1年高値8,523 円
1年安値4,705 円
出来高3,836 千株
市場東証1
業種電気機器
会計米国
EV/EBITDA13.6 倍
PBRN/A
PSR・会予3.6 倍
ROAN/A
ROICN/A
β1.00
決算3月末
設立日1950/12/23
上場日1963/3/1
配当・会予110 円
配当性向33.9 %
PEGレシオ3.1 倍
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:7.0 %
利益(百万円)
営利5y CAGR・予想:5.6 %
純利5y CAGR・予想:4.9 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び関係会社)は、コンポーネント(コンデンサ・圧電製品など)、モジュールの電子部品並びにその関連製品の開発及び製造販売を主たる事業として行っております。

 

 各社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。

 

[電子部品の製造・販売]

提出会社

 当社は、各種電子部品の中間製品である半製品を生産し、国内外の生産会社へ供給しております。また、当社グループ内で完成品まで加工した製品を、国内外の得意先及び販売会社へ販売しております。

 

販売会社

 販売会社は、当社グループ内で生産された製品の販売及び販売仲介を行っております。重要な販売会社である米国の「Murata Electronics North America, Inc.」、中国の「Murata Company Limited」、「Murata Electronics Trading (Shanghai) Co., Ltd.」、オランダの「Murata Electronics Europe B.V.」及び韓国の「Korea Murata Electronics Company, Limited」では、当社及び関係会社で生産された製品を販売しております。

 

生産及び販売会社

 生産及び販売会社は、主に当社が供給した半製品を完成品まで加工し、製品として当社及び販売会社に納入するとともに、当社及び関係会社で生産された製品を得意先に販売しております。重要な生産会社である「㈱福井村田製作所」、「㈱出雲村田製作所」、「㈱富山村田製作所」、「㈱小松村田製作所」、「㈱金沢村田製作所」、「㈱岡山村田製作所」、「㈱小諸村田製作所」、「㈱東北村田製作所」、中国の「Wuxi Murata Electronics Co., Ltd.」、「Shenzhen Murata Technology Co., Ltd.」、「Murata Energy Device Wuxi Co., Ltd.」、「Foshan Murata Minmetals Materials Co.,Ltd.」、シンガポールの「Murata Electronics Singapore(Pte.) Ltd.」、及びフィリピンの「Philippine Manufacturing Co. of Murata, Inc.」では、コンポーネント、モジュールを製造しております。

 

統括会社

 統括会社は、当該地区でのマーケティング活動及び関係会社の統括管理を行っております。重要な統括会社である中国の「Murata (China) Investment Co., Ltd.」では、中華圏でのマーケティング、エンジニアリング活動及び中国販売会社の統括管理を行っております。

 

[その他]

 従業員の福利厚生、不動産の賃貸、製品・ソフトウェアの開発・販売等に関する業務を行う関係会社があります。

 

 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

 

 

(画像は省略されました)

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績

 ①経営成績の概要

当連結会計年度の世界の経済情勢は、米国と中国による貿易摩擦が激しさを増し、中国での景気の減速が明確になりました。米国は良好な雇用環境が継続したものの、景気見通しが徐々に悪化しました。また、欧州は通商問題を抱える中で製造業の低迷により経済が軟化しました。さらに年度の終わりにかけて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって世界各地域で経済活動が停滞し、世界経済に悪影響を及ぼしました。

当社グループが属するエレクトロニクス市場は、5G(第5世代移動通信システム)関連の需要が拡大しましたが、電子機器の生産調整や電子部品の在庫調整もあり、幅広い用途で需要に弱さが見られました。カーエレクトロニクス向けは自動車の販売台数が減少した一方で、環境対応や安全性の向上により部品搭載点数増加のトレンドは継続しました。

そのような中、当連結会計年度の売上高は、基地局向けやカーエレクトロニクス向けで積層セラミックコンデンサが増加したものの、スマートフォン向けで樹脂多層基板やリチウムイオン二次電池、積層セラミックコンデンサが減少し、為替変動(前連結会計年度比2円16銭の円高)の影響もあり、前連結会計年度比2.6%減の1,534,045百万円となりました。

利益につきましては、コストダウン活動による増益要因はあったものの、操業度低下や製品価格の値下がり、減価償却費の増加に加え、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による当社グループ海外生産拠点の稼働停止などの減益要因により、営業利益は前連結会計年度比5.1%減の253,247百万円、税引前当期純利益は同5.0%減の254,032百万円、当社株主に帰属する当期純利益は同11.6%減の183,012百万円となりました。

「中期構想2021」において重視する経営指標としてROIC(Return on Invested Capital)(税引前)を掲げております。当連結会計年度のROIC(税引前)は、中長期的な電子部品需要の増加を見据えて、建物や生産能力増強のための設備投資により投下資本が増加したほか、営業利益が減少したことにより、前連結会計年度比2.8ポイント減の16.1%となりました。

 

 

前連結会計年度

(2018年4月1日~2019年3月31日)

当連結会計年度

(2019年4月1日~2020年3月31日)

増  減

金額(百万円)

百分比(%)

金額(百万円)

百分比(%)

金額(百万円)

増減率(%)

売上高

1,575,026

100.0

1,534,045

100.0

△40,981

△2.6

営業利益

266,807

16.9

253,247

16.5

△13,560

△5.1

税引前当期純利益

267,316

17.0

254,032

16.6

△13,284

△5.0

当社株主に帰属する

当期純利益

206,930

13.1

183,012

11.9

△23,918

△11.6

ROIC(税引前)   (%)

18.9

-

16.1

-

△2.8

-

対米ドル平均為替レート(円)

110.91

-

108.75

-

△2.16

-

対ユーロ平均為替レート(円)

128.40

-

120.83

-

△7.57

-

(注)ROIC(税引前)=営業利益/投下資本(固定資産+たな卸資産+売上債権-仕入債務)

 

事業別セグメントについては、コンポーネントは、リチウムイオン二次電池がスマートフォン向けや電動工具向けで減少したほか、コンデンサが幅広い用途で需要が減少したことにより、売上高が1,098,320百万円(前連結会計年度比3.7%減)で事業利益(※)が249,651百万円(同20.0%減)、モジュールは、通信機器用モジュールがスマートフォン向けで大きく伸長したことにより、売上高が478,630百万円(同2.6%増)で事業利益が49,431百万円(同241.6%増)、その他は売上高が59,234百万円(同42.2%減)で事業利益が5,717百万円(同46.0%減)となりました。

(※)「事業利益」は売上高から事業に直接帰属する費用を控除した利益であります。

 

 

 ②製品別の売上高概況

当連結会計年度の製品別の売上高を前連結会計年度と比較した概況は、以下のとおりであります。

なお、当連結会計年度より製品別の区分を見直し、従来区分表示しておりました「通信モジュール」と「電源他モジュール」をまとめた区分として「モジュール」のみとしております。なお、増減比較のため前連結会計年度比についても製品区分を組替えた後の金額を用いて算出しております。

 

〔コンデンサ〕

この区分には、積層セラミックコンデンサなどが含まれます。

当連結会計年度は主力の積層セラミックコンデンサについて、5G(第5世代移動通信システム)導入が牽引する基地局向けや、カーエレクトロニクス向けに売上が増加しましたが、電子機器の生産調整や電子部品の在庫調整の影響を受けて幅広い用途で需要に弱さが見られました。

その結果、コンデンサの売上高は前連結会計年度に比べ2.6%減の559,438百万円となりました。

 

〔圧電製品〕

この区分には、表面波フィルタ、発振子、圧電センサなどが含まれます。

当連結会計年度は表面波フィルタが値下げの進行によりスマートフォン向けで減少しました。

その結果、圧電製品の売上高は前連結会計年度に比べ6.7%減の129,254百万円となりました。

 

〔その他コンポーネント〕

この区分には、リチウムイオン二次電池、コイル、EMI除去フィルタ、センサ、コネクタ、サーミスタなどが含まれます。

当連結会計年度は、コイルがスマートフォン向けやPC向けで増加したものの、リチウムイオン二次電池がスマートフォン向けや電動工具向けで振るいませんでした。

その結果、その他コンポーネントの売上高は前連結会計年度に比べ7.4%減の363,029百万円となりました。

 

〔モジュール〕

この区分には、近距離無線通信モジュール、樹脂多層基板、多層モジュール、通信機器用モジュール、電源モジュール、多層デバイスなどが含まれます。

当連結会計年度は、樹脂多層基板や近距離無線通信モジュールがハイエンドスマートフォン向けで減少したものの、通信機器用モジュールがスマートフォン向けで大きく伸長しました。

その結果、モジュールの売上高は前連結会計年度に比べ2.6%増の478,619百万円となりました。

 

 ③用途別の売上高概況

当連結会計年度の用途別の売上高を前連結会計年度と比較した概況は、以下のとおりであります。

 

〔AV〕

当連結会計年度は、デジタルカメラ向けで近距離無線通信モジュールやリチウムイオン二次電池が減少しました。

その結果、AV用途の売上高は前連結会計年度に比べ12.2%減の61,046百万円となりました。

 

〔通信〕

当連結会計年度は、基地局向けで積層セラミックコンデンサが大きく増加しました。また、スマートフォン向けで樹脂多層基板やリチウムイオン二次電池、積層セラミックコンデンサが減少したものの、通信機器用モジュールが増加しました。

その結果、通信用途の売上高は前連結会計年度に比べ4.1%増の792,165百万円となりました。

 

〔コンピュータ及び関連機器〕

当連結会計年度は、タブレットPC向けでリチウムイオン二次電池や樹脂多層基板が減少したほか、プリンター向けで電源モジュールが減少しました。

その結果、コンピュータ及び関連機器用途の売上高は前連結会計年度に比べ7.5%減の230,469百万円となりました。

 

 

〔カーエレクトロニクス〕

当連結会計年度は、自動車の販売台数は減少したものの、部品点数増加のトレンドは継続したことにより車載用積層セラミックコンデンサの売上が増加しました。

その結果、カーエレクトロニクス用途の売上高は前連結会計年度に比べ2.5%増の263,533百万円となりました。

 

 ④生産、受注及び販売の実績

イ)生産実績

 当連結会計年度の製品別の生産実績は、下表のとおりであります。

 

生産実績

(2019年4月1日~2020年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

前連結会計

 年度比(%)

 

コンデンサ

544,303

36.2

△19.5

 

圧電製品

121,997

8.1

△13.2

 

その他コンポーネント

358,288

23.9

△10.4

 

