1年高値19,970 円
1年安値6,345 円
出来高0 株
市場マザーズ
業種情報・通信業
会計日本
EV/EBITDA137.0 倍
PBR38.7 倍
PSR・会予48.8 倍
ROA13.4 %
ROIC14.7 %
営利率30.5 %
決算4月末
設立日2009/4/30
上場日2018/4/20
配当・会予0.0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオ21.5 倍
売上高(百万円)&収益性(%)
売上3y CAGR・予想:18.8 %
利益(百万円)
営利3y CAGR・予想:21.2 %
純利3y CAGR・予想:19.0 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

 当社は、「驚きを心に」をコンセプトとして、人々の生活が便利に楽しくなるように、人工知能(以下「AI」(注1)という)を活用したサービスを、個人向けには頭脳ゲーム等のアプリケーションとしてスマートフォンやタブレット端末上で展開し、企業向けには様々な領域における機械学習等のAIサービスとして提供しております。当社では将棋AIの研究に取り組み続け、当社エンジニアが開発したAIが現役プロ棋士に勝利するなどの実績を残してきました。また、これまでに当社が開発してきた「将棋ウォーズ」、「Backgammon Ace」、及び「CHESS HEROZ」といった頭脳ゲーム(思考能力を用いて競うゲーム)に代表されるアプリケーションの開発を通じて蓄積した機械学習(注2)等のAI関連技術は当社のコア技術となっております。当社は、一般社団法人「日本ディープラーニング協会」の正会員及び一般社団法人「人工知能学会」の賛助会員として最先端の動向を把握するなど、AIを戦略的な重点分野と位置付け、ビジネスを行っております。AIソフトウエアビジネスの全世界市場規模については、2018年は95億ドルとなっておりましたが、2025年には1,186億ドルに達するとの調査結果もあり(出所:Tractica, Artificial Intelligence Market Forecasts, 1Q 2019)、当社が属するAI市場は、ディープラーニング等の機械学習関連アルゴリズムの高度化に加えて、機械学習に利用可能な計算機の能力向上やデータの増加により、更なる成長が続いております。

 当社は、AI関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりませんが、主たるサービスの特徴を分類すると、(1)AIをBtoCビジネスとして展開する「AI(BtoC)サービス」、及び(2)AIをBtoBビジネスとして展開する「AI(BtoB)サービス」になります。それぞれの収益は、AIサービスの使用料やスマートフォンアプリでの有料課金収入となりますが、AIは、継続的にデータを入力し、その結果をフィードバックして機械学習を続けることにより、その精度が高まっていくという性質を持つため、当社のAIサービスを活用しているユーザーには継続利用するインセンティブが働くことになります。

 

(1)AI(BtoC)サービス

 当社のAI技術は、将棋、囲碁、バックギャモン、チェスといった頭脳ゲームAI開発の過程で蓄積されました。具体的には、ビッグデータと呼ばれる、従来のデータ処理技術では処理することが困難であると考えられる膨大なデータ群から、機械学習等の技術に基づいて重要な示唆を導き出す技法になります。例えば、将棋AIの開発においては、過去のプロ棋士の棋譜を活用した機械学習の導入以降、評価関数と呼ばれる局面の優劣を判断する関数の精度が大幅に向上し、コンピューター将棋の棋力の向上が見られました。

 

図:将棋AI開発について

(画像は省略されました)

 

 上図のとおり、機械学習導入以前の将棋AI開発においては、エンジニアによる手作業、つまり最善と考えられる指し手を規定するためのプログラムを一行ずつ記述することによって、AIを開発することが一般的でした。しかしながら、手作業によるプログラミングでは将棋AIの棋力向上には限界がありました。そこで、より精度が高い将棋AIを高効率に開発するために機械学習が導入されることになりました。機械学習を用いることにより、コンピューターが過去のプロ棋士の棋譜データを自ら反復学習し、パラメーター調整等を自動で行いながら、手作業では記述しきれない精緻なプログラムを構築することが可能となりました。その結果、当社エンジニアが開発した将棋AIが2013年に現役プロ棋士に勝利するなど、AIが日進月歩で進化していることが示されております。また、2015年10月には、情報処理学会から「コンピューター将棋プロジェクトの終了宣言」が出されております。

 

図:将棋AI分野での機械学習の適用とその進歩

(画像は省略されました)

 

 現在は、このような手法に加えて、深層学習(ディープラーニング)(注3)や強化学習(注4)といった手法を実施しながら、日々AIの精度を向上させております。

 当社ではこのAIを活用したアプリケーションを、主に、Google Inc.が運営するGoogle PlayやApple Inc.が提供するApp Store等世界標準のプラットフォーム(注5)を通じてBtoCサービスとして展開しており、収益はそれらの有料課金収入が中心となります。またアプリケーションの運営効率化のためにもAIを活用しております。現在提供しているアプリケーションの特徴としては、当社の戦略的な重点分野であるAIの活用に加えて、リアルタイムオンライン対戦技術を活用したサービスとしていることが挙げられます。一般的には、スマートフォン端末等においては、通信遅延の問題等によりリアルタイムオンライン対戦は困難とされておりますが、当社では同時対戦型アプリケーションの豊富な開発経験をもとに高品質なリアルタイムオンライン対戦をユーザーに提供することが可能となっております。主要なサービスの内容は下表の通りとなります。

アプリケーション

内容

将棋ウォーズ

会員数500万人以上を誇る世界最大のスマートフォン将棋ゲームアプリ(日本将棋連盟公認)で、現代特有のAIとグラフィックや音楽により、ユーザーは新しい将棋の世界観の中で全世界のプレイヤーとオンライン同時対戦が可能です。Google PlayやApp Store等のプラットフォームを主として展開しております。本アプリにおいては、ユニークなAI課金を行っております。これは、ユーザーがオンライン対戦しているときに、アプリ内で「棋神」と呼ばれる、当社エンジニアが開発したAIが、ユーザーに代わって指し手を進めてくれる機能であり、5手120円でユーザーに販売されております。また、終局後には同AIが算出する評価関数に基づいてプレイ中の分析結果を振り返ることもでき、棋力向上に役立てることができます。日本将棋連盟公認の免状・認定状(六段~5級)申請も可能となっており、将棋の全国大会の予選にて使われることもあります。

