ライフネット生命保険【7157】

直近本決算の有報
株価:9月23日時点

1年高値1,652 円
1年安値572 円
出来高131 千株
市場マザーズ
業種保険業
会計日本
EV/EBITDAN/A
PBR8.2 倍
PSR・会予N/A
ROAN/A
ROICN/A
β1.17
決算3月末
設立日2006/10
上場日2012/3/15
配当・会予0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・実績:15.7 %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

(1) 主な事業内容

 当社は、2006年10月23日に設立され、保険業法に基づく免許・認可を得て2008年5月18日より営業を開始した、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社です。相互扶助という生命保険の原点を忘れず、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」という経営理念のもと、生命保険事業を営んでおります。主な事業内容は以下のとおりです。なお、当社は生命保険事業の単一セグメントとなっております。

 

 ①保険引受業務

 生命保険業免許に基づき、人の生存又は死亡に関して一定額の保険金等を支払うことを約し保険料を収受する保険の引受業務を営んでおります。

 ②資産運用業務

 保険業法、同法施行規則に定めるところにより、生命保険の保険料として収受した金銭その他の資産の運用業務を営んでおります。

 ③業務の代理・事務の代行業務

 他の保険会社等の業務の代理または事務の代行を行っております。

 

(2) マニフェストを基軸とした経営

 当社は、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」という経営理念を「ライフネットの生命保険マニフェスト」として、経営の柱と位置付けております。デジタルテクノロジーを活用しながら、保険相談、お申し込みから保険金等のお支払いまで、一貫してお客さまの視点に立った商品・サービスの提供を実現するとともに、オンライン生保市場の拡大を力強く牽引するリーディングカンパニーを目指します。

ライフネットの生命保険マニフェスト

「正直に わかりやすく、安くて、便利に。」

第1章 私たちの行動指針

(1) 私たちは、生命保険の未来をつくる。生命保険は生活者の「ころばぬ先の杖がほしい」という希望から生まれてきたという原点を忘れずに。

(2) 私たちは、お客さまの声に耳を傾け、お客さまに何が必要かを常に考え行動する。

(3) 私たちは、自分たちの友人や家族に自信をもってすすめられる商品・サービスだけを届ける。

(4) 顔の見える会社にする。私たちは、経営のこと、商品のこと、社員のこと、どんな会社なのか、正直に伝える。

(5) 私たちは、多様性を尊重し、協力しあうことで、変化に対応しつづける。100年後もお客さまに安心を届けられる会社であるために。

(6) 私たちは、常に誠実に行動する。コンプライアンスを遵守し、倫理を大切にする。

第2章 生命保険を、もっと、わかりやすく

(1) 私たちは、「生命保険がわかる」情報を提供する。お客さまが自分にあった保障を納得して、選べるように。

(2) 私たちは、誰もが読んで理解できる「約款」(保険契約書)をつくる。

(3) 私たちは、お申し込みだけでなく、保険金・給付金を請求するときにこそ、わかりやすいと思ってもらえる商品やサービスを届ける。

第3章 生命保険料を、安くする

(1) 私たちは、保障内容を過剰にしない。必要な備えを、適正な生命保険料で提案する。

(2) 私たちは、よい商品を安く提供するための工夫を怠らない。

(3) 私たちは、生命保険料を抑え、その分をお客さまの人生の楽しみに使ってほしいと考える。

第4章 生命保険を、もっと、便利に

(1) 私たちは、ご契約の検討から保険金・給付金の受け取りまで、あらゆる場面でお客さまの便利を追求する。

(2) 私たちは、私たちの考えに共鳴してくれたパートナーと協力して、お客さまに商品やサービスを届ける手段を増やす。

(3) 私たちは、生命保険の枠を超えて、「生きていく」ことを支える情報とサービスに触れる機会を増やす。

(4) 私たちは、お客さまの期待の先にある「便利な生命保険」を通して、次の時代の当たり前をつくる。

お客さま一人ひとりの生き方を応援する企業でありたい。

そのために、これからも挑戦を続けます。

 

(3) 商品構成

 当社は、インターネットを通じてお客さまに「比較し、理解し、納得して」ご契約いただきたいという考えのもと、いずれの商品も複雑な特約や配当のない、シンプルでわかりやすい保障内容となっております。また、ホワイトレーベル商品として、2016年4月からKDDI株式会社を通じて販売している「auの生命ほけん」、2020年4月から株式会社セブン・フィナンシャルサービスを通じて販売している「セブン・フィナンシャルサービスの生命ほけん」があります。商品はいずれも、個人向け保障性商品のみであり、個人年金保険・団体保険・団体年金保険等の取扱いはありません。

 

(主要商品の概要)

 定期死亡保険「かぞくへの保険」は、低廉な保険料で大きな保障が得られる「定期型」で、死亡や所定の高度障害状態となった場合に、保険金を受け取ることができる保険です。

 終身医療保険「じぶんへの保険3」「じぶんへの保険3レディース」は、入院や手術に備える保険です。加入時の保険料が変わらず、一生涯保障が続く「終身型」で、保障内容に応じて、「エコノミーコース」、「おすすめコース」を設けております。また、「じぶんへの保険3レディース」は女性特有の病気で入院した場合に備えて手厚い保障が受けられる保険です。

 就業不能保険「働く人への保険2」は、病気やケガで長期間働けずに収入が途絶え、生活を維持できなくなるリスクに備える保険です。所定の就業不能状態となった場合に、就業不能給付金を毎月受け取ることができます。

 がん保険「ダブルエール」は、治療費に備える「治療サポート給付金」と、がん治療に伴う休職や時短勤務等による収入の減少に備える「がん収入サポート給付金」のダブルの保障を受けられる保険です。

 なお、「auの生命ほけん」「セブン・フィナンシャルサービスの生命ほけん」は、上記の保険商品と保障内容は同一です。

 

(4) 販売チャネル

 当社は、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社です。インターネットを活用することにより、営業職員の人件費や店舗の維持等に係る経費(販売経費)を抑えられることから、営業職員を主体とする従来の生命保険会社と比べ、相対的に低廉な保険料での商品提供が可能となります。

 当社の店舗であるウェブサイト及びコンタクトセンターを活用して、お客さまの保険選びをサポートしております。ウェブサイトでは、商品内容の説明に加え、お客さまに適した保障を選んでいただくためのコンテンツを工夫するなど、初めて訪れるお客さまