1年高値539 円
1年安値237 円
出来高257 千株
市場マザーズ
業種医薬品
会計日本
EV/EBITDAN/A
PBRN/A
PSR・会予82.3 倍
ROAN/A
ROICN/A
営利率N/A
決算12月末
設立日2004/4/20
上場日2012/12/11
配当・会予0.0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:-16.1 %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

(1)当社の事業概要

 当社は、製薬業界で培った豊富な開発経験と幅広いネットワークを駆使し、満足な治療法や製造技術のない領域にて、革新的な医薬品を迅速に開発することを会社のミッションに掲げ、平成16年4月に設立されました。

 当社は、これまで当社及び連結子会社(株式会社UNIGEN)によりグループ体制が構成されておりましたが、平成29年1月31日に、当社連結子会社である株式会社UNIGENの当社保有株式全株を譲渡したため、以降は当社単体にて事業を推進しております。従いまして、以下に関しまして、当社単体での事業の内容を記載しております。

 当社は、独自の技術プラットフォームの整備を通じて、次世代バイオ医薬品自社開発事業に加え、開発初期から中期段階におけるバイオ医薬品等の受託製造事業も事業領域とするバイオファーマ企業であります。次世代バイオ医薬品自社開発事業においては、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする次世代バイオ医薬品原薬製造技術、アジュバント技術及び製剤/ドラッグ・デリバリー技術等を統合して次世代ロジカルワクチン(詳細は後記「① 次世代ロジカルワクチンの創製」に記載)の研究開発を行っており、開発パイプラインごとに対象疾患領域及び臨床現場の状況、競合する医薬品の状況などを総合的に勘案し、医薬品としての価値を最大化できる最適のタイミングで国内外の製薬企業と提携しライセンスアウトし、契約一時金、開発マイルストーンフィー及び販売開始後のランニングロイヤリティより収益を確保していくビジネスモデルを基本としております。一方、バイオ医薬品等受託製造事業については、当社が保有する横浜研究所、秋田研究所及び秋田工場、これら研究開発・製造施設に従事する製造ノウハウに長けた豊富な人材を活用し、開発初期から開発中期段階までのCMC16)開発・工業化検討を中心として顧客ニーズに対応しつつ、高付加価値サービスを提供していくビジネスモデルを基本として、顧客に対して検討用サンプル・治験薬・製品・各種評価試験結果等を供給いたします。

 なお、当社は医療用医薬品の研究開発及びこれに関連する事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 以下に当社の事業系統図を示します。

 

<当社の事業系統図>

 

(画像は省略されました)

 

 当社のミッション及びターゲット事業領域は以下のとおりであります。

 

〈ミッション〉

 未充足医療領域のニーズを満たすべく、革新的バイオ医薬品を迅速に開発すること、世界に存在する優れたシーズの研究開発から開発段階、更には製品供給への意向を積極的に支援・橋渡しを行うことで、より効率的に生産が可能な高付加価値バイオ医薬品を創出・供給し、広く社会に貢献する。

 

〈ターゲット事業領域〉

事業領域=「次世代バイオ医薬品自社開発事業」+「バイオ医薬品等受託製造事業

 当社がターゲットとする事業領域は、バイオ医薬品開発・製造に関連する領域であり、当初より掲げている「次世代バイオ医薬品自社開発事業」及び「バイオ医薬品等受託製造事業」の2事業を中心に展開しております。

 「次世代バイオ医薬品自社開発事業」においては、医療現場におけるバイオ医薬品の存在価値はますます高まっており、当社として革新的なバイオ医薬品を創出することに今後も大きな事業機会が存在していると考えております。当社がこれまで開発してきたバイオ医薬品技術プラットフォームの各種知見・ノウハウ・技術を活用し、「次世代バイオ医薬品自社開発事業」として、主にヒト用感染症予防ワクチンの原薬となる組換えタンパク抗原の製造技術、アジュバント技術及び製剤/ドラッグ・デリバリー技術等を統合した次世代ロジカルワクチンの研究開発を通じて、既存自社開発パイプラインの構築を図るとともに、新規シーズの探索・導入を進め、製薬企業等との提携による収益獲得を目指しております。当該事業分野においては、提携後の自社開発資金負担の軽減・平準化を重視した、契約一時金・開発協力金・開発マイルストーンフィー・ランニングロイヤリティを中心とした収益構造を目指しております。

 なお、当社は、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備ならびに当社既存自社開発パイプラインの一部及び新規開発候補ターゲットで構成される開発候補品の基礎的研究を共同で行うことを目的とした資本業務提携契約を締結、上記事業の構築に向けた研究開発活動を推進しております。

 

 一方、「バイオ医薬品等受託製造事業」においては、平成29年1月31日付にて、当社連結子会社であった大規模生産施設を有する株式会社UNIGENの当社保有株式全株を譲渡したことにより、大規模商用生産を前提とするバイオ医薬品の製造及び供給事業からの転換を図っております。当社におけるリソースは、これまで組換えインフルエンザHAワクチン等の開発で培った知見・ノウハウ及び当社が保有する横浜研究所、秋田研究所及び秋田工場であり、これらを活用して、バイオ医薬品開発プロセスのうち、「研究段階から開発段階、更には製品供給への移行の支援・橋渡し」、具体的には「バイオ医薬品のCMC開発・工業化検討」に特化し、事業会社や国内外研究機関より、初期開発段階にあるバイオ医薬品等原薬の受託製造、原薬製造工程プロセス開発受託、工程規格試験等の各種品質管理に関する分析試験の規格化の業務受託、スケールアップを目的とする工業化検討業務受託等を事業として展開することにより、安定的な収益確保を目指しております。

 なお、上述の塩野義製薬株式会社との資本業務提携契約締結に伴い、当該資本業務提携に係る業務に経営資源を集中することとし、当該提携に支障のない範囲で次世代バイオ医薬品自社開発事業に資すると考えられる大学等の研究機関からの将来の新規開発候補ターゲットに関連する受託業務を中心に受注活動を展開しております。

 

(当社事業の特徴)

① 次世代ロジカルワクチンの創製

 当社が目指す次世代ロジカルワクチンとは、当社がこれまで開発してきたバイオ医薬品技術プラットフォームの各種知見・ノウハウ・技術を活用して、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする次世代バイオ医薬品の原薬となる組換えタンパク抗原の製造技術、アジュバント技術及び製剤/ドラッグ・デリバリー技術等を統合したワクチンであります。次世代ロジカルワクチンは、対象となる感染症に最適な高い有効性及び高生産性の実現を目指しております。

 次世代ロジカルワクチンでは、製剤/ドラッグ・デリバリー技術等を活用して、対象となる感染症毎に最適な免疫を誘導することにより、高い有効性を実現することが可能となります。また、アジュバント技術を活用して、より少ない抗原量で高い有効性を実現するのみならず、組換えタンパク抗原を効率よく生産する技術により、当社の現製造体制にて市場をカバー可能な供給量を確保することが可能になるとともに、コスト低減に寄与することが可能となります。

 当社は、平成29年10月31日に締結した塩野義製薬株式会社との資本業務提携を通じて、次世代ロジカルワクチンの研究開発を推進することを目的とした、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備ならびに当該基盤技術を活用した当社既存自社開発パイプラインの一部及び新規開発候補ターゲットで構成される開発候補品の基礎的研究を推進しております。

② ヒト用感染症予防ワクチンを中心とする複数の開発パイプラインの開発

 当社は、ノロウイルス、ロタウイルス、インフルエンザウイルスに対するヒト用感染症予防ワクチンなど、ウイルス感染症領域における複数の開発パイプラインを有しております。平成29年10月31日に締結した塩野義製薬株式会社との資本業務提携を通じて、①に記載の当該基盤技術を活用した当社既存自社開発パイプラインの一部及び新規開発候補ターゲットで構成される開発候補品の基礎的研究を推進しております。

 

③ 小~中規模バイオ医薬品製造施設を保有

 当社は、ラボスケールから中規模(パイロットスケール)の工場を保有していることに加え、組換えインフルエンザHAワクチン等の開発経験を通じて、バイオ医薬品をラボスケールから大規模商用生産スケールまで、一貫した品質を維持しつつスケールアップに成功した経験を有しております。バイオ医薬品のCMC開発・工業化検討においては、初期研究段階からパイロットスケールへのスケールアップにおいて、商用生産を想定した適切な検討がなされることが、製品製造までの成功において最も重要と考えられますが、当社では、これまでの組換えインフルエンザHAワクチン等の開発・審査対応経験より一定のノウハウが蓄積されております。

 当社は、以上のバイオ医薬品製造施設及び開発ノウハウを用いて、ヒト用感染症予防ワクチンを中心とする自社開発パイプラインによる次世代ロジカルワクチンの創製を推進しております。平成29年10月31日に締結した塩野義製薬株式会社との資本業務提携においては、当社が保有する製造施設を生かした製造機能を担う役割を果たします。

 

<ターゲット事業領域と開発プロセス領域>

 

(画像は省略されました)

 

<当社の研究開発・製造拠点>

 

(画像は省略されました)

 

(2)医薬品の研究開発プロセスと当社事業が関連するプロセス領域について

 医療用医薬品を製造、販売するためには厳格な規制が存在し、これら規制を遵守しながら開発を進めていかなければなりません。医療用医薬品が販売されるまでに実施される一般的な研究開発の目的及び内容ならびに各段階における関連規制について説明いたします。

 

<医薬品の開発プロセス>

 

(画像は省略されました)

 

 大別すると、① 基礎研究、② GLPに基づく非臨床試験、③ 製剤開発及び工業生産方法の確立(GMP)、④ GCPに基づく臨床試験、⑤ 製造販売承認に関する申請、⑥ GQP、GVP及びGPSPの6つのステップに区分されます。さらに、バイオ医薬品製造のプロセスのひとつに遺伝子組換え技術が存在するため、⑦ 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)の遵守、を加え、以下に各ステップについて詳細を記載いたします。

 

① 基礎研究

 ターゲットとする疾患を決定し、将来医薬品となる可能性のある物質を特定して、試験管内もしくは動物(以下、「in vivo」といいます。)による疾患モデルを確立し、スクリーニングにかけて、リード化合物17)の選定を行います。当該リード化合物の物理的・化学的特性を確認した後、化学修飾18)を行い、in vivo実験により、高い安全性と有効性を有する開発候補化合物を選定いたします。その後、信頼性基準19)に基づき、大型哺乳動物などでより精緻に薬効・安全性の確認を行うとともに、投与方法や製造方法の検討を行うために、物性試験20)、薬物動態試験21)等を実施いたします。

 

② GLPに基づく非臨床試験

 GLP(Good Laboratory Practice)とは、臨床試験を始めるに当たって特にヒトでの安全性を推測できるデータを取得するものであり、単回毒性試験22)、反復毒性試験23)、がん原性試験24)、変異原性試験25)などを実施し、化合物の安全性に関するデータを収集いたします。一定の安全性の検証を行うための基準として、「医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成9年3月26日厚生省令第21号 最終改正平成26年7月30日号外厚生労働省令第87号)に、試験方法、実施者、設備等が厳格に定められております。一連の非臨床試験データを揃え、臨床試験の目的及び具体的内容について治験届を当局に提出し、その内容について当局より確認を得た後に、臨床試験を開始することになります。

 

③ 製剤開発及び工業生産方法の確立

 製剤開発は非臨床試験の前後より開始いたします。製剤の処方設計を行い、臨床試験に使用する治験薬を製造いたします。治験薬の製造には、治験薬GMP(Good Manufacturing Practice 「治験薬の製造管理及び品質管理基準」及び「治験薬の製造施設の構造設備基準」(治験薬GMP)26)(平成9年3月31日薬発第480号 最終改正平成20年7月9日薬食発第0709002号))に従わなければなりません。さらに、上市後の製品の製造に向けて工業生産方法の確立が必要になります。そのためには、GMP「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」(平成16年12月24日厚生労働省令第179号 最終改正平成26年7月30日号外厚生労働省令第87号)に定められた基準に従って製造を行う必要があり、当該GMPに準拠して製造がなされているかどうかについて当局からの査察等が実施されます。なお、GMP基準は医薬品製造業の許可要件ならびに医薬品製造販売の承認要件となっております。GMP適合施設を保有するために、これら厳密な規制を完全にクリアする必要があります。

 

④ GCP基準に基づく臨床試験

 臨床試験については、GCP(Good Clinical Practice 「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成9年3月27日厚生省令第28号 最終改正平成29年10月26日号外厚生労働省令第116号))が定められており、医薬品の製造承認の申請に際し必要な臨床試験成績に関する各種資料の取得、管理、治験実施者の選定・依頼及び実施等について厳格な基準が定められております。

 第Ⅰ相臨床試験は、少数の健康人に与薬し、薬物動態や安全性の確認を行います。第Ⅱ相臨床試験の前期では、少数患者に与薬し、安全性と有効性について確認を行います。この段階で、具体的な適応疾患及び投与用量のおおよその範囲について決定いたします。いわゆるPOC(Proof of Concept ヒトでの有効性の実証)は、前期第Ⅱ相臨床試験にて相応の薬効が示唆された段階をいいます。それに続く後期第Ⅱ相臨床試験では、対象数を増やして投与用量と効果の相関性を確認し、至適条件を決定いたします。第Ⅲ相臨床試験では、一般臨床上、安全性と有効性が確認されるのに十分な数の患者に対して、類似薬もしくは偽薬(プラセボ)27)との二重盲検比較試験28)を実施し、その医薬品が治療に貢献するものであるか否かの最終的な確認を行います。

 なお、医薬品の開発については、平成3年に日米欧の薬事規制当局及び製薬団体によって設立されたICH(International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use 「医薬品規制ハーモナイゼーション国際会議」)によって、世界レベルで臨床試験データの融和が図られております。主に国や地域間で承認申請データを相互活用し新規医薬品開発を効率化しようとするものであり、平成10年、海外臨床試験データ受け入れに関するガイドラインが最終合意されたことにより、一定の確認試験を実施すること等を条件に、異なる地域での臨床試験データを共有した承認申請が可能となっております。

 

⑤ 製造販売承認に関する申請

 品質試験、非臨床試験及び臨床試験の資料をまとめて製造販売の承認申請を行います。医薬品の成分・分量、用法・用量、効能・効果、副作用等に関する審査を行ったうえで、厚生労働大臣が品目ごとに承認を与えます。また、業として医薬品を製造する者は、医薬品製造業の許可を受けなければなりません。

 

⑥ GQP、GVP及びGPSP

 医薬品の製造販売を行う場合、品質管理に関する基準としてGQP(Good Quality Practice 「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令」(平成16年9月22日厚生労働省令第136号 最終改正平成26年7月30日号外厚生労働省令第87号))を遵守する必要があります。

 一方、GVP(Good Vigilance Practice「医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令」(平成16年9月22日厚生労働省令第135号 最終改正平成29年11月24日厚生労働省令第124号))として、医療機関等からの自発報告や文献・学会報告等から副作用や感染症に関する情報等の安全性情報を収集し、評価・検討の上、安全確保措置を講じる必要があります。GQP及びGVPは医薬品製造販売業の許可要件となっております。

 製造販売後、医薬品の有効性と安全性を再審査及び再評価するために必要な情報等の収集・分析・報告に関する管理及び実施体制が、GPSP(Good Post-marketing Study Practice 「医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令」(平成16年12月20日厚生労働省令第171号 最終改正平成29年10月26日号外厚生労働省令第116号)に定められております。

 これらGQP、GVP及びGPSPは、医薬品製造販売業許可を取得する者がその責任を負うことになります。

 

⑦ 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)の遵守

 国際的に、生物多様性条約が平成4年に採択され、翌年より発効いたしました。これを受けて、平成12年には生物の多様性を守るため、遺伝子組換え生物等の安全な取り扱い等につき、バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書が採択され、平成15年より発効しております。本議定書は平成27年5月現在、170か国、欧州連合(EU)及びパレスチナが批准・締結をしております。通称「カルタヘナ法」は、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」として、国際協調に基づき各国で立法化されており、日本では平成15年に法律が成立・公布され、平成16年より施行されております。これにより、遺伝子組換え生物の封じ込めが厳格に規定されており、違反した場合、罰則が存在いたします。遺伝子組換え生物を取り扱う研究室や工場の運営に当たっては、本法律の遵守が必須であります。なお、本議定書に関連して、平成22年10月に「バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書の責任及び救済に関する名古屋・クアラルンプール補足議定書」が採択されており、平成29年12月時点において40か国及び欧州連合(EU)が締結したことから、平成30年3月に発効されております。

 

 上記の医薬品の開発プロセスにおいて、当社が関連する領域は、医療用医薬品事業においては、① 基礎研究から⑦ カルタヘナ法の遵守までの領域のうち、⑥ 品質管理、安全管理及び製造販売後調査以外の全てとなります。当社は、ヒトの生命に関連する医薬品を開発する企業として、これらの法令・規制を徹底的に遵守する体制を整備し、事業を進めております。

 

<当社が主に関連するプロセス領域と遵守すべき法令・規制等>

 

(画像は省略されました)

(注) 網掛け領域が、現時点における当社事業に関連する開発プロセス領域となります。

 

(3)当社の研究開発体制について

① 当社の重点領域と人材について

 当社は、取締役会及び研究開発・生産の各組織において、製薬企業で長年研究開発や申請業務を経験した人材を中心に構成されております。次世代バイオ医薬品自社開発事業につきましては、各種ワクチンの開発及び承認申請経験を有する人材を非臨床開発部及び生産技術開発部に配置し、研究開発を進めております。また、これまで組換えインフルエンザHAワクチン等の国内開発で培った知見・ノウハウ・技術を基に、主にCMC開発及び工業化検討において業務実績のある研究開発人材を配置するとともに、医療用医薬品工場の生産ライン部門、品質管理部門ならびに品質保証部門にて実務経験のある人材を積極的に採用しており、当社事業を発展させていくための運営体制を構築しております。

 

② 当社の研究施設と小~中規模原薬製造施設について

 現在、当社は2つの研究施設を有しております。秋田大学医学部内にある秋田研究所では、動物実験等の基礎的研究を行っております。横浜研究所では、カルタヘナ法に準拠した250Lスケールまでのパイロット培養が可能な培養槽をもつ製造実験設備を保有し、次世代ロジカルワクチンの創製を目指し、バイオ医薬品原薬の製造工程となる培養及び精製に関する初期検討を実施しております。また、品質管理・工程管理に関する評価試験法の研究も行っております。

 また、秋田県秋田市御所野湯本の秋田新都市産業団地約13,000㎡の敷地内に延べ面積約3,000㎡、600L培養槽3基を設置する治験薬GMP準拠のパイロットスケール原薬製造施設となる秋田工場を有しております。秋田工場は、平成22年7月より平成23年3月までを助成期間とした厚生労働省「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金」交付事業(第一次分)における実験用生産施設整備事業の助成金にて整備し、平成23年4月より稼働しております。なお、秋田工場は将来においてGMP準拠施設に転用可能な設備設計となっており、当社が目指す次世代ロジカルワクチンの原薬製造拠点として整備拡充を図っております。また、秋田工場を運営するにあたり、人材面において徹底したGMP教育や管理教育を継続的に実施し、製造ライン要員の育成に努めております。

 

<当社の研究開発・製造拠点(再掲)>

 

(画像は省略されました)

 

(4)当社の自社開発パイプライン

 当社は、以下の自社開発パイプラインの開発を遂行しております。なお、いずれの自社開発パイプラインも基礎的研究段階であります。

 

① 開発コード:UMN-104(組換えノロウイルスワクチン 旧開発コード:UMN-2002(組換えノロウイルスVLP単独ワクチン))

 これまで開発コードUMN-2002として開発していた組換えノロウイルスVLP単独ワクチンは、フィンランドのタンペレ大学ワクチン研究センターのティモ・ヴェシカリ教授及びヴェスナ・ブラゼヴィッチ博士より、全世界における非独占の事業化権を取得し開発を進めている、ノロウイルスの2つの遺伝子型のウイルス様粒子(Virus Like Particle:VLP)をワクチン成分とする、多価ワクチンであります。

 ノロウイルスは、ウイルス性胃腸炎の主要な原因ウイルスであり、毎年、全世界でノロウイルスにより約20万人が命を落としていると言われております(Emerg Infect Dis. 2008;Vaccine 2012)。先進国においては死に至るケースは少ないものの、医療経済的損失が甚大なためワクチンによる予防が求められておりますが、市販されたノロウイルスワクチンは未だないことから、本ワクチン接種により、ノロウイルスが原因となるウイルス性胃腸炎を予防することが期待されます。

 ノロウイルスは、ウイルス遺伝子配列の相同性によって大きく2群(GⅠ、GⅡ)に分類され、GⅠはさらに15種類の遺伝子型GⅠ.1~GⅠ.15、GⅡはさらに20種類の遺伝子型GⅡ.1~GⅡ.20に分類されると言われております。UMN-2002は、複数の遺伝子型のノロウイルスに対して有効性を発揮するよう設計され、複数抗原のVLPを含みます。

 なお、これまで、米国PSCより導入した技術を用いて開発を進めておりましたが、後述③に記載のとおり、PSCとのライセンス契約解消に伴い、当社として新たに開発コードUMN-104を付与し、上記の次世代ロジカルワクチンコンセプトに基づき、組換えノロウイルスワクチンとして、当社独自の技術にて研究開発を進めております。

 

② 開発コード:UMN-103(組換えロタウイルスワクチン 旧開発コード:UMN-2001(組換えロタウイルスVP6単独ワクチン))

 これまで開発コードUMN-2001として開発していた組換えロタウイルスVP6単独ワクチンは、VP6の組換えタンパクをワクチン抗原とした単独ワクチンであります。ロタウイルスの粒子は、3層のカプシド(殻)タンパクで覆われており、中間のカプシドを構成するタンパクVP6によって群(A群~G群)が決定されます。ヒトのロタウイルス感染症の病原体としては、A群が最も一般的であることから、UMN-2001は、A群のロタウイルスから得られたVP6の組換えタンパクをワクチン抗原としております。

 毎年、全世界でロタウイルスが原因で約45万人が命を落としていると言われております(Emerg Infect Dis. 2008;Vaccine 2012)。ロタウイルスに対する生ワクチンは多くの国で接種可能ですが、腸重積症を誘発する副反応の懸念が払拭できず、生ワクチンに代わる安全性の高いワクチンの開発が強く望まれると考えております。

 なお、これまで、米国PSCより導入した技術を用いて開発を進めておりましたが、後述③に記載のとおり、PSCとのライセンス契約解消に伴い、当社として新たに開発コードUMN-103を付与し、上記の次世代ロジカルワクチンコンセプトに基づき、組換えロタウイルスワクチンとして、当社独自の技術にて研究開発を進めております。

③ 開発コード:UMN-101(組換え季節性インフルエンザワクチン 旧開発コード:UMN-0502(季節性組換えインフルエンザHAワクチン)

 UMN-101は、一般的には季節性インフルエンザワクチンに当たるもので、毎年冬のシーズンに接種する予防ワクチンであります。

 インフルエンザウイルスには、A・B・Cの3型があり、特にA型とB型は感染性が強く流行しやすいことからワクチンによる予防の対象となっております。これらのウイルス粒子表面にはHAとNA29)という2つの糖タンパクが存在しております。HAはインフルエンザウイルスが細胞に進入する際に機能するタンパクであり、NAは細胞内で増殖したウイルスが細胞外に出る際に機能するタンパクであります。これらが感染防御免疫の標的抗原とされております。A型に関しては、少なくとも16種類のHAが存在し、9種類あるNAとの組み合わせにより、ウイルスのタイプが決定されます。例えばH1N1インフルエンザウイルスは、HAの1番目の亜型とNAの1番目の亜型の組み合わせで構成されております。

 

<インフルエンザウイルスの構造>

 

(画像は省略されました)

 

 これまで開発していた開発コードUMN-0502は、HAタンパクを抗原としてヒトに免疫応答を誘導する薬剤であり、H1N1の亜型、H3N2の亜型、B型等のウイルス株のHAが入った組換えインフルエンザHAワクチンであります。これまで、米国PSCより技術導入し、日本及び東アジアで開発を進めてまいりました。平成26年5月に当時の提携先であったアステラス製薬株式会社が、インフルエンザの予防の効能・効果で、厚生労働省に製造販売承認申請を行っておりましたが、審査当局より、リスク・ベネフィットの観点に鑑み、本剤の臨床的意義が極めて乏しく審査が継続できないとの判断が示されました。結果、平成29年1月に、アステラス製薬株式会社は、本剤の製造販売承認申請取り下げ、開発中止ならびに当社との細胞培養インフルエンザワクチン共同事業契約を解消いたしました。当該状況に鑑み、当社として米国PSCより導入した技術では日本での再開発及び再承認の可能性はないと判断するに至ったため、平成29年12月に米国PSCとのライセンス契約の解消に合意いたしました。これに伴い、当社として新たに開発コードUMN-101を付与し、上記の次世代ロジカルワクチンコンセプトに基づき、組換え季節性インフルエンザワクチンとして、当社独自の技術にて研究開発を進めております。

④ 開発コード:UMN-102(組換え新型インフルエンザワクチン 旧開発コード:UMN-0501(組換えインフルエンザHAワクチン(H5N1))、UMN-0901(組換えインフルエンザHAワクチン(H9N2等)))

 UMN-102は、近年世界的流行の危険性が指摘され、世界レベルでその対応が急務となっている鳥インフルエンザウイルス(H5N1、H7N9、H9N2亜型等、高病原性ウイルスも含まれる)に対する予防ワクチン、すなわち新型インフルエンザワクチンであります。

 インフルエンザウイルスの最も特徴的な性質は、毎年のように変異を起こすことであり、その程度により、ワクチンの効果は毎年のように変わります。また、変異の程度によって、しばしば世界的流行が起こります。この大流行は、一般的に「パンデミック」と呼ばれております。平成21年に新型インフルエンザA/H1N1のパンデミックが起きたことは、記憶に新しい経験であります。近年H5N1をはじめとする高病原性鳥インフルエンザウイルスが出現しており、渡り鳥の感染死や家鶏への伝播が数多く報告されております。種を超えて鳥からヒトへ、さらにヒトの間で感染するようになる、致死率の高いパンデミックを起こす危険性が指摘されております。交通機関の発達した現代においてパンデミックが起こると、感染は特定地域に留まらず、極めて短期間かつ広範囲に感染者数が増加する可能性があります。したがって、流行するインフルエンザウイルスの亜型に適合したワクチンを短期間で製造し、できる限り多くのヒトに対して接種することが感染拡大予防のために重要であります。UMN-102は、このようなパンデミック対応用の組換えインフルエンザワクチンであります。

 これまでUMN-0501又はUMN-0901として開発を行ってまいりましたが、UMN-101と同様に、平成29年12月に米国PSCとのライセンス契約を解消することに合意したことに伴い、当社として新たに開発コードUMN-102を付与し、上記の次世代ロジカルワクチンコンセプトに基づき、組換え新型インフルエンザワクチンとして、独自に開発を進めております。

 

(5)塩野義製薬株式会社との資本業務提携について

 当社は、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備ならびに当社が次世代バイオ医薬品自社開発事業で開発を進めている自社開発パイプラインの一部及び自社開発パイプライン以外の新規開発候補ターゲットを当初の開発候補品として選定し基礎的研究を進めることを目的とした業務提携を行うとともに、塩野義製薬株式会社を割当先とする新株式及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行いたしました。塩野義製薬株式会社との業務提携は、第1フェーズ及び第2フェーズの2段階で構成されており、当該資本業務提携は第1フェーズに関するものであります。第1フェーズの期間は、概ね平成31年12月末までを想定しております。

 第1フェーズにおいては、当社と塩野義製薬株式会社は、当社の感染症予防ワクチンに関する各種知見・ノウハウ・技術を用いて、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備を行います。並行して、当社が次世代バイオ医薬品自社開発事業で開発を進めている自社開発パイプラインの一部及び自社開発パイプライン以外の新規開発候補ターゲットを当社の開発候補品として選定し基礎的研究を進めてまいります。第1フェーズ期間中においては、塩野義製薬株式会社から業務提携開始日より2年間にわたり、半年毎に当該期間に係るあらかじめ定めた成果の達成状況に基づき、一定額のマイルストーンフィーを収受することとなります。基盤技術整備に一定の成果が得られたと両社が判断した時点より、第2フェーズにステップアップするため、当社及び塩野義製薬株式会社は、並行して進めていた基礎的研究成果に基づき開発候補品の選択を行い、基盤技術整備により確立した技術を用いて、研究・開発・申請・上市を推進することを目的とした独占的ライセンス契約その他の形態による協業に関する契約について協議することとなります。第2フェーズに移行した場合、当社は、治験薬製造、商用生産準備及び商用生産ならびに開発対象として両社が決定した開発候補品の研究継続を行い、塩野義製薬株式会社が非臨床及び臨床試験の実施ならびに薬事対応及び販売を担うことを想定しております。

 当事業年度末現在、提携第1フェーズにおいて、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備に係る第1回及び第2回開発マイルストーン条件の達成が確認されるに至っており、第3回以降の開発マイルストーン条件の達成に向けた研究開発活動を推進しております。並行して、当社が次世代バイオ医薬品自社開発事業で開発を進めている自社開発パイプラインの一部及び自社開発パイプライン以外の新規開発候補ターゲットを当初の開発候補品として選定し、基礎的研究に係る研究開発を推進しております。加えて、上記「(4)当社の自社開発パイプライン」に記載の当社自社開発パイプラインの一部及び新規開発候補ターゲットで構成される開発候補品の基礎的研究を推進しております。

(6)バイオ医薬品等受託製造(BCMO)事業について

 当社は、次世代バイオ医薬品自社開発事業において整備した横浜研究所、秋田研究所及び秋田工場の施設群、これら施設に従事するバイオ医薬品生産・品質管理等のノウハウに長けた人材を活用して、バイオ医薬品等受託製造事業を展開しております。

 平成24年7月に、アピ株式会社とバイオ医薬品受託製造事業に関する提携契約を締結し、原薬製造及び製剤化の一貫受注体制を確立するとともに、平成24年12月には、Catalent Pharma Solutions, Inc.と抗体医薬を対象としたバイオ後続品の生産株を非独占で供給を受ける契約を締結し、受注体制の整備を図ってまいりました。

 これらの活動の結果、平成25年6月に、アピ株式会社及び株式会社ヤクルト本社とがん領域における抗体バイオ後続品に関する共同事業契約を締結、同年12月に2品目についても共同事業契約を締結いたしました。

 以上は、当社連結子会社であった株式会社UNIGEN岐阜工場での受託製造を見据えた大規模生産を前提とした受託事業に向けた活動でありましたが、平成29年1月31日に、株式会社UNIGENの当社保有株式全株を譲渡したことに伴い、バイオ医薬品等受託製造事業において、ターゲットとする開発プロセス領域の絞り込みを行い、バイオ医薬品のCMC開発・工業化検討に特化した事業展開を図ることへと方針を転換いたしました。それに伴い、平成29年3月31日付にて、平成25年6月及び12月に締結したアピ株式会社及び株式会社ヤクルト本社との共同事業契約は解約することで合意いたしました。

 受託領域絞り込み後における当該事業領域における当社の強みは、以下のとおりであります。

 

① これまでの自社開発パイプラインの研究開発を通じて培ったCMC開発・工業化検討に関する知見・ノウハウを活かした、研究段階から開発段階、更には製品供給への移行の支援・橋渡しにおける開発ソリューションを提供

 

② 開発初期から小~中規模生産まで顧客ニーズに応えることが可能な拠点・人員リソースを保有

 

 なお、塩野義製薬株式会社との資本業務提携契約締結に伴い、当該資本業務提携に係る業務に経営資源を集中することとし、当該提携に支障のない範囲で次世代バイオ医薬品自社開発事業に資すると考えられる大学等の研究機関を中心として将来の新規開発候補ターゲットに関連する受託業務を中心に展開しております。

1)Protein Sciences Corporation

昭和58年に設立された米国コネチカット州メリデンにあるバイオベンチャー企業。タンパク製造技術BEVS(Baculovirus Expression Vector System (下記、2)を参照))に関する特許を有しており、医薬品用タンパク製造のための施設を有し、予防ワクチン、治験薬、診断薬の研究開発及びタンパク受託生産を主な事業としている。同社の季節性組換えインフルエンザHAワクチン「Flublok®」は平成25年1月FDAより18歳から49歳までを対象として承認を取得し、販売を開始している。平成29年8月にSanofi S.A.に買収され、完全子会社となる。

2)BEVS(Baculovirus Expression Vector System)

当社が米国PSCより技術導入していた、昆虫細胞及びベクターとなるバキュロウイルス(下記、30)を参照)を用いて組換えタンパクを生産する技術。

なお、当事業年度末現在は、米国PSCとのライセンス契約を解消しております。

3)組換え

ある種の成分を生産することを目的として、その成分の基となる遺伝子配列を違う種類の生物の遺伝子配列に組み込むことをいう。

4)HA(Hemagglutinin ヘムアグルチニン)

in vitroにて赤血球の凝集体を作らせる働きを有する糖タンパクで、インフルエンザをはじめとするウイルスや細菌等の表面に存在する。ウイルスは、ヘムアグルチニンの働きにより、細胞に感染する。HA1とHA2からなるモノマー(単量体)がトリマー(三量体)を形成する構造をとる。

5)多価

ワクチンの有効成分が、2つ以上含まれるものをいう。

6)H5N1

A型インフルエンザウイルス表面には、ヘムアグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)があり、インフルエンザウイルスはHAとNAの種類によってHとNの番号が付される。A型インフルエンザウイルスにおいては、HAが少なくとも16種類(H1~H16)、NAは9種類(N1~N9)存在している。H5N1は、H5とN1の組み合わせをもつウイルス株であることをいう。

7)原薬

医薬品の成分のなかで、目的とする効果を示す化学成分のことで、医薬品の有効成分といわれるものをいう。

8)H9N2

6)に記載するH5N1と同様に、H9とN2の組み合わせをもつウイルス株であることをいう。H7N9も同様。

9)VLP(Virus Like Particle)

ウイルスの外殻のみを持ち、内部にはウイルスゲノムを持たない中空のウイルス様粒子のこと。ウイルスゲノムを持たないことから宿主内で増殖できないが、外殻に対する抗体産生を誘導する。VLPは、組換えタンパクの単一分子と比べはるかに大きく、樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞に病原体の如く貪食されやすいため、アジュバントなしで強力な免疫を誘導する抗原として期待されている。

10)ロタウイルスVP6

当社が開発中のロタウイルスに対するワクチンの成分。

「3 事業の内容 (4)当社の自社開発パイプライン ② 開発コード:UMN-103(組換えロタウイルスワクチン 旧開発コード:UMN-2001(組換えロタウイルスVP6単独ワクチン))」に詳細を記載しております。

11)アジュバント

ワクチンの免疫増強を目的とする医薬品添加物をいう。

12)希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)

医薬品医療機器等法第77条の2に基づき、対象患者数が本邦において5万人未満であること、医療上特にその必要性が高いものなどの条件に合致するものとして、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定するものである。

13)ブースター

追加免疫効果のこと。体内で一度獲得された免疫機能が、再度抗原を接種することにより、さらに免疫機能が高まることをいう。

14)免疫原性

生体に投与した時、抗体の産生をもたらす性質のこと。通常、細菌やウイルスなどの外来病原体や人為的な注射などで体内に入るタンパクがこのような性質をもつ。

15)忍容性

医薬品を投与した場合、明白な有害作用(副作用)が被験者にとってどれだけ耐えうるかの程度を示す。忍容性が高いとは、全身性・局所性の副反応が少なく、与薬の継続に支障をきたさないことを意味する。

16)CMC

Chemistry, Manufacturing and control 医薬品における原薬プロセス研究、製剤開発研究及び品質評価研究を統合した概念

17)リード化合物

最終的な医薬品を導出する出発点となる化合物。生理活性を有し、その化学構造は医薬品としての有効性や薬物動態における要素を改良していくための始発点となる。開発を進めるために、化学構造を改良する必要がある。

18)化学修飾

ある物質に化学反応によって新しい原子団などを結合させること。低分子医薬品の場合、有効性の向上、安定性の向上、副作用の軽減等を目的として、様々な化学修飾の検討を経て候補化合物が決定される。

19)信頼性基準

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則第43条に定められる「申請資料の信頼性の基準」をいう。

20)物性試験

医薬品候補物質の構造、物理的・化学的性質、安定性、品質などを検証し、医薬品としての規格を決定することを目的とした試験をいう。

21)薬物動態試験

医薬品候補物質及びその代謝物の吸収・分布・代謝・排泄といった体内動態を検討し、安全域を推測するとともに、ヒトでの投与量や回数を推定することを目的とした試験をいう。

22)単回毒性試験

医薬品候補物質を単回投与し、その毒性を質的量的側面から明らかにすることをいう。

23)反復毒性試験

医薬品候補物質を複数回投与し、毒性変化を示す量、毒性の内容及び安全域を明らかにすることをいう。

24)がん原性試験

医薬品候補物質ががんを引き起こす要因になるかどうかを明らかにすることをいう。

25)変異原性試験

生物の遺伝情報(DNAあるいは染色体)に変化を引き起こす作用を有する物質又は物理的作用(放射線など)の性質あるいは作用の強さを明らかにすることをいう。

26)治験薬GMP

製造販売承認前に実施する治験において使用されるサンプルを製造する場合に適用されるGMP省令をいう。

27)偽薬(プラセボ)

真の医薬品と外見上は全く一緒であるが、医薬品としての有効成分が一切入っていない偽物の薬をいう。

28)二重盲検比較試験

被験者に割り付けられた治験薬(被験薬あるいは偽薬)を被験者だけでなく、医師を含む治験実施スタッフや治験依頼者も知らないように進める試験(Double Blind Study)。統計的にデータの信頼性を担保するための医薬品の臨床試験デザインの一つである。

29)ノイラミニダーゼ(Neuraminidase:NA)

動物の種々の臓器、微生物、ウイルスに存在する酵素で、シアル酸を糖タンパクや糖脂質から切り離す作用を有する。インフルエンザウイルスのもつノイラミニダーゼは、ウイルス表面にあるHAと宿主細胞表面のシアル酸の結合を切断することで、ウイルスが細胞外に放出され増殖することが可能となる。

30)バキュロウイルス(Baculovirus)

核多角体病ウイルス(NPV)と顆粒病ウイルス(GV)の2属に分けられるDNAウイルス。ビリオン(細胞外に存在し、感染性を有する完全なウイルス粒子)は大型の棒状をしている。種特異性が高く、節足動物(大部分はチョウ目の幼虫)に感染する。ヒトの細胞では感染増殖をしない。ヒトを含む哺乳動物に対しては病原性がなく安全である。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社がターゲットとする事業領域は、バイオ医薬品開発・製造に関連する領域であり、当初より掲げている「次世代バイオ医薬品自社開発事業」及び「バイオ医薬品等受託製造事業」の2事業を中心に展開しております。

 「次世代バイオ医薬品自社開発事業」においては、医療現場におけるバイオ医薬品の存在価値はますます高まっており、当社として革新的なバイオ医薬品を創出することに今後も大きな事業機会が存在していると考えております。当社が、これまで開発してきたバイオ医薬品技術プラットフォームの各種知見・ノウハウ・技術を活用し、「次世代バイオ医薬品自社開発事業」として、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする次世代バイオ医薬品原薬製造技術、アジュバント技術及び製剤/ドラッグ・デリバリー技術等を統合した次世代ロジカルワクチンの研究開発を通じて、自社開発パイプラインの構築を図るとともに、新規シーズの探索・導入を進め、製薬企業等との提携による収益獲得を目指しております。当該事業分野においては、提携後の自社開発資金負担の軽減・平準化を重視した、契約一時金・開発協力金・開発マイルストーンフィー・ランニングロイヤリティを中心とした収益構造を目指しております。

 なお、当社は、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備ならびに当社既存自社開発パイプラインの一部及び新規開発候補ターゲットで構成される開発候補品の基礎的研究を共同で行うことを目的とした資本業務提携を締結、上記事業の再構築に向けた研究開発活動を推進しております。

 

 一方、「バイオ医薬品等受託製造事業」においては、平成29年1月31日付にて、当社連結子会社であった大規模生産施設を有する株式会社UNIGENの当社保有株式全株を譲渡したことにより、大規模商用生産を前提とするバイオ医薬品の製造及び供給事業からの転換を図っております。当社におけるリソースは、これまで組換えインフルエンザHAワクチン等の開発で培った知見・ノウハウ及び当社が保有する横浜研究所、秋田研究所及び秋田工場であり、これらを活用して、バイオ医薬品開発プロセスのうち、「研究段階から開発段階、更には製品供給への移行の支援・橋渡し」、具体的には「バイオ医薬品のCMC開発・工業化検討」に特化し、事業会社や国内外研究機関より、初期開発段階にあるバイオ医薬品等原薬の受託製造、原薬製造工程プロセス開発受託、工程規格試験等の各種品質管理に関する分析試験の規格化の業務受託、スケールアップを目的とする工業化検討業務受託等を事業として展開することにより、安定的な収益確保を目指しております。

 なお、上述の塩野義製薬株式会社との資本業務提携契約締結に伴い、当該資本業務提携に係る業務に経営資源を集中することとし、当該提携に支障のない範囲で次世代バイオ医薬品自社開発事業に資すると考えられる大学等の研究機関からの将来の新規開発候補ターゲットに関連する受託業務を中心に展開しております。

 

(2)目標とする経営指標

 当社では、これまで主要開発パイプラインであった季節性組換えインフルエンザHAワクチン(旧開発コード:UMN-0502)の製造販売承認及び製品供給を前提として研究開発及び製品供給を目的とする大規模生産設備への先行投資を継続してまいりました。しかしながら、提携先による同開発パイプラインの製造販売承認申請取り下げ、開発中止方針ならびに提携解約権行使の決定を受け、これまでの「製品供給までを事業領域とするモデル」を大幅に変更いたしました。すなわち、研究開発による付加価値創造たる「創薬」に加え製品供給による更なる収益力向上たる「製薬」の両輪による高い成長性と収益性の実現を目指してまいりましたが、当該事業モデルのうち、製品供給である「製薬」分野については、当面において当社事業領域から切り離し、「創薬」分野である次世代バイオ医薬品への研究開発に集中することとしております。当社は、「創薬」分野において早期の提携を実現すべく積極的に活動を行った結果、上述に記載のとおり、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備ならびに当社既存自社開発パイプラインの一部及び新規開発候補ターゲットで構成される開発候補品の基礎的研究を共同で行うことを目的とした資本業務提携を締結、研究開発を推進しております。しかしながら、当該資本業務提携に係る基盤技術整備について研究開発中であり、また、並行して進めている当社の既存自社開発パイプラインの一部及び新規開発候補ターゲットで構成される開発候補品の研究開発は、いずれも基礎研究段階にあり臨床試験段階に至っておらず、開発・販売に係る提携に至っているパイプラインはありません。従いまして、当社製品が上市されるまでは研究開発費を中心とした先行投資が続くものと想定しております。かかる費用負担に対して、当該資本業務提携により一定の事業資金を確保しておりますが、非臨床試験以降における必要事業資金を確保すべく、早期に個別開発パイプラインの独占的ライセンス契約等の本格提携への移行を実現し、契約一時金、開発マイルストーンフィー、開発協力金といった収益確保を通じて、経営基盤の安定化を図りつつ事業を推進してまいります。

 当社は、これまで自社開発パイプラインの研究開発にあたって多額の研究開発投資を行うとともに、当社の連結子会社であった株式会社UNIGEN岐阜工場をはじめとする生産施設への投資を実施しておりました。株式会社UNIGENを譲渡し、平成29年12月期以降については当社単体にて事業展開を図っておりますが、これまでの研究開発及び生産施設への先行投資の結果、当社単体においてもマイナスの利益剰余金を計上しております。今後、上記事業の収益を通じて、利益剰余金のマイナスの解消に努めるとともに、フリーキャッシュフローの最大化に努めてまいります。

 

(3)中長期的な経営戦略

 当社は、次世代バイオ医薬品自社開発事業においては、塩野義製薬株式会社との資本業務提携の下、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備ならびに開発候補品の基礎的研究を通じて、次世代ロジカルワクチンの創製を実現してまいります。当該研究開発を推進し、早期に個別開発パイプラインの独占的ライセンス契約等の本格提携を実現することにより、契約一時金、開発マイルストーンフィー、開発協力金等の収受による収益獲得の実現を目指してまいります。

 地球温暖化に伴い、デング熱ウイルス、ジカ熱ウイルスをはじめとする熱帯地域においてのみ発生していたウイルス感染症の流行がその他地域にも拡大しており、このような感染症に対する予防ワクチンの重要性がますます高まっております。社会的使命として人類の生命と健康に貢献できるよう、地域にとらわれることなく開発を積極的に進めてまいります。さらに、より高い有効性及び効率的な生産が可能な付加価値の高い次世代ロジカルワクチンの創製を目指し、アジュバント技術及び製剤/ドラッグ・デリバリー技術等といった周辺技術の導入を図ることで、製薬企業との提携確度を高めてまいります。加えて、長期的成長を実現するため、新規パイプラインの拡充に努めてまいります。

 バイオ医薬品等受託製造事業においては、小スケール製造施設である横浜研究所、中規模(パイロットスケール)製造施設である秋田工場に加え、動物を用いた評価が可能な秋田研究所ならびにこれまでに培った小スケールから大規模スケールまでの製造開発の知見・ノウハウ及びリソースを活用し、「研究段階から開発段階及び最終的な製品供給への移行・橋渡し」のための「バイオ医薬品のCMC開発・工業化検討」に係る受託の獲得を目指してまいります。特に、ファブレスでの開発を意図している企業・機関のCMC開発・工業化検討の包括的な受託、小スケール製造施設を保有し、そのスケールでのCMC開発が終了している企業・機関の中規模スケール以上の工業化検討の受託の機会は一定程度存在しているものと考えております。また、これまでの大学及び公共研究機関との受託の実績から、研究段階の製造受託にとどまらず、製品化も想定した案件候補も見いだされつつあることから、新規開発パイプラインの導入経路の一つとして積極的に取り組んでまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

① 当社の特徴と現状の認識について

 当社は、平成29年12月期において、主要開発パイプラインであった組換えインフルエンザHAワクチン(当時の自社開発コード:UMN-0501及びUMN-0502)の申請取り下げ、開発中止を受け、当時の提携関係及び事業体制の抜本的な再編を行うとともに新たな事業方針を策定、次世代バイオ医薬品自社開発事業及びバイオ医薬品等受託製造事業を中心に事業を展開していくことといたしました。当該新事業方針を実現するため、早期の提携パートナーとの新たな提携実現を目指し活動した結果、平成29年10月31日に開示した「資本業務提携並びに第三者割当による新株式及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行に関するお知らせ」に記載のとおり、塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備ならびに当社が次世代バイオ医薬品自社開発事業で開発を進めている自社開発パイプラインの一部及び自社開発パイプライン以外の新規開発候補ターゲットを当初の開発候補品として選定し基礎的研究を進めることを目的とした業務提携を行うとともに、塩野義製薬株式会社を割当先とする新株式及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行いたしました。業務提携は、第1フェーズ及び第2フェーズの2段階で構成されており、当該資本業務提携契約は第1フェーズに関するものであり、第1フェーズ期間は、概ね平成31年12月末までを想定しております。

 第1フェーズにおいては、当社と塩野義製薬株式会社は、当社の感染症予防ワクチンに関する各種知見・ノウハウ・技術を用いて、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備を行います。並行して、当社が次世代バイオ医薬品自社開発事業で開発を進めている自社開発パイプラインの一部及び自社開発パイプライン以外の新規開発候補ターゲットを当社の開発候補品として選定し基礎的研究を進めてまいります。第1フェーズ期間中においては、塩野義製薬株式会社から業務提携開始日より2年間にわたり、半年毎に当該期間に係るあらかじめ定めた成果の達成状況に基づき、一定額のマイルストーンフィーを収受することとなります。本書提出日現在において、第1回及び第2回開発マイルストーン条件の達成が確認されており、第3回以降の開発マイルストーン条件の達成に向けた研究開発活動を推進しております。基盤技術整備に一定の成果が得られたと両社が判断した時点より、第2フェーズにステップアップするため、当社及び塩野義製薬株式会社は、並行して進めていた基礎的研究成果に基づき開発候補品の選択を行い、基盤技術整備により確立した技術を用いて、研究・開発・申請・上市を推進することを目的とした独占的ライセンス契約その他の形態による協業に関する契約について協議することとなります。提携第2フェーズに移行した場合、当社は、治験薬製造、商用生産準備及び商用生産ならびに開発対象として両社が決定した開発候補品の研究継続を行い、塩野義製薬株式会社が非臨床及び臨床試験の実施ならびに薬事対応及び販売を担うことを想定しております。なお、当社は、当該資本業務提携契約において、第1フェーズ期間中、当該資本業務提携に係る業務に専念する義務を負っていることから、バイオ医薬品等受託製造事業に関しては、当該資本業務提携に支障のない範囲内にて実施することになるため、当該事業による収益拡大は限定的にならざるを得ないと判断しております。また、当該資本業務提携に伴い、自社開発パイプラインの見直し・中止ならびに新規開発候補ターゲットの導入を積極的に進め、開発パイプラインの拡充に努める必要があります。

 当社は、上記の塩野義製薬株式会社との資本業務提携に基づき、横浜研究所、秋田研究所及び秋田工場の各経営資源を集中し、第1フェーズにおける成果を着実に実現し、第3回以降の開発マイルストーン条件を達成するのみならず、早期に提携第2フェーズに移行することにより、更なる企業価値向上を目指していくことが重要であると考えております。しかしながら、医薬品の研究開発においては、さまざまなリスクが存在しており、そのため研究開発体制の強化、CMC開発体制の整備拡充、研究開発及び製造関連人材の採用を積極的に実施する必要があります。

 一方、バイオ医薬品等受託製造事業においては、当該資本業務提携に支障のない範囲内にて、大学等の研究機関を中心として将来の新規開発候補ターゲットに関連する受託業務を中心に展開する方針であることから、当面は当該事業における受注活動について一定の制約を受けることになると認識しております。

 また、経営の質を高めるために、内部統制システムの強化やIR活動の推進も重要な課題であると認識しております。

 上述のとおり、当社は、塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発を積極的に推進し、開発パイプライン等の再構築を図ることにより、経営基盤をより一層強固なものにし企業価値を向上させるために、対処すべき当面の課題を以下のように考え、各対応策の実行に努めてまいります。

 

② 対処すべき当面の課題の内容及び具体的な取組状況

 a)塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る第1フェーズの着実な成果達成及び提携第2フェーズへの移行の実現

 当社は、平成29年10月31日に締結した塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発を推進し、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備に係る成果を着実に実現することにより、第1フェーズ期間中において設定されたマイルストーン条件を引き続き達成することを目指してまいります。並行して、自社開発パイプラインの一部及び自社開発パイプライン以外の開発候補ターゲットを当初の開発候補品として基礎的研究を進め、提携第2フェーズに向けた具体的開発候補品の選定及び提携第2フェーズへの移行を目指してまいります。

 上記を実現するため、これまでの当社の各種知見・ノウハウ・技術等を用いて基盤技術整備に係る研究開発を推進してまいります。また、開発パイプラインに関しては、既存自社開発パイプラインについて、基礎的研究を通じて見直し・中止を継続して検討するとともに、新規開発パイプラインの導入を実施してまいります。加えて、将来において、開発パイプラインの拡充を目的として、これまで国内研究機関等からのワクチン候補抗原の製造受託案件のうち、効果が検証されつつあるプロジェクトより、新規ワクチン候補抗原の導入機会を積極的に確保してまいります。なお、新規開発パイプラインについては、これまでの大学及び公共研究機関との受託の実績から、研究段階の製造受託にとどまらず、製品化も想定した案件候補も出てきていることから、新規開発パイプラインの導入経路の一つとして積極的に取り組んでまいります。

 また、自社開発パイプラインであるUMN-101(組換えインフルエンザHAワクチン(多価))、UMN-102(組換えインフルエンザHAワクチン(H5N1)及び組換えインフルエンザHAワクチン(H9N2))、UMN-103(組換えロタウイルスVP6単独ワクチン)、及びUMN-104(組換えノロウイルスVLP単独ワクチン)につきましては、引き続き基礎研究を推進してまいります。

 さらに、開発候補品の基礎的研究の中で、組換えタンパクワクチンの価値を最大化するために必要な各種技術(アジュバント技術及び製剤/ドラッグ・デリバリー技術等)に積極的にアクセスし、付加価値の高いワクチンの創製を行うことで、より競争力のある製品開発を推進し、将来的な提携領域の拡大を目指してまいります。また、各種技術を適用することで、抗原量を節約することが可能となることから、これら製剤のトータル設計を開発初期から推進することにより、秋田工場スケールでの商用生産が可能な、より効率的な生産を可能とする体制を目指してまいります。

 b)研究開発及び製造関連人材の積極採用等の研究開発体制拡充

 a)の研究開発を着実に遂行するため、横浜研究所の実験環境整備及び秋田工場の再立ち上げ等に係る設備投資を実施するとともに、研究開発及び製造関連人材を積極的に採用することにより、研究開発体制の拡充を図ってまいります。

 また、将来的には、開発・申請・上市がタイムリーに展開できるよう、秋田工場を中心として治験薬製造体制及び商用生産体制の整備を実施する必要があることから、適切な時期にこれら体制整備に伴う追加の設備投資を行い、当社が保有する資産価値の向上を目指してまいります。

 

 c)第1回無担保転換社債型新株予約権付社債のタイムリーな転換実現等による財務基盤の強化

 これまで当社では、研究開発に係る資金につきましては、事業会社との戦略的提携や製薬企業との共同事業に伴う権利許諾への対価、第三者割当増資、公募調達、新株予約権の発行等により資金を調達してまいりました。平成29年10月31日に締結した塩野義製薬株式会社との資本業務提携契約に伴い、塩野義製薬株式会社に対して新株式及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行し、財務基盤強化に努めております。平成30年12月期において、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の一部745,000千円(2,500千株)が当社普通株式に転換された結果、平成30年12月31日現在の期末純資産額は382百万円となっております。一方、平成31年12月期以降における当該資本業務提携に係る研究開発活動の推進に伴い発生する研究開発費及び一般管理費等を勘案した場合、将来において期末時点での債務超過状態となることを回避するためには、今後、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の未転換残高715,200千円(2,400千株)に関しても、当社普通株式へ転換されることが必要となります。塩野義製薬株式会社による転換政策の決定にあたっては、当社普通株式の株価が当初の転換価額である298円を上回って推移している状況であること、また、上記提携第1フェーズにおける開発が順調に進展している状況であることが重要な指標となることから、着実に転換が実現されるよう対応を図ってまいります。また、将来において、提携第2フェーズに移行した場合、当該フェーズにおける研究開発の遂行にあたっては、追加の資金調達が必要となるものと想定されることから、提携第2フェーズ移行時に、改めて塩野義製薬株式会社と、提携第2フェーズ以降にて必要な研究開発資金等に係る資金調達に関し、協議する方針であります。

 

 d)継続企業の前提に関する重要事象について

 当社は、より高い有効性及び効率的な生産が可能な付加価値の高い次世代ロジカルワクチンの創製を目指す次世代バイオ医薬品自社開発事業、ならびに安定的な収益確保実現を目指すバイオ医薬品等受託製造事業の2事業を中心に取り組んでおります。「次世代バイオ医薬品自社開発事業」において、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社と、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備及び開発候補品の基礎的研究に関する資本業務提携契約を締結、平成29年11月16日付にて塩野義製薬株式会社に対する第三者割当による新株式及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の払込が完了し、1,639,000千円の資金調達を実施いたしました。平成30年12月31日時点における現金及び預金残高は1,018,410千円となっており、平成31年12月末までに必要となる研究開発費を含む事業資金を確保しております。

 一方、当社は、継続して営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しております。塩野義製薬株式会社との資本業務提携に関して、上記第1回無担保転換社債型新株予約権付社債については、平成30年10月31日に、当該新株予約権付社債の一部745,000千円(2,500千株)が当社普通株式に転換され、未転換の残高は715,200千円(2,400千株)となっております。満期償還日は平成33年11月15日までとなっており、上場廃止を事由とする以外に繰上償還に関する条件は付されていないものの、当該新株予約権付社債に係る新株予約権が転換されるためには、当社普通株式の株価が当初の転換価額298円を上回って推移していること、ならびに今後の塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る開発が順調に進展していることが重要な指標となります。同様に、開発の進展に係るマイルストーン条件の達成に伴うマイルストーンフィーの収受を計画通りに実現するためには、当該マイルストーン条件が計画通りに達成していることが必要となります。平成30年12月期において、資本業務提携内容の成果に係る第1回及び第2回開発マイルストーン条件を達成しているものの、現時点において、第3回以降の開発マイルストーン条件達成に関する確実性は担保されている状況ではありません。加えて、バイオ医薬品等受託製造事業に関しては、塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発業務に専念する義務を負っていることから、塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発活動に集中することとしたため、当該事業における収益は限定的にならざるを得ず、当面の間、営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続する見込みであります。

 これらの状況を総合的に勘案すると、当社は継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。

 当社は、当該状況を解消するために、以下の対策を講じ、当該状況の改善に努めてまいります。

 

ⅰ)塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る第1フェーズにおける開発マイルストーン条件の着実な達成及び提携第2フェーズへの移行

 塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発業務に経営資源を集中し積極的に推進することにより、提携第1フェーズに係る第3回以降の開発マイルストーン条件の着実な達成を実現し、計画通りのマイルストーンフィーの収受を目指してまいります。また、提携第2フェーズへの移行を通じて、ライセンス契約その他の協業スキームへの発展を目指すとともに、開発候補品の本格的な開発進展に伴う収益向上を目指してまいります。