また、民放キー局のAIをテーマにしたテレビドラマで使用等、各種メディアとの連携を強化しています。

Backgammon Ace

AIとグラフィックを駆使したバックギャモンのスマートフォンアプリで、Google PlayやApp Store等のプラットフォームを主として展開しております。ユーザーは世界中のプレイヤーとオンライン同時対戦やAIが算出する評価関数に基づく最善手やプレイの分析結果を知ることができます。

CHESS HEROZ

AIを最大限に活かし、快適・スピーディーなオンライン対戦を提供するチェスアプリで、Google PlayやApp Store等のプラットフォームを主として展開しております。華麗なグラフィックと洗練されたユーザーインターフェイスの下、世界中のプレイヤーといつでもどこでも対戦することができます。AIが算出する評価関数に基づくベスト・ムーブやプレイの分析結果を知ることができます。

 

(2)AI(BtoB)サービス

 将棋や囲碁といった頭脳ゲームにおけるAI開発では、深層学習等の機械学習を活用しておりますが、こうしたAI開発の手法の根幹となるのは、ニューラルネットワークという人間の脳を模した学習システム等の汎用性の高い技術になります。したがって、将棋等のAI開発で蓄積したAI関連の技術を活用することにより、インプットとなるデータを変えることで頭脳ゲーム以外の問題を解決することが可能となっております。このAI(BtoB)サービスにおいては、様々な領域の事業会社に対してAIサービスを提供しており、当社のAIが高い付加価値を創出できることが実証されております。

 当社ではAIサービス提供にあたっては、金融等の各業界に当社AI基盤技術を複製してBtoB向けAIを提供しておりますが、精度の高いAIサービスを提供するためには、各業界に蓄積されたデータを継続的に機械学習する必要があります。そのため、当社では積極的にパートナーシップ戦略を実行しております。すなわち、資本を含む提携を各産業を代表する事業会社と実施することで、長期的な視点に立ち継続的にデータを活用した学習を行うことが可能となっております。

 なお、具体的には下表領域について、その初期設定から運用・継続学習フェーズにおいて、AIサービスを提供しております。

領域

提供しているAIの内容

使用エンジン

金融

株価等の市場予測を行うAIや、ユーザーの投資行動を分析し投資パフォーマンス向上に資するフィードバックを行うAI

予測エンジン

分類エンジン

建設

物件の構造や類似物件の設計情報等を活用して最適な構造設計を行うAI

分類エンジン
最適解探索エンジン

エンターテインメント

機械学習により頭脳ゲームにおいてユーザーの対戦相手となるAI、ユーザーの行動分析を行いその精度やユーザーの継続率を向上させるAI

頭脳ゲームエンジン
ゲーム開発エンジン

その他
(メディア領域等)

後述の機能別エンジンを組み合わせたAI

予測エンジン
配置最適化エンジン等

 収益構造については、AIの提供開始時において、顧客から初期設定フィーを受領し、その後、継続する顧客から月次で継続フィーを受領する収益構造を基本としております。すなわち、当社のビジネスモデルはフロー収入となる初期設定フィーに加えて継続フィーを得ているストック型ビジネスとなります。また、AIの性質上、機械学習を継続するほどその精度が向上することから、顧客にとっては当社AIサービスを継続使用するインセンティブが働くため、当社は安定した収益基盤を確保することが可能となります。

 また、各産業におけるAI構築ノウハウを蓄積するとともに、「HEROZ Kishin」と呼ばれる社内専用MLaaS(Machine Learning as a Service)(注6)を備えるなど、将棋AIで培ったAI技術の標準化が進んできており、インプットするデータを変えるだけで幅広い産業で様々な課題に対して効率的にAIサービスを提供できる体制構築を進めております。このMLaaSを活用して、各産業に対して上述のAIの提供を行っております。そして、AIサービス提供に際しては、大規模サーバ構築を含む包括的なAIサービスの提供体制を構築することにより、安定した収益を獲得するように努めております。

 

図:MLaaS「HEROZ Kishin」の仕組み

(画像は省略されました)

 

 なお、「HEROZ Kishin」には下表のような機能別エンジンがあり、それぞれのエンジンをカスタマイズしたり組み合わせたりすることで、前述の領域における顧客ニーズに合わせて効率的に提供することが可能となります。

頭脳ゲームエンジン

将棋・囲碁・麻雀・チェス・バックギャモン等の頭脳ゲームをはじめ、その他ゲームにも適応できるエンジンです。

予測エンジン

過去の蓄積データをもとに未来を予測し、与信判断や株価予測・ユーザー購買予測を行うエンジンです。

分類エンジン

様々なデータの特徴を理解し、適切なカテゴリに分類するエンジンです。

異常検知エンジン

センサーや数値の時系列データを解析し、通常状態では見られない、異常状態を特定し、アラートをかけるエンジンです。

経路最適化エンジン

複数の制約条件のもとで目標までの最適な経路を探索し、状況に適した最適な経路を発見するエンジンです。

配置最適化エンジン

複数の制約条件のもとで、定められた評価軸に対して最適な結果を得るための配置を決定するエンジンです。

文章処理エンジン

自然言語を理解し、カスタマーサポートなどにおける個別対応に適したエンジンです。

最適解探索エンジン

過去のユーザー行動をもとに趣味・嗜好を判別し、最適なコンテンツ予測や最適ユーザーを探索するエンジンです。

ゲーム開発エンジン

ゲームルール生成、コンピュータープレイヤーの創出、自動テストに対応できるゲーム用のエンジンです。

画像認識エンジン

画像のピクセルデータから、顔や物体の特徴、年齢などの複雑な要素を認識するエンジンです。

 (注)1.人工知能(AI)とは、コンピュータープログラムを用いて、人間と同等の知的能力を実現させるための基礎技術及びシステムとなります。

 (注)2.機械学習とは、人間が有する学習能力に類似した機能をAIに持たせることにより、AIが自動的に学習し進化するための手法となります。具体的には、教師データ(学習の元になるデータ)に基づいて機械学習することで、未知の状況においても、学習により構築したパターンに基づいて、AIが精度の高い判断を行うことが可能になります。

