1年高値1,730 円
1年安値318 円
出来高137 千株
市場マザーズ
業種機械
会計日本
EV/EBITDA20.6 倍
PBR16.8 倍
PSR・会予2.5 倍
ROAN/A
ROICN/A
β1.31
決算3月末
設立日1970/12
上場日2015/6/24
配当・会予0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオ-0.3 倍
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:-9.5 %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
セグメント別営業利益
セグメント別利益率
会社の詳細

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、電子材料スライス周辺関連、特殊精密機器関連、化学繊維用紡糸ノズル関連の開発・製造・販売を主な事業として取り組んでおります。2020年3月31日現在の子会社数は2社(連結子会社 日本ノズル株式会社、上海那科夢楽商貿有限公司)であります。

当社グループの事業内容は以下のとおりであります。

 

(1) 電子材料スライス周辺事業

当事業では、太陽電池用シリコンウエハのスライス加工で使用するダイヤモンドワイヤの製造・販売を行っておりましたが、ダイヤモンドワイヤ市場価格の急激な下落の影響を受け、2019年12月に同事業から撤退し、現在は、当社の極細線ダイヤモンドワイヤ製造に関する経験、ノウハウを活かし、ダイヤモンドワイヤ製造装置の開発・販売へ事業モデルの転換を進めております。

 

(2) 特殊精密機器事業

当事業は、ダイヤモンドや超硬合金、セラミックスなどの耐摩耗性の高い硬脆材料(*1)を用いた特殊精密部品、工具の開発・製造・販売を行っております。当事業における主要な製品は、自動車部品やベアリング製造用工作機械に用いられるダイヤモンド部品、液晶テレビやスマートフォン、タブレット等の電子機器の製造に欠かせない電子部品実装(*2)用の産業機械に用いられるダイヤモンドノズル(*3)といった部品であります。

当事業では、こうした特殊精密部品・工具に加えて、実装機(マウンター)用ノズル等を洗浄する装置などの開発・製造・販売も行っております。また、微細精密加工技術と装置開発技術の複合により、微細な空間で液体や気体を効率的かつ連続的に混合・合成する化学反応用マイクロリアクター(*4)システムの開発・製造・販売も行っております。

 

(*1)硬脆材料      :

ダイヤモンドやセラミックスなどのように、硬度が非常に高い反面、衝撃に弱く、カケ易く割れ易い材料の総称。

(*2)実装        :

エレクトロニクスの分野で、電子部品をプリント基板の上に取り付ける(はんだ付けする)工程。

(*3)ダイヤモンドノズル :

電子部品(IC・コンデンサ・抵抗等)を電子基板に搭載する際に用いる吸着ノズル。

(*4)マイクロリアクター :

一辺あたり1mm以下の大きさの空間で連続的に化学反応を行う装置(通常はバッチ反応器、いわゆる普通のフラスコなど)。より大きなスケールで反応を行う他の装置と比べ、エネルギー効率、反応速度、安全性、対応できる反応、条件の制御能力などに優れる。

 

 

(3) 化学繊維用紡糸ノズル事業

当事業は、連結子会社の日本ノズル株式会社で行っており、主に、化学繊維用紡糸ノズル及び周辺部品、不織布製造装置、不織布用ノズル等の設計・製造・販売を行っております。

同社は、1928年に創業して以来、化学繊維用(レイヨン製造用)ノズルを国産化し、化学繊維の紡糸ノズル専業メーカーとして事業展開してまいりました。紡糸ノズルは、不織布の製造や炭素繊維の原料となるアクリル繊維などの製造において繊維の品質を決定づける基幹部品であります。その製造にあたっては微細加工(孔(あな)あけ加工、パンチング加工)及び工具・冶具の製造に関して繊細な技術が必要となります。同社では、長年にわたり当該事業に特化してきたことにより、多くの技術的蓄積を有しております。

当事業では、わが国の化学繊維メーカーのみならず、中国、ヨーロッパをはじめとするグローバルな繊維メーカー、紡糸設備メーカー等に対し、各種ノズル等を納入しております。

 

 

 事業の系統図は、次のとおりであります。

 

(画像は省略されました)


 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態の状況

総資産は前連結会計年度末に比べ1,431百万円減少6,478百万円となりました。これは、現金及び預金が1,418百万円増加したものの、受取手形及び売掛金の減少677百万円、原材料及び貯蔵品の減少140百万円、有形固定資産の減少1,367百万円、投資有価証券の減少199百万円等によるものであります。

負債は前連結会計年度末に比べ3,284百万円減少5,955百万円となりました。これは、前受金が308百万円増加したものの、支払手形及び買掛金の減少68百万円、短期借入金の減少1,837百万円、リース債務の減少1,237百万円、資産除去債務の減少45百万円、退職給付に係る負債の減少86百万円等によるものであります。

純資産は前連結会計年度末に比べ1,852百万円増加523百万円のとなりました。これは、資本金の増加1,225百万円、資本剰余金の増加1,225百万円、利益剰余金の減少600百万円等によるものであります。

この結果、前連結会計年度末における債務超過状態を解消し、当連結会計年度末の自己資本比率は7.8%(前連結会計年度末は△17.2%)となりました。

 

上記のとおり、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退に伴う主力工場等の資産売却を進めたことにより、総資産が大幅に減少しました。また、工場売却に係る担保設定額の借入金返済やリース債務の返済により有利子負債残高も大きく減少しております。一方では、新株予約権の行使による資本増強を進めた結果、純資産は523百万円となり、債務超過の解消に至りました。

 

セグメントごとの資産は次のとおりであります。

 

① 電子材料スライス周辺事業

電子材料スライス周辺事業におけるセグメント資産は92百万円となり、前連結会計年度末から2,191百万円減少しております。これは、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退を受け、旧和泉工場を売却したことによる固定資産の減少が主な要因となります。

 

② 特殊精密機器事業

特殊精密機器事業におけるセグメント資産は676百万円となり、前連結会計年度末から57百万円減少しております。これは、債権回収による売上債権の減少及び建物の減価償却が主な要因となります。

 

③ 化学繊維用紡糸ノズル事業

化学繊維用紡糸ノズル事業におけるセグメント資産は2,166百万円となり、前連結会計年度末から199百万円減少しております。これは、債権回収による売上債権の減少及び新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い中断案件の再開見通しが不透明になったことによるたな卸資産の評価減が主な要因となります。

 

(2) 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、人手不足を背景とした雇用情勢の改善や生産性向上に向けた設備投資ニーズの継続等により、内需は底堅く推移していたものの、米中間の貿易問題や英国のEU離脱問題等により、外需環境は厳しい状況が継続しました。さらに、2020年に入り、新型コロナウイルス感染拡大の影響が全世界に急速な広がりを見せており、今後の経済に対する不透明感が一層深まっております。