コンポーネント計

1,024,588

68.2

△15.8

 

モジュール

478,446

31.8

1.9

 

1,503,034

100.0

△10.8

 (注)1.金額は、販売価格で表示しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.以下の製品別諸表については、主たる事業である電子部品並びにその関連製品の生産、受注及び販売の実績を記載しております。

4.当連結会計年度より製品別の区分を見直し、従来区分表示しておりました「通信モジュール」と「電源他モジュール」をまとめた区分として「モジュール」のみとしております。なお、増減比較のため前連結会計年度比についても製品区分を組替えた後の金額を用いて算出しております。

 

ロ)受注実績

 当連結会計年度の製品別の受注高及び受注残高は、下表のとおりであります。

 

受注高

(2019年4月1日~2020年3月31日)

受注残高

(2020年3月31日現在)

金額

(百万円)

構成比

(%)

前連結会

計年度比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

前連結会

計年度比

(%)

 

コンデンサ

538,529

35.7

△2.2

109,363

45.5

△16.1

 

圧電製品

132,220

8.8

△2.5

20,524

8.6

16.9

 

その他コンポーネント

362,600

24.1

△7.0

60,950

25.4

△0.7

 

コンポーネント計

1,033,349

68.6

△4.0

190,837

79.5

△8.8

 

モジュール

473,700

31.4

0.2

49,319

20.5

△9.1

 

1,507,049

100.0

△2.7

240,156

100.0

△8.8

 (注)1.金額は、販売価格で表示しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

ハ)販売実績

 当連結会計年度の製品別の販売実績は、下表のとおりであります。

 

販売実績

(2019年4月1日~2020年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

  前連結会計

  年度比(%)

 

コンデンサ

559,438

36.6

△2.6

 

圧電製品

129,254

8.4

△6.7

 

その他コンポーネント

363,029

23.7

△7.4

 

コンポーネント計

1,051,721

68.7

△4.8

 

モジュール

478,619

31.3

2.6

 

1,530,340

100.0

△2.6

 (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ニ)用途別販売実績

 当連結会計年度の用途別の販売実績は、下表のとおりであります。

 

販売実績

(2019年4月1日~2020年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

  前連結会計

  年度比(%)

 

AV

61,046

4.0

△12.2

 

通信

792,165

51.8

4.1

 

コンピュータ及び関連機器

230,469

15.0

△7.5

 

カーエレクトロニクス

263,533

17.2

2.5

 

家電・その他

183,127

12.0

△22.1

 

1,530,340

100.0

△2.6

 (注)1.当社推計値に基づいております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)財政状態

 当連結会計年度末の総資産は、主に有形固定資産の増加により、前連結会計年度末に比べ201,337百万円増加し、2,250,230百万円となりました。主に建物の投資とコンデンサを中心とした生産能力増強のための投資を実行したことによるものです。負債は、社債の増加やオペレーティングリース負債の計上により前連結会計年度末に比べ111,070百万円増加し、555,423百万円となりました。主に中長期的な電子部品需要を見据えた設備投資を行うために社債を発行し資金を調達したことによるものです。資本は、主に利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ90,267百万円増加し、1,694,807百万円となりました。株主資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.0ポイント低下の75.3%となりました。

 

(3)キャッシュ・フロー

 ①キャッシュ・フローの状況

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加が14,481百万円、未払税金の減少が9,631百万円となりましたが、キャッシュ・フローの源泉となる当期純利益が182,982百万円、減価償却費が140,267百万円となったことなどにより、350,334百万円のキャッシュ・インとなりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ70,492百万円の増加となりました。

 

 

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資項目の償還及び売却が30,666百万円となりましたが、建物や生産能力増強を中心とした有形固定資産の取得による支出が285,935百万円、有価証券及び投資項目の購入が27,018百万円となったことなどにより、284,431百万円のキャッシュ・アウトとなりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ19,310百万円の増加となりました。

 

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが59,926百万円となりましたが、設備投資を行うための資金調達を目的とした社債の発行による増加が49,889百万円、短期借入金の増加が27,993百万円となったことなどにより、17,650百万円のキャッシュ・インとなりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ33,896百万円の減少となりました。

 

 ②資本の財源及び資金の流動性

イ)財務戦略と経営資源の配分に関する考え方

 当社グループは、健全な財務体質と高い資本効率を両立することを目指し、市場環境・競争環境に応じた最適な経営資源配分を行ってまいります。

 財務体質については、事業環境の変化に機敏に対応し、持続的な利益成長を達成するとともに、厳しい環境下においても経営の安定を維持し、金融市場の市況悪化等のリスクへ備えるため自己資本の充実に努めております。また、信用格付は「AA(信用力は極めて高く、優れた要素がある)」(格付投資情報センターによる)を維持し、資金調達が必要な場合に円滑且つ低コストの調達を可能としております。

 資本効率については、ROIC(税引前)20%を目標としております。この目標を実現するため、経営資源の配分についてはポートフォリオ経営を実践し、「中期構想2021」において5G導入でさらに成長する通信市場、電装化が進展する自動車市場を基盤事業と位置付け、経営資源を集中してまいります。また、当連結会計年度末における当社グループの資本コスト(WACC)は7.4%となっており、税引後ベースの比較においても安定的にROICが資本コストを上回る構造を維持しております。

株主還元についても重視しており、長期的な企業価値の拡大と企業体質の強化を図りながら、1株当たり利益を増加させることにより、配当の安定的な増加に努めることを基本方針とし、中期的に30%程度の配当性向の実現を目指しております。また、次事業年度以降につきましては、配当の安定的な増加に努めるという基本方針の一層の実践を図るため、単年度の業績の影響を受けにくいDOE(株主資本配当率)を株主還元指標として採用し、中期的に配当性向30%程度を目安にDOE4%以上を実現することといたします。

 

ロ)資金調達と手許流動性

 当社グループは、設備投資及びその他の事業資金については、自らの事業活動により獲得した内部資金で対応することを基本方針としておりますが、事業の成長に向けた投資や運転資金のために資金需要が生ずる場合には、時々の金融市場の状況を踏まえた適切な手段により外部から調達することとしており、現時点においては銀行からの借入及び国内普通社債発行による資金調達を実施しております。健全な財務体質を維持し、また主要な取引先金融機関と良好な関係を構築しており、今後の事業資金の調達に関して問題はないと認識しております。

完全子会社の資金需要に対しては、原則として銀行など外部からの資金調達を行なわず、当社及び関係会社からのグループファイナンスにより対応しており、資金調達の一元化と資金効率の向上を図っております。

また、当社グループは、事業活動による資金需要への機動的な対応と金融市場の市況悪化等のリスクを最小限に抑えるため、必要な資金流動性を確保しております。当連結会計年度における現金及び預金、短期投資、有価証券の流動性資金の残高は376,160百万円となり月平均売上高2.9ヶ月相当の流動性を確保しております。事業投資の原資として手許資金を保有しているため、投機目的の運用は行わず、信用リスクが小さいと考えられる銀行への預金など、安全性の高い金融商品に分散して資金を保有しております。なお、当連結会計年度における社債及び借入金等の有利子負債の残高は201,474百万円となっております。また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は302,320百万円となっております。

 

(4)重要な会計方針及び見積

 当社グループの連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。ただし、関連当事者情報については、連結財務諸表規則に従って開示しております。

 連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産・負債の計上金額、偶発資産・負債の開示情報及び収益・費用の計上金額に影響する見積や仮定を使用する必要があります。

 当社グループは、連結財務諸表の作成において以下のものを重要な会計方針と考えておりますが、全ての会計方針の包括的な記載を目的としたものではありません。当社グループの重要な会計方針については連結財務諸表注記事項Ⅰに記載しております。

 なお、当社グループを取り巻く環境や状況の変化により、これらの見積や仮定が実際の結果と異なる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響は不透明ではありますが、新型コロナウィルスの感染拡大が上期中に収束し、下期から需要が回復に向かうことを前提として、中長期的に軽微であると判断しており、見積や仮定に与える影響は限定的であります。

 

イ)たな卸資産

 当社グループは、たな卸資産を主として総平均法による低価法により評価しております。たな卸資産の売却可能性や劣化度合いを定期的に見直しており、需要動向及び市況の変化に基づく過剰や長期滞留、陳腐化を考慮して評価減を行っております。実際の需要動向や市況が想定した見積より悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。

 

ロ)有価証券及び投資有価証券

 当社グループは、市場性がなく容易に決定できる公正価値のない持分証券は、同一発行体の同一又は類似取引などの観察できる価格の変動を加減算することで測定、評価損益を純損益に計上しております。売却可能負債証券は、公正価値が取得原価又は償却原価を一定割合又は一定期間下回った場合、価格の下落が一時的でないと判断し、減損処理を行っております。また、未実現損失が一定期間を超えて発生した場合、公正価値が回復するまでに売却する予定や必要性及び発行体の格付などを考慮して、減損処理の必要性を判断しております。発行体の経営状態が悪化した場合、もしくは市場において悪影響を与える事象が発生した場合には、追加の評価損や減損処理が必要となる可能性があります。

 

ハ)長期性資産の減損及び処分

 当社グループは、必要に応じて、事業別資産グループごとの保有及び使用中の長期性資産の帳簿価額と割引前将来見積キャッシュ・フローを比較することにより、減損の要否を判定しております。長期性資産の帳簿価額に減損が生じていると判断した場合、当該資産の帳簿価額が公正価値を超える金額を減損損失として認識しております。また、除却対象の長期性資産については、除却予定時期を期限として耐用年数の見直しを行い、売却予定の長期性資産については、帳簿価額又は売却に要する費用控除後の公正価値のうちいずれか低い価額で評価されます。割引前将来見積キャッシュ・フロー、除却予定時期及び公正価値の変更を要した場合には、追加の損失が発生する可能性があります。

 

ニ)のれん及びその他の無形資産

 当社グループは、のれん及び耐用年数が確定できない無形資産は償却を行わず、年1回及び減損の可能性を示す事象の発生又は状況の変化が生じた時点で減損テストを行うこととしております。全てののれんは、企業結合のシナジー効果から便益を享受する報告単位に配分されます。報告単位の帳簿価額が公正価値を上回る場合、その報告単位に配分されたのれんの帳簿価額を限度とし、当該差額をのれんの減損損失として認識しております。報告単位の公正価値は、主として割引キャッシュ・フロー法により社内で評価しておりますが、必要に応じ、第三者による評価を活用しております。この手法は、将来の見積キャッシュ・フロー、報告単位ごとのリスクを反映した割引率、永久成長率等多くの見積り及び前提を使用しております。また、将来の見積キャッシュ・フローに使用される前提は、当社グループが決定した事業計画に基づいており、過去の経験、製品及び技術動向、市場データ、現在及び見込まれる世界経済の状況を考慮しております当社グループは、将来キャッシュ・フロー及び公正価値の見積は合理的であると考えておりますが、事業遂行上予測不能の変化に起因して将来キャッシュ・フロー及び公正価値が当初の見積を下回った場合には、のれんの減損損失を追加計上する可能性があります。

