1年高値1,700 円
1年安値458 円
出来高454 千株
市場マザーズ
業種情報・通信業
会計日本
EV/EBITDAN/A
PBR11.3 倍
PSR・会予N/A
ROA3.7 %
ROIC5.9 %
βN/A
決算12月末
設立日2014/1/8
上場日2019/12/20
配当・会予0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上 CAGR・実績:N/A %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

 

3 【事業の内容】

<ビジョン>

当社のビジョンは、「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」ことです。人々が何かにチャレンジしようとするとき、そこには必ず「場所」があると考えています。当社はあらゆるスペースを簡単に貸し借り出来るようにすることで人々がチャレンジする機会を増やし、世の中を面白くしたいと考えています。

少子高齢化が急速に進むこの日本において、空き家や廃校などの遊休不動産は増加の一途を辿ることが見込まれています(注)。その中には、所有者や管理する自治体にとっては価値がないと思っている建物であっても、他の人にとっては大きな価値をもたらすものが数多く存在していると考えられます。

当社は、インターネット・スマートフォンやソーシャルメディアの普及によって個人がいつでも、どこでも、自由に情報をやり取りできるようになったことを追い風に、インターネット・スマートフォン上で、遊休不動産等のスペースの貸し借りのためのプラットフォーム「スペースマーケット」を提供しています。当社は、遊休不動産等を保有する提供者(以下「ホスト」といいます)と、それを使いたいスペース利用者(以下「ゲスト」といいます)を結ぶ、簡単で、楽しく、安全・安心なプラットフォームを提供することにより、不動産の新たな価値創造を目指します。

 

(注)国土交通省 社会資本整備審議会 産業分科会 第30回不動産部会 配布資料「空き家等の現状について」(2017年2月10日開催)

http://www.mlit.go.jp/common/001172930.pdf
 
文部科学省「平成30年度 廃校施設等活用状況実態調査の結果について」(2019年3月15日発表)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/03/1414296.htm

 

<サービス概要>

1.プラットフォームサービス

(1)スペースマーケット

当社が運営する「スペースマーケット」は遊休不動産等のスペースの貸し借りのプラットフォームであり、誰でもインターネット・スマートフォン上で簡単・手軽にスペースを貸し借りできるという今までになかったユニークなサービスを提供しています。

従来の不動産業界は、遊休不動産を所有するオーナーとしては、売却するか、賃貸するかの選択肢しかなく、飲食店やその他の店舗などでは定休日などの活用法が見出せない、極めて硬直的な業界でした。近年は貸し会議室等の需要の高まりもあり、時間単位で不動産を利用するという市場が広がってきたものの、従来型の貸しスペースは無機質・画一的で、エリアが首都圏に限定され、ビジネス用途以外の利用はしづらいという課題がありました。

「スペースマーケット」では、インターネット・スマートフォンから誰でも簡単にスペースを時間単位で貸し借りすることができます。また、掲載スペースは全国47都道府県に渡り、2019年12月現在、12,200件を超える掲載数を有しております。その種類においては、法人による利用の多い会議室・セミナー会場の他、レストラン・カフェ、スポーツ施設、住宅、映画館、廃校、お寺、お城などの多種多様の貸しスペースを掲載しております。このような特徴から、当社は「映画館でセミナー」、「無人島でコスプレ撮影会」、「レンタルスペースでお花見・スポーツ観戦」など、ユニークで新しいスペースの活用文化を創造し続けてきました。さらに、スペースの貸し借りの際にホスト・ゲストが負う賠償責任を補償する保険サービスや、協業先による修繕サービスの提供などの付加価値提供、スマートロック(注)や遠隔型の監視カメラなど、IoT機器メーカーとの提携により、安全かつ安心なスペースの貸し借りを後押ししています。

「スペースマーケット」では、スペース料金に応じた手数料をいただいております。ゲストはスペースを利用した際に、スペース料金にゲスト手数料5%が加算された金額を、ご利用料金として当社に支払います。当社は、ゲストが支払ったスペース料金から、ホスト手数料として基本手数料30%を差し引いた金額をホストに支払っております。当社では当該ゲスト手数料及びホスト手数料の合計額を売上高に計上しております。なお、ホストに対して、売上に応じて手数料が還元されるインセンティブ制度を導入しております。月の売上金額に応じて手数料をホストに還元し、売上が高ければ高いほど還元される仕組みなので、貸し出すスペースをスペースマーケットに集約するほどホストにインセンティブが生まれます。

また、「スペースマーケット」は、会議・セミナー等のイベントや撮影・インタビュー等の法人による利用もなされることから、法人専用アカウントが発行可能となっています。法人専用アカウントでは、請求書による後払いが可能であり、また会社、部署、チーム等の単位で請求をまとめることも可能です。

 

(注)スマートロックとは、既存の鍵を一定の方法により電気通信可能な状態とし、スマートフォン等の機器を用いて開閉・管理を行うことができる機器及びそのシステムの総称を意味します。

 

(2)スペースマーケットEVENT

「スペースマーケットEVENT」は、企画、ページ作成、参加者の募集・管理、会場手配、集金決済などイベント主催者や幹事にとっての課題に対し、イベント詳細ページの作成、参加者の募集・管理、会場予約、チケット作成・決済などを一貫して取り扱えるサービスです。

当社はサービスの利用に対し、有料チケット販売時にチケットの金額・枚数に応じた手数料を受領しております。(無料イベントの場合は利用料なしで利用できます。)

機能面においても、事前にイベントに関心のある人数を把握できる「興味あり」機能を搭載し、企画段階でイベントへの興味関心を確認し、採算が取れるのかを確認することを可能とするなど、イベントをよりスムーズに開催するためのサービスを提供しております。

 

