、当社が最も高い状況にあるとの理解です。

(※2)大手マーケティング・リサーチ会社の中では最も高い従業員一人当たり売上高:当社と国内外の主要なマーケティング・リサーチ企業(Nielsen、Ipsos、インテージ、クロスマーケティング)の直近決算期における従業員一人当たり売上高を比較した場合、当社が最も高い状況にあるとの理解です。

 

[顧客基盤の安定性]

当社グループは、世界中で多様な顧客基盤を有する上に、各顧客との高い取引継続率を誇っており、結果として安定性の高い事業構造を構築しています。このうち顧客基盤の多様性については、グローバル・ブランドの上位25社のうち約60%が当社グループの顧客である(※1)他、こうした超大手企業にとどまらず、世界90カ国以上において年間約4,200社の企業との取引実績を有しています(2019年6月期)。また取引の継続性については、例えば日本市場における大口顧客との過去5年間の平均取引継続率が96.4%(※2)、海外市場における大口顧客との過去4年間の平均取引継続率が92.8%(※3)という高い水準を達成しています。これは、顧客とパネルの両面から、構造的に実現されていると考えています。すなわち、まず当社グループが顧客の課題の明確化と解決策の立案に携わることで、顧客と顧客の業界に対する理解がさらに深まり、当該顧客及びその業界に属する他の顧客に対して、より高付加価値なサービス提供ができるという構造があります。一方で、パネル側にとっても、上記顧客との関係から、より多くの案件と、より多くの回答機会(ひいては、パネルに対するインセンティブとして付与されるポイントの獲得機会)が得られる当社グループのパネルへの参加は魅力的であり、当社グループのパネルに応募し、積極的に回答することを望むインセンティブが生じています。結果として、当社グループに良質な自社パネルが構築されることになり、それが魅力となって顧客に当社グループを選んで頂ける状況が生じ、また一度取引を行った顧客にとっては、リサーチの継続性・正確性を維持する観点からも、当社グループを選び続けて頂ける、という循環構造が生じており、その両面が構造的に当社グループの高い取引継続率の実現に貢献していると考えています。

 

(※1)グローバル・ブランドの上位25社のうち約60%が当社グループの顧客:上位25社の選定は、Millward Brown社の2019年の調査に基づきます。また、当社グループが何らかのサービスを提供した会社を当社グループの顧客として算入しており、当該顧客の中には、当社グループ以外のマーケティング・リサーチ会社等を利用している会社も含まれます。

(※2)日本市場における大口顧客との過去5年間の平均取引継続率:ある事業年度における「日本市場における大口顧客との取引継続率」とは、直前事業年度における当社での売上高が1,000万円以上の企業のうち、当該事業年度においても取引(金額を問いません。)を継続している企業の割合をいいます。

(※3)海外市場における大口顧客との過去4年間の平均取引継続率:ある事業年度における「海外市場における大口顧客との取引継続率」とは、直前事業年度におけるMetrixLabグループでの売上高が0.1百万ユーロ以上の企業のうち、当該事業年度においても取引(金額を問いません。)を継続している企業の割合をいいます。

 

(9)株式会社センタンとの業務・資本提携と買収について

当社は、2017年6月期第3四半期より、次世代のリサーチ・ソリューション・メニューの拡充に向けた研究開発活動の一環として、2017年1月30日付で株式会社センタンと戦略的な業務・資本提携契約を締結し、同年2月2日付で同社株式の10%を取得いたしましたが、その関係性のより一層の強化を目指し、2018年1月5日付で同社の株式の41%を追加取得し、同社を子会社化いたしました。当社がこれまで培ってきたマーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティングの両面に跨る幅広な経験・実績・顧客層と、センタン社が培ってきた生体情報(無意識反応)の取得・解析に係る豊富な実績とノウハウをかけ合わせ、これまで得られなかった消費者のより深いインサイトや意思決定プロセスに迫るマーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティング・ソリューションの提供を目指した事業活動を行っております。

 

(10)米Acturus, Inc.の買収および合併について

 当社は、2018年6月期第2四半期より、世界のマーケティング・リサーチ市場のおよそ半分を占める規模を持つ米国における事業展開を強化するにあたり、2017年10月2日付でActurus, Inc.の株式の100%を取得し、同社を子会社化いたしました。当社がこれまで培ってきたマーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティングの両面に跨る幅広な経験・実績・顧客層と、Acturus社が培ってきた米国及び英国におけるマーケティング・リサーチ事業、特にインフルエンサー・マーケティングに係る豊富な実績とノウハウをかけ合わせ、米国を中心としたグローバルなベースでのマーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティング・ソリューションの提供を強化することを目指しております。なお、本件株式取得は、当社の米国における連結子会社であるMetrixLab US, Inc.を通じて実行され、2018年7月2日付で両社を合併することで、拠点やコストの重複を排してより一体的な事業運営を行っています。

 

(11)株式会社マクロミル・サウスイーストアジアの業務・資本提携と買収について

当社は、2018年6月期第2四半期より、成長の著しい東南アジア地区における事業展開を強化するにあたり、2017年9月21日付で株式会社マクロミル・サウスイーストアジア(2019年7月1日付でW&Sホールディングス株式会社より社名変更)との間で戦略的な業務・資本提携契約を締結し、同年10月2日付で同社株式の10%を第三者割当増資により取得いたしましたが、その関係性のより一層の強化を目指し、2019年4月1日付で同社の株式の41%を追加取得し、同社を子会社化しました。当社がこれまで培ってきたマーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティングの両面に跨る幅広な経験・実績・顧客層と、同社が培ってきた東南アジア地区におけるマーケティング・リサーチ及びパネルサプライ事業に係る豊富な実績とノウハウをかけ合わせ、同地区における、より的確で幅広い消費者パネルへのアクセスと、より深い消費者インサイトの獲得を可能にするマーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティング・ソリューションの提供を目指しています。

 

(12)株式会社H.M.マーケティングリサーチの買収について

当社は、2019年6月期第1四半期より、日本における事業展開を強化するにあたり、2018年6月25日付で株式会社博報堂との間で、同社が保有する株式会社H.M.マーケティングリサーチ(2018年10月1日付で株式会社東京サーベイ・リサーチより社名変更、以下「HMM」)に関する資本業務提携契約を締結した上で、同年7月2日付で同社株式の51%を取得し、同社を子会社化しました。今後は同社を次世代の博報堂グループのインハウス・マーケティング・リサーチ企業と位置付け、同社を両社のマーケティング・リサーチ分野におけるJV企業として運営することで、HMMの顧客に対して、より付加価値のあるマーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティング・ソリューションの提供を目指しています。

 

 

(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)

 IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。

(のれんの償却)

 日本基準ではのれんをその効果が発現すると合理的に見積もられる期間にわたり規則的に償却しておりましたが、IFRSでは移行日以降の償却を停止しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、営業費用が前連結会計年度は2,385百万円減少、当連結会計年度は2,394百万円減少しております。

6.セグメント情報

(1)報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。当社グループは、日本及び海外でのオンライン・マーケティング・リサーチを主たる事業内容とし、企業集団を基礎とした地域別のセグメントから構成されています。「日本及び韓国事業」、北米、欧州、中南米、中東及び、日本と韓国等を除く一部アジア地域で事業を営む「その他の海外事業」の2つを報告セグメントとしています。

 「日本及び韓国事業」は、当社及び広告代理店との合弁事業である株式会社電通マクロミルインサイトと株式会社H.M.マーケティングリサーチ、及び、韓国事業のMACROMILL EMBRAIN CO.,LTD.等の子会社で構成されています。

 「その他の海外事業」は、北米、欧州、中南米、中東及び日本と韓国以外のアジアの子会社で構成されています。

 また、第2四半期より、セグメント名称を「マクロミルグループ」から「日本及び韓国事業」、「MetrixLabグループ」から「その他の海外事業」へ変更しています。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。

 

(IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」及び「IFRS第15号の明確化」の適用)

 当社グループは、注記「2.作成の基礎(5)会計方針の変更」に記載のとおり、IFRS第15号を当連結会計年度の期首から適用しています。なお、経過措置に伴って、適用開始の累積的影響を当連結会計年度の利益剰余金期首残高の修正として認識しているため、前連結会計年度については修正再表示していません。

 

(2)セグメント収益及び業績

日本及び韓国事業内のMACROMILL EMBRAIN CO.,LTD.の収益及び業績についてはウォン建てで管理し、その他の海外事業収益及び業績についてはユーロ建てで管理しています。それぞれの換算レートは、下記の通りです。

 

算定期間(12ヵ月間)

前連結会計年度

(2018年6月30日)

当連結会計年度

(2019年6月30日)

増減率

JPY/EUR(円)

131.62

126.89

△3.6%

JPY/KRW(円)

0.1007

0.0985

△2.2%

 

 

前連結会計年度(自 2017年7月1日 至 2018年6月30日)

 

報告セグメント

 

調整額

 

連結

 

日本及び韓

国事業

 

その他の海外事業

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部収益

30,928

 

9,095

 

40,024

 

 

40,024

セグメント間収益

20

 

102

 

122

 

122

 

合計

30,948

 

9,198

 

40,147

 

122

 

40,024

セグメント利益

(営業利益)

7,030

 

576

 

7,607

 

 

7,607

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

 

528

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

 

763

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

 

7,372

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(その他の損益項目)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

636

 

415

 

1,052

 

 

1,052

 

当連結会計年度(自 2018年7月1日 至 2019年6月30日)

 

報告セグメント

 

調整額

 

連結

 

日本及び韓

国事業

 

その他の海外事業

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部収益

35,000

 

9,278

 

44,279

 

 

44,279

セグメント間収益

19

 

107

 

126

 

126

 

合計

35,020

 

9,385

 

44,406

 

126

 

44,279

セグメント利益

(営業利益)

7,091

 

659

 

7,751

 

 

7,751

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

 

227

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

 

693

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

 

7,285

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(その他の損益項目)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

978

 

433

 

1,411

 

 

1,411

 

(3)製品及びサービスに関する情報

 当社グループのサービスはマーケティング・リサーチの単一サービス事業のため記載を省略しています。

 

(4)地域別に関する情報

 売上収益及び非流動資産の地域別内訳は以下のとおりです。

外部顧客からの売上収益

 

前連結会計年度

(自2017年7月1日

至2018年6月30日)

 

当連結会計年度

(自2018年7月1日

至2019年6月30日)

 

百万円

 

百万円

日本

27,433

 

30,957

海外

12,591

 

13,322

合計

40,024

 

44,279

(注)売上収益は、販売が発生した所在地を基礎として分類しています。なお、海外区分に属する主な国は、韓国、オランダ、英国、フランス、米国ですが、前連結会計年度及び当連結会計年度において、日本を除き、外部顧客からの売上収益が重要な単一の国はありません。

 

非流動資産

 

前連結会計年度

(2018年6月30日)

 

当連結会計年度

(2019年6月30日)

 

百万円

 

百万円

日本

41,195

 

42,667

海外

13,520

 

12,834

合計

54,715

 

55,502

(注)非流動資産は、資産の所在地によっており、金融商品、繰延税金資産を含んでいません。なお、海外の非流動資産にはその他の海外事業ののれんが前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ8,048百万円及び7,813百万円含まれています。

 

(5)主要な顧客に関する情報

 当社グループの「日本及び韓国事業」は、株式会社電通及びその関係会社に対してサービスを提供しています。

 当該顧客に対する売上収益は、前連結会計年度において5,912百万円(連結売上収益の14.77%)、当連結会計年度において5,107百万円(同11.54%)です。

 

2【事業等のリスク】

当社グループは、事業展開上のリスクになる可能性があると考えられる主な要因として、以下の記載事項を認識しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避と予防に取り組んでいます。

なお、文中に記載している将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1)経済状況等の変動

当社グループは、2019年6月末現在、日本を含む19ヶ国に合計49の拠点を有し、多様な業種の企業・官公庁を顧客として事業を展開しています。そのため、当社グループが行うマーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティングの需要は、日本国内外の経済状況、各業界の動向、各企業の経営成績やマーケティング予算、広告代理店の広告取扱高の変動等による影響を受ける可能性があります。

特に、当社グループの売上の大部分を占める日本では、消費税率の増加や政府・日本銀行の政策・世界経済の動向等によって、個人消費の減速や企業活動の停滞が発生する可能性があり、当社グループの顧客の商品・サービスの市場規模や活動が縮小し又は停滞する場合には、当社グループのサービスに対する需要が減退する等、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)他社との競合

当社グループは、オンライン・マーケティング・リサーチを主たる事業として営んでおり、マーケティング・リサーチ及びデジタル・マーケティングに基づくソリューションを提供していますが、マーケティング・リサーチ業界においては、最大手であるNielsen Holdings N.V.及びKantar Group等に加え、オンライン・マーケティング・リサーチに特化しているYouGov PLC及びSystem1 Group PLC等、デジタル・マーケティング業界においてはcomScore, Inc.、Criteo S.A.、Acxiom Corporation等、多数の競合他社が国内外に存在しており、各市場において当社グループと競合しています。当社グループの競合他社は、知名度、リサーチの信頼性、営業力、提供するサービスの価格やラインアップ、納期までの期間、ノウハウ、利用可能なパネル数、顧客のニーズへの対応力等の点において当社グループより高い競争力を有する可能性があり、また、当社グループに先駆けてより先進的なサービスや完成度の高いサービスの提供を開始する可能性があります。

さらに、スマートフォンの普及やソーシャルメディアの浸透等に伴うインターネット利用者の拡大等により、例えばシステム開発会社や膨大なビッグデータを保有するソーシャルメディアやインターネット検索サービスを提供する企業によるネット履歴データの分析事業への進出等、新たにオンライン・マーケティング・リサーチ関連事業に参入する企業が増加しており、また、競合他社が他社との提携や経営統合等を行う場合には、競争が更に激化する可能性もあります。

これらの要因により、当社グループの国内外の市場シェア又は主要顧客ごとのシェアが低下する場合や、業界競争の激化に伴う価格下落圧力等が生じる場合は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)パネルの維持・拡充

当社グループでは、迅速かつ適切なリサーチを行う上で、多様な属性を有する十分な数のパネルを維持・拡充することが重要であると認識しています。当社グループは、パネルに対して適切なポイント付与を行うこと等により、2019年6月末現在で90ヶ国において1億1,000万人以上のパネル(うち当社グループが運営・管理するパネルは約1,000万人です。)を利用可能ですが、今後競合他社による付与ポイント等の魅力の向上、外部パネル提供会社との関係の悪化、提携パネルの利用に係る費用の増加、パネルの獲得方法の変化等によって、当社グループが利用可能なパネルの数や当社グループによる調査へのパネルの参加率が減少し、適切なリサーチを行うために必要なパネルの属性の多様性が失われる場合は、当社グループのサービスの品質が低下する可能性や、顧客の求めるニーズに合ったソリューションを提供できなくなる可能性、また、当社グループが利用可能なパネルを維持・拡充するための費用の増加が生じる可能性があり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)広告代理店との関係

日本においては、広告代理店がテレビを中心とする広告市場において重要な役割を果たしており、広告代理店は当社グループを含む外部のマーケティング・リサーチ会社に対して広告効果測定等の調査を依頼することが多くあります。当社グループにおいても、広告代理店からの調査及び広告代理店を経由した調査に係る売上収益が連結売上収益の相当程度を占めているため、広告代理店との良好な関係を構築し、維持・継続することは重要な経営上の課題であり、当社グループは国内の主要な広告代理店の一部と合弁会社を運営しています。一方、一部広告代理店の中には、当社グループが提供するサービスと類似のサービスを提供するものもあり、当社グループの事業と競業する場合があります。

したがって、当社グループにおける不祥事等によるブランドイメージや社会的信用の低下、当社グループのサービスの品質低下や競争力の低下、広告代理店の経営方針の転換等により、広告代理店との関係が悪化する場合や合弁が解消される場合、広告代理店がマーケティング・リサーチ業務を自社内部で行う比率を高める場合又は広告代理店が顧客に対し当社グループが提供するサービスと類似のサービスを直接提供する場合、広告代理店の広告市場における影響力が弱まる場合、広告代理店の不祥事等により企業から当該広告代理店への発注自体が減少する場合等においては、広告代理店からの当社グループへの発注や紹介が減少することにより、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)デジタル・マーケティング市場の動向

当社グループは、従来のマーケティング・リサーチの枠組みを越え、自ら開発したシステムや自社パネル基盤の活用を通じて顧客の広告効果を分析、その有効性をリアルタイムで把握することで、顧客のマーケティング活動の向上を支援するデジタル・マーケティング事業を、今後のグループの成長の一翼を担う戦略的領域として位置づけています。

デジタル・マーケティング市場の動向は、オンライン広告市場の動向に大きく左右されるものと考えられますが、経済環境、技術水準、インターネット利用者数又は利用率の変化その他の要因によってオンライン広告市場の拡大が予想通りに進まない可能性があります。また、仮にオンライン広告市場の拡大が進んだ場合であっても、それに連動してデジタル・マーケティング事業の拡大も進むとは限らず、顧客のデジタル・マーケティングの需要が予期せず変化する場合や、当社グループが顧客の求める品質のサービスを提供できない場合等においては、デジタル・マーケティング事業の拡大を実現できず、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)新規サービス

オンライン・マーケティング・リサーチ領域は、技術革新及び顧客のニーズの変化に応じて急速に進化を続けているため、当社グループは、かかる変化に対応してオンライン・マーケティング・リサーチ事業の新たなサービス基盤を創出すべく、リサーチ領域における新しいマーケティング・サービスの開発・展開を進めることが重要であると認識しています。

しかしながら、当社グループがかかる顧客ニーズの変化等に適切に対応できない場合や、競合他社が当社グループよりも早くかかる変化に対応したり、新しい技術によって当社グループよりもより安価にサービスの提供ができるようになること等によって当社グループの競争力が低下する場合のほか、新しい技術やサービスによって当社グループの既存のサービスの優位性や先進性が失われ、又は新技術に対応するための費用や競合他社の新規サービスに対抗するための費用が発生する場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)当社が提供する情報の正確性

当社グループのサービスにおいて、顧客に対して提供する情報又は分析の真実性、合理性及び正確性は非常に重要です。

したがって、当社グループが分析のために収集した情報に誤りが含まれていたこと等に起因して顧客に対して不正確な情報を提供する場合や、不正確な情報を提供していると誤認される場合には、当社グループの受注案件数の減少、ブランドイメージや社会的信用の低下、当社グループに対する損害賠償請求、当社グループのサービスに対する対価の減額等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)情報漏洩

当社グループでは、パネルに係る情報など、大量の個人情報を保有しています。また、顧客が計画している新商品・新サービスの情報など、マーケティング・リサーチ業務の過程で必要となる顧客の機密情報等も多く保有しています。

これらの情報に対する外部からの不正アクセスや、社内管理体制の瑕疵、当社グループ従業員の故意又は過失、コンピュータウイルス等による情報漏洩が発生した場合、当社グループのブランドイメージや社会的信用の低下、対応費用の発生、当社に対する損害賠償請求等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、個人情報や機密情報の保護に関する国内外の法令等が改正される場合には、これに対応するためのシステムの改修や業務方法の変更に係る費用等の発生により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。

 

(9)アドホック調査の継続性

当社グループにおけるマーケティング・リサーチは、顧客のブランドや商品・サービス等、特定のマーケティング上の課題の解決などに用いられ、データの回収・集計・分析等の調査プロセスが1回限りで完結する、いわゆる「アドホック調査」が中心となっています。実際には、アドホック調査の依頼の大部分が、調査データの継続性等の観点から複数年に亘る継続的な調査の依頼に至るものの、取引の継続性が契約により保証されているわけではないため、当社グループの顧客の多くは、個別の案件ごとに複数のリサーチ業者から発注先のマーケティング・リサーチ会社を選択することや、発注先を当社グループ以外の競合他社に切り換えることも可能です。