 

 

ホ)退職給付

 当社グループは、従業員の退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算を行う際に使用する基礎率に基づいて算出しております。基礎率には、割引率及び年金資産の長期運用利回りや、最新の統計データに基づく退職率・死亡率・昇給率が含まれます。割引率は長期国債の利回りを参考に決定しております。また、年金資産の長期運用利回りは、投資対象資産の資産区分ごとの将来収益に対する予測や過去の運用実績に加えて、長期国債の利回りなどを考慮して決定しております。基礎率の変更は、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与えます。割引率の低下は、退職給付債務を増加させ、数理計算上の差異の償却により翌期以降の退職給付費用を増加させます。また、年金資産の長期運用利回りの低下は、期待運用収益の減少により退職給付費用を増加させます。

 

へ)繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、その実現可能性を将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高い継続的なタックス・スケジュール等を検討することで判断しており、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、相応の評価性引当金を計上しております。将来の利益計画が実現できない等の要因に基づき繰延税金資産の実現可能性が低下した場合、評価性引当金の追加計上が必要となる可能性があります。

 

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「独自の製品を供給して文化の発展に貢献する」ことを中核とした社是にもとづく経営を実践しております。当社グループの価値創造プロセスは、社是を共有する世界中の従業員が、CS(顧客満足)とES(従業員満足)を大切な価値観とおき、コアコンピタンスである「グローバルネットワークと顧客層の厚み」、「技術開発力」、「モノづくり力」を練磨し、それらを「組織連携力」により結び付け総合力を発揮していくことで新たな価値を創出し、社会から求められる製品を迅速かつ安定的に供給していくサイクルを回し続けることにあります。

技術、製品開発においては、「新しい電子機器は新しい電子部品から、新しい電子部品は新しい材料から」を基本理念におき、セラミックスなどの電子材料技術をはじめ、高周波技術、回路設計技術、薄膜・微細加工技術などのプロセス技術、生産設備の開発技術などの各種要素技術の研究開発に注力しております。その成果を有機的に融合して、通信機器、情報・コンピュータ関連機器からカーエレクトロニクスに至るさまざまなアプリケーションに不可欠な積層セラミックコンデンサや圧電製品、ノイズ対策製品、高周波デバイス、回路モジュール等の電子部品の創出に努めております。

当社グループは、これらを会社の経営の基本方針とし、その思いを込めたスローガン「Innovator in Electronics」を全従業員で共有し、協力者との共栄を図りながら、豊かで持続可能な社会の実現に貢献するよう努めております。

 

当社グループの価値創造プロセス

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(2)目標とする経営指標

営業利益率及びROIC(Return on Invested Capital)(税引前)を重視する経営指標としております。特に、資本効率の向上により企業価値の向上を図るためROICを重視しており、健全かつ持続的に成長するため目指すべき水準として、20%を目標値として設定しております。

 

※ROIC(税引前)= 営業利益 / 投下資本(固定資産+たな卸資産+売上債権-仕入債務)

※ROICの計算式の分子は、一般的には税引後営業利益が用いられますが、当社グループにおける事業部門の収益性の評価には税引前営業利益を使用していることから、それに準じるものです。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び経営課題とその対応

当連結会計年度を初年度とした3カ年の取り組み方針である「中期構想2021」では、通信市場・自動車市場を重点成長市場と位置づけており、成長機会を的確に捉え、競争優位を確立することで事業拡大を図っております。また、健全で持続的な成長を実現するために3つの全社方針を掲げて取り組みを行っております。第一に、ポートフォリオ経営による適切な経営資源配分を実践し、さらなる顧客価値の創造を目指します。次に、資本・労働生産性を飛躍的に向上させると同時に、需要変動に対応する安定的な供給体制を構築してまいります。そして、事業規模の拡大に対応できる強固な経営基盤を再構築するとともに、当社グループが及ぼす社会や環境への影響を十分に認識し、これらに配慮した事業運営を行ってまいります。

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(4)会社の経営環境と対処すべき課題

①成長市場での事業機会獲得

「通信市場での競争優位の追求」

スマートフォンを中心とするモバイル通信機器の生産台数の成長は鈍化傾向にありますが、機器の高機能化による電子部品の員数増加と新製品需要の増加に伴う高付加価値化が依然見込まれます。特に、当連結会計年度では、中国を中心に5Gサービスが立ち上がり、基地局やデータセンター等の情報通信インフラ向け需要が拡大しており、大容量の積層セラミックコンデンサや多層デバイスチップ、通信機器用モジュールなどの売上が伸びております。今後についても、5Gの性能を活用したアプリケーションに必要とされる高度な顧客ニーズを解決できる技術力、製品力の提供により、競争優位を保ち市場シェアの維持、拡大に努めます。

 

「自動車市場を次の収益の柱へ」

通信市場とともに今後の電子部品需要を牽引する自動車市場を次の収益の柱とすべく、注力しております。自動車市場では電動化と自動運転化の進展に伴い、半導体の搭載個数が増加することで半導体周辺に使われるコンポーネントを中心とした電子部品の需要が拡大しており、車載用コンデンサの売上が増加しました。また、安全走行のためのセンサ、車外とデータ通信を行う無線モジュールの需要も確実な伸びが見込まれており、顧客に安心をもたらす「高信頼性」を共通価値とし、センシング、通信、小型、ノイズ対策など、当社グループの強みを活かした幅広いラインナップを揃え、成長をさらに持続させます。

 

②3つの全社課題に対する取り組み状況

「ポートフォリオ経営の実践」

この課題を解決して目指す姿は、顧客から1番に選ばれる「グローバルNO.1部品」で構成され、またそれぞれの技術や製品を組み合わせて設計し提案することにより、さらなる顧客価値を創造していることです。そのために、全社最適の視点でより効率的なリソース配分を行うための仕組みを構築する必要があり、施策として事業性評価モデルの導入に努めております。この導入により、ポートフォリオ管理を自律自浄的に運営し、持続的成長が可能な強固な組織づくりを目指しております。

 

「飛躍的な生産性向上と安定的な供給体制の構築」

この課題を解決して目指す姿は、顧客の求める質を満たしながら、飛躍的な資本・労働生産性の向上と、需要変動に対応する安定的な供給体制を同時に達成できている状態です。IoT(Internet of Things)の積極的な活用とともに、制約条件やムダを排除し最適化、標準化も図りながら総合的に取り組み、モノづくりの効率を高めます。特に、自動車市場でのビジネス拡大のためにはさらなる品質への取り組み強化が必要となっており、要求される品質の変化を予知し、予防的な処置を通じて不良を作らないモノづくり、不具合の是正をタイムリーに行えるモノづくりに挑戦しております。また、民生市場を中心とした激しい需要変動に追随し、安定的な供給体制を構築するために、サプライチェーン全体を一元的に管理し、意思決定から実行までを高速化、高精度化するための業務プロセスとそれをサポートするシステムの構築を進めております。

 

「人と組織と社会の調和」

この課題を解決して目指す姿は、社会から信頼される会社であり、従業員一人ひとりの成長と事業の成長に合わせて、仕事の仕組みや組織を進化させ、変化する事業機会に対応できていることです。これまでも独自の製品で文化の発展に貢献することで社会課題と向き合ってきましたが、当連結会計年度は社会課題と当社グループの関係性、貢献領域をあらためて見直す時期と考え、次項の「マテリアリティの特定における基本方針」に基づき、当社グループとステークホルダーにとって重要な課題(マテリアリティ)の洗い出しを行いました。これらについて、目標値を定め事業との調和を図りながら社会課題への貢献の取り組みを加速してまいります。また、当社は、経営上の最も重要な課題の一つとしてコーポレート・ガバナンスを位置づけており、会社が健全かつ持続的に発展・成長していくため、常に最適な経営体制を整備し、機能させるよう引き続き取り組んでまいります。

 

マテリアリティの特定における基本方針

世界中に広がる全従業員が共有するスローガン「Innovator in Electronics」で定義されている「環境や社会に対して、主体的により良い方向に働きかけていく」は、これまで社会課題について取り組んできた姿勢であり、これからも大切にし続けることです。当社グループは、事業を通した社会課題の解決に貢献することを基本方針としております。

 

当社グループのマテリアリティ

当社グループが重点的に取り組む領域をあらためてマテリアリティとして定義しました。事業を通した社会課題の解決(機会)と事業プロセスにおける社会課題への取り組み(リスク)に分け、重点課題を設定しております。当社グループの技術が創出するイノベーションによって社会課題の解決に貢献し、事業活動において社会に与える影響を常に把握し改善することで、企業価値の向上を実現してまいります。

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③新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響

世界の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行による実体経済の悪化が強く懸念されており、各国では急激な景気後退を防ぐために大胆な景気刺激策を講じることが検討されていますが、感染収束時期が見通せない中でその効果は不透明な状況です。

一方、当社グループが属するエレクトロニクス市場においても、短期的には新型コロナウイルス感染症の影響による電子部品需要の落ち込みが懸念されるものの、中長期的には通信市場における5G(第5世代移動通信システム)導入、自動車の電装化の進展などにより、電子部品需要が拡大する見通しは変わらないと見込んでおります。

このような事業環境が当社グループに与える影響は不透明ではありますが、次第に需要は回復すると見込んでおり、「中期構想2021」に掲げる「①成長市場での事業機会獲得」及び「②3つの全社課題」が今後も重要であることから、継続してこれらの課題に取り組んでまいります。

なお、当社グループが取り組んでいる新型コロナウイルス感染症の感染予防と感染拡大防止については、「2事業等のリスク (19)災害・感染症等による事業活動の停止について」をご参照ください。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。ただし、以下に記載された項目以外のリスクが生じた場合においても、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