このような状況下、当社グループは、電子材料スライス周辺事業において、大幅に販売単価が下落した太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退を2019年9月に決議し、同事業における希望退職を募るとともに、合わせて同事業の主力工場であった和泉工場を2020年3月に売却いたしました。これら事業構造改革実施の影響等により、売上高は前連結会計年度を大きく下回る結果となりました。また、損益面については、ダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退に伴う減収による影響に加え、中国の江蘇三超社に対する設備売却に係る費用や事業撤退、工場閉鎖・移転等に伴う構造改革費用の計上、また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う検収手続き遅延による影響により、同設備売却等に係る対価の計上額が当初想定を下回ったこと等により、固定資産の減損処理等を行った2019年3月期から損失額は減少しているものの、引き続き損失を計上する結果となりました。

これらの結果、当連結会計年度における売上高は2,797百万円(前年同期比41.8%減)、営業損失は578百万円(前年同期は4,193百万円の営業損失)、経常損失は716百万円(前年同期は4,263百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は600百万円(前年同期は9,721百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

① 電子材料スライス周辺事業

前述のとおり電子材料スライス周辺事業においては、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退、人員縮小ならびに主力工場売却等により、事業規模を大幅に縮小いたしました。

これらの結果、売上高は697百万円(前年同期比68.2%減)、セグメント損失は624百万円(前年同期は4,327百万円のセグメント損失)となりました。

 

② 特殊精密機器事業

特殊精密機器事業においては、米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの影響を受け市場環境は厳しくなっており、特に年度後半にかけて工作機械向け耐摩工具の売上に落ち込みが見られましたが、産業機械向け実装機用ノズルについては「5G」関連分野における需要の盛り上がりもあり、前連結会計年度から売上を伸ばしております。

これらの結果、売上高は845百万円(前年同期比5.8%減)となり、ダイヤモンドワイヤ事業縮小に伴う本社経費負担増により、セグメント利益は31百万円(前年同期比73.9%減)となりました。

 

③ 化学繊維用紡糸ノズル事業

化学繊維用紡糸ノズル事業においては、前年同期における大型装置の販売の影響に加え、米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの影響による案件中断や出荷遅延等が生じたことから、売上高、利益ともに前連結会計年度を下回りました。

これらの結果、売上高は1,242百万円(前年同期比27.4%減)、セグメント利益は149百万円(前年同期比61.9%減)となりました。

 

④ その他

当社は、ナノサイズゼオライトの開発を中心とした新規事業開発に取り組んでおり、関連数値をその他セグメントとして集計しております。当連結会計年度においては、研究開発行為が中心となり90百万円の研究開発費を計上し、売上はサンプル提供等に係る少額に留まっております。なお、研究開発費には、2019年10月に撤退した受託合成事業に係る費用28百万円が含まれております。

これらの結果、売上高は12百万円(前年同期比72.2%増)、セグメント損失は157百万円(前年同期は403百万円のセグメント損失)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ1,518百万円増加し、3,795百万円となりました。

当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によって得られた資金は、228百万円(前年同期は2,206百万円の減少)となりました。

これは、売上債権の減少673百万円及びたな卸資産の減少368百万円、未収消費税等の減少270百万円等の増加要因が、税金等調整前当期純損失571百万円、固定資産売却益388百万円、長期預り金の減少162百万円等の減少要因を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によって得られた資金は、1,994百万円(前年同期は692百万円の減少)となりました。

これは、有形固定資産の売却による収入1,878百万円、投資有価証券の売却による収入200百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によって支出された資金は、699百万円(前年同期は1,270百万円の増加)となりました。

これは、リース債務の返済による支出1,253百万円及び短期借入金の純減額1,837百万円等による支出が、株式の発行による収入2,433百万円及び長期借入れによる収入160百万円等の収入を上回ったことによるものであります。

 

当連結会計年度においては、前年同期末に債務超過となったこと受け、主力事業であった太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退、早期退職による人員削減等の事業構造改革を進めるとともに、取引金融機関から借入金の元本返済猶予を取り付ける等の資金流出抑制に努めました。また一方で、資金確保の施策として、撤退事業に係る動産及び不動産の売却、新株予約権の発行による資金調達等を実施し、当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末から1,518百万円増加する結果となっております。

 

資本の財源及び資金の流動性については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により一部設備等の引渡し時期が持ち越された、中国の江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡を完了するとともに、一定の生産条件達成時の対価と合わせた契約代金残額約12億円の回収を進めることを最優先とし、さらに事業基盤が確立されている特殊精密機器事業ならびに化学繊維用紡糸ノズル事業での目標数値を達成することで、営業キャッシュ・フローの最大化を図ってまいります。
また、取引金融機関からは2020年3月まで借入金の元本返済猶予について同意を取り付けておりましたが、2020年3月の工場売却に伴い担保設定額約16億円を返済し、2020年4月末にも江蘇三超社からの設備対価等の入金や新株予約権の行使による入金等を原資として約13億円を内入れ返済することと合わせ、毎月の約定返済も開始しております。

当社グループは、引き続き取引金融機関からの協力のもと、必要運転資金を確保しつつ、一定の返済を進めていくことで有利子負債の削減を図ってまいる予定ですが、現在取り組んでいる新規事業において、収益事業としての蓋然性が高まり事業拡大に伴う投資資金が必要となった際は、直接金融、間接金融または事業パートナーの探索等幅広い選択肢を持って資金確保に努めてまいります。

 

(4) 生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

電子材料スライス周辺事業

763,376

14.7

特殊精密機器事業

511,502

92.8

化学繊維用紡糸ノズル事業

859,444

95.1

その他

34,164

158.3

合計

2,168,487

32.6

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 上記の生産高合計額は各セグメントの第50期連結会計年度における当期製品製造原価の合計額であり、製品たな卸高の増減が反映されておりませんので、連結損益計算書の売上原価とは一致しておりません。

4 電子材料スライス周辺事業における太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退や工場閉鎖により、前年同期に比べ生産高が大幅に減少しております。

 

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

電子材料スライス周辺事業

1,342,715

70.8

650,000

13,266.6

特殊精密機器事業

843,059

92.3

110,435

98.0

化学繊維用紡糸ノズル事業

1,668,411

103.9

1,144,283

159.4

その他

8,385

74.1

140

3.4

合計

3,862,571

87.2

1,904,859

226.9

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 電子材料スライス周辺事業における主力事業であった太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退や工場閉鎖により、前年に比べ受注高が減少しておりますが、江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備の技術供与の契約締結により、受注残高が大幅に増加しております。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