したがって、当社グループの将来的な売上収益を正確に予想することが困難である場合があるほか、当社グループにおける不祥事等によってブランドイメージや社会的信用が低下し、又は当社グループのサービスの品質が低下する場合に、当社グループのアドホック調査に係る受注が減少し、又は既存の顧客からの継続的な依頼が打ち切られること等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10)AIRsを利用したサービスへの依存

当社グループは、提供するサービスの多くにおいて、当社の基幹システムであるAIRsを利用しています。AIRsを利用した自動調査は、オンライン・マーケティング・リサーチ工程の大部分を機械的に処理して高い作業効率を維持できることから、現時点において当社グループの売上及び利益に大きく貢献しています。

近時においては、クライアントニーズの多様化を受け、海外調査や定性調査等の自動調査以外のサービスに係る売上収益が増加する傾向にあります。この結果、AIRsを利用して行う自動調査に係る売上収益も増加しているにも関わらず、その売上収益が当社グループ全体の売上収益に占める比率は相対的に減少する傾向にあります。しかしながら、当社グループは自動調査以外のサービスにおいてもAIRsを利用することが多いため、AIRsへの依存は今後も比較的高い水準で推移する見込みです。

したがって、システム障害等の発生によりAIRsへの信頼性が低下する場合、AIRsに関するシステムの適時の標準化、最適化、更新、改修等を行えない場合等には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、今後顧客ニーズやインターネット利用者数又は利用率の変化等により自動調査への需要が減少した場合に、当社グループが自動調査以外のサービスで十分な収益を得られない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)システム開発

当社グループがサービスの品質を更に高め、マーケティング・リサーチ業界における競争力を維持・向上させるためには、技術革新や競争環境の変化に応じ、システムに関する投資を積極的かつ継続的に行っていく必要があると認識しています。システム開発の遅延・失敗やトラブル発生等により開発コストの増大や営業機会の逸失が発生する場合、システム開発に想定以上の費用又は時間が必要となった場合、システム開発に必要な技術者等を確保できない場合、開発したシステムによって想定通りの効果や効率化等が図られなかった場合、開発したシステムを適時に更新できない場合、既存システムを新システムに適合させるための追加費用が発生する場合等には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)システム障害

当社グループは、マーケティング・リサーチ業務の過程で、情報の収集、分析、保管、加工等のために情報システムやインターネット等を利用しています。

そのため、自然災害、火災や停電等の事故、プログラムやハードの不具合、コンピュータウイルスやハッカー攻撃、外部からの不正アクセス等により、システム障害が発生した場合、当社グループの業務やサービス提供の停止、重要なデータの喪失、当社グループのブランドイメージや社会的信用の低下、対応費用の発生、当社グループのサービスに対する対価の減額等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)中期経営計画

当社が策定した中期経営計画では、国内事業の安定的な成長の継続、海外における事業拡大と成長の加速、デジタル・マーケティング事業の成長の核への発展、事業運営の更なる最適化を通じた収益性向上、M&A・提携等を通じた更なる非有機的成長の追求の各施策を推し進め、更なる成長と収益性の向上を目指すこととしています。

しかし、これらの施策の実施については、マーケティング・リサーチ市場又はデジタル・マーケティング市場が拡大しないリスク、他社との競合等により当社グループが国内外のシェアを拡大できないリスク、MetrixLabグループとのシナジーが想定通りに得られないリスク、優秀な従業員を確保できないリスク、販売戦略やコスト削減策、成長戦略等が奏功しないリスク、技術革新等に対応できない、又は対応に多額の費用等を要するリスク等、多数のリスク要因が内在しているため、実施が困難となる可能性や、当社グループにとって当該施策が有効でなくなる可能性があります。また、かかる中期経営計画を作成するにあたって前提としている多くの前提が想定通りとならない場合等には、当該計画における目標を達成できない可能性もあります。更に、当社グループが正確に認識又は分析していない要因又は効果により、当該計画の施策がかえって当社グループの競争力を阻害する可能性もあります。これらの結果、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

14)固定費

当社グループにおいては、その事業の特性上、人件費、賃借料及びシステム運用管理費など、当社グループの売上収益に拘わらず固定的に発生する費用が当社グループの費用の相当程度を占めています。その結果、当社グループの限界利益率は高く、特段の事象が発生しない限り、損益分岐点を超えた以降は売上の成長よりも高い利益成長を享受できる収益構造になっているものと認識しています。他方、当社グループの売上高が何らかの理由により大幅に減少する場合等には、当該減少に比して費用の減少が生じにくく、当社グループの経営成績に相対的に大きな影響を与える可能性があります。

 

(15)人材の確保及び育成

当社グループが今後も顧客にとって付加価値、満足度の高いサービスを提供し続け、事業の拡大を図るためには、マーケティング・リサーチの高い技能やノウハウ等を有し、顧客の業界にも精通した優秀な人材を継続的に確保し、育成していくことが重要と考えています。

しかしながら、かかる優秀な人材はマーケティング・リサーチ業界のみならず多くの業界において需要が高いため、今後人材採用競争の激化等の要因により、期待する資質を有する人材や優秀な人材を確保できない場合や、採用等に係るコストや人件費が増加する場合は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)知的財産権

当社グループの事業分野における他社の知的財産権の保有や登録等の状況を完全に把握することは困難であり、当社グループが意図せず第三者の特許権等を侵害する可能性や、今後当社グループの事業分野において第三者の特許権等が新たに成立し、当社グループを当事者とする知的財産権の帰属等に関する紛争が生じたり、当社グループが知的財産権の侵害等に関する損害賠償や使用差止等の請求を受けたりする可能性があります。

また、当社グループが第三者と提携や合弁等を行うことにより、当該第三者が締結している契約に基づく知的財産権に係る制約を受けたり、第三者に対する新たな対価支払いを強いられたりする可能性もあります。

これらの結果、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)海外事業

当社グループの海外事業の展開にあたっては、各国の経済情勢及び政治情勢の悪化、法律・規則、税制、外資規制等の差異及び変更、商慣習や文化の相違、自然災害や感染症の発生等の可能性があり、これらの要因により特定の国での事業の遂行及び推進が困難になる場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)為替相場の変動

当社グループは多数の海外拠点を有し、取引先及び取引地域も世界各地にわたっているため、外貨建てで取引されているサービス等のコスト及び価格のほか、企業買収等の対価が外貨建てとなる場合は、直接的又は間接的に為替の影響を受けます。

また、当社グループの海外子会社では、ユーロ、米ドル、ポンド、ウォン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しており、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され円建てで連結財務諸表に記載されるため、為替相場の変動により当社グループの海外子会社が所在する国の通貨の日本円に対する価値が著しく変動する場合、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

上記に加えて、当社又はその国内子会社の保有又は負担する外貨建ての金銭債権又は金銭債務は連結財務諸表の作成時において日本円に換算されますが、当社グループでは、これらの影響の一部を最小限におさえるべく、適宜為替予約等によるヘッジを行っています。かかるヘッジにより為替相場の変動に係るリスクを全部又は完全に回避できるわけでないため、為替相場の変動状況によっては、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19)企業買収、戦略的提携等

当社グループは、事業拡大の手段の一つとして企業買収や戦略的提携を積極的に推進しています。これらの企業買収や戦略的提携は、システム等の統合上の問題の発生、事業上の問題の発生、買収先企業における人材の流出等により実施又は維持できなくなる可能性や、当初期待した成果をあげられない可能性があるほか、当社グループが実施した買収に伴い発生するのれんについて国際会計基準(IFRS)に従い減損損失を計上する可能性があり、これらによって当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20)のれんの減損

当社グループは、2019年6月末現在、連結財政状態計算書にのれんを46,886百万円計上しており、のれんは連結総資産の59.9%を占めています。当該のれんの内訳は、日本及び韓国事業セグメントが、39,072百万円、その他の海外事業セグメントが7,813百万円であります。また、当社グループが今後M&A等を実施した場合に、新たなのれんを計上する可能性もあります。

当社グループの連結財務諸表はIFRSを採用していますので、これらののれんは非償却性資産であり毎期の定期的な償却は発生しませんが、今後いずれかの事業収益性が低下した場合等には減損損失が発生し、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(21)顧客志向の変化

昨今、国内外を問わず、新たなテクノロジーの登場やサービスの進化等により、顧客を取り巻く事業環境が変化し、これを受けて顧客のニーズが変化するといった状況が続いています。これに対応するため、当社グループもまた、サービス内容の素早い進化や変化が求められています。具体的には、例えば、単一のサーベイデータに基づく調査よりも、モバイル、ソーシャルメディア、行動データ、ビッグデータなど、複数のデータソースに基づく調査を求められる傾向が強まっていること、単なるデータ提供に留まらずインサイトの抽出・分析等にも重点を置いたサービス提供を求められる傾向が強まっていること、今まで以上にリアルタイムでの効果測定や有効性の把握が求められるようになってきていること等が挙げられます。また、多国籍企業の顧客を中心として、よりグローバルなサービスを提供するリサーチ会社を好む傾向も強まっています。

今後も顧客のニーズは変化し続けることが予想されますが、かかる変化により当社グループが提供するサービスの需要が低下する場合や、ニーズの変化への対応に必要なサービス内容等の変更や新規サービスの開発等が成功せず、顧客の要求水準や要求内容に見合うサービスを提供できない場合、また、当社グループが顧客のニーズの変化を適切に把握できない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(22)季節変動

当社グループの顧客では、新商品販売のタイミングが各四半期末に、また、広告宣伝予算の消化が各顧客の主な決算期末である3月(海外の顧客については主に12月)に偏る傾向があり、当社グループの売上高も当該時期に高くなる傾向があります。

このため、かかる時期において当社グループの経営成績が不調となる場合には、当社グループの通期の経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。

 

(23)多額の借入金、金利の変動及び財務制限条項への抵触

当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入れを行っており、2019年6月期末時点での総資産額に占める有利子負債額は45.47%となっています。当該借入金の大部分は、元本が変動金利となっているため、市場金利が上昇する場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、かかる契約の約定に基づく既存の借入れがあることから、新たな借入れ又は借換えが制約される可能性や、必要な運転資金等を確保できず景気の下降に脆弱となる可能性、財務的信用力が当社グループよりも強い競合他社と比較して競争力が劣る可能性があります。

さらに、当社グループが締結している借入契約の中には、財務制限条項が付されているものがあります。かかる財務制限条項については、純資産維持及び利益維持に関する数値基準が設けられており、これに抵触する場合、貸付人の請求があれば当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となります。万が一何らかの事象によって当該財務制限条項への抵触が生じる場合は、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社グループの他の借入についても期限の利益を喪失することが予測され、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、財務制限条項は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記16.社債及び借入金」に記載しています。

 

(24)自然災害等

大規模な地震・風水害・津波・大雪・新型インフルエンザ等の感染症の大流行等が発生した場合、当社グループの本社建物や設備等が被災し、又は従業員の出勤や業務遂行に支障が生じ、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、これらの自然災害等により、当社グループの業務に必要なシステムやインターネット等のネットワーク環境が使用できなくなる場合、当社グループの業務遂行等が極めて困難となる結果、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、自然災害等によって当社グループの顧客に被害等が生じる場合や、経済状況等の低迷が発生する場合にも、当社グループの受注案件数の減少等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(25)訴訟その他の法的手続

当社グループは、その事業の過程で、各種契約違反や労働問題、知的財産権に関する問題、情報漏洩等に関する問題等に関し、顧客、取引先、従業員、競合他社等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。当社グループが訴訟その他の法的手続の当事者となり、当社グループに対する敗訴判決が言い渡される又は当社グループにとって不利な内容の和解がなされる場合、当社グループの事業、経営成績、財政状態、評判及び信用に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(26)財務報告に係る内部統制

当社グループでは、財務報告の信頼性に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでいますが、内部統制報告制度の運用により、当社グループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、また、将来にわたって常に有効な内部統制を構築及び運用できる保証はありません。更に、内部統制に本質的に内在する固有の限界があるため、今後、当社グループの財務報告に係る内部統制が有効に機能しない場合や、財務報告に係る内部統制に重要な不備が発生する場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2【沿革】

 (はじめに)に記載のとおり、当社(実質的な事業運営主体)は2000年1月31日にインターネットを利用したマーケティング・リサーチ会社として設立された株式会社マクロミル・ドット・コム((旧)マクロミル①)を前身とし、2013年11月に設立された株式会社BCJ-11(形式上の存続会社)が、2016年6月30日に(旧)マクロミル①を前身とする(旧)マクロミル②を吸収合併する形で、その事業を承継しています。そこで、以下では(旧)マクロミル①の設立から、現在に至る当社の沿革を記載しています。

 