 (注)3.深層学習(ディープラーニング)とは、入力に対して出力を決める処理の層を深く(ディープに)したニューラルネットワーク(人間の脳機能を模すことで効率の良い学習を施すことができる数学モデル)を用いることで、教師データが持つ特徴を手作業ではなくコンピュータープログラムが抽出し、精度向上を目指す機械学習の一手法となります。

 (注)4.強化学習とは、明確な教師データが与えられない環境において、コンピュータープログラムが試行錯誤によってその価値を最大化するように振る舞う、機械学習の一手法となります。

 (注)5.プラットフォームとは、ソフトウエアやハードウエアを動作させるために必要な、基盤となるハードウエアやOS、ミドルウエア等のことを指します。また、それらの組み合わせや設定、環境のことで、Google Inc.が運営するGoogle Play及びApple Inc.が提供するApp Store等が含まれます。

 (注)6.MLaaS(Machine Learning as a Service)とは、機械学習を標準化して提供することが出来るサービスになります。

 

[事業系統図]

 当社の事業系統図は以下のとおりであります。

(画像は省略されました)

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針及び経営環境等

 当社は、設立以来「世界を驚かすサービスを創出する」という理念のもと、将棋等の頭脳ゲームAIを開発する過程で培った技術力を背景に、AI革命を起こし、未来を創っていく集団であり続けることを目指しております。

 当社が属するAI関連市場は成長を続けており、AIソフトウエアビジネスの全世界市場規模は、2018年は95億ドルとなっておりましたが、2025年には1,186億ドルに達するとの調査結果もあります(出所:Tractica, Artificial Intelligence Market Forecasts, 1Q 2019)。今後、AI関連市場は拡大を続けるものと見込まれており、各産業で実用化に向けた取り組みが進んでおります。当社のAI関連事業は将棋等の頭脳ゲームAI領域から始まりましたが、現在は建設などのインダストリアルAI領域へと適用範囲の拡大を続けております。

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社が対処すべき主な課題は以下のとおりであります。

① 新技術への対応

 当社が強みとするAI関連の技術は、将来的な利用可能性の高さから世界的に研究開発が活発に行われております。このような事業環境の下で当社が事業を継続的に拡大していくには、様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識しており、その対応を行っております。当社では、現在所属している一般社団法人「人工知能学会」の賛助会員や一般社団法人「日本ディープラーニング協会」の正会員として最先端の情報収集に努め、またコンピューター将棋や囲碁AI関連の大会等で上位入賞するための情報収集や試行錯誤を通じて、最先端のAI技術の開発と導入を行いながらその技術力向上に取り組んでおります。

 

② 人材の確保

 当社は、AI市場の拡大、新規参入企業の増加、顧客・ユーザーのニーズの多様化に迅速に対応していくため、最先端の技術を有する人材の確保、育成が必要と考えております。

 しかし、優秀な能力を持つ人材獲得は、他社とも競合し、安定した人材確保が容易ではない状況が今後も継続すると考えております。当社としましては、技術力の高さを通じて市場でのプレゼンスを高めたり、優秀な人材が興味や関心を持つ分野での各種取り組みを強化すること等によって会社の魅力を訴求していくことが重要であると考えております。また、社内研修の強化等を図っていくことで人材の育成につなげたいと考えております。

 

③ 情報管理体制の強化

 当社では、現在、様々な業界に対してAIサービスの提供を行っております。このようなAI開発のためには、それぞれの業界において蓄積されたデータが必要になるため、データを有する企業とのパートナーシップ戦略を採用しております。その結果、当社では顧客の機密情報を扱っており、また、当社のBtoCサービスではユーザーに関連する情報も扱っていることから、情報管理規程等に基づいた管理を徹底しております。今後も社内教育を継続して行ってまいります。

 

④ システム基盤の強化

 当社の収益の基盤となるサービスを展開するためには、大量の情報処理やシステム稼働の安定性を確保することが経営上重要な課題であると認識しております。そのため、システムを安定的に稼働させるための人員の確保およびサーバの拡充に努めてまいります。

 

⑤ 知的財産権の確保等について

 当社では、日々のAI開発業務から生じた新規性のある独自技術の保護のために、当社単独または共同開発企業等と共同で、それらに関する特許権等の知的財産権の取得を図っております。しかしながら、AI開発分野においては、国内外大手IT企業等が知的財産権の取得に積極的に取り組んでいるため、当社も特許権等の取得により当社の活動領域を確保することが課題であると認識しております。今後、様々な業界に対してAIを開発することによって有用な知見が得られることが期待されるため、外部専門家とも協力しながら、独自の技術分野については、他社に先立って戦略的に特許権等を取得していきます。

 

⑥ サービスの安全性及び健全性の確保

 当社では、AI(BtoC)サービスにおけるユーザーが安心して当社のサービスを利用できるように、下記のガイドラインを設け、その安全性・健全性の確保に努めております。

当社の安全性・健全性に関するガイドライン

第1条(目的)

 このガイドラインは、HEROZ株式会社(以下「当社」という)が運営・提供するゲーム等のサービスについて、当該サービスを利用する者(以下「利用者」という)が安心・安全に楽しめるサービスの提供を実現するために必要な施策を示すことを目的とする。