当社では、代表取締役社長を委員長とするCSR統括委員会の下部委員会としてリスク管理委員会を設置しております。この委員会は、担当執行役員を委員長とし、総務、人事、経理、財務、企画、広報、知的財産、環境、情報システム、法務などの部門長で構成され、全社的なリスク案件についての対策を検討しております。そして、リスクの把握については、各リスクの主管部門が年2回、当社グループが現在直面しているリスク、あるいは近い将来に予想されるリスクを抽出・評価し、対策を策定し、リスク管理委員会でそれらの内容を審議し必要に応じて追加対策を指示しております。各リスクは、発生頻度と影響度を基に分類され、取締役会等において経営陣が重要度・緊急度の高いリスクを把握し、適切なリスク対策が講じられるようにしております。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月26日)現在入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社製品の需要変動について

当社グループは、各種エレクトロニクス製品を生産する電子機器メーカーに対して、電子部品を供給することを主たる事業としております。

エレクトロニクス製品の需要動向は、世界の経済情勢に大きく左右されます。従って、経済情勢の急激な変化は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼします。加えて、特に成長性の高いエレクトロニクス製品に使用される電子部品については、実態とは乖離する部品需要が発生することもあり、その場合、当社グループは需要変動の影響をさらに増幅して受けることになります。

当社グループでは、これに対して、1)通信市場を基盤としつつ、製品ライフサイクルの比較的長い自動車市場への事業展開を推進しリスク分散を図る、2)世界経済の動向を注視し、中長期的な需要予測に基づき生産設備と必要人員を迅速に手配し生産能力を拡充する、3)IT技術の積極活用等による生産効率の継続的改善に注力する、4)生産能力や稼働日数の柔軟な調整を行う、等の対策により、需要の急激な増加への対応と余剰資産等ロスの発生を抑制するよう対策を講じております。

しかし、世界経済やエレクトロニクス産業全般の急激な変化により当社グループの製品の需要が予測を大幅に下回る事態となった場合には、手配した生産設備、人員、資材、製品等が余剰となり、当社グループの業績や財政状態の悪化をもたらす可能性があります。一方、想定を超える需要が急激に発生した場合には、顧客の要求に応じられず販売機会を逃し、そのことが将来の競争力低下に繋がる可能性があります。

 

(2)製品の価格競争について

電子部品の価格は、厳しい値下げ要請や同業者間の熾烈な競争により、恒常的に低下する傾向にあります。さらに一部の製品については、東アジア地域の電子部品メーカーが低価格品を販売していることもあり、価格競争はさらに激化する傾向にあります。

これに対して当社グループは、小型、薄型、高信頼性、低消費電力等を実現する付加価値の高い新商品の継続的な投入による平均単価の維持向上、独自の材料技術や生産技術、現場のモノづくり力を統合した継続的かつ積極的なコストダウンの推進により、売上の拡大や収益性の向上に努めております。

しかし、価格競争の一層の激化により、価格下落を補うコストダウンや売上・生産の拡大が必ずしも実現できず、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)安定調達について

資材調達におけるリスクとしては、仕入先の事業運営上のトラブル、治安の悪化、感染症の蔓延、災害(人災・自然災害)、資源の枯渇等の発生に伴う資材品の供給停止や価格高騰が想定されます。

 これに対して当社グループは、資材品の在庫政策に基づく適正在庫の確保、マルチベンダー化、仕入先の事業継続計画(BCP)体制の事前確認等を通じてそれらのリスクを低減しております。

 また、資材仕入先の生産場所をデータベース化し、災害発生時に速やかに仕入先と連携できる体制を整えるとともに、災害発生時の初動対応フローを策定し、迅速な復旧対応ができる体制を整えております。

 しかし、想定を超える規模・期間の災害等が発生した場合、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4)特定の取引先、製品への依存について

当社グループには、当連結会計年度において連結売上高の10%を超える顧客グループが1グループあります。当社グループは強みであるグローバルな販売ネットワークを駆使して、当社グループの製品を幅広い用途、顧客に販売するなど特定の顧客への依存度を下げる取り組みを実施しておりますが、当該顧客グループからの受注が減少したり、当該顧客グループ製品の販売が低迷した場合は、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループにとって、コンデンサは当連結会計年度において連結売上高の36%を超える主力製品であります。5G化の進展、CASEと呼ばれる自動車産業の変革による需要機会は大きく、今後も継続して当事業の強化を図っていくとともに、通信用デバイス、モジュール、バッテリー事業等の拡大により収益の多角化を進めてまいります。しかし、コンデンサを代替しうる革新技術、製品の出現、強力な競合の台頭は、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)新技術・製品の開発について

当社グループが属する電子部品業界は、技術革新のスピードが加速し、製品のライフサイクルが短期化しており、将来にわたって当社グループの売上高を維持・拡大していくためには、革新的な新製品の開発を適切なタイミングで実施していくことが重要となっております。

当社グループでは、新技術や新製品開発に必要な研究開発投資を継続的かつ積極的に行っており、売上高に占める研究開発費の割合は6~7%で電子部品業界の中でも比較的高い水準にあります。

研究開発のテーマについては、将来の市場、製品及び技術動向の予測に基づいて選定し、研究開発活動の各段階において研究開発成果の評価を行うなど、その実効性と効率性の向上に努めております。

しかし、市場、製品動向の変化や当社グループの技術を代替しうる技術革新が予測を超えて起こった場合には、期待した製品需要の減退、開発期間の長期化や開発費用の増大を招き、将来の企業経営に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)海外での事業展開について

当社グループの海外売上高比率は90%を超えており、生産・販売等の事業活動をグローバルに展開しております。従って、当社グループの業績は、進出当該国・地域の政情、為替、税制等の法制度、金融・輸出入に関する諸規制、社会資本の整備状況、その他の地域的特殊性、及びこれらの諸要因の急激な変化の影響を受ける傾向にあります。

当社グループは、海外展開にあたり、市場や顧客の変化を的確にとらえ、高品質の製品と充実したサービスを提供できる体制を構築すべく、販売拠点は世界の主要市場を網羅できる地域に、生産拠点は採算性、周辺市場の拡大予測、生産コスト等から総合的に判断して配置することとしております。また、新たな国への進出に際しては、そのリスクを慎重に検討、評価した上で判断しております。その上で、進出した地域への貢献を重視し、価値向上に努め、国々での信頼を勝ち得る努力をしております。

一方で、昨今、米中の貿易摩擦や輸出規制に代表される国際情勢の変化が大きく、直接・間接的に事業に影響を及ぼす可能性があります。当社グループ連結売上高の約50%、生産高の約20%を中華圏が占めており、中国の内外情勢による経営へのインパクトは高まっております。これに対して、多方面から情報を収集し有事に迅速に対応できる体制の構築に努めており、加えて、事業継続計画(BCP)の観点からのアセアン等での生産強化による多極化、日本を含めた代替生産体制の実現等を進めております。しかし、想定を超える政治・経済・社会的要因の急激な変化が起きた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)M&A、業務提携、戦略的投資について

当社グループは、新技術の獲得、新たな事業領域への進出、既存事業の競争力強化などを目的に、必要に応じてM&A、業務提携、戦略的投資を実施しております。

当社グループは、このような他社との協業に際しては、対象となる市場や事業並びに相手先企業の経営状況などのリスク分析を行った上で判断しております。また、該当案件について定期的に検証を実施し、必要に応じて戦略の軌道修正を図り、協業の有効性を高めております。

しかし、市場環境や競争環境の著しい変化、提携当事者間の利害の不一致、買収した企業や事業の顧客基盤の変化又は人材の流出などにより、計画通り事業を展開することができず、投下資金の未回収や追加的な費用の発生、のれん及び長期性資産の減損損失などにより、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8)顧客の信用リスクについて

当社グループは、世界各地の電子機器メーカーに対して電子部品を供給しておりますが、エレクトロニクス市場は事業環境の変化が激しいことから、当社グループが売上債権を有する顧客に財務上重要な問題が発生する可能性があります。

当社グループの売上は、大手電子機器メーカーを中心に多数の顧客に分散しており、また取引条件は顧客に対する継続的な信用リスク評価を勘案して設定するよう努めております。

しかし、エレクトロニクス製品の大幅な需要変動、エレクトロニクス業界での企業再編や技術革新、災害や感染症による操業の停止などにより、当社グループの重要な顧客の事業環境が急激に悪化した場合には、売上債権の一部が回収不能となることも想定され、そのことが当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)為替変動について

当社グループの海外売上高比率は約91%と高く、またグローバルに事業を展開していることから、生産・販売等の事業活動が為替変動の影響を大きく受けます。また、為替変動は当社グループの外貨建取引から発生する収益・費用及び資産・負債の円換算額を変動させ、業績及び財政状態に影響を及ぼします。当連結会計年度において為替変動が営業利益に及ぼす影響は、米ドルに対して円高方向に1円変動した場合に年間約45億円の減益となっております。

当社グループでは、為替変動リスクを軽減させるため、海外での販売について為替の変動を販売価格に反映させるよう努めており、また為替変動による損益への影響をヘッジする目的で外貨建取引金額の一定比率に対して為替予約契約を締結しております。

しかし、これらの対策を講じても為替変動による影響を完全に排除することは困難であり、米ドルなど他の通貨に対して、円高が急激に進んだり長期に及んだ場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)資金について

当社グループは、設備投資及びその他の事業資金については、自らの事業活動により獲得した内部資金で対応することを基本方針としておりますが、事業の成長に向けた投資や運転資金のために資金需要が生ずる場合には、時々の金融市場の状況を踏まえた適切な手段により外部から調達することとしており、現時点においては銀行からの借入及び国内普通社債発行による資金調達を実施しております。金融市場の不安定化により、金融機関が貸出を圧縮した場合、円の金利が上昇した場合、また格付機関による当社信用格付けの引下げの事態が生じた場合などには、資金調達の制約を受け、資金調達コストが増加し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、事業活動による資金需要への機動的な対応と金融市場の市況悪化等のリスクを最小限に抑えるため必要な資金流動性を確保しております。事業投資の原資として手許資金を保有しているため、投機目的の運用は行わず、信用リスクが小さいと考えられる銀行への預金など、安全性の高い金融商品に分散して資金を保有しております。しかし、金融市場の急激な変化、又は保有する預金や債券の信用リスクの増大等に伴い金融資産に損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)公的規制とコンプライアンスについて

当社グループは、国内及び諸外国・地域において、商取引、独占禁止法、知的財産権、製造物責任、環境、労務、租税等の法規制、事業投資の許認可、輸出入規制など、様々な公的規制の適用を受けて事業を行っております。これらの公的規制に違反した場合、監督官庁による処分、訴訟の提起、さらには事業活動の停止に至るリスクや企業ブランド価値の毀損、社会的信用の失墜等のリスクがあります。