2.法人向けソリューション

法人によるイベント企画・運営の支援サービスとして、「スペースマーケット」で貸し出されているスペース等から会場を選定し、イベントの企画・プロデュース、当日の運営・ディレクション等をワンストップで支援するサービスを提供しております。これまで具体的には、映画館で開催するベンチャー企業のピッチコンテスト(注)、お寺で開催する大企業とスタートアップの合同祈願会、廃校で開催するフェス型の目標達成会イベント等のユニークなセミナー・カンファレンス、社内イベント等の開催を支援してまいりました。また、企業のマーケティング目的で、新製品等を「スペースマーケット」で貸し出されているスペースに無料で設置いただき、当社が製品の設置やホストとのコミュニケーション等を行う、スペースを活用したサンプリング配布のサービス等も提供しております。

法人向けソリューションでは、顧客からの要望に応じて個別に見積もりを行い、当社からの役務提供の完了に対して、対価の支払いを受けております。

 

(注)ピッチコンテストとは、主に投資家等から出資を募るために行われる、自社の事業計画や将来性についてプレゼンテーションするための催し物を意味します。

 

 

<サービスの強み>

「スペースマーケット」は、誰でも、簡単に、かつ安全・安心にスペースを貸し借りできるプラットフォームとして、多くのユーザにご利用いただいております。

 

1.使いやすさ

(1)手軽なホスト登録・スペース掲載

「スペースマーケット」では、スペースを貸したいホストは、

①掲載スペースの住所、電話番号、設備などの情報と写真の登録

②身分証明書や登記簿謄本などの証明書類、宿泊を伴う貸し出しの場合は営業許可証などを審査資料として提出

③審査が完了すれば掲載開始

という簡単なプロセスでホスト登録及び貸しスペースの掲載を開始できます。

 

(画像は省略されました)


 

(2)利用用途・エリアに応じた簡単検索・予約

「スペースマーケット」では、スペースを借りたいゲストは、下記条件により多種多様な貸しスペースの検索が可能です。

・利用目的(パーティー、会議・研修、写真撮影、ロケ撮影、イベント、演奏・パフォーマンス、個展・展示会、スポーツ・フィットネス、オフィス、結婚式、宿泊等)

・エリア(駅名や現在地指定も可能)

・利用日時、利用時間

 

また、実際にスペースを借りる際は無料のゲスト登録を行った後、

①借りたいスペースの利用規約・空室情報を確認後、日時、決済方法(クレジットカード又は後払い決済)などを選択して予約リクエストを送信

②ホストからの予約の承認を待つ(「今すぐ予約」の場合はこのステップが省略されます)

③承認されると予約が成立し、クレジットカード決済を選択した場合は利用料の決済が完了(後払い決済を選択した場合は利用後の支払い)

という簡単なプロセスでスペースの予約及び利用料の決済が行えます。なお、予約が成立すると、利用日当日まで鍵の受け渡しや駐車場の有無などをメッセージ機能で確認することができます。

 

2.これまでにないユーザ体験

(1)遊休不動産で新たな価値を提供

「スペースマーケット」によりプラットフォームの利用者間での簡単なスペースの貸し借りが可能となることで、ホストにとっては利用価値の低かった不動産に新たな価値が生まれることがあります。またプラットフォーム上では、ホスト自身が独自のアピールや付加価値を施すことでスペースをより利用してもらえるようになり、ホストにとってはより多くのゲストに利用され評価が高まることが、スペースの貸し出しをより積極的に行なう動機付けともなります。

 

(2)これまでにないスペースに出会えるユニークな体験

ゲストは、「スペースマーケット」を利用することで、ビジネス用途の会議室・セミナー会場等はもちろん、通常の賃貸物件や、従来は借りることが出来なかったようなスペースについても、時間借りができるようになります。これにより「映画館でセミナー」、「無人島でコスプレ撮影会」、「レンタルスペースでお花見・スポーツ観戦」など、ユニークで新しい体験をすることができます。

 

(3)レンタルスペース業界における強固なコミュニティの形成

当社は、ホスト間のコミュニティ形成及びノウハウの横展開等を促すことにより、ホストがより効率的に取引が行えるよう支援をしております。具体的には、競合サービスとの差別化を図るためにも、ホストやゲストのコミュニティ・マネジメントが重要であると認識し、年1回の大規模のホストコミュニティイベントに加え、小規模のコミュニティイベントを開催し、ホストの満足度向上に努めています。

 

3.安全・安心なプラットフォーム

(1)エスクローサービス※1

「スペースマーケット」では、ゲストの予約リクエストをホストが承認した時点で、ゲスト側での決済が行われ、ゲストがスペースを利用した後に、当社からホストに対してスペース利用料金が支払われる仕組みとなっております。

このエスクロー決済※2システムにおいては、スペース利用料金が支払われない場合や、スペース利用前にゲストがキャンセルした場合には、取引がキャンセルされてキャンセルポリシーに従って代金が返金されるため、ホストとゲストの双方にとって安心な仕組みとなっております。

 

(注)1.エスクローサービス:商取引の際に信頼の置ける第三者を仲介させて取引の安全を担保する仕組み

 2.エスクロー決済:①エスクロー事業者が、一旦利用者から代金を預かり、②その後、利用者の方で、不備なくサービスの受領を確認できた時点で、③エスクロー事業者から提供者に対し、預かっていた代金を引き渡す決済サービス

 

(2)ゲスト及びホストの信頼性と透明性のある相互評価システム

ゲストは、登録の際にメールアドレス認証を、またスペース予約の際は電話番号認証を必須とし、また、ホストは、登録の際に身分証明書や登記簿謄本・営業許可証などによる審査を必須とすることで、ゲスト及びホストの信頼性を担保しております。

また、ゲストがスペースを利用した後、ホストとゲストの双方に、互いに評価を行うようアンケートメールを送付いたします。その評価は、ホスト及びゲストのアカウント情報に蓄積され、他のホスト及びゲスト間で取引を行なう際に参考情報とすることができます。これにより、ホストとゲストの双方の安心に繋がると同時にプラットフォームの健全性を維持する効果があります。