第2条(施策)

 前条の目的を達するために以下の施策を行う。

(1)法令遵守の徹底

 サービスの開発・提供に際して、景品表示法その他の関連する法令を遵守する。提供するサービスについて将来的に違法と判明した場合は、直ちに停止する。

(2)20歳未満の利用者の保護の徹底

 入会時もしくは課金時に年齢認証を行い、20歳未満の利用者による過度な課金利用を未然に防止する。月間課金上限額(税抜)については、20歳未満利用者の場合、月額20,000円とし、16歳未満の場合は月額5,000円とする。

(3)リアル・マネー・トレード(RMT)の禁止

 RMTは一切禁止とする。利用規約においてRMTを禁止している旨を明記するとともに、RMT利用が判明した利用者には、強制退会も含め、速やかに必要な措置を講じる。

(4)不適切行為に対する措置

 利用規約違反など、サービスにおいて不適切と判断される行為を行った利用者に対しては、強制退会も含め、速やかに必要な措置を講じる。

(5)利用者間コミュニケーションの監視

 利用者間のコミュニケーションが安心・安全に行われるよう、定期的に監視し、利用者間の不適切なコミュニケーションを発見した場合には迅速な対処を行う。

(6)適切な有料アイテム出現確率

 有料ガチャのようにランダムで出現する有料アイテムについては、その出現確率を適切な水準に設定する。

(7)社員研修・教育

 サービスの安全性・健全性を向上させるため、社員の研修・教育を実施する。

第3条(更新)

 サービスの変化、利用者の状況の変化、その他社会状況等の変化に鑑み、当ガイドラインの内容を最適な状態とするべく努力をする。

 

⑦ 内部管理体制の強化

 当社におきましては、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、当社の事業拡大に応じた内部管理体制の構築を図るとともに、金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。

 また、当社の成長速度に見合った人材の確保および育成も重要な課題と認識しており、継続的な採用活動と研修活動を行ってまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項および本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)事業内容に関するリスクについて

① AI関連市場について

 当社が属するAI関連市場は、各産業でAIの実用化に向けた取り組みが進んでいること等から、今後も拡大を続けていくと予想しております。また、当社の事業展開も当該市場の拡大をその基本的条件としております。

 しかしながら、AI関連市場の成長は、AI技術の開発、利用、普及等を制限するような法規制、政策、景気動向、技術革新、関連する市場の動向等の様々な要因により影響を受けます。これらの要因により、AI関連市場の成長ペースが大きく鈍化した場合には、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。また、市場の拡大が進んだ場合であっても、当社が同様のペースで順調に成長しない可能性があり、かかる場合には、当社の事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 技術革新について

 当社の事業領域であるAI関連市場は全世界で研究開発が進んでおり、技術革新の速度が極めて速いという特徴があります。当社はそうした技術革新に対応できる体制づくりに努めており、AIを活用したビジネスにより収益の拡大を図っていく所存でありますが、今後において技術革新のスピードやこれに伴う新たなビジネスモデルの出現を含む市場環境の変化に、当社が適時適切に対応出来ない場合、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 事業拡大に伴う継続的な設備・システム投資について

 当社は極めて速い技術革新のスピードに対応していくために、必要な研究開発資金を適時適切に投入するとともに、サーバ等の設備に順次投資を行っていく必要があります。しかし、このような研究開発投資や設備投資にもかかわらず、当社の想定を上回る急激な事業環境の変化等により、想定した投資効果を得ることができない可能性があります。その結果、業績の悪化、将来のキャッシュ・フローの見積額の減少等が生じた場合、固定資産に関して減損損失等が発生し、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

④ プラットフォーム運営事業者の動向

 当社のBtoCサービスは、大手プラットフォーム事業者がサービス提供するプラットフォーム上において、各プラットフォーム事業者のサービス規約に従いサービスを提供しており、ユーザーへのサービス提供に係るシステムの利用、ユーザー獲得、代金回収等において、かかるプラットフォーム事業者に実質的に依存しております。今後、何らかの理由でプラットフォーム事業者との契約継続が困難となった場合、プラットフォーム事業者による手数料や利用料等の料率変更やサービス内容の変更、事業戦略の転換があった場合には、当社のBtoCサービスの提供が困難になる等、当社のサービス内容の変更や手数料等の負担が増加する可能性があり、その結果、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ モバイルアプリについて

 当社が提供するモバイルアプリにおいては、アプリおよびゲーム内でのアイテム課金や月額プレイ課金による収益が主たる収入となっているため、ユーザーの嗜好にあった課金アイテムの提供を行うとともに、イベントの開催、アプリのアップデート等を通じてユーザーの利用を活性化しユーザーに継続してアプリを利用してもらえるように運営しております。しかし、かかる施策が適時適切に行えなかった場合、または施策が功を奏さなかった場合のほか、競合他社が当社のモバイルアプリよりも魅力あるタイトルを市場に投入するなどして、当社の提供するモバイルアプリの競争力が低下した場合等には、ユーザーのアイテム課金や月額プレイ課金が継続して利用されない状況になり、想定していた収益が得られない可能性があります。この結果、当社の事業および業績に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

⑥ 機密情報の管理体制について

 当社のAIが学習対象とする情報の中には、顧客の経営戦略上極めて重要かつ機密性が高い情報が含まれる場合があります。また、当社のBtoCサービスでは、ユーザーに関連する情報も扱っております。当社では、これらの情報の管理においては、アクセス制限等を行うことで社内での機密性確保並びに漏洩防止を図っておりますが、万が一当社社員の故意・過失、事故、災害、悪意を持った第三者の不正アクセスやサイバー攻撃などにより、これらの情報の漏洩が生じた場合、損害賠償やセキュリティシステム改修のために多額の費用負担が発生し、また、当社への信頼性が揺らぐことにより、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があり、その結果、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 競合の動向について

