1年高値10,085 円
1年安値3,229 円
出来高4,134 千株
市場東証1
業種医薬品
会計IFRS
EV/EBITDA46.2 倍
PBR4.8 倍
PSR・会予6.5 倍
ROA6.3 %
ROIC8.2 %
β0.76
決算3月末
設立日2005/9/28
上場日2005/9/28
配当・会予0 円
配当性向35.1 %
PEGレシオ-45.6 倍
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:0.4 %
利益(百万円)
営利5y CAGR・予想:-2.6 %
純利5y CAGR・予想:1.2 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

 当社グループは、当社と子会社47社、関連会社1社の計49社で構成され、医薬品等の製造販売を主な事業内容としております。

 当社グループの営んでいる主な事業内容と当社グループを構成している各関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。

 なお、当社グループは、報告セグメントが単一であるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

国内(13社):

当社は医薬品の研究開発・製造・販売を行っております。連結子会社の第一三共プロファーマ㈱及び第一三共ケミカルファーマ㈱は医薬品の製造を行っております。連結子会社の第一三共エスファ㈱は医薬品の研究開発・販売を、第一三共ヘルスケア㈱は一般用医薬品等の研究開発・販売を、第一三共バイオテック㈱はワクチンの研究開発・製造をそれぞれ行っております。

第一三共プロファーマ㈱、第一三共ケミカルファーマ㈱、第一三共エスファ㈱、第一三共バイオテック㈱は当社に製品を供給しております。当社は連結子会社の第一三共バイオテック㈱及び第一三共RDノバーレ㈱に研究開発業務を委託しております。

連結子会社の第一三共ビジネスアソシエ㈱は当社及び国内グループ各社に人事や経理等の事務サービスを提供しているほか不動産賃貸及び保険代理業務等多岐にわたる業務を行っております。

海外(36社):

米国において、持株会社である連結子会社の第一三共U.S.ホールディングスInc.のもと、連結子会社の第一三共Inc.は医薬品の研究開発・販売を、プレキシコンInc.は研究開発をそれぞれ行っております。当社は第一三共Inc.に製品の供給、研究開発業務の委託をしております。第一三共Inc.の子会社であるアメリカン・リージェントInc.は医薬品の研究開発・製造・販売を行っております。

欧州において、連結子会社の第一三共ヨーロッパGmbH及びそのグループ会社18社は、欧州各国で医薬品の製造・販売を行っております。当社は第一三共ヨーロッパGmbHに原料の供給、製造の委託、研究開発業務の委託をしております。

その他の地域において、連結子会社の第一三共(中国)投資有限公司、第一三共製薬(北京)有限公司、第一三共製薬(上海)有限公司及び第一三共ブラジルLtda.等は医薬品の研究開発・製造・販売を行っており、当社はそれぞれの会社に中間体及び製品を供給しております。

当社グループの状況について事業系統図を示すと次のとおりであります。

(画像は省略されました)

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月15日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、積極的なグローバル事業の展開による企業価値の向上に資するために、基準とすべき会計及び財務報告のあり方を検討した結果、資本市場における財務情報の国際的な比較、グループ内での会計処理の統一、グローバル市場における資金調達手段の多様化等を目的として、2014年3月期よりIFRSを適用しております。

当社グループの連結財務諸表の作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としており、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」に記載しております。

 

(1) 業績等の概要

当社グループの当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の連結業績は、次のとおりであります。

 

<連結業績>

 (単位:億円)

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

増減

売上収益

9,297

9,818

521

5.6%

営業利益

837

1,388

551

65.8%

税引前利益

858

1,412

553

64.5%

親会社の所有者に帰属する

当期利益

934

1,291

357

38.2%

当期包括利益合計額

1,639

1,016

△623

△38.0%

 

<主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)>

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

米ドル/円

110.91

108.75

ユーロ/円

128.40

120.83

 

売上収益

売上収益は、前連結会計年度比521億円(5.6%)増収の9,818億円となりました。エドキサバン等の主力品の伸長に加え、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、日米製品名:エンハーツ)に係る収益増(139億円:米国における製品売上及びアストラゼネカ社から受領した契約時一時金並びに開発マイルストン)等により、増収となりました。売上収益に係る為替の減収影響は151億円となりました。

 

営業利益

営業利益は、前連結会計年度比551億円(65.8%)増益の1,388億円となりました。売上総利益は、売上収益の増収に加え、販売製品の構成比の変化及び高槻工場の譲渡に伴い子会社売却益(188億円)を計上したこと等により、売上原価が減少したため、735億円(13.0%)増益の6,386億円となりました。販売費及び一般管理費は、米国におけるがん事業体制構築に伴う費用や、日本における環境対策費用の増加等により、246億円(8.9%)増加の3,023億円となりました。研究開発費は、アストラゼネカ社とのトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)に係るコストシェア等により、62億円(3.1%)減少の1,975億円となりました。営業利益に係る為替の減益影響は34億円となりました。

 

税引前利益/親会社の所有者に帰属する当期利益/当期包括利益合計額

税引前利益は、前連結会計年度比553億円(64.5%)増益の1,412億円となりました。

親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比357億円(38.2%)増益の1,291億円となりました。前連結会計年度はトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)の戦略的提携に伴い、将来の課税所得見込み額が増加し、繰延税金資産の追加計上が可能となったことから、法人税等がマイナス計上となっておりました。この影響等により、前連結会計年度に比べ法人税率が増加しましたが、親会社の所有者に帰属する当期利益は増益となりました。

当期包括利益合計額は、前連結会計年度比623億円(38.0%)減益の1,016億円となりました。前連結会計年度に、過年度の当社グループの事業再編に係る税金負債を取崩して、その他の包括利益を計上していたこと等から、減益となりました。

 

なお、新型コロナウイルス感染症による当期の業績への影響は軽微であると判断しております。

 

<グローバル主力品売上収益>

(単位:億円)

一般名

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

増減

トラスツズマブ デルクステカン
抗悪性腫瘍剤

(抗HER2抗体薬物複合体)

1

140

139

エドキサバン
抗凝固剤

1,177

1,540

363

30.9%

オルメサルタン
高血圧症治療剤

1,059

1,008

△51

△4.8%

プラスグレル

抗血小板剤

232

181

△51

△21.9%

 

オルメサルタンは、独占販売期間満了等の影響により、前連結会計年度比51億円減収の1,008億円となりました。エドキサバンは、日本、欧州等で売上が伸長し、前連結会計年度比363億円増収の1,540億円となりました。当社は、第4期中期経営計画で「エドキサバンの成長」を戦略目標として定めております。進捗及び課題等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

地域別の売上状況は次のとおりであります。

 

① 日本

日本の売上収益は、前連結会計年度比123億円(2.1%)増収の6,020億円となりました。当社は、第4期中期経営計画で「日本No.1カンパニーとしての成長」を戦略目標として定めております。進捗及び課題等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

[国内医薬事業]

国内医薬事業では、リクシアナ、タリージェ等の主力品の伸長及びオーソライズド・ジェネリック(注1)製品の寄与等により、売上収益は102億円(1.9%)増収の5,335億円となりました。この売上収益には、ワクチン事業の売上収益及び第一三共エスファ㈱が取り扱うジェネリック事業の売上収益が含まれております。

2019年4月にタリージェ(一般名:ミロガバリンベシル酸塩)を末梢性神経障害性疼痛の適応症で、新発売いたしました。

2019年5月にミネブロ(一般名:エサキセレノン)を高血圧症の適応症で、新発売いたしました。

2019年10月にヴァンフリタ(一般名:キザルチニブ塩酸塩)を再発または難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病の適応症で、新発売いたしました。

造影剤4製品(オムニパーク、オムニスキャン、ビジパーク、ソナゾイド)の独占的開発及び販売権を米国GEヘルスケア社に返還し、製造販売承認を同社の日本法人であるGEヘルスケアファーマ㈱に2020年3月に承継いたしました。

(注)1.オーソライズド・ジェネリック:先発医薬品メーカーからの許諾を受けて製造される後発医薬品。

 

[ヘルスケア事業]

ヘルスケア事業の売上収益は、21億円(3.2%)増収の685億円となりました。

 

<日本の主な売上構成>

 (単位:億円)

区分

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

増減

国内医薬事業(注)2

5,233

5,335

102

1.9%

ヘルスケア事業

664

685

21

3.2%

(注)2.ジェネリック事業、ワクチン事業を含む。

 

<国内医薬主力品売上収益>

(単位:億円)

製品名

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

増減

リクシアナ
抗凝固剤

649

830

181

27.8%

ネキシウム
抗潰瘍剤

783

798

15

1.9%

メマリー
アルツハイマー型認知症治療剤

502

505

3

0.6%

プラリア
骨粗鬆症治療剤・関節リウマチに伴う
骨びらんの進行抑制剤

274

309

36

13.0%

テネリア

2型糖尿病治療剤

253

247

△6

△2.4%

ロキソニン

消炎鎮痛剤

305

283

△22

△7.3%

イナビル

抗インフルエンザウイルス剤

182

193

11

5.9%

ランマーク

がん骨転移による骨病変治療剤

164

179

15

9.1%

エフィエント

抗血小板剤

139

140

1

0.7%

レザルタス

高血圧症治療剤

155

146

△9

△5.8%

カナリア

2型糖尿病治療剤

92

128

36

38.8%

ビムパット
抗てんかん剤

66

112

46

70.0%

オムニパーク

造影剤

120

103

△17

△13.9%

オルメテック

高血圧症治療剤

149

117

△32

△21.5%

タリージェ
疼痛治療剤

80

80

 