ⅱ)第1回無担保転換社債型新株予約権付社債に係る新株予約権の転換の実現

 第1回無担保転換社債型新株予約権付社債に係る新株予約権の転換について、平成30年10月31日に、745,000千円(2,500千株)が当社普通株式に転換された結果、未転換の残高は715,200千円(2,400千株)となっております。当該未転換残高に関し、上記ⅰ)における開発マイルストーン条件を計画通りに達成することにより、割当先である塩野義製薬株式会社の転換政策に関して協議し、着実に当社普通株式への転換を実現、当社財務基盤の確実な強化を目指してまいります。また、提携第2フェーズ移行を通じて、平成32年12月期以降において必要となる長期的な研究開発資金を含む事業資金の獲得を目指してまいります。

 

 e)内部統制システムの強化

 当社は、業務の有効性・効率性を高め、財務報告の信頼性を確保し、事業活動に関わる法令等の遵守を確実にし、資産の保全を図るため、内部統制システムの構築状況を継続的に見直し、着実に運用してまいります。また、リスク管理・コンプライアンス体制等の充実により、内部管理体制のより一層の強化を目指してまいります。

 

 f)IR活動の推進

 当社は、株主・投資家等の当社のステークホルダーと双方向のコミュニケーションを重視し、経営の一層の改善に役立てるために、企業情報を正確、公平かつ適時・適切に発信するよう努め、信頼と正当な評価を得ることを目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社は、平成29年1月31日に、当社連結子会社である株式会社UNIGENの当社保有普通株式すべてを譲渡した結果、新たな事業方針の下、当社単体にて事業活動を行っております。また、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備ならびに開発候補品の基礎的研究を実施することを目的とした資本業務提携契約を締結しております。従いまして、これまで開示しておりました当社としての事業等のリスクの内容に変更が生じております。以下に、当事業年度末現在における当社の事業その他に関して、リスク要因と考えられる主な事項を記載いたしております。また、当社として必ずしも重要とは考えていない事項についても、投資判断のうえで、あるいは当社の事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、積極的に開示しております。当社といたしましては、以下のようなリスク事項が現実のものとして発生する可能性を十分に認識したうえで、経営の安定性の観点から、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応と影響の最小化に最大限努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項記載以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関する全リスクを網羅したものではないことにご留意いただく必要があります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)医薬品開発に関する一般的なリスク

① 医薬品開発の不確実性について

 当社は、医薬品開発及び医薬品開発に関連する業務受託を主業務としております。一般的に、医薬品の研究開発期間は、基礎研究段階から承認取得に至るまで長期間を要し、相当規模の研究開発投資が必要と考えられます。さらに、その成功の可能性は、他産業に比して極めて低いものとされております。現在当社が開発中の自社開発パイプラインはいずれも開発の初期段階にあり、さまざまな開発リスクが存在しております。したがって、自社開発パイプラインは、医薬品として上市に至るかどうかは不確実であり、今後の新規開発パイプラインについても想定通りに開発が進められるとは限りません。これらの不確実性は当社の財務状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② ワクチン販売予測の不確実性について

 予防ワクチンの需要は、患者数が予測可能で使用対象が比較的明らかな治療薬と異なり、国と地域ごとに流行状況や政策が異なること等により、さまざまな不確実要素が存在いたします。UMN-104は、同効のワクチンが市場に存在しないノロウイルス単独ワクチンであること、販売する国と地域が将来の販売パートナーに依存することなど、需要予測には、さまざまな不確実要素が存在いたします。また、その他の開発パイプラインにつきましても、将来開発の上、上市に至ったとしても、期待通りの販売量が達成できるか不透明であります。さらに、予期されない副反応などにより、ワクチンの安全性、有効性に疑念が生じることによって、需要が減退し、当社の事業戦略及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

 

③ ワクチンの返品に関する製造業者負担について

 日本におけるワクチン販売においては、返品は製造業者が引き取る商習慣となっております。当社が製造業者としてワクチンを供給する場合、返品を最小化するべく、需要予測を正確に見積もる努力をするものの、それぞれの医療機関の需要予測が大きく外れた場合、需要と供給のバランスが崩れ、ワクチンが偏在することによる返品が生じる結果、返品に係る引当金を一定額計上することになります。返品割合が多く見積もられる場合、当社の将来の利益が減少する可能性があります。

 

④ ワクチン出荷までのリードタイムの長さについて

 日本において、ワクチンを出荷するには、国家検定というプロセスを経るため、製造後から出荷までのリードタイムが約2ヵ月間と通常の医薬品に比べ長くなっております。需要が急速に高まった場合、供給が追い付くまでに時間がかかり、需給ギャップが生じやすく、供給過剰による返品又は供給過少による欠品により、経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(2)当社事業遂行上のリスク

① 特定の製薬企業との提携契約への依存について

 当社が現時点で締結している製薬企業との提携契約は、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社と締結した、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備及び開発候補品の基礎的研究に係る資本業務提携契約のみであります。本契約が解除その他の理由で終了した場合又は本契約で予定されている研究開発の全部又は一部が何らかの理由で中止となった場合には、当社の事業戦略、経営成績ならびに財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 また、同契約に基づく事業活動に関する提携先の経営判断が当社にとって合理的と言えないものであるなど、当社の想定と異なった場合には、当社の希望通りの事業活動ができない、もしくは制約を受ける可能性があり、結果として、当社の事業戦略、経営成績ならびに財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、提携先企業が実施する臨床試験及び承認申請の結果が、当社の事業戦略、経営成績ならびに財政状況に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、提携先と進める研究開発を成功させ承認を得ることを目標とするものの、当社のコントロールできない何らかの事情により、研究開発期間が長期化する、承認申請の時期が遅延する、審査期間が想定より長期化する、もしくは承認されない可能性があり、結果として、当社の事業戦略、経営成績ならびに財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 加えて、今後の当社の販売計画は提携先の販売計画に依存しており、当社のコントロールできない何らかの事情により、同社の経営方針や販売計画の変更、経営環境の悪化等により販売計画を達成できない等の可能性があります。

 

② ワクチンの返品に関する製造業者負担について

 日本におけるワクチン販売においては、返品は製造業者が引き取る商慣習となっております。返品を最小化するべく、需要予測を正確に見積もる努力をするものの、それぞれの医療機関の需要予測が大きく外れた場合、需要と供給のバランスが崩れ、ワクチンが偏在することによる返品が生じる結果、返品に係る引当金を一定額計上することになります。返品割合が多く見積もられる場合、当社の将来の利益が減少する可能性があります。

 

③ 販売の季節変動性について

 当社の自社開発パイプラインのうち、一部のヒト用感染症予防ワクチンの対象となる感染症は流行する季節が存在していることから、ワクチン接種需要の動向により、販売期間が一定時期に限られる可能性があるため、四半期業績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 競合他社について

 国内ワクチンメーカーとしては、当社の他に、一般財団法人阪大微生物病研究会、KMバイオロジクス株式会社、第一三共株式会社及びデンカ生研株式会社等が存在しており、それぞれワクチンの開発、製造及び販売を行っております。海外においては、当社の技術導入元であったPSCが、平成25年1月に季節性組換えインフルエンザHAワクチン「Flublok®」についてFDAより承認を取得し販売しておりますが、平成29年8月にSanofi S.A.に買収されております。また、CSL Limited、Nanotherapeutics Inc.が細胞培養系インフルエンザワクチンの販売を行っており、さらに、GlaxoSmithKline plc、Novavax,Inc.、Medicago Inc.等が開発を行っております。今後、これら競合企業が、新規ワクチンの開発に成功し、販売を開始した場合、新たな競合製品が市場に存在することになる可能性があります。有効性、安全性において競合ワクチンとの差別化が図れず、他社製品に比較して劣る場合、当社が想定する獲得シェアを下回り、当社の売上及び利益に大きな影響を与える可能性があります。また、他の自社開発パイプラインにおいても、販売中の既承認医薬品、開発中の医薬候補品が存在しており、同様の影響が生じる可能性があります。

 

⑤ 製造に関する不確実性について

 当社は、将来においてより効率的な生産が可能な高付加価値製品を供給することを目的として、秋田県秋田市にワクチン原薬製造施設である秋田工場を保有しております。現在、秋田工場においては、治験薬GMPに適合するための運転時適格性評価(Operation Qualification:OQ)を実施し、治験薬GMP体制下での運営体制を確立しております。しかしながら、GMPに適合した運営体制は確立しておらず、現時点において国内外ともに医薬品原薬の供給実績はありません。現在、塩野義製薬株式会社の助言を受け、GMP体制の構築に向けた作業を進めており、GMP体制の確立を図っていくものの、将来において何らかの不備により、製造が予定通りに開始できない可能性があります。

 また、販売開始後において、製造量・生産効率・原材料・資材価格動向によって製造原価が想定以上に上昇する可能性があります。さらに、ワクチン生産株によって生産効率が異なるため、生産する生産株によっては想定以上に製造原価が上昇する可能性があります。なお、医薬品を販売するにあたっては、安定供給の責任があることから、一定規模以上の製造能力を保有し、また、製造委託を行うことが求められております。一方、需要量予測に基づく生産計画もしくは製造委託量を決定する必要があり、需要予測と実際の販売量に大幅な乖離が生じた場合、当社の収益に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 原材料調達に関するリスクについて

 ワクチンをはじめとするバイオ医薬品等の原薬製造にあたっては、培養に必要な培地・精製カラム樹脂・精製バッファー等の多数の原材料・資材を必要とします。また、製剤工程にあっては、バイアル製剤の場合、バイアル・ゴム栓・包装資材等を必要とします。これらの原材料・資材の調達は、複数業者からの購買を基本とし、一定水準の原材料・資材在庫を確保する方針でありますが、当社が要求する量が供給されない場合、製品を安定的に供給できない可能性があります。また、ほとんどの原材料・資材には有効期限が設定されていることから、大規模な原材料・資材の廃棄ロスが発生した場合、当社の収益に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 賠償問題発生リスクについて

 医薬品の臨床開発を実施する際には、薬剤による副作用などに伴う賠償問題が発生するリスクがあります。これに関し当社は、必要と認める損害保険への加入などによって、このような事態が発生した場合の財政的負担を最小限にすべく対応しております。しかしながら、賠償額が当該保険により保障される範囲を超える可能性は否定できず、その場合には財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 また、医薬品の開発及び製造には、製造物責任賠償のリスクが内在します。当社は将来、開発又は製造したいずれかの医薬品が健康被害を引き起こし、又は臨床試験、製造及び販売において不適当な点が発見された場合には、製造物責任を負い、当社の業務及び経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、製造物責任賠償請求がなされることによるイメージ低下により、当社の医薬品に対する信頼が損なわれ、当社の事業に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 新規開発パイプラインについて

 当社は、今後さらに新規開発パイプラインを拡充する計画であり、将来において研究開発費が増加する可能性があります。現在の開発品の上市等による収益確保に至るまでには、一定の期間が必要であり、先行投資が継続する結果、累積損失が増大するといった可能性があります。

 

⑨ 特許に関する訴訟及びクレームのリスクについて

 当社のパイプラインに関連する主な特許の状況は以下の表のとおりであります。

パイプライン

発明の名称

所有者

出願番号/登録番号

UMN-104

ウイルス様粒子を含む

培養物の製造方法

UMNファーマ,

ヴェシカリ ティモ、

ブラジェヴィッチ ヴェスナ

2013-146242

UMN-104

ウイルス様粒子の精製方法

UMNファーマ,

ヴェシカリ ティモ、

ブラジェヴィッチ ヴェスナ

2013-146240

UMN-104

Production method for culture containing virus-like particles

UMN Pharma、VESIKARI, TIMO、BLAZEVIC,VESNA

EP3020805A4

UMN-104

Purification method for virus-like particles

UMN Pharma、VESIKARI, TIMO、BLAZEVIC,VESNA

EP3020721A4

UMN-104

Production method for culture containing virus-like particles

UMN Pharma、VESIKARI, TIMO、BLAZEVIC,VESNA

US2016/0215271 A1

UMN-104

Purification method for virus-like particles

UMN Pharma、VESIKARI, TIMO、BLAZEVIC,VESNA

US2016/0168243 A1

 

 当事業年度末現在において、当社の開発及び製造に関連した特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟及びクレームが発生した事実はありません。

 また、当社は今後発生し得るこのような問題を未然に防止するため、事業展開にあたっては弁護士との相談や特許事務所を通じた特許調査を適宜実施しており、現時点において、当社の事業が第三者の特許権等に抵触する可能性は低いものと認識しております。

 しかしながら、当社のような研究開発型の企業にとって、差止請求、損害賠償請求、実施料請求等の知的財産権侵害問題の可能性を完全に排除することは困難であります。また、当社が第三者との法的紛争に巻き込まれた場合、解決に時間及び多大な費用を要する可能性があり、さらに、当社が第三者から差止請求権や損害賠償請求権を行使されたり、高額な実施料を請求されたりすることにより、当社の事業戦略や経営成績、財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 特許の確保に関するリスクについて

 当社が職務発明の発明者である役職員等から特許を受ける権利を譲り受けた場合、当社は発明者に対して特許法第35条第3項に定める「相当の対価」を支払わなければなりません。これまでに対価の支払いについて発明者との間で問題が生じたことはありませんが、対価の相当性につき紛争が発生する可能性を将来にわたり完全に排除することはできません。紛争が生じた場合や発明者に追加の対価を支払わなければならない場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす恐れがあります。

 また、当社が過去に譲り受けた特許及び出願特許について、当社又は前保有者が第三者により使用権や担保権の主張を受ける可能性を完全に排除することはできず、かかる主張を受けた場合には、当社の事業戦略、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪ 法規制の改正に関するリスクについて

 今後、当社が開発する組換えタンパク医薬品の製造販売承認、医薬品製造に関連する許認可ならびに関連する法令の大幅な改正又は新たな法律が制定される可能性があります。これらの改正・制定により、新たな臨床試験や設備投資が発生する可能性があり、また、固定資産の除却等が発生する可能性があります。

 

⑫ 海外展開に関するリスクについて

 当社又は提携先が展開を希望する海外地域において、該当地域の規制当局における医薬品の製造販売許可要件が大きく変更となる可能性があります。特にワクチンに関する許認可の運用については、各国とも流動的であることから、当社が現在想定する事業展開計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、研究開発・製造・販売に係る提携形態によって、海外展開のための投資額が想定よりも多大となる可能性があります。さらに、合意した経済条件によっては、想定する売上及び利益計画を大幅に下回る可能性があります。

 

⑬ ヴェシカリ教授・ブラゼヴィッチ博士とのライセンス契約における契約解除の可能性について

 平成28年9月に締結したヴェシカリ教授・ブラゼヴィッチ博士との組換えノロウイルスVLP単独ワクチンに関する非独占事業化権に係るライセンス契約において、契約解除条項は、以下のとおりとなっております。

 「当社は何時でも理由のいかんにかかわらず、30日前までの書面の通知により解約することができる。」

 「ヴェシカリ教授・ブラゼヴィッチ博士は、当社が全ての開発を中止した場合、及び当社に回復できない義務違反があった場合、60日前までの通知で解約することができる。」

 この他に契約解除条項は付されておりませんので、当該条項に該当する事案が発生する可能性は極めて低いと考えておりますが、何らかの理由により当該条項に抵触した結果、契約が解除された場合、当社のパイプラインであるUMN-104に関する事業を中止せざるを得なくなる結果、当社の事業戦略に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑭ バイオ医薬品等受託製造事業における受注等の不確実性について

 当社におけるバイオ医薬品等受託製造事業については、主に製薬企業、国内外研究機関から、開発初期からCMC開発・工業化検討段階における各種医薬品候補物質の試験製造、製造プロセスの開発、各種分析評価等の業務を受託しております。受託事業であるため、委託者側における発注内容、発注規模及び発注時期に依存しており、また、受託業務内容によっては想定する時期に納品できない場合があります。従いまして、受注残高、売上規模、売上計上時期が想定と異なる場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、受注後、納品までの期間において受注内容や仕様の変更により、想定外のコストが発生する結果、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)会社組織に関するリスク

① 業歴が浅いことについて

 当社は、医療用医薬品の研究開発・製造・販売を主な事業目的として、平成16年に設立された業歴の浅い会社であり、現時点まで、提携によるマイルストーンフィー収入、研究協力金等が主な収入であり、製品売上による事業収益はまだ計上しておりません。

 今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、当社の業績に影響を及ぼすと考えられる外部環境の変化についても予想することは現状では困難であると思われます。

 

② 小規模組織であることについて

 当社の人員は、平成30年12月31日現在、常勤取締役3名、従業員35名(臨時従業員を除く)であります。また、このうち製造部門及び研究開発部門は31名(臨時従業員を除く)であります。当社の研究開発活動は、基礎研究から臨床開発まで様々な研究開発段階において提携企業との共同研究、業務委託企業の積極活用により、目的を達成できる体制を構築しておりますが、今後の製造体制の確立、パイプラインの充実に対応するため、製造部門及び研究開発部門の人員増強を計画しております。

 しかしながら、何らかの理由で、提携企業との契約関係が解消された場合や計画通り人員が確保できなかった場合、あるいは既存人員の流出が生じた場合には、当社の活動に支障が生じ、当社の財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

③ 少数の事業推進者への依存について

 当社の事業戦略を達成するためには、取締役をはじめとする、当社の事業戦略を推進する各部門の責任者に大きく依存するところがあります。今後も当社は優秀な人材の確保及び社内教育に努めてまいりますが、人材の確保及び社内人材の教育が計画通りに進まない場合又は人材の流出が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に支障をきたす可能性があります。当社は、少数の事業推進者に過度に依存しない体制を構築すべく経営組織の強化を図っておりますが、当面は依存度の高い状態で推移するため、何らかの理由で、当社における業務遂行に支障をきたした場合、当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 研究開発における外部への委託について

 当社は、自社資源の有効活用及び機動的な事業運営を図るため、研究開発における定型業務の一部について外部に委託しております。

 業務委託先において、担当者の異動、事業規模の縮小による人員減、経営状況の悪化による事業停止等が生じた場合、委託業務の進捗が大幅に遅れることにより、当社の研究開発業務の進捗に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、上述の委託業務を他の委託先に切り替える場合、切り替えに一定の期間を要することから、同様に研究開発業務の進捗に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 天変地異について

 当社は、研究開発施設は神奈川県横浜市港北区及び秋田県秋田市に、製造施設は秋田県秋田市にあります。これらの地域において、大規模災害等があった場合、当社が保有する設備の破損等により製品供給に支障をきたし、当社の業績及び財務状態に影響を受ける可能性があります。

 

⑥ 情報管理に関するリスクについて

 当社の研究又は開発途上の知見・技術・ノウハウ等重要な機密情報が流出した場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクを低減するため、当社は役職員、取引先との間で、守秘義務等を定めた契約を締結するなど、厳重な情報管理に努めております。しかしながら、役職員、取引先等により、これらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が漏えいする可能性があり、かかる場合には当社の事業に影響を与える可能性があります。

 

(4)業績等に関する事項

① 経営成績の推移(過年度における業績推移)について

 当社の主な売上高は、提携時に受領する契約一時金収入、提携契約内容に基づく開発進捗に応じたマイルストーンフィー収入、上市後に当社が提携先に正味販売価格の一定率にて製品を供給することにより得られる製品売上及びバイオ医薬品の受託製造売上による収入であります。しかしながら、これらの売上高は、既存自社開発パイプライン及び新規開発パイプラインの提携の有無、さらに提携パイプラインの上市後の販売量に大きく依存しており、過年度において毎年経常的に収益を計上しているものではないため、上述のように売上、経常利益又は経常損失、当期純利益又は当期純損失の推移は安定しておりません。また、当社は、平成16年4月に設立したばかりの会社であり、上市された製品がなく、全て研究開発段階にあることから、過年度の財務状況、経営指標及び今後開示する四半期毎の業績は、業績比較ならびに今後の業績予想を判断する材料としては不十分であります。

 当社は、これまで開発パイプラインの承認を目指して研究開発活動に重点的に取り組んでまいりました。第7期において連結ベースにて当期純利益を計上しておりますが、単体の当期純利益を下回っており、第7期以外は、当期純損失を計上しております。今後も引き続き研究開発投資を行う計画であり、研究開発の進捗等によって業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

② マイナスの繰越利益剰余金を計上していることについて

 当社は、自社開発パイプラインの研究開発、CMC開発及び工業化検討ならびに小~中規模の製造を主な事業領域とするバイオベンチャー企業であります。平成29年10月31日に塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備及び開発候補品の基礎的研究に関する資本業務提携契約を締結しておりますが、当該提携以外に提携先が存在している開発中のパイプラインはありません。今後、塩野義製薬株式会社との提携に関し、早期に提携第2フェーズへの移行を実現し、新たな契約一時金、開発進捗に応じたマイルストーンフィー及び開発協力金による収益獲得を目指してまいりますが、提携実現のため、継続的な研究開発投資が先行することになります。当社は、連結初年度である第7期は当期純利益を計上したものの、第8期、第9期、第10期、第11期及び第12期は当期純損失を計上し、単体においても、同様の期に当期純損失を計上しており、マイナスの繰越利益剰余金を計上しております。また、第13期(平成28年12月期)においては、連結及び個別ともに、当時の開発コードUMN-0502の製造販売承認申請取り下げに伴い、国内インフルエンザワクチン供給事業が困難となったことから、事業整理損として大幅な特別損失を計上した結果、単体においては純資産額がプラスに維持されたものの、連結においては10,920百万円の債務超過となりました。財務状況が著しく悪化したことから、平成29年1月31日に当社連結子会社である株式会社UNIGENの当社保有普通株式全株を譲渡し、グループ体制の大幅な再編を実施いたしました。結果、第14期(平成29年12月期)以降は、当社単体にて事業活動を展開しております。

 当社は、上述のとおり、早期に塩野義製薬株式会社との提携に関し、早期に提携第2フェーズへの移行により開発パイプラインの開発・申請・上市に関する提携を実現し、提携に伴う契約一時金、開発の進捗に伴うマイルストーンフィー及び開発協力金による収益により利益の確保を目指してまいりますが、将来において計画通りに提携や受託等が実現できなかった場合、当期純利益を計上できない可能性があります。また、開発パイプラインの臨床開発が計画通りに進展しない結果、利益計上時期が遅れることにより、マイナスの繰越利益剰余金がプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。

 

③ 資金繰りについて

 当社は、塩野義製薬株式会社との資本業務提携により、平成31年12月末までの当社事業に必要な資金を確保しておりますが、今後の研究開発のみならずヒト用感染症予防ワクチンをはじめとするバイオ医薬品の原薬製造施設である秋田工場を有するため、平成32年12月期以降において、研究開発に加えて当該製造施設のバリデーション及び継続的な設備投資のための資金を必要としております。将来において、提携先企業が製造販売承認を取得し販売が開始され、当社が原薬を生産・供給する場合、生産活動に係る一定の運転資金ニーズが生じます。計画通りに事業が進展しない結果、想定した時期に資金を確保できなかった場合には資金が不足し、その資金繰りの状況によっては、当社の事業存続に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 税務上の繰越欠損金について

 当事業年度末現在において、当社は税務上の繰越欠損金を有しております。当社の業績が順調に推移する結果、繰越欠損金が解消され課税所得控除が受けられなくなった場合、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられることとなり、現在想定している当期純利益もしくは当期純損失及びキャッシュ・フローの計画に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 固定資産等の減損リスクについて

 当社は、平成28年12月期において、当社保有の横浜研究所、秋田研究所及び秋田工場ならびに共用資産として供している横浜本社の固定資産について全額を減損処理し、減損損失を計上いたしました。また、平成30年12月期において、秋田工場土地について減損処理し、減損損失を計上いたしました。今後、自社開発パイプライン事業又は受託製造事業に供することを目的として、新たに固定資産を取得する可能性があります。当社は、当面の間、固定資産に係る会計処理において、保守的に一括償却し費用計上することとしておりますが、将来において、一般的に認められる法定耐用年数に従った減価償却による会計処理方法を採用する場合、固定資産の減損に係る会計基準に基づき、これら事業に係る将来収益の実現可能性等を総合的に勘案し、減損可否について判断してまいります。減損の必要性が生じた場合は、減損損失が発生する結果、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)助成金の返還リスクについて

 当社の秋田工場及び横浜研究所における主要設備は、平成22年7月に採択された厚生労働省「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金」交付事業(第一次分)にて交付を受けた助成金にて整備しております。本助成金交付要綱において、本助成事業にて購入した設備については、当社が責任をもって適切に管理監督を行い、効率的な運用に努める必要があります。また、本助成金交付要綱には、交付の目的として「事業実施団体が、新型インフルエンザワクチンの開発・生産体制を整備し、新型インフルエンザの発生・流行時に必要なワクチンをより迅速に製造できる体制を確保するとともに、有効性や安全性の高い新型インフルエンザワクチンの開発・生産を推進するために必要な経費に対して、新型インフルエンザ基金から助成を行うことにより、国民の保健衛生の向上に寄与すること」が明記されており、当該目的外に使用しないことが規定されております。

 今後も交付目的に合致した運用をしてまいりますが、当局の監査の結果、管理監督に不備が見つかった場合や、目的外使用と認定される等により助成金の全部又は一部の返還命令を受けた場合には、当社の資金計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、上記助成金以外にも、当社がこれまでに収受した助成金等について、各助成金の交付要綱に抵触した結果、交付指定の取消等により、助成金の全額又は一部について返還命令を受けた場合には、当社の資金計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)為替変動リスクについて

 当社の研究開発費の一部について外貨建取引が含まれておりますが、為替予約等による為替リスクヘッジは行っておりません。短期間に為替相場が大幅に変動した場合、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)配当政策について

 当社は、研究開発における先行投資を継続して行っているため、創業以来、株主に対する利益配当及び剰余金配当による利益還元を実施しておりません。今後については、企業価値を確固たるものにするために、既存開発パイプラインの進展及び新規開発パイプラインの充実を図ることが重要なことから、積極的に研究開発資金を投入してまいります。したがって、当面は利益配当を実施せず、内部留保を行い、研究開発活動の強化に備えた資金確保を優先いたします。しかしながら、株主への利益還元についても重要な経営課題と認識しており、当社の経営成績及び財政状態、事業計画等を総合的に勘案した上で、利益配当を検討していくことになります。一方、当社の業績が計画通りとならない結果、利益配当原資を確保できず、利益配当時期が遅延するなどの可能性があります。

 

(8)調達資金の使途について

 当社は、今後、塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係るヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備及び開発候補品の基礎的研究を推進するための研究開発投資、横浜研究所及び秋田工場の機能強化を目的とする設備投資ならびにこれら研究開発を推進するための人材強化を行う必要があり、継続的な一定の資金を必要としております。

 当社が、平成24年12月に実施した公募増資資金の使途については、主に組換えインフルエンザHAワクチンをはじめとするバイオ医薬品原薬生産施設の建設費用に充当いたしました。また、平成25年10月に実施したアステラス製薬株式会社を割当先とする第三者割当増資及び野村證券株式会社を割当先とする行使価額修正条項付新株予約権の行使により調達した資金の使途については、研究開発投資に加えて、原薬生産施設への設備投資ならびに借入金返済に充当いたしました。また、平成26年9月に実施した公募増資資金については、原薬生産能力拡充に係る設備投資運転資金ならびに借入金返済に充当いたしました。加えて、平成28年5月より実施したEvolution Biotech Fundを割当先とする第19回新株予約権(行使価額修正条項付)の行使により調達した資金の使途については、主に当社連結子会社であった株式会社UNIGENにおける米国向けFlublok®原薬輸出事業のための岐阜工場生産能力増強及び申請準備投融資資金、また、自社開発パイプライン研究開発投資資金として充当いたしました。なお、平成28年11月より実施しているEvolution Biotech Fundを割当先とする第20回新株予約権(行使価額修正条項付)の行使により調達した資金につきましては、発行決議当初に想定していた株式会社UNIGENにおける米国向けFlublok®原薬輸出事業のための岐阜工場生産能力増強を目的とする、株式会社UNIGENへの投融資資金に充当する予定でありましたが、平成29年1月31日付にて株式会社UNIGENの当社保有普通株式全株を譲渡し、グループ体制の再編を行ったため、調達した資金については、平成29年1月以降、自社開発パイプライン研究開発投資資金及び当社運転資金に充当することに変更しております。また、平成29年3月23日付にて本新株予約権の未行使数70万個(70万株)について買取り・消却を行い、これに伴い、再度資金使途の変更を行っております。

 一方、当社は、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備及び開発候補品の基礎的研究に関する資本業務提携契約を締結しております。塩野義製薬株式会社との当該資本業務提携に係る研究開発投資資金、横浜研究所及び秋田工場設備投資資金及び当社運転資金に充当することを目的として、平成29年11月16日に、塩野義製薬株式会社を割当先とする当社普通株式及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行、合計1,639,000千円の資金調達を実施しております。当社の事業に必要な平成31年12月末までの資金を確保しておりますが、今後の研究開発の進捗、新規開発パイプライン導入等により、資金需要の発生時期及びその規模について大幅に変更される可能性があり、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の転換政策について