電子材料スライス周辺事業

697,615

31.8

特殊精密機器事業

845,283

94.2

化学繊維用紡糸ノズル事業

1,242,043

72.6

その他

12,370

172.2

合計

2,797,313

58.2

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 

相手先

第49期連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

第50期連結会計年度

(自  2019年4月1日

 至  2020年3月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

天津縦偉商貿有限公司

413,003

8.6

332,805

11.9

GCLグループ

741,956

15.4

28,707

1.0

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4 GCLグループはFuning GCL Photovoltaic Technology Co., Ltd. (中国)が主な販売先であります。

5 電子材料スライス周辺事業における主力事業であった太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退や工場閉鎖により、前年同期に比べ販売高が大幅に減少しております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

(たな卸資産の評価、受注損失引当金、貸倒引当金)

当社グループは、前連結会計年度にダイヤモンドワイヤ販売事業における収益性の低下により、1,174百万円のたな卸資産評価損(全額売上原価)を計上し、当連結会計年度においても208百万円(売上原価91百万円、特別損失117百万円)を計上しております。当連結会計年度中に、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業から撤退しており、見込み生産による大量の在庫を保有する状況にはありませんが、化学繊維用紡糸ノズル事業においては、海外向けを中心に大型装置及び部品関係の受注が増加傾向にあり、電子材料スライス周辺事業においても、極細線ダイヤモンドワイヤ製造技術を活かした装置の開発、販売を志向しております。

当連結会計年度に特別損失として計上したたな卸資産評価損117百万円は、中国向け案件であり、顧客事由による予期せぬ案件中断の後、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け案件再開の見通しが立たないと判断したことにより計上したものであります。

今後、案件の大型化及び長期化に伴い、個々の案件に係る将来発生費用の見積り(受注損失引当金計上の検討)の重要性が増しており、また、海外案件増加により代金回収トラブル発生時の回収可能性の見積り(貸倒引当金計上の検討)の重要性も増しております。

(セグメント情報等)
 【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、当社及び子会社に製品・サービス別の事業部門を置き、各事業部門は取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

したがって、当社グループは事業本部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、電子材料スライス周辺事業、特殊精密機器事業及び化学繊維用紡糸ノズル事業の3つを報告セグメントとしております。

電子材料スライス周辺事業は、主にソーラーパネル用シリコンウエハ等のスライス加工用のダイヤモンドワイヤを生産しておりましたが、事業環境の悪化に伴い、2019年12月までに当該製品の生産事業から撤退しております。特殊精密機器事業は、主に電子部品実装機用のノズル及び装着ヘッド周辺部品、産業工作機械用の基幹部品を生産しております。化学繊維用紡糸ノズル事業は、主に化学繊維用の紡糸ノズル等を生産しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントごとの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部売上高及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

当第4四半期連結会計期間より、従来、株式会社中村超硬の本社経費の配賦基準を主に電子材料スライス周辺事業と特殊精密機器事業の売上割合としておりましたが、対象セグメントに所属する従業員数割合に変更し、対象セグメントの利益又は損失を算定しております。当該変更は、ダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退ならびに関連部門に所属する従業員の希望退職が2019年12月で完了したことに伴うものであります。

これにより、従来の方法と比べて、電子材料スライス周辺事業において22,891千円、その他において7,025千円セグメント損失が増加し、特殊精密機器事業において29,916千円セグメント利益が増加しております。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日

(単位:千円)

 

電子材料
スライス
周辺事業

(注)6

特殊精密
機器事業

化学繊維用
紡糸ノズル
事業

その他
(注)1

調整額
(注)2

(注)3

(注)5

合計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上高

2,193,605

897,538

1,711,096

7,185

4,809,425

4,809,425

セグメント間
の内部売上高
又は振替高

5,379

187

5,566

△5,566

2,193,605

902,917

1,711,284

7,185

4,814,992

△5,566

4,809,425

セグメント利益
又は損失(△)

△4,327,383

122,611

393,183

△403,219

△4,214,807

21,150

△4,193,657

セグメント資産
(注)4

2,283,615

734,030

2,365,584

20,296

5,403,527

2,506,858

7,910,386

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

619,629

23,661

75,244

29,636

748,171

748,171

減損損失

4,692,453

123,555

238,560

5,054,569

121,869

5,176,438

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

621,324

19,940

66,959

47,016

755,240

4,400

759,640

 

(注) 1 その他のセグメント利益又は損失の主なものは、新規事業開発における研究開発費182,029千円であります。

2 セグメント利益の調整額は、セグメント間の取引の消去によるものであり、これはグループ間の売上取引及び業務委託取引の消去によるものであります。

3 調整額の項目に含めた配賦不能営業費用はありません。

4 資産のうち、調整額の項目に含めた全社資産の主なものは、当社での余資運用資金2,049,826千円及び管理部門に係る資産457,032千円であります。

    5 減損損失の調整額は、すべて共用資産に係る金額であります。

   6 「電子材料スライス周辺事業」に含めております中超住江デバイス・テクノロジー株式会社については2019年1月25日に清算結了しております。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日

(単位:千円)

 

電子材料
スライス
周辺事業

特殊精密
機器事業

化学繊維用
紡糸ノズル
事業

その他
(注)1

調整額
(注)2

(注)3

(注)5

合計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上高

697,615

845,283

1,242,043

12,370

2,797,313

2,797,313

セグメント間
の内部売上高
又は振替高

1,545

1,878

50

3,474

△3,474

699,160

847,162

1,242,094

12,370

2,800,787

△3,474

2,797,313

セグメント利益
又は損失(△)

△624,650

31,990

149,758

△157,762

△600,663

22,320

△578,343

セグメント資産
(注)4

92,181

676,091

2,166,376

661

2,935,310

3,543,215

6,478,526

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

46,965

8,005

71,232

2,478

128,681

128,681

減損損失

48,420

22,240

3,651

74,313

644

74,957

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

15,514

21,900

111,869

3,652

152,936

644

153,580

 

(注) 1 その他のセグメント利益又は損失の主なものは、新規事業開発における研究開発費90,223千円であります。

2 セグメント利益の調整額は、セグメント間の取引の消去によるものであり、これはグループ間の売上取引及び業務委託取引の消去によるものであります。

3 調整額の項目に含めた配賦不能営業費用はありません。

4 資産のうち、調整額の項目に含めた全社資産の主なものは、当社での余資運用資金3,533,421千円及び管理部門に係る資産9,794千円であります。

    5 減損損失の調整額は、すべて共用資産に係る金額であります。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日

1.製品及びサービスごとの情報

  セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:千円)

日本

中国

アジア
(中国除く)

その他

合計

1,635,238

2,427,859

660,791

85,536

4,809,425

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の90%を超えるため記載を省略しております。

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

GCLグループ

741,956

 電子材料スライス周辺事業

 

 (注)Funing GCL Photovoltaic Technology Co., Ltd. (中国)が主な販売先であります。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日

1.製品及びサービスごとの情報

  セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:千円)

日本

中国

アジア
(中国除く)

その他

合計

1,320,785

1,033,042

284,548

158,936

2,797,313

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の90%を超えるため記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

天津縦偉商貿有限公司

332,805

 電子材料スライス周辺事業

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日

  報告セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日

  報告セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日

 該当事項はありません。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、以下の経営理念のもと、長年培ってきた開発力・技術力を基盤として、優れた品質の製品を安定供給することにより、顧客満足度の向上を図るとともに、取引先・協力会社・地域社会・投資家の皆様方と従業員からの信頼と期待に応えられる企業を目指しております。

〔経営理念〕

努力、活力、創造力

全員営業、全員製造、全員参加の経営をもって、ものづくりのエキスパート集団となり、
夢ある未来を共に育てる。
① お客様、協力会社との共栄のために
② 従業員とその家族の幸せのために
③ 社会と地球環境への貢献のために

 

(2) 目標とする経営指標

国内外の経済状況については、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、先行きが極めて不透明な状況にありますが、後述する策定前提により、2021年3月期の連結業績予想を以下の通りといたします。

なお、次期の業績を大きく左右する中国の江蘇三超社に対する設備、技術対価の計上時期を見積もることが困難なことから、通期予想のみの公表といたします。

(金額単位:百万円)

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属
する当期純利益

2021年3月期予想

3,350

300

200

700

2020年3月期実績

2,797

△578

△716

△600

増減額

552

878

916

1,300

増減率(%)

19.8

 

 

「上記予想数値策定における前提」

① 電子材料スライス周辺事業

電子材料スライス周辺事業においては、次期半ばには中国への渡航制限が解除され、江蘇三超社の現地工場での作業実施後、2021年3月までに残契約を完了することを前提に、江蘇三超社に対する契約対価未計上額650百万円(技術対価150百万円、一定の生産条件達成時の対価500百万円)を売上高として織込んでおります。なお、設備対価未計上額約750百万円については、特別利益として織込んでおります。

 

② 特殊精密機器事業

特殊精密機器事業については、当期に引き続き米中貿易摩擦及び新型コロナウイルスの影響により、工作機械向け耐摩工具の販売は厳しい状況が継続するものと見込んでおりますが、次世代通信規格「5G」関連分野における電子部品が好調に推移するものと想定し、また、中国を始めとする海外の電子部品産業への販売強化にも取り組むことで、次期売上高は当期売上高(845百万円)から約6.5%増の約900百万円を見込んでおります。

 

③ 化学繊維用紡糸ノズル事業

子会社の日本ノズル株式会社が行う化学繊維用紡糸ノズル事業については、新型コロナウイルス感染拡大による世界的なマスク需要の高まりから、同社が扱う不織布製造装置、関連ノズル等に対する注目が高まっており、現在、国内外から多くの引き合いを頂いております。既に、次期売上予定の不織布製造装置の受注が決まるなど、2020年4月末時点で1,500百万円を超える次期売上分の受注を確保しており、次期売上高は当期売上高(1,242百万円)から大幅増(約45%増)の約1,800百万円を見込んでおります。

 

上記における業績見通しなどの将来に関する記述は、当社グループが「2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を公表した2020年5月15日時点において入手可能な情報による判断及び仮定を前提にしており、実際の業績は様々な要因により異なる場合があります。

 

(3) 会社の対処すべき課題

当社グループは、2019年3月期において債務超過となりましたが、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退や工場売却等の構造改革ならびに新株予約権の発行による資金調達及び資本増強に取り組んだ結果、当連結会計年度末において債務超過は解消しております。

しかしながら、当社グループの当連結会計年度末の有利子負債は4,590百万円と手元流動性に比し高水準にあることに加え、構造改革の一環として取り組んだ中国の江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡については、新型コロナウイルスの影響により当連結会計年度末時点で未完了の状態にあり、今後の見通しについても、中国への渡航が制限されている影響により不確定であります。これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。

また、当社グループの債務超過解消は連結貸借対照表によるものであり、当社単体では、債務超過の状態は継続していることから、当社単体での債務超過を解消することを最優先で対応すべき課題であると考えております。

これらのことから、以下の点を対処すべき課題として認識し、取り組んでまいります。

 

① 江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡完了について

2019年8月30日付で締結した、江蘇三超社との間のダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等について、新型コロナウイルスの影響により同生産設備等の検収スケジュールが遅延した結果、当連結会計年度での計上額は、当初予定額の設備対価14億円、技術対価3億円に対し、設備対価約6.5億円、技術対価約1.5億円に留まっております。

今後、中国への渡航制限が解除された後、未検収設備に対する検収を速やかに完了できるよう取り組んでまいります。

 

② 財務基盤の安定化について

当社グループは、取引金融機関から、2020年3月末までの借入金の元本返済猶予に係る同意を取り付けておりましたが、財務体質の強化及び金利費用削減を目的として、2020年4月より新たな返済計画に基づく返済を開始するとともに、2020年4月末に約13億円の内入れ返済を行うなど、有利子負債の圧縮に努めております。

当社グループとしては、メインバンクを中心に各金融機関と緊密な関係を維持できていることから、継続的な支援が得られるものと考えております。当社は引き続き、財務基盤の強化・安定を図るための諸施策を検討してまいります。

 

③ 新規事業への取り組みについて

当社グループは、従来より取り組んでいるナノゼオライト事業については、高機能フィルム分野やリチウムイオン電池分野を中心に多くの企業からサンプル提供要請を頂くとともに、当社においても製品の改良、高度化に取り組んでおります。現時点ではサンプル提供先の企業において開発途上にあり、2022年3月期中の事業化実現に向けた企画構想に取り組んでまいります。

また、電子材料スライス周辺事業においては、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤの生産からは撤退いたしましたが、残存するダイヤモンドワイヤ生産設備を利用し半導体向けダイヤモンドワイヤの開発に取り組むとともに、当社が有する極細線ダイヤモンドワイヤ生産技術を活かした新型のダイヤモンドワイヤ製造装置の開発にも取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループはこれらのリスクの存在を認識した上で、当該リスクの発生を極力回避するための努力を継続してまいります。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(特に重要なリスク)