② 北米

北米の売上収益は、前連結会計年度比88億円(5.7%)増収の1,629億円、現地通貨ベースでは、1億1千万米ドル(7.9%)増収の14億9千9百万米ドルとなりました。この売上収益には、第一三共Inc.とアメリカン・リージェントInc.の売上収益が含まれております。

第一三共Inc.は、2019年8月にTURALIO(一般名:ペキシダルチニブ)を腱滑膜巨細胞腫の適応症で、新発売いたしました。また、2020年1月にエンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン)を転移性の乳がんに対する治療として2つ以上の抗HER2療法を受けたHER2陽性の手術不能または転移性乳がんの適応症で、新発売いたしました。当社は、第4期中期経営計画で「米国事業の拡大」を戦略目標として定めております。進捗及び課題等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

第一三共Inc.では、ウェルコール等が減収となりました。

アメリカン・リージェントInc.では、インジェクタファー、ヴェノファー等が増収となりました。

 

<第一三共Inc.主力品売上収益>

(単位:百万米ドル)

製品名

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

増減

エンハーツ
抗悪性腫瘍剤

(抗HER2抗体薬物複合体)

30

30

オルメサルタン(注)3
高血圧症治療剤

97

91

△6

△6.5%

ウェルコール
高コレステロール血症治療剤

・2型糖尿病治療剤

121

84

△37

△30.5%

(注)3.ベニカー/ベニカーHCT、エイゾール、トライベンゾール及びオルメサルタンのオーソライズド・ジェネリック

 

<アメリカン・リージェントInc.主力品売上収益>

(単位:百万米ドル)

製品名

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

増減

インジェクタファー
鉄欠乏性貧血治療剤

399

477

78

19.7%

ヴェノファー

鉄欠乏性貧血治療剤

261

285

24

9.3%

 

 

③ 欧州

欧州の売上収益は、前連結会計年度比69億円(7.8%)増収の955億円、現地通貨ベースでは9千9百万ユーロ(14.4%)増収の7億8千9百万ユーロとなりました。オルメサルタン及び配合剤、エフィエント等が減収となったものの、リクシアナが伸長いたしました。

 

<第一三共ヨーロッパGmbH主力品売上収益>

(単位:百万ユーロ)

製品名

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

増減

リクシアナ
抗凝固剤

357

509

153

42.9%

オルメサルタン(注)4
高血圧症治療剤

213

203

△10

△4.7%

エフィエント
抗血小板剤

44

21

△24

△53.1%

(注)4.オルメテック/オルメテックプラス、セビカー及びセビカーHCT

 

④ アジア・中南米

アジア・中南米の売上収益は、前連結会計年度比107億円(12.0%)増収の983億円となりました。なお、この売上収益には、海外ラインセンシーへの売上収益等が含まれております。

中国では、合成抗菌剤クラビット並びにオルメサルタン及び配合剤等の主力品が増収となりました。

中国で、2019年8月にリクシアナを新発売いたしました。

 

地域別売上収益構成比は次のとおりであります。

 

(画像は省略されました)

 

(2) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

医薬事業

470,332

91.6

合計

470,332

91.6

 (注)1.金額は正味販売価格によっております。

2.上記金額には消費税等を含めておりません。

3.生産実績が前年同期比で大きく減少しておりますが、主には、2019年10月1日に第一三共プロファーマ㈱の

高槻工場を太陽ホールディングス㈱に譲渡したことによるものであります。

 

② 受注実績

当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を策定し、これにより生産を行っております。受注生産は一部の連結子会社で行っておりますが、受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しております。

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

医薬事業

981,793

105.6

合計

981,793

105.6

 (注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

アルフレッサ ホールディングス

株式会社及びそのグループ会社

195,578

21.0

196,146

20.0

株式会社スズケン及びそのグループ会社

93,697

10.1

95,459

9.7

2.上記金額には消費税等を含めておりません。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 財務戦略の基本的な考え方

当社グループは、「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」となることを2025年ビジョンとして掲げ、研究開発活動、ライセンス活動に取り組んでおります。当社グループでは、引き続き堅固な財務基盤を維持していくと共に、資本の効率化に努め、戦略的に資金を配分して参ります。2018年10月に第4期中期経営方針を見直し、2018年3月期から2022年3月期の5年間の新たなキャッシュ配分目標を策定いたしました。中期経営方針の期間中、ADCフランチャイズの治験薬・製品の需要増に備え、2020~2022年度において新たに1,000億円以上の設備投資を計画しており、また、研究開発投資として3つのADCプロジェクトに集中投資し、合計で1兆1,000億円規模の研究開発投資を積極的に行っていきます。その他、5,000億円規模の事業開発投資資金もあわせ、成長投資を継続し2025年度経営目標として掲げるがん事業の売上収益目標5,000億円以上を達成していきます。株主還元については、安定的な配当と機動的な自己株式取得を継続して参ります。また、親会社所有者帰属持分比率は現状の60%程度を保ちつつ最適資本構成の実現にも努めて参ります。

 

② 資金調達の方法及び状況

当社グループは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本的な考えとしており、手元資金及び外部資金を有効に活用しております。当社グループは、戦略的投資もしくは資金調達にあたって外部借入への依存度合いを測る目的から、手元流動性残高(現預金及び短期投資債券等)から有利子負債を控除した、ネット・キャッシュを重視しております。

手元資金としては、事業展開に伴う資金需要に対する機動的な対応のため、十分な現金及び現金同等物を保有しております。適正な現金及び現金同等物の保有額は、月商の3ヶ月程度を考えており、これを超える部分については企業価値向上に資する事業戦略投資に対する資金として確保しております。これらは金融情勢などを勘案しつつ、安全性並びに流動性の極めて高い短期金融商品で運用しております。

外部からの資金調達の手段としては、直接金融または間接金融の多様な手段の中から、その時々の市場環境を考慮したうえで当社にとって有利な手段を機動的に選択し、資金調達を行っております。直接金融としては、国内社債発行登録枠として3,000億円及びコマーシャル・ペーパー発行枠として1,500億円を有しております。2016年には超低金利の環境を活かし、国内ヘルスケアセクターでは初となる償還年限が20年、30年の超長期無担保社債を発行し、1,000億円の長期低コスト資金を確保いたしました。また、間接金融としては、当社は取引先金融機関と良好な取引関係を維持しており、複数の銀行から最長10年の資金調達をしております。これらの長期借入では、年限を分散させることで借り換えリスクの低減を図っております。また、複数の銀行との間で当座貸越契約および200億円のコミットメントラインを設定し、緊急時の流動性担保の手段も確保しております。

なお、円滑な外部資金調達を行なうため、当社は株式会社格付け投資情報センター(R&I)と、ムーディーズ・ジャパン株式会社(Moody’s)の2社から格付けを取得しております。

当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりであります。

 

長期

短期

格付投資情報センター(R&I)

AA/安定的(注1)

a-1+

ムーディーズ・ジャパン(Moody's)

A2/安定的

(注)1 2019年5月31日、格付投資情報センター(R&I)の長期発行体格付は、AA/ネガティブから、AA/安定的になり、格付けの方向性が改善しております。

 

なお、100%連結子会社は、原則として銀行などの外部からの資金調達を行わず、親会社もしくは現地法人などの資金調達拠点を通じたキャッシュ・マネジメント・サービスやグループ・ファイナンスの活用により、資金調達の集約と資金効率化、流動性の確保を図っております。

 

③ 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析

(ⅰ)財政状態

当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末から176億円増加の2兆1,056億円となりました。

トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、日米製品名:エンハーツ)の戦略的提携の契約一時金の入金やオルメサルタンに係る訴訟の和解金の保険金入金等により営業債権及びその他の債権が1,102億円減少し、さらに、その他の金融資産(流動資産)が704億円、その他の金融資産(非流動資産)が169億円それぞれ減少いたしました。一方で、主に営業債権及びその他の債権の入金等により現金及び現金同等物が1,810億円増加し、IFRS第16号「リース」の適用に伴い当期首に使用権資産を追加で認識したこと等により有形固定資産が180億円増加したほか、連結納税制度の導入に伴い繰延税金資産を計上したこと等により繰延税金資産が199億円増加いたしました。

当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末から390億円減少の7,993億円となりました。

IFRS第16号「リース」の適用に伴い当期首にリース負債を追加で認識したこと等により、その他の金融負債(流動負債)が90億円、その他の金融負債(非流動負債)が314億円それぞれ増加しました。一方で、オルメサルタンに係る訴訟の和解金の支払等により営業債務及びその他の債務が418億円減少したほか、社債等の長短振替等により、社債及び借入金(非流動負債)が368億円減少いたしました。なお、当連結会計年度において社債を400億円償還しております。

当連結会計年度末における資本合計は前連結会計年度末から566億円増加の1兆3,063億円となりました。配当金の支払による減少があった一方で、当期利益の計上等により利益剰余金が888億円増加いたしました。

以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は62.0%となり、前連結会計年度末より2.2%増加いたしました。

 

(画像は省略されました)

 

当社グループでは、資産適正化によってノンコア資産の圧縮を図り、総資産回転率を向上させるとともに、企業価値の向上に繋がるフリー・キャッシュの創出に努めております。不動産を含む保有する資産については、事業活動上の重要性と代替可能性だけでなく、ライフサイクルコストや事業継続計画を考慮し、ノンコア資産の売却を適切なタイミングで実施しております。2019年度は、日本橋ビルの売却及び高槻工場の譲渡を実施いたしました。今後も事業ポートフォリオの見直しを進め、ノンコア資産の圧縮に努めて参ります。

 

(ⅱ)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,810億円増加の4,242億円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、1,966億円の収入(前連結会計年度は920億円の収入)となりました。

税引前利益1,412億円、減価償却費及び償却費526億円等の非資金項目の他、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、日米製品名:エンハーツ)の戦略的提携の契約一時金の収入等により営業債権及びその他の債権の増減額が1,102億円となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、817億円の収入(前連結会計年度は1,425億円の支出)となりました。

設備投資や無形資産の取得による支出があった一方で、定期預金の払戻による収入や高槻工場譲渡による収入371億円及び日本橋ビル売却に伴う収入139億円等がありました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払454億円及び社債の償還400億円等により、916億円の支出(前連結会計年度は662億円の支出)となりました。

 

(画像は省略されました)

 

今後も、エドキサバン等の主力品を中心に、営業キャッシュ・フローの確実な創出に努めつつ、政策保有株式やノンコア資産の売却による、キャッシュの創出にも努めて参ります。そして、これらのキャッシュを源泉に、ADCパイプラインを中心とした研究開発投資及び製造設備投資等を積極的に進め、がん事業の早期確立と最大化を図ります。

また、当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、株主還元方針は、2016年度から2022年度において、総還元性向を期間中100%以上、配当金は普通配当を年間70円以上とし、配当は安定的に行い、自己株式取得を機動的に実施することとしております。なお、2020年度においては、1株当たり年間81円(株式分割前ベース)の配当を予定しております。

 

(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、2022年度の計数目標として、売上収益1兆1,000億円、営業利益1,650億円、ROE8%以上を目指しております。また、がん事業への投資を強化することで、2025年度のがん事業売上収益目標は5,000億円以上を目指しております。

当連結会計年度においては、売上収益9,818億円、営業利益1,388億円、ROE10.1%となりました。なお、目標達成に向けた主な取り組み課題と実績については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

2016年度

2017年度

2018年度

2019年度

2022年度

実績

実績

実績

実績

目標

売上収益

9,551億円

9,602億円

9,297億円

9,818億

1兆1,000億円

営業利益

889億円

763億円

837億円

1,388億円

1,650億円

ROE

4.4%

5.2%

7.8%

10.1%

8%以上

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり行った重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4 重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。

 

 

6.事業セグメント

(1)報告セグメントに関する情報

 当社グループは、「医薬事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

(2)製品及びサービスに関する情報

 製品及びサービスごとの売上収益は次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

増減

金額

構成比(%)

金額

構成比(%)

金額

増減比(%)

医療用医薬品

861,116

92.6

911,262

92.8

50,146

5.8

ヘルスケア

66,377

7.1

68,403

7.0

2,026

3.1

その他

2,223

0.3

2,127

0.2

△96

△4.3

合計

929,717

100.0

981,793

100.0

52,076

5.6

 

(3) 地域別に関する情報

売上収益及び非流動資産の地域別の内訳は次のとおりであります。

① 売上収益

(単位:百万円)

 

 

日本

北米

欧州

その他

連結

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

595,901

160,220

89,759

83,835

929,717

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

607,712

183,081

95,728

95,271

981,793

 (注)地理的近接度により区分しております。

 

② 非流動資産

(単位:百万円)

 

 

日本

北米

欧州

その他

連結

前連結会計年度

(2019年3月31日)

270,072

165,077

33,520

7,738

476,409

当連結会計年度

(2020年3月31日)

282,865

167,016

39,146

7,284

496,313

 (注)主として資産の所在地に基づいて測定しており、有形固定資産、のれん及び無形資産から構成されております。

 

(4)主要な顧客に関する情報

 連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先は次のとおりであります。

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

アルフレッサ ホールディングス株式会社及びそのグループ会社

195,578

196,146

株式会社スズケン及びそのグループ会社

93,697

95,459

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループにおける経営方針、経営環境及び優先的に対処すべき課題等は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。

 

(1) 2025年ビジョン

 当社グループは、「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」となることを2025年ビジョンとして掲げております。

 具体的には、2025年にがんを中心とするスペシャルティ領域(注1)が中核事業となっており、各国市場に適合したリージョナルバリュー製品(注2)を豊富に持ち、SOC(注3)を変革する先進的な製品・パイプラインが充実し、同時に効率的な経営による高い株主価値を実現した姿を目指しております。

(注)1スペシャルティ領域:病院・専門医で主に処方される医薬品。

2.リージョナルバリュー製品:各国・各地域の事業戦略に適合した製品。

3SOC:スタンダードオブケアの略。現在の医学では最善とされ、広く用いられている治療法。

 

(2) 第4期中期経営計画

 2025年ビジョンに向けた転換を図るための計画として、第4期中期経営計画を策定し、その中で6つの戦略目標を設定して持続的成長基盤の確立に取り組んでおります。

 

(画像は省略されました)

 

 6つの戦略目標への取組み状況、キャッシュの創出と成長投資等への配分、株主還元方針の詳細は次のとおりであります。

 

① 6つの戦略目標

(ⅰ) がん事業の立上げ・確立

 2019年度に新たに設定した研究開発戦略「3 and Alpha」のもと、3つのADC(DS-8201、DS-1062、U3-1402)(注4)に研究開発資源を集中投入して、各々の製品価値の最大化を目指しております。また、3つのADC以外の開発品の着実な開発推進、外部資源の獲得による製品・開発品の充実を図るための様々な取り組みも併せて進めております。

 がん領域における初のグローバル製品であり、今後のがん事業の礎となるトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、日米製品名:エンハーツ)の市場への浸透と適応症の拡大が最重点課題であります。また、続くグローバル製品であるDS-1062及びU3-1402について、開発及び商業化戦略を具体的に策定した上で速やかに開発を進めることも重要な課題であります。

 抗悪性腫瘍剤エンハーツ(DS-8201)は既に米国で販売を開始し、日本で承認を取得しております。引き続き、パートナーであるアストラゼネカ社との共同開発・共同販促活動を通じて、計画に沿った開発の推進、正しい製品情報の提供、安定的な製品の供給などによる製品価値の最大化を図ります。また、エンハーツ(DS-8201)の最大化と併せて、自社のがん事業体制構築も加速化して参ります。DS-1062及びU3-1402については、現在進行中のフェーズ1試験の結果を踏まえて、製品価値最大化のために必要な資源も見極めながら開発及び商業化戦略を具体化いたします。3つのADCの製品価値をあらゆる取り組みを通じて最大化して参ります。

(注)4.ADC(Antibody Drug Conjugateの略):抗体薬物複合体。抗体医薬と薬物(低分子医薬)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤。

 

(ⅱ) 米国事業の拡大

 グローバル企業を目指す当社グループにとり、世界最大の医薬品市場である米国におけるさらなる成長は極めて重要であります。

 米国子会社第一三共Inc.においては、事業の中核のがん領域への転換、そして本年1月に上市した抗悪性腫瘍剤エンハーツ(DS-8201)及び2019年8月に上市した腱滑膜巨細胞腫治療剤TURALIOの市場浸透加速を通じた事業拡大が重要課題であります。

 米国子会社アメリカン・リージェントInc.においては、収益の柱である鉄欠乏性貧血治療剤インジェクタファー、及び事業の中核であるジェネリック注射剤の成長を通じた事業拡大が重要課題であります。

 今後はアストラゼネカ社とのエンハーツ(DS-8201)の共同販促活動の最適化による市場浸透、そして第一三共Inc.とアメリカン・リージェントInc.の共同活動の最適化によるインジェクタファーの収益拡大を図り、米国事業の成長を目指します。

 

(ⅲ)日本No.1カンパニーとして成長

 当社グループの地域別売上収益の柱として、日本は重要な市場であります。イノベーティブ医薬品(注5)事業の強みを活かし、そこにワクチン事業、ジェネリック医薬品事業、OTC医薬品関連事業の3つの事業を加え、予防、セルフメディケーション、治療までの様々な社会的ニーズ、医療ニーズへ的確に対応することにより、名実ともに日本No.1カンパニーとして成長することを目指しております。

 主力のイノベーティブ医薬品事業は、これまで順調に成長してきましたが、薬価制度の抜本改革により市場環境は厳しさを増してきております。その中でも、日本における当社の強みを活かしながら成長して、No.1カンパニーの座を維持していくことが重要な課題であります。

 今後は、質の高い営業力を活かし、自社開発した疼痛治療剤タリージェ及び高血圧症治療剤ミネブロの主力品への育成を図ります。また、日本における強みの全てを活かして抗悪性腫瘍剤エンハーツ(DS-8201)の市場導入を成功させ、2019年度に上市した急性骨髄性白血病治療剤ヴァンフリタと共に、日本におけるがん事業体制の構築を図ります。同時に、積極的な導入活動を通じて外部資源も活用しながら厳しい市場環境を乗り越え、No.1カンパニーの座を維持して参ります。

(注)5.イノベーティブ医薬品:特許等による独占販売期間が保護されている医療用医薬品。

 

(ⅳ) エドキサバンの成長

 当社グループの収益を支える主力品として、抗凝固剤エドキサバンの成長維持へ向けた様々な取組みを進めております。優れた製品力と質の高い営業力によって日本では市場シェアNo.1を維持し、欧州やアジア地域においても、発売国における市場シェアのさらなる拡大を目指しております。

 日本においては、薬価引下げの影響を乗り越え、当社グループの主力品として、市場シェアをさらに拡大しながらNo.1を維持することが重要課題であります。また、当社欧州事業の中核製品として、欧州での市場シェアのさらなる拡大と、2019年8月に上市した、当社アジア事業の重点国である中国における市場浸透も重要課題であります。