年月

事業の変遷

2000年 1月

オンラインを利用した調査業を目的として、株式会社マクロミル・ドット・コムを設立

2000年 8月

自動インターネット・リサーチ・システム(AIRs)が完成し、自動調査「QuickMill」及び「OpenMill」サービスの販売開始

2001年 7月

付帯サービスとしていた集計、調査票設計及び分析を、「集計」、「調査票設計」及び「Quick-REPORT」としてパッケージ化し、販売開始

2001年12月

株式会社マクロミル((旧)マクロミル①)に商号変更

2004年 1月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2004年 2月

カスタマイズリサーチ「OrderMill」サービス販売開始

2004年 4月

オンライン・マーケティング・リサーチ業界の認知と発展に寄与することを目的として、専門研究機関「ネットリサーチ総合研究所」(現マクロミル総合研究所)を設立

2005年 2月

海外調査「GlobalMill」サービス販売開始

2005年 4月

東京証券取引所市場第一部へ市場変更

2007年12月

携帯型バーコードスキャナを用いた商品購買調査「QPR」サービス販売開始

2008年 7月

韓国において新会社 マクロミルコリア設立

2009年10月

ブランドデータバンク株式会社の完全子会社化(2011年4月吸収合併)

2010年 6月

ヤフー株式会社との業務提携開始

2010年 8月

ヤフーバリューインサイト株式会社のマーケティング・リサーチ事業を承継

2011年 1月

商品購買データを収集し、そのデータベースを一括管理する株式会社エムキューブアンドアソシエイツ(現 株式会社エムキューブ)設立

2011年 4月

中国において新会社 マクロミルチャイナ(明路市場調査(上海)有限公司)設立

2012年 2月

韓国の調査会社 EMBRAIN CO.,LTD.の株式の51%を取得し子会社化(2012年8月マクロミルコリアと統合しMACROMILL EMBRAIN CO.,LTD.に商号変更)

2012年 2月

オンライン・マーケティング(プロモーションの企画・運営等)支援会社、株式会社エムプロモ設立

2012年 4月

株式会社電通マーケティングインサイトとの合弁で株式会社電通マクロミル設立

2013年10月

セルフアンケートASP「Questant(クエスタント)」サービス販売開始

2013年11月

現在の当社である株式会社BCJ-11及びその100%子会社である株式会社BCJ-12の設立

2013年12月

株式会社電通マーケティングインサイト株式の51%を取得し子会社化

2013年12月

株式会社BCJ-12による株式公開買付け(完全子会社化)に賛意を表明

2014年 1月

株式会社電通マーケティングインサイトから株式会社電通マクロミルインサイトに商号変更

2014年 4月

東京証券取引所市場第一部上場廃止

2014年 4月

株式会社電通マクロミルが株式会社電通マクロミルインサイトに吸収合併

2014年 7月

株式会社BCJ-12が(旧)マクロミル①を吸収合併し、株式会社マクロミル((旧)マクロミル②)に商号変更

2014年 9月

デジタル・マーケティング調査「AccessMill」サービス販売開始

2014年10月

オランダ法人MetrixLab Holding B.V.を買収、経営統合

2014年12月

株式会社ケアネットとの合弁で医療及びヘルスケア分野専門のマーケティング・リサーチ会社、株式会社マクロミルケアネットを設立

2015年 2月

ユーザートークサービス「ミルトーク」販売開始

2015年 3月

株式会社日経リサーチとの業務提携開始

 

 

 

年月

事業の変遷

2015年 4月

シンガポール及びメキシコにおける拠点設立

2015年 4月

家計パネル調査「MHS」サービス販売開始

2015年 8月

明路市場調査(上海)有限公司(マクロミルチャイナ)とMetrixLab China Limitedの統合

2015年 8月

株式会社BCJ-11を株式会社マクロミルホールディングスに商号変更

2015年10月

海外でのデジタル・マーケティング調査「Global AccessMill」サービスの販売開始

2015年10月

オランダでTTC B.V.とモバイルパネル構築の合弁事業でMacromill Mobile Survey Sampling B.V.を設立

2016年 6月

当社(旧株式会社マクロミルホールディングス)が(旧)マクロミル②を吸収合併し、株式会社マクロミルに商号変更

2017年 2月

脳波を含む生体情報を活用したマーケティング・リサーチ事業への取り組みを開始するにあたり、株式会社センタンの株式の10%を取得し、同社との業務・資本提携を開始

2017年 3月

東京証券取引所市場第一部に株式を上場

2017年10月

米国における事業展開を強化するにあたり、米Acturus, Inc.を買収し、子会社化

2017年10月

東南アジア地区における事業展開を強化するにあたり、W&Sホールディングス株式会社(現 株式会社マクロミル・サウスイーストアジア)の株式の10%を取得し、同社との業務・資本提携を開始

2018年 1月

脳波を含む生体情報を活用したマーケティング・リサーチ事業への取り組みを強化するにあたり、株式会社センタンの株式の41%を追加取得し、同社を子会社化

2018年 7月

株式会社博報堂が保有する株式会社東京サーベイ・リサーチ(現 株式会社H.M.マーケティングリサーチ)株式の51%を取得し子会社化

2018年 7月

米国でMetrixLab US, Inc.が米Acturus, Inc.を吸収合併

2019年 4月

東南アジア地域における事業展開を強化するため、W&S ホールディングス株式会社(現 株式会社マクロミル・サウスイーストアジア)の株式の41%を追加取得し、同社を子会社化

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2019年6月30日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

23

40

48

146

22

6,305

6,584

所有株式数

(単元)

176,407

18,845

30,080

144,748

1,628

28,224

399,932

3,400

所有株式数の割合(%)

44.11

4.71

7.52

36.19

0.41

7.06

100.00

 (注)自己株式135株は、「個人その他」に1単元、「単元未満株式の状況」に35株含まれております。

 

3【配当政策】

 当社は、株主に対する利益還元を重要な経営上の施策の一つとして認識しております。一方で、将来の成長投資に
必要となる内部留保の充実と、財務基盤の確立、株主への利益還元を総合的に勘案することが大切だと考えており、
当社の資本コストを上回る投資案件がある場合には、企業価値向上につながる戦略的投資を実行し、持続的な売上高
及び利益成長を実現することと、それを可能とする健全な財務基盤の確立を優先することが、株主の皆様との共通の
利益の実現に資すると考えております。

 従って当社は、長期的には20-30%程度の連結配当性向を目標としつつ、当面の間は上記政策に沿う範囲の中で、
株主の皆様に対して、安定的かつ継続的な増配を実現する形で剰余金の配当を行うことを基本方針といたします。併
せて、自己株式の取得につきましても、事業展開、投資計画、内部留保の水準、業績動向等を総合的に勘案しなが
ら、利益還元策の一環として機動的な実施を検討していく方針です。

 また当社は、定款に「剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがあ
る場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める」旨を規定しており、機動的な配当及び自己
株式の取得の実施を可能としております。