 当社の属するAI関連事業分野においては、本書提出日現在で競合他社が全世界に存在しているほか、新規参入事業者も非常に多く見受けられ、今後も他業種大手企業から高度に専門化した新興企業に至るまで、様々な事業者が新規に参入する可能性があります。これらの競合他社や新規参入事業者は、その資金力、技術開発力、価格競争力、顧客基盤、営業力、ブランド、知名度などにおいて、当社よりも優れている場合があり、その優位性を活用してサービスの開発に取り組んだ場合、当社が競争で劣勢に立たされ、当社の期待通りにサービスを提供できない、または顧客を獲得・維持できないことも考えられます。また、AI関連市場はいまだ未成熟であるため、かかる新規参入や競合他社の動向等により、市場シェアの構成が急激に変化する可能性があり、かかる場合には、当社の事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社としましては、これまで培ってきたAI技術を活かして、顧客・ユーザーのニーズに合致したAIサービスの開発を継続していく所存ではありますが、競争環境の更なる激化等、競合の状況によっては、価格低下圧力による利益率の悪化、対策のための追加のコストの負担等の原因により、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

⑧ システム障害について

 当社の事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しております。そのため、自然災害や事故等により通信ネットワークが遮断された場合には、サービスを提供することが不可能な場合があります。また、アクセスの一時的な増加による負荷増大によって、当社のサーバが停止し、サービス提供に支障が出る場合があるほか、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入等の犯罪や当社担当者の過誤等によって、当社のシステムに重大な影響が出る場合があります。

 また、当社のAI開発においては、当社技術者が開発したアルゴリズムをもとに、教師データ(学習の元になるデータ)等を活用した機械学習を行うことで、未知の状況においても、学習により構築したモデルに基づいて、AIが精度の高い判断を行うことが可能になっております。そのため、システム障害により当社のアルゴリズム、または機械学習に利用される教師データ等が消失した場合には、当社でのAI開発の続行が不可能となり、または、機械学習によるAIの精度向上が困難となり、当社の提供するAIサービスの質が低下する可能性があります。また、学習済みのモデルが消失した場合にも、AIサービスの提供に支障が生じる可能性があります。

 当社としましては、定期的なシステムのバックアップを実施するとともに、外部のデータセンターを利用することでセキュリティ強化や安定的なシステム運用ができるような体制の構築に努めておりますが、前述のような状況が発生した場合には、サービスの提供が困難になる可能性があり、その結果、当社の事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社への損害賠償等により当社の事業および業績に直接的な影響が生じる可能性があるほか、当社および当社システムやサービスへの信頼の低下により、間接的に当社の事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 加えて、当社では、サービスの安定稼働および事業成長のために、システムインフラ等への継続的な設備投資や維持・管理費用が必要となります。当社の想定を上回る急激なユーザーまたはトラフィックの拡大や、セキュリティその他の要因によるシステム対応強化が必要となった場合、想定外の追加投資や費用の増加等が必要となる可能性があり、当社の事業および業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ モバイル関連市場について

 我が国のモバイル関連市場は、モバイル端末の普及に伴って継続的な拡大が続いてきたものの、個人のモバイル端末の保有率の更なる上昇の余地には限界があることから、成熟期へと移行しつつあるものと認識しております。

 また、モバイル関連事業は国内外の経済状況の変動、法的規制、政策、技術革新、関連する市場の動向等様々な要因による影響を強く受けるため、今後新たな法的規制の導入や技術革新、通信事業者に関する動向の変化などにより、市場の成長ペースが更に鈍化する可能性があります。当社がこのような市場環境の変化に適切に対応できなかった場合には、当社の事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 自然災害、事故等について

 当社では、自然災害、事故等に備え、定期的なバックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの事前防止または回避に努めておりますが、当社所在地近辺において大地震等の自然災害が発生した場合、当社設備の損壊や電力供給の制限等により、事業継続に支障をきたす可能性があります。また、当社設備、通信ネットワークや情報システムなどを復旧・回収するために多額の費用負担が発生する可能性があり、また、復旧に相当時間を要した場合、その間の収益機会を喪失するおそれがあるほか、信頼性や企業イメージが低下することにより、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。その結果、当社の事業および業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪ 法的規制について

 当社の事業は、「電気通信事業法」「不当景品類及び不当表示防止法」「資金決済に関する法律」「特定商取引に関する法律」等による法的規制を受けております。また、当社は、コンテンツ制作等を第三者に外注している場合があり、それらの取引の一部は「下請代金支払遅延等防止法」の適用対象となります。さらに今後の事業の拡大の中で、当該事業に必要な各種許認可を得る必要が生じ、当該許認可にかかる規制の下におかれる可能性があります。当社では、これらの法令を遵守するために、コンプライアンス体制の整備等を含む管理体制充実に取り組んでおります。しかしながら、将来において、当社が提供するサービスやコンテンツが法的規制に抵触する可能性を完全に否定することはできず、また、今後インターネットの利用者や関連するサービス及び事業者を規制対象とする新たな法令等の制定や法解釈の変更がなされることにより、当社が提供するサービスの事業展開に制約が生じる可能性があります。また、当局から処分を受け、または、取引先から契約の解除や損害賠償の請求を受けること等により、当社や当社のサービスに対する信頼性の低下、法規制等への対応に要する費用や負担の増加等により、当社の業績及び企業イメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫ 事業基盤の拡充及び新規事業について

当社は、今後、事業規模の拡大と収益の多様化を実現するため、事業基盤の拡充や新規事業に取り組んでいく方針であります。当社は、事業基盤の拡充及び新規事業展開に際しては、資本又は業務上の提携やM&Aも有効な手段であるものと認識しております。また、同様の目的で、事業会社への出資などの投資活動も行っています。