 今後も、臨床試験や実臨床下のデータを創出する活動により得られたエビデンスを効果的に発信し、エドキサバンによる抗凝固療法についてさらなる安心感を抱いていただけるよう努めて参ります。日本においては、特に高齢の患者さんにとって飲みやすいと高い評価を得ているOD錠(口腔内崩壊錠)を強みとしたプロモーションも展開して、成長維持を図ります。

 

(画像は省略されました)

(ⅴ) SOCを変革する先進的新薬の継続的創出

 研究開発においては「3 and Alpha」戦略のもと、持続的成長の実現に向けて、SOCを変革する製品群(Alpha)の創薬を目指しております。

 持続的成長の実現に向けて、疾患領域にこだわらず、当社のサイエンスやテクノロジーの優位性を活かせる疾患の治療薬創製を継続することが重要な課題であります。

 自社創薬研究だけではなく、パートナリングの積極的な活用や、新規モダリティ(注6)の技術研究等も実施して創薬力強化を図っていきます。併せて、これまでの低分子やDS-8201等のADCに加え、次世代ADC、核酸医薬、がん治療ウイルス、細胞治療(iPS細胞含む)、遺伝子治療、バイスペシフィック抗体(注7)などのさまざまなモダリティの研究も進めて、持続的成長に寄与する治療薬の創製を目指します。

(注)6.新規モダリティ:ADC、核酸医薬、治療用ウイルス、細胞治療等の新規治療手段

7.バイスペシフィック抗体:抗体1分子中の2つの抗原結合部位に、異なる種類の抗原が結合でき

る抗体

(ⅵ) 利益創出力の強化

 グローバルレベルで生産・営業・研究開発など各機能における体制の最適化や調達機能の改善を進めて利益創出力の強化を図り、経営目標であるROE8%以上の達成を目指しております。

 経費については、がん領域への戦略投資が拡大するものの、売上原価、販管費の圧縮及び研究開発費の最適化を進めて利益創出力を強化することが重要な課題であります。

 今後も、当社グループ全体において徹底的なコスト効率化を図ることで、利益創出力のさらなる強化を図って参ります。

 

② キャッシュの創出と成長投資等への配分

 第4期中期経営計画期間中は、成長投資を優先するとともに、株主還元も充実していく方針であります。

 利益創出力の強化により研究開発費控除前のフリー・キャッシュ・フローを増加させるとともに、政策保有株式や不動産を含む資産のスリム化により、キャッシュの創出を進めて参ります。

 成長投資である研究開発費については、DS-8201、DS-1062、U3-1402の3つのADCプロジェクトを中心に、2018年度から2022年度(5年間)の合計で1兆1,000億円規模の投資を行う計画であります。また、ADCプロジェクトの治験薬・製品の需要増に備え、2020年度から2022年度(3年間)の合計で新規に1,000億円以上の生産に係る設備投資を行う計画であります。事業開発投資についても、がん事業強化に最大限活用して参ります。

 

③ 株主還元方針

 2016年度から2022年度(7年間)で、総還元性向(注8)を期間中100%以上、配当金は普通配当を年間70円以上とする方針であります。配当は安定的に行い、自己株式取得を機動的に実施して参ります。

 2020年度は、株式分割前ベース(注9)で普通配当を年間81円、実質11円の増配といたします。今後も、株主還元の充実に努めて参ります。

(注)8.総還元性向:(配当金の総額+自己株式の取得総額)/親会社の所有者に帰属する当期利益

9.株式分割前ベース:当社は、2020年4月27日開催の取締役会において「2020年10月1日を効力発生日として、普通株式1株を3株に分割する」ことを決議しております。

 

(画像は省略されました)

④ 計数目標

 2022年度の計数目標として、売上収益1兆1,000億円、営業利益1,650億円、ROE8%以上を目指しております。

 がん事業への投資を強化することで、2025年度のがん事業売上収益目標は5,000億円以上を目指しております。

 

(画像は省略されました)

 

 

2【事業等のリスク】

 

(1) リスクマネジメントの推進体制

リスクマネジメントの推進にあたっては、最高財務責任者(CFO)がリスクマネジメント推進責任者として当社グループ全体のリスクマネジメントを統括し、事業計画策定・実行の年次サイクルに合わせたリスクマネジメント体制を運営しております。各部門においては部門の責任者が組織の目的・目標の達成に向け、個別リスクに関わる分析・評価、年次対応計画の策定・遂行、組織内でのリスクマネジメントに関わる情報提供・教育・啓発等を行い、自律的にリスクマネジメントを推進しております。

 

(2) 重大リスクの年次マネジメントサイクル

影響度と発生可能性の評価に基づき、企業経営への重大な影響が想定されるリスクを経営会議及び取締役会において特定し(下図「当社グループにおけるリスクレベル分類の概念図」参照)、リスクごとに任命された担当責任者が中心となってリスク対応策を立案し(Plan)、関係組織と連携の上、リスク対応策を推進・実行しております(Do)。リスク対応策の進捗状況については、年2回モニタリングを実施し(Check)、必要に応じてリスク対応策の是正・改善を行います(Action)。

重大リスク顕在化の予兆が確認された場合は、速やかにリスクマネジメント推進責任者に情報が集約され、適切な対応を図る体制としております。

 

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(3) クライシス発生時の初期対応

当社グループでは、2019年4月に改正した第一三共グループ企業行動憲章第9条に「危機管理の徹底」を謳ったことに対応して、第一三共グループクライシスマネジメントポリシーを新たに制定いたしました。本ポリシーでは、企業活動に潜在するリスクのうち、顕在化し緊急な対応が必要な事象、発生可能性が極めて高くなった事象を総称して「クライシス」と定義し、その発生による損失最小化を図ることを目的に、クライシスマネジメントに関わる基本的事項を定めております。基本方針として、「クライシス発生時は、『第一三共グループの社員及び関係者の生命や地域社会の安全を確保する』『生命関連企業の一員としての責任を全うする』ことを基本に、迅速かつ確実にクライシスマネジメントを展開し、人・社会・企業の損失を最小限に止め、事業の継続や早期復旧を図るべく努力する。」ことを定めております。各地域・機能及びグループ会社において自律的にクライシスマネジメントを推進するとともに、クライシスの種類(災害・事故、事件<テロを含む>・不祥事・法令違反、情報管理に関する問題、製品に関する問題)やクライシスの影響度合いに応じて、グローバルに機動的な対応を可能とする体制を構築しております。

報告基準や報告ルートを明確に定め、クライシスマネジメント責任者(CEO又はCEOが指名した者)、クライシス初期対応責任者(総務・調達部長)を設置し、グローバルに影響が大きく、全社対応の必要性があるクライシスについては、リスクマネジメント推進責任者(CFO)とも当該情報を共有し、迅速かつ的確な初期対応により、事態の拡大防止と早期収束に努めます。また、クライシス収束後は、事後分析により、再発の防止や対応の改善を図ります。

 

(画像は省略されました)

 

(4) 重大リスクとして認識している事項

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであり、既知若しくは未知のリスク、不確実性又はその他の要因により、実際の結果とは乖離する可能性があります。

 

① 研究開発・他社とのアライアンス等に関するリスク

・リスク

新薬候補品の研究開発には、多額の費用と長い年月が必要ですが、その間に期待された有用性が確認できず研究開発を中止する可能性があります。また、臨床試験で良好な結果が得られても承認審査基準の変更等により承認が得られなくなる可能性があります。さらに、第三者との研究開発に係る提携に関して契約の条件変更・終了等が起こった場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社は、重点領域であるがん領域において、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)をフラグシップアセットと位置付け、開発の拡大・加速化に取り組んでおり、2019年3月29日にアストラゼネカ社と戦略的提携を開始いたしました。当該品目について、研究開発・承認申請・上市の遅延、期待した有効性・安全性が得られない、あるいは販売計画からの進捗遅延等が生じた場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社はトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)に関して、アストラゼネカ社との戦略的提携を統合的にガバナンスする仕組みとして両社共同でJoint Executive Committeeを設置しており、その傘下で専門領域を担当する複数のSub Committeeと連携して、ビジョンと戦略の策定、提携事業の損益管理、開発面及び営業面での投資判断、業績と主要マイルストーン管理、グローバルな上市準備等を推進しております。また、当局との継続的なコミュニケーションを通じた薬事リスクの管理・低減にも努めております。

 

② 副作用発現等に関するリスク

・リスク

医薬品は医薬品医療機器等法を含む国内外の法規制等の下で製造されておりますが、品質問題や、予期せぬ副作用発現の問題が発生した場合は、当社グループの医薬品の売上が減少するとともに、製品回収や販売中止、健康被害に関する賠償責任等に係る多額の費用が発生する等、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社は、国内外の安全管理情報(副作用情報等)を収集し、客観的に評価・検討・分析した結果を医療現場へ情報提供することで医薬品の適正使用を推進しております。さらに、全従業員を対象とした安全管理情報についての研修を毎年実施し、安全管理を徹底することで、患者さんの安全性リスクの最小化に努めております。

 

③ 海外における事業展開に関するリスク

・リスク

当社グループは、医薬品の開発、製造、販売等の分野で、海外においても積極的に事業を展開しており、このような海外事業においては、当該地域における政治不安や経済情勢の悪化等の地政学的な要因、当該地域の法規制や行政指導等に抵触するリスク、現地の労使関係等に関するリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合には、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社では、海外子会社に対してリスク管理に関連する窓口担当者を任命しており、定期的に情報収集・情報交換を実施しております。また、各地で問題が発生した場合には、この窓口担当者をハブとする現地子会社との連携により、迅速な課題解決を行っております。