 

 

(3)カスタマーサクセス(カスタマーサポート体制の充実・プラットフォームの健全性確保)

当社は、シェアリングエコノミーのプラットフォームでは、参加者双方の品質を担保する施策が重要であると考えております。「スペースマーケット」においては、ホストは自身のスペースにおいて迷惑行為などを行わない適切なゲストに利用してもらいたいと望み、ゲストはより利用しやすいスペースを望むため、当社によりホスト・ゲスト双方のクオリティ担保の施策を行っております。以上から当社は、ホスト・ゲストとのファーストコンタクト先となるカスタマーサクセスの強化を、当社の事業戦略上の重点領域と位置付けております。

当社は、ユーザが安心してサービスを利用できるよう、社内のカスタマーサクセス部門においてカスタマーサポート体制を整備し、問い合わせへの対応やプラットフォームの監視を行っております。更に、プラットフォームの健全性を確保するため、当社の利用規約に反するスペース掲載や取引を自動検知システム及び目視により監視し、法令や公序良俗に反する取引の排除に努めております。

当社の利用規約に違反する掲載や取引が発見された場合には、取引のキャンセルやユーザの利用停止等の措置を取っております。

 

 

[事業系統図]

 事業の系統図は、以下のとおりであります。

(画像は省略されました)


(注)1.ホストが設定するスペース料金にゲスト手数料5%が加算されたものです。

2.スペース料金に対する基本手数料としてホスト手数料30%及びゲスト手数料5%を受け取ります。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

下記の文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 経営方針

当社は、「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」をビジョンに掲げ、「世界中のあらゆるスペースをシェアできるプラットフォームを創る」をミッションとしております。

 

(2) 経営戦略等

今後の中長期的な方向性としては、以下のとおりです。その結果として、新たなスペース利用の可能性を創造し、スペースのシェアリングエコノミー(以下、「スペースシェアリング」とする)のモデルを確立・拡充していきます。

 

既存プラットフォームサービスの成長

当社は、スペースシェアリングの先行者の強みである、業界有数の掲載数と蓄積してきたノウハウの2つを最大限生かし、さらなるプラットフォームの成長を推進します。

特にホストに対してアプローチを強化し、「スペースマーケット」でなければならない付加価値を提供し、ファンになってもらうことで、競合が現れても使い続けてもらえるプラットフォームへと成長させていきます。

 

周辺ソリューションの提供を通じたスペースのバリュー拡充

当社は、プラットフォーム運営のほか、スペースのプロデュース、スペースの利用に紐づく付加サービスの提供、IoTの導入、内装工事サービスとの連携などといった付加価値を提供していきます。

また、今後は料飲・デリバリーをはじめとしたその他の付加サービスの提供も検討しております。

この付加価値の領域とスペースの利用用途を広げ、それぞれを有機的に組み合わせることによって新しい取り組みに挑戦し、さらなる価値を提供していきます。

 

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

① 当社の収益構造

当社の売上高は、プラットフォームサービスに関する売上高と法人向けソリューションサービスに関する売上高により構成されております。プラットフォームサービスに関する売上高は、GMVの内ホスト手数料とゲスト手数料の合計であり、GMVは利用スペース数×利用スペースあたりのGMVにより算出されます。

 

 

GMV

・・・・・

Gross Merchandise Value(総流通額)を意味しております。

利用日を経過したゲストのご利用料金を集計したもの。

※スペース料金及びゲスト手数料の合計

※特に断りがない限り税抜

 

利用スペース数

・・・・・

ある月について予約が成立した状態で利用日を経過したスペース数
※通期及び四半期期間の数値は当該期間に係る月次の利用スペース数の合計(月間利用スペース数合計)

 

利用スペースあたりのGMV

・・・・・

ある期間の1利用スペースあたりの月間平均GMV

(GMV÷利用スペース数)

 

 

② 重要視する指標

当社は、プラットフォームとしての価値を計る指標としてGMVを重視した経営を行っております。また、GMVの構成要素である利用スペース数、利用スペースあたりのGMVのうち、利用スペース数の拡大に軸足を置いております。

 

③ 当社のプラットフォームの特徴

当社のプラットフォームの特徴として、ホストにより貸し出されるスペース数が蓄積する事により、ゲストの利用が増加し、ゲストの利用が増加する事で、集客力の高まったプラットフォームに更に新規のホストが登録し、貸し出されるスペース数が更に蓄積するというネットワーク外部性が働き、継続したスペースの利用が為される構造を有しております。当社は、今後も利用スペース数の継続的な拡大を目指したいと考えており、中期的に1年間で利用スペース数を約8万とする事を目指しております。

当社はネットワーク外部性を有するプラットフォームならではの事業成長サイクルを構築し、一定の開発・運営リソースでレバレッジの効いた収益獲得構造の構築を図る方針です。

当社は、ネットワーク外部性が働く事により利用スペース数が拡大し、GMVが拡大し、売上高が拡大する事業構造を有しております。また、売上高の拡大と共に広告効率・オペレーション効率が向上し、営業利益率が継続的に改善する収益構造を有しております。

上記における将来に関する事項は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の要因及びその他の要因により大きく異なる可能性があります。

 

 

(4)経営環境

当社の事業に関連する国内シェアリングエコノミーサービス市場規模(資産・サービス提供者と利用者の間の取引金額ベース)は、2018年度は1兆8,874億円と推計されており、現状のペースで成長した場合は2030年度に5兆7,589億円に、成長に向けた課題が解決した場合には2030年度に2018年度の約6倍の11兆1,275億円に達すると予測されています。(注1)

