1年高値 | 514 円 |
1年安値 | 316 円 |
出来高 | 1,023 千株 |
市場 | 東証1 |
業種 | 電気機器 |
会計 | 日本 |
EV/EBITDA | 9.1 倍 |
PBR | 3.0 倍 |
PSR・会予 | 0.8 倍 |
ROA | 6.3 % |
ROIC | 10.8 % |
営利率 | 4.6 % |
決算 | 3月末 |
設立日 | 1983/7 |
上場日 | 2003/4/24 |
配当・会予 | 6.0 円 |
配当性向 | 25.3 % |
PEGレシオ | 2.3 倍 |
当社グループは、ブランド製品、テクノロジーソリューションの各事業製品の開発・製造・販売を主な活動としているほか、サービス業務等を行っております。
事業の内容と当社及び当社の関係会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。
なお、下記の事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
事業区分 |
製品区分 |
主要製品 |
使用用途 |
関係会社 |
|
ブランド 製品事業 |
クリエイティブビジネス |
・ペンタブレット (筆圧感知ができるペンにより非常に繊細な描画等が可能なプロフェッショナル向けペンタブレット及び簡単な操作で使用できる一般ユーザー向けペンタブレット) ・モバイル (OS搭載のプロフェッショナル向けペンタブレット) ・ディスプレイ (液晶ディスプレイ面に直接描画と文字入力ができるプロフェッショナル向けペンタブレット) |
コンピューターグラフィックを利用したグラフィックスデザイン、映画やアニメの制作、写真編集、工業デザイン及びイラストレーション、ホームページデザイン等 |
当社 ワコムヨーロッパ ワコムテクノロジー ワコムチャイナ ワコムコリア ワコムオーストラリア ワコムホンコン ワコムシンガポール ワコムタイワンインフォメーション ワコムインディア |
|
コンシューマ ビジネス |
・スタイラスペン ・スマートパッド (付属ペンでメモ作成や描写ができるマルチタッチ機能搭載のタッチパッド) ・デジタル文具 |
デジタル端末でのイラストレーション、メモ作成等 |
|||
ビジネスソリューション |
・ビジネス向けペンタブレット (液晶ディスプレイ面に直接描画や文字入力ができるビジネス用途向け製品) |
教育分野、医療分野、デジタルサイン分野での利用等 |
|||
テクノロジーソリューション事業 |
- |
デジタルペン、センサー、タッチパネルの部品及びモジュール |
タブレットPC、電子書籍や携帯端末等のモバイル機器への組み込み利用 |
当社 ワコムチャイナ ワコムタイワンインフォメーション |
以上の状況について事業系統図を示すと次のとおりであります。
(画像は省略されました)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品・サービス別のグローバルビジネスユニットを基礎とした事業セグメントから構成されており、「ブランド製品事業」、「テクノロジーソリューション事業」の2つを報告セグメントとしております。
「ブランド製品事業」は、ペンタブレット及び関連するソフトウエアを開発・製造・販売しており、「テクノロジーソリューション事業」は、デジタルペン、マルチタッチセンサー及びタッチパネルなどの部品及びモジュールを開発・製造・販売しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。なお、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自2017年4月1日 至2018年3月31日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
その他 (注)1 |
合計 |
調整額 (注)2 |
連結 財務諸表 計上額 (注)3 |
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ブランド製品 事業 |
テクノロジーソリューション事業 |
計 |
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売上高 |
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外部顧客への売上高 |
48,173,062 |
33,647,857 |
81,820,919 |
441,948 |
82,262,867 |
- |
82,262,867 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
計 |
48,173,062 |
33,647,857 |
81,820,919 |
441,948 |
82,262,867 |
- |
82,262,867 |
セグメント利益又は損失(△) |
6,469,681 |
5,677,803 |
12,147,484 |
△65,318 |
12,082,166 |
△8,555,449 |
3,526,717 |
セグメント資産 |
21,176,949 |
9,603,110 |
30,780,059 |
- |
30,780,059 |
20,129,454 |
50,909,513 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
555,131 |
359,913 |
915,044 |
151,599 |
1,066,643 |
1,354,673 |
2,421,316 |
減損損失 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
786,379 |
536,062 |
1,322,441 |
95,521 |
1,417,962 |
94,871 |
1,512,833 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、エンジニアリングソリューションであります。なお、エンジニアリングソリューション事業については、2017年12月1日付で会社分割により新設会社に承継させるとともに、当該新設会社の全株式を譲渡しております。
2.調整額は、報告セグメントに帰属しない当社の管理部門等にかかる費用であります。
3.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自2018年4月1日 至2019年3月31日)
