イーエムネットジャパン【7036】

直近本決算の有報
株価:9月18日時点

1年高値3,410 円
1年安値1,022 円
出来高5,600 株
市場マザーズ
業種サービス業
会計日本
EV/EBITDA8.1 倍
PBR3.5 倍
PSR・会予0.5 倍
ROA9.2 %
ROIC20.5 %
βN/A
決算12月末
設立日2013/4/22
上場日2018/9/21
配当・会予23 円
配当性向13.5 %
PEGレシオ0.8 倍
売上高(百万円)&収益性(%)
売上3y CAGR・予想:12.1 %
利益(百万円)
営利3y CAGR・予想:17.2 %
純利3y CAGR・予想:19.9 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

 当社は、親会社でありますEMNET INC.(※1)が日本のインターネット広告市場の伸びしろと、中小企業のインターネット広告に対する潜在的なニーズの可能性に着眼し、2007年に日本へ進出して以降、着実に事業を拡大して参りました。

 情報通信技術の発達により、情報量が飛躍的に増加した現代社会において、消費者はインターネット上であらゆる情報を検索し、欲しい情報を手に入れています。一方、情報を発信する立場にある企業は、ターゲットである消費者へ最適に情報を提供することに苦戦しています。

 こうした中、当社は、設立以来「クライアントと共に歩む企業」という企業理念を掲げ、クライアント企業のニーズに応えるべく、デジタルマーケティングにおける課題を解決し、更なる利益向上を図るための戦略・運用・分析・改善サービスまで提供するインターネット広告事業を行っております。

 また「クライアント企業へのインターネット広告に関する最新の情報と広告運用の提供」と「日本のデジタルマーケティング業界における専門家の育成」という2つのビジョンを掲げ、業界の課題である人材不足に対応するため、広告業界未経験者を積極的に採用し、入社後、Google,Inc.の認める一定水準(※2)の運用知識を身に着け、OJTにより広告運用の実践経験を積ませるなど、短期間に即戦力として活躍できる人材を育成する独自の教育プログラムを構築しております。

 当社は、インターネット広告事業の単一セグメントであり、セグメントごとの記載はしておりませんが、インターネット広告事業の概要と、当社が主に取り扱う広告とサービスの特徴については以下の通りです。

 

インターネット広告事業

(事業概要及びサービスの特徴)

 デジタルチャネルの多様化、競争の激化に伴い、現在の主力サービスである検索連動型広告、運用型ディスプレイ広告の他、ソーシャルメディア広告、動画広告、アフィリエイト広告(※3)、アドネットワーク広告(※4)、DSP(※5)、DMP(※6)、スマートフォン向け広告、ネイティブ広告(※7)、アプリ広告(※8)、純広告(※9)等サービスを拡げております。

 当社は、一人の担当者がクライアント企業に対して営業、広告の企画提案・運用・分析・改善までをワンストップで行う専任制を敷いており、インターネット広告に関するコンサルタントとして総合的かつ専門的な見地からサービスを提供しています。

 また、当社では、これまで運用型広告を主軸に置いたサービス提供をしてきた背景から、広告効果を最大限に高めるための効率的なPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)(※10)の運用やアクセス解析(※11)を得意としております。さらに、クライアント企業のユーザーとなるペルソナ(※12)の構築から、行動仮説を立て、最適な媒体の選定・配信方法を提供すること、常に最新の情報を把握し、タイムリーな広告施策を実行すること、これらを徹底することでクライアント企業の最適なマーケティング活動を支援しております。

 

 

(1)運用型広告

① 検索連動型広告(リスティング広告)

 検索連動型広告(リスティング広告)とは、ヤフー株式会社やGoogle,Inc.等が提供する検索エンジンの検索結果に表示される広告であり、検索キーワードと連動し、検索結果ページに関連する内容の広告が表示される運用型の広告(※13)で、ニーズ顕在層に向けてアプローチが可能な広告であります。

 キーワード単位で広告出稿ができ、ユーザーが広告をクリックすることで企業側に料金が発生するクリック課金システムのため、検索結果を表示させるだけでは広告費が発生しない点が特長であります。

 当社では、ユーザーが検索を行う際の環境、意図、興味・関心を把握したうえで、配信するデバイスの選定、配信するタイミングの選定、広告を出すキーワードの選定、入札単価の調整、マッチした広告文の作成等を最適に行えるように支援しております。

 

② 運用型ディスプレイ広告

 運用型ディスプレイ広告は、ユーザーの性別、年齢、住所、職業といったデモグラフィックデータや、興味・関心などの条件を設定することで、当該ユーザーの閲覧するポータルサイトやブログ等の広告エリアに広告を表示するもので、検索連動型広告ではアプローチができないユーザーへ接触が可能な、多くの見込層、潜在層に向けたアプローチが可能な広告であります。

 当社では、ペルソナを構築し、ペルソナに応じたピンポイントな広告運用サービスの提供を得意としております。さらに、検索連動型広告と併用する事により、効果的かつ効率的な広告出稿が可能となる広告運用を提供しております。クライアント企業の目先の売上げだけではなく、長期的な利益につながるような広告運用サービスを提供することを目指しております。

 

③ ソーシャルメディア広告

 Facebook、Twitter、Instagramを筆頭としたソーシャルメディアに表示される広告であり、運用型ディスプレイ広告のようにデモグラフィックデータや、興味・関心などの条件設定や各ソーシャルメディアの特長に応じたターゲティング設定を行うことでタイムライン上に表示させることが可能な広告であります。多くの見込層、潜在層に向けたアプローチができる他、ターゲットユーザーの周辺ユーザーへ派生効果を図ることも可能です。

 当社では、これまでの各ソーシャルメディアの特長を活かした運用実績からクライアント企業に最適なメディアの選定と、ペルソナを活用したピンポイントなコンテンツの提供を可能としております。

 