当社グループでは、公的規制の対象領域ごとに主管する部門を決め、公的規制に対応した社内ルールを定めるなど、未然に違反を防止するための方策を講じ、適時にモニタリングを実施しております。

さらに、これらの取り組みに加え、当社ではコンプライアンス推進委員会を設け、法令遵守のみならず、役員・従業員が共有すべき倫理観、遵守すべき倫理規範等を「企業倫理規範・行動指針」として制定し、当社グループにおける行動指針の遵守並びに法令違反等の問題発生を全社的に予防するとともに、コンプライアンスの実効性を担保するため、コンプライアンス上の問題を報告する通報窓口を社内・社外に設けております。

しかし、グローバルに事業を展開するなかで、国や地域において、公的規制の新設・強化や想定外の適用等により、結果として当社グループが公的規制に抵触することになった場合には、事業活動に制約が生じたり、公的規制を遵守するための費用が増加するなど、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(12)品質問題について

当社グループは、各種エレクトロニクス製品を生産する電子機器メーカーに対して電子部品を供給しておりますが、顧客において当社グループの製品の品質に起因する事故、市場回収、生産停止等が生じた場合、顧客の損失に対する賠償責任を問われる可能性があります。また、自動車の電装品の増加に伴って、当社グループの自動車市場向けの売上は増加しており、市場回収に至った際に業績に与える影響度も増大しております。

当社グループは、製品の生産にあたり、設計審査、製品アセスメント、内部品質監査、工程管理、各種評価試験、仕入先など協力者への監査・指導、並びにM&A先や業務提携先との仕組みの融合等を通じ、開発段階から出荷に至る全ての段階で品質の作り込みや製品コンプライアンスの遵守を行う品質保証体制整備に努めております。

しかし、現時点での技術、管理レベルを超える事故が発生する可能性は皆無ではなく、品質に関わる重大な問題が起こった場合には、多額の損害賠償金の支払や売上の減少又は当社グループ製品に対する信頼の低下等により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)環境規制について

当社グループは、国内外において、大気汚染、水質汚濁、土壌・地下水汚染、廃棄物処理、製品に含有する化学物質など、様々な環境法令の規制を受けております。当社グループでは、これら法令を遵守し、事業活動を進めておりますが、地球環境保全の観点、事業の継続的な発展の観点において、今後ますます国内外での環境規制が強化され、これに適応するための費用の増大が予想されます。特に、近年では資源循環と事業との調和も重要性を強く認識しており、リデュース・リユース・リサイクル(3R)の広い視野をもとに継続的な廃棄物削減の取り組みを進めております。この他、化学物質の使用に関する規制や揮発性有機溶剤の大気放出に関する規制への対応など、環境保全に関する当社グループの課題認識とその対応に関して、担当執行役員を委員長とする環境委員会を組織し、当社グループ全体で対策を推進しております。

しかし、環境規制への適応が極めて困難な場合、想定を超える費用の発生や事業からの部分撤退、当社グループへの社会的信頼が損なわれる可能性も想定され、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)気候変動によるリスクについて

当社グループは、気候変動対策に関して、継続的な省エネ施策に取り組みCO2排出量の抑制に努め、太陽光発電を含めた再生可能エネルギーの導入に取り組んでおります。また、SBT(Science Based Target)のガイドラインに沿って、当事業におけるCO2排出量を2021年度に140万t-CO2以下という目標を定めており、目標必達に向け、新たな制度導入を検討しております。また、2020年1月には、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)提言に賛同の意を表明しました。今後は気候変動に関するリスク・機会を抽出し、シナリオ分析に沿って財務影響の開示を進めてまいります。気候変動対策に関する当社グループの課題認識とその対応に関して、担当執行役員を委員長とする温暖化防止委員会を組織し、当社グループ全体で対策を推進しております。

しかし、ステーク―ホルダーからの要請への適応が極めて困難な場合、想定を超える費用の発生や当社グループへの社会的信頼が損なわれる可能性も想定され、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(15)情報セキュリティについて

当社グループは、社内情報処理の多くをIT化しており、入手した取引情報や個人情報の大半を電子データとして蓄積しております。電子データは瞬時にコピーしたり改ざんすることが技術的に可能であり、蓄積した電子データが不正アクセスや不正使用により外部へ流出したり、検知できないまま改ざんされる恐れがあります。

当社グループが持続的に成長を続けるためには、技術ノウハウをはじめとする企業機密を含め、会社の資産である情報を守ることが必要であります。そのため、リスク管理委員会の下部組織として情報セキュリティ分科会を設置し、情報セキュリティ施策の整備と運用の浸透を図っております。

情報セキュリティ基本方針、情報セキュリティ管理規定を制定し、国内外の全役員・従業員が情報セキュリティについて理解し、情報を正しく取り扱えるよう、日本語、英語、中国語の3ヶ国語で作成した「情報セキュリティガイドブック」の配付、情報セキュリティに関するメールマガジンの発行及び階層別の社内研修やセキュリティテスト等を実施しております。

また、当社グループの企業機密や個人情報の漏えい、サイバーアタックによる企業活動の停止などを抑止するため、全社のパソコンや利用サービスへのマルウェア対策、インターネット通信の監視、ID管理とアクセスコントロール、脆弱性の診断とその対応などを実施しております。また、グローバルで各種ログを監視し、セキュリティ事故になりうるインシデントへの対応体制も構築し、日々変化するサイバー攻撃への対応・対策を進めております。なお、サイバーセキュリティの取り組みにおいては、評価指標を定義し、その目標値との差を管理するなどのマネジメントサイクルの実践により日々改善を図っております。

しかし、想定した防御レベルを超える技術による不正アクセスや、予期せぬ不正使用があった場合には、電子データが外部へ流出したり検知できないまま改ざんされるリスクが残り、当社グループの社会的信用に影響を及ぼすのみならず、その対応のために多額の費用負担が発生し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)知的財産権について

当社グループは、技術革新の著しい電子部品業界に属していることから、知的財産権は重要な経営資源の一つであり、知的財産権の保護、知的財産権にからむ紛争の回避は重要な経営課題であります。

当社グループでは、独自技術を保護するために、戦略的知財活動として事業に役立つ強い特許網を構築する全社的な活動をしております。特に、海外売上比率の上昇とともに海外出願を積極的に行っており、グローバルな知的財産ポートフォリオの構築を進めております。2018年度の当社グループの保有特許件数は20,595件であり、そのうち海外出願は12,474件となりました。また、事業状況の見極めと費用対効果を考慮した海外出願を行うために、積極的にPCT(特許協力条約)出願を利用しており、WIPO(世界知的所有権機関)にて公表されている2018年度のPCTに基づく国際出願ランキングにおいて、世界ランキング第29位となりました。また、材料から製品まで一貫生産体制を構築しているため、材料技術、基板技術などを独自に開発しており、数多くのノウハウを蓄積・管理しております。さらに、各事業部・開発部門に知財活動を推進する責任者及びパテントリーダーを設定し、知的財産部と協力しながら、責任者及びパテントリーダーが中心となって知財活動に取り組んでおります。また、知的財産に関する階層・職能教育、ワークショップ、パテントフォーラムなどのさまざまな社内イベントを実施することにより、当社グループ従業員の知財マインドの醸成を行っております。

しかし、当社グループの知的財産権が、第三者により無効とされる可能性、特定の地域では十分な保護が得られない可能性や知的財産権の対象が模倣される可能性もあります。このように知的財産権によって完全に保護されない場合、もしくは、機密管理しているノウハウが漏洩した場合は、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは、他社の権利を尊重するため、設計開発の適切なタイミングで、他社の知的財産権の調査及び確認を実行し、必要に応じて設計回避等の対策を行っております。しかし、当社グループの製品等が第三者の知的財産権を侵害しているとの主張を受ける可能性もあります。万一、このような主張を受けた場合、当社製品の生産・販売が制約されたり、損害賠償金・実施許諾料等の支払が発生し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(17)税務に関するリスクについて

当社グループは、世界各国で販売や生産などの事業活動を行っており、各国税務当局から多額の追徴課税を課されるリスク、さらにそれに伴って発生する信用毀損リスク及び移転価格税制の課税による二重課税リスク等の税務リスクがあります。

当社グループは、「グローバルタックスポリシー」に従い、早期に税務リスク情報を収集し、法令の立法趣旨に照らして税務処理を決定し、税務処理に不確実性が残った場合は、税務当局への事前照会や外部専門家への相談を行い不確実性の排除に努めております。また、税務専門組織を独立した組織として設置し、専門的知識と経験豊富な人材の確保・育成を行い、税務リスク極小化のための体制を整備しております。

しかし、近年のビジネスの拡大とグローバル化の進展に伴い、税務リスクが顕在化する可能性は高まっており、また、その金額的重要性も高まる傾向にあります。税務リスクが顕在化した場合は、法人税等の追加負担が発生し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)人材の採用・確保について

当社グループは、材料から商品までの一貫生産を行うとともに、主要な生産設備を内作するなど技術の独自性を追求しておりますが、技術の高度化、技術革新が加速する今日、多様な技術分野において優れた専門性を有した人材の必要性がますます高まっております。

一方、各産業分野における技術革新の進展、とりわけエレクトロニクス分野の広がりにより、当社グループが必要とする多様な技術領域の人材ニーズの産業界全体における増大や少子高齢化に伴う労働人口の減少など、優秀な人材の獲得は競争状態となっております。

これに対して当社グループでは、計画的な新卒採用に加え、ニーズに基づいた過年度卒の通年採用を実施しており、2020年10月に神奈川県横浜市に新たな研究開発拠点「みなとみらいイノベーションセンター」を設立し、重点成長市場である通信市場・自動車市場を中心とした事業に加え、エネルギー、ヘルスケア、IoTなどの新規市場向け人材やデジタルトランスフォーメーションに必要な人材の採用強化も進めてまいります。

また、能力開発を支援する教育制度の拡充、多様な社員の能力が十分に発揮できるよう適性を重視した配置や、専門系人材の適切なキャリアルートの設定、ワークライフバランス支援制度の整備により、社員のモチベーションを高め、社員の定着・育成に努めております。

しかし、雇用環境の変化などにより当社グループが求める人材の確保やその定着・育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの将来の成長に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(19)災害・感染症等による事業活動の停止について

当社グループは、事業所所在地における大規模な自然災害の発生や感染症の流行等により、事業活動が長期間停止する可能性があります。

当社グループでは、地震災害による主要製品の操業停止の影響を最小限にし、「お客様に製品を安定供給する」という責任を果たすため、事業継続計画(BCP)を策定しており、生産拠点を国内外に分散するとともに、国内全拠点において一定規模の地震災害を想定して建物・生産設備の耐震性・安全性確保、通信・情報システムのバックアップ体制、在庫による供給維持などの施策を講じております。さらに、定期的な防災訓練や事業継続訓練の実施により、初動対応の実効性確認と継続的な改善や危機対応能力の向上とBCPの改善点の把握に取り組んでおります。

また、新型インフルエンザのパンデミックに備えて、グループ全体の基本計画を定め、WHO(世界保健機関)の警戒フェーズに対応した行動計画を策定しております。

なお、2020年1月以降世界的に感染が拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関して、代表取締役社長を本部長とする危機対策本部を設置し、感染予防と感染拡大防止のための様々な施策を決定し、実行しております。具体的には、在宅勤務や時差出勤の活用、出張規制、社内における従業員の行動履歴の記録、食堂や職場における衝立の設置など従業員の感染防止のための施策や、感染者が発生した場合のBCPの策定など、新型コロナウイルス感染症による従業員の健康や当社の事業活動への影響が最小限になるよう取り組んでおります。

しかし、想定を超える大規模災害の発生や新型コロナウイルス感染症の更なる流行、新たな感染症の世界的な流行、原子力発電所の事故等による、長期にわたる製造ラインや情報システムの機能低下、世界レベルでの経済活動の停滞に伴う大幅な事業活動の縮小や停止が、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

2【沿革】

年月

沿革

1944年10月

村田 昭が京都市に個人経営の村田製作所を創業し、セラミックコンデンサの製造を開始

1950年12月

資本金1百万円の株式会社に改組し、商号を株式会社村田製作所に変更

1961年2月

本社を 現 京都府長岡京市に移転

1962年9月

八日市事業所を開設

1962年9月

㈱福井村田製作所に資本参加(現在100%所有)

1963年3月

株式を大阪証券取引所市場第二部に上場(1970年2月 市場第一部に指定)

1965年5月

米国に販売会社 現 Murata Electronics North America, Inc.を設立

1969年12月

株式を東京証券取引所市場第二部に上場(1970年2月 市場第一部に指定)

1972年12月

シンガポールに生産・販売会社 Murata Electronics Singapore (Pte.) Ltd.を設立

1973年10月

中国に販売会社 Murata Company Limitedを設立

1978年4月

欧州で初めての販売会社をドイツに設立

1978年11月

台湾の生産・販売会社 現 Taiwan Murata Electronics Co., Ltd.を買収

1980年9月

カナダの多国籍企業Erie Technological Products, Ltd.を買収(現在の米国・欧州子会社の一部)

1981年5月

㈱小松村田製作所を設立

1982年10月

㈱富山村田製作所を設立

1983年8月

㈱出雲村田製作所を設立

1984年8月

㈱金沢村田製作所を設立

1987年7月

野洲事業所を開設

1988年9月

タイに生産会社 Murata Electronics (Thailand), Ltd.を設立

1988年10月

ドイツに欧州統括会社を設立(2004年8月 オランダに 現 Murata Electronics Europe B.V.を設立し、機能を移管)

1988年11月

横浜事業所を開設

1989年12月

オランダに販売会社を設立(2014年4月に現 Murata Electronics Europe B.V.に統合)

1990年7月

ブラジルに販売会社 Murata World Comercial Ltda.を設立

1992年4月

㈱岡山村田製作所を設立

1993年5月

マレーシアに生産・販売会社 Murata Electronics (Malaysia) Sdn. Bhd.を設立

1994年12月

中国に生産会社 Wuxi Murata Electronics Co., Ltd.を設立

1995年5月

中国に販売会社 Murata Electronics Trading (Shanghai) Co., Ltd.を設立

1999年3月

東京支社(東京都渋谷区)を開設

2000年12月

韓国に販売会社 Korea Murata Electronics Company, Limitedを設立

2002年7月

メキシコに販売会社 Murata Electronics Trading Mexico, S.A.de C.V.を設立

2004年10月

本社を現在地に建設・移転

2005年6月

中国に生産会社 Shenzhen Murata Technology Co., Ltd.を設立

2005年12月

中国に中華圏の販売統括会社 Murata (China) Investment Co., Ltd.を設立

2007年8月

米国の開発・生産及び販売会社 現 Murata Power Solutions, Inc.を買収

2010年10月

インドに販売会社 Murata Electronics (India) Private Limitedを設立

2010年10月

ベトナムに販売会社 Murata Electronics (Vietnam) Co., Ltd.を設立

2011年9月

フィリピンに生産会社 Philippine Manufacturing Co. of Murata, Inc.を設立

2012年1月

フィンランドの開発・生産会社 現 Murata Electronics Oyを買収

2012年3月

ルネサスエレクトロニクス㈱のパワーアンプ事業を譲受

2013年8月

東京電波㈱を買収

2014年3月

現 ㈱埼玉村田製作所を連結子会社化(2016年5月に完全子会社化)

2014年12月

米国の開発・生産及び販売会社 現 pSemi Corporationを買収

2016年10月

指月電機製作所との合弁会社 村田指月FCソリューションズを設立

2016年10月

フランスの開発・生産及び販売会社 現 Murata Integrated Passive Solutions SASを買収

2016年11月

現 ㈱伊勢村田製作所を買収

2017年9月

ソニー㈱及びそのグループ会社の電池事業を譲受

2017年10月

米国の開発・販売会社 現 Murata Vios, Inc.を買収

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

193

75

896

1,012

83

81,507

83,766

所有株式数(単元)

2,702,593

97,966

256,118

2,670,706

750

1,025,163

6,753,296

484,681

所有株式数の割合(%)

40.0

1.5

3.8

39.5

0.0

15.2

100.0

 (注)「個人その他」及び「単元未満株式の状況」の欄には、自己株式がそれぞれ360,178単元及び49株含まれております。

3【配当政策】

 株主の皆様への利益還元策として、当社は配当による成果の配分を優先的に考えております。長期的な企業価値の拡大と企業体質の強化を図りながら、1株当たり利益を増加させることにより配当の安定的な増加に努めることを基本方針とし、中期的に30%程度の配当性向の実現を目指しております。また、次事業年度以降につきましては、配当の安定的な増加に努めるという基本方針の一層の実践を図るため、単年度の業績の影響を受けにくいDOE(株主資本配当率)を株主還元指標として採用し、中期的に配当性向30%程度を目安にDOE4%以上を実現することといたします。この方針に基づき、連結ベースでの業績と内部留保の蓄積などを総合的に勘案したうえで、配当による利益還元を行っております。また、当社は自己株式の取得につきましても、株主の皆様への利益還元策としてとらえており、資本効率の改善を目的に適宜実施しております。

 内部留保金は、技術革新に対する研究開発費、新製品や需要の拡大が期待できる製品の生産設備投資など、将来の事業展開のために有効に活用してまいります。

 

 当事業年度の配当金については、中間配当金を1株当たり47円、期末配当金を1株当たり50円とし、年間配当金を1株当たり97円といたしました。

 当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。

 なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(百万円)

1株当たり配当額(円)

2019年10月31日

30,070

47

取締役会決議

2020年6月26日

31,990

50

定時株主総会決議

(2)【役員の状況】

①役員一覧

男性11名 女性2名 (役員のうち女性の比率15%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

代表取締役会長

村田 恒夫

1951年8月13日

 

1974年3月

当社入社

1989年6月

当社取締役

1991年6月

当社常務取締役

1995年6月

当社専務取締役

2003年6月

当社代表取締役副社長

2007年6月

当社代表取締役社長

2010年12月

公益財団法人 村田学術振興財団 理事長(現任)

2017年6月

当社代表取締役会長兼社長

2020年6月

当社代表取締役会長(現任)

 

2020年6月から1年

46,281

代表取締役社長

中島 規巨

1961年9月21日

 

1985年4月

当社入社

2006年7月

当社モジュール事業本部 通信モジュール商品事業部 事業部長

2010年7月

当社執行役員

2012年6月

当社モジュール事業本部 本部長

2013年6月

当社取締役常務執行役員

2015年7月

当社通信・センサ事業本部 本部長

 

当社エネルギー事業統括部 統括部長

2017年4月

当社モジュール事業本部 本部長

2017年6月

当社代表取締役専務執行役員

2020年6月

当社代表取締役社長(現任)

 

2020年6月から1年

91

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

取締役 専務執行役員

技術・事業開発本部 本部長

岩坪 浩

1962年8月11日

 

1985年4月

当社入社

2005年2月

当社企画部 部長

2008年3月

当社デバイス事業本部 センサ事業部 事業部長

2011年7月

当社執行役員

当社営業本部 副本部長

2012年6月

当社営業本部 本部長

2013年7月

当社上席執行役員

2015年6月

当社取締役常務執行役員

2015年7月

当社技術・事業開発本部 本部長(現任)

2020年6月

当社取締役専務執行役員(現任)

 

2020年6月から1年

106

取締役 常務執行役員

企画管理本部 本部長

竹村 善人

1957年1月23日

 

1981年4月

当社入社

2003年6月

当社財務部 部長

2007年9月

Murata Power Solutions, Inc. シニアバイスプレジデント

2009年7月

Murata (China) Investment Co.,Ltd. 総裁

2012年7月

当社執行役員

当社管理グループ 統括部長

2013年6月

当社取締役執行役員

当社経理・財務・企画グループ 統括部長

2015年6月

当社取締役上席執行役員

2017年6月

当社取締役常務執行役員(現任)

2017年7月

当社企画管理本部 本部長(現在)

 

2020年6月から1年

58

取締役 常務執行役員

コンデンサ事業部 事業部長

石谷 昌弘

1959年6月13日

 

1982年3月

株式会社福井村田製作所入社

2004年10月

同社積層コンデンサ企画部 部長

2009年7月

当社コンポーネント事業本部 第3コンデンサ事業部 事業部長

2010年7月

当社コンポーネント事業本部 第1コンデンサ事業部 事業部長代理

2012年7月

当社執行役員

当社コンポーネント事業本部 第1コンデンサ事業部 事業部長

2016年7月

当社上席執行役員

2018年7月

当社常務執行役員

当社コンポーネント事業本部 コンデンサ事業部 事業部長

2020年6月

当社取締役常務執行役員(現任)

当社コンデンサ事業部 事業部長(現任)

 

2020年6月から1年

69

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

取締役 上席執行役員

企画管理本部 副本部長

宮本 隆二

1960年3月11日

 

1982年4月

当社入社

2004年8月

当社法務室 室長

2008年2月

当社管理グループ 人事部 部長

2013年7月

当社執行役員

 

当社管理グループ 統括部長

2017年7月

当社上席執行役員

 

当社企画管理本部 副本部長(現任)

2019年6月

当社取締役上席執行役員(現任)

 

2020年6月から1年

44

取締役 上席執行役員

企画管理本部 経理・財務・企画グループ 統括部長

南出 雅範

1964年12月3日

 

1987年4月

株式会社小松村田製作所入社

2010年10月

当社経理・企画グループ 企画部 担当部長

2011年3月

Murata Electronics Singapore (Pte.) Ltd. マネージングディレクター

2016年8月

当社経理・財務・企画グループ 企画部 部長

2017年7月

当社企画管理本部 経理・財務・企画グループ 統括部長(現任)

2018年7月

当社執行役員

2019年6月

当社取締役上席執行役員(現任)

 

2020年6月から1年

22

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

取締役

重松 崇

1949年11月3日

 

1975年4月

トヨタ自動車工業株式会社(現 トヨタ自動車株式会社)入社

2004年6月

同社常務役員

2005年6月

富士通テン株式会社(現 株式会社デンソーテン) 取締役

2009年6月

同社代表取締役副社長

2010年6月

同社代表取締役社長

2014年6月

同社代表取締役会長

2015年6月

当社取締役(現任)

 

バンドー化学株式会社 社外取締役

2016年6月

同社社外取締役(監査等委員)(現任)

2019年6月

芦森工業株式会社 社外取締役(現任)

 

2020年6月から1年

-

取締役

安田 結子

1961年9月16日

 

1985年4月

日本アイ・ビー・エム株式会社入社

1991年9月

ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン株式会社入社

1993年9月

ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ・ジャパン・インク入社

1996年6月

同社マネージング・ディレクター(現任)

2003年4月

同社日本支社代表

ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ・インク エグゼクティブ・コミッティーメンバー

2010年4月

公益社団法人 経済同友会 幹事

2013年4月

ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ・インク エグゼクティブ・コミッティーメンバー

2015年6月

SCSK株式会社 社外取締役

2016年6月

同社社外取締役(監査等委員)

2017年3月

昭和シェル石油株式会社 社外取締役

2018年6月

当社取締役(監査等委員)

2019年4月

出光興産株式会社 社外取締役(現任)

2020年6月

当社取締役(現任)

 

2020年6月から1年

-

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

取締役

(監査等委員・常勤)

小澤 芳郎

1962年4月16日

 

1985年4月

当社入社

2009年3月

当社経理部 部長

2013年7月

当社管理グループ人事部 部長

2017年7月

当社企画管理本部人事グループ 統括部長

2018年6月

当社取締役(監査等委員・常勤)(現任)

 

2020年6月から2年

30

取締役

(監査等委員)

神林 比洋雄

1951年10月15日

 

1976年11月

アーサーアンダーセン会計事務所入所

1991年7月

アンダーセン ワールドワイドパートナー

1993年7月

朝日監査法人 代表社員

2001年9月

アンダーセン ワールドワイドオーガニゼーション ボードメンバー

2003年1月

株式会社プロティビティジャパン 代表取締役社長

2004年4月

多摩大学大学院 客員教授

2005年5月

株式会社ロバートハーフジャパン 代表取締役

2010年4月

青山学院大学専門職大学院 客員教授

2011年1月

プロティビティ合同会社 最高経営責任者兼社長

2016年1月

同社会長兼シニアマネージングディレクタ(現任)

2016年10月

日本内部統制研究学会 会長

2017年6月

双日株式会社 社外監査役(現任)

2018年6月

当社取締役(監査等委員)(現任)

 

2020年6月から2年

-

取締役

(監査等委員)

山本 高稔

1952年10月20日

 

1975年4月

株式会社野村総合研究所入社

1989年4月

モルガン・スタンレー証券会社入社

1995年12月

同社マネージング・ディレクター

1999年6月

同社東京支店マネージング・ディレクター兼副会長

2005年7月

UBS証券会社マネージング・ディレクター兼副会長

2009年6月

カシオ計算機株式会社 常務取締役

2011年6月

同社顧問

2012年6月

富士重工株式会社 社外監査役

2013年6月

東京エレクトロン株式会社 社外監査役

2016年6月

株式会社日立製作所 社外取締役(現任)

2019年6月

当社取締役

2020年6月

当社取締役(監査等委員)(現任)

 

2020年6月から2年

30

取締役

(監査等委員)

宗像 直子

1962年2月12日

 

1984年4月

通商産業省(現経済産業省)入省

2011年9月

同省通商政策局通商機構部長

2013年6月

同省大臣官房審議官(通商政策局担当)

 

兼 内閣官房内閣審議官

2014年7月

同省貿易経済協力局長

2015年7月

内閣総理大臣秘書官

2017年7月

特許庁長官

2019年11月

株式会社第一生命経済研究所顧問(現任)

2020年6月

当社取締役(監査等委員)(現任)

 

2020年6月から2年

1

13人

 

 

46,734

(注)1.取締役 重松 崇、安田 結子、神林 比洋雄、山本 高稔、宗像 直子の各氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。

2.当社は、取締役 重松 崇、安田 結子、神林 比洋雄、山本 高稔、宗像 直子の各氏を、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、届け出ております。

3.当社の執行役員は23人で、上掲の執行役員を兼務する取締役の他に18人の執行役員がおります。

 

②社外取締役の機能・役割、独立性、選任状況についての考え方

 当社は、取締役会の業務執行の決定及び取締役の職務の執行の監督機能を強化し、また監査体制の独立性及び中立性を一層高めるため、会社法上の要件に加え以下の独立性判断基準を定めており、多様な構成から成る、十分な能力、経験等を有した社外取締役を5名選任しております。前述のとおり社外監査役は1971年に、社外取締役は2001年に導入し、比較的早い時期から「外部からの視点」を確保することで、経営の透明性を高めてきております。なお、社外取締役と当社との間には、特別な利害関係はなく、当社は社外取締役全員を東京証券取引所に独立役員として届け出ております。

 社外取締役は、取締役会において重要な業務執行状況に関して報告を受ける他、内部統制管理委員会から内部統制システムの整備・運用状況に関する報告、CSR統括委員会からCSR活動の状況に関する報告等を受け、必要に応じて意見等を述べております。

(参考)社外役員の独立性判断基準

(1)当社及び当社の現在の子会社又は過去3年以内に子会社であった会社において、業務執行者でないこと。

(2)当社の現在の主要株主又はその業務執行者でないこと。

(3)当社及び当社の現在の子会社において、現在の重要な取引先又は過去3年以内に重要な取引先であった会社等の業務執行者でないこと。

※「重要な取引先」とは、当社又は取引先の年間連結売上高の2%以上の取引があったものを指す。

(4)当社及び当社の現在の子会社から、過去3年以内に年間1,000万円を超える寄付又は助成を受けている組織の業務執行者でないこと。

(5)当社及び当社の現在の子会社から、取締役又は監査役、執行役員を受け入れている会社又はその子会社、又は過去3年以内に受け入れていた会社又はその子会社の業務執行者でないこと。

(6)当社とコンサルティングや顧問契約などの重要な取引関係になく、又は過去に重要な取引関係になかったこと。

(7)当社の監査法人の業務執行者でないこと。

(8)当社及び当社の現在の子会社において、取締役・監査役・執行役員の配偶者又は二親等以内の親族でないこと。

(9)当社の一般株主全体との間で上記(1)から(8)までで考慮されている事由以外の事情で恒常的に実質的な利益相反が生じるおそれのない人物であること。

 

③社外取締役による監督と内部監査及び監査等委員会監査との相互連携

 社外取締役は、取締役会において内部監査部門(内部監査室)及び監査等委員会から監査の方針、計画、結果の報告を受け、必要に応じて意見等を述べております。

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

又は

出資金

(百万円)

主要な事

業の内容

議決権の所有割合

(%)

役員の兼任

資金援助

営業上の取引

設備の賃貸借

当社役員

(人)

当社従業員

(人)

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

㈱出雲村田製作所 ※

島根県

出雲市

430

コンポーネントの製造

100.0

1

0

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱福井村田製作所 ※

福井県

越前市

300

コンポーネントの製造

100.0

1

1

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱金沢村田製作所

石川県

白山市

480

コンポーネント及びモジュールの製造

100.0

1

1

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱東北村田製作所

福島県

郡山市

300

コンポーネントの製造

100.0

1

3

同社の製品を当社が仕入れております。

㈱岡山村田製作所

岡山県

瀬戸内市

480

コンポーネント及びモジュールの製造

100.0

1

0

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

工場用土地を賃貸

㈱富山村田製作所

富山県

富山市

450

コンポーネント及びモジュールの製造

100.0

1

1

貸付金
39,757百万円

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱小諸村田製作所

長野県

小諸市

200

モジュールの製造

100.0

0

1

貸付金
2,484百万円

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱埼玉村田製作所

埼玉県

鶴ヶ島市

100

コンポーネントの開発

100.0

0

1

コンポーネント製品の設計・開発・マーケティング業務を委託しております。

㈱鯖江村田製作所

福井県

鯖江市

200

コンポーネント及び金属部品の製造

100.0

0

0

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱伊勢村田製作所

三重県

津市

100

モジュールの製造

100.0

1

1

貸付金
3,900百万円

同社の製品を当社が仕入れております。

㈱小松村田製作所

石川県

小松市

300

モジュールの製造

100.0

0

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

 

 

名称

住所

資本金

又は

出資金

(百万円)

主要な事

業の内容

議決権の所有割合

(%)

役員の兼任

資金援助

営業上の取引

設備の賃貸借

当社役員

(人)

当社従業員

(人)