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|
(単位:千円) |
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|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
合計 |
調整額 (注)2 |
連結 財務諸表 計上額 (注)3 |
||
|
ブランド製品 事業 |
テクノロジーソリューション事業 |
計 |
||||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
45,442,767 |
44,055,738 |
89,498,505 |
- |
89,498,505 |
- |
89,498,505 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
計 |
45,442,767 |
44,055,738 |
89,498,505 |
- |
89,498,505 |
- |
89,498,505 |
セグメント利益 |
4,445,358 |
7,395,366 |
11,840,724 |
- |
11,840,724 |
△7,688,765 |
4,151,959 |
セグメント資産 |
19,120,820 |
10,567,891 |
29,688,711 |
- |
29,688,711 |
21,862,396 |
51,551,107 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
632,305 |
451,153 |
1,083,458 |
- |
1,083,458 |
1,240,056 |
2,323,514 |
減損損失 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
294,418 |
788,600 |
1,083,018 |
- |
1,083,018 |
1,297,069 |
2,380,087 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、エンジニアリングソリューションであります。なお、エンジニアリングソリューション事業については、2017年12月1日付で会社分割により新設会社に承継させるとともに、当該新設会社の全株式を譲渡しております。
2.調整額は、報告セグメントに帰属しない当社の管理部門等にかかる費用であります。
3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:千円)
日本 |
米国 |
欧州 |
中国 |
その他 |
合計 |
22,213,738 |
14,338,393 |
12,839,526 |
16,547,610 |
16,323,600 |
82,262,867 |
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
(単位:千円)
日本 |
米国 |
欧州 |
アジア・オセアニア |
合計 |
||
中国 |
台湾 |
その他 |
||||
2,357,606 |
472,971 |
193,525 |
450,359 |
736,739 |
90,163 |
4,301,363 |
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円)
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
|||
サムスン電子グループ |
12,706,477 |
テクノロジーソリューション事業 |
(注) サムスン電子グループには、主に、Samsung Electronics Japan Co., Ltd.、Samsung Electronics Vietnam Thai Nguyen Co., Ltd.、Samsung Electronics Co., Ltd.が含まれております。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:千円)
日本 |
米国 |
欧州 |
中国 |
その他 |
合計 |
27,795,166 |
13,497,990 |
12,248,223 |
19,364,568 |
16,592,558 |
89,498,505 |
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
(単位:千円)
日本 |
米国 |
欧州 |
アジア・オセアニア |
合計 |
||
中国 |
台湾 |
その他 |
||||
2,437,507 |
434,098 |
147,410 |
399,627 |
662,162 |
94,767 |
4,175,571 |
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円)
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
|||
サムスン電子グループ |
19,144,343 |
テクノロジーソリューション事業 |
(注) サムスン電子グループには、主に、Samsung Electronics Japan Co., Ltd.、Samsung Electronics Vietnam Thai Nguyen Co., Ltd.、Samsung Electronics Co., Ltd.が含まれております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「for a creative world」をビジョンとして掲げ「創造性に満ちた世界のために、私たちが提供できる技術」として「手書きだからこそ伝えられる気持ち」「手書きでなくては磨き上げられないアイデア」を、デジタルの力でサポートしてまいりました。この理念の下で更に飛躍すべく、新たな中期経営計画「Wacom Chapter2」を策定し、「テクノロジー・リーダーシップ」、「アイランド&オーシャン」、「エクストリーム・フォーカス」という3つの全社戦略を柱とします。
①テクノロジー・リーダーシップ
当社ではこれまで磨いてきた技術を改めて重視し、「技術を通じて市場での主導権を発揮する」ことを、「Wacom Chapter2」における最も大切な方針と位置付けています。具体的には、デジタルペンを中心としたコアの技術とコアを取り巻く新技術の取り込みに対する投資を増やし、製品開発に携わる技術者(エンジニア)だけでなく、お客様との窓口にエンジニアを再配置し、お客様との対話を充実させニーズを正確に汲み取り、最高の技術を提供することで最高の感動を届けます。