 

 

④ 事業継続、製造・仕入れに関するリスク

・リスク

地震、水害、暴風雨等の自然災害、火災、原子力発電所の事故、長時間の停電等社会インフラの障害、戦争、テロ等の発生により、当社グループの工場、研究所、事業所等の施設の損壊又は事業活動の停滞等の損害が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、製品の一部は当社グループの工場において独自の技術により製造しており、商品及び原材料の一部は、特定の取引先にその供給を依存しております。このため、何らかの理由により製造活動や仕入れが遅延又は停止した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社グループの事業継続計画(BCP)は、事業継続へ影響を及ぼす4つの脅威(自然災害、設備事故、新型インフルエンザ・感染症、システム障害)を対象とし、有事の際の速やかな業務復旧、並びに医療体制維持のための医薬品安定供給と品質確保を可能とする体制を整備しております。

当社は、東日本大震災での経験を踏まえ、2012年にBCPを刷新し、以降も行政の防災計画改定や社会的要請の変化に対応して、優先供給品目に関わる業務・組織体制を見直す等、脅威が顕在化した際により適切に対応できるよう継続的な改善を図っております。また、優先供給品目については、「多くの患者さんに使用されている薬剤」「緊急性のある薬剤」「代替品のない薬剤」等について速やかな供給を実現するべく、定期的に見直しを行っております。

特に医薬品の安定供給においては、生産・物流拠点の分散や主要原材料の複数購買の実施といったバックアップ体制を構築するとともに、自家発電装置の設置等、電力供給が停止した際の影響を最小限に抑える施策等にも取り組んでおります。また主要システムの二重化等、IT基盤の強化も行っております。

 

⑤ 環境、安全に関するリスク

・リスク

医薬品の研究、製造の過程等で使われる化学物質の中には、人の健康や生態系に悪影響を与える物質も含まれております。当社グループでは医薬品を用いた実験、製造、保管管理等に万全を期しておりますが、万一、社内外の人への暴露、土壌汚染、大気汚染、水質汚濁等、深刻な問題が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動に伴う温暖化や異常気象等により、医薬品の製造コスト上昇等のリスクが顕在化した場合、医薬品の安定供給、財政状態等に悪影響を与える可能性があります。

・対応

当社では、人体への影響、土壌汚染、大気汚染、水質汚濁を防ぐため、化学物質の保管や取扱い方法を厳格に定め、グループの各工場・研究所において法規制より厳しい自主管理基準値を設定し、モニタリングによる適正管理を実施しております。また、関連法規制に基づく調査義務が発生した場合の的確な対応はもとより、事業所閉鎖・用途の変更等法的な規制を受けない場合でも、法令に準拠した方法で調査を実施しております。 万が一、汚染が判明した場合には、行政に報告するとともに近隣の方々に対しても、適切に情報を開示し、汚染状況に応じた適切な対応(拡散防止、浄化対策等)を行います。既に浄化対策等を終了した事業所では、継続的にモニタリングを行い、分析結果を行政、近隣の方々に報告しております。

気候変動対策としては、持続可能な開発目標(SDGs)の「目標13:気候変動対応」を重要な経営課題の1つとして認識し、気候変動が及ぼす事業活動における「リスクと機会」に関する情報開示を企業へ促すことを目的に策定された気候変動関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:以下「TCFD」という。)に製薬企業として日本で初めて賛同を表明しております。引き続き、ステークホルダーの要請に応え、TCFDの提言に沿った自主的な気候関連財務情報開示及び気候変動対策に積極的に取り組んで参ります。

また、パリ協定にも賛同し「Science Based Targets initiative(SBTi)」から承認を受けた温室効果ガス削減目標を設定し取り組んでおり、気候変動を含む環境パフォーマンスデータについては、投資判断にも影響する重要指標と捉え、データの信頼性を高めるために第三者保証を取得しております。

 

 

⑥ 知的財産権に関するリスク

・リスク

当社グループの事業活動が他者の特許権その他の知的財産権に抵触するとして第三者から指摘を受けた場合には、事業の断念や係争の可能性があります。一方、第三者が当社グループの知的財産権を侵害する場合には、その保護のため訴訟提起等をすることがあります。それらの動向は経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼすことがあります。特に先進諸国でのジェネリック医薬品拡大を背景に、訴訟提起等を含め、当社グループの知的財産権に関するリスクが一層増大する可能性があります。

・対応

当社では、知的財産の創造と保護によってその価値の最大化とリスクの最小化を図っております。また、知的財産係争が発生したときには、社内外の関係者と協力し、事業への影響を最小限にとどめるよう対応しております。

 

⑦ 訴訟に関するリスク

・リスク

当社グループの事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題及び公正取引に関する問題等に関し、訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社では、法令、契約、紛争防止・紛争解決等の観点からリーガルリスクの最小化とビジネス機会の最大化に努めております。また、コンプライアンス違反の未然防止策制定、違反があった場合の厳正な対応を通じて、健全な企業文化の醸成を推進しております。

当社、第一三共Inc.及び第一三共U.S.ホールディングスInc.並びにAllergan Sales, LLC(旧Forest Laboratories, LLC)及びその関係会社は、オルメサルタンメドキソミルを含有する製剤(米国製品名「ベニカー」等)の服用により、スプルー様腸疾患(重症下痢等を主な症状とする疾患)等が発現したと主張する方々から、米国連邦裁判所及び州裁判所において複数の訴訟を提起されておりましたが、2017年8月1日に原告側と和解契約を締結し、2018年3月30日に和解内容を一部変更する契約を締結いたしました。

本和解契約は、本訴訟における原告及び一定の基準を満たす未提訴者の97%以上が和解への参加を表明したことから2018年6月に有効となり、2019年12月に和解金358百万米ドルの支払が全て完了いたしました。そのうち、353百万米ドルは当社グループに対する製造物責任訴訟を補償範囲としている複数の保険契約から支払われております。

 

⑧ 法規制、医療費抑制策等の行政動向に関するリスク

・リスク

国内医療用医薬品は、薬事行政の下、種々の規制を受けております。薬価基準の改定をはじめとして、医療制度や健康保険に関する行政施策の動向によっては、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、海外においても同様に、医薬品として各種の規制を受けており、行政施策の動向による悪影響を受ける可能性があります。

・対応

当社では、薬価制度改革並びに流通改善ガイドラインを踏まえた仕切価格・割戻改定を実施しております。また、適切な販売契約を設定・実行し、新薬創出加算品、重点品を中心に売上を拡大するよう努めております。なお、薬価の毎年改定を含めた薬価制度改革の他、海外を含めた行政動向を継続的に注視しており、即時に対応策を検討する体制としております。

 

 

⑨ 法令違反等に関するリスク

・リスク

当社グループは、グループ企業行動憲章のもとに、コンプライアンス行動基準等を制定しているほか、企業倫理委員会や従業員ホットラインの設置等、コンプライアンス体制を構築し、販売情報提供活動ガイドライン等、事業活動に関連する法規制が遵守されるよう徹底等しておりますが、役員及び従業員の個人的な不正行為等を含め重大な法令違反が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社グループにおいては、事業活動のモニタリングを適切に実施し、不適切な活動を早期に発見し、対応を実施するよう努めております。また、必要に応じて教育・啓発等の再発防止の対応を講じる体制としております。

第一三共Inc.は、主力品のプロモーション活動の一環として行った医師講演施策に関し、米国司法省より調査を受け、同省及びその他政府機関との間で和解に至りました。本和解に基づき、第一三共Inc.は、2015年3月期に約39百万米ドルの和解金を支払うと共に、保健福祉省監察総監室との間で法令遵守に関する協定(Corporate Integrity Agreement)を締結いたしましたが、2020年3月末に当該協定の期間が満了しました。

 

⑩ 金融市況及び為替変動に関するリスク

・リスク

株式市況の低迷等により保有する株式等の売却損や評価損が生じ、金利動向により退職給付債務の増加等が生じる可能性があります。また、為替相場の変動により、不利な影響を受ける可能性があります。当社グループはグローバルに事業を展開し、生産・販売・輸出入を行っておりますので、為替相場の変動は経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社は政策保有株式の削減、年金基金資産配分の期中見直しの実行及び為替ヘッジ取引により、損失額を減少させるよう努めております。

また、退職給付に関するリスクの整理と運用状況のモニタリング及び雇用関連法制動向の把握や、不動産市場のモニタリングを実施する等により、リスク低減に向けた方針を早期から準備対応しております。

 

⑪ ITセキュリティ及び情報管理に関するリスク

・リスク

当社グループは、業務上、各種ITシステムを利用しており、また、個人情報を含む多くの機密情報を保有しております。ネットワークウイルスの感染、サイバー攻撃他によるコンピュータシステムの休止等、及び機密情報の漏洩事象が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社グループは、情報分野におけるグローバルな専門機能の統括責任者としてデータ活用・デジタルテクノロジー活用の統括と推進、情報戦略の策定と実行を担うCIO (Chief Information Officer)、機密情報管理、情報セキュリティ対策の推進を担うCISO (Chief Information Security Officer)を任命し、新たなデジタル技術、法規制やガイドラインを取り込んだ情報管理に関するポリシー・ルールの整備を進めております。

情報管理に関する規程等を整備して従業員へ情報管理の重要性を周知徹底するとともに、セキュリティシステムの導入等の対応策を実施していることに加え、クラウド系サービス利用への対応や情報セキュリティ基盤の強化、運用の改善を図っております。