東京電波㈱

岩手県

盛岡市

350

コンポーネント及び電子機器の製造販売

100.0

0

0

貸付金
3,499百万円

同社の製品を当社が仕入れております。

㈱イワミ村田製作所

島根県

大田市

50

コンポーネントの製造

100.0

0

0

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱ハクイ村田製作所

石川県

羽咋市

50

コンポーネント及びモジュールの製造

100.0

0

0

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱大垣村田製作所

岐阜県

大垣市

110

モジュールの製造

100.0

0

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

工場用土地を賃貸

㈱ムラタ栄興

京都府

長岡京市

60

売店運営、書籍等の販売

旅行代理店

100.0

1

1

当社が、書籍・旅行切符等を仕入れております。

ムラタソフトウェア㈱

東京都

渋谷区

50

ソフトウェアの販売

100.0

1

2

当社からソフトウェアを使用並びに販売する権利を同社に付与しております。また、当社が技術サポートを行っております。

㈱ミライセンス

横浜市

緑区

100

ソフトウェア及びモジュールの開発

100.0

0

1

ソフトウェア及びモジュールの開発業務を委託しております。

㈱金津村田製作所

福井県

あわら市

220

コンポーネント及びモジュールの製造

100.0

(9.1)

0

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

村田土地建物㈱

京都府

長岡京市

450

不動産の賃貸、保険代理店業務

100.0

(19.6)

0

1

貸付金
2,400百万円

当社が、不動産管理、施設保守・清掃業務を受託しております。

本社・事業所用土地及び建物を賃借

㈱村田指月FCソリューションズ

秋田県

雄勝郡

羽後町

100

コンポーネントの開発及び製造

65.0

0

2

貸付金
1,027百万円

当社から資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱登米村田製作所

宮城県

登米市

110

コンポーネントの製造

100.0

(100.0)

0

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

工場用土地及び建物を賃貸

㈱アズミ村田製作所

長野県

安曇野市

110

コンポーネントの製造

100.0

(100.0)

0

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

工場用土地及び建物を賃貸

㈱ワクラ村田製作所

石川県

七尾市

10

モジュールの製造

100.0

(100.0)

0

1

貸付金
401百万円

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

 

 

名称

住所

資本金

又は

出資金

(百万円)

主要な事

業の内容

議決権の所有割合

(%)

役員の兼任

資金援助

営業上の取引

設備の賃貸借

当社役員

(人)

当社従業員

(人)

㈱氷見村田製作所

富山県

氷見市

25

コンポーネントの製造

100.0

(100.0)

0

0

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱穴水村田製作所

石川県

鳳珠郡

穴水町

10

コンポーネントの製造

100.0

(100.0)

0

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

㈱アスワ村田製作所

福井県

福井市

21

コンポーネントの製造

100.0

(100.0)

0

0

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

 

 

名称

住所

資本金

又は

出資金

主要な事

業の内容

議決権の所有割合

(%)

役員の兼任

資金援助

営業上の取引

設備の賃貸借

当社役員

(人)

当社従業員

(人)

Murata Company
Limited ※

中国

千HK$

1,900,000

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

0

3

当社から製品を販売しております。

Murata

Electronics North
America, Inc.

米国

千US$

14,406

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

2

3

当社から製品を販売しております。

Murata

Electronics Europe B.V. ※

オランダ

千EURO

245,000

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

2

2

当社から製品を販売しております。

Murata

Electronics
Singapore (Pte.)
Ltd.

シンガ

ポール

千S$

4,000

コンポーネントの製造並びに当社及び関係会社の製品の販売、アセアン販売会社の統括管理

100.0

2

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。また、当社から製品を販売しております。また、アセアン販売会社の統括管理業務を委託しております。

Philippine Manufacturing Co. of

Murata, Inc. ※

フィリピン

千PHP

7,700,000

コンポーネントの製造

100.0

0

4

貸付金

36,800百万円

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

Murata (China)
Investment Co.,

Ltd. ※

中国

千US$

145,000

中華圏でのマーケティング・エンジニアリング活動、中国販売会社の統括管理

100.0

3

4

中華圏でのマーケティング活動及び中国販売会社の統括管理業務を委託しております。

Korea Murata
Electronics Company,
Limited

韓国

千WON

1,500,000

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

1

3

当社から製品を販売しております。

Murata

Electronics
(Thailand), Ltd.

タイ

千Baht

950,000

コンポーネント及びモジュールの製造

100.0

0

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

Murata

Electronics
(Malaysia) Sdn. Bhd.

マレーシア

千RM

60,000

コンポーネントの製造並びに当社及び関係会社の製品の販売

100.0

1

1

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。また、当社から製品を販売しております。

Murata

Electronics (Vietnam) Co., Ltd.

ベトナム

千VND

1,900,000

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

0

3

Murata World
Comercial Ltda.

ブラジル

千R$

3,413

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(0.2)

0

0

 

 

 

 

 

 

名称

住所

資本金

又は

出資金

主要な事

業の内容

議決権の所有割合

(%)

役員の兼任

資金援助

営業上の取引

設備の賃貸借

当社役員

(人)

当社従業員

(人)

Shenzhen Murata
Technology Co.,

Ltd. ※

中国

千US$

58,100

モジュールの製造

100.0

(72.5)

1

2

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

Murata Electronics
Trading (Shanghai)
Co., Ltd. ※

中国

千US$

23,400

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

1

4

当社から製品を販売しております。

Wuxi Murata
Electronics Co.,
Ltd. ※

中国

千US$

312,000

コンポーネントの製造

100.0

(100.0)

2

3

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

Murata Energy Device Wuxi Co., Ltd. ※

中国

千US$

456,220

コンポーネントの製造販売

100.0

(100.0)

1

3

当社から半製品及び資材の一部を供給しております。

Taiwan Murata
Electronics Co.,
Ltd.

台湾

千NT$

270,000

モジュールの製造並びに当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

0

4

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。また、当社から製品を販売しております。

Murata Electronics
Trading (Tianjin)
Co., Ltd.

中国

千US$

6,267

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

0

4

当社から製品を販売しております。

Murata Electronics Oy

フィンランド

千EURO

546

コンポーネントの開発及び製造

100.0

(100.0)

2

1

同社の製品を当社が仕入れております。

pSemi Corporation

米国

US$

0.1

モジュールの開発及び製造販売

100.0

(100.0)

2

2

債務保証
48百万円

同社の製品を当社が仕入れております。

Thai Murata
Electronics Trading,
Ltd.

タイ

千Baht

200,000

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

0

2

当社から製品を販売しております。

Viet Hoa Electronics

Co., Ltd.

ベトナム

千US$

24,600

コンポーネントの製造

100.0

(100.0)

0

1

Toko Electronic Manufacturing

Co., Ltd.

中国

千HK$

259,795

関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

0

1

同社の製品を当社が仕入れております。

Murata Vios, Inc.

米国

US$

0.5

モジュールの開発及び販売

100.0

(100.0)

2

2

Murata

Electronics
Philippines Inc.

フィリピン

千PHP

84,000

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

0

4

当社から製品を販売しております。

Murata Electronics
Trading (Shenzhen)
Co., Ltd.

中国

千HK$

4,000

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

1

3

Murata Power
Solutions,Inc.

米国

千US$

1

モジュールの開発及び製造販売

100.0

(100.0)

1

2

同社の製品を当社が仕入れております。

SyChip Electronic
Technology
(Shanghai) Ltd.

中国

千US$

1,600

モジュール、ソフトウェアの開発

100.0

(100.0)

1

3

モジュール製品・ソフトウェアの設計・開発・マーケティング業務を委託しております。

 

 

名称

住所

資本金

又は

出資金

主要な事

業の内容

議決権の所有割合

(%)

役員の兼任

資金援助

営業上の取引

設備の賃貸借

当社役員

(人)

当社従業員

(人)

Murata Electronics
Trading Mexico,
S.A.de C.V.

メキシコ

千MXP

1,500

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

0

4

Murata

Electronics (India)

Private Limited

インド

千INR

5,000

当社及び関係会社の製品の販売

100.0

(100.0)

0

2

Murata Integrated Passive Solutions SAS

フランス

千EURO

6,646

コンポーネントの開発及び製造販売

99.9

(99.9)

0

0

Foshan Murata Minmetals Materials Co., Ltd ※.

中国

千US$

68,900

原料の製造

90.0

(90.0)

2

3

貸付金
750百万円

当社から半製品及び資材の一部を供給し、同社の製品を当社が仕入れております。

 (注)1.「主要な事業の内容」欄には、事業別セグメントの名称等を記載しております。

2.上記の連結子会社58社以外に、31社の連結子会社及び1社の持分法適用関連会社が存在しております。

3.議決権の所有割合の( )内書の数値は、間接所有割合であります。

4.※の会社は、特定子会社であります。

5.Murata Company Limited、Murata Electronics Trading (Shanghai) Co., Ltd.及びKorea Murata Electronics Company, Limitedは、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合がそれぞれ10%を超えております。

主要な損益情報等

①Murata Company Limited

 

(1)売上高(百万円)

493,914

(2)経常利益(百万円)

21,862

(3)当期純利益(百万円)

18,892

(4)株主資本(百万円)

144,310

(5)総資産額(百万円)

240,644

 

Murata Electronics Trading (Shanghai) Co., Ltd.

 

(1)売上高(百万円)

263,335

(2)経常利益(百万円)

15,864

(3)当期純利益(百万円)

11,889

(4)株主資本(百万円)

58,100

(5)総資産額(百万円)

125,082

 

③Korea Murata Electronics Company, Limited

 

(1)売上高(百万円)

155,410

(2)経常利益(百万円)

9,654

(3)当期純利益(百万円)

7,345

(4)株主資本(百万円)

17,969

(5)総資産額(百万円)

38,884

1【設備投資等の概要】

 当連結会計年度は、「コンポーネント」セグメントにおいて209,067百万円、「モジュール」セグメントにおいて40,379百万円、これらを含む総額281,599百万円の設備投資を行いました。

 主な内容は、当社及び連結子会社における生産設備の増強・合理化等110,103百万円、土地及び建物の取得116,549百万円、研究開発用設備の増強14,871百万円であります。

 なお、生産能力に著しい影響を及ぼす除却、売却等はありません。

 

【借入金等明細表】

 連結財務諸表注記事項Ⅳ-1及び2に記載しております。

【社債明細表】

 連結財務諸表注記事項Ⅳ-2に記載しております。

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値5,298,966 百万円
純有利子負債0 百万円
EBITDA・会予390,267 百万円
株数(自己株控除後)639,817,210 株
設備投資額285,935 百万円
減価償却費140,267 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費102,486 百万円
代表者代表取締役社長  中島 規巨
資本金N/A
住所東京都渋谷区渋谷3丁目29番12号
会社HPhttps://www.murata.com/

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