 当社は、平成29年11月16日に、塩野義製薬株式会社を割当先とする第1回無担保転換社債型新株予約権付社債1,460,200千円を発行しております。当該新株予約権付社債に係る新株予約権部分は当社普通株式4,900千株、当初転換価額298円となっております。また、満期償還日は、平成33年11月15日となっております。なお、繰上償還に係る条件は、当社普通株式の上場廃止を事由とする以外に付されておりません。平成30年12月期において、当該新株予約権付社債の一部745,000千円(2,500千株)について、当社普通株式へ転換されておりますが、未転換の残高715,200千円(2,400千株)については、今後、塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発の進展状況及び当社株価推移によって転換政策が決定されることになります。当初想定通りに転換が実現されない場合、当社財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)VC等の当社株式保有比率について

 一般的に、VC等が未公開株式に投資を行う目的は、公開後に当該株式を市場にて売却しキャピタルゲインを得ることであることから、VC等は所有する株式の一部又は全部を売却することが想定されます。当該株式売却により、短期的に需給バランスの悪化が生じる可能性があり、当社株式の市場価格が低下する可能性があります。

 

(11)当社株式価値の希薄化について

 当社は、今後も研究開発、生産能力増強又はM&A等のため多額の資金が必要となる可能性があります。場合によって新たに株式や新株予約権付社債を発行すること等により、資金を調達する可能性があります。新株発行の結果、1株当たりの株式価値を希薄化する可能性があります。

 

(12)ストック・オプション又は第1回無担保転換社債型新株予約権付社債に係る新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社は、当社の役員、従業員及び社外協力者に対して、当社の業績向上に対する意欲や士気を高めることを目的として、ストック・オプションによる新株予約権の発行を行っております。平成30年12月31日現在、役職員に対するストック・オプションによる潜在株式数は124,400株となっております。未行使の新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値を希薄化する可能性があります。

 また、平成29年11月16日付にて発行した、塩野義製薬株式会社を割当先とする第1回無担保転換社債型新株予約権付社債に係る未行使の新株予約権部分は2,400,000株となっており、当該新株予約権が当社普通株式に転換された場合には、当社の1株当たりの株式価値を希薄化する可能性があります。

 これらストック・オプション及び新株予約権付社債に係る新株予約権部分を合計すると、当社の発行済株式総数15,296,500株に対し、16.50%に相当いたします。

 今後も優秀な人材確保のために、インセンティブプランとしてストック・オプションを新たに発行する可能性があります。

 

(13)継続企業の前提に関する重要事象について

 当社は、より高い有効性及び効率的な生産が可能な付加価値の高い次世代ロジカルワクチンの創製を目指す次世代バイオ医薬品自社開発事業、ならびに安定的な収益確保実現を目指すバイオ医薬品等受託製造事業の2事業を中心に取り組んでおります。「次世代バイオ医薬品自社開発事業」において、平成29年10月31日に、塩野義製薬株式会社と、ヒト用感染症予防ワクチンをはじめとする創薬に関する基盤技術整備及び開発候補品の基礎的研究に関する資本業務提携契約を締結、平成29年11月16日付にて塩野義製薬株式会社に対する第三者割当による新株式及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の払込が完了し、1,639,000千円の資金調達を実施いたしました。平成30年12月31日時点における現金及び預金残高は1,018,410千円となっており、平成31年12月末までに必要となる研究開発費を含む事業資金を確保しております。

 一方、当社は、継続して営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しております。塩野義製薬株式会社との資本業務提携に関して、上記第1回無担保転換社債型新株予約権付社債については、平成30年10月31日に、当該新株予約権付社債の一部745,000千円(2,500千株)が当社普通株式に転換され、未転換の残高は715,200千円(2,400千株)となっております。満期償還日は平成33年11月15日までとなっており、上場廃止を事由とする以外に繰上償還に関する条件は付されていないものの、当該新株予約権付社債に係る新株予約権が転換されるためには、当社普通株式の株価が当初の転換価額298円を上回って推移していること、ならびに今後の塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る開発が順調に進展していることが重要な指標となります。同様に、開発の進展に係るマイルストーン条件の達成に伴うマイルストーンフィーの収受を計画通りに実現するためには、当該マイルストーン条件が計画通りに達成していることが必要となります。平成30年12月期において、資本業務提携内容の成果に係る第1回及び第2回開発マイルストーン条件を達成しているものの、現時点において、第3回以降の開発マイルストーン条件達成に関する確実性は担保されている状況ではありません。加えて、バイオ医薬品等受託製造事業に関しては、塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発業務に専念する義務を負っていることから、塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発活動に集中することとしたため、当該事業における収益は限定的にならざるを得ず、当面の間、営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続する見込みであります。

 これらの状況を総合的に勘案すると、当社は継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事又は状況が存在しているものと認識しております。

 当社は、当該状況を解消するために、以下の対策を講じ、当該状況の改善に努めてまいります。

 

① 塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る第1フェーズにおける開発マイルストーン条件の着実な達成及び提携第2フェーズへの移行

 塩野義製薬株式会社との資本業務提携に係る研究開発業務に経営資源を集中し積極的に推進することにより、提携第1フェーズに係る第3回以降の開発マイルストーン条件の着実な達成を実現し、計画通りのマイルストーンフィーの収受を目指してまいります。また、提携第2フェーズへの移行を通じて、ライセンス契約その他の協業スキームの発展を目指すとともに、開発候補品の本格的な開発進展に伴う収益向上を目指してまいります。

 

② 第1回無担保転換社債型新株予約権付社債に係る新株予約権の転換の実現

 第1回無担保転換社債型新株予約権付社債に係る新株予約権の転換について、平成30年10月31日に、745,000千円(2,500千株)が当社普通株式に転換された結果、未転換の残高は715,200千円(2,400千株)となっております。当該未転換残高に関し、上記①における開発マイルストーン条件を計画通りに達成することにより、割当先である塩野義製薬株式会社における転換政策に関して協議し、着実に当社普通株式への転換を実現、当社財務基盤の確実な強化を目指してまいります。また、提携第2フェーズ移行を通じて、平成32年12月期以降において必要となる長期的な研究開発資金を含む事業資金の獲得を目指してまいります。

 

 しかしながら、これらの対策を講じても、業績及び資金面での改善を図る上で重要となる売上高及び営業利益の確保は外部要因に大きく依存することになるため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 なお、当社の財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表には反映しておりません。

 

2【沿革】

 当社は、平成16年4月秋田県秋田市において未充足医療ニーズ(Unmet Medical Needs=UMN)を満たす新規医療用医薬品の研究開発及び製造販売を目的とする会社として設立いたしました。未充足医療領域における医薬品のパイオニアとなるべく、積極的に事業展開を図っております。

 平成18年8月、米国のProtein Sciences Corporation1)(以下、「PSC」といいます。)より、Baculovirus Expression Vector System(以下、「BEVS」といいます。)2)技術を用いた組換え3)インフルエンザHA4)ワクチンの、日本国内における独占的な開発、製造及び販売権を取得し、季節性組換えインフルエンザHAワクチン(多価5))(開発コード:UMN-0502 以下、「UMN-0502」といいます。)、組換えインフルエンザHAワクチン(H5N16))(開発コード:UMN-0501 以下、「UMN-0501」といいます。)の開発を開始いたしました。また、平成18年10月に秋田研究所を開設し、当該パイプラインの基礎的な研究を開始いたしました。平成20年12月に、横浜本社を設置するとともに、平成21年7月には横浜研究所を開設し、研究開発体制の拡充を図りました。

 平成22年1月に株式会社IHIとUMN-0502及びUMN-0501原薬7製造事業の協業に関する基本協定を締結し、原薬供給体制の整備を開始いたしました。同年4月に秋田県秋田市に組換えインフルエンザHAワクチン原薬製造施設(以下、「秋田工場」といいます。)の建設を開始するとともに、同年5月には株式会社IHIとの協業に関する基本協定に基づき、株式会社UNIGENを設立し、当社連結子会社といたしました。また、平成22年9月にアステラス製薬株式会社とUMN-0502及びUMN-0501の共同事業化に関する提携を行うとともに、同年11月には、PSCより東アジア主要国における上記パイプラインの独占的事業化権を取得し、アジア市場への参入を図るべく事業展開を行っております。さらに、H5N1亜型以外のインフルエンザの世界的流行(パンデミック)に備え、組換えインフルエンザHAワクチン(H9N28))(開発コード:UMN-0901 以下、「UMN-0901」といいます。)の開発を開始いたしました。

 平成23年4月には秋田工場が稼動するとともに、平成25年5月には株式会社UNIGENが岐阜県揖斐郡池田町に建設した組換えインフルエンザHAワクチン原薬実生産施設及びバイオ医薬品原薬生産施設(以下、「岐阜工場」といいます。)が竣工し、当社として製品供給体制の確立を図っております。平成24年1月には、フィンランドのタンペレ大学ワクチン研究センターのヴェシカリ教授、ブラゼヴィッチ博士より、組換えノロウイルスVLP(Virus Like Particle)9)+組換えロタウイルスVP610)混合ワクチンの全世界における独占的事業化権を取得し、ウイルス性胃腸炎ワクチン(開発コード:UMN-2003 以下、「UMN-2003」といいます。)の開発を開始いたしました。また、これらの医療用医薬品事業に加えて、平成24年7月にアピ株式会社と秋田工場及び岐阜工場を活用したバイオ医薬品受託製造事業(Biopharmaceutical contract manufacturing organization、以下、「BCMO」といいます。)の協業に関する契約を締結いたしました。

 平成24年12月には東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場するとともに、米国のCatalent Pharma Solutions,Inc.(以下、「Catalent Pharma Solutions,Inc.」といいます。)とバイオ後続品の生産株を非独占で供給を受ける契約ならびに韓国の日東製薬株式会社(以下、「日東製薬株式会社」といいます。)とUMN-0502、UMN-0501及びUMN-0901の韓国での共同開発、独占的販売に関する契約を締結いたしました。また、平成25年3月にアピ株式会社及び株式会社ヤクルト本社とがん領域における複数の抗体バイオ後続品の研究開発及び商業化を共同で実施すること及びその基本事項について合意し、意図確認書を締結するとともに、これに基づき同年6月及び12月には共同事業契約を締結いたしました。さらに、平成25年10月に台湾の國光生物科技股份有限公司(以下、「國光生物科技股份有限公司」といいます。)とUMN-0502、UMN-0501及びUMN-0901の台湾及び中国における商業化に関する優先交渉権を供与する契約を締結いたしました。

 平成26年2月には、第一三共株式会社とノロウイルスワクチンの共同研究契約を締結いたしました。これに伴い、組換えノロウイルスVLP単独ワクチン(開発コード:UMN-2002 以下、「UMN-2002」といいます。)を開発パイプラインとして新たに設定いたしました。さらに、同年5月にはアステラス製薬株式会社が当社と共同で開発を進めている組換えインフルエンザHAワクチンASP7374(当社開発コード:UMN-0502)について、インフルエンザの予防の効能・効果で厚生労働省に製造販売承認申請を行いました。また、同年11月には、岐阜工場において医薬品製造業許可を取得いたしました。

 平成28年2月には、株式会社UNIGENとPSCは、PSCが米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)より承認を受け、米国で販売している季節性組換えインフルエンザHAワクチンFlublok®の岐阜工場からの原薬供給に関する正式合意を締結いたしました。

 平成28年6月には、PSCがSinergium Biotech及びMund Sanoと取組み中の、ジカウイルスワクチンを共同で開発するコンソーシアムに参加することを検討するためのパートナーシップ契約を締結いたしました。また、平成28年9月には、組換えノロウイルスVLP+組換えロタウイルスVP6混合ワクチンの独占的事業化権に関するライセンス契約から組換えノロウイルスVLP単独ワクチンに関する非独占事業化権に関するライセンス契約へ移行いたしました。

 平成29年1月には、アステラス製薬株式会社が厚生労働省に対して製造販売承認を申請していたASP7374(当社開発コード:UMN-0502)に関し、審査当局より審査継続が困難との判断がなされたため、アステラス製薬株式会社より、ASP7374(当社開発コード:UMN-0502)及びASP7373(当社開発コード:UMN-0501)に係る細胞培養インフルエンザワクチンの共同事業契約に関し、解約権の行使がなされ、国内インフルエンザワクチン供給事業とともに、グループ体制の維持が困難となったことから、当社及び株式会社IHIは、当社連結子会社である株式会社UNIGENの発行済普通株式全株をアピ株式会社に譲渡いたしました。これに伴い、当社と株式会社IHIは、インフルエンザワクチン原薬製造事業を共同で行うことを目的として、平成22年1月に締結した「協業に関する基本協定書」を解約することで合意いたしました。

 加えて、平成29年3月には、当社、アピ株式会社及び株式会社ヤクルト本社は、平成25年6月及び12月に締結した抗体バイオ後続品に関する共同事業契約を解約することで合意いたしました。

 平成29年6月に、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所と新規アジュバント11)に関する共同研究契約を締結するとともに、同年12月に当該共同研究の範囲を拡大することといたしました。また、平成29年10月に、第一三共株式会社とのノロウイルスワクチンの共同研究契約を解約した一方、塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチンの基盤技術整備等に関する資本業務提携を締結し、当社として新たな提携パートナーの下、事業の再出発を図ることになりました。当社開発パイプラインの見直しの一環として、平成29年12月に、PSCと組換えインフルエンザHAワクチン(UMN-0502、UMN-0501及びUMN-0901)の日本及び東アジアにおける開発、製造及び販売に関する独占的実施権許諾契約解約について合意するとともに、平成30年10月に、PSCとのジカウイルス感染症に対するワクチン開発コンソーシアムに関する基本契約を解約いたしました。

 なお、これまでの提携関係の整理等に伴い、自社開発パイプラインの見直し等を行い、平成29年12月期より、これまで付していた開発コードを変更し、新たな開発コードを付与しております。新たな開発コードは、「3 事業の内容 (4)当社の自社開発パイプライン」に記載のとおりであります。

 