また、「シェアリングエコノミー」という言葉の認知の割合は26.9%まで上昇し、年々、シェアリングエコノミーの認知が拡大している状況となっています。特に、シェアリングエコノミーのいずれかのサービスを知っている人の割合は47.5%まで上昇し、そのうち、当社の事業領域である「場所・空間」のサービスを知っている人の割合は64.1%となり、シェアリングエコノミーの領域で「場所・空間」のサービスの認知度が着実に上昇している状況です。(注2)

近年、これまでの過剰生産、過剰消費が見直され、人々の消費スタイルは所有から共有へと変わってきたと当社では考えております。また、テクノロジーの進歩によって、シェアリングの取引(例えば、物のシェアリングとしてフリマアプリ、労働力のシェアリングとしてクラウドソーシング、移動のシェアリングとしてカーシェア等)が手軽かつ安全に実現できるようになってきたと当社では考えております。これらを背景に、上記のとおり、世の中はシェアリングエコノミーの時代へと突入したと当社では考えており、当社は「場所のシェアリング」の代表的な事業者となる事を目指して事業を展開してまいりました。海外にも類似サービスが複数存在しており、グローバルで時間貸しスペースの需要が確認できます。当社は日本で事業モデルを確立した後、海外展開も視野に入れております。

また、世の中の変化(シェアリングエコノミーの概念、多様性が認められる社会への変化等)により、ある程度決められた形式の中から選ぶのが一般的であった住まい方、働き方、余暇の過ごし方等について、多様性への対応が求められる時代になったと当社では考えております。当社は時間単位でスペースの貸し借りを出来るようにする事で、世の中の多様性に対応可能な選択肢を提供してまいります。

 

(注1)一般社団法人シェアリングエコノミー協会と株式会社情報通信総合研究所による共同調査より

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000022734.html

(注2)2019年7月「国内シェアリングエコノミーに関する意識調査2019」(PwCコンサルティング合同会社)

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

① シェアによって利用されるスペースの増加

当社はこれまで、様々な用途で快適に利用ができる良質なスペースが増加することで、事業の成長を実現してまいりました。

スペース領域におけるシェアリングエコノミーは依然として成長の途上と認識しており、今後も継続して、当社プラットフォームで利用される良質なスペースを増加させることに取り組んでまいります。

 

② 継続したサービスの改善・運営の効率化

当社は、シェアリングエコノミーという比較的新しい領域でサービスの提供を行っております。このため、利用者にとっての利便性を高めるため、継続したサービスの改善に努め、また、効率的な運営体制・オペレーションの構築に取り組んでまいります。

 

③ 様々な事業者との協働によるスペースシェアの普及

当社は、場所に対してシェアという新しい考え方を提起し、これまでサービス提供を行ってまいりました。これまでに多くの方々にサービスを利用いただいておりますが、スペースのシェアをより価値のあるものとして提供し、スペースシェアをさらに多くの人に利用いただくため、また、社会に対して価値を提供し、課題を解決すべく、不動産事業者様やスペースシェアの領域においてソリューションを提供する様々な事業者様と協働し、スペースシェアの価値向上と普及に取り組んでまいります。

 

④ システムの安定性・サービスの安全性・健全性強化

当社は、インターネットを介したサービスを展開していることから、サービス提供に係るシステム稼働の安定性を確保することが経営上重要な課題であると認識しております。そのため、突発的なアクセス増加にも耐えられるようなサーバー設備の強化や、そのための人員確保、教育・研修などを継続的に行ってまいります。当社はサービスの安全性・健全性強化の一環として、内閣官房IT総合戦略室が主宰したシェアリングエコノミー検討会議が策定した「シェアリングエコノミー・モデルガイドライン」に準拠した、(一社)シェアリングエコノミー協会による「シェアリングエコノミー認証制度」に賛同し、第1号認証を受けております。

 

⑤ テクノロジーを最大限に活用したサービスの成長

当社は、テクノロジーを最大限に活用し、サービス運営の効率化、データの蓄積・分析、AI・ディープラーニング等の新しい技術の活用、という観点を中心にサービスの成長に取り組んでまいります。

 

⑥ 情報管理体制の強化

当社は、ゲスト・ホストの個人情報を多く預かっており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、個人情報保護方針及び社内規程に基づき管理を徹底しておりますが、2019年9月にはISMS認証を取得し、今後も、社内教育・研修の実施やシステムの整備等を継続して行ってまいります。

 

⑦ 組織体制の強化と内部統制及びコンプライアンス体制の強化

当社は、今後更なる事業拡大を推進するに当たって、従業員のモチベーションを引き出す目標管理制度や福利厚生等の人事制度構築に努めながら、業務遂行能力、人格、当社の企業文化及び経営方針への共感を兼ね備え、様々な分野で活躍出来る優秀な人材の採用に取り組んでまいります。組織設計においては少人数単位でのチーム制を採用すると同時に、チーム毎の自律性を促すよう権限の委譲を推し進めることで意思決定の質とスピードを維持するなど、従業員のパフォーマンスを最大化させる取り組みを引き続き継続していく方針であります。

当社は、持続的企業価値向上と透明性の高い健全な経営を実現することを経営の最重要課題の一つとして位置づけ、内部統制及びコンプライアンスの強化に取り組んでまいります。関係法令・規則の遵守、役職員一人ひとりの高い倫理観の醸成、社会的良識を持った責任ある行動を目指し、社内教育を行ってまいります。また、代表取締役を委員長とする「コンプライアンス委員会」を設置して、コンプライアンス上の重要な問題を審議し、対応策を検討する体制を採っており、これを適切に運用することによりコンプライアンスの徹底と社会的信用の向上を図っていく方針であります。

 

⑧ 安定したキャッシュ・フローの定常的な創出

営業キャッシュ・フローについては、過年度から継続的にマイナスとなっておりますが、第5期事業年度が278,964千円のマイナスであったのに対し、第6期事業年度は75,042千円のマイナスとなっており、キャッシュ・フローの定常的な創出能力について改善は進んでおります。