(2)クリエイティブ制作

 当社はこれまで扱ってきた多くのクライアント企業のECサイトに対する広告運用の実績からノウハウを得ており、広告効果を更に高めるためのランディングページ、クリエイティブ制作を受注して自社にて行っております。制作物のリリース後、ユーザーの行動分析を行い、細かな改善を加えていくことで広告効果の最大化を目指しております。

 

(用語集)

※1 EMNET INC.は、本書提出日現在において、当社発行済株式総数の63.99%を保有する当社の親会社にあたる、韓国のオンライン広告代理店です。

※2 Google,Inc.の認める一定水準とは、「Google広告の認定試験」の認定試験を受け、合格した場合を指します。リスティング広告のアカウント作成、運用、効果検証、最適化に関する基礎知識から高度な知識まで幅広い知識があることを証明する資格です。

※3 アフィリエイト広告とは、成果報酬型の広告の一種であり、商品やサービスをWEB媒体に掲載し、商品が購買されたことによって報酬が支払われる広告を指します。

※4 アドネットワーク広告とは、多数の広告配信枠を集めて広告配信ネットワークを作り、それらの広告配信枠に広告を一括して配信する仕組みを指します。

※5 DSP(Demand Side Platform)とは、アドエクスチェンジの広告効果を最大限に活かすために作られた広告効果を支援するツールを指します。アドエクスチェンジとは、各アドネットワークの抱える広告枠を相互に交換する仕組みを指します。

※6 DMP(Data Management Platform)とは、インターネット上の様々なサーバーに蓄積されるビッグデータと自社Webサイトに保存されているアクセスログ等を管理、分析し、顧客へ最善のアプローチをするツールを指します。

※7 ネイティブ広告とは、デザイン・フォーマットが掲載メディアと同様で、自然に溶け込んでいる広告のことを指します。

※8 アプリ広告とは、アプリの認知拡大やダウンロードを促す広告を指します。

※9 純広告とは、特定の媒体の広告枠を一定期間買い取り、掲載する広告を指します。

※10 PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)とは、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つで、WEBマーケティングでも活用されています。「計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)」この4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する手法を指します。

※11 アクセス解析とは、Webサイトのアクセス数、滞在時間、閲覧、離脱、流入元、ブラウザ等を解析し、Webサイトの現状を知り、訪問者や購買を増やすための有効な手段の1つであります。

※12 ペルソナとは、性別、年齢、居住地等の定量的な情報から、趣味、価値観、消費行動等の定性的な情報を含んだ、より詳細な架空の顧客像を指します。

※13 運用型の広告とは、運用状況に合わせて入札額やクリエイティブ、広告枠、ターゲット等を変更・改善しながら運用し続けていく広告です。多くの運用型広告は掲載枠をオークション形式の入札額と品質によって優先順位が変化するようにしています。そのため、予算のコントロールだけではなく品質を高めることが運用の主体となります。

 

[事業系統図]

 当社の事業系統図は次の通りであります。

 

(画像は省略されました)

 

 (注)1.メディアレップとは、インターネット広告の取引において、広告の媒体運営会社と広告代理店や広告主との仲介を行っている事業者のことです

2.取引の一部について、代理店を通じて取引を行っております

3.販売管理・社内情報共有システムについては、契約により親会社(EMNET INC.)から当社の情報へのアクセスを制限しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の拡大や雇用情勢の改善等を背景に、景気は緩やかながらも回復基調を続けてまいりました。しかしながら、米中貿易摩擦について米中協議が部分的合意に向けて進展はあったものの引き続き中国経済の減速懸念、米国の通商政策や金融資本市場の動向、英国のEU離脱、国内では消費税増税による消費の落ち込みなどから先行き不透明な状況が続いております。
 このような状況下において、当社が属するインターネット広告市場につきましては、2019年には2兆1,048億円(前年比119.7%)と前年に引き続き伸長しております(広告費データは、株式会社電通「2019年 日本の広告費」より引用)。
 このような環境のもと、当社のインターネット広告事業では、積極的な人材採用と人材教育に注力することで販売体制の強化を図り、既存のクライアント企業の売上拡大、及び新規クライアント企業の獲得に注力してまいりました。

 以上の結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。

 今後も当社は、品質の更なる向上と顧客ニーズに応えることで、既存のクライアント企業との取引の深耕及び新規クライアント企業獲得による企業価値の向上に努めて参ります。

 

イ.財政状態

 当事業年度末における資産の残高は、2,512,128千円となり、前事業年度末に比べ389,404千円増加いたしました。

 当事業年度末における負債の残高は、1,473,006千円となり、前事業年度末に比べ189,876千円増加いたしました。

 当事業年度末における純資産の残高は、1,039,121千円となり、前事業年度末に比べ199,528千円増加いたしました。

 

ロ.経営成績

 当事業年度の経営成績は、売上高7,855,189千円(前年同期比13.9%増)、営業利益327,156千円(同28.0%増)、経常利益334,033千円(同39.5%増)、当期純利益239,278千円(同43.1%増)となりました。

 当社は、インターネット広告事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ52,507千円増加し、842,860千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において営業活動の結果得られた資金は189,763千円(前年同期188,375千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益334,033千円となった一方、売上高増加に伴う売上債権の増加額145,204千円及び法人税等の支払額94,985千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は96,632千円(前年同期6,353千円の使用)となりました。これは投資有価証券の取得による支出84,900千円及び保険積立金の積立による支出7,628千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において財務活動の結果使用した資金は40,623千円(前年同期189,481千円の獲得)となりました。これは主に、配当金の支払が41,234千円があったことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

 当社で行う事業は、インターネット広告事業であり、提供するサービスの性格上、生産実績に該当する事項がありませんので、記載を省略しております。

 

ロ.仕入実績

 当事業年度の仕入実績は、次のとおりです。なお、当社はインターネット広告事業の単一セグメントです。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

仕入高(千円)

前年同期比(%)

インターネット広告事業

6,689,618

114.4

合計

6,689,618

114.4

 

ハ.受注実績

 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。

 