 

 なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(百万円)

1株当たり配当額(円)

2019年8月7日

359

9

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性10名 女性-名(役員のうち女性の比率 -%)

(1)取締役の状況

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

取締役

スコット・

アーンスト

1963年4月16日

1987年 2月 IVY FUND GROUP社 入社

1988年 4月 東芝メディカルシステムズ社(米)入社

1992年 5月 コダック社 入社

1996年 1月 INTERMAX SOLUTIONS社 入社

1997年 1月 AdKnowledge社 入社

1999年 4月 Personify社 創業

2002年 5月 Compete社 入社

2008年 3月 Compete社 最高経営責任者

2013年 6月 Millward Brown Digital社 最高経営責任者

2015年10月 当社 取締役兼代表執行役 グローバルCEO

2016年10月 当社 指名委員、報酬委員

2018年 9月 当社 取締役兼代表執行役社長 グローバルCEO(現任)

注3

75,000

取締役

西 直史

1979年12月18日

2004年 4月 マッキンゼー・アンド・カンパニー 入社

2007年 5月 ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・ジャパン・LLC(旧ベインキャピタル・アジア・LLC) 入社(現任)

2014年 7月 当社 執行役

2017年 9月 当社 取締役(現任)、監査委員(現任)

2018年 3月 (株)アサツー ディ・ケイ(現(株)ADKホールディングス) 社外取締役、監査等委員(現任)

2019年 8月 (株)Works Human Intelligence 社外取締役(現任)

2019年 9月 当社 指名委員(現任)

注3

社外取締役

ローレンス・ウェバー

1955年7月7日

1978年 9月 Mercersburg Academy 英語教諭

1981年10月 Figgie International 入社

1983年10月 Humphrey Browning MacDougal 入社

1987年 6月 Weber Group CEO

1994年 5月 Thunder House CEO

1996年11月 Weber Shandwick CEO

2002年 1月 Interpublic’s Advanced Marketing Services CEO

2006年 1月 Racepoint Global CEO(現任)

2012年 8月 Pegasystems Inc. 取締役(現任)

2016年11月 当社 社外取締役(現任)

2017年 5月 RMG Networks Holding Corporation 取締役(現任)

2017年 9月 当社 報酬委員(現任)

2018年 9月 当社 指名委員

注3

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

社外取締役

入山 章栄

1972年12月8日

1998年 4月 (株)三菱総合研究所 入社

2008年 8月 米ニューヨーク州立大学バッファロー校

      スクール・オブ・マネジメント

      Assistant Professor

2013年 8月 早稲田大学ビジネススクール

      准教授

2016年 5月 当社 社外取締役(現任)、監査委員

2016年10月 当社 指名委員(現任)、報酬委員(現任)

2019年 4月 早稲田大学ビジネススクール 教授(現任)

2019年 6月 ロート製薬(株) 社外取締役(現任)

注3

社外取締役

水島 淳

1981年4月14日

2005年10月 西村ときわ法律事務所(現西村あさひ法律事務所)入所

2013年 8月 WHILL, Inc. Director of Business Development

2014年 8月 西村あさひ法律事務所 復職

2016年 1月 西村あさひ法律事務所 パートナー弁護士(現任)

2016年11月 当社 社外取締役(現任)、監査委員(現任)

2019年 9月 当社 指名委員(現任)

注3

社外取締役

西山 茂

1961年10月27日

1984年 4月 監査法人サンワ事務所(現有限責任監査法人トーマツ)入所

1995年 9月 (株)西山アソシエイツ 代表取締役

2002年 4月 早稲田大学アジア太平洋研究科 助教授

2003年 4月 ピジョン(株) 社外監査役

2006年 4月 早稲田大学アジア太平洋研究科 教授

2016年 4月 早稲田大学経営管理研究科 教授(現任)

2016年 6月 ユニプレス(株) 社外取締役、監査等委員(現任)

      (株)リコー 社外監査役(現任)

2018年 9月 当社 社外取締役(現任)、監査委員(現任)

2019年 9月 当社 報酬委員(現任)

注3

1,800

76,800

 (注)1ローレンス・ウェバー氏、入山 章栄氏、水島 淳氏及び西山 茂氏は社外取締役であります。

2.当社の指名委員会等の体制は以下のとおりとなっております。

指名委員会

委員長 水島 淳、委員 西 直史、入山 章栄

報酬委員会

委員長 ローレンス・ウェバー、委員 入山 章栄、西山 茂

監査委員会

委員長 西山 茂、委員 水島 淳、西 直史

3.2019年9月25日付の第6期定時株主総会による同日付の選任後、1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。

4.「所有株式数」欄には、2019年9月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。

5.「所有株式数」欄には、株式累積投資による取得持株数を含めた実質持株数を記載しております。なお、2019年9月1日以降の株式累積投資による取得株式数は、提出日(2019年9月26日)現在確認できないため、2019年8月31日現在の実質持株数を記載しております。

6.上記に記載されている所有株式数以外に、新株予約権によりスコット・アーンスト氏は842,200株の潜在株式(当社の発行する全ての新株予約権が行使された場合における発行済株式総数に対する割合は2.04%)を保有しております。

(2)執行役の状況

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表執行役

社長

グローバルCEO

スコット・

アーンスト

1963年4月16日

(1)取締役の状況に記載しております。

注1

75,000

代表執行役副社長

日本代表

佐々木 徹

1975年3月14日

1999年 4月 (株)一広 入社

2002年12月 (株)エービーシーマート 入社

2003年 6月 当社 入社

2014年10月 (株)グライダーアソシエイツ 入社

2015年 6月 当社 入社

2015年10月 当社 執行役 日本担当

2018年 9月 当社 代表執行役 副社長 日本担当

2019年 9月 当社 代表執行役 副社長 日本代表(現任)

注1

6,000

執行役

副社長

グローバルCHRO

岡 慎一郎

1969年3月8日

1991年 4月 (株)東芝 入社

2002年 5月 ユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)

      (株) 入社

2008年 9月 日本アイ・ビー・エム(株) 入社

2012年 1月 IBMコーポレーション 入社

2013年 8月 日本アイ・ビー・エム(株) 入社

2014年 3月 日本コカ・コーラ(株) 入社

2015年 9月 当社 執行役グローバルCHRO

2018年 9月 当社 執行役 副社長 グローバルCHRO(現

      任)

注1

15,000

執行役

副社長

グローバル

CFO

清水 将浩

1964年11月19日

1988年  4月 J.P.モルガン証券会社(現JPモルガン証券株式会社) 入社

2001年  6月 同社 マネジング・ディレクター

2004年  9月 株式会社ファーストリテイリング 入社

2005年  6月 同社 グループ事業開発部長

2010年  7月 株式会社ドミノ・ピザジャパン入社 執行役員 CFO

2016年  3月 同社 取締役執行役員 CFO

2017年12月 当社 執行役グローバルCFO

2018年 9月 当社 執行役 副社長 グローバルCFO(現任)

注1

執行役

副社長

欧米担当

ウィレム・マティス・エリアス

1970年8月16日

1996年 1月 Monitor Company 入社

2000年 1月 MetrixLab社 入社

2019年 7月 MetrixLab社 CEO(現任)

2019年 9月 当社 執行役 副社長 欧米担当(現任)

注1

208,000

304,000

(注)1.2019年9月25日付の取締役会による選任後、最初に招集される定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までであります。

2「所有株式数」欄には、2019年9月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。

3.上記に記載されている所有株式数以外に、2019年8月31日現在において、新株予約権によりスコット・アーンスト氏は842,200株の潜在株式(当社の発行する全ての新株予約権が行使された場合における発行済株式総数に対する割合は2.04%)及び佐々木徹氏は4,000株(同0.01%)をそれぞれ保有しております。

 

② 社外役員の状況

社外取締役ローレンス・ウェバー氏は、デジタル・マーケティング領域に関する豊富な知見や長年の経営経験を持った企業経営者であります。

社外取締役入山 章栄氏は、早稲田大学ビジネススクールにて経営戦略論・国際経営論を専門とする教授であります。

社外取締役水島 淳氏は、企業グループのコンプライアンスに関する高い知見と監督能力を有し、豊富な経験と幅広い知見を持った弁護士であります。

社外取締役西山 茂氏は、財務会計及び経営管理に関する高い知見と職業倫理を有し、豊富な経験と幅広い知見を持った大学教授であります。

なお、当社と各役員との間で人的関係、資本的関係及びその他の利害関係はありません。

社外取締役の果たすべき機能及び役割につきましては、独立した立場から豊富な経験や幅広い見識をもとに、執行役の業務の執行について監督するとともに、経営の意思決定について妥当性の観点から有用な助言を行うことであります。当社は東京証券取引所が定める独立性基準を参考に社外取締役を選任しております。

 

③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

監査委員会は四半期に1度、外部会計監査人より、四半期レビューの結果について報告を受けるとともに、レビューにより判明した課題について、適宜協議を行っています。また、内部監査部門は、監査委員会に出席し、内部監査の結果について報告するとともに、社外取締役を含む監査委員との間で、ガバナンスや会社のリスク等について協議を行っています。

 

4【関係会社の状況】

2019年6月30日現在

名称

住所

資本金

主要な事業の

内容

議決権の所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社電通マクロミル

インサイト

(注)2、4

東京都中央区

360

百万円

市場調査

52.0

役員の兼任(1名)

調査受託

株式会社H.M.マーケティング

東京都中央区

30

百万円

市場調査

51.0

なし

株式会社エムキューブ

(注)4

東京都港区

400

百万円

消費者調査パネルの構築と運営管理等

78.9

当社への購買動向データ等の提供

役員の兼任(1名)

株式会社マクロミル

ケアネット

東京都港区

45

百万円

市場調査

85.1

調査受託

株式会社エムプロモ

東京都港区

25

百万円

市場調査のノウハウを生かしたプロモーション事業

100.0

役員の兼任(1名)

調査委託

調査結果報告

MACROMILL EMBRAIN CO.,LTD.

(注)4

韓国ソウル市

2,518

百万ウォン

市場調査

50.5

調査委託

調査結果報告

役員の兼務(3名)

Siebold Intermediate B.V.

オランダ

ロッテルダム

1

ユーロ

持株会社

100.0

役員の兼任(1名)

MetrixLab Holding B.V.

オランダ

ロッテルダム

30

千ユーロ

持株会社

(100.0)

役員の兼任(1名)

MetrixLab B.V.

オランダ

ロッテルダム

30

千ユーロ

本社機能

(100.0)

なし

MetrixLab Nederland B.V.

オランダ

ロッテルダム

18

千ユーロ

市場調査

(100.0)

なし

MetrixLab UK Ltd.

イギリス

ロンドン

1

英ポンド

市場調査

(100.0)

役員の兼任(1名)

MetrixLab US, Inc.

米国

デラウエア州

1

米ドル

市場調査

(100.0)

役員の兼任(1名)

明路市場調査(上海)

有限公司

(注)4

中国上海市

11

百万人民元

市場調査

(90.0)

調査委託

調査結果報告

役員の兼任(1名)

Precision Sample LLC

米国

コロラド州

65,552

米ドル

市場調査におけるパネル提供

(73.5)

パネル提供委託

開発委託

MetrixLab Singapore Pte. Ltd.

シンガポール

 

50,000

シンガポールドル

市場調査

(100.0)

役員の兼任(1名)

その他19社

 

 

 

 

 

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

EOLembrain Online Marketing Research Co., Ltd.

台湾台北市

25,108

千台湾ドル

市場調査

(40.0)

なし

 (注)1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

2.株式会社電通マクロミルインサイトについては、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。2019年6月期に作成されたIFRSに基づく財務諸表における主要な損益情報等は以下のとおりです。

主要な損益情報等

(1)売上収益  5,930百万円

(2)営業利益   946百万円

(3)当期利益   650百万円

(4)資本合計  2,857百万円

(5)総資産額  3,908百万円

3.議決権の所有割合について、当社の子会社を介して保有する議決権割合については括弧書きを付して記載しています。

4.特定子会社に該当しています。

 

26.営業費用

 営業費用の内訳は以下のとおりです。

 

 前連結会計年度

(自2017年7月1日

  至2018年6月30日)

 

 当連結会計年度

(自2018年7月1日

  至2019年6月30日)

 

百万円

 

百万円

人件費

14,509

 

16,323

パネル費

5,187

 

6,402

外注費

5,089

 

5,974

減価償却費及び償却費

1,052

 

1,411

その他

6,566

 

6,397

合計

32,404

 

36,510

1【設備投資等の概要】

当連結会計年度において実施した設備投資は、主にマクロミルグループにおけるデジタル・マーケティング関連のシステム改良や、ITインフラ増強等で総額2,088百万円となりました。

なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却はありません。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値54,362 百万円
純有利子負債23,880 百万円
EBITDA・会予6,183 百万円
株数(自己株控除後)40,320,165 株
設備投資額N/A
減価償却費2,783 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費N/A
代表者取締役兼代表執行役社長グローバルCEO スコット・アーンスト
資本金1,049 百万円
住所東京都港区港南二丁目16番1号
会社HPhttps://www.macromill.com/

類似企業比較