(1) ダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡に関するリスク

当社は、中国の江蘇三超社に対し、ダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡を進めておりましたが、2020年2月以降、新型コロナウイルスの影響により中国への渡航が制限されたことから、現地での作業が中断状態となっております。そのため、2020年3月期においては、当初見込んでいた17億円(設備対価14億円、技術対価3億円)のうち、江蘇三超社による検収完了分8億円(設備対価6.5億円、技術対価1.5億円)の収益計上に留まり、残額については2021年3月期に持ち越すこととなりました。また、2021年3月期には、さらに一定の生産条件達成時の対価5億円の計上を予定しており、2020年3月期に未計上となった9億円と合わせ、2021年3月期は当案件において14億円の収益計上を計画しております。

当社としては、中国への渡航制限が解除された後、速やかに現地工場での作業を開始することにより、2021年3月末までに残設備の検収作業が完了し、一定の生産条件も達成できるものと見込んでおりますが、当該設備の検収が想定通りに進まない場合、想定外のトラブル等により一定の生産条件の達成ができない場合、また、江蘇三超社からの入金に遅延が生じた場合等により、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 借入金返済に関するリスク

当社グループは、ダイヤモンドワイヤの市場価格が大幅に下落するなど、太陽光関連の市場環境が大きく変化した影響を受け、固定資産の減損などを行った結果、2019年3月期末時点で1,329百万円の債務超過となり、有利子負債についても7,707百万円と手元流動性に対し高い水準となっておりました。

これに対し当社グループは、新株予約権の発行による資本増強の実施や、主力工場の売却を含む強力な事業構造改革の遂行等により、2020年3月期末時点において債務超過を解消いたしました。また、取引金融機関から2020年3月末までの元本返済猶予に係る同意を取り付けるとともに、リース債務の返済や工場売却に伴う借入金の返済を行うなどした結果、有利子負債についても2020年3月期末時点において4,590百万円まで減少いたしました。

加えて、当社グループは、新たな返済計画に基づき、2020年4月から約定返済を開始するとともに、2020年4月末に1,300百万円の内入れ返済を行うなど、引き続き有利子負債の削減を図っております。

しかしながら、金融機関と同意した返済計画は、2021年3月末までのものであり、2021年4月以降の返済方法については改めて協議することとしております。また、2021年3月期の返済計画上、江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡完了時の対価を原資とした内入れ返済を予定しておりますが、現時点において返済時期等は未定であります。

当社としては、取引金融機関と緊密な関係を維持できていることから、継続的な協力は得られると考えておりますが、上記(1)のリスクが顕在化した場合や将来の返済計画に対し金融機関の同意を得られなかった場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 新規事業の事業化に関するリスク

当社は、新規事業開発として、ナノサイズゼオライトの開発に取り組んでおり、2019年7月に国立研究開発法人科学技術振興機構から本開発に対する成功認定を受け、現在、サンプル提供先企業において製品化に向けた開発が進んでおります。

また、電子材料スライス周辺事業において、江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡後の新たな事業モデル構築に向け、残存するダイヤモンドワイヤ生産設備を利用した半導体向けダイヤモンドワイヤの開発に取り組むとともに、当社が有する極細線ダイヤモンドワイヤ生産技術を活かした新型のダイヤモンドワイヤ製造装置の開発にも取り組んでおります。

これら3つの開発テーマは、いずれも2022年3月期の事業化を目指しておりますが、事業化に時間を要することが見込まれる際は、当社グループ全体の固定費負担状況や事業化の蓋然性等を考慮しなければならず、その場合は、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(重要なリスク)

(1) 株式希薄化による買収可能性に関するリスク

当社は、財務状態の安定化を目的として、2018年12月に500万株の新株予約権の発行を決議し、2020年1月までにその全ての行使が完了しております。発行株式数の増加に伴い、株主は8,205名(2018年9月末)から10,754名(2020年3月末)に増加し、個人株主比率も81.6%と高い状態にあります。また、2020年3月末時点での当社の株価は612円と低水準となっております。

当社としては、企業価値を高めるべく構造改革を実施し、既存事業での収益力強化や新規事業開発などにも取り組んでおりますが、財務状況の改善が進むにつれ、安定株主不在及び株価低迷に伴う企業買収等の可能性は否定できず、このような場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 人材の確保に関するリスク

当社グループの運営は、代表取締役社長である井上誠をはじめとする主要な経営陣に大きく依存しております。将来、これらの経営陣において、病気やけがによる長期休暇、死亡などの事態が発生した場合、当社グループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。また、当社グループの成長と成功は社員の力によるものであり、これら重要な人材の確保と育成には常に取り組んでおりますが、将来、重要な人材の確保と育成ができなかった場合、当社グループの成長、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 日本ノズルにおける不織布製造装置販売での検収リスク

新型コロナウイルス感染拡大による世界的なマスク需要の高まりから、日本ノズルが扱う不織布製造装置、関連ノズル等に対する注目が高まっており、2021年3月期中に複数台の不織布製造装置の売上計上を予定しております。同社では、過去に同様の不織布製造装置の納品実績があり、工程管理や品質面等において大きな課題認識はしておりませんが、現状のように複数案件を並行して取り組んだ経験はなく、想定外のトラブルにより検収遅延が生じた際は、他の案件への影響や対応コストの増加等、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 海外取引の拡大に関するリスク

当社グループの売上に占める海外販売の比率は、当連結会計年度において52.8%と高く、また、当社グループが扱う製品の市場動向を鑑みると、今後も海外志向を強めざるを得ないものと考えております。そのため、当社グループでは、取引慣行の違いによるトラブルを未然に回避するため各種契約に係る法務チェックを強化するとともに、債権回収の安全を図るため前受金の割合を高める等、与信管理を徹底しております。

しかしながら、海外取引においては、他にも地政学的要因などにより、予期せぬトラブルが発生する可能性があり、これらのトラブルが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(新型コロナウイルス感染症の影響に関するリスク)

当社グループにおける、新型コロナウイルス感染症の影響に関する特に重要なリスクについては、前述(特に重要なリスク)の(1)及び(2)に記載の通りでありますが、重要性は下がるものの他に内在するリスクについて、以下の通り認識しております。

 

(1) 特殊精密機器事業におけるリスク

現状は、米中貿易摩擦及び新型コロナウイルス感染拡大の影響により、工作機械向け製品に落ち込みが見られるものの、「5G」関連需要の高まりによる電子部品産業向け製品が好調に推移しており、事業活動全般は順調に推移しております。一方で、今後新型コロナウイルス感染拡大の第2波、第3波が到来した際に、サプライチェーンの分断等で「5G」導入の動きが停滞した場合等において、当社グループの業績に影響を与える場合があります。

 

 