②アイランド&オーシャン
デジタルペンやデジタルインクの普及に伴い、「手書き」に対する市場の関心が高まる中、当社グループ全体の成長を導いていく戦略として「深耕と普及」を掲げます。「アイランド」は特定のお客様に最高の技術と品質で最高の感動を届ける「深耕」戦略を意味し、「オーシャン」はデジタルペン及びデジタルインクで当社グループの技術を市場全体へ拡大する「普及」戦略を意味します。二つの戦略を使い分けつつ、ブランド製品事業とテクノロジーソリューション事業が、市場へのアプローチにおいて目指すべき方向性を明らかにし、各々の事業の垣根を超えて緊密な連携を図ります。これにより新たな知見を生み出しやすくすることで、イノベーションの加速を推進します。また、2022年3月期連結売上高の1割程度を目安に新たな事業領域を開拓し、持続的な成長を達成する基盤づくりを並行して進めていきます。
③エクストリーム・フォーカス
会社の限られた経営資源を効率的、効果的に活用するため「大胆な選択と集中」を行います。お客様との対話を促す活動や技術革新への投資を積極的に行う一方で、それ以外の投資を最適化することで、安定的に利益を生み出す「利益重視の経営」を目指します。
(2)経営環境
2018年後半以降、減速傾向となった世界経済は、主要先進国の金融引き締め姿勢からの転換、中国における景気刺激策の強化を通じて、新興国を含む経済状況の改善を図る動きが活発化していますが、貿易摩擦の激化や、英国のEU(欧州連合)からの「合意なき離脱」に対する懸念、それらを受けた金融市場における投資家心理の悪化といった景気後退のリスクが懸念されます。これらの情勢を背景に、企業業績に与える影響の大きい今後の為替相場の動向についても、対ドル、対ユーロともに不透明感があります。一方、IT市場を中心とする事業環境については、IoTによるデータソースの多様化、モバイル、クラウド、ビッグデータ、ソーシャルネットワークなどの技術革新に伴う情報処理の低価格化、利用の容易化がさらに進んでいくことが見込まれております。
(3)目標とする経営指標
このような状況下、前述の3つの戦略を柱に、2022年3月期までに、連結売上高1,000億円、連結営業利益率10%、連結株主資本利益率15%から20%の達成を財務目標とします。(想定為替レート:1ドル105円、1ユーロ130円)
(4)会社の対処すべき課題
①「テクノロジー・リーダーシップ」の推進
a. 最高技術責任者(CTO)による牽引
チーフテクノロジーオフィサー(CTO)のリーダーシップと戦略推進チーム(CTOオフィス)との協働により、基幹技術の開発に加えて、AI(人工知能)やVR(仮想現実)/MR(複合現実)などの先端技術との融合、新しい技術の創出といった技術の方向性(ロードマップ)を提示し、「テクノロジー・リーダーシップ」を牽引します。
b. エンジニアの増員と研究開発投資の引き上げ
エンジニアの採用を強化し増員を図るとともに、お客様の窓口となる組織へのエンジニアを再配置し、お客様の声を製品開発に反映させます。また、持続的な成長の観点から、コアとなる基礎技術の革新や先端技術との融合にも注力すべく、研究開発投資を積極的に行いイノベーションを加速させます。
c. 品質管理体制の見直しと強化
品質管理体制の強化と相互牽制体制強化のため、品質管理部門をCEOの直下に配置し、製品開発から製造工程に至る各段階において、相互に機能を高め合う体制を整備します。
また、出荷後の製品に対する品質モニタリング・システムと分析データの活用により、お客様の満足度向上と、製品設計の安定化促進や循環的な品質向上プロセスの強化を図ります。
d. デジタルインクのビッグデータへの活用
当社のデジタルペンから生み出されるデジタルインク(データ)は、「いつ、誰が、どこで、どんな状況で、どのような思いでこれを描(書)いたのか」という人間の軌跡を表すビッグデータであると認識し、インターネット技術やビッグデータとの組み合わせにより、AIやVR/MRといった最先端技術との連携を推進し、新しいデジタルペンの体験と価値を提供することを目指します。
②「アイランド&オーシャン」による緊密な連携
a. 「アイランド&オーシャン」戦略の背景
大手グローバルIT企業を中心に、パソコン、スマートフォン、タブレットなどの様々なデバイスにデジタルペンを付属させる動きが強まる中、中長期的にデジタルペンとデジタルインクを取り巻く市場への爆発的な普及期の到来に備え、プロフェッショナルユーザーを中心とするクリエイティビティ発揮のための最高品質体験を追求する深耕戦略(アイランド)と、デジタルペンとデジタルインクの技術のデファクトスタンダード化(事実上の標準化)を推し進める普及戦略(オーシャン)を使い分け、グループ全体の持続的な成長を目指します。
b. 創造性を追求するお客様へ最高のソリューションを提供(アイランド)
プロフェッショナルユーザーを対象としたクリエイティブビジネスの市場でも、3D(三次元)技術の利用を含めた映画、コミックやゲームアプリケーションなどのデジタルコンテンツ製作が増加し、新興国を中心に新規参入企業が増加しています。このような潮流に対し、3Dプログラム/アプリケーション操作に対応した製品をリリースするなど、ユーザーのニーズに即した製品をいち早く市場に投入するとともに、圧倒的な品質と最高のサービスを提供することで、競争優位を維持していきます。VR向け3Dモデリングツールを開発する英国のソフトウェア会社Gravity Sketch Limited(グラビティ・スケッチ)に投資し、VR/MRなど先端技術との融合を目指していますが、今後、外部の技術を取り込むオープンイノベーションを通じた製品の共同開発も進めていきます。個々のお客様との密接な相互コミュニケーション実現のため、Wacom IDを導入し、きめ細かなカスタマーサポートを提供し、当社グループが提供するクラウドサービス(Inkspace)や電子商取引サービス(Marketplace)と共に、お客様のクリエイティブ活動を強力にサポートするワークフローを提案します。
c. デジタルペンとデジタルインク技術の業界標準化(オーシャン)
当社グループの強みであるデジタルペンとデジタルインクの技術を活用し、パートナーとして関連市場に参入している大手グローバルIT企業と共に、当該技術の業界標準確立を目指しています。この一環として、2014年から当社のデジタルペンが他社の機器上でも作動する「ユニバーサル・ペン・フレームワーク(UPF)」を推進し、OEM各社や主要IT企業とともに互換性の確保に努めてきた結果、デジタルペン「Bamboo Ink」をコンシューマ向けの市場に導入し、Windowsデバイスにおいて初めて互換性を実現しました。今後さらに、オペレーティングシステム(OS)に左右されないデジタルペン向けカートリッジの量産体制を確立し、文具メーカーのデジタル化の動きなど他業界の新規市場の創出を支援、促進するビジネスを活性化させていきます。また、デジタル文具の普及や市場の発展推進のために設立した非営利団体「デジタルステーショナリーコンソーシアムインク(DSC)」を通じて、OS間の垣根を超えた互換性を実現するデジタルインク技術「WILL™(Wacom Ink Layer Language)」の普及を推進しており、ビッグデータとしてのビジネス用途拡大の可能性を軸に、新しい価値の創造と普及を加速させていきます。
③「エクストリーム・フォーカス」に基づく行動の徹底
a. 利益重視の経営
お客様との対話を起点に、最高の体験を届けるために必要か否かを判断基準とし、経営資源の大胆な選択と集中を進めます。エンジニアの増員や研究開発に関する投資を積極的に行うと同時に、費用の最適化を通じて全体のコスト構造の改善につなげ、適切な売上成長との組み合わせにより安定的な利益を生み出す「利益重視の経営」を目指します。
b. パートナー企業との関係強化
研究開発、資材調達、生産、流通、販売・マーケティング、アフターサービス等の各オペレーションにおいて、パートナー企業との関係強化を図ります。各パートナー企業との関係構築を通じて、より広範で深い知見を共有しオペレーション品質の向上を図ります。
c. グローバルビジネスシステムプロジェクトに関する今後の方針
2016年4月に欧米の子会社での運用を開始した新基幹システムの稼働について一部の投資資産の減損処理を第34期に行いました。現在、日本及びアジア地域の子会社を中心に稼働している基幹システムと欧米で稼働を始めた新基幹システムが併存した運用体制となっています。グローバル組織に対応したグローバルビジネスシステムを運用することの有効性は変りませんが、中期経営計画においては基幹システムの変更に伴う大規模なシステム投資は想定しておらず、最適なシステムのあり方を検討し、実現可能性を追求してまいります。
なお、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は、以下のとおりであります。
(株式会社の支配に関する基本方針)
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社グループの目的である創造性にあふれる活き活きとした世界を実現し、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的に向上させるためには、知的財産の拡大、付加価値の高い技術と製品の実現とともに、グローバルな企業文化の育成、競争力の高いグローバルな事業モデルの強化など長期的な事業成長と価値の向上への取組みが必要と考えています。また、その前提として、株主の皆様、お客様、取引先、従業員等のステークホルダーとの安定的な関係の構築が必要と考えています。
当社取締役会は、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上に資さない当社株券等の大量買付行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えています。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社グループは、2018年5月に新たな中期経営計画「Wacom Chapter2」を策定し、2022年3月期において、連結営業利益率10%、連結売上高1,000億円、連結株主資本利益率15%から20%を達成することを目標とする経営指標としております。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社株式の大量買付を実施しようとする買付者には、大量買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断を行うために必要かつ十分な情報の提供を求め、情報開示を行います。また、買付者から提供された情報について当社取締役会の意見等の開示を行うなど、金融商品取引法、会社法、その他関係法令の範囲内で、適切な措置を講じます。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月24日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営環境に関するリスク
①為替レートの変動
当社グループの製品の販売は、日本国内に関しては当社で、海外に関しては大半を海外子会社で、また、製品の生産は、そのほとんどを台湾及び中華人民共和国の外注製造会社にて行っております。現在、決済通貨は米ドル、ユーロ、日本円等ですが、そのうち米ドルによる決済額が最も大きくなっております。米ドルに関しては、主に中華人民共和国からの製品購入と、アメリカ及びアジア・オセアニア地域への製品販売の決済額をバランスさせることを基本としていますが、販売地域別の製品ラインの動向や為替変動などを総合的に勘案しつつ、為替リスクの回避に努めております。また、ユーロなどの米ドル以外の通貨に関しては、変動幅などを考慮しつつ、為替予約等の柔軟な運用により為替リスクの回避に努めております。しかしながら、為替に急激な変動がある場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業活動に関するリスク
①業績の季節的変動
当社グループの業績は、年末商戦や国内における年度末需要などの影響により、下期に増加する傾向があります。また、製品投入の時期によって四半期の業績が変動する可能性があります。
②市場環境の変化
当社グループは、世界各国で販売活動を行っていることや、クリエイティブビジネスにおける主なユーザーがデザイン制作現場等のプロフェッショナルクリエイターであること、当社のテクノロジーソリューション事業の主要顧客がスマートフォンメーカー、PC・タブレットメーカーであること等から、世界各国の経済動向、グラフィックス業界の動向、PC市場動向等が業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の製品は、Windows OSやMac OSに対応した製品を主力としており、製品構成上は、ハードウエアは共通であり、ドライバーソフトウエアのみが対応するOSによって異なっております。今後、当社製品が新規に登場又は普及するOSやCPU等の新しいプラットフォームへの対応に遅れた場合や、互換性確保に問題が起きた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③海外進出及び国際的活動
当社グループは、国境・地域を越えた生産、販売等を行っているため、地政学的観点から地域紛争が発生する場合や現地の労使関係に問題が発生した場合などは、生産委託先による製品の製造や物流活動、当該地域の当社子会社の販売活動等に支障を生じる可能性があります。また、他の販売地域においても地域紛争などにより販売活動が影響を受け、業績に影響を及ぼす可能性があります。
④特定の販売先への依存
当社グループの販売先は多岐にわたっておりますが、テクノロジーソリューション事業における主要販売先であるサムスングループに対する販売実績は、総販売実績に対し、前連結会計年度で15.4%、当連結会計年度で21.4%と比較的高い水準にあります。
サムスングループへの売上高は、サムスングループ製品の需要動向の影響を間接的に受ける可能性があります。また、サムスングループの経営戦略の変更等が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤他社との競争
当社グループは、グローバル市場を指向した製品開発、マーケティングを基本戦略としていますが、特定の地域に特化した競合メーカーが、地域内シェアの獲得のために極端な市場戦略をとったり、国内産業保護政策などを利用して当社グループの参入を阻害する場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、技術開発については、技術動向に留意し他社技術を積極的に評価しつつ、現行のペンタブレット技術に限定されずに進めていく必要がありますが、当社技術が短期間で陳腐化したり、ペンタブレットとは全く異なる入力手段が出現し、それが急速に普及した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥外部企業への製造依存
当社グループは前述したように、ほとんどの製品は、主として中華人民共和国の外注製造会社に生産を委託しております。生産委託先は、大量生産能力とコスト競争力に加えて、急速な需要変動に対応する供給力を備えており、当社事業戦略上の重要な位置を占めています。しかしながら、今後、生産委託先の経営上の問題、あるいは、同社工場において自然災害等の不慮の事故が発生し、製品の継続的生産が難しくなる場合、もしくは、生産委託先の工場を変更又は追加し、工場側の習熟に時間を要する場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦基幹部品、部材の供給と価格
今後、プラスチックケースや汎用部品のコストが上昇したり、IC、プリント基板、液晶等の汎用基幹部品が不足する場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ペンスイッチ用セラミック部品やカスタムICなど当社独自の基幹部品についても、自然災害等によりセラミックメーカーやICメーカーからの継続的供給に問題が発生するなど、供給体制に問題が生じる場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、基幹部品についてのセカンドソースの早期確保や代替部品の開発に努めておりますが、汎用部品に関しては、長期需要予測による早期部品手配などによりリスクとコストの削減を図る必要があります。なお、当社グループ又は生産委託先が調達する部品に含まれる重金属・プラスチック等の素材について、各国の法規制又は当社製品の販売先の基準等により使用又は使用量の制限等に変更がある場合には、部品・設計の変更等が必要となり、製造コストや管理コストが上昇するなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、かかる部品を含む製品を販売した後に、これらの規制又は基準が変更された場合にも、製品の取替えが要求されるなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧製品の欠陥又は重大な品質問題
当社グループは、品質維持に万全を期しておりますが、製造物責任賠償や大規模なリコールにつながる欠陥が明らかとなった場合は、賠償金その他による多額のコスト負担はもとより、当社グループ及び当社製品への信頼・評価に深刻な影響を与え、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制及び訴訟等に関するリスク
①知的財産権への抵触・侵害
当社グループは、新製品の開発・発売に際し、他社及び個人の特許権・商標権等への抵触・侵害が発生しないよう現地特許事務所等を利用して事前調査を行い、可能性が予見できる場合には回避策をとるなど、他社及び個人の知的財産権の侵害を未然に防止できるよう、万全の注意を払っております。しかしながら、各国の法制度の違いや、データベース調査の限界によって予見できないケースや、当社製品の発売後に権利化された特許権等に抵触するなどの可能性は完全に排除することはできません。そのような場合には、他社又は個人から特許権等の知的財産権の侵害としてクレームを受けたり、提訴される可能性があります。一方、他社から侵害があった場合も、クレームや訴訟等断固たる処置をとりますが、経過によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの特許権等の知的財産権の権利期間が満了したり、あるいは、特許訴訟や無効審判請求などによって特許権の権利範囲の変更や無効の判断が出された場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
②法的規制等
当社製品が販売されている各国においては、電磁波規制や安全規制、製造物責任(PL)関連法等が定められています。当社グループは、法規制の動向に留意し、製品・サービスの迅速な対応に努めておりますが、新規規制の制定や規制変更に関して十分な対応がとれない場合、また、我が国又は当社製品の生産委託先国において、輸出規制又は輸入規制の変更があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、関税などの監督当局による法令の解釈、規制、税率の変更などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③独占禁止法適用等
