1年高値80 円
1年安値40 円
出来高5,628 千株
市場東証1
業種電気機器
会計日本
EV/EBITDAN/A
PBR1.4 倍
PSR・会予N/A
ROAN/A
ROICN/A
β1.15
決算3月末
設立日2002/10
上場日2014/3/19
配当・会予0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・実績:-15.5 %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、海外製造子会社3社、海外販売子会社等7社で構成されており、主な事業内容は、中小型ディスプレイ及び関連製品の開発、設計、製造及び販売事業です。

ディスプレイは、電子機器の出力装置として文字、写真、動画等の画像を表示する電子部品です。当社グループの手掛ける中小型ディスプレイは、主としてスマートフォン、タブレット端末、車載用機器、医療機器、ウェアラブル機器、デジタルカメラ、ハイエンドノートPC等に搭載されています。

なお、当社グループの事業は、中小型ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、事業別セグメント情報の記載を省略しています。

 

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

(2020年3月31日時点)

 

(画像は省略されました)


 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営成績

当連結会計年度(以下「当期」)における当社グループを取り巻く経営環境は、スマートフォン市場の成長停滞や、顧客による有機EL(OLED)ディスプレイの採用拡大、中国の競合メーカーとの競争激化等による厳しい状況が続きました。また、第4四半期連結会計期間(以下「当第4四半期」)には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、世界的なサプライチェーンの停滞や急速な個人消費の落ち込みが生じました。

かかる状況に対応するため、当社グループは、当期上期において、国内従業員の3割強に当たる大幅な人員削減、白山工場(石川県白山市)の稼働停止、茂原工場後工程ライン(V2ライン)の閉鎖、スマートフォン用生産設備の減損(主に白山工場の事業用資産)等の構造改革を実行し、固定費の低減を進めました。本構造改革の効果は当期下期よりフルに発現しており、当期通期では約300億円の固定費削減効果が生じました。2021年3月期(以下「来期」)は更に年間約200億円の固定費削減効果が生じることが見込まれています。また、当期12月からは当社初となるOLEDディスプレイの量産出荷を開始しました。本OLEDディスプレイの当期における売上高寄与は限定的でしたが、来期以降の事業ポートフォリオの拡充に寄与することが見込まれています。

当社グループにおける新型コロナウイルスの感染拡大の影響としては、海外の製造子会社及び取引先の受託製造会社(EMS)を含む後工程生産工場にて生産の一時停止や稼働率の低下がありました。各生産拠点の早期生産再開と稼働率回復に努めましたが、都市封鎖による人員の不足や部材の不足等による出荷量の減少、及び顧客からの需要減が生じました

この結果、当社グループの当期売上高は前連結会計年度(以下「前期」)比20.8%減の504,022百万円となりました。上述のとおり固定費削減が進んだ他、諸経費等の削減もあり販売費及び一般管理費も前期比11,332百万円減の37,136百万円となりましたが、売上高減少による利益減をカバーできず、売上総損失は1,399百万円(前期は売上総利益21,237百万円)、営業損失は38,536百万円(前期は27,230百万円の損失)となりました。また、営業外費用として持分法適用会社であった株式会社JOLEDの株式に係る持分法による投資損失10,007百万円を計上したこと等により、経常損失は57,758百万円(前期は40,367百万円の損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、特別損失として白山工場を中心とする固定資産の減損損失や早期割増退職金等を含む事業構造改善費用67,178百万円を計上したほか、上記のJOLED株式の譲渡による投資有価証券売却益30,594百万円を計上したこと等により、101,417百万円の損失(前期の親会社株主に帰属する当期純損失は106,585百万円)となりました。

 

(アプリケーション分野別売上高の状況)

 

① モバイル分野

スマートフォン、タブレット用のディスプレイを含むモバイル分野の当期の売上高は、売上高全体の69.6%を占める350,802百万円(前年同期比24.9%減)となりました。スマートフォン市場の成長停滞や、顧客によるOLEDディスプレイ採用拡大、中国競合メーカーによる増産等により競争が激化したため、不採算製品からの撤退や白山工場の稼働停止を行いました。また、当第4四半期には、新型コロナウイルスの影響により海外での後工程生産への制約や顧客からの需要減による売上高の減少が生じました。

 

② 車載分野

クラスターやヘッドアップディスプレイ等の自動車用ディスプレイを中心とする車載分野の当期の売上高は、売上高全体の20.5%を占める103,562百万円(前年同期比7.8%減)となりました。中国経済の減速や米中貿易摩擦の影響等による主要地域における自動車販売の不振を背景に車載ディスプレイ需要が停滞する中、新型コロナウイルスの影響から部材不足等による後工程生産の滞りが生じたこともあり、出荷量が減少しました

 

③ ノンモバイル分野

ノンモバイル分野にはデジタルカメラやウェアラブル機器等の民生機器用及び医療用モニター等の産業用のディスプレイの他、特許収入等が含まれます。当期の当分野の売上高は、売上高全体の9.9%を占める49,656百万円(前年同期比13.6%減)となりました。

超高精細なVR用ディスプレイが売上を伸ばし、ウェアラブル機器向けも好調を維持したものの、売上高比率の高いデジタルカメラ向けや米中貿易摩擦の影響を受けたノートPC向けが減少したことにより減収となりました。新型コロナウイルスの感染拡大対策としてフィリピン国内で行われた都市封鎖により、ノンモバイル分野向けディスプレイの後工程生産を主として担うフィリピンの当社生産子会社の生産が一時停止し、また、生産開始後も工場の低稼働が続いたことから、出荷に影響が生じました

 

(生産、受注及び販売の実績)

① 生産実績

当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、その性能、構造、形式、販売条件などは一様ではないこと、受注生産形態をとらない製品も多いことなどから、販売価格による生産額の集計は行っておりません。また、当社グループの生産体制は、主として国内の生産拠点で担っている前工程、中国、台湾及びフィリピンの製造子会社による後工程に区分して管理されております。

そのため、前工程及び後工程の生産量の単純合計がそのまま連結ベースの生産量ともならないことから、生産実績を金額又は数量で示すことはしておりません。

 

② 受注実績

当社グループは顧客から提示された生産計画に基づく見込生産を行っているため、記載を省略しております。

 

③ 販売実績

当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社のグループは単一セグメントであるため、アプリケーション分野別に記載を行っております。

 

アプリケーション分野

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

モバイル(百万円)

350,802

△24.9

車載(百万円)

103,562

△7.8

ノンモバイル(百万円)

49,656

△13.6

合計(百万円)

504,022

△20.8

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

Apple Inc.グループ

385,659

60.6

312,905

62.1

 

 

 

(2)財政状態

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前期末(2019年3月末)比148,756百万円減少の389,746百万円となりました。この主な要因は、売掛金が21,322百万円減少、在庫適正化によりたな卸資産が31,781百万円減少、白山工場の生産設備の減損等により有形固定資産が60,061百万円減少、及びJOLED株式の売却により投資有価証券が24,108百万円減少したことです。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債は、前期末比201,257百万円減少の336,382百万円となりました。これは主に、株式会社INCJとのリファイナンスにより有利子負債が87,841百万円減少、買掛金が87,153百万円減少、前受金が12,823百万円減少したことによります。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は、前期末比52,500百万円増加の53,363百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失101,417百万円を計上した一方、いちごトラスト及び株式会社INCJに対する152,400百万円の第三者割当増資により株主資本が前期末比50,982百万円増加したことによります。

この結果、自己資本比率は13.1%(前連結会計年度末は△0.2%)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

(キャッシュ・フローの状況)

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は66,380百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,608百万円減少しました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失98,446百万円の計上の他、運転資金の支出等により、87,111百万円の支出(前連結会計年度は6,604百万円の支出)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資による支出16,075百万円があった一方、持分法適用関連会社であった株式会社JOLEDの株式の売却による収入46,320百万円等により、28,069百万円の収入(前連結会計年度は36,614百万円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、Ichigo Trust及び株式会社INCJに対する第三者割当による優先株式の発行、及び株式会社INCJからの借入並びに同社によるリファイナンスに伴う資金の増減の結果、57,682百万円の収入(前連結会計年度は30,968百万円の収入)となりました。

 

(資金調達の状況)

当社では、事業環境の急激な変化の結果、資金繰り及び収益性が大きく悪化するに至り、前期においても親会社株主に帰属する当期純利益で赤字を計上したことから純資産の毀損が生じるとともに、当社単独での事業継続を前提とした場合、当社の現預金残高(連結)が当社の足元の運転資金(事業上必要となる資本的支出を含む。)として当社の事業価値の維持に最低限必要と見込まれる水準を下回ることとなる可能性が否定できない状況に陥りました。このような状況を受け、当社は、悪化した資金繰りの抜本的な解決や上場会社として適切な純資産額水準の確保のためには、大規模な資本性資金が早期に必要であると判断し、当社に対する資本性資金の提供を含む支援をいただけるスポンサーの選定を行いました。その結果、2020年1月31日にいちごトラストとの間で資本提携契約を締結し、本資本提携契約に基づき、2020年3月26日にいちごトラストに対する第三者割当の方法によるB種優先株式の発行及び第11回新株予約権の発行を行い、同日、B種優先株式に係る504億円の調達を完了いたしました。調達した資金は、主として成長事業における設備投資に250億円、運転資金として249.3億円等に充当いたします。