(2) 化学繊維用紡糸ノズル事業におけるリスク

当事業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるマスク需要の高まりにより、当事業の不織布製造関連製品の受注機会が増大しております。この状況を受け、当事業の2021年3月期業績は前期から大幅に伸長する見込みとしておりますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化した場合には、海外向け不織布製造装置における現地据付作業の遅れ等で検収遅延が生じ、当社グループの業績に影響を与える場合があります。

 

(3) その他当社グループの事業全般におけるリスク

新型コロナウイルス感染拡大に端を発した米中間の軋轢が、更なる米中貿易摩擦の拡大に発展し、世界的な経済活動に停滞が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える場合があります。

 

(継続企業の前提に関する重要事象等について)

当社グループは、当連結会計年度末時点において債務超過は解消いたしましたが、当社グループの有利子負債は4,590百万円と手元流動性に対し高水準になっていることに加え、構造改革の一環として取り組んだ江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡については、新型コロナウイルスの影響により当連結会計年度末時点で未完了の状態にあり、今後の見通しについても、中国への渡航が制限されている現時点においては不確定であります。

これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義が生じさせるような事象または状況が存在しておりますが、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)対処すべき課題」に記載のとおり、当該状況の解消に向け、全社一丸となって取り組んでまいります。

 

 

2 【沿革】

当社は、1954年10月大阪府堺市旭ヶ丘北町(現 大阪府堺市堺区旭ヶ丘北町)においてミシン用の小ネジを作る会社として創業した「中村鉄工所」を前身としております。

その後、1970年12月に「株式会社中村超硬」を設立し、現在は、ダイヤモンドや超硬合金など耐摩耗性の高い硬脆材料を用いた特殊精密部品や工具の開発・製造・販売及びダイヤモンドワイヤ製造装置の開発などを行っております。

株式会社中村超硬設立以後の企業集団に係る経緯は、次のとおりであります。

年月

概要

1970年12月

大阪府堺市堺区旭ヶ丘北町に超硬冶工具の製造及び販売を目的として株式会社中村超硬を設立

1989年7月

大阪府堺市西区鳳南町に本社工場を新築し本社移転

1999年5月

ISO9001の認証取得を受ける

2001年6月

大阪府堺市西区鶴田町に「MACセンター」を新設(現本社)

2001年12月

ISO14001の認証取得を受ける

2005年5月

ノズル洗浄機「MAC-Ⅰ」の販売を開始

2005年11月

「MACセンター」に新棟竣工

2008年4月

日本ノズル株式会社(神戸市西区)の全株式を取得し、100%出資子会社とする(現連結子会社)

2009年5月

ノズル洗浄機「MAC-Ⅲ」の販売を開始

2010年1月

大阪府和泉市あゆみ野に和泉工場「D-Next」を新設

2010年6月

本社工場(大阪府堺市西区鳳南町)を閉鎖し、「MACセンター」(大阪府堺市西区鶴田町)に本社移転

2010年9月

ダイヤモンドワイヤ「DINA-PRISM」の販売を開始

2010年12月

和泉工場「D-Next」を含む全社にてISO9001、ISO14001を取得

2013年2月

中国における当社の販売拠点として、中国上海市に上海那科夢楽商貿有限公司を設立(現連結子会社)

2015年6月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2015年12月

大阪府和泉市あゆみ野に和泉第2工場を開設(現和泉工場)

2019年7月

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の産学共同実用化開発事業の開発課題である「ゼオライトナノ粒子の製造方法と粒径制御技術」がJSTより成功認定を受ける

2020年3月

大阪府和泉市の和泉工場「D-Next」を売却

 

 

(5) 【所有者別状況】

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式の数100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

16

67

22

18

10,472

10,595

所有株式数
(単元)

3,978

7,754

6,658

50

81,733

100,173

3,600

所有株式数
の割合(%)

3.97

7.74

6.65

0.05

81.59

100

 

(注)所有株式数の割合は、小数点第3位を四捨五入しております。

 

3 【配当政策】

当社は、株主への還元を第一として、配当原資確保のための収益力を強化し、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。

当社の剰余金の配当は、期末配当の年1回を基本的な方針としており、この配当の決定機関は、株主総会であります。また、当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(中間配当)を行うことができる旨を定款に定めております。

しかしながら、当期につきましては、当期純損失545,238千円を計上していることに加え、配当原資を確保できていないことから、誠に遺憾ながら無配とさせていただきます。

 

 

(2) 【役員の状況】

① 役員の一覧

男性12名 女性0名 (役員のうち女性の比率0.0%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数(株)

代表取締役社長

井上  誠

1954年5月11日

1978年4月

ソニー㈱ 入社

1983年12月

当社 入社

1987年3月

当社 専務取締役

1995年4月

当社 代表取締役社長(現任)

2008年4月

日本ノズル㈱ 代表取締役社長

2013年2月

上海那科夢楽商貿有限公司
董事長

2015年10月

日本ノズル㈱ 代表取締役会長(現任)

2018年10月

大阪府公安委員長(現任)

(注)3

258,920

専務取締役 

三上 正幸

1958年11月11日

1981年4月

シャープ㈱ 入社

1998年4月

同社 国内営業戦略室長

2004年4月

同社 ソーラーシステム事業本部
戦略推進統括 統括

2006年10月

同社 経営企画室 室長

2012年10月

同社 ディスプレイデバイス戦略本部 本部長

2016年12月

日本電産㈱ グループ会社管理部
統括部長

2018年4月

当社 入社

2018年5月

当社 執行役員 経営企画部長

2018年6月

当社 常務取締役 経営企画 管掌

2019年6月

当社 専務取締役(現任)

(注)3

2,200

取締役
管理本部長

川口  晃

1970年3月1日

1994年4月

日立造船㈱ 入社

2003年10月

ネクストウェア㈱ 入社

2015年2月

当社 入社

2015年7月

当社 経営統括部副部長

2015年10月

日本ノズル㈱ 取締役 管理部長

2016年3月

上海那科夢楽商貿有限公司 監事(現任)

2016年6月

当社 取締役 管理本部長(現任)

2019年4月

日本ノズル㈱ 常務取締役(現任)

(注)3

748

取締役
機能材料事業部長

川岸 悟史

1971年10月26日

1994年4月

㈱アイ・エム・シー 入社

1999年4月

サンエス㈱ 入社

2000年7月

当社 入社

2010年2月
 

当社 執行役員 技術開発部長兼超砥粒応用事業部長

2010年6月
 

当社 取締役 超砥粒応用事業部長

2015年6月

当社 常務取締役 事業本部長

2015年10月

日本ノズル㈱ 代表取締役社長

2016年6月

当社 常務取締役

2017年11月

当社 常務取締役 機能材料事業部長

2019年6月

当社 取締役 機能材料事業部長(現任)

(注)3

3,200

取締役 社長室長

管理本部副本部長

藤井 秀亮

1975年2月17日

1999年4月

日立造船㈱ 入社

2005年4月

ネクストウェア㈱ 入社

2015年7月

当社 入社

2015年10月

日本ノズル㈱ 取締役 管理部副部長(現任)

2016年6月

当社 管理本部 副本部長

2016年12月

上海那科夢楽商貿有限公司 董事

2017年8月

当社 執行役員 管理本部副本部長

2018年5月

当社 執行役員 社長室長 兼 管理本部副本部長 兼 内部監査室長

2018年6月

当社 取締役 社長室長 兼 管理本部副本部長(現任)

2019年2月

上海那科夢楽商貿有限公司 董事 総経理(現任)

(注)3

1,300

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数(株)

取締役
超砥粒応用事業部長

田植 啓之

1967年9月5日

1990年4月

㈱ダイエー 入社

2001年7月

当社 入社

2008年4月

日本ノズル㈱ 取締役

2013年4月

当社 超砥粒応用事業部 副事業部長

2014年6月

当社 執行役員 超砥粒応用事業部長

2015年6月

当社 取締役 超砥粒応用事業部長(現任)

2016年3月

上海那科夢楽商貿有限公司 董事長

(注)3

15,100

取締役
高機能機器事業部長

機能材料事業部
副事業部長

井上 紘章

1980年4月30日

2005年4月

㈱アイ・ピー・エス 入社

2005年11月

西日本電信電話㈱ 入社

2008年8月

当社 入社

2016年3月

当社 高機能機器事業部副事業部長

2016年11月

当社 高機能機器事業部長

2019年4月

当社 執行役員 高機能機器事業部長

2019年5月

当社 執行役員 高機能機器事業部長 兼 機能材料事業部副事業部長

2019年12月

上海那科夢楽商貿有限公司 董事長(現任)

2020年6月

取締役 高機能機器事業部長 兼 機能材料事業部副事業部長(現任)

(注)3

133,800

取締役
(注)1

京谷 忠幸

1962年7月24日

1981年4月

日本タングステン㈱ 入社

1986年4月

㈱岳将 入社

1991年10月

㈱ピーエムティー 代表取締役社長(現任)

2015年6月

当社 取締役(現任)

(注)3

2,000

取締役
(注)1

大山 隆司

1942年12月15日

1970年4月

奈良地方裁判所 判事補任官

1980年4月

神戸地方・家庭裁判所姫路支部 判事任官

1988年4月

札幌地方裁判所 部統括判事

1991年4月

司法研修所 教官

1995年4月

大阪地方裁判所 部統括判事

2002年9月

京都地方裁判所 所長

2005年5月

大阪地方裁判所 所長

2007年1月

札幌高等裁判所 長官

2008年4月

京都大学大学院法学研究科 教授

2016年6月

当社 取締役(現任)

(注)3

監査役
(常勤)
(注)2

戒能 眞介

1955年11月13日

1979年4月

シャープ㈱ 入社

2003年12月

同社 電化システム事業本部 経理部長

2006年6月

同社 情報通信事業本部 経理部長

2009年5月

シャープディスプレイプロダクト㈱ 出向 管理部長

2010年7月

シャープ㈱ 経理本部経理部 IFRSグループチーフ

2012年4月

同社 経理本部経理部 財務会計センター所長

2016年1月

堺ディスプレイプロダクト㈱ 入社 管理本部財務会計部 経理業務革新チームチーフ

2020年6月

当社 監査役(現任)

(注)4

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数(株)

監査役
(注)2

松村 安之

1956年8月29日

1982年4月

大阪弁護士会登録
松川雄次法律総合事務所 入所

1989年4月

松村安之法律事務所(現 唯一法律事務所)開設(現任)

2005年6月

エスペック㈱ 監査役

2014年6月

当社 監査役(現任)

(注)4

監査役
(注)2

中川 雅晴

1952年4月3日

1975年4月

等松・青木監査法人(現 有限責任監査法人トーマツ)大阪事務所 入所

1993年5月

同法人 パートナー

2010年10月

同法人 奈良事務所 所長

2015年1月

公認会計士中川雅晴事務所開設
代表(現任)

2015年6月

当社 監査役(現任)

2017年6月

GMB株式会社 監査役(現任)

(注)4

417,268

 

 (注) 1 取締役京谷忠幸及び大山隆司は、社外取締役であります。

2 監査役戒能眞介、松村安之及び中川雅晴は、社外監査役であります。

3 取締役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

4 監査役の任期は、2018年3月期に係る定時株主総会終結の時からから2022年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

5 所有株式数については、2020年3月31日現在の株主名簿に基づく記載としております。なお、取締役井上紘章の所有株式数については、従業員持株会を通じての保有分が含まれております。

6 取締役井上紘章は、代表取締役社長 井上誠の長男であります。

 

② 社外役員の状況

a.社外取締役の状況

社外取締役は、2名選任しております。

社外取締役京谷忠幸氏は、当社の株主であります。この他に当社と同氏との間に人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係はありません。同氏は、自ら創業した株式会社ピーエムティーの代表取締役社長を長年に渡り務めており、経営者としての豊富な経験と幅広い見識をもとに、当社の経営事項の決定及び業務執行の監督等に十分な役割を果たしていただけるものと判断しております。また、当社との利害関係がなく東京証券取引所の定める独立性の基準を充足しており、一般株主との利益相反が生じる恐れがないことから、独立役員として東京証券取引所へ届出をしております。

 社外取締役大山隆司氏は、司法分野における豊富な経験と専門知識を有しており、当社の経営監督機能、コンプライアンス機能等をさらに強化するため、社外取締役として選任しております。また、当社との利害関係がなく、東京証券取引所の定める独立性の基準を充足しており、一般株主との利益相反が生じるおそれがないことから、独立役員として東京証券取引所へ届出をしております。なお、同氏は直接経営に関与した経験はありませんが、上記の理由により社外取締役としての職務を適切に遂行できると判断いたしました。

社外取締役が企業統治において果たす機能及び役割としては、独立性のある立場において社外取締役が持つ見識等に基づき、外部的視点から経営の透明性及び監督機能を高めるとともに、企業価値を高めていくための経営に関するアドバイスを行うことであると考えております。

社外取締役による監督と内部監査、監査役監査及び会計監査人との相互連携及び内部統制部門との関係については、主に取締役会において内部監査、監査役監査及び会計監査人の活動状況について報告を受け、必要に応じ客観的な観点から、当社の経営に対する有益な発言を行うなど、取締役の業務執行状況の監督強化に努めております。

b.社外監査役の状況

社外監査役は、3名選任しております。

当社と社外監査役との間には、人的関係、資本的関係、または取引関係その他の利害関係はありません。

戒能眞介氏を社外監査役に選任した理由は、長年にわたり上場企業の経理財務部門の責任者として勤務した実績、豊富なマネジメント経験を有しており、大企業で培われた視点から客観的な経営監視が可能であると判断したものであります。