世界主要地域において、当社グループのペンタブレット市場シェア(国内シェア:99.6%(期間:2018年1月1日~12月31日 株式会社BCN調べ)※)がさらに拡大し、各国政府より当社グループが技術の発達や自由な競争を妨げ、市場の発展や顧客利益を損なっていると判断された場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(※)世界シェアについては、公表されたデータがないため、記載しておりません。
④コンプライアンスリスク
当社グループは、国内外で事業活動を行っており、また、関連する法令や規則は広範囲にわたっております。国内では、会社法、税法、金融商品取引法、独占禁止法、貿易関連諸法、環境に関係する法令等を、海外でもその地域における事業活動に関連する法令や規則を遵守することが求められております。
当社グループでは、コンプライアンス リスク コミッティやWacom Speak-up Lineを設置し、コンプライアンス推進体制を確立しております。役員及び従業員に対しては、ワコムコンプライアンス・ガイドを配付しセミナーを実施するなどして、コンプライアンスの理解を深める啓蒙活動を行うなど、コンプライアンスの全社的な徹底を図っております。
しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクを完全に取り除くことは困難であり、関連する法令や規則の義務を実行できない事態が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他のリスク
①新株予約権(ストック・オプション)の付与
当社グループは、当社及び当社子会社の取締役及び従業員の経営参画意識を高めることを通じて業績向上を図るために、会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、ストック・オプションを発行しており、これらのストック・オプションが行使されれば新株が発行されるため、当社の1株当たりの株式価値は希薄化したり、短期的な需給バランスの変動が生じ、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
1983年7月 |
埼玉県上尾市において資本金48百万円にて株式会社ワコムを設立 電子機器事業(現ブランド製品事業)及びECS(Engineering Collaborative Solutions)事業(エンジニアリングソリューション事業に改称)を開始 |
1985年6月 |
本社を埼玉県北葛飾郡鷲宮町(現久喜市)に移転 |
1988年4月 |
ドイツ連邦共和国にワコムコンピューターシステムズ(現ワコムヨーロッパ)を設立(連結子会社) |
1990年7月 |
埼玉県北埼玉郡大利根町(現加須市)に豊野台工場を竣工 |
1991年7月 |
アメリカ合衆国にワコムテクノロジーを設立(連結子会社) |
1993年1月 |
本社を埼玉県北埼玉郡大利根町(現加須市)(現在地)に移転 |
1996年6月 |
豊野台工場が国際品質保証規格ISO-9001の認証を取得(2005年3月全社拡大認証取得) |
2000年3月 |
中華人民共和国にワコムチャイナを設立(連結子会社) |
2002年4月 |
ペン・センサーコンポーネント分野(現テクノロジーソリューション事業)へ進出 |
2003年4月 |
日本証券業協会JASDAQ市場上場 |
2004年4月 |
大韓民国にワコムデジタルソリューションズ(現ワコムコリア)を設立(連結子会社) |
12月 |
日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所(現東京証券取引所JASDAQ市場)に株式を上場 |
2005年4月 |
オーストラリア連邦にワコムオーストラリアを設立(連結子会社) |
12月 |
東京証券取引所市場第一部上場 |
2006年3月 |
国際環境規格ISO-14001の認証を取得 |
4月 |
中華人民共和国 香港特別行政区にワコムホンコンを設立(連結子会社) |
5月 |
シンガポール共和国にワコムシンガポールを設立(連結子会社) |
12月 |
ジャスダック証券取引所への上場を廃止し、東京証券取引所市場第一部へ上場市場を一本化 |
2008年9月 |
台湾にワコムタイワンインフォメーションを設立(連結子会社) |
2010年8月 |
アメリカ合衆国にワコムテクノロジーサービスを設立 |
10月 |
インド共和国にワコムインディアを設立(連結子会社) |
2017年12月 |
エンジニアリングソリューション事業を日東工業株式会社へ譲渡 |
2019年3月 |
ワコムテクノロジーとワコムテクノロジーサービスを合併(前者が存続会社) |
当社の利益配分については、将来の事業展開と財務体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当の継続と機動的な自己株式取得を基本方針としております。
内部留保については、中長期的な企業価値の増大に向けて、お客様との関係強化や技術革新につながる施策を中心に経営資源を継続的に投下することで有効活用するとともに、財務の健全性についても、今後の経営環境の変化に積極的に対応していくためにはさらに充実させる必要があると認識しております。財務の健全性を図るため、中期的に連結ベースで60%程度を目安に自己資本比率の引上げを図ります。
配当方針については、適正な財務の健全性を確保することを念頭に、連結ベースの配当性向の目安を30%程度としたうえで、1株当たり配当の中長期的な増加を通じた利益還元に努めてまいります。配当の回数については、配当事務にかかるコストも考慮し、配当原資が確定する期末日を基準とする年1回の現金配当を基本方針としております。
自己株式取得については、配当のように定期的な実施を基本方針とせず、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策として遂行してまいります。
なお、株主優待制度については、配当や自己株式取得以外での利益還元を望まれない株主様もいらっしゃいますので、公平性の観点から導入せず、現金配当と自己株式取得による利益還元を継続する方針です。
当事業年度の配当については、上記の方針に基づき、1株当たり6円としました。この結果、当連結会計年度における連結配当性向は25.3%となりました。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たり配当額 (円) |
2019年5月10日 |
974,551 |
6 |
取締役会決議 |
① 役員一覧
男性8名 女性-名 (役員のうち女性の比率-%)
役職名 |
氏名 |