当社は、事業基盤の拡充や新規事業については、既存サービスとのシナジーやリスク等について企画及び開発段階において十分な検討を行うことによりリスク低減を図る方針ですが、かかる施策が功を奏する保証はありません。また、提携、M&A、出資等の方法により、事業基盤の拡充及び新規事業展開を実施する場合には、当社の想定どおりに提携先等との関係構築・強化が進捗しない、統合又は提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない、デュー・ディリジェンスの限界等から法的若しくは事業上の新たなリスク要因が発生する、または期待した投資のリターンが得られない等の可能性があり、これらに起因して当社の事業又は業績に影響を及ぼす可能性があります。また、かかる施策が当社の想定どおり進捗せず、または期待した収益を得られなかった場合には、保有する有価証券やのれんの減損損失等が発生し又はこれらの取り組みに付随した追加投資が必要となる可能性があります。

 

(2)事業運営・組織体制に関するリスク

① 特定人物への依存について

 当社共同創業者である林隆弘、高橋知裕の両名は当社の事業推進に極めて重要な役割を果たしております。当社としましては、両名に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成および強化に注力しておりますが、何らかの理由により両名が業務執行できない事態となった場合、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

② 知的財産権の管理について

 当社は、運営するコンテンツおよびサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権を侵害しないよう、十分な注意を払っております。しかしながら、今後当社が属する事業分野において第三者の権利侵害が成立した場合は、第三者より損害賠償および使用差止め等の訴えを起こされる可能性および権利に関する使用料等の対価の支払が発生する可能性があり、また当社の知的財産が侵害された場合においても、当社の事業および業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の開発するAIに関するプログラムコマンドであるソースコードについては、当社のビジネスに不可欠なものであるものの、特許の取得等の方法による権利保護が困難であるため、当社のAIに関するライセンスを第三者に付与する場合等には、ソースコードの流出を防止するために必要な措置を講じております。しかしながら、第三者の故意又は過失その他の事由により、ソースコードが流出、模倣等された場合には、当社の開発するAIの優位性が損なわれ、結果として、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ソースコードの漏洩や模倣等に対する損害賠償等により当社の事業および業績に影響が生じる可能性があります。

③ 人材の採用と育成について

 当社が、今後更なる業容拡大に対応するためには、継続して優秀な人材の確保・育成が重要な課題となります。現在も採用による人材の獲得に加え、入社後の社内における研修、各種勉強会の開催、福利厚生の充実等、社員の育成および人材の流出に対応した各種施策を推進しております。しかし、当社が注力するAI領域におけるエンジニアの数は国内において限定的であり、高度な技術を持つエンジニアその他の人材の確保は非常に競争が激しくなっております。新規の採用や社内における人材の確保・育成が計画通りに進まず、適正な人員配置が困難になった場合には、外部への業務委託も困難であるため、競争力のあるサービスの開発と提供を行うことが困難となり、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。また、将来において、人材の獲得、確保、育成にかかる費用が当社の想定を超えて増加した場合には、当社の財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社が注力するAI領域においては、ユーザーに提供するサービスの付加価値や優位性が、その基礎となるAIの能力に依存するため、当社の提供するサービスの基幹となるAIの開発に携わる高度かつ専門的な技術を有する特定のエンジニアへの依存度が高くなる傾向にあります。そのため、このようなエンジニアが何らかの理由により開発に関与することができない事態になった場合には、当社の提供するAIサービスの付加価値や優位性を保つことができず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、当社では、人材の確保・育成のためには、労働基準法をはじめとする労働関係法令の遵守とそのための適切な労務管理や労働環境の整備が重要であると考えており、各種人事労務規程の整備等を行っておりますが、当社が、適用のある労働関連法令を適切に遵守できなかった場合や、適切な労務管理や魅力のある労働環境の整備を実現できなかった場合には、当局からの処分又は指導や労働者からの訴訟の提起等により、これらに対応するための費用が増加し、または必要な人材の確保に支障が生じるなど、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 小規模組織であることについて

 当社は小規模な組織であり、内部管理や業務執行についてもそれに応じた体制となっております。当社では、今後の業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、人員の増強及び内部管理体制や業務執行体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合やこれらの施策の遂行に要する費用等の負担が増大した場合には、当社の業績および事業展開に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 内部管理体制について

 当社は、企業価値の持続的な増大を図るために、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、人材、資本、サービス、情報資産の適正かつ効率的な活用をすることが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性および財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しております。

 そのためにも、当社では内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、今後の事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社は取締役および従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブ等を目的として、新株予約権を付与しているほか、今後も優秀な人材確保のため新株予約権を発行する可能性があります。現在付与されている、または今後付与する新株予約権の行使が行われた場合、発行済株式数が増加し、1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。また、新株予約権の行使により発行された株式が、一度に大量に市場に流入することになった場合等には、適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。当事業年度末における新株予約権による潜在株式数は272,900株であり、発行済株式総数6,972,314株の3.91%に相当しております。

 

⑦ 資金使途について

 上場時に実施した公募増資による調達資金につきましては、主にサーバ等への設備投資、外部サーバ費用等の通信費、研究開発費、今後の事業拡大に必要な人件費や人材採用費、広告宣伝費等に既にその一部を充当しており、残額についても公募増資時に想定していた使途に充当することを想定しております。加えて、当社の所属する業界においては、極めて速い技術革新に対応していくため、継続的に研究開発及び設備投資を行っていく必要があり、そのための資金を適時適切に調達することが重要になります。当社が、かかる資金需要に応じた資金を、適時かつ適切な条件で調達できる保証はなく、必要な資金調達ができなかった場合、または当社にとって不利な条件での資金調達をせざるを得ない場合には、当社の事業および業績に影響を与える可能性があります。また、当初の計画に沿って調達した資金を使用しても想定した投資効果が得られない場合、当社の経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 配当政策について

 当社は、利益配分につきましては、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。

 しかしながら、当社は、本書提出日現在では配当を行っておらず、また今後の配当実施の可能性および実施時期については未定であります。

 

⑨ 訴訟等について

 現時点において、当社の事業、業績または財政状態に重要な影響を及ぼす当社に対する係属中の訴訟はありません。しかしながら、将来において当社の取締役、従業員の法令違反等の有無にかかわらず、予期せぬトラブルや訴訟等が発生する可能性は否定できません。かかる訴訟が発生した場合には、その内容や賠償金額によって、当社の業績および事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

2【沿革】

2009年4月

東京都港区において、「驚きを心に」をコンセプトとして、人々の生活が便利に楽しくなるように、インターネットサービスの企画、開発および運営等を目的としてHEROZ株式会社(資本金500万円)を設立

2009年8月

株式会社ミクシィ「mixi」向けアプリを複数リリース(注1)

2012年5月

人工知能を活用したスマートフォン向けネイティブアプリ(注2)「日本将棋連盟公認 将棋ウォーズ」をリリース

2012年12月

株式会社アスキー・メディアワークス(現 株式会社KADOKAWA)との協業により、株式会社ディー・エヌ・エー「Mobage」向けアプリ「とある魔術の禁書目録 頂点決戦」をリリース(注1)

2014年4月

人工知能を活用したスマートフォン向けネイティブアプリ「Backgammon Ace」(英語版)をリリース

2014年6月

株式会社KADOKAWAとの協業により、株式会社ディー・エヌ・エー「Mobage」向けアプリ「魔法科高校の劣等生 スクールマギクスバトル」をリリース(注1)

2014年12月

人工知能を活用したスマートフォン向けネイティブアプリ「CHESS HEROZ」(英語版)をリリース

2016年4月

株式会社ポケモンとの協業により、人工知能を活用したスマートフォン向けネイティブアプリ「ポケモンコマスター」をリリース(注3)

2016年12月

株式会社バンダイナムコエンターテインメントと人工知能を活用した事業を行うために資本業務提携を実施

2017年1月

「ポケモンコマスター」の対応言語に英語を追加し、英語版タイトル「Pokémon Duel」として欧米やアジアなど新たに64の国と地域で配信開始(注3)

2017年7月

株式会社コーエーテクモゲームスと人工知能を活用した事業を行うために資本業務提携を実施

2017年8月

株式会社竹中工務店と人工知能を活用した事業を行うために資本業務提携を実施

2018年4月

Netmarble Games Corporation(現 Netmarble Corporation)と人工知能を活用した事業を行うために資本業務提携を実施

 

東京証券取引所マザーズに株式を上場

 

(注)1.当事業年度末日までにサービスの提供を終了しております。

   2.ネイティブアプリとは、Google Play StoreやAppStore等のアプリマーケットを通じてダウンロード

     し、端末で直接実行可能なプログラムで構成されたアプリケーションソフトになります。

   3.2019年10月末までにサービスの終了を予定しております。

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2019年4月30日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

4

32

60

29

2

2,279

2,406

所有株式数

(単元)

2,953

1,383

5,708

3,245

4

56,382

69,675

4,814

所有株式数の割合(%)

4.24

1.98

8.19

4.66

0.01

80.92

  100.00

3【配当政策】

 当社は、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績および財政状態を勘案した上で、利益配当を実施していくことを基本方針としております。

 当社は、今後剰余金の配当を行う場合は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。また、当社は中間配当を取締役会の決議により行うことができる旨を定款に定めております。

 現在、当社は内部留保の蓄積により財務体質ならびに経営基盤の強化を図ることを優先するため、配当を実施しておりません。

 第11期事業年度の配当につきましては、無配とさせて頂き、内部留保資金につきましては、今後予想される経営環境の変化に対応すべく、今まで以上にコスト競争力を高め、市場ニーズに応える技術開発体制を強化し、さらには、グローバル戦略の展開を図るために有効投資してまいりたいと考えております。

 なお、今後の配当実施の可能性、実施時期については未定であります。

 

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性 6名 女性 -名(役員のうち女性の比率 -%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役CEO

林 隆弘

1976年12月20日

1999年4月 日本電気株式会社(NEC)入社

      IT戦略部、経営企画部に在籍

2009年4月 当社設立 代表取締役CEO(現任)

(注)2

2,500,000

代表取締役COO

高橋 知裕

1976年12月30日

1999年4月 日本電気株式会社(NEC)入社

      ビッグローブ事業部、経営企画部に在籍

2009年4月 当社設立 代表取締役COO(現任)

(注)2

2,500,000

取締役CFO

経営企画部長

浅原 大輔

1979年6月6日

2004年4月 マーサージャパン株式会社入社

2006年7月 ゴールドマン・サックス証券株式会社入社

      投資銀行部門資本市場本部に在籍

2013年6月 当社 入社

2013年7月 当社 取締役CFO兼経営企画部長(現任)

(注)2

12,500

取締役

(監査等委員・常勤)

井上 智宏

1980年7月19日

2003年4月 中央青山監査法人入所

2006年9月 あらた監査法人(現 PwCあらた有限責任監査法人)入所

2010年5月 ベンチャーインク会計事務所代表(現任)

2015年2月 当社監査役

2017年7月 当社取締役(監査等委員・常勤)(現任)

(注)3

取締役

(監査等委員)

上山 亨

1977年10月11日

2000年4月 野村證券株式会社入社

2017年8月 カケルパートナーズ合同会社設立、代表社員(現任)

2017年11月 当社取締役(監査等委員)(現任)

2019年6月 ビープラッツ株式会社社外取締役(現任)

2019年6月 株式会社ポケット・クエリーズ社外取締役(現任)

(注)3

取締役

(監査等委員)

國本 浩市

1956年7月8日

1980年4月 株式会社日本リクルートセンター(現 リクルートホールディングス)入社

1996年10月 株式会社人事測定研究所(現 株式会社リクルートマネジメントソリューション)転籍

2012年10月 株式会社リクルートキャリア転籍

2016年10月 ポート株式会社入社

2019年7月 当社取締役(監査等委員)(現任)

(注)3

5,012,500

 (注)1.取締役(監査等委員)井上智宏、上山亨、國本浩市は、社外取締役であります。

2.監査等委員でない取締役の任期は、2019年7月26日開催の定時株主総会終結の時から、2020年4月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

3.監査等委員である取締役の任期は、2019年7月26日開催の定時株主総会終結の時から、2021年4月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

4.情報収集の充実を図り、内部監査担当者等との十分な連携を通じて監査の実効性を高め、監査・監督機能を強化するために、取締役(監査等委員)井上智宏を常勤の監査等委員として選定しております。

5.当社は、社外取締役井上智宏、上山亨を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。

 

② 社外役員の状況

 本書提出日現在、当社は社外取締役を3名選任しております。

 当社では、社外の視点を踏まえた実効的なコーポレート・ガバナンスの確立を目的として、社外取締役については、専門家としての豊富な経験、金融・会計・法律に関する高い見識等に基づき、経営に対する客観的かつ的確な助言を求めるとともに、取締役の職務執行の監督を期待しております。

 社外取締役(監査等委員)井上智宏は、公認会計士及び税理士であり、会計税務に関する専門的な知識を有しております。

 社外取締役(監査等委員)上山亨は、大手金融機関における勤務経験があり、経営と金融等に関する幅広い見識を有しております。

 社外取締役(監査等委員)國本浩市は、長年にわたる事業会社での人事労務等に関する幅広い見識と豊富な経験を有しております。

 なお、社外取締役と当社との間に人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。

 また、当社は、社外取締役の独立性に関する基準や方針についての特段の定めは設けておりませんが、選任に際しては、株式会社東京証券取引所が定める基準等を参考にしております。

 

③ 社外取締役による監督と内部監査、監査等委員による監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 当社は、内部監査の専門部署及び専任の内部監査担当者は設置せず、代表取締役が任命した内部監査担当者が内部監査を担当しております。内部監査担当者は、当社の業務及び制度に精通した経営企画部長が担当しており、担当社員が所属している部署の内部監査については、代表取締役が別部署から任命し、相互監査が可能な体制を運用しております。

 監査等委員会及び内部監査、並びに会計監査の相互連携については、定期的に意見交換を行う機会を設け、三様監査の連携を図っております。監査等委員会と会計監査については、定期的に意見交換を行う他、常勤監査等委員は随時意見交換を行う機会を設けております。内部監査は、内部監査結果を定期的に監査等委員会に報告するとともに、常勤監査等委員は内部監査部門の監査に同行する等、連携を強化しております。

 

 

4【関係会社の状況】

 該当事項はありません。

 

【売上原価明細書】

 

 

前事業年度

(自 2017年5月1日

至 2018年4月30日)

当事業年度

(自 2018年5月1日

至 2019年4月30日)

区分

注記

番号

金額(千円)

構成比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

Ⅰ 労務費

 

170,900

26.2

211,421

30.9

Ⅱ 経費

481,552

73.8

472,242

69.1

当期総製造費用

 

652,452

100.0

683,663

100.0

期首仕掛品たな卸高

 

 

6,356

 

合計

 

652,452

 

690,019

 

期末仕掛品たな卸高

 

6,356

 

10,662

 

売上原価

 

646,095

 

679,357

 

原価計算の方法

 当社の原価計算は、実際個別原価計算であります。

 

 (注)※ 主な内訳は、次のとおりであります。

項目

前事業年度

(自 2017年5月1日

至 2018年4月30日)

当事業年度

(自 2018年5月1日

至 2019年4月30日)

課金決済手数料(千円)

215,084

191,809

支払手数料(千円)

58,643

31,531

※1 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度7%、当事業年度15%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度93%、当事業年度85%であります。

販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。

 

 前事業年度

(自 2017年5月1日

  至 2018年4月30日)

 当事業年度

(自 2018年5月1日

  至 2019年4月30日)

役員報酬

36,942千円

51,770千円

給料及び手当

20,571千円

34,918千円

採用教育費

4,175千円

36,194千円

広告宣伝費

8,514千円

37,835千円

減価償却費

1,242千円

1,995千円

賞与引当金繰入額

1,832千円

-千円

 

(表示方法の変更)

 「採用教育費」は、販売費及び一般管理費の100分の10を超えたため、当事業年度より主要な費目として表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度におきましても主要な費目として表示しております。

 前事業年度において主要な費目として表示していました「支払報酬」及び「租税公課」は、重要性が乏しくなったため、当事業年度より主要な費目として表示していません。なお、前事業年度の「支払報酬」及び「租税公課」の金額は、それぞれ29,253千円及び15,984千円です。

 

1【設備投資等の概要】

 当事業年度において実施した当社の設備投資の総額は169,029千円であり、その主なものは機械学習用のサーバになります。

 また、当事業年度において重要な設備の除却又は売却はありません。

 なお、当社の事業はAI関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値78,035 百万円
純有利子負債-1,551 百万円
EBITDA・会予569 百万円
発行済株数6,987,314 株
設備投資額- 百万円
減価償却費49 百万円
のれん償却費- 百万円
研究開発費22 百万円
代表者代表取締役CEO  林 隆弘
資本金294 百万円
住所東京都港区芝五丁目31番17号 PMO田町2F
電話番号03-6435-2495(代表)

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銘柄コード企業名企業価値時価総額PER・予売上営利純利配当利・予ROE自資本比
3993PKSHA Technology1,062 億円1,107 億円180.1 倍1,5035966110.0 %9.3 %92.8 %
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