松村安之氏を社外監査役として選任した理由は、弁護士としての経験・見識が豊富であり、当社の論理に捉われず、法令を含む企業社会全体を踏まえた客観的視点で、独立性をもって経営の監視を遂行するに適任であると判断しました。

中川雅晴氏を社外監査役に選任した理由は、公認会計士としての経験・見識が豊富であり、当社の論理に捉われず、財務及び会計に関する豊富な知識や経験に基づいた客観的視点で、独立性をもって経営の監視を遂行するに適任であると判断しました。なお、同氏は、社外監査役となること以外の方法で会社経営に関与したことはありませんが、上記の理由により、社外監査役としての職務を適切に遂行できると判断いたしました。

なお、社外監査役の3名は、それぞれ当社との利害関係がなく、東京証券取引所の定める独立性の基準を充足しており、一般株主との利益相反が生じる恐れがないことから、独立役員として東京証券取引所へ届出をしております。

社外監査役が企業統治において果たす機能及び役割としては、取締役から独立性のある立場に立ち、業務執行に対する監査機能とコーポレート・ガバナンスを健全に機能させることであると考えております。

社外監査役による監督と内部監査及び会計監査人との相互連携及び内部統制部門との関係については、会計監査人、内部監査室とは定期的な意見交換を行うことで緊密な連携を保ち、重ねて調査する必要のある事項、迅速に対処すべき事項等を見極め、合理的な監査を行うように努めております。さらに、内部統制を行う部門には監督・監査を行う立場から業務に対する助言・指導等を行い、かつ、必要に応じ意見交換を行っております。

c.社外役員を選任するための独立性に関する基準ならびに社外役員の選任状況に関する当社の考え方

当社では、社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準または社外役員の選任方針は定めておりませんが、独立性については、東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準を参考にしております。また、社外取締役及び社外監査役は、企業経営者、法曹界出身者、弁護士や会計士など、高い独立性及び専門的な知見に基づき、客観的かつ適切な監視、監督といった 期待される機能及び役割を十分に果たせる人材を選任しており、当社の企業統治の有効性に大きく寄与しているものと考えております。

 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金

主要な事業
の内容

議決権の
所有割合
(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

日本ノズル株式会社
(注)2

神戸市西区

48,000千円

化学繊維用防止ノズル及び周辺部品、不織布製造装置、不織布用ノズル等の設計・製造・販売

100.0

役員の兼任3名
経営指導料の受取

上海那科夢楽商貿
有限公司
(注)3

中国上海市

450千USD

当社製品の販売

100.0

役員の兼任4名
製品の販売

 

(注) 1 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

2 日本ノズル株式会社については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えておりますが、化学繊維用紡糸ノズル事業の売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)の割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。

3 債務超過会社であり、2020年3月末時点で債務超過額は82,233千円であります。

 

※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日

役員報酬

155,115

千円

157,944

千円

給料手当

252,451

千円

324,763

千円

賞与引当金繰入額

14,006

千円

18,201

千円

退職給付費用

7,631

千円

16,814

千円

貸倒引当金繰入額

33,923

千円

千円

支払手数料

171,690

千円

154,287

千円

研究開発費

425,580

千円

147,953

千円

 

 

1 【設備投資等の概要】

当連結会計年度の設備投資の総額(有形固定資産及び無形固定資産)は、153百万円であり、セグメントごとの設備投資の内容は、次のとおりであります。

(1) 電子材料スライス周辺事業

当連結会計年度の設備投資は、ダイヤモンドワイヤの極細線化に対応する検査装置及び和泉工場(旧和泉第2工場)の改装工事等を中心とする総額15百万円の投資を実施しました。

(2) 特殊精密機器事業

当連結会計年度の設備投資は、生産能力向上のための切削加工機等を中心とする総額21百万円の投資を実施しました。

(3) 化学繊維用紡糸ノズル事業

当連結会計年度の設備投資は、生産能力向上のための切削加工機等を中心とする総額111百万円の投資を実施しました。

(4) その他

当連結会計年度の設備投資は、新規事業開発の事業化に向けた設備の増設等を中心とする総額3百万円の投資を実施しました。

 

重要な設備の除却、売却等

 当社は、当連結会計年度において、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業から撤退したため、以下の主要な設備を除却、売却しております。

事業所名
(所在地)

セグメント
の名称

設備の
内容

帳簿価額(千円)

建物及び
構築物

機械装置
及び運搬具

土地
(面積㎡)

リース
資産

その他

合計

D-Next
和泉工場
(大阪府和泉市)

電子材料スライス周辺事業

製造設備

 788,162

0

557,147

(11,094.31)

 0

 0

 1,345,311

 

(注)帳簿価額は前連結会計年度末のものです。

  帳簿価額は減損損失計上後の金額で記載しております。

 

当連結会計年度において、減損損失74百万円を計上しております。減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結損益計算書関係)※8」に記載のとおりであります。

 

 

【借入金等明細表】

 

区分

当期首残高
(千円)

当期末残高
(千円)

平均利率
(%)

返済期限

短期借入金

2,499,795

662,271

0.29

1年以内に返済予定の長期借入金

1,344,737

1,530,242

0.59

1年以内に返済予定のリース債務

460,823

32,640

3.38

長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く) (注) 2

2,527,506

2,299,355

0.58

リース債務(1年以内に返済予定のものを除く)

874,904

65,826

2.84

  2021年4月1日~
    2026年4月4日

合計

7,707,766

4,590,336

 

(注) 1 「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。

2 当社及び一部の連結子会社は、取引金融機関よりすべての借入金元本について、2021年3月末までの返済方法の変更を主な内容とした条件変更の合意を取り付けておりますが、2021年4月以降についての返済スケジュールは現時点では確定していないため、「長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く)」の「返済期限」は記載しておりません。リース債務(1年内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりであります。

区分

1年超2年以内
(千円)

2年超3年以内
(千円)

3年超4年以内
(千円)

4年超5年以内
(千円)

リース債務

26,965

18,701

12,628

5,160

 

 

【社債明細表】

該当事項はありません。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値8,849 百万円
純有利子負債351 百万円
EBITDA・会予429 百万円
発行済株数10,020,900 株
設備投資額153 百万円
減価償却費129 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費148 百万円
代表者代表取締役社長  井上  誠
資本金5,254 百万円
住所大阪府堺市西区鶴田町27番27号
会社HPhttp://www.nakamura-gp.co.jp/

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