個人情報に関しては、定期的な管理台帳更新状況の把握・委託先の安全管理措置評価等により、保有個人データ、特定個人情報等の適正な管理状況をモニタリングするとともに、監査部門による監査結果に基づく適切な指導及び従業員研修による周知・徹底を図っております。

 

 

⑫ 繰延税金資産の回収可能性に関するリスク

・リスク

当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の課税所得を見積った上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しております。しかし、実際の課税所得が減少した場合や税制改正等により、回収可能性の見直しを行った結果、繰延税金資産の全部又は一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産が減額され、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・対応

当社グループは、将来の課税所得の見積りに関して、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っており、回収可能性については合理的に判断しております。

 

⑬ その他のリスク(新型コロナウイルス感染拡大の影響)

・リスク

その他のリスクとして新型コロナウイルス感染拡大に伴い、自社工場及び国内・海外の製造委託先での従業員の罹患等による要員不足や原材料の納入遅延、並びに製造機能や物流・卸機能の停滞が生じ、結果として生命関連産業の責務である製品安定供給に影響を及ぼす可能性があります。

また、世界各国の医療現場が混乱する中で、当社・臨床試験委託先においても影響が生じ、現在進行している臨床試験の遅延やプロトコル逸脱例の発生により、結果的に当社の製品価値が毀損される恐れがあります。

・対応

当社では、2020年1月30日に対策本部を立ち上げ、中国子会社の状況確認やビジネスにおける影響等の検討を開始いたしました。さらにWHOによるパンデミック宣言(3月11日)が発せられる前の2月25日よりCEOを本部長とする緊急対策本部を設置し、その後、頻回開催による状況把握と対策検討を通じて経営レベルでの議論と意思決定を行いました。従業員の安全配慮の面から在宅勤務(テレワーク)を中心とした勤務体制への移行、出張、対面での会議、研修、イベント等は原則、中止・延期にするなど感染拡大防止策を講じるとともに、生命関連事業に取り組む製薬企業としての責務を果たすべく、ワクチン及び治療薬の研究開発への貢献のほか、医薬品の在庫確保、披験者の安全を最優先した臨床試験の継続等、現在もグローバルで事業継続に向けた対策を継続しております。

2【沿革】

2005年2月

三共株式会社及び第一製薬株式会社(以下「両社」という。)が、株式移転により完全親会社である共同持株会社を設立し、両社がその完全子会社となる経営統合に基本合意

2005年5月

両社の取締役会で当社設立を決議し、経営統合契約を締結

2005年6月

両社の定時株主総会において当社設立を承認

2005年9月

当社設立

東京証券取引所第一部に株式を上場

2005年12月

第一三共ヘルスケア株式会社を設立

2006年3月

米国において三共ファルマInc.(存続会社)と第一ファーマ・ホールディングスInc.、第一ファーマシューティカルCorp.及び第一メディカル・リサーチInc.が合併、第一三共Inc.に商号変更

2006年4月

ゼファーマ株式会社の全株式をアステラス製薬株式会社より取得

2006年7月

欧州において三共ファルマGmbH(含グループ各社)の商号を、第一三共ヨーロッパGmbH(グループ)に変更

2007年4月

当社が三共株式会社及び第一製薬株式会社を吸収合併

2007年4月

第一三共ヘルスケア株式会社がゼファーマ株式会社を吸収合併

2008年11月

ランバクシー・ラボラトリーズLtd.の株式取得により同社グループを子会社化

2010年4月

第一三共エスファ株式会社を設立

2011年4月

北里第一三共ワクチン株式会社を設立

2011年4月

プレキシコンInc.の株式取得により同社を子会社化

2011年11月

第一三共(中国)投資有限公司を設立

2012年4月

ジャパンワクチン株式会社を設立

2014年11月

アンビット・バイオサイエンシズCorp.の株式取得により同社を子会社化

2015年3月

ランバクシー・ラボラトリーズLtd.がサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.に吸収合併されたことにより、同社グループを連結の範囲から除外

2017年11月

北里第一三共ワクチン株式会社の全株式取得により同社を完全子会社化

   2018年8月

 第一三共バイオテック株式会社を設立

   2019年1月

 ルイトポルド・ファーマシューティカルズInc.の会社名をアメリカン・リージェントInc.に変更

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地

方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(名)

1

117

43

517

841

42

57,381

58,942

所有株式数(単元)

3

2,998,281

59,439

202,314

2,483,710

203

1,338,921

7,082,871

724,243

所有株式数の割合(%)

0.00

42.33

0.84

2.86

35.07

0.00

18.90

100.00

 (注)1.自己株式60,945,751株は、「個人その他」欄に609,457単元及び「単元未満株式の状況」欄に51株含めて記載しております。

なお、自己株式60,945,751株は株主名簿記載上の株式数であり、2020年3月31日現在の実質的な所有株式数は60,943,592株であります。

2.上記「その他の法人」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が21単元含まれております。

3【配当政策】

当社は、株主の皆様への利益還元を経営上重要な施策の一つとして位置付けております。具体的には、成長のための投資、社債の償還準備、株主還元等を総合的に勘案したうえで、配当を安定的に維持することを基本方針としております。内部留保については、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資として研究開発、事業開発、設備投資及び運転資金に充当する考えであります。

当社は、「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、会社法第454条第5項に定める中間配当をすることができる。」旨を定款に定めており、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

これらを勘案し、当期におきましては、1株当たり年70円(うち中間配当35円)の配当といたしました。次期につきましては、中間配当として1株当たり40円50銭、期末配当として1株当たり13円50銭(株式分割後ベース)を予定しております。年間配当金は、当期に比べ11円増配の1株当たり81円(株式分割前ベース)となります。

(注)当社は、2020年4月27日開催の取締役会において「2020年10月1日を効力発生日として、普通株式1株を3株に分割する」ことを決議しております。

 

当事業年度に係る剰余金の配当は次のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2019年10月31日

22,678

35.0

取締役会決議

2020年6月15日

22,682

35.0

定時株主総会決議

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性11名 女性3名(役員のうち女性の比率21.4%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有

株式数

(千株)

代表取締役

社長

CEO

社長執行役員

眞鍋 淳

1954年8月5日

 

1978年4月

三共㈱入社

2005年7月

同社安全性研究所長

2007年4月

当社安全性研究所長

2009年4月

当社執行役員研究開発本部プロジェクト推進部長

2011年4月

当社執行役員グループ人事担当兼グループCSR担当

2012年4月

当社執行役員戦略本部経営戦略部長

2014年4月

当社常務執行役員日本カンパニープレジデント

兼事業推進本部長

2014年6月

当社取締役常務執行役員日本カンパニープレジデント兼事業推進本部長

2015年4月

当社取締役専務執行役員国内外営業管掌

2016年4月

当社取締役副社長執行役員総務・人事本部長

兼メディカルアフェアーズ本部長

2016年6月

当社代表取締役副社長執行役員総務・人事本部長

兼メディカルアフェアーズ本部長

2017年4月

当社代表取締役社長兼COO社長執行役員

2019年6月

当社代表取締役社長兼CEO社長執行役員(現任)

 

(注)4

37

代表取締役

副社長

CFO

副社長執行役員

齋 寿明

1955年3月25日

 

1979年4月

第一製薬㈱入社

2007年4月

当社MS推進部長

2008年4月

当社コーポレートコミュニケーション部長

2010年4月

当社執行役員コーポレートコミュニケーション部長

2012年4月

2014年4月

当社執行役員戦略本部製品戦略部長

当社常務執行役員戦略本部経営戦略部長

2015年4月

当社専務執行役員戦略本部長

2015年6月

当社取締役専務執行役員戦略本部長

2017年4月

当社取締役専務執行役員製品戦略本部長

2018年4月

当社取締役副社長兼CFO副社長執行役員経営戦略本部長

2018年6月

当社代表取締役副社長兼CFO副社長執行役員経営戦略本部長(現任)

 

(注)4

22

取締役

専務執行役員

木村 悟

1957年9月27日

 

1981年4月

第一製薬㈱入社

2009年4月

当社日本カンパニー医薬営業本部京都支店長

2014年4月

当社執行役員日本カンパニー医薬営業本部長兼マーケティング部長

2015年4月

当社常務執行役員医薬営業本部長

2016年4月

当社専務執行役員医薬営業本部長

2019年6月

当社取締役専務執行役員医薬営業本部長(現任)

 

(注)4

20

取締役

専務執行役員

大槻 昌彦

1959年10月13日

 

1987年4月

三共㈱入社

2010年4月

当社研究開発本部研究開発企画部長

2012年4月

当社研究開発本部研究担当部長

2013年4月

当社研究開発本部研究統括部長

2014年4月

当社執行役員研究開発本部研究統括部長

2018年4月

当社執行役員事業開発部長

2019年4月

当社常務執行役員事業開発部長

2020年4月

当社専務執行役員DX推進本部長

2020年6月

当社取締役専務執行役員DX推進本部長(現任)

 

(注)4

15

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有

株式数

(千株)

取締役

専務執行役員

平島 昭司

1961年3月6日

 

1988年4月

第一製薬㈱入社

2010年4月

U3 Pharma GmbH CEO

2015年4月

当社戦略本部経営戦略部長

2016年4月

当社戦略本部経営戦略部長

兼オンコロジー事業グループ長

2017年4月

当社執行役員経営戦略本部経営推進部長

2019年4月

当社常務執行役員製品戦略本部長

2020年4月

当社専務執行役員製品戦略本部長

2020年6月

当社取締役専務執行役員製品戦略本部長(現任)

 

(注)4

18

取締役

(取締役会議長)

宇治 則孝

1949年3月27日

 