ニ.販売実績

 当事業年度の販売実績は、次のとおりです。なお、当社はインターネット広告事業の単一セグメントです。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

インターネット広告事業

7,855,189

113.9

合計

7,855,189

113.9

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

事業年度

(自  2018年1月1日

至  2018年12月31日)

事業年度

(自  2019年1月1日

至  2019年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

タンゴヤ株式会社

752,933

10.9

929,044

11.8

THECOO株式会社

790,253

11.5

922,122

11.7

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

②財政状態の分析

(資産)

 当事業年度末における資産の残高は、2,512,128千円となり、前事業年度末に比べ389,404千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が52,507千円、売掛金が142,824千円増加したことによるものであります。また2019年11月に当社の主要取引先でありますタンゴヤ株式会社との資本提携により投資有価証券84,900千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当事業年度末における負債の残高は、1,473,006千円となり、前事業年度末に比べ189,876千円増加いたしました。これは主に買掛金が231,573千円、未払法人税等が6,854千円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

 当事業年度末における純資産の残高は、1,039,121千円となり、前事業年度末に比べ199,528千円増加いたしました。これは主に当期純利益の計上により利益剰余金が197,878千円増加したことによるものであります。

 

③経営成績の分析

(売上高)

 当事業年度における売上高は、7,855,189千円(前年同期比13.9%増)となりました。主な要因は、インターネット広告事業において、人材教育に引き続き注力することで販売体制の強化を図り、既存のクライアント企業の売上拡大、及び新規クライアント企業の獲得に注力してきたことにより、運用型広告サービスの販売が前期に引き続き堅調に推移したことによるものであります。

 

(売上総利益)

 当事業年度における売上原価は、6,689,618千円(前年同期比14.4%増)となりました。主な内訳は、インターネット広告事業における媒体費をはじめとする費用であります。

 以上の結果、売上総利益は、1,165,571千円(前年同期比11.4%増)となりました。

 

(営業利益)

 当事業年度における販売費及び一般管理費は、838,415千円(前年同期比6.0%増)となりました。主な内訳は、給料及び手当391,344千円(前年同期比9.1%増)であります。

 以上の結果、営業利益は、327,156千円(前年同期比28.0%増)となりました。

 

(経常利益)

 当事業年度における営業外収益は、7,686千円(前年同期比328.5%増)となりました。主な内訳は長期間滞留していた前受金の取崩益4,333千円、退職給付引当金戻入額2,282千円であります。また営業外費用は、809千円(前年同期比95.5%減)となりました。

 以上の結果、経常利益は334,033千円(前年同期比39.5%増)となりました。

 

(当期純利益)

 当事業年度においては、特別利益及び特別損失は、計上しておりません。

 当事業年度における法人税、住民税及び事業税は、100,343千円(前年同期比27.2%増)、法人税等調整額は△5,588千円(前年同期は△6,663千円)となりました。

 以上の結果、当事業年度における当期純利益は、239,278千円(前年同期比43.1%増)となりました。

 

④キャッシュ・フローの分析

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

⑤経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社は常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し、内部管理体制を強化し、クライアント企業の市場のニーズに合ったサービスを提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。

 

⑥経営者の問題認識と今後の方針について

 当社では、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき迅速かつ最善の経営方針の立案、施策の実施に努めております。

 インターネット広告事業においては、最新のアドテクノロジーへの対応及びカスタマー行動データ等の活用を推進し、広告効果の最大化を図ると同時に、運用型広告、スマートフォン広告、動画広告等の市場拡大が著しい分野へ素早く対応し、成長分野への取り組みを図ることで、市場における優位性の確立に努めて参ります。

 また、事業規模拡大に応じて適時に人材拡充を進めると同時に、組織体制の整備を進めていくことが重要であると認識しております。

 

⑦資本の財源及び資金の流動性について

 当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。現在、金融機関からの借入は行っておらず、設備投資等の調達につきましては、自己資金の利用を原則としております。

 なお、今後の重要な資本的支出の予定はございません。

 

⑧経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標とする経営指標」に記載の通り、売上総利益及び営業系社員の一人当たり売上総利益を経営指標としております。当事業年度における売上総利益は1,165,571千円(前年同期比11.4%増)、営業系社員の一人当たり売上総利益は17,418千円(前年同期比4.6%増)であります。引き続きこれらの指標について、改善、増加するよう取り組んでまいります。

 

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社は、今後も成長が見込まれるインターネット広告市場において、更なる利益成長と企業価値の向上を目指すべく、以下の施策に取り組んで参ります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社は、設立以来「クライアントと共に歩む企業」という企業理念を掲げており、また「クライアント企業へのインターネット広告に関する最新の情報と広告運用の提供」と「日本のデジタルマーケティング業界における専門家の育成」という2つのビジョンを掲げております。

 当社では、常にテクノロジーとナレッジを用いながら、クライアント企業のニーズに応えるべく、デジタルマーケティングにおける課題を解決し、クライアント企業の更なる利益向上を図るための戦略・運用・分析・改善サービスまで提供するインターネット広告事業を行っております。

 また、当社のコーポレートスローガンであります「Beyond the Internet Advertising」のもと、インターネット広告事業以外の新たなビジネスも展開していくことで、顧客満足度の高いサービス展開を続けていきたいと考えております。

 

(2)経営環境と経営戦略等

 当社の事業領域であるインターネット広告市場は、市場全体が順調に拡大しつつも事業環境の変化が非常に早く、それによりクライアント企業のニーズが絶えず変化しております。そのため、更なる利益成長と企業価値の向上を実現するためには、事業環境の変化への適応が非常に重要であると認識しております。

 具体的な戦略として、サービスについては、現在の主力サービスであります検索連動型広告(リスティング広告)や運用型ディスプレイ広告だけでなく、現在、市場自体が活況であるソーシャルメディア広告や動画広告に、より注力していく必要があります。ソーシャルメディア広告においては広告の管理運用の統合ツールの利用などを検討し、全体の運用効率化を行うことでソーシャルメディア広告への運用実績を蓄積し、またソーシャルメディア広告を十分に活用できていないクライアント企業への提案機会を増やすことや、運用におけるクリエイティブ部分の強化による成果改善の環境向上などを今後の施策としております。動画広告においては、今後も動画制作会社と協業し、クライアント企業への提案メニューの拡充を行うことで提案機会と案件数の増加に取り組んで参ります。