生年月日 |
略歴 |
任期 |
所有株式数 (株) |
||||||||||||||||||||
代表取締役社長 チーフエグゼクティブ オフィサー |
井出 信孝 |
1970年5月19日生 |
|
(注)3 |
18,200 |
||||||||||||||||||||
取締役 チーフファイナンシャル オフィサー |
町田 洋一 |
1962年9月8日生 |
|
(注)3 |
- |
||||||||||||||||||||
取締役 チーフテクノロジー オフィサー |
山本 定雄 |
1961年4月13日生 |
|
(注)3 |
752,000 |
役職名 |
氏名 |
生年月日 |
略歴 |
任期 |
所有株式数 (株) |
||||||||||||||||||
取締役 |
薄田 幸生 |
1968年12月8日生 |
|
(注)3 |
12,000 |
||||||||||||||||||
取締役 |
稲積 憲 |
1974年1月22日生 |
|
(注)3 |
- |
||||||||||||||||||
取締役 (監査等委員) |
東山 茂樹 |
1958年2月15日生 |
|
(注)4 |
10,000 |
||||||||||||||||||
取締役 (監査等委員) |
嘉村 孝 |
1950年11月16日生 |
|
(注)5 |
- |
役職名 |
氏名 |
生年月日 |
略歴 |
任期 |
所有株式数 (株) |
||||||||||||||||||||||||||||||
取締役 (監査等委員) |
細窪 政 |
1961年2月3日生 |
|
(注)5 |
- |
||||||||||||||||||||||||||||||
計 |
792,200 |
(注)1.稲積憲氏、東山茂樹氏、嘉村孝氏及び細窪政氏は社外取締役であります。
2.当社の監査等委員会については、次のとおりであります。
委員長 東山茂樹氏、委員 嘉村孝氏、委員 細窪政氏
なお、東山茂樹氏は、常勤の監査等委員であります。
3.2019年6月21日開催の定時株主総会の終結の時から1年間であります。
4.2018年6月22日開催の定時株主総会の終結の時から2年間であります。
5.2019年6月21日開催の定時株主総会の終結の時から2年間であります。
6.当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠の監査等委員1名を選任しております。補欠の監査等委員の略歴は次のとおりであります。
氏名 |
生年月日 |
略歴 |
所有株式数 (株) |
稲積 憲 |
1974年1月22日生 |
2010年1月 アリックスパートナーズ・アジア・エルエルシーディレクター 2012年1月 NHN Japan株式会社(現LINE株式会社)執行役員経営企画室長 2013年4月 NHN PlayArt株式会社(現NHN Japan株式会社)取締役COO 2014年2月 同社代表取締役社長 2015年10月 NHN テコラス株式会社代表取締役社長 2017年3月 トランスコスモス株式会社上席常務執行役員 2017年12月 同社専務執行役員(現任) 2018年6月 当社社外取締役(現任) |
- |
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は4名であり、そのうち監査等委員は3名であります。当社は、社外取締役を選任するための独立性判断基準を定め、一般株主と利益相反のおそれのない者を選任しており、当社と社外取締役との間に人的関係及び取引関係その他の利害関係はなく、資本的関係(当社の社外取締役による当社株式の保有状況)については「① 役員一覧」の「所有株式数(株)」の欄に記載のとおりであります。当社は、社外取締役である稲積憲氏、東山茂樹氏、嘉村孝氏及び細窪政氏を東京証券取引所によって義務付けられている独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。
なお、社外取締役の選任状況は以下の通りであります。
|
氏名 |
選任の理由 |
社外取締役 |
稲積 憲 |
事業会社における代表取締役社長を含む役員の経験を有し、現在も事業会社の専務執行役員として業務執行をリードしています。これまでのIT業界における知識及び経験を活かし、当社の業務執行取締役に対して助言や指導をいただけるものと判断し、社外取締役として選任しております。 |
社外取締役 (監査等委員) |
東山 茂樹 |
1982年に株式会社野村総合研究所に入社し、同社の企画、人事の責任者を歴任しております。また、同社において豊富な海外勤務の経験を持ち、グローバルな事業についての経験を有しています。これまでの経験及び経営に関する豊富な知識を活かし、監査等委員の業務を適切に遂行いただけるものと判断し、選任しております。 |
嘉村 孝 |
弁護士としての法律の知識及び豊富な経験を有し、当社では2002年から監査役、2015年の監査等委員会設置会社へ移行後は、監査等委員を務め、2017年4月に当社が設置した指名委員会では委員長を務めております。これまで社外取締役又は社外監査役となること以外の方法で直接会社の経営に関与したことはありませんが、これまでの弁護士並びに当社監査役及び当社監査等委員である取締役としての豊富な経験や知識を有していることから、監査等委員である社外取締役の職務を適切に遂行いただけるものと判断し、選任しております。 |
|
細窪 政 |
国内及び海外のベンチャー企業に対し投資及び事業支援を行う日本アジア投資株式会社において事業責任者を歴任の後、代表取締役社長に就任し、退任後は、同様の事業を行うグレートアジアキャピタル&コンサルティング合同会社を設立し、代表社員を務めております。これまでの国内及び海外での投資及び事業支援並びに事業会社の社外取締役としての豊富な経験及び知識を当社の監査等委員である社外取締役の職務に活かしていただけるものと判断し、選任しております。 |
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
監査等委員会委員長、指名委員会委員長及び報酬委員会委員長を社外取締役が務めております。社外取締役が経営方針の決定に参画することで経営者の業務執行が妥当なものであるかどうかを判断する体制を維持・継続することにより、経営に対する監視機能の強化を図っております。
監査等委員である社外取締役は、取締役会等の重要な会議に出席する等、取締役の業務執行の監査を行うと同時に、インターナル オーディット及び会計監査人と連携することにより監査機能の強化に努めます。社外取締役は、取締役会に出席することで財務報告に係る内部統制の評価についてインターナル オーディットより報告を受けております。