これにより、当社の資金繰り及び財務状況は改善をいたしましたが、その一方で、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により事業への影響が生じており、今後の当社事業や財務への影響も正確に見通せない状況が続いております。このため、当社は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の長期化等によって当社の受注状況、取引先との協議状況や事業活動等に悪影響が生じた場合に必要となり得る追加運転資金の確保への手当てを行うとともに、財務体質の更なる良化により資金調達の選択肢を増やし資金調達余力を向上させるため、2020年7月21日付で、いちごトラストとの間で、いちごトラストに対する第三者割当によるD種優先株式(調達総額50億円)及びE種優先株式を目的とする第12回新株予約権(行使時の調達総額554億円)の発行(以下D種優先株式の発行と併せて「本第三者割当」)による追加の資金調達に関する資本提携契約を締結いたしました。本追加資本提携契約に基づき、当社は、2020年8月28日に本第三者割当を実施し、D種優先株式に係る50億円の調達を完了する予定です。当該50億円は運転資金に充当し、第12回新株予約権の行使により発行するE種優先株式に係る最大554億円の調達につきましては、借入金の弁済に充当する予定です。なお、本第三者割当に先立ち、いちごトラストが当該時点で保有する第11回新株予約権の全部を放棄することを、いちごトラストと合意しております。

当社は、上記資金調達により今後必要となる可能性がある追加運転資金への手当てを行い当社の事業価値を維持するとともに、財務体質の更なる良化により資金調達の選択肢を増やし、資金調達余力を向上させることで、将来的な資金需要(新型コロナウイルスの感染拡大の長期化や更なる景気後退等により、当社の受注状況、取引先との協議状況や事業活動等に更なる悪影響が生じることに伴う想定以上の必要運転資金の増加を含む。)に対して機動的に対応できる可能性が高まるものと考えております。

 

(4)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。これらの連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。

 

(5)事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策

当社グループは、「2 事業等のリスク (26) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

当該状況を解消するための当社グループの取り組みについては、「2 事業等のリスク (26) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおりであります。

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループは、中小型ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アイルランド

中国

その他

合計

44,209

383,643

98,786

110,022

636,661

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

Apple Inc.グループ

385,659

中小型ディスプレイ事業

 

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アイルランド

中国

その他

合計

43,272

312,132

50,544

98,072

504,022

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

(単位:百万円)

日本

その他

合計

125,848

16,959

142,808

 

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

Apple Inc.グループ

312,905

中小型ディスプレイ事業

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

当社グループは、中小型ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当社グループは、中小型ディスプレイ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当連結会計年度におけるわが国の経済は、米中間の貿易摩擦の長期化や中国経済の減速に加え、年度末にかけては新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により経済環境が急速に悪化するなど、先行きが不透明な状況の中で、当社として財務体質の強化を図ることが課題として認識しています。

このような中、当社グループは、「今までにない発想と、限りない技術の追求をもって、人々が躍動する世界を創造し続ける。」を企業理念として、人と世界を結び、瞬時に多くの情報を伝えるインターフェースにはなくてはならない中小型ディスプレイのリーディングカンパニーとして、最先端製品の開発・設計・製造を行い、グローバル市場にお届けしています。

これまで日本が強みとしてきた、中小型ディスプレイの技術の蓄積を活かすとともに、今までにない発想と、限りない技術の追求をもって、世界に先駆けた技術開発を行っていきます。また、開発、生産技術、製造が一体になり、競合他社を凌駕する高品質なものづくりを実現していくとともに、これらの製品をグローバル市場にお届けし、快適な社会の実現に貢献してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、需要変動が大きく、収益性の低下したモバイル分野中心のビジネスポートフォリオからの変革を目指し、車載分野や、ウェアラブル・VR・産業機器等のノンモバイル分野の高付加価値技術開発を推進するとともに、精細度や生産性等に優れるOLEDディスプレイの競争優位性を更に向上させることで、早期の業績回復と黒字化への転換を経営目標としています。また、今後の成長の柱として、センサとそのソリューション事業の確立を図り、ヘルスケアやセキュリティ等の新規事業領域へ参入してまいります。この目標の実現に向け、コアテクノロジーである低温ポリシリコン(LTPS)技術に経営資源を投入し、競争優位性を向上させ、車載事業の安定的成長と収益基盤化、及び新規事業領域の高付加価値化と成長に向けた取り組みを行ってまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、スマートフォン向けを中心とするモバイル分野では財務体質の強化に向け、事業規模の適正化を進めてまいります。車載分野では、リーディングカンパニーとしてのポジションを維持するとともに、機能やデザイン性の向上等による高付加価値化やコストの低減等の施策を通じ収益性の強化を図ります。また、新たな成長が見込まれる新規事業領域を含むノンモバイル分野では、当社の得意とするLTPS技術を活用したセンサへの参入をはじめ、ヘルスケア分野などのディスプレイの分野を超えた新たなポジションの獲得を図るなどの施策を通じ、第三の柱へと育成を進めてまいります。加えて、当社の豊富な知的財産を活用する研究開発会社として、多数の技術をもとにした製品とサービスを提供してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

現在、当社の事業の中心であるスマートフォン市場では、これまで成長をけん引してきた中国市場の減速や買い替えサイクルの長期化等により、市場の世界的な成長が鈍化しております。当社ビジネスの中心である高価格帯スマートフォン市場においては、顧客であるスマートフォンメーカーのOLEDディスプレイ採用の拡大に加えて、韓国・中国メーカーの、OLEDディスプレイとLTPS液晶ディスプレイの廉価拡販による攻勢、また今般の新型コロナウイルス感染症の拡大影響により、市場における消費の冷え込みが影響し、市場環境が一層厳しくなっております。
中小型ディスプレイ市場という成長市場において、競争優位性を確保し、持続的な成長と収益の最大化を図るため、当社グループは以下の事項を最重点施策とし、優先的に取り組んでまいります。

 

① ポートフォリオの変革、バリューチェーンの拡大

当社グループでは現在、売上高の7割程度がスマートフォンを中心とするモバイル分野の製品となっておりますが、同分野においては競争環境の厳しさが増しております。車載を含むノンモバイル分野のディスプレイは、新型コロナウイルスの影響による世界的自動車生産の減少により、売上高が減少しております。
 モバイル分野においては、当社の強みであるLTPSを始めとする技術力を活かした競争優位な製品や、両者の利益が一致する顧客に集中し、将来のビジネスに向けた技術開発の推進に取り組んでまいります。また、車載分野に関しては、シェアNo.1の実績と顧客の信頼をもとに、これまで培ったデザイン対応力を活かし、多様化する顧客のニーズに応え、競争力の強化に努めてまいります。加えて、ノンモバイル分野においては、独自の技術(高精細、低消費電力、FULL ACTIVE™等)を活かした製品展開・拡大を進めるとともに、これまでディスプレイで培った技術をセンサ等のデバイスに応用し、ヘルスケア分野などの新規分野への応用展開を加速してまいります。
 また、当社グループのコアテクノロジーであるバックプレーン技術の進化や、知的財産を戦略的に活用することにより、研究開発会社として多数の技術とサービスを提供してまいります。
 
② 技術の深化・進化
 中小型ディスプレイ業界においては、進化する市場のニーズに応え続けるため、技術力の一層の向上と継続的な技術革新の追求が不可欠となっております。
 当連結会計年度においては、FULL ACTIVE™の改良や低消費電力技術のAdvanced-LTPSの完成度向上、当社独自技術の採用により精細度・生産性に優れたOLEDディスプレイの量産に向けた生産技術の完成度向上を進めてまいりました。2021年3月期は、液晶ディスプレイではFULL ACTIVE™の進化を始めとする、デザイン性の更なる向上と高品質化の実現等により、顧客が真に求めるディスプレイの性能を追求してまいります。OLEDディスプレイについては、茂原工場第6世代蒸着方式OLEDラインにおける事業の安定供給に向け、改良を進めてまいります。また、技術の展開として、インセルタッチパネル技術を応用した新しいセンサなどの新規事業の実現を進めてまいります。
 
③ 更なるコスト競争力の強化
 当社グループは、確実に利益を確保できる事業体質への変革を目指し、一層の経営改革を進めてまいります。当連結会計年度は、構造改革による固定費削減に加えて、変動費の見直し改善を積み重ね、コスト競争力強化を進めました。2021年3月期においては、サプライチェーンの多様化と生産性・品質向上による変動費の削減や、更なるアセット適正化による一層のコスト構造の改善を検討してまいります。また、市場環境の変化に対応可能な効率性の高い生産体制の構築によるコスト競争力の強化に向けた全社活動を継続してまいります。

 
④ 新型コロナウイルスへの対応

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、お客様、お取引先様、従業員とその家族の安全確保・感染予防と感染拡大の防止、事業継続に向けた対応に取り組んでいます。海外を含む全拠点において、各国政府の指示に従い、リモートワークなどの対策を適宜進めております。またお取引先様に対しても、Web会議システムなどを活用したリモートでのサポートを実施しております。今後も、Web会議やITを活用した取り組みを推進し、感染予防及び感染拡大リスク低減に努めてまいります。

 

(5) 過年度の不適切な会計処理

当社グループは、上場前を含む過去6期にわたり、不適切な会計処理が発覚することなく継続し、その結果、それらの各期に係る過年度決算を訂正するとともに決算発表を遅延させたことで、株主・投資家をはじめ取引先および市場関係者の皆様に多大なるご迷惑、ご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げるとともに、上場会社としての重大な責任があると深く反省しております。当社といたしましては、本件不適切会計処理を厳粛に受け止め、二度と同様の事態を発生させないため、ガバナンス向上委員会を設置し、改めて当社として原因分析を行うとともに、ガバナンスの向上および再発防止のための改善策を策定いたしました。今後、当該改善策を着実に実施し、最善のガバナンス体制を構築していくと同時に、全社を挙げてコンプライアンス意識を高めることで、信頼の回復に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のものが考えられます。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経済状況の変動

 当社グループは、世界各地で事業活動を行っているため、世界経済の変動によりディスプレイ製品需要が増減し、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。とりわけ、スマートフォンを中心とするモバイル分野におけるディスプレイ製品の需要は、経済状況の変動の影響を強く受けるため、国内外の経済状況が想定以上に悪化する場合等には、当社製品又は当社製品を採用する完成品の需要が減退する等、当社グループを取り巻く経営環境が厳しくなり、その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 中小型ディスプレイへの注力

 当社グループは、売上の大半を中小型ディスプレイの売上に依拠しており、特に高精細、広視野角、低消費電力、薄型軽量、狭額縁といった高性能・高付加価値の中小型ディスプレイの製造販売に注力しております。したがって、当社グループの事業、業績及び財政状態は、国内外における中小型ディスプレイの市場動向の影響を受けるとともに、スマートフォン、ノートPC、車載用、デジタルカメラ及び医療機器等の当社グループが製造する中小型ディスプレイを採用する完成品の市場動向の影響を受けます。
 特に、当社グループの売上高への貢献の高い高価格帯スマートフォンについては、先進国においては市場が成熟化しており、また、新興国においては低価格帯スマートフォンの拡大が続き、当社グループの期待どおりに高価格帯スマートフォンの市場が拡大しないおそれがあります。その結果、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 競争の激化

 当社グループは、中小型ディスプレイ市場において、国内外のメーカーと激しく競合しております。当社グループの競合他社は、財務・資金、研究開発、技術、製造能力、マーケティング、コスト競争力、事業ポートフォリオ等において、当社グループより強い競争力を有する可能性があります。また、他社が中小型ディスプレイ事業にかけるリソースの比重を高め、増産を進めたり、競合他社が他社との提携や経営統合等を行っており、競争環境が一層厳しくなる可能性があります。これらの要因により中小型ディスプレイ市場における競争が激化した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 販売価格の下落

 当社グループは、更なる付加価値の創出及び製品の高品質化に努め、価格水準の維持及び向上を目指すとともに、部品の削減、歩留りの改善等によるコスト低減に取り組み、販売価格の下落に備えておりますが、ディスプレイ業界全体での生産過剰、高性能ディスプレイの需要の減少、中国及び台湾等の低価格メーカーの高性能ディスプレイ市場への進出、中国を中心とする中価格帯スマートフォン向けディスプレイの販売比率の拡大、市場における激しい競争等により、当社グループでのコスト低減幅以上に当社グループ製品の価格が下落した場合又は利益率の低い製品の販売比率が拡大する場合には、当社グループが十分な利益を確保することが困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 市況及び季節性変動

 スマートフォンやノートPC等、当社グループが製造する中小型ディスプレイを採用する主要な完成品の市況は、景気の変動等による各国の個人消費のほか、人気モデルの販売時期や新モデルの発表、販売の成否に大きく左右される傾向にあります。同時に、これらの完成品の売れ行きは、欧米の新学期開始時期、クリスマスシーズン、中国の旧正月等には販売が伸長する等、季節性による変動もあります。
 このため、上記の市況変動により実際の受注が大きく変動した場合には、部材や半製品の過剰在庫又は工場稼働率低下や機会損失による損害を被り、当社グループの業績に大幅な影響を及ぼす可能性があり、また上記の季節性による変動による受注状況及び販売状況によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 急速な技術革新

 当社グループは、高度な技術を必要とする中小型ディスプレイの製造・販売を行っているため、技術の優位性の維持は、当社グループの競争力にとって極めて重要です。当社グループの基幹技術であるLTPS技術は、現在、中小型ディスプレイ市場及び完成品市場におけるディスプレイの高精細化・狭額縁化・低消費電力化等に対するニーズを牽引している状況にあると認識しておりますが、中小型ディスプレイは技術革新が非常に早い領域であることから、最新の技術を利用した製品を迅速に顧客に提供するためには、長期的な投資及び資源投入が必要な場合があります。しかしながら、かかる投資及び資源投入にもかかわらず、当社グループの技術の優位性が損なわれる場合には、当社グループの競争力が低下し、また、投資及び資源投入に見合うだけの収益を上げられないことにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 消費者の嗜好の変化

 当社グループは、現時点では、高性能なスマートフォン及びノートPC等に利用される、高精細、広視野角、低消費電力、薄型軽量、狭額縁等の高性能、高付加価値の中小型ディスプレイの需要が高い状況にあると認識しておりますが、スマートフォンやノートPC等、当社グループが製造する中小型ディスプレイを採用する主要な完成品の売れ行きは、消費者の嗜好の影響を強く受けております。消費者の嗜好の変化によりかかるディスプレイを採用する完成品に対する需要が減退する場合、当社グループが消費者の嗜好又は当該嗜好に合わせた顧客の要求を正確に把握できない、若しくは顧客の要求水準に見合う製品を供給できない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 

(8) 研究開発投資の効果の不確実性

 当社グループは、これまで中小型ディスプレイ事業のリーディングカンパニーとして培ってきた様々な技術を、センサ等の新たなデバイスに応用し、ヘルスケア分野などの新規分野を開拓すべく、研究開発投資に力を入れています。しかしながら、研究開発投資で想定した成果を得られない場合、又は成果が十分に収益に繋がらない場合も想定されます。そのような事態の発生を最小限に止め、開発投資効果の最大化を図るため、当社グループでは、明確な開発方針のもと、研究開発対象の取捨選択を慎重に行っています。また、開発段階については随時進捗状況のレビューを行い、継続の是非を判断しています。こうした施策にもかかわらず投資のリターンを得られない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 

(9) 生産ラインの運営状況

 当社グループが営む中小型ディスプレイ事業は、大規模な工場、生産設備の取得及び維持、並びに多くの従業員の雇用を要する、固定費比率が比較的高い事業です。したがって、主要顧客からの受注の減少、需要の変動、生産過剰、他社との競合等により、当社グループの工場の稼働率が低下する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、高精細、広視野角、低消費電力、薄型軽量、狭額縁といった高性能、高付加価値の中小型ディスプレイの生産には、精緻な生産技術と成熟したスキルを要します。当社グループが生産する製品はカスタム品が大半であり、製品ごとに部材や製造装置の設定が変更となることが多いため、特にノウハウの蓄積が少ない新技術を採用した製品の生産や生産工程の変更においては、製品の歩留り向上に時間を要することや、品質トラブルが発生することがあります。また、顧客との契約に基づく供給義務を履行し、又は顧客のニーズを充たすため、歩留まりが低い状況においてもその製品の製造を継続する必要がある場合もあります。当社グループでは、開発、設計、プロセス、製造、品質保証の各分野の摺合せを綿密に行うことで、そうした問題の発生の極小化を図るとともに、問題が発生した際には早期に解決することを目指した体制を構築しています。また、生産ライン従事者のスキル向上のための教育プログラムも完備しています。しかしながら、歩留りの悪化や品質トラブルが生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 特定の機種及び顧客への依存

 当社グループは、現在世界的にシェアの高い特定のスマートフォン向けディスプレイの生産を手掛けており、当社グループの売上高は当該特定機種の完成品メーカー向けの販売に相当程度依存しています。上記完成品メーカー又は上記特定機種の競争力が減退すること、当社グループの製品が当該完成品メーカーの要求する水準を満たせないこと及び競合他社が既存製品に代替する新製品を開発すること等により、当該完成品メーカーが当社グループへの発注を減少若しくは停止した場合、又は当該完成品メーカーとの取引の利益率及び取引条件が悪化した場合には、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(11) 協業、戦略的提携及び買収等の効果

 当社グループは、企業競争力強化や収益性向上、長期的な供給体制の維持、新技術及び新製品の開発のため、部材メーカー、装置メーカー、完成品メーカーを含む外部企業との協業を実施しており今後も研究開発、製造等の分野において競争力を強化するため、外部企業との新たな協業に加え、戦略的提携及び買収等を実施する可能性があります。これらの協業、戦略的提携及び買収等は、資金調達の制約、戦略上の目標変更、技術管理又は製品開発等の事業上の問題の発生若しくは許認可等の規制上の問題、又は市場の変動等により、やむを得ず協業、戦略的提携又は買収等を実施又は維持できなくなる可能性、又は、協業、戦略的提携及び買収等から十分な成果が得られない可能性があり、そのような場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、特定の第三者との協業、戦略的提携又は買収等の実施の結果、他の者との協業、戦略的提携、買収又は取引等が制約される等、当社グループの経営上の選択肢又は事業運営が制約される可能性があります。

 

(12) 訴訟その他法的手続について

 当社グループは先端技術を用いた中小型ディスプレイの製造販売を行っていますが、先端技術を用いた製品については欠陥や瑕疵が製品の出荷までに発見されにくく、製品の出荷後に品質問題が発生した場合には、製品の回収及び修理、デザインの変更等に多大な費用を要するとともに、技術者等人的資源の投入を要する可能性があり、また、顧客との関係及び当社グループへの信用に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループの製品の欠陥や瑕疵により当社グループ又はその顧客に対する訴訟が提起される可能性もあり、当社グループは全世界で事業活動を展開しているため、各国で訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。当社グループが訴訟その他の法的手続の当事者となった場合、各国の法制度・裁判制度の違いもあり、事案によっては巨額の損害賠償金や罰金等の支払を命じられる可能性もあります。
 また、当社グループは、ディスプレイ事業における競争法違反の可能性に関し、日本及び他の国・地域において、調査又は訴訟が開始又は提起される可能性があります。これらの調査や訴訟の結果、当社グループに対して、複数の国・法域において課徴金や損害賠償の支払が命ぜられる可能性があります。かかる規制当局による処分や訴訟について、その結果を予測することは困難ですが、その解決には相当の時間及び費用を要する可能性があるとともに、その結果によっては、当社グループの事業、業績、財政状態、評判及び信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
 

(13) 筆頭株主の動向

 当社グループは、2012年3月30日、株式会社産業革新機構(現株式会社INCJ、以下「INCJ」といいます。)を中心として設立及び運営される新会社のもと、ソニー株式会社、株式会社東芝及び株式会社日立製作所各社の子会社等の中小型ディスプレイ事業を統合し発足いたしました。当連結会計年度末時点において、当社はIchigo Trust(以下「いちごトラスト」といいます。)との間で資本提携契約を締結し、これまで筆頭株主であったINCJの持つ当社の議決権比率は14%となりました。いちごトラストは当社の議決権比率の44%以上のB種優先株式を保有しており、当社の役員の選解任、他社との合併等の組織再編、重要な資産や事業等の売却、定款の変更、配当の決定等の当社の基本的な方針に関する判断に何らかの影響を及ぼす議決権を保有しておりますが、同社の利害は必ずしも他の一般株主の利害と一致しない可能性があります。また、同社は、当社の更なる企業価値向上をサポートするスポンサーとして、長期的視点から株式を保有する意向を当社に対して示していますが、同社が当社株式の一部を市場で売却した場合、売却の規模等によっては、当社株式の需給関係及び市場価格に影響を与える可能性があります。

 

(14) 為替相場の変動

 当社グループは、取引先及び取引地域が世界各地にわたっており、外貨建で取引されている製品・サービス等のコスト及び価格は為替の影響を受けるため、為替相場の変動により当社グループの事業、業績及び財政状態が悪化する可能性があります。当社グループでは、この影響を最小限に抑えるべく、適宜為替予約等によるヘッジを行っていますが、かかるヘッジにより為替リスクを完全に回避できるわけではありません。加えて、海外子会社の現地通貨建の資産・負債は、連結財務諸表作成の際には円換算されるため、当社グループの財政状態は為替相場の変動による影響を受けます。

 

(15) 原材料・部品(外注品)の入手遅延・入手経路の寸断、品質低下及び価格高騰並びにエネルギーコストの増加

 当社グループは、原材料・部品等を複数の仕入先から購入しており、原材料等が適時、適量に調達できることを前提とした生産体制を敷いています。しかしながら、原材料・部品等の一部については、その特殊性から仕入先が限定されているものや仕入先の切替えが困難なものもあります。仕入先の経営環境の悪化や災害等により必要な原材料・部品等の供給遅延、供給不足又は価格高騰等が生じた場合には、当社グループの製品の納期に遅延が生じる可能性又は他の仕入先からの購入のための費用が増加する可能性があります。また、調達した原材料・部品等に欠陥が存在し、又は当社グループ若しくはその顧客の求める仕様が満たされていない場合には、当社グループの製品の品質及び評価に影響を及ぼす可能性及び当社グループ又はその顧客に対するクレーム、訴訟に発展する可能性があります。
 また、当社グループの事業は、大量かつ安定的な電力供給を必要とします。国内の原子力発電所の稼動制限による電力供給の制限、円安等による石油その他の資源の輸入価格の高騰等による電気料金の更なる値上げが行われる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(16) 海外展開

当社グループは、日本のほか、中国、台湾及びフィリピンに製造拠点を有し、世界各国において事業を展開しており、海外顧客への売上が当社グループの売上の相当程度を占めております。海外事業の展開にあたっては、海外子会社の異動、外国における経済情勢及び政治情勢の不安定、新興国でのインフレーション等に基づく賃金の上昇及び現地従業員との関係悪化、外国為替管理の強化、予期しない法規制の新設又は変更、税制、法制度及び事業環境の差異及びその不利益な変更、課税等の行政上の措置、戦争、テロ及び反日感情による非買運動等のリスク要因があり、これらの要因が当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) 資金調達

当社グループでは、今後研究開発や先端生産ラインへの投資を継続するにあたり、資金の調達の手段として金融機関からの借入やリース、社債発行等を行う可能性がありますが、金融市場及びディスプレイ業界の動向や当社グループの信用力により、必要な資金調達ができない可能性や調達コストの上昇が生じる可能性があります。金融機関からの借入やリース、社債発行等には、一定の財務制限条項が規定されている場合もあり、これらの条項に抵触し、期限の利益を喪失した場合、約定の返済期限より前に残元本及び利息等を返済する義務が発生し、当社の資金繰りに影響を与える可能性があります。当社グループの資金調達に悪影響を及ぼす事象が生じた場合、当社グループの事業展開、設備投資、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは将来、新株式の発行による資金調達を行う可能性があります。株式市場における調達は、株式の希薄化を生じさせ、株価に影響を与える可能性があります。

 

(18) 固定資産の減損及び事業構造改善費用

当社グループは、有形固定資産、のれん等多くの固定資産を保有しています。固定資産の連結貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積りに基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価していますが、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、減損の認識が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは将来にわたり競争力を確保するため、必要に応じ生産効率の低い生産設備の閉鎖や研究開発の中止などの事業構造改善を実施する場合があります。その場合において、設備の減損や従業員の処遇に関する事業構造改善費用が発生するほか、技能を有する従業員の流出などの可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19) 専門性の高い人材及び経営陣の確保

当社グループは技術部門において専門性の高い優秀な人材を採用し、確保することにより、競争優位性を確保することができると考えています。しかしながら、専門性の高い優秀な人材は限られていることから、人材の採用及び確保の競争は激化しています。優秀な人材を確保できない場合は、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループから、専門性の高い優秀な人材が競合他社に移籍した場合、その者が有する当社グループの知識やノウハウの流出により、当社の競争力が相対的に低くなるおそれがあります。また、当社グループの経営は、現経営陣の能力と貢献に相当程度依存しており、何らかの理由により経営陣が辞任しその代替が確保できない場合、経営陣の健康状態、訴訟その他の不測の事態への対応により当社グループの経営に十分注力できない場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20) 財務報告に係る内部統制

当社グループは、コンプライアンス遵守、財務報告の適正性確保を達成するために内部統制システムを構築し、運用してまいりましたが、常に有効な内部統制システムを構築及び運用できる保証はなく、当社において過去数年間にわたって架空在庫計上や費用先送り等による不適切な会計処理が継続されていたことが判明し、財務報告に係る内部統制に不備がありました。当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、不備を是正するため、2020年4月28日に、①本件不適切会計処理の原因および当社のガバナンス上の問題点を分析し、②ガバナンス上の問題点の改善策および本件不適切会計処理の再発防止策を検討・策定し、③再発防止策の運用に対するモニタリングを行い、もって当社のガバナンスに対する信頼を回復することを目的として、ガバナンス向上委員会を設置いたしました。当社は、発覚した過去からの不適切会計に対してこの委員会を中心に再発防止策を構築し、一層コンプライアンス重視の経営を行っていくほか、社内の意思疎通・相互理解の促進によるコミュニケーション向上等により、内部統制の強化を図ってまいります。その一環として、財務報告に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて関係会社の管理体制等の点検・改善等に取り組んでまいりますが、将来に亘って常に有効な内部統制システムを構築及び運用できる保証はなく、また、内部統制に本質的に内在する固有の限界があるため、今後、上記の対応が有効に機能しなかった場合や、財務報告に係る内部統制の不備又は開示すべき重要な不備が発生した場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。

 

(21) 個人情報その他の機密情報の漏えい

当社グループは、当社グループ、株主及び顧客・取引先の技術、研究開発、製造、販売及び営業活動並びに顧客から入手した個人情報に関する機密情報を様々な形態で保持及び管理しています。当社グループにおいてはこれらの機密情報を保護するために適切な管理を行っていますが、かかる管理が将来に亘って常に有効である保証はありません。予期せぬ事態により当社グループが保持又は管理する情報が流出し、第三者がこれを不正に取得又は使用するような事態が生じた場合、当社グループに対して損害賠償を求める訴訟が提起されるなど、当社グループの事業、業績、財政状態、評判及び信用に悪影響を与える可能性があります。

 

(22) 知的財産権

 当社グループは、当社技術のプロテクトに向け、適切な国・地域での知的財産権の取得に努めていますが、一部の国・地域によっては十分な知的財産権の取得がされていない可能性はあります。
 また、当社グループは、第三者からの使用許諾を受けて第三者の知的財産権を使用する場合がありますが、今後、必要な使用許諾を第三者から受けられなくなる可能性や、当社グループにとって不利な条件での使用許諾しか受けられなくなる可能性、競合他社が当社グループより有利な条件で第三者から使用許諾を受け当社グループの競争力が相対的に低くなる可能性があります。
 さらに、当社グループの製品に係る知的財産権に関して、当社グループ又はその顧客が第三者から特許侵害訴訟等を提起され、その結果によっては、当社グループの当該製品が、一定の国・地域で製造・販売できなくなる可能性や、当社グループが第三者又は当社グループの顧客に対して損害賠償責任を負う可能性があります。
 当社グループから知的財産権の使用許諾を受けている他社が第三者に買収された場合等においては、従来当社グループが使用許諾を行っていない第三者が当該知的財産権を使用することが可能となる場合もあり、これにより、当社グループの競争優位性が低下する可能性があります。
 加えて、第三者との提携等により行うこととなる事業の内容が、他の第三者との間の既存の契約において認められた知的財産権の使用許諾の範囲に含まれない場合等においては、当該他の第三者から、新たな対価支払いを強いられる可能性があります。
 また、当社グループが自らの知的財産権を保全するため第三者に対し訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性もあり、訴訟等の結果によっては、当社グループが重要な技術を使用できなくなる可能性があります。
 さらに、当社グループでは、内部規定に従い、従業員が当社グループの職務に関して発明や創作等を行った場合には、当該従業員に対する報奨金を支払うこととしておりますが、当該従業員から当該報奨金額等に関して訴訟等を提起される可能性は否定できません。
 

(23) 環境規制その他の法的規制

 当社グループの事業は、国内外のさまざまな法令、規則等による制約を受けています。また、世界各地域において、大気汚染、土壌汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー等に関する様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループは、これらの規制に細心の注意を払いつつ事業を行っていますが、製品の製造販売活動や設備投資が制約を受ける等、事業展開に支障が生じる可能性があるほか、各種の法規制が制定又は変更された場合はその遵守対応のための費用が増加し、あるいは当社グループにおいてこうした法規制の違反が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性や社会的評価に影響を与える可能性があります。

 

(24) 災害・その他の要因による影響

 当社グループは、製造拠点を日本、中国、台湾及びフィリピン、販売拠点を世界各地に展開しています。地震、津波、豪雨、洪水、落雷等の自然災害、コンピュータウィルスの感染、顧客データの漏洩、部品調達先等の罹災によるサプライチェーン上の混乱、疫病の発生や蔓延、戦争、テロ行為、暴動あるいは労働争議等が発生し、当社グループの拠点が大打撃を被った場合、操業の停止、生産・出荷が停止する恐れがあります。また、災害により電力・インフラが不安定になった場合、電力供給量の低下や物流ルートの遮断等社会インフラの不安定化による生産能力の低下、原材料の調達難、製品供給の遅延等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。かかる災害による損害の発生に備え、当社グループは、建物、構築物、装置、在庫及び運搬中の貨物の代替コスト及び、事業の中断、製造物責任等に対して適切と判断するレベルの補償範囲をカバーする各種保険に加入しております。しかしながら、当該保険には免責金額が設定されているものがある等、全ての損害額がカバーされるものではありません。

 

(25) 新型コロナウイルス感染症の拡大について

当社グループは、新型コロナウイルス感染症の世界的流行における環境の中、従業員に対する在宅勤務や時差出勤の推奨、作業スペースの隔離、また不要不急な出張の禁止やWeb会議システムの活用などにより接触を抑える対策を実施しております。また、手指や備品の消毒を徹底し、社内感染防止に取り組み、生産体制の維持を図っております。しかしながら、当社または当社の事業活動に関係する調達、生産、物流等の企業様において、感染拡大が発生した場合、原材料の調達ならびに製品生産の遅れ、販売先からの受注減少が予想され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大によるマイナス影響額は、2021年3月期(以下「次期」)の売上高は、スマートフォンや自動車向けディスプレイ需要の落ち込みにより、現時点では2020年3月期比15~20%の減少を見込んでいます。売上高減少に伴う利益の減少は避けられないものの、当期上期に実施した構造改革の効果が次期は通年で生じることにより、次期の固定費は当期比で約200億円低減する見込みであるほか、売上高の積上げ及び更なる固定費、変動費の削減に取り組むことにより、新型コロナウイルスによる営業利益への影響を最小限に抑え、業績の改善を目指してまいります。

 

(26) 継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは、当連結会計年度において3期連続で営業損失及び重要な減損損失を、6期連続で親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、第1四半期から第3四半期までの四半期連結会計期間末において債務超過の状態が続いたことにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。当該状況を解消するため、当社グループは、事業ポートフォリオの見直しや人員削減を含む構造改革の実行に加え、2018年からは資金繰りの抜本的な改善及び上場会社として適切な純資産額水準の確保に向けて、大規模な資本性資金の注入を含む支援を頂けるスポンサーの選定を開始し、当社の主要株主であるINCJとも連携しながら、複数の金融投資家候補、当社顧客並びに取引先との接触・協議を重ねました。その結果、当社は、当社顧客及び複数の取引先から当社の資金繰りの改善に寄与する取引条件緩和の協力を得られ、また、2019年12月12日には、いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッドとの間で、資金調達に関する基本合意書を締結するに至りました。

 その後、2020年1月31日開催の取締役会において、当社はいちごトラストに対する第三者割当による株式会社ジャパンディスプレイB種優先株式(以下「B種優先株式」といいます。)の発行(調達総額504億円)及び株式会社ジャパンディスプレイC種優先株式(以下「C種優先株式」といいます。)を目的とする株式会社ジャパンディスプレイ第11回新株予約権(以下「第11回新株予約権」といいます。)の発行(B種優先株式の発行と併せて「いちごトラスト第三者割当」といいます。)による資金調達を実施することを決議し、同日付でいちごトラストとの間で資本提携契約を締結しました。また、同日付の取締役会決議に基づき、INCJとの間で、いちごトラスト第三者割当の実行等を条件とした(ⅰ)INCJに対する第三者割当の方法によるA種優先株式の発行(調達総額1,020億円、以下「A種優先株式第三者割当」といいます。)に関するPreferred Share Subscription Agreementを新たに締結するとともに、2019年8月27日付の公表内容を一部変更するため、(ⅱ)INCJからの総額500億円の借入に関するAmended and Restated Senior Facility Agreement(以下「本シニア・ローン変更契約」といいます。)及び(ⅲ)当社が保有する株式会社JOLEDの株式全ての代物弁済によるINCJへの譲渡(以下「本代物弁済」といい、本シニア・ローン及びA種優先株式第三者割当と併せて「本リファイナンス」といいます。)契約につき、変更覚書を締結しました。2020年3月25日開催の臨時株主総会において、いちごトラスト第三者割当及びA種優先株式第三者割当の実行が決議され、同3月26日に各出資払込も完了しました。また、同日に本リファイナンスも実施され、本シニア・ローン変更契約の履行を完了したことで有利子負債は約1,483億円の純減となったほか、本代物弁済に伴う株式売却益約306億円を計上しました。以上の結果、当連結会計年度末現在、債務超過を解消しております。さらに、当社は、2020年3月13日付でいちごトラストと締結した基本合意に基づき、いちごトラストに対する第三者割当による株式会社ジャパンディスプレイD種優先株式(以下「D種優先株式」といいます。)の発行(調達総額50億円)及び株式会社ジャパンディスプレイE種優先株式を目的とする株式会社ジャパンディスプレイ第12回新株予約権の発行(行使された場合の最大調達額は554億円であり、最大504億円の調達を目的とした第11回新株予約権の全部は放棄)による追加の資金調達の最終契約締結に向けて、いちごトラストと協議を進めてまいります。なお、INCJからは、既存の借入金について、当社の要望がある場合には2019年8月7日付短期借入金(元本総額200億円)の返済期限を1年間延長し、2019年9月2日付短期借入金(元本総額200億円)の返済期限についても最大2年間延長する準備がある旨の通知を受領しております。以上により、当社は、長期安定資金を確保し、自己資本比率を高め、引き続き財務体質を改善してまいります。また、2020年3月31日付で公表しました当社白山工場生産設備等の譲渡により固定費の更なる削減を進めるほか、成長市場をターゲットとした設備投資、LTPS及びAdvanced-LTPSを共通技術基盤とした高付加価値製品の事業化推進等による製品ポートフォリオの改善により、黒字体質の安定化に向けた改善策を実施していく方針であります。一方で、今後の新型コロナウイルスの影響による消費の落ち込みに伴う売上減少やサプライチェーンの再停滞等により当社が見込む安定的な業績改善が遅れた場合、当面の資金繰りに影響を及ぼす可能性を勘案すると、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 

(27) 株式の希薄化に関するリスク

当社は、2020年7月21日付の取締役会において、いちごトラストへのD種優先株式及び第12回新株予約権の発行の決議を行っております。いちごトラストに対しD種優先株式及び第12回新株予約権が発行された場合、いちごトラストによりD種優先株式の全てについて転換価額50円をもって、第12回新株予約権の行使により発行されるE種優先株式の全てについて転換価額24円をもって当社普通株式に転換された場合に、いちごトラストに交付される当社普通株式数は2,408,329,640株(議決権数24,083,296個)になります。

また、当社は、2020年3月26日、いちごトラストに対しB種優先株式及び第11回新株予約権の発行を、同日、INCJに対しA種優先株式の発行を、それぞれ行いました。INCJによりA種優先株式の全てについて転換価額225円をもって当社普通株式に転換された場合にINCJに交付される当社普通株式数は453,333,333株(議決権数4,533,333個)となり、また、いちごトラストによりB種優先株式の全てについて転換価額50円をもって当社普通株式に転換された場合にいちごトラストに交付される当社普通株式数は1,008,000,000株(議決権数10,080,000個)、第11回新株予約権の行使により発行されるC種優先株式の全てについて転換価額50円をもって当社普通株式に転換された場合にいちごトラストに交付される当社普通株式数は1,008,000,000株(議決権数10,080,000個)となります(なお、当社は、D種優先株式及び第12回新株予約権の発行に先立ち、いちごトラストが当該時点で保有するC種優先株式を対象とする第11回新株予約権の全部を放棄する旨合意しております。)。

これらにより、当社普通株式の1株当たりの株式価値及び持分割合が希薄化し、当社株価に悪影響を及ぼすおそれがあります。

 

(28) 割当先が親会社となるリスク

2020年3月26日付取締役会決議に基づくいちごトラストへのB種優先株式の転換及び第11回新株予約権の発行並びに2020年7月21日付の取締役会決議に基づく同社へのD種優先株式の転換及び第12回新株予約権の発行に伴い、いちごトラストが保有する当社普通株式に係る議決権保有割合は最大80.2%となることが見込まれ、同社は当社の親会社に該当することになります。

当社の経営方針についての考え方や利害関係が同社との間で常に一致するとの保証はなく、同社による当社の議決権行使及び保有株式の処分の状況等により、当社の事業運営及び当社普通株式の需給関係等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(29) 資金繰りに関するリスク

当社は新型コロナウイルスの更なる感染拡大やそれによる実体経済への影響が徐々に顕在化している状況を受けて、事業環境の変動を注視してまいりましたが、世界的な感染拡大の結果、中国以外の地域でも政府による生産活動の制限等によりサプライチェーンへの影響が生じるとともに、当社の事業の中心であるスマートフォン向けディスプレイ市場や成長分野である車載ディスプレイ市場においては顧客からの需要減少が生じる事態となり、当社の業績及び手許現金及び預金残高が想定よりも落ち込むこととなりました。また、直近でも一部地域において再度の感染拡大のリスクが懸念されており、感染拡大リスクの世界的な収束はなおも見通せず、今後当社の受注量がさらに減少することも想定されます。こうした状況下、当社事業や財務への影響がなおも正確に見通せない状況が続いており、今後新型コロナウイルスの影響の更なる長期化等によって当社の受注状況、取引先との協議状況や事業活動等に悪影響が生じることで、追加的な資金需要が生じた場合には、当社の手許現金及び預金残高が当社の事業価値の維持に最低限必要と見込まれる水準を下回る可能性が否定できません。

 

2 【沿革】

年月

概要

2002年10月

東京都千代田区神田練塀町に中小型液晶ディスプレイ製造及び関連製品の開発、設計、製造及び販売を事業目的とする(株)日立ディスプレイズ(資本金100億円)を設立。
(株)日立製作所より、日立顕示器件(蘇州)有限公司、深圳日立賽格顕示器有限公司、及び高雄日立電子股份有限公司を取得し子会社化。

2003年7月

(株)日立デバイスエンジニアリングを吸収合併し、(株)日立ディスプレイデバイシズと(株)日立ディスプレイテクノロジーズへ会社分割。

2008年3月

 

(株)日立製作所100%出資から、(株)日立製作所50.2%、キヤノン(株)24.9%、松下電器産業(株)(現パナソニック(株))24.9%出資に変更。

2010年6月

(株)日立製作所がパナソニック(株)が保有する(株)日立ディスプレイズの全株式を譲受。

2010年7月

千葉県茂原市に(株)日立ディスプレイプロダクツを設立。

2011年4月

(株)日立ディスプレイデバイシズ及び(株)日立ディスプレイテクノロジーズを吸収合併。

2011年9月

東京都千代田区丸の内に中小型ディスプレイデバイス及び関連製品の開発、設計、製造及び販売を事業目的とした(株)ジャパンディスプレイ統合準備会社が発足。

2011年11月

(株)産業革新機構、(株)日立製作所、(株)東芝、ソニー(株)の4社が(株)日立ディスプレイズ、東芝モバイルディスプレイ(株)、ソニーモバイルディスプレイ(株)の統合契約を締結。

2012年2月

(株)ジャパンディスプレイ統合準備会社が海外販売子会社4社(JDI Display America, Inc.、JDI Europe GmbH、JDI Taiwan Inc.、JDI Korea Inc.)を設立。

2012年3月

(株)ジャパンディスプレイ統合準備会社が海外販売子会社2社(JDI China Inc.、JDI Hong Kong Limited)を設立。

 

(株)ジャパンディスプレイ統合準備会社が社名を(株)ジャパンディスプレイ(旧(株)ジャパンディスプレイ)に変更。

 

(株)日立製作所がキヤノン(株)が保有する(株)日立ディスプレイズの全株式を譲受。

 

旧(株)ジャパンディスプレイが(株)日立ディスプレイズの全株式を取得。

 

日立顕示器件(蘇州)有限公司がSuzhou JDI Devices Inc.へ社名変更。

 

深圳日立賽格顕示器有限公司がShenzhen JDI Inc.へ社名変更。

 

高雄日立電子股份有限公司がKaohsiung Opto-Electronics Inc.へ社名変更し、KOE Europe Ltd. 、KOE Asia Pte.Ltd.、KOE Americas, Inc.を設立。

 

旧(株)ジャパンディスプレイがソニー(株)、(株)東芝、(株)日立製作所よりそれぞれソニーモバイルディスプレイ(株)、東芝モバイルディスプレイ(株)、(株)日立ディスプレイズの全株式を取得。

2012年4月

(株)日立ディスプレイズが(株)ジャパンディスプレイイーストへ社名変更。

 

(株)日立ディスプレイプロダクツが(株)ジャパンディスプレイイーストプロダクツへ社名変更。

2012年7月

(株)ジャパンディスプレイイーストが索尼(中国)有限公司より、素尼移動顕示器(蘇州)有限公司を取得し子会社化。

2012年8月

素尼移動顕示器(蘇州)有限公司がSuzhou JDI Electronics Inc.へ社名変更。

2013年1月

(株)ジャパンディスプレイイーストを存続会社とし、同社の親会社である旧(株)ジャパンディスプレイ、旧(株)ジャパンディスプレイの子会社である(株)ジャパンディスプレイセントラル、(株)ジャパンディスプレイウェスト、及び(株)ジャパンディスプレイイーストの子会社である(株)ジャパンディスプレイイーストプロダクツを吸収合併する合併契約を締結。

2013年4月

上記合併を実施し、(株)ジャパンディスプレイイーストは(株)ジャパンディスプレイへ社名変更。本社を東京都港区へ移転。

2013年6月

ナノックス(株)より、Nanox Philippines Inc.の株式の81%を取得。

 

茂原工場において第6世代LTPS液晶ラインでの量産開始。

2014年3月

東京証券取引所市場第一部に株式を上場。

 

 

 

 

年月

概要

2016年12月

白山工場において第6世代LTPS液晶ラインでの量産開始。

2018年3月

Shenzhen JDI Inc.の全株式を譲渡。

2018年5月

Suzhou JDI Devices Inc.の全株式を譲渡。

2018年6月

能美工場に係る資産等を譲渡。

2020年3月

Ichigo Trustに対する第三者割当増資を実施。Ichigo Trustが筆頭株主となる。

 

 

 

以下は、2013年4月に合併するまでの当社の沿革図であります。

 

(画像は省略されました)


 

※株式会社ジャパンディスプレイウェストは2010年4月にエプソンイメージンデバイス株式会社から、中小型TFT液晶ディスプレイ事業資産の一部を譲り受けました。

(5) 【所有者別状況】

普通株式

 

 

2020年6月30日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数 100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数(人)

17

35

687

198

237

81,329

82,503

所有株式数
(単元)

682,968

164,333

2,898,040

712,650

15,929

3,987,414

8,461,334

32,400

所有株式数の
割合(%)

8.07

1.94

34.25

8.42

0.19

47.13

100.00

 

 

A種優先株式

 

2020年6月30日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数 100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数(人)

1

1

所有株式数
(単元)

10,200,000

10,200,000

所有株式数の
割合(%)

100.00

100.00

 

 

 

B種優先株式

 

2020年6月30日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数 100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数(人)

1

1

所有株式数
(単元)

6,720,000

6,720,000

所有株式数の
割合(%)

100.00

100.00

 

 

3 【配当政策】

利益配分につきまして、当社グループは、株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しております。当連結会計年度(2020年3月期)は、事業環境の悪化及び構造改革の実施に伴う特別損失の計上等により親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなったことから、誠に遺憾ながら無配とさせていただきます。次期(2021年3月期)の配当につきましては、厳しい事業環境が続くことが想定されることに加え、今後構造改革を実施する見通しであることから、無配とさせていただきます。

当社は「毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めておりますが、年間の配当回数は決定しておりません。剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
 

 

(2) 【役員の状況】

① 役員一覧

男性8名 女性1名 (役員のうち女性の比率11.1%)

イ.取締役の状況

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数(株)

取締役
取締役会議長
指名委員会委員長
報酬委員会委員長

スコット キャロン

1964年12月6日生

1988年4月

MIPS Computer Systems, Inc.

1991年9月

スタンフォード大学 アジアパシフィックリサーチセンター

1994年3月

日本開発銀行 設備投資研究所 客員研究員

1994年8月

バンカーズ・トラスト・アジア証券会社 東京支店

1997年3月

モルガン・スタンレー証券会社

2000年6月

プルデンシャルplc 日本駐在員事務所 駐日代表

2001年5月

PCAアセット・マネジメント(株)(プルデンシャルplc傘下) 代表取締役

2002年4月

モルガン・スタンレー証券会社

2003年1月

同社 株式統括本部長

2006年5月

いちごアセットマネジメント(株) 代表取締役社長(現任)

2008年10月

いちご(株) 代表執行役会長

2008年11月

同社 取締役会議長 兼 代表執行役会長(現任)

2012年5月

(株)チヨダ 社外監査役

2014年3月

CaaStle Inc. Independent Director(現任)

2015年5月

(株)チヨダ 社外取締役

2017年7月

いちご投資顧問(株) 執行役会長

2020年3月

当社 代表取締役会長

2020年6月

当社 代表取締役会長 兼 会長執行役員

2020年6月

富士通(株) 社外取締役(現任)

2020年8月

当社 取締役 兼 代表執行役会長(現任)

(注)2

取締役
監査委員会委員

植木 俊博

1956年3月1日生

1981年4月

大日本インキ化学工業(現DIC)(株) 入社

1981年11月

日本アイ・ビー・エム(株) 入社

1998年4月

同社 液晶開発製造本部長

2000年6月

米IBM本社 Distinguished Engineer

2001年4月

日本アイ・ビー・エム(株) 技術理事

2004年8月

NVTech(株) 取締役 研究開発担当

2007年3月

Videocon Displays Research(株) 代表取締役社長

2010年4月

(株)ブイ・テクノロジー 執行役員 兼 技術開発部長

2012年4月

AvanStrate(株) CTO

2012年10月

同社代表取締役社長 兼 CEO

2016年7月

日本電解(株) 取締役

2016年9月

同社代表取締役社長 兼 CEO

2019年5月

当社 社長室 特命担当

2019年10月

当社 執行役員 COO 兼 前工程生産本部長

2020年6月

当社 執行役員

2020年8月

当社 取締役(現任)

(注)2

 

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数(株)

取締役
監査委員会委員長
(半常勤)

中野 伸之

1959年1月13日生

1983年4月

伊藤忠商事(株) 入社

2002年4月

同社 航空宇宙部 部長代行

2005年5月

ROHM Semiconductor U.S.A LLC 代表取締役社長

2013年1月

サンデン(株)(現サンデンホールディングス(株))入社 グローバル経営企画管理担当

2014年2月

(株)産業革新機構(現(株)産業革新投資機構) 入社 執行役員Value Enhancement Group マネージングディレクター

2015年6月

ルネサスエレクトロニクス(株) 社外取締役

2018年6月

当社 取締役

2018年9月

(株)INCJ 執行役員

2020年3月

当社 取締役 退任

2020年6月

(株)INCJ 退社

2020年8月

当社 取締役(現任)

(注)2

取締役
指名委員会委員
報酬委員会委員
(非常勤)

桒田 良輔

1958年5月29日生

1984年4月

デュポンジャパンリミテッド入社

1998年4月

同社 Display Materials グローバルビジネスマネージャー

2001年12月

E Ink Corporation Business Director

2004年4月

同社 Global Sales/Marketing Vice President

2010年10月

凸版印刷(株) 経営企画本部副本部長

2013年4月

Innova Dynamics,Inc. Global Sales/Marketing Vice President

2016年2月

(株)Project Far East 代表取締役社長(現任)

2019年6月

当社 取締役(現任)

(注)2

取締役
指名委員会委員
報酬委員会委員
(非常勤)

東  伸之

1964年3月31日生

1987年4月

(株)野村総合研究所 入社

1998年4月

野村證券(株) 入社

2000年7月

野村プリンシパル・ファイナンス(株) 出向

2011年12月

野村證券(株) 復帰

2012年4月

(株)産業革新機構(現(株)産業革新投資機構) 入社 投資事業グループマネージングディレクター

2017年4月

(株)JOLED 社外取締役(現任)

2017年6月

当社 取締役 就任

2018年6月

当社 取締役 退任

2018年9月

(株)INCJ 出向 執行役員 投資事業グループマネージングディレクター(現任)

2020年3月

当社 取締役(現任)

(注)2

 

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数(株)

取締役
指名委員会委員
報酬委員会委員
(非常勤)

小関 珠音

1965年10月30日生

1989年3月

一橋大学 経済学部卒業 学士(経済学)

1989年4月

(株)日本興業銀行

2003年3月

一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 経営・金融専攻(修士課程)修了 修士(経営)

2004年3月

べリングポイント(株)(現PwCコンサルティング合同会社)

2005年3月

一橋大学大学院 国際企業戦略研究科公共政策専攻(修士課程)修了 修士(経営法)

2005年4月

GCA(株)

2006年8月

(株)dimmi 代表取締役

2012年2月

イノベーションドライブ合同会社

2012年4月

横浜市立大学 国際総合科学部 特別契約准教授

2013年3月

東京大学大学院 工学系研究科 先端学際工学専攻(博士課程)修了 博士(学術)

2013年12月

山形大学工学部 産学連携准教授

2014年1月

(株)幹細胞イノベーション研究所 取締役

2014年4月

山形大学工学部 客員准教授(現任)

2014年5月

(株)幹細胞&デバイス研究所 取締役

2016年4月

大阪市立大学 大学院創造都市研究科 准教授

2018年2月

(株)幹細胞&デバイス研究所 顧問(現任)

2018年4月

大阪市立大学 大学院都市経営研究科兼商学部 准教授(現任)

2020年8月

当社 取締役(現任)

(注)2

取締役
監査委員会委員
(非常勤)

川嶋 俊昭

1947年6月14日生

1970年4月

アーサー・アンダーセン会計事務所 入所

1982年12月

ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社入社 同社最終役職 CFO兼CAO

1999年2月

合弁会社日興ソロモン・スミス・バーニー証券会社 財務本部長

2004年1月

日本法人日興シティグループ証券(株) 常務執行役員 財務本部長

2006年1月

同社 顧問

2010年6月

同社 退社

2010年7月

川嶋公認会計士事務所 開業

2011年11月

シティバンク銀行(株) 社外監査役

2012年6月

旧(株)ジャパンディスプレイ 監査役

2013年4月

当社 監査役

2017年9月

タカラレーベン不動産投資法人 監督役員(現任)

2018年3月

ストームハーバー証券(株)社外監査役(現任)

2020年8月

当社 取締役(現任)

(注)2

 

(注) 1.取締役中野伸之、桒田良輔、東伸之、小関珠音及び川嶋俊昭は、社外取締役であります。

2.2020年8月26日開催の定時株主総会終結の時から1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までであります。

3.取締役植木俊博、中野伸之、小関珠音及び川嶋俊昭は新任の取締役であり、2020年8月26日開催の定時株主総会により選任されております。

 

 

ロ.執行役の状況

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数(株)

代表執行役会長

スコット キャロン

1964年12月6日生

イ.取締役の状況に記載のとおり

(注)

代表執行役社長
CEO

菊岡  稔

1962年9月8日生

1986年4月

(株)日本興業銀行(現(株)みずほフィナンシャルグループ) 入行

1992年3月

米国ニューヨーク州弁護士資格取得

2000年5月

メリルリンチ証券会社 投資銀行部門 Director

2004年9月

日東電工(株) 経営企画部 部長

2004年12月

同社 米国派遣、米 Nitto America 副社長

2006年4月

同社 メンブレン事業部長 兼 米Hydranautics社 CEO

2011年6月

同社 理事 経営統括部門長

2014年10月

日本電産(株) 常務執行役員

2017年4月

当社 入社 財務ユニット長

2017年10月

当社 財務統括部長

2018年10月

当社 執行役員 財務統括部長

2019年5月

当社 常務執行役員 CFO 兼 財務IR統括部長

2019年9月

当社 代表取締役社長 兼 社長執行役員 CEO

2020年8月

当社 代表執行役社長 兼 CEO(現任)

(注)

執行役
CFO

大河内 聡人

1968年3月12日生

1990年4月

三井住友信託銀行(株) 入社

2001年7月

(株)KPMG FAS

2003年7月

(株)産業再生機構

2006年9月

日本GE(株) GEキャピタル事業開発本部 ディレクター

2014年6月

日本電産(株) CFO戦略室 室長

2016年2月

当社 戦略本部ビジネスアライアンス部 SGM

2017年10月

当社 経営戦略統括部 ビジネスアライアンス部 部長

2018年4月

当社 経営改革推進室

2018年11月

当社 事業改革統括部 統括部長

2019年5月

当社 執行役員 事業改革統括部 統括部長

2019年6月

当社 執行役員 事業開発統括部 統括部長

2019年10月

当社 執行役員 経営企画本部長 兼 ファイナンス本部長

2020年6月

当社 執行役員 CFO

2020年8月

当社 執行役 兼 CFO(現任)

(注)

 

(注) 選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結後最初に招集される取締役会終結の時までであります。

 

② 社外役員の状況

社外取締役は、企業経営等に関する豊富な経験と見識に基づく発言を行っていただくことにより、取締役会における意思決定及び業務執行の監督を適切に行うことに貢献しています。

社外取締役の独立性については当社が定めた基準のもと、会社法に定める社外取締役の要件を満たして社外取締役として選任されたものの中から、一般株主と利益相反が生ずるおそれがない者を社外独立役員(具体的には次の要件に該当しない者)として選定しています。

a.当社を主要な取引先とする者又はその業務執行者
b.当社の主要な取引先又はその業務執行者
c.当社から役員報酬以外に多額の金銭その他財産を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家
d.最近において上記のa、b又はcのいずれかに該当していた者
e.次の(ⅰ)から(ⅳ)までのいずれかに掲げる者の二親等内の親族
    (ⅰ)上記aからdまでに掲げる者
    (ⅱ)当社の子会社の業務執行者
    (ⅲ)当社の子会社の業務執行者でない取締役
    (ⅳ)最近において(ⅱ)~(ⅲ)又は当社の業務執行者に該当していた者

 

当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他利害関係については次のとおりであります。

役職

氏名

兼任の状況

社外取締役

中野 伸之

無し

社外取締役

桒田 良輔

(株)Project Far East 代表取締役社長

社外取締役

東  伸之

(株)INCJ 執行役員 ※1

(株)JOLED 社外取締役

社外取締役

小関 珠音

大阪市立大学 大学院都市経営研究科兼商学部 准教授

(株)幹細胞&デバイス研究所 顧問

山形大学工学部 客員准教授

社外取締役

川嶋 俊昭

川嶋公認会計士事務所 所長

タカラレーベン不動産投資法人 監督役員

ストームハーバー証券株式会社 社外監査役

 

※1 東 伸之の兼務先である株式会社INCJは、当社の発行済株式に係る議決権数の14.10%に相当する普通株式及びA種優先株式1,020,000,000株を保有する大株主であります。

 
③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

監査委員会の職務を補助するため、内部監査部を監査委員会事務局とし、内部監査部は、内部監査の基本方針、年度計画、予算等について監査委員会へ事前に報告し、監査委員会からの意見を求めるとともに、監査委員会に対して継続的に職務の執行状況及び発見事項等を報告する等、監査委員会と情報交換及び緊密な連携を図ります。また、監査委員会は、必要に応じ、指名委員会及び報酬委員会との間で、相互に情報・意見交換等を行う等、随時連携を図ります。
 また、会計監査人は内部統制部門と連携して、子会社を含む内部統制監査を行い、その監査結果を監査委員会に対して報告します。内部監査部門は、会計に関しては子会社を含む内部統制システムのなかで会計監査人と連携してモニタリングを行い、会計以外の事項に関しては、内部統制システムのなかで独自に監査を行い、その監査結果を監査委員会に報告します。

 

(賃貸等不動産関係)

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 当社は、石川県において遊休不動産(土地含む。)を有しています。なお、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は、次のとおりであります。

連結貸借対照表計上額(百万円)

当連結会計年度末の時価(百万円)

当連結会計年度期首残高

当連結会計年度増減額

当連結会計年度末残高

50,925

50,925

49,927

 

(注)1.連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。
2.当連結会計年度増減額のうち、主な増加は事業用資産の遊休化に伴う資産の振替(51,468百万円)であり、主な減少は減価償却費の計上(542百万円)であります。
3.当連結会計年度末の時価は、主として社外の不動産鑑定士による不動産鑑定評価書に基づいて算定した金額(指標等を用いて調整を行ったものを含む。)であります。

   4.上記の連結貸借対照表計上額及び時価は不動産のみを対象とし集計したもので、動産等含む工場一体の時価は評価額が異なります。

 

また、当該賃貸等不動産に関する2020年3月期における損益は、次のとおりであります。

連結損益計算書における金額(百万円)

賃貸収益

賃貸原価

賃貸損益

その他損益

△2,667

 

(注)その他損益の主な内容は、遊休不動産に係る減価償却費及び維持管理費用1,840百万円(営業外費用に計上)、工場売却準備に係る費用827百万円(特別損失に計上)であります。

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金

主要な事業
の内容

議決権の所有
(又は被所有)
割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

JDI Display
America,Inc.

米国
カリフォルニア州

200

千USD

中小型ディスプレイの販売

100.0

当社グループが製造した中小型ディスプレイの販売を行っている。
役員の兼任2名

JDI Europe GmbH
(注)4

ドイツ
ミュンヘン市

5,000

千EUR

中小型ディスプレイの販売

100.0

当社グループが製造した中小型ディスプレイの販売を行っている。

役員の兼任1名

JDI Korea Inc.

韓国
ソウル市

600

百万KRW

中小型ディスプレイの販売

100.0

当社グループが製造した中小型ディスプレイの販売を行っている。
役員の兼任2名

JDI China Inc.

中国
上海市

2,500

千USD

中小型ディスプレイの販売

100.0

当社グループが製造した中小型ディスプレイの販売を行っている。
役員の兼任4名

JDI Hong Kong Limited.
(注)2.4

香港

1,500

千HKD

中小型ディスプレイの販売

100.0

当社グループが製造した中小型ディスプレイの販売を行っている。

Suzhou JDI Electronics
Inc.
(注)2

中国
蘇州市

1,043

百万元

TFT液晶モジュールの後工程製造

100.0

後工程の製造委託
役員の兼任3名

Kaohsiung Opto-
Electronics Inc.
(注)1

台湾
高雄市

887

百万NTD

液晶モジュールの設計・製造

100.0
[100.0]

後工程の製造委託
役員の兼任3名

Nanox Philippines Inc.

フィリピン

954

百万円

TFT液晶モジュールの後工程製造

81.0

後工程の製造委託 
役員の兼任1名

JDI Taiwan Inc.
(注)2.5

台湾
台北市

3,570

百万NTD

中小型ディスプレイの販売等

100.0

当社グループが製造した中小型ディスプレイの販売等。
役員の兼任3名

その他1社

 

 

 

 

 

(その他の関係会社)

 

 

 

 

 

Ichigo Trust

英国領

ケイマン諸島

638,500

百万円

日本企業への投資に特化した資産運用

(44.26)

資本業務提携契約を締結しております。

役員の兼任1名

 

(注) 1.「議決権の所有(又は被所有)割合」欄の[内書]は間接所有であります。

2.特定子会社に該当しております。

3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

4.JDI Hong Kong Limited.及びJDI Europe GmbHについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

  主要な損益情報等

 

JDI Hong Kong Limited.

JDI Europe GmbH

(1) 売上高

362,724百万円

53,330百万円

(2) 経常利益

805百万円

1,671百万円

(3) 当期純利益

673百万円

1,144百万円

(4) 純資産額

3,482百万円

5,788百万円

(5) 総資産額

77,490百万円

19,707百万円

 

5.債務超過会社であり、2020年3月末時点で債務超過額は5,346百万円であります。

6.関連会社であった(株)JOLEDは、2020年3月26日付で全ての株式を代物弁済により譲渡したことに伴い、持分法適用範囲から除外しております。  

 

【製造原価明細書】

 

 

 

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

区分

注記
番号

金額(百万円)

構成比
(%)

金額(百万円)

構成比
(%)

Ⅰ 材料費

 

355,743

56.3

275,868

56.6

Ⅱ 労務費

 

28,653

4.5

24,375

5.0

Ⅲ 経費

247,499

39.2

187,309

38.4

  当期総製造費用

 

631,896

100.0

487,553

100.0

  期首仕掛品たな卸高

 

19,072

 

18,147

 

合計

 

650,969

 

505,700

 

  期末仕掛品たな卸高

 

18,147

 

8,586

 

  当期製造原価

 

632,821

 

497,114

 

 

 

 

 

 

 

 

原価計算の方法

原価計算の方法は、標準原価による総合原価計算であり、原価差額は期末においてたな卸資産及び売上原価に配賦しております。

 

※ 主な内訳は次のとおりであります。

 

項目

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

外注加工費(百万円)

155,044

125,767

 

 

※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。

 

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

荷造及び発送費

4,368

百万円

3,058

百万円

給料諸手当

8,743

 〃

7,071

 〃

賞与引当金繰入額

2,087

 〃

1,480

 〃

退職給付費用

1,160

 〃

626

 〃

外注費

4,184

 〃

2,810

 〃

研究開発費

3,780

 〃

3,857

 〃

 

 

1 【設備投資等の概要】

当連結会計年度の設備投資については、生産設備の増強などを目的とした設備投資を継続的に実施しております。 当連結会計年度中において実施いたしました当社グループの設備投資の総額は10,466百万円(連結投資額)で、その主なものは茂原工場における生産設備投資額1,257百万円、石川工場における生産設備投資額1,344百万円及び海外後工程設備の投資額2,578百万円であります。

また、当社は、2020年3月31日で、当社顧客との間で白山工場に係る一部生産設備等の譲渡に関する最終契約を締結いたしました。

 

【借入金等明細表】

 

区分

当期首残高
(百万円)

当期末残高
(百万円)

平均利率
(%)

返済期限

短期借入金

130,843

42,055

2.4

1年以内に返済予定の長期借入金

長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。)

30,000

53,680

1.1

  2025年

合計

160,843

95,735

 

(注) 1.平均利率については、期末借入金に対する加重平均利率を記載しております。

2.長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年間の返済予定額は次のとおりであります。

 

1年超2年以内
(百万円)

2年超3年以内
(百万円)

3年超4年以内
(百万円)

4年超5年以内
(百万円)

長期借入金

3,680

50,000

 

 

【社債明細表】

 

会社名

銘柄

発行年月日

当期首残高(百万円)

当期末残高 (百万円)

利率

(%)

担保

償還期限

(株)ジャパンディスプレイ

第1回無担保転換社債型新株予約権付社債(劣後特約付)

2017年
1月11日

25,000

 

無担保社債

2024年
1月11日

合計

 ―

25,000

 ―

 ―

 ―

 

 

(注)転換社債型新株予約権付社債の内容

 

発行すべき

株式の内容

新株予約権の発行価額

株式の
発行価格(円)

発行価額の総額
(百万円)

新株予約権の行使により

発行した株式の発行価額の総額(百万円)

新株予約権の付与割合(%)

新株予約権の行使期間
 

代用払込みに関する事項

(株)ジャパンディスプレイ普通株式

無償

391

25,000

100

自 2019年1月11日
至 2023年12月27日

 

 ※各本新株予約権の行使に関しては、当該各本新株予約権が付された本社債を出資するものとする。

 

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値97,382 百万円
純有利子負債49,997 百万円
EBITDA・会予N/A
株数(自己株控除後)846,165,797 株
設備投資額10,466 百万円
減価償却費19,208 百万円
のれん償却費1,452 百万円
研究開発費10,237 百万円
代表者代表執行役社長 兼 CEO 菊岡 稔
資本金190,562 百万円
住所東京都港区西新橋三丁目7番1号
会社HPhttp://www.j-display.com/

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