 また具体的な戦略として、営業先については、他媒体の広告からインターネット広告へ広告出稿のシフトを促す広告のデジタルシフト戦略により、特に東京都以外の地域に本店所在地のある企業に対して広告提案を行い案件数の増加に取り組んで参ります。

 

(3)経営上の目標とする経営指標

 当社は、売上総利益を重要な経営指標と捉え、これらを中長期的に成長させていくことを基本的な考え方としております。また、営業系社員の一人当たり売上総利益を経営指標としております。

 

(4)事業上の対処すべき課題

① 運用型広告の強化

 インターネットメディアはテレビに次ぐ広告メディアへと成長し、インターネット広告市場は、2019年には2兆1,048億円(前年比119.7%)と前年に引き続き伸長しております。特に当社の主力サービスである運用型広告市場は1兆3,267億円(前年比115.2%)と大きく伸長しております(広告費データは、株式会社電通「2019年 日本の広告費」より引用)。一方で、アドフラウド(広告詐欺)をはじめとするインターネット広告特有の問題もあります。

 こうした環境の中、当社は、これまで蓄積してきた広告運用のノウハウを生かし、現在の主力サービスである検索連動型広告(リスティング広告)や運用型ディスプレイ広告について、最新のインターネット広告情報の取得や社員教育等を通じて更なるサービスの品質の向上を図り、クライアント企業の満足度の向上を追求して参ります。

 

② 新技術への対応

 昨今、IoTやAI(人工知能)等のデジタルテクノロジーの進化が企業経営等に影響を与えております。こうしたデジタルテクノロジーの進化は、急速な技術革新が進むインターネット広告事業においても、今後大きな影響を与えると考えております。そこで、こうしたデジタルテクノロジー等の新技術に対応すべく、必要に応じた投資や人材育成に取り組んで参ります。

 

③ 人材確保と人材育成

 当社は、事業環境が流動的なインターネット広告市場に属しており、より一層の利益成長と企業価値の向上のために、経営方針を深く理解し、チームワークを発揮していく優秀な人材の採用・育成に取り組む必要があると認識しております。このため、他業界からの積極採用を含む採用の多様化や継続的な研修の充実・実施に努めて参ります。

 

④ 内部管理体制の強化

 当社は、現在成長段階にあり、規模拡大に伴う業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。また、当社は株主をはじめ、クライアント企業、取引先、社員等、様々なステークホルダーや、社会から信頼される企業であり続けるため、コーポレート・ガバナンスの強化とコンプライアンス体制の整備及び向上が重要事項であると認識しております。

 このため、企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図り、経営の公正性・透明性を確保し、コーポレート・ガバナンスを重視した内部管理体制強化に取り組んで参ります。具体的には、監査等委員会設置会社への移行と社外取締役の増員、監査等委員会と内部監査チームとの連携によるコンプライアンス体制の強化、監査等委員による監査の実施による当社のコーポレート・ガバナンス機能の強化及び当社の事業に関連する法規制や社会的要請等の環境変化への対応などを行っております。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)インターネット広告事業に係るリスクについて

① 技術革新について

 当社のインターネット広告事業を含むインターネットビジネスの業界環境は、事業に関連する新技術の開発やそれらを利用した新サービスの導入が相次いで行われており、変化が激しくなっております。このため、当社は、新技術の導入及び新サービスの提供を継続的に検討するとともに、優秀な人材の確保に取り組んでおりますが、激しい環境変化への対応が遅れた場合には、当社のサービスの陳腐化、競争力の低下が生じる可能性があります。また、環境変化への対応のために新技術及び新サービスに多大な投資が必要となった場合には、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 景気動向の変動について

 当社の事業領域であるインターネット広告市場を含む広告市場は、一般的に市場変化や景気動向の変動により広告主が広告費用を削減する等、景気動向の影響を敏感に受けやすい傾向にあります。したがって、わが国経済の景気動向の変動によって、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 市場動向について

 当社の事業領域であるインターネット広告市場は、スマートフォン端末の普及等によるインターネット利用者の増加、企業の経済活動におけるインターネット利用の増加等により、2019年は2兆1,048億円(前年比119.7%)と6年連続で二桁成長となり、成長を続けております。また今後も、雑誌、新聞等の他媒体における広告市場が縮小傾向(雑誌広告費:2019年前年比91.0%、新聞広告費:2019年前年比95.0%)を示している一方で、スマートフォン端末のさらなる普及やビッグデータ時代到来に伴う消費者行動等により、更なる市場の成長が継続すると考えております(広告費データは、株式会社電通「2019年 日本の広告費」より引用)。しかし、今後の日本におけるインターネット利用者人口の推移やインターネット広告市場の成長を阻害する状況の発生等、何らかの事情により、このような市場の成長が将来にわたって継続する保証はなく、結果として、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社の取引先であるネット広告の媒体運営会社が、いわゆる「アドフラウド(広告詐欺)」に関与した場合、アドフラウドの影響を受けた広告主による広告の露出が減少すると共に、当社広告取扱高が減少し、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 媒体運営会社への依存について

 当社は、インターネット広告事業の単一セグメントで事業を展開しております。インターネット広告事業は、取引形態の性質上、媒体運営会社からの広告枠の仕入れに依存しています。媒体運営会社のうち、Google,Inc.の提供する「Google 広告」及びヤフー株式会社の提供する「Yahoo!広告」の取次額(媒体費用)への依存度は減少傾向にありますが依然として高く、2019年12月期における当該2社合計の取次額(媒体費用)は、媒体費総額の76.8%(前年比6.9%減少)を占めております。当社は当該2社との良好な取引関係維持に努めておりますが、当該2社の事業方針の変更や契約の更新内容、また契約の更新ができなかった場合には、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 競合について

 インターネット広告事業は、新規参入する競合会社も多く、また、多くの企業が事業展開しており、競合会社が存在しております。当社では、当社の特徴でありますワンストップサービス(一人の担当者が営業、広告の企画提案・運用・分析・改善までをワンストップで行う専任制)により、企画力や営業提案力等の強化や広告主との良好な取引関係の維持等に積極的に取り組み、競争優位性の確保に努めておりますが、競合との間で顧客獲得のための価格やサービス競争の激化等により収益性の低下を招き、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 法的規制について

 現在のところ、当社の事業領域であるインターネット広告事業に関する直接的な法規制又はインターネット広告業界の自主規制はありません。

 しかし、広告主は掲載する広告の内容により、「商標法」、「著作権法」、「不正競争防止法」、「景品表示法」、「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「独占禁止法」、「出会い系サイト規制法」等の規制を受ける可能性があります。当社では、上記の各種法的規制に抵触しないように、広告取扱ガイドラインを制定し、広告の内容について管理統括部の専任担当者が慎重に確認しております。広告主がこれらの法律に違反しても直ちに当社の広告取引が違法となるわけではありませんが、当社が広告主の違法行為を助長するものとみなされた場合、当社の社会的信用が失墜し、場合によっては損害賠償請求の対象となるリスクがあります。

 また、今後法令の改正や新たな法令の制定等が行われ、既存の法令等の解釈に変化が生じたり、インターネット広告事業の自主規制が制定された場合や、広告内容に起因する損害賠償等が発生した場合、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)経営管理体制について

① 人材の確保・定着及び育成について

 当社の事業を継続及び拡大させていくためには、優秀な人材の確保・定着及び育成が必要不可欠であると考えております。そのため、当社では、新卒や業界未経験者の採用も積極的に実施しており、教育体制を充実させることで、人材の育成・確保に努めております。しかしながら、優秀な人材の確保・定着及び育成が計画通りに進まない場合や優秀な人材の社外流出が生じた場合には、今後の事業展開の制約要因等になり、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 小規模組織であることについて

 当社は、2019年12月末現在、従業員90名と比較的小規模な組織であり、現在の人員構成にて最適と考えられる内部管理体制や業務執行体制を構築しております。当社は、今後も業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用して参りますが、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追い付かない場合、適切な業務運営が困難となり、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 知的財産権について

 本書提出日現在、当社ではこれまで、特許・著作権・その他知的財産に関して第三者の知的財産権を侵害した事実や損害賠償及び使用差止の請求を受けた事実はありません。今後においても、第三者の知的財産権を侵害しないよう、十分な注意を払って参りますが、当社の事業分野で当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性又は新たに第三者の知的財産権が成立する可能性もあり、当該侵害のリスクを完全に排除することは困難であります。

 万が一、当社が第三者の知的財産権等を侵害した場合には、直ちに、事例に応じて弁護士・弁理士等と連携し解決に努めて参りますが、損害賠償請求、差止請求や知的財産権の使用に関する対価等の支払い等により、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 訴訟について

 当社は、本書提出日現在、損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。また、当社は、法令違反となるような行為を防止するため、取引先、従業員その他第三者との関係において訴訟リスクを低減するよう、コンプライアンス研修による役員及び従業員への教育や内部監査の実施等により努めております。しかし、当社の役員及び従業員による機密情報の漏洩、事務処理のミス、不当な労務管理、取引先とのトラブル、その他不正・不適切な行為等が発生した場合、また外部からの不正アクセス等の何らかの要因から個人情報保護法の適用を受ける個人情報等の流出が発生した場合、これらに起因する訴訟その他の請求が発生する可能性があります。これらの事象が発生した場合には、訴訟内容や損害賠償額及びその結果等により、当社の社会的信用に悪影響を及ぼすほか、事業活動並びに財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 与信管理について

 当社の事業領域であるインターネット広告市場の取引慣行として、広告会社が広告主に請求する手数料には、媒体運営会社等に支払う媒体料金等を含んでおります。したがって、広告主の倒産等により、広告代金の回収が不可能となった場合には、当社が媒体運営会社等に支払う媒体料金等も含めて負担することとなります。当社では、与信管理規程を制定し、信用リスク低減を図っておりますが、広告主の倒産等により、広告代金の回収が不可能となった場合には、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ システム障害について

 当社のインターネット広告事業は、インターネットを介してサービスを提供しており、自然災害、火災等の事故、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、ソフトウエアの不具合、コンピュータウィルス等により、システム障害が発生し、継続したサービス提供等に支障が生じる可能性があります。

 当社では、このような事態に備え、外部からの不正アクセスを防止するためのファイアウォールやセキュリティソフトの導入等といった対策をとっており、また定期的なバックアップや稼働状況の監視を行うことで、情報漏洩の事前防止又は回避に努めておりますが、こうした対応にも関わらず、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります

 

(3)親会社等との関係について

① 親会社との資本関係について

 当社の親会社であるEMNET INC.(以下、「同社」という。)は、2000年4月に大韓民国ソウル特別市で設立されました。その後、インターネット広告運用や、広告等のデザイン制作、広告成果の分析ソリューションの提供等の総合的なインターネット広告事業を展開し、2011年11月に韓国KOSDAQ市場に上場しております。同社グループは、本書提出日現在、韓国、日本、中国において事業展開しており、そのうち日本においては当社が事業展開を担っております。

 同社は、2019年12月末現在、当社の発行済株式総数の63.99%を保有しており、当社は同社の連結子会社となっております。当社の経営判断において同社の承認を必要とする取引や業務はなく、当社の海外展開についても同社からの制約は存在しません。しかし、同社の事業戦略やグループ戦略に変更が生じた場合は、当社の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の取締役の選任・解任や合併等の組織再編、重要な資産・事業の全部又は一部の譲渡、定款の変更及び剰余金の処分等、株主の承認が必要となるすべての事項に関しては、他の株主の意向や利益にかかわらず、同社が今後も影響を与える可能性があります。