1973年4月

日本電信電話公社入社

1999年6月

㈱エヌ・ティ・ティ・データ取締役新世代情報サービス事業本部長

2000年9月

同社取締役経営企画部長

2001年6月

同社取締役産業システム事業本部長

2002年4月

同社取締役法人ビジネス事業本部長

2003年6月

同社常務取締役法人システム事業本部長兼法人ビジネス事業本部長

2005年6月

同社代表取締役常務執行役員

2007年6月

日本電信電話㈱代表取締役副社長

2012年6月

同社顧問

2014年6月

当社取締役(現任)

 

(重要な兼職の状況)

 

 

横河電機㈱社外取締役

公益社団法人企業情報化協会名誉会長

 

一般社団法人日本テレワーク協会名誉会長

 

国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員教授

 

(注)4

4

取締役

(指名委員会委員長)

福井 次矢

1951年6月24日

 

1992年1月

1994年3月

佐賀医科大学附属病院総合診療部教授

京都大学医学部附属病院総合診療部教授

1999年4月

同大学大学院医学研究科内科臨床疫学教授

2000年4月

同大学大学院医学研究科内科臨床疫学教授

兼社会健康医学系専攻健康情報学教授兼専攻長

2001年2月

同大学大学院医学研究科内科臨床疫学教授兼社会健康医学系専攻健康情報学教授兼専攻長兼EBM共同研究センター長

2004年9月

聖路加国際病院内科(一般内科)医長・副院長

2005年4月

聖路加国際病院院長(現任)

2012年4月

学校法人聖路加看護学園(現 聖路加国際大学)理事長

2015年6月

当社取締役(現任)

2016年4月

聖路加国際大学学長

 

(重要な兼職の状況)

 

聖路加国際病院院長

 

一般社団法人日本病院会常任理事

 

特定非営利活動法人日本医学図書館協会会長

 

(注)4

9

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有

株式数

(千株)

取締役

(報酬委員会委員長)

釡 和明

1948年12月26日

 

1971年7月

石川島播磨重工業㈱(現㈱IHI)入社

1987年6月

米国IHI INC.副社長

2002年7月

石川島播磨重工業㈱(現㈱IHI)理事財務部次長・資金グループ担当部長

2004年6月

同社執行役員財務部長

2005年4月

同社常務執行役員財務部長

2005年6月

同社取締役常務執行役員財務部長

2007年4月

同社代表取締役社長兼最高経営執行責任者

2012年4月

同社代表取締役会長

2016年4月

同社取締役

2016年6月

同社相談役

2019年6月

当社取締役(現任)

2020年4月

㈱IHI特別顧問(現任)

(重要な兼職の状況)

㈱IHI特別顧問

住友生命保険相互会社社外取締役

㈱東京証券取引所社外監査役

 

(注)4

0

取締役

野原 佐和子

1958年1月16日

 

1980年4月

㈱三菱油化(現三菱ケミカル㈱)入社

1988年12月

㈱生活科学研究所入社

1995年7月

㈱情報通信総合研究所入社

1998年7月

同社ECビジネス開発室長

2001年12月

㈱イプシ・マーケティング研究所代表取締役社長(現任)

2006年6月

日本電気㈱社外取締役

2009年10月

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授

2012年6月

㈱損害保険ジャパン社外監査役

2013年6月

NKSJホールディングス㈱(現SOMPOホールディングス㈱)社外取締役(現任)

2014年6月

日本写真印刷㈱(現NISSHA㈱)社外取締役

2014年6月

㈱ゆうちょ銀行社外取締役(現任)

2018年6月

東京ガス㈱社外監査役(現任)

2019年6月

当社取締役(現任)

2020年4月

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授(現任)

(重要な兼職の状況)

㈱イプシ・マーケティング研究所代表取締役社長

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授

SOMPOホールディングス㈱社外取締役

㈱ゆうちょ銀行社外取締役

東京ガス㈱社外監査役

 

(注)4

0

常勤監査役

(監査役会議長)

渡邊 亮一

1958年9月28日

 

1981年4月

三共㈱入社

2003年6月

同社経理部長

2004年4月

同社経営管理部長

2007年4月

当社経理部長

2009年4月

当社財務経理部長

2012年4月

当社総務・人事本部総務・調達部長

2014年4月

当社管理本部財務経理部長

2015年4月

当社監査部長

2016年4月

当社執行役員監査部長

2019年4月

当社執行役員監査部担当

2019年6月

当社常勤監査役(現任)

 

(注)5

12

常勤監査役

佐藤 賢治

1963年2月28日

 

1988年4月

第一製薬㈱入社

2016年4月

当社研究開発本部研究開発総務部長

2019年4月

当社研究開発本部研究開発総務部参事

2019年6月

当社常勤監査役(現任)

 

(注)5

7

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有

株式数

(千株)

監査役

泉本 小夜子

1953年7月8日

 

1976年3月

等松・青木監査法人(現 有限責任監査法人トーマツ) 入所

1979年3月

公認会計士登録

1995年7月

同パートナー

2007年1月

金融庁企業会計審議会委員

2015年1月

総務省情報通信審議会委員(現任)

2016年8月

泉本公認会計士事務所代表(現任)

2017年4月

総務省情報公開・個人情報保護審査会委員(現任)

2017年6月

当社監査役(現任)

 

(重要な兼職の状況)

 

総務省情報通信審議会委員

 

総務省情報公開・個人情報保護審査会委員

 

泉本公認会計士事務所代表

 

フロイント産業㈱社外監査役

 

㈱日立物流社外取締役

 

(注)6

監査役

樋口 建史

1953年4月11日

 

1978年4月

警察庁入庁

2007年8月

警察庁官房政策評価審議官兼官房審議官

2008年8月

警視庁警務部長

2009年3月

警視庁副総監・警務部長事務取扱

2010年1月

警察庁生活安全局長

2011年8月

警視総監

2014年4月

駐ミャンマー日本国特命全権大使

2018年6月

当社監査役(現任)

(重要な兼職の状況)

三浦工業㈱社外取締役

内閣府外局 カジノ管理委員会委員

 

(注)7

0

監査役

今津 幸子

1968年7月28日

 

1996年4月

アンダーソン・毛利法律事務所(現 アンダーソン・毛利・友常法律事務所)入所

2005年1月

同事務所パートナー就任(現任)

2007年4月

慶應義塾大学法科大学院准教授

2014年3月

公益財団法人石橋財団理事(現任)

2018年6月

当社監査役(現任)

 

(重要な兼職の状況)

 

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー弁護士

 

公益財団法人石橋財団理事

 

(注)7

144

 

(注)1.取締役 宇治則孝、福井次矢、釡和明及び野原佐和子は、社外取締役であります。

2.監査役 泉本小夜子、樋口建史及び今津幸子は、社外監査役であります。

3.監査役 今津幸子の戸籍上の氏名は、島戸幸子であります。

4.2020年6月15日開催の定時株主総会における選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。

5.2019年6月17日開催の定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。

6.2017年6月19日開催の定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。

7.2018年6月18日開催の定時株主総会における選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。

8.経営の執行体制は次のとおりであります。

役位

氏名

役職

代表取締役社長兼CEO

社長執行役員

眞鍋 淳

 

代表取締役副社長兼CFO

副社長執行役員

齋 寿明

経営戦略本部長

取締役

専務執行役員

木村 悟

医薬営業本部長

取締役

専務執行役員

大槻 昌彦

DX推進本部長

取締役

専務執行役員

平島 昭司

製品戦略本部長

専務執行役員

古賀 淳一

Global Head of R&D

常務執行役員

高村 健太郎

経営戦略本部財務経理部長

常務執行役員

福手 準一

サプライチェーン本部長

常務執行役員

古田 弘信

総務本部長

常務執行役員

籔田 雅之

バイオロジクス本部長

常務執行役員

高崎 渉

研究開発本部長

執行役員

飛田 信一

医薬営業本部マーケティング統括部長

執行役員

平野 秀之

渉外管掌

執行役員

小川 晃司

Head of US Corporate Division, Daiichi Sankyo, Inc.

執行役員

福知 良和

メディカルアフェアーズ管掌

執行役員

奥澤 宏幸

ASCAカンパニープレジデント

執行役員

熊倉 誠一郎

研究開発本部トランスレーショナルメディシン統括部長

執行役員

福岡 隆

Executive Vice President, R&D Affairs, Daiichi Sankyo, Inc.

執行役員

齋藤 宏暢

メディカルアフェアーズ本部長

執行役員

羽柴 知二

医薬営業本部九州支店長

執行役員

荒井 美由紀

信頼性保証本部長

執行役員

高橋 亘

研究開発本部研究統括部長研究開発本部研究統括部長

執行役員

柏瀬 裕人

製薬技術本部長

執行役員

塚口 直人

総務本部法務部長

執行役員

櫻井 昭雄

医薬営業本部営業企画部長

執行役員

我妻 利紀

研究開発本部研究統括部オンコロジー第一研究所長

 

 

② 社外役員の状況

(ⅰ) 員数

 当社の社外取締役は4名、社外監査役は3名であります。

 

(ⅱ) 当社との関係

 社外取締役及び社外監査役は、当社との特別な利害関係はありません。

 

(ⅲ) 機能及び役割並びに選任状況に関する考え方

 取締役9名中4名の社外取締役は、企業経営、財務、医学等に通じた職務経験を活かして、取締役会において客観性、中立性、公正性に基づいた発言をする等、経営の監督機能を発揮しております。また、指名、報酬委員会は、社外取締役を過半数とする3名以上の取締役で構成し、委員長を社外取締役から選任しております(なお、現在、両委員会は、全て社外取締役で構成されております。)。

 監査役5名中3名の社外監査役は、法務、リスクマネジメント、コンプライアンス、財務、会計に通じた職務経験に基づき当社経営の監査を行っております。

 当社は、取締役候補者の選定にあたっては、多様な視点に基づく決定機能の強化と、執行に対する監督機能の強化を目的として、必ず社外取締役に該当する人材を含めることとし、社外役員(社外取締役及び社外監査役)は、当社からの独立性を確保していることを要件としております。

 「社外役員としての独立性判断基準」については、2014年3月31日の取締役会及び監査役会において、次のとおり決議しております。

 

「社外役員としての独立性判断基準」

1.次に掲げる属性のいずれにも該当しない場合、当該取締役及び監査役は、当社からの独立性を有し、一般株主と利益相反が生じるおそれがないものと判断する。

(1) 以下に該当する本人又はその近親者(2親等内の親族を意味するものとする。以下同じ。)

① 当社及び当社の親会社、兄弟会社、子会社の現在及び過去における業務執行者(社外取締役を除く取締役、執行役及び執行役員等その他の使用人をいう。ただし、近親者との関係においては重要な者に限るものとする。以下同じ。)

② コンサルタント、法律専門家、会計専門家又は医療関係者等として、当該個人が過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度において、当社から1,000万円を超える報酬(当社役員としての報酬を除く。)を受けている者

(2) 以下に該当する法人その他の団体に現在及び過去10年間において業務執行者として在籍している本人又はその近親者

① 取引関係

(ⅰ) 当社グループからの、又は、当社グループに対する製品や役務の提供の対価としての取引金額が、過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度において、いずれかの会社の連結売上高の2%を超える取引先

(ⅱ) コンサルティング・ファーム、法律事務所、監査法人、税理士法人、学校法人等であって、過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度において、その総収入額に占める当社グループからの支払報酬等の割合が10%を超える取引先

(ⅲ) 直前事業年度末における当社グループの借入額が、当社連結総資産の10%を超える借入先

② 主要株主

独立性を判断する時点において、当社の主要株主である会社その他の法人、又は当社が主要株主となっている会社(主要株主とは、発行済株式総数の10%以上を保有している株主をいう。)

③ 寄付先

当社からの寄付金が、過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度において、1,000万円を超え、かつ、当該法人その他の団体の総収入額の2%を超える寄付先

④ 会計監査人

現在及び過去3事業年度において当社グループの会計監査人である監査法人

⑤ 相互就任関係

当社の業務執行者が、現任の社外取締役又は社外監査役をつとめている上場会社

2.前項のいずれかに該当する場合であっても、取締役会又は監査役会において総合的な検討を行い、独立性を確保していると判断する場合には、社外役員の要件に問題がないと判断することがある。

 

 なお、当社は社外取締役4名及び社外監査役3名を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。

 

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 社外取締役は、必要に応じて取締役会を通じて内部統制部門の状況を把握し、中立・専門的観点から発言できる体制を整えております。

 社外監査役は、取締役会での情報に加え、監査役会を通じて職務執行状況・経営会議・重要な決裁案件その他内部統制部門に関する情報等の提供を受け、内部監査部門より内部監査結果及び計画の報告を受けております。また、代表取締役と監査役間の定期的会合(1回/半期)に出席する等、取締役の職務執行を的確に監査する体制を整えております。さらに、会計監査人より監査計画、監査及び四半期レビュー結果、内部統制監査(J-SOX)結果等について説明・報告を受け、意見交換を行い、適宜連携を図る体制を構築しております。

 

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金又
は出資金

主要な事
業の内容

議決権の所有割合

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 

 

百万円

 

 

第一三共エスファ㈱

東京都中央区

450

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を購入

当社が事務室等を賃貸

第一三共ヘルスケア㈱

東京都中央区

100

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を供給

当社が事務室等を賃貸

第一三共プロファーマ㈱

東京都中央区

100

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を購入

当社が事務室及び工場土地を賃貸

第一三共ケミカルファーマ㈱

東京都中央区

50

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を購入

当社が事務室及び工場土地を賃貸

当社が設備資金を貸与

第一三共バイオテック㈱

埼玉県北本市

50

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を購入

当社が研究開発業務を委託

当社が事務室を賃貸

第一三共RDノバーレ㈱

東京都江戸川区

50

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が研究開発業務を委託

当社が事務室を賃貸

第一三共ビジネスアソシエ㈱

東京都中央区

50

その他

100.0

役員の兼任等

当社が事務業務を委託

当社が事務室及び賃貸用不動産を賃貸

当社が事務室を賃借

第一三共U.S.ホールディングスInc.

アメリカ

ニュージャージー

USD

3.0

医薬品

100.0

役員の兼任等

第一三共Inc.

アメリカ

ニュージャージー

千USD

170

医薬品

100.0

(100.0)

役員の兼任等

当社が製品を供給

当社が販促及び研究開発業務を委託

プレキシコンInc.

アメリカ

カリフォルニア

USD

1.0

医薬品

100.0

(100.0)

役員の兼任等

当社が研究開発業務を委託

アメリカン・リージェントInc.

アメリカ

ニューヨーク

千USD

200

医薬品

100.0

(100.0)

 

アンビット・バイオサイエンシズCorp.

アメリカ

カリフォルニア

USD

1.0

医薬品

100.0

役員の兼任等

第一三共ヨーロッパGmbH

ドイツ

ミュンヘン

百万EUR

16

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を供給

当社が製造を委託

当社が販促及び研究開発業務を委託

第一三共フランスS.A.S.

フランス

リュ・エル・マルメゾン

千EUR

12,482

医薬品

100.0

(100.0)

 

第一三共ドイツGmbH

ドイツ

ミュンヘン

千EUR

51

医薬品

100.0

(100.0)

 

第一三共イタリアS.p.A.

イタリア

ローマ

千EUR

120

医薬品

100.0

(100.0)

 

第一三共スペインS.A.

スペイン

マドリッド

千EUR

120

医薬品

100.0

(100.0)

 

第一三共UK Ltd.

イギリス

バッキンガムシャー

百万GBP

5

医薬品

100.0

(100.0)

 

 

 

名称

住所

資本金又
は出資金

主要な事
業の内容

議決権の所有割合

関係内容

 

 

 

 

 

第一三共(中国)投資有限公司

中国

上海

千USD

146,800

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を供給

当社が研究開発業務を委託

第一三共製薬(北京)有限公司

中国

北京

千USD

83,800

医薬品

100.0

(100.0)

役員の兼任等

当社が製品を供給

第一三共製薬(上海)有限公司

中国

上海

千USD

53,000

医薬品

100.0

(100.0)

役員の兼任等

当社が製品を供給

台湾第一三共股份有限公司

台湾

台北

百万TWD

345

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を供給

韓国第一三共㈱

大韓民国

ソウル

百万KRW

3,000

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を供給

第一三共ブラジルLtda.

ブラジル

サンパウロ

百万BRL

39

医薬品

100.0

役員の兼任等

当社が製品を供給

その他23社

 

 

 

 

 

 

 

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

 

 

百万円

 

 

㈱日立医薬情報ソリューションズ

東京都千代田区

250

その他

27.2

役員の兼任等

当社が事務業務を委託

(注)1.主要な事業の内容欄は、次の事業区分によっております。

医薬品 … 医療用医薬品、一般用医薬品

その他 … 不動産賃貸他

2.上記関係会社のうち、第一三共エスファ㈱、第一三共プロファーマ㈱、第一三共ヨーロッパGmbH、第一三共(中国)投資有限公司、第一三共製薬(北京)有限公司及び第一三共製薬(上海)有限公司は、特定子会社に該当しております。

3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有を内数で示しております。

4.アメリカン・リージェントInc.については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等

アメリカン・リージェントInc.

(1) 売上収益      130,890百万円

(2) 税引前利益      53,475百万円

(3) 当期利益       41,068百万円

(4) 資本合計      176,228百万円

(5) 資産合計      223,711百万円

 

【製造原価明細書】

 

 

前事業年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

区分

注記

番号

金額(百万円)

構成比

(%)

金額(百万円)

構成比

(%)

Ⅰ.原材料費

 

 

6,312

43.9

 

14,428

47.1

Ⅱ.経費

 

 

8,073

56.1

 

16,190

52.9

(うち外注加工費)

 

 

(8,073)

(56.1)

 

(16,190)

(52.9)

当期総製造費用

 

 

14,385

100.0

 

30,619

100.0

  合計

 

 

14,385

 

 

30,619

 

他勘定振替高

※1

 

3,098

 

 

6,958

 

当期製品製造原価

 

 

11,286

 

 

23,660

 

※1 原材料への振替及びその他の振替高であります。

 

(原価計算の方法)

 原価計算の方法は、組別総合原価計算(標準原価計算)であります。

1【設備投資等の概要】

当社グループでは、生産設備の増強・合理化及び研究開発の強化・効率化等を目的とした設備投資を継続的に実施しております。

当連結会計年度は、第一三共プロファーマ㈱及び第一三共ケミカルファーマ㈱の製造設備、アメリカン・リージェントInc.における製造設備等を中心に全体で28,960百万円の設備投資を行いました。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値6,122,304 百万円
純有利子負債-157,993 百万円
EBITDA・会予132,611 百万円
株数(自己株控除後)1,944,966,555 株
設備投資額28,960 百万円
減価償却費52,611 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費197,500 百万円
代表者代表取締役社長  眞鍋 淳
資本金50,000 百万円
住所東京都中央区日本橋本町三丁目5番1号
会社HPhttps://www.daiichisankyo.co.jp/

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