当社はプラットフォームとしての価値を計る指標としてGMVを重視した経営を行っておりますが、引き続き、中期経営計画においてGMVの構成要素である利用スペース数等の継続的な増加を図る事により、キャッシュ・フローを定常的に創出できる体制の構築を目指す方針です。

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① シェアリングエコノミーサービス市場について

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営環境」に記載のとおり、当社では、今後もシェアリングエコノミーサービス市場におけるスペースシェア市場の堅調な成長を見込んでおりますが、予測通りに市場が拡大しなかった場合には、中期経営計画を達成できない可能性や、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合他社の動向について

現在、スペースシェアリングをターゲットとした事業を展開する競合企業が複数存在しており、また、今後の市場規模拡大に伴い新規参入もあり得ると考えております。当社は幅広い顧客ニーズに対応できる掲載スペースのラインナップの拡充を進めるとともに、積極的なマーケティング活動やカスタマーサポートの充実に取り組んでおり、市場における優位性を構築し、競争力を向上させてまいりました。今後も顧客目線に立ってサービスをより充実させていくと同時に、知名度向上に向けた取り組みを積極的に行ってまいりますが、他に優れたビジネスモデルや競争力のある条件でサービスを提供する競合会社が現れた場合等には、既存事業者や新規参入事業者を含めた競争の激化により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 法的規制について

当社が運営する「スペースマーケット」では、旅館業法に基づく許可を取得している旅館やホテルを仲介する「宿泊」カテゴリーを2016年から開始しております。そのため、当社は旅行業法の第三種国内旅行業登録を受けており、同法を遵守して業務を行なっております。なお、現状において取消事由となるような事象は発生しておりません。

 

許認可等の名称

第三種国内旅行業登録

所轄官庁等

東京都

取得年月

2016年6月

許認可等の内容

東京都知事:3-7179号

有効期限

取得より5年間

取消事由

旅行業法第19条

 

 

当社は、各種法規制遵守のため、法規制の改正動向等を踏まえ、適切に対応しておりますが、かかる動向を全て事前に正確に予測することは不可能又は著しく困難な場合もあり、当社がこれに適時かつ適切に対応できない場合には、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社が、法規制等に抵触しているとして何らかの行政処分を受けた場合、及び新たな法規制の適用又は規制当局の対応の重要な変更等により、当社が展開する「スペースマーケット」の運営に何らかの制約が生じた場合には、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

④ 技術革新への対応について

当社のサービスは技術革新のスピードが早く、先端のニーズに合致させたシステム・ソリューションの構築を行うためには、常に先進の技術・ノウハウを把握し、取り入れていく必要があります。

このため、当社は、エンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備、技術、知見、ノウハウの取得に注力するとともに、開発環境の整備等を進めております。しかしながら、かかる知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また技術革新に対する当社の対応が遅れた場合には、当社の競争力が低下する可能性があります。更に、新技術への対応のために追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する可能性があります。このような場合には、当社の技術力低下、それに伴うサービスの質の低下、そして競争力の低下を招き、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業に関するリスク

① サービスの健全性の維持について

当社が展開するサービスは、取引の場であるマーケットプレイスを提供することをその基本的性質としております。このため当社では、マーケットプレイスの健全性確保のため、サービス内における禁止事項を利用規約に明記することにより、法令や公序良俗に反する行為の排除に努めております。また、監視・通報制度の強化により、問題発見及び対処の一層の迅速化を進める予定であります。

しかしながら、当社のサービスにおいて、公序良俗に違反するようなスペースの利用がされた場合や、第三者の知的財産権を侵害する行為、詐欺その他の法令違反行為等が行われた場合には、当社又は当社が提供するサービスに対する信頼性が低下し、ユーザ離れにつながる可能性があります。更に、問題となる行為を行った当事者だけでなく、当社もプラットフォームを提供する者としての責任を問われた場合、当社の企業イメージ、信頼性の毀損、ひいては当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 業績の季節変動について

当社の業績は、パーティーやイベント用途での貸しスペース利用需要が増えることに伴う季節変動があり、クリスマス、忘年会等での利用が増加する第4四半期(10月~12月)の売上が他の四半期に比べて高くなる傾向があります。

当社では、主に法人による会議室利用の促進等により売上の平準化を図っておりますが、上記需要を取り込めなかった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 認知度向上、新規ゲスト・法人ゲスト獲得、アライアンス拡充、スペース開拓が奏功しないリスク

当社は、当社サービスの認知度向上による新規顧客獲得や、法人顧客獲得やアライアンス拡充による顧客基盤拡大、および提供サービスの価値向上のためのさらなるスペース開拓等の施策を行なっておりますが、これらの施策が想定通りに奏功しなかった場合には、中期経営計画を達成できない可能性や、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 訴訟等の可能性

ホストもしくはゲストによる違法行為やトラブル、第三者の権利侵害があった場合等には、当社はホストもしくはゲストその他の第三者に対して賠償責任を負わない旨を利用規約等で定めているものの、当社に対してホストもしくはゲストその他の第三者から訴訟その他の請求を提起される可能性があります。

一方、当社が第三者に何らかの権利を侵害され、又は損害を被った場合には、訴訟等による当社の権利保護のために多大な費用を要する可能性もあります。

このような場合には、その訴訟等の内容又は請求額によっては、当社の事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 知的財産権の管理について

当社は、運営するコンテンツ及びサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権の侵害を防ぐ体制として、当社のコーポレート部及び顧問弁護士への委託等による事前調査を行っております。

しかしながら、万が一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらに対する対価の支払い等が発生する可能性があります。また、当社が保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性があるほか、当社が保有する権利の権利化が出来ない場合もあります。こうした場合、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 会社組織に関するリスク

① 優秀な人材の獲得・育成について

当社は、今後急速な成長が見込まれる事業の展開や企業規模の拡大に伴い、継続的に幅広く優秀な人材を採用し続けることが必須であると認識しております。質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上に当たっては、開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が要求されていることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用すると共に、既存の人材の更なる育成・維持に積極的に努めていく必要性を強く認識しております。

しかしながら、当社の採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 内部管理体制の構築について

当社は、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、更に法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 特定人物への依存について

当社の代表取締役社長である重松大輔は、創業者であると同時に、創業以来当社の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社では、取締役会やその他会議体において役員及び社員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。

しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続することが困難になった場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 個人情報の保護について

当社は、ゲスト・ホストの個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報については、「プライバシーポリシー」及び「個人情報保護規程」を定めており、社内教育の徹底と管理体制の構築を行っております。しかしながら、何らかの理由でこれらの個人情報が外部に流出し、悪用されるといった事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスクについて

① 社歴の浅さについて

当社は、2014年1月に設立されており、設立後の経過期間は6年程度の社歴の浅い会社であります。当社が事業を展開するシェアリングエコノミー業界を取り巻く環境はスピードが速く流動的であるため、当社における経営計画の策定には不確定事象が含まれざるを得ない状況にあります。また、過年度の業績については当期純損失を計上していることや、急速な成長過程にあることも考慮すると、過年度の経営成績は期間業績比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。

また、GMVその他の指標については、当社内において合理的と考える方法により算定したものであり、他社との比較可能性が必ずしもあるとは限らないことに加え、上記のような事情から過去の数値が今後の動向を判断する材料としては不十分な可能性があります。

 

 

② 継続的な投資及びマイナスの営業キャッシュ・フローについて

当社が運営する「スペースマーケット」は、利用スペース数等の継続的な増加によりGMV及び売上高が増加している一方で、事業拡大に伴い人件費等の経費も増加している事、認知度向上等を目指したマーケティング投資や新規顧客の開拓・深耕等を積極的に進めて来た事により、第5期事業年度までの各期の経営成績は営業損益以下の各段階損益において赤字となっておりましたが、第6期事業年度において、損益分岐点に到達し、営業損益以下の各段階損益が黒字化しました。

一方、営業キャッシュ・フローについては、第5期事業年度が278,964千円のマイナスであったのに対し、第6期事業年度は75,042千円のマイナスとなっており、キャッシュ・フローの定常的な創出能力について改善は進んでいるものの、未だマイナスの状況が継続しております。

当社はプラットフォームとしての価値を計る指標としてGMVを重視した経営を行っておりますが、引き続き、中期経営計画においてGMVの構成要素である利用スペース数等の継続的な増加を図る事により、キャッシュ・フローを定常的に創出できる体制の構築を目指す方針です。

なお、想定どおりのマーケティングPR等活動の効果が得られない場合には、計画通りに事業が伸長しない可能性や中期経営計画を達成できない可能性があり、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

③ システムトラブルについて

当社の事業は、すべてインターネットを介して行われており、そのサービス基盤はインターネットに接続するための通信ネットワークに依存をしております。安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や社内体制の構築を行っておりますが、アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、地震等の自然災害や事故等により予期せぬトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 自然災害等について

地震等の自然災害、新型インフルエンザ等の感染症及びテロ等の人災が発生した場合、当社の開発・運用業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限等により当社サービス提供に支障が生じる可能性のほか、被災に伴う掲載スペースの減少及びスペース利用需要の縮小に伴い、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 当社プラットフォームへの集客における外部検索エンジンへの依存について

当社が今後も高い成長率を持続していくためには、当社サービスの認知度を向上させ、新規顧客を獲得することが必要不可欠であると考えております。当社はSEOやSNS・リファラル施策を始めとしたマーケティング施策により継続してサイトの認知度向上に取り組んでおりますが、今後、検索エンジンの運営者が検索結果を表示するロジックを変更するなどして、それまで有効であったSEO対策が機能しなくなった場合には、当社における集客力が低下し、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 第三者への依存について

当社はユーザにスマートフォン向けアプリを提供していることから、Apple Inc.及びGoogle Inc.が運営するプラットフォームを通じてアプリを提供することが、現段階の当社の事業にとって重要な前提条件となっております。また、当社は、ユーザの決済手段として、クレジットカード決済、後払い決済等の外部の事業者が提供するサービスを導入しております。したがって、これらの事業者の動向、事業戦略及び当社との関係等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 資金使途について

株式上場時の公募増資による調達資金の使途については、プラットフォームサービスに係る無形固定資産の取得等に充当する予定であります。

しかしながら、経営環境の急激な変化等により、上記の資金使途へ予定どおり資金を投入したとしても、想定どおりの投資効果を上げられない可能性があります。また、市場環境の変化が激しく、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性がありますが、その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。

 

⑧ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。また、今後においても新株予約権を活用したインセンティブプランを活用していく方針であります。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日時点でこれらの新株予約権による潜在株式数は1,032,600株であり、潜在株式込みの発行済株式総数12,246,400株の8.4%に相当しております。

 

⑨ 配当政策について

当社は株主還元を適切に行っていくことが重要であると認識しており、剰余金の配当については、内部留保とのバランスを考慮して適切な配当の実施をしていくことを基本方針としております。しかしながら、本書提出日現在では事業も成長段階にあることから内部留保が重要であると考え、配当を行っておらず、今後の配当実施可能性及び実施時期については未定であります。

 

⑩ 税務上の繰越欠損金について

2019年12月期末には、当社に税務上の繰越欠損金が存在しております。当社の経営成績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることになり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