 

② 親会社との取引について

 2019年12月期における当社とEMNET INC.との取引総額は2,673千円となっており、同社が開発し保有する販売管理・社内情報共有システムの利用料となっております。また、同社の保有するシステムの利用料については、一般の取引条件を踏まえて市場価格や総原価を勘案し交渉の上で決定しております。同社からの独立性確保の観点も踏まえ、同社との重要な取引については、取締役会の承認により健全性及び適正性を確保しております。

 

③ 親会社との役員等の兼任について

 本書提出日現在において、当社監査等委員である取締役の金永源は、以下の通り、EMNET INC.の代表取締役社長を兼任しております。当該兼務については、当社が、同氏の上場企業の経営者としての深い知見の活用とコーポレート・ガバナンス体制の強化を目的として招聘したものです。

氏名

当社における役職

役員派遣元会社

役員派遣元会社における役職

金 永源

監査等委員である取締役

(非常勤)

EMNET INC.

代表取締役社長

 

(4)その他

① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社は、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、役員及び従業員に対してストック・オプションとして新株予約権を付与しており、今後もストック・オプション制度を活用していくことを検討しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権の割合は発行済株式総数の5.6%に相当します。

 

② 風評被害について

 当社及び当社が属するインターネット広告業界に対して、インターネット上の掲示板への書き込みや、それを起因とするマスコミ報道等によって、何らかの否定的な風評が広まった場合、その内容の正確性にかかわらず、企業イメージの毀損等により、当社の事業活動並びに財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 会計基準等の変更について

 当社は、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて決算を行っており、会計基準の変更へも適時対応しております。当社が属するインターネット広告の広告代理店業務では、取扱高を売上高に計上する会計処理と取扱手数料のみを営業収益(売上高)する会計処理が認められておりますが、当社では取扱高を売上高に計上しております。しかし、2018年3月30日付で「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準委員会 企業会計基準第29号)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第30号)が公表されたことにともない、今後、取扱手数料を売上高に計上する会計処理へ変更した場合には、当社の損益計算書上で計上される売上高の表示金額に影響を与える可能性があります。

 

2【沿革】

 当社は、親会社であるEMNET INC.がインターネット広告事業の日本展開を行うため、2007年に日本支社を設立したことにより事業を開始致しました。その後、日本でのさらなる事業拡大を企図し、より機動性、独立性の高い事業展開を実現するため、2013年4月22日にEMNET INC.の100%出資により日本法人として設立されました。

(設立時の概要)

イ 商号・・・・株式会社イーエムネットジャパン

ロ 資本金・・・199,900千円

ハ 事業目的・・インターネット広告事業

ニ 株主・・・・EMNET INC.  4,000株

 

 設立以後の沿革は、次のとおりであります。

年月

概要

2013年4月

東京都新宿区に株式会社イーエムネットジャパン設立

2014年1月

EMNET INC.の日本支社より事業譲渡を受け、株式会社イーエムネットジャパンとして事業を開始(注)1

2014年1月

日本支社よりGoogle Inc.の『Google AdWords 広告』(現 Google 広告)の正規代理店登録を継承

2015年10月

ヤフー株式会社(現 Zホールディングス株式会社)のYahoo!認定代理店に登録

2016年7月

グーグル合同会社のAdWords認定パートナーとして、『Google Partner プレミアバッジ(注)2』を取得

2016年10月

ヤフー株式会社(現 Zホールディングス株式会社)より『Yahoo!マーケティングソリューション正規代理店(注)3』として三つ星を認定される

2017年4月

インターネット広告業界への人材供給を目的として、労働者派遣事業の許可を取得

2017年4月

ヤフー株式会社(現 Zホールディングス株式会社)より『Yahoo!マーケティングソリューションパートナー(注)4』のゴールドに認定される

2017年6月

Twitter Japan株式会社の認定代理店に登録

2017年7月

Facebook,Inc.のFacebook agency directory』の認定代理店に登録

2017年10月

2018年8月

LINE株式会社より『Marketing Partner Program(注)5』のSales Partner(Basic)に認定される

LINE株式会社より『Marketing Partner Program(注)5』のSales Partner(Broze)に認定される

2018年9月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2019年5月

TRANSCOSMOS(MALAYSIA)SDN.BHD.グローバルデジタルマーケティングセンターとの契約を締結

2019年5月

LINE株式会社とSMB領域における戦略的パートナーシップ契約を締結

2019年10月

ヤフー株式会社(現 Zホールディングス株式会社)よりYahoo!マーケティングソリューションパートナー(注)6』の認定パートナーとして三つ星を認定される

 (注)1.EMNET INC.は、本書提出日現在において当社発行済株式総数の63.99%を保有する当社の親会社であります。当社と親会社との関係につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。

2.『Google Partner プレミアバッジ』は、『Google Partner バッジ』と『Google Partner プレミアバッジ』の2つのレベルに分かれているGoogle Partner バッジの中でも、高度な専門知識を持ち、顧客満足度の高い広告運用によって業績を上げる代理店のみに認定付与されます。また、Googleが12ヶ月ごとに行う認定試験に合格しなければならないため、Googleのツールや最新情報を常に把握することが求められております。

3.『Yahoo!マーケティングソリューション正規代理店』とは、ヤフー株式会社(現 Zホールディングス株式会社)が認定する正規代理店であります。ヤフー株式会社(現 Zホールディングス株式会社)が条件を満たす正規代理店に対して星(スター)を付与しており、星(スター)の数は一つ星から五つ星までであります。

4.『Yahoo!マーケティングソリューションパートナー』とは、(注)3の『Yahoo!マーケティングソリューション正規代理店』が刷新された制度であります。ヤフー株式会社(現 Zホールディングス株式会社)の提供する広告商品・サービスを総合的に活用し、優れた実績のあるパートナー企業に対して、「ダイヤモンド」「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」の認定がされております。