連結子会社
名称 ( )内は英文名 |
住所 |
資本金 (千円) |
主要な事業の内容 (注)1 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
ワコムヨーロッパ (Wacom Europe GmbH) (注)2(注)3 |
ドイツ連邦共和国 デュッセルドルフ市 |
557,648 |
ブランド 製品事業 |
100.0 |
役員の兼任 2名 当社電子機器製品の欧州、アフリカ、中東での販売及びソフトウエア開発 |
ワコムテクノロジー (Wacom Technology Corporation) (注)2(注)3 |
アメリカ合衆国 |
1,022,151 |
ブランド 製品事業 |
100.0 |
役員の兼任 2名 当社電子機器製品の北中南米での販売及びソフトウエア開発 |
ワコムチャイナ (Wacom China Corp.) |
中華人民共和国 |
187,017 |
ブランド 製品事業 テクノロジーソリューション事業 |
100.0 |
役員の兼任 3名 当社電子機器製品の中国(香港を除く)での販売 |
ワコムコリア (Wacom Korea Co.,Ltd.) |
大韓民国 |
243,303 |
ブランド 製品事業 |
100.0 |
役員の兼任 2名 当社電子機器製品の韓国での販売 |
ワコムオーストラリア (Wacom Australia Pty. Ltd.) |
オーストラリア連邦 |
121,170 |
ブランド 製品事業 |
100.0 |
役員の兼任 1名 当社電子機器製品のオセアニアでの販売 |
ワコムホンコン (Wacom Hong Kong Limited) |
中華人民共和国 |
0 |
ブランド 製品事業 |
100.0 |
役員の兼任 1名 当社電子機器製品の香港での販売 |
ワコムシンガポール (Wacom Singapore Pte. Ltd.) |
シンガポール共和国 |
21,329 |
ブランド 製品事業 |
100.0 |
役員の兼任 1名 当社電子機器製品の東南アジア及び南アジアでの販売 |
ワコムタイワンインフォメーション (Wacom Taiwan Information Co.,Ltd.) |
台湾 台北市 |
55,429 |
ブランド 製品事業 テクノロジーソリューション事業 |
100.0 |
役員の兼任 2名 当社電子機器製品の台湾での販売及びハードウエア開発 |
ワコムインディア (Wacom India Private Limited) |
インド共和国 ニューデリー市 |
36,125 |
ブランド 製品事業 |
100.0 (1.0) (注)4 |
役員の兼任 1名 当社電子機器製品のインドでの販売 |
(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.特定子会社に該当しております。
3.売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める比率が10%を超えております。
|
|
ワコムヨーロッパ |
ワコムテクノロジー |
主要な損益情報等 |
(1)売上高 |
13,779,723千円 |
17,309,962千円 |
|
(2)経常利益 |
838,192千円 |
356,393千円 |
|
(3)当期純利益 |
573,900千円 |
468,984千円 |
|
(4)純資産額 |
3,322,637千円 |
4,640,129千円 |
|
(5)総資産額 |
4,789,370千円 |
7,738,406千円 |
4.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。
|
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
給与手当 |
6,314,483千円 |
6,037,941千円 |
研究開発費 |
4,384,759千円 |
4,345,347千円 |
賞与引当金繰入額 |
1,183,482千円 |
864,827千円 |
退職給付費用 |
227,108千円 |
181,757千円 |
貸倒引当金繰入額 |
48,249千円 |
34,588千円 |
役員賞与引当金繰入額 |
43,567千円 |
33,021千円 |
当社グループでは、急速な技術革新や販売競争の激化に対処するため、製造設備や金型・治具等(ブランド製品事業283,142千円、テクノロジーソリューション事業744,838千円)を始めとし、当連結会計年度において1,165,549千円の設備投資を実施しました。
区分 |
当期首残高 (千円) |
当期末残高 (千円) |
平均利率 (%) |
返済期限 |
短期借入金 |
3,000,000 |
3,000,000 |
0.27 |
- |
1年以内に返済予定の長期借入金 |
- |
- |
- |
- |
1年以内に返済予定のリース債務 |
- |
- |
- |
- |
長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。) |
10,000,000 |
10,000,000 |
0.27 |
2021年 |
リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。) |
- |
- |
- |
- |
その他有利子負債 |
- |
- |
- |
- |
合計 |
13,000,000 |
13,000,000 |
- |
- |
(注)1.平均利率については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
|
1年超2年以内 (千円) |
2年超3年以内 (千円) |
3年超4年以内 (千円) |
4年超5年以内 (千円) |
長期借入金 |
2,000,000 |
8,000,000 |
- |
- |
該当事項はありません。
企業価値 | 68,088 百万円 |
純有利子負債 | -8,901 百万円 |
EBITDA・会予 | 7,523 百万円 |
株数(自己株控除後) | 162,425,099 株 |
設備投資額 | 1,083 百万円 |
減価償却費 | 2,323 百万円 |
のれん償却費 | - 百万円 |
研究開発費 | 4,345 百万円 |
代表者 | 代表取締役社長 兼 CEO 井出 信孝 |
資本金 | 4,203 百万円 |
住所 | 東京都新宿区西新宿八丁目17番1号 住友不動産新宿グランドタワー31階 |
電話番号 | 0480(78)1211 |