⑪ ベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合による株式売却リスクについて

当事業年度末における当社の発行済株式総数は11,213,800株であり、このうち2,473,500株(議決権比率ベースで所有割合22.1%)をベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「ベンチャーキャピタル等」という。)が所有しております。今後、当社株式の株価推移によっては、ベンチャーキャピタル等が所有する株式の全部又は一部を売却する可能性が考えられ、その場合、株式市場における当社株式の需給バランスが短期的に悪化し、当社株式の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2 【沿革】

株式会社スペースマーケットの沿革は次のとおりであります。

年月

概要

2014年1月

東京都中野区に当社を設立

2014年4月

遊休不動産等のスペースを貸し借りできるマーケットプレイス「スペースマーケット」の運営を開始

2015年6月

「スペースマーケット」iOS版アプリをリリース

2015年9月

「スペースマーケット」のiOS版アプリが2015年度グッドデザイン賞を受賞

2016年1月

当社を含む6社共同で、シェアリングエコノミー(注)の普及活動を目的とした「一般社団法人シェアリングエコノミー協会」を設立し、当社代表取締役社長重松大輔が共同代表理事に就任

2016年2月

本店を東京都新宿区に移転

2016年7月

「スペースマーケット」にて宿泊用スペースの取扱いを開始

2017年1月

「スペースマーケット」Android版アプリをリリース

2017年7月

(一社)シェアリングエコノミー協会による第1号シェアリングエコノミー認証取得

2018年7月

ゲストが利用するスペースでのイベント運用を行える機能「スペースマーケットEVENT」をリリース

2019年11月

協働して事業やソリューションを開発・推進するパートナーシップ「スペースマーケット・パートナーズ」を立ち上げ

2019年12月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

 

(注)インターネット上のプラットフォームを介して個人間でシェア(賃借や売買や提供)をしていく新しい経済の動き

 

(5) 【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2019年12月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

4

24

40

13

8

2,930

3,019

所有株式数

(単元)

973

9,040

47,493

5,523

17

49,087

112,133

500

所有株式数
の割合(%)

0.87

8.06

42.35

4.93

0.02

43.78

100.00

 

(注)2019年9月30日開催の臨時株主総会決議により、1単元を100株とする単元株制度を採用しております。

 

3 【配当政策】

(1) 配当の基本的な方針

当社は、株主に対する利益還元を経営上の重要課題の一つとして位置付けておりますが、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実等を図り、事業の効率化を事業拡大のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。

 

(2) 毎事業年度における配当の回数についての基本的な方針

このことから創業以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。将来的には、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(3) 配当の決定機関

配当の決定機関については、中間配当は取締役会であり、期末配当は株主総会であります。

 

(4) 当事業年度の配当決定に当たっての考え方及び内部留保資金の使途

当社は、上記(1)の方針に従い、創業以来配当を行っておらず、当事業年度においても剰余金の配当は実施しておりません。内部留保資金については、事業拡大を目的とした中長期的な事業原資として利用していく予定であります。

 

(5) 中間配当について

当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当ができる旨を定款に定めております。

 

 

 

(2) 【役員の状況】

① 役員一覧

男性5名 女性2名(役員のうち女性の比率28.6%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(株)

代表取締役
社長

重松 大輔

1976年1月27日生

2000年4月

東日本電信電話㈱ 入社

2006年1月

㈱フォトクリエイト 入社

2014年1月

当社設立 代表取締役社長 就任(現任)

2015年9月

㈱ダブルパインズ設立 代表取締役 就任(現任)

2016年1月

(一社)シェアリングエコノミー協会代表理事 就任(現任)

(注)3

4,568,200

取締役

佐々木 正将

1980年5月11日生

2006年12月

㈱ブイエスシー(現 イオンペット㈱)入社

2007年11月

㈱イントランス 入社

2011年10月

㈱ミサワ入社

2014年7月

㈱スマイルワークス 入社

2015年7月

㈱スマイルワークス 取締役就任

2017年1月

当社入社

2017年4月

当社コーポレート部長 就任

(現任)

2017年12月

当社取締役 就任(現任)

(注)3

-

取締役

野内 敦

1967年12月21日生

1991年4月

森ビル㈱ 入社

1996年10月

㈱オプト(現㈱オプトホールディング)入社

1999年3月

同社取締役 就任

2015年2月

㈱オプトベンチャーズ 代表取締役 就任(現任)

2015年3月

㈱オプトインキュベート 代表取締役CEO 就任(現任)

2017年3月

㈱オプトホールディング 取締役副社長グループCOO 就任

2017年12月

当社取締役 就任(現任)

2020年3月

㈱オプトホールディング 代表取締役社長グループCEO 就任(現任)

(注)3

-

取締役

須田 将啓

1974年4月30日生

2000年4月

㈱博報堂 入社

2004年2月

㈱エニグモ 設立・同社代表取締役就任

2005年4月

同社 代表取締役共同最高経営責任者就任

2013年4月

同社 代表取締役最高経営責任者就任(現任)

2020年3月

当社取締役 就任(現任)

(注)3

-

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(株)

監査役
(常勤)

徳光 悠太

1988年5月13日生

2010年2月

新日本有限責任監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)

入所

2012年7月

SCS国際会計事務所 入所

2014年8月

㈱ディー・エヌ・エー 入社

2016年8月

徳光悠太公認会計士事務所開業(現任)

2017年9月

エム・デー・ビー㈱ 社外監査役就任(現任)

2017年12月

㈱Kids Smile Project 社外取締役就任(現任)

2018年3月

当社監査役 就任(現任)

2018年4月

㈱Kids Smile Holdings 社外取締役就任(現任)

(注)4

-

監査役

田中 優子
(戸籍名:小林 優子)

1975年5月31日生

1999年4月

トヨタ自動車㈱ 入社

2003年4月

A.T.カーニー㈱ 入社

2006年2月

ジュピターショップチャンネル㈱ 入社

2011年7月

A.T.カーニー㈱ 入社

2014年4月

㈱クラウドワークス 入社 執行役員就任

2018年3月

当社監査役 就任(現任)

2019年12月

㈱クラウドワークス 取締役就任(現任)

(注)4

-

監査役

岡本 杏莉
(戸籍名:渡邊 杏莉)

1984年8月14日生

2008年9月

西村あさひ法律事務所 入所

2015年3月

㈱メルカリ 入社

2017年12月

法律事務所ZeLo 参画(現任)

2018年3月

当社監査役 就任(現任)

2019年2月

トリプル・ダブリュー・ジャパン㈱ 入社

2019年9月

㈱カンム 社外監査役就任(現任)

2019年11月

トリプル・ダブリュー・ジャパン㈱ 取締役就任(現任)

2019年12月

㈱Onion 社外監査役就任(現任)

2020年3月

㈱ヤプリ 社外監査役就任(現任)

(注)4

-

4,568,200

 

(注) 1.取締役野内敦氏および須田将啓氏は、社外取締役であります。

2.監査役徳光悠太氏、田中優子氏および岡本杏莉氏は、社外監査役であります。

3.2020年3月26日開催の定時株主総会終結の時から、2020年12月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

4.2019年9月30日開催の臨時株主総会終結の時から、2022年12月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

5.代表取締役社長重松大輔の所有株式数は、同氏の資産管理会社である株式会社ダブルパインズが所有する株式数を含んでおります。

 

 

② 社外役員の状況

当社の社外取締役は2名、社外監査役は3名であります。

社外取締役の野内敦と当社との関係について、当社との間に、人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

社外取締役の須田将啓と当社との関係について、当社との間に、人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

社外監査役の徳光悠太と当社との関係について、徳光悠太は当社新株予約権を37個保有しております。この関係以外に、当社との間に、人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

社外監査役の田中優子と当社との関係について、田中優子は当社新株予約権を2個保有しております。この関係以外に、当社との間に、人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

社外監査役の岡本杏莉と当社との関係について、当社との間に、人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

 

なお、当社は、社外取締役及び社外監査役の独立性に関する具体的基準または方針は定めていないものの、株式会社東京証券取引所の定める独立役員に関する判断基準等を勘案した上で、コーポレート・ガバナンスの充実・向上に資する者を選任することとしております。

社外取締役の野内敦氏は、インターネット事業に対する深い知見、役員としての経験を有しており、経営全般についての助言・提言を期待して選任しております。

社外取締役の須田将啓氏は、長年にわたりインターネット業界において代表取締役として会社経営に関与しており、当社の経営に対する客観的かつ適切な助言・提言を期待して選任しております。

社外監査役の徳光悠太氏は、公認会計士として監査法人において監査業務経験を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有していることから、当社における適切な内部統制構築における助言・提言を期待して監査役に選任しております。

社外監査役の田中優子氏は、他社の取締役として活躍しており、当社における適正な経営体制について客観的かつ中立の立場での助言・提言を期待して監査役に選任しております。

社外監査役の岡本杏莉氏は、日米の弁護士として法務に関する相当程度の知見を有していることから、客観的かつ中立の立場での助言・提言を期待して監査役に選任しております。

 

 

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

社外取締役による監督と内部監査、会計監査との関係は、社外取締役が取締役会等重要な議事事項の含まれる会議に出席し、経営状況の監督を行っております。

監査役、内部監査担当者及び会計監査人は、相互に連携して、三者間で定期的に会合を開催し、課題・改善事項等の情報の共有化を図っており、効率的かつ効果的な監査を実施するように努めております。

 

 

 

4 【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

 

【売上原価明細書】

 

 

 

前事業年度

(自  2018年1月1日

至  2018年12月31日)

当事業年度

(自  2019年1月1日

至  2019年12月31日)

区分

注記
番号

金額(千円)

構成比
(%)

金額(千円)

構成比
(%)

Ⅰ  労務費

 

92,682

40.00

117,133

46.14

Ⅱ  経費

139,009

60.00

136,727

53.86

    当期総製造費用

 

231,692

100.0

253,860

100.0

    期首仕掛品たな卸高

 

680

 

 

合計

 

232,372

 

253,860

 

    期末仕掛品たな卸高

 

 

 

    当期売上原価

 

232,372

 

253,860

 

 

 

(原価計算の方法)

当社の原価計算は、実際原価による個別原価計算であります。

 

(注) ※  主な内訳は、次のとおりであります。

項目

前事業年度(千円)

当事業年度(千円)

業務委託費※

96,887

89,498

通信費

19,342

31,241

 

 ※業務委託費は法人向けソリューション売上に係る費用であります。

 

※1 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度44.5%、当事業年度22.9%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度55.5%、当事業年度77.1%であります。

販売費及び一般管理費の内、主要な費目及び金額は次のとおりであります。

 

 

前事業年度

(自  2018年1月1日

至  2018年12月31日)

当事業年度

(自  2019年1月1日

至  2019年12月31日)

給与手当

128,156

千円

147,546

千円

ポイント引当金繰入額

△2,030

 

10,246

 

広告宣伝費

200,206

 

64,221

 

販売促進費

75,465

 

57,612

 

支払手数料

74,430

 

114,594

 

 

 

 

1 【設備投資等の概要】

当社は、スペースマーケット事業の単一セグメントであるため、 セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

当事業年度の設備投資の総額は2,108千円であり、主にパソコンの購入によるものであります。なお、当事業年度において、重要な設備の除却、売却等はありません。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値9,708 百万円
純有利子負債-819 百万円
EBITDA・会予N/A
発行済株数11,223,100 株
設備投資額2 百万円
減価償却費2 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費N/A
代表者代表取締役社長 重松 大輔
資本金241 百万円
住所東京都新宿区西新宿六丁目15番1号
会社HPhttps://spacemarket.co.jp/