5.『Marketing Partner Program』とは、「LINE Ads Platform」の拡販および機能追加・改善をより積極的に推進するにあたり、「Sales Partner」「Ad Tech Partner」「Data Provider Partner」「Ads Measurement Partner」の4カテゴリーにおいて、広告代理店やサービスデベロッパーを認定・表彰するプログラムです。Sales Partnerは2017年4月より半年ごとの累計売上実績などを基準に、5段階(Diamond/Gold/Silver/Bronze/Partner)のランクで認定されます。

6.『Yahoo!マーケティングソリューションパートナー』とは、(注)4の『Yahoo!マーケティングソリューションパートナー』の内容が変更された制度であります。広告効果の最大化に向けてYahoo! JAPANの広告商品・サービスを総合的に活用し、広告主のマーケティング活動を支援した実績のあるパートナーに対して、一つ星から五つ星までの星によるパートナーの認定がされております。

 

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2019年12月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

4

22

8

11

1

415

461

所有株式数

(単元)

2,477

460

1,324

12,148

4

2,027

18,440

400

所有株式数の割合(%)

13.4

2.5

7.2

65.9

0.0

11.0

100.0

3【配当政策】

 当社は、株主の皆様への利益還元についても重要な経営課題と認識しており、将来の持続的な成長に必要な内部留保を確保しつつ、経営成績及び財政状態・事業計画等を総合的に勘案したうえで、利益配当を実施していく方針としております。

 当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。

これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

 当事業年度の配当につきましては、上記方針に基づき当期は1株当たり25円の配当(うち中間配当15円)を実施することを決定しました。この結果、当事業年度の配当性向は13.5%となりました。

 当社は、取締役会の決議により、毎年6月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。旨を定款に定めております。

 なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下の通りであります。

決議年月日

配当金の総額(千円)

1株当たり配当額(円)

2019年6月19日

13,800

15

取締役会決議

2020年3月25日

18,444

10

定時株主総会決議

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性7名 女性-名 (役員のうち女性の比率-%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役社長

山本 臣一郎

(戸籍上の氏名:
安中 臣一郎)

1971年9月4日

 

1995年4月

コーパック・インターナショナル㈱ 入社

1999年10月

ダブルクリック株式会社 入社

2000年10月

Adsociety 入社

2001年12月

Ask Jeeves Japan㈱ 入社

2004年10月

トランス・コスモス㈱ 入社

2010年5月

EMNET INC. 入社 同社 上席常務執行役員 就任

2014年1月

当社 常務取締役 就任

2016年1月

当社 取締役副社長 就任

2016年11月

当社 代表取締役社長 就任(現任)

2017年12月

株式会社Y's corporation 代表取締役 就任(現任)

 

(注)3

120,000

(注)5

取締役CFO

兼管理統括部部長

村井 仁

1974年7月7日

 

1999年10月

デロイトトーマツコンサルティング㈱(現 アビームコンサルティング㈱) 入社

2006年7月

監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ) 入所

2011年11月

会計教育研修機構 東京実務補修所運営委員 就任(現任)

2014年11月

会計教育研修機構 東京実務補修所運営副委員長 就任

2016年8月

当社 執行役員CFO 就任

2016年11月

当社 取締役CFO 就任(現任)

2017年1月

当社 管理統括部部長(現任)

 

(注)3

4,000

取締役

(注)1

上野 正博

1964年4月3日

 

1987年4月

㈱リクルート 入社

1998年10月

ダブルクリック㈱ 代表取締役社長 就任

2001年6月

トランス・コスモス㈱ 取締役 就任

2003年6月

同社 常務取締役 就任

2004年6月

オーバーチュア㈱ 代表取締役社長 就任

2006年6月

ビカム㈱ 代表取締役社長 就任

2011年4月

CRITEO㈱ アジア太平洋地域最高責任者 就任

2011年6月

同社 代表取締役 就任

2012年2月

マナ㈱ 代表取締役社長 就任(現任)

2012年3月

グアダーニョ㈱ 代表取締役社長 就任(現任)

2016年4月

BuzzFeed Japan㈱ 代表取締役社長 就任

2018年5月

当社 取締役 就任(現任)

2019年2月

Sojern Asia PTE Ltd. アジア太平洋地域担当バイスプレジデント 就任(現任)

 

(注)3

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

取締役

(常勤監査等委員)

(注)1

西村 訓仁

1955年7月30日

 

1981年6月

ニューヨーク銀行(現 ニューヨーク・メロン銀行) 入行

1983年1月

ソシエテ・ジェネラル銀行 東京支店 入行

1987年6月

ドイツ銀行 東京支店入行 金融法人部部長 就任

1992年4月

同行 ロンドン国際部 ヴァイスプレジデント就任

2000年1月

同行 金融法人部ディレクター 就任

2000年8月

インフォーマ グローバル マーケット ジャパン㈱ 入社

2001年12月

同社 代表取締役社長 就任

2019年3月

当社 取締役 就任(現任)

 

(注)4

取締役

(監査等委員)

金 永源

1966年3月2日

 

1991年11月

㈱中央日報 入社

2000年4月

EMNET INC. 入社

代表取締役社長 就任(現任)

2013年3月

韓国オンライン広告協会 副会長 就任

2015年3月

韓国オンライン広告協会 理事 就任(現任)

2015年6月

当社 代表取締役社長 就任

2016年11月

当社 監査役 就任

2017年11月

財団法人韓国インターネット広告財団理事 就任(現任)

2019年3月

当社 取締役 就任(現任)

 

(注)4

取締役

(監査等委員)

(注)1

落合 出

1965年12月12日

 

1996年5月

医師登録

1996年4月

群馬大学第二内科 勤務

1997年6月

国立高崎病院内科 (現:高崎総合医療センター) 勤務

1998年9月

東京女子医大心臓血圧研究所 勤務

2001年4月

国立高崎病院循環器内科 勤務

2005年4月

医療法人社団 あんしん会 四谷メディカルキューブ 循環器内科部長 就任

2005年9月

日本医師会認定 産業医

2015年6月

医療法人社団ミッドタウンクリニック 会員制医療運営部門長補佐 就任

2016年5月

ハイメディック東京ベイ 副院長 就任

2018年6月

医療法人社団ミッドタウンクリニック 会員制医療運営部門国際幹事 就任

2019年3月

当社 取締役 就任(現任)

2019年4月

医療法人社団ミッドタウンクリニック 会員制医療運営部門VIP幹事 就任(現任)

 

(注)4

8,000

取締役

(監査等委員)

(注)1

朝吹 英太

1982年8月6日

 

2010年12月

弁護士登録

2011年1月

永島橋本法律事務所(現 永島橋本安國法律事務所) 入所(現任)

2013年1月

港区情報公開・個人情報保護審査会委員就任(現任)

2019年3月

当社 取締役 就任(現任)

 

(注)4

132,000

 (注)1.取締役上野正博、西村訓仁、落合出及び朝吹英太は、社外取締役であります。また、上野正博、西村訓仁、落合出及び朝吹英太は、東京証券取引所の定めに基づく独立役員の要件を満たしており、独立役員として届け出ております。

2.2019年3月27日開催の定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、当社は同日付をもって監査等委員会設置会社に移行しております。

3.2020年3月25日開催の定時株主総会終結の時から、2020年12月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

4.2019年3月27日開催の定時株主総会終結の時から、2020年12月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

5.代表取締役社長山本臣一郎(戸籍上の氏名:安中臣一郎)の所有株式数は、同氏の資産管理会社である株式会社Y's corporationが所有する株式数であります。

 

② 社外役員の状況

 当社の社外取締役は4名で、当社との間には特別な利害関係はありません。

 当社はコーポレート・ガバナンス体制の強化及び充実を経営上の重要な課題の一つとして位置付けており、経営の健全性・透明性の向上を果たすことを目的とし、社外取締役が中立的な立場から有益な監督及び監査を行える体制を整備し、経営監視機能の強化に努めております。

 社外取締役の上野正博は、これまでインターネット業界の企業の代表取締役等を歴任し、インターネット業界及び経営者としての豊富な経験と幅広い見識にもとづき、客観的な立場から当社事業及び経営の監督を頂くため社外取締役に選任しております。なお、社外取締役の上野正博と当社との間には、人的関係、資本関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。

 監査等委員である社外取締役の西村訓仁は、長年にわたる金融機関での職歴と経営者として経験に基づく経営に関する高い見識と深い知見を有されていることから、当社の更なる経営基盤の強化と企業価値の向上を目指すにあたり、それらを当社の監査、監督に反映していただくことを期待して選任しております。なお、社外取締役の西村訓仁と当社との間に、人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。

 監査等委員である社外取締役の落合出は、医師として人格、見識を十分に備えており、企業の産業医として会社の組織にも精通しており、豊富な知見、経験等に基づく意見を提言することで、取締役会の適切な意思決定を図り、もってコーポレート・ガバナンスの強化につながると期待して選任しております。なお、社外取締役の落合出と当社との間に、人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。

 監査等委員である社外取締役の朝吹英太は、弁護士としての職歴を通じて、法務・コンプライアンスに関する豊富な経験と高い見識・専門性を有しており、当社の更なる経営基盤の強化と企業価値の向上を目指すにあたり、それらを当社の監査、監督に反映していただくことを期待して選任しております。なお、社外取締役の朝吹英太と当社との間に、人的関係、資本的関係、取引関係及びその他の利害関係はありません。

 当社は、社外取締役の独立性に関する基準や方針についての特段の定めはありませんが、独立性に関しては、株式会社東京証券取引所が定める基準を参考にしており、経営の独立性を確保していると認識しております。

 

③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 当社は、社外取締役4名のうち3名を監査等委員として選任しており、監査等委員会は、常勤監査等委員1名及び非常勤監査等委員3名で構成され、常勤監査等委員1名及び非常勤監査等委員2名が社外取締役であります。

 監査等委員である社外取締役は、取締役会その他重要会議の出席、往査等を通じ、取締役の職務執行を監査しております。さらに内部監査チームから監査結果の報告を受け、又は必要に応じて内部監査報告書を閲覧の上、説明を求めるとともに、内部監査の立会いを実施しております。

 さらに監査等委員会である社外取締役は、会計監査人と定期的に会合し、監査計画、監査上の課題、監査結果などについて双方向での情報交換を行い、緊密な連携の強化に努めます。

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

主要な事業の内容

議決権の所有割合又は被所有割合

(%)

関係内容

(親会社)

 

 

 

 

 

EMNET INC.

(注)

大韓民国

ソウル特別市

11,138,039,000

韓国ウォン

インターネット広告事業

被所有

直接

63.99

役員の兼務1名

販売管理・社内情報共有システムの提供

 (注) 韓国のKOSDAQ(Korean Securities Dealers Automated Quotations)市場に上場しており、同取引所の規定による開示を行っております。

 

【売上原価明細書】

 

 

前事業年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

当事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

区分

注記

番号

金額(千円)

構成比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

Ⅰ 媒体費

 

5,848,251

100.0

6,689,618

100.0

当期総仕入高

 

5,848,251

100.0

6,689,618

100.0

当期売上原価

 

5,848,251

 

6,689,618

 

1【設備投資等の概要】

 当事業年度の設備投資、重要な設備の除却、売却はありません。

 

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その他企業情報

企業価値2,869 百万円
純有利子負債-1,128 百万円
EBITDA・会予355 百万円
発行済株数1,877,200 株
設備投資額N/A
減価償却費5 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費N/A
代表者 代表取締役社長  山本 臣一郎 (戸籍上の氏名:安中 臣一郎)
資本金302 百万円
住所東京都新宿区西新宿六丁目10番1号
会社HPhttps://emnet.co.jp/

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