 当社設立以後の企業集団に係る経緯は、次のとおりであります。

年月

事項

平成16年4月

未充足医療ニーズを満たす新規医療用医薬品の研究開発及び製造販売を目的として、秋田県秋田市に株式会社UMNファーマを設立

平成16年12月

東京支社を東京都港区に開設

平成17年6月

東京支社を東京都目黒区に移転

平成18年3月

東京支社を東京本社に名称を変更

平成18年6月

東京本社を東京都目黒区から東京都渋谷区に移転

平成18年8月

PSCと、組換えインフルエンザHAワクチンの日本における開発、製造及び販売に関する独占的実施権許諾契約を締結

平成18年10月

秋田大学医学部内に秋田研究所を開設

平成19年4月

石川島播磨重工業株式会社(現 株式会社IHI)とUMN-0502及びUMN-0501の原薬製造プロセスに関する共同研究契約を締結

平成20年4月

秋田県秋田市に組換えインフルエンザHAワクチン原薬製造施設用地を取得

平成20年6月

UMN-0501の第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を国内にて開始

UMN-0501が希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)12)に指定

平成20年8月

株式会社IHIプラントエンジニアリングとUMN-0502及びUMN-0501原薬製造施設の詳細設計に関する契約を締結

平成20年12月

平成21年7月

東京本社を東京都渋谷区から神奈川県横浜市港北区に移転し横浜本社に名称を変更

横浜研究所を開設

平成21年10月

UMN-0501の第Ⅱ相臨床試験を国内にて開始

平成22年1月

株式会社IHIとUMN-0502及びUMN-0501原薬製造事業の協業に関する基本協定を締結

平成22年4月

アピ株式会社とUMN-0502及びUMN-0501製剤工程の委託に関する基本協定書を締結

秋田県秋田市にて組換えインフルエンザHAワクチン原薬製造施設(秋田工場)の建設を開始

平成22年5月

株式会社UNIGENを設立、当社連結子会社となる

平成22年7月

厚生労働省「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金」交付事業(第一次分)に採択

平成22年9月

アステラス製薬株式会社と国内における細胞培養インフルエンザワクチン共同事業化に関する提携契約を締結

平成22年10月

UMN-0501のブースター13)試験を開始

平成22年11月

PSCより、UMN-0502及びUMN-0501の中国・韓国・台湾・香港・シンガポールにおける独占的事業化権を追加取得

 

 

年月

事項

平成23年3月

アピ株式会社とUMN-0502及びUMN-0501の製剤工程の独占的業務委託に関する「製造委託基本契約書」を締結

平成23年4月

秋田工場が稼動

平成23年8月

UMN-0501高用量試験を開始

UMN-0502第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始

平成23年12月

UMN-0502第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験において免疫原性14)及び良好な忍容性15)を確認

平成24年1月

UMN-2003の全世界における独占的事業化権をタンペレ大学ワクチン研究センターのヴェシカリ教授・ブラゼヴィッチ博士より取得

平成24年2月

株式会社UNIGENが経済産業省「平成23年度国内立地推進事業費補助金」一次公募に採択

株式会社UNIGENが株式会社三井住友銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約を締結

平成24年3月

BEVS技術を用いたバイオ医薬品原薬生産施設である岐阜工場の建設を開始

UMN-0501の高用量試験において免疫原性及び良好な忍容性を確認

平成24年7月

アピ株式会社とバイオ医薬品受託製造事業に関する「BCMO事業協業に関する基本合意書」を締結

平成24年10月

日東製薬株式会社とUMN-0502、UMN-0501及びUMN-0901の韓国での共同開発、独占的販売に関する基本合意書を締結

平成24年12月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

Catalent Pharma Solutions,Inc.とバイオ後続品の生産細胞株を非独占で提供を受ける契約を締結

日東製薬株式会社とUMN-0502、UMN-0501及びUMN-0901の韓国での共同開発、独占的販売に関する契約を締結

平成25年3月

アピ株式会社及び株式会社ヤクルト本社とがん領域における複数の抗体バイオ後続品の研究開発及び商業化を共同で実施すること及びその基本事項に関する意図確認書を締結

平成25年4月

横浜本社を神奈川県横浜市港北区から神奈川県横浜市西区に移転

平成25年5月

岐阜工場が竣工

平成25年6月

アピ株式会社及び株式会社ヤクルト本社とがん領域における抗体バイオ後続品に関する共同事業契約を締結

平成25年7月

和光純薬工業株式会社と抗体バイオ医薬品用培地の開発に関する覚書を締結

平成25年10月

國光生物科技股份有限公司とUMN-0502、UMN-0501及びUMN-0901の台湾及び中国における商業化に関する優先交渉権を供与する契約を締結

平成25年11月

国立感染症研究所からのワクチン候補抗原製造を受託

平成25年12月

アピ株式会社及び株式会社ヤクルト本社とがん領域における追加の抗体バイオ後続品に関する共同事業契約を締結

平成26年1月

UMN-0502第Ⅲ相臨床試験の2試験において免疫原性及び安全性に大きな問題がないことを確認

平成26年2月

第一三共株式会社とノロウイルスワクチンの共同研究契約を締結

平成26年5月

アステラス製薬株式会社がASP7374(当社開発コード:UMN-0502)の製造販売承認申請を実施

平成26年11月

岐阜工場において医薬品製造業許可を取得

平成27年8月

横浜本社を神奈川県横浜市西区から神奈川県横浜市港北区に移転

平成28年2月

株式会社UNIGENがPSCと季節性組換えインフルエンザワクチンFlublok®の岐阜工場からの原薬供給に関する正式合意を締結

平成28年6月

PSCとジカウイルス感染症に対するワクチン開発コンソーシアムに関する基本契約を締結

平成28年9月

ノロウイルス・ロタウイルス混合ワクチンの独占的事業化権ライセンス契約からノロウイルス単独ワクチンに関する非独占事業化権ライセンス契約へ移行

平成29年1月

アステラス製薬株式会社によるASP7374(当社開発コード:UMN-0502)及びASP7373(当社開発コード:UMN-0501)に係る共同事業契約解約権行使申し入れを受領

当社連結子会社である株式会社UNIGENの当社持分全株式を譲渡

株式会社IHIとUMN-0502及びUMN-0501原薬製造事業の協業に関する基本協定を解約

平成29年3月

アステラス製薬株式会社とのASP7374(当社開発コード:UMN-0502)及びASP7373(当社開発コード:UMN-0501)に係る共同事業契約解約合意

UMN-0501の希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)指定取り下げ

アピ株式会社及び株式会社ヤクルト本社とがん領域における抗体バイオ後続品に関する共同事業契約解約合意

 

 

年月

事項

平成29年5月

平成29年6月

平成29年10月

 

平成29年12月

資本金及び資本準備金の額を減少(減資)し、繰越利益剰余金に振替え

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所と新規アジュバントに関する共同研究契約締結

第一三共株式会社とのノロウイルスワクチンの共同研究契約を解約

塩野義製薬株式会社とヒト用感染症予防ワクチン基盤技術整備等に関する資本業務提携契約を締結

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所との新規アジュバントに関する共同研究範囲を拡大

PSCと組換えインフルエンザHAワクチンの日本及び東アジアにおける開発、製造及び販売に関する独占的実施権許諾契約解約合意

平成30年10月

PSCとジカウイルス感染症に対するワクチン開発コンソーシアムに関する基本契約解約合意

(5)【所有者別状況】

平成30年12月31日現在

 

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満

株式の

状況

(株)

政府及び

地方公共

団体

金融機関

金融商品

取引業者

その他の

法人

外国法人等

個人

その他

個人以外

個人

株主数(人)

1

20

64

21

34

10,973

11,113

所有株式数

(単元)

102

6,891

32,732

2,660

469

110,054

152,908

5,700

所有株式数の割合

(%)

0.07

4.51

21.40

1.74

0.31

71.97

100

(注)自己株式50株は「単元未満株式の状況」欄に50株含まれております。

 

3【配当政策】

 当社は研究開発における先行投資を継続して行っているため、創業以来、株主に対する利益配当及び剰余金配当による利益還元を実施しておりません。企業価値を確固たるものにするために、既存開発パイプラインの進展及び新規パイプラインの充実を図ることが重要なことから、積極的に研究開発資金を投入してまいります。したがって、当面は利益配当を実施せず、内部留保を行い、研究開発活動の強化に備えた資金確保を優先いたします。しかしながら、株主への利益還元についても重要な経営課題と認識しており、当社の経営成績及び財政状態、事業計画等を総合的に勘案した上で、利益配当を検討していく所存であります。

 なお、剰余金の配当を行う場合は、年1回期末での配当を考えておりますが、当社は、剰余金の配当につき、会社法第454条第5項に基づく中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

 

5【役員の状況】

男性6名 女性-名 (役員のうち女性の比率-%)

役名

職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有

株式数(株)

代表取締役

会長兼社長

平野 達義

昭和34年4月6日

昭和59年4月

信越化学工業株式会社入社

(注)2

平成7年12月

日本トイザらス株式会社入社

平成15年4月

同社 執行役員経営企画室長兼財務部長

平成16年4月

同社 取締役兼最高財務責任者 財務本部長兼経営企画室長

平成18年4月

同社 代表取締役副社長兼最高財務責任者

平成21年1月

当社入社 財務部長

平成21年3月

当社 取締役

平成22年5月

株式会社UNIGEN 代表取締役社長

平成23年3月

同社 取締役

平成24年3月

当社 代表取締役社長

平成25年3月

当社 取締役

株式会社UNIGEN 代表取締役社長

平成25年8月

当社 代表取締役会長兼社長(現任)

取締役

臨床開発部長

生産技術開発部長

中田 文久

昭和43年2月18日

平成4年4月

日清製粉株式会社(現 株式会社日清製粉グループ本社)入社

(注)2

平成19年2月

グラクソ・スミスクライン株式会社入社

平成22年3月

当社入社 臨床開発部薬事担当部長

平成22年4月

当社 薬事部長

平成22年8月

当社 取締役(現任)

平成23年8月

当社 臨床開発部長(現任)

平成27年3月

平成29年4月

株式会社UNIGEN 取締役

当社 生産技術開発部長(現任)

取締役

財務部長

橋本 裕之

昭和43年7月2日

平成3年4月

藤沢薬品工業株式会社(現 アステラス製薬株式会社)入社

(注)2

13,000

平成13年5月

株式会社BCJコンサルティング入社

平成14年3月

先端科学技術エンタープライズ株式会社 取締役

平成18年8月

当社入社 経営企画部マネージャー

平成24年1月

当社 財務部長(現任)

平成24年3月

当社 取締役(現任)

平成24年12月

株式会社UNIGEN 取締役

監査役

(常勤)

北村 賢二

昭和39年3月21日

昭和63年4月

菱光証券株式会社(現 三菱UFJモルガンスタンレー証券株式会社)入社

(注)3

2,250

平成7年4月

株式会社星野リゾート入社

平成10年9月

株式会社フルヤ金属入社

平成12年9月

創建ホームズ株式会社入社

平成19年8月

当社入社

平成25年9月

当社 総務部長

平成29年3月

当社 監査役(現任)

監査役

舩倉 俊明

昭和17年12月9日

昭和40年4月

三共株式会社(現 第一三共株式会社)入社

(注)3

昭和62年10月

平成13年7月

同社 経理部課長

同社 本社改革推進部ファイナンスグループ部長

平成18年6月

ゼファーマ株式会社(現 第一三共ヘルスケア株式会社)入社 経理センター長

平成19年6月

平成20年6月

平成23年9月

株式会社卑弥呼 常勤監査役

株式会社卑弥呼 取締役管理本部長

株式会社テクノ経営研究所 顧問

株式会社グローバルパワー 顧問(現任)

アイトス株式会社 顧問(現任)

平成24年12月

 

平成29年3月

株式会社グリーンエフェクト 取締役(現任)

当社 監査役(現任)

 

役名

職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有

株式数(株)

監査役

小南 欽一郎

昭和42年1月20日

平成6年4月

東京大学大学院 理学系研究科 教務補佐員

(注)4

600

平成6年7月

英国 王立癌研究所 研究員

平成10年9月

九州大学 生体防御医学研究所 助手

平成13年6月

野村證券株式会社入社

野村リサーチ・アンド・アドバイザリー株式会社出向

平成23年6月

同社 投資部 エグゼクティブ・ディレクター

平成25年4月

野村證券株式会社 金融公共公益法人部

平成27年8月

みずほ証券株式会社入社 法人グループ ディレクター

平成29年9月

テック&フィンストラテジー株式会社設立 代表取締役(現任)

メディギア・インターナショナル株式会社 社外取締役(現任)

平成29年10月

セルスペクト株式会社 社外取締役(現任)

平成30年3月

平成30年6月

当社 監査役(現任)

株式会社ペルセウスプロテオミクス 社外取締役(現任)

Delta-Fly Pharma株式会社 社外取締役(現任)

15,850

(注)1.監査役舩倉俊明及び監査役小南欽一郎は、社外監査役であります。

2.取締役の任期は、平成29年12月期に係る定時株主総会終結の時から平成31年12月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

3.監査役北村賢二及び監査役舩倉俊明の任期は、平成28年12月期に係る定時株主総会終結の時から平成32年12月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

4.監査役小南欽一郎の任期は、平成29年12月期に係る定時株主総会終結の時から平成33年12月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

 

4【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な

事業の内容

議決権の所有又は被所有割合(%)

関係内容

(その他の関係会社)

 

 

 

 

 

塩野義製薬株式会社

(注)

大阪府大阪市

21,279

医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務

被所有

20.27

資本業務提携

(注)有価証券報告書を提出しております。

 

【売上原価明細書】

 

 

前事業年度

(自 平成29年1月1日

至 平成29年12月31日)

当事業年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

区分

注記

番号

金額(千円)

構成比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

Ⅰ.労務費

 

1,160

38.6

975

58.2

Ⅱ.経費

1,843

61.4

701

41.8

売上原価

 

3,003

100.0

1,677

100.0

(脚注)

前事業年度

(自 平成29年1月1日

至 平成29年12月31日)

当事業年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

※ 主な内訳は、次のとおりであります。

※ 主な内訳は、次のとおりであります。

 

外注費

1,609千円

1,609千円

 

 

賃借料

462千円

462千円

 

※2 販売費及び一般管理費のうち、主要な費目及び金額ならびにおおよその割合は、次のとおりであります。

 

 前事業年度

(自 平成29年1月1日

  至 平成29年12月31日)

 当事業年度

(自 平成30年1月1日

  至 平成30年12月31日)

研究開発費

379,736千円

469,873千円

 

おおよその割合

 

 

販売費

0.5%

0.5%

一般管理費

99.5%

99.5%

1【設備投資等の概要】

 当事業年度の設備投資は土地の取得による161,211千円であります。

 なお、時価の著しい下落が認められるため、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、当事業年度において、80,605千円の減損処理を行っております。

 また、当事業年度において重要な設備の除却、売却等はありません。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値8,463 百万円
純有利子負債234 百万円
EBITDA・会予- 百万円
株数(自己株控除後)15,296,450 株
設備投資額- 百万円
減価償却費- 百万円
のれん償却費- 百万円
研究開発費469 百万円
代表者代表取締役会長兼社長  平野 達義
資本金679 百万円
住所神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目14番30号
電話番号018-892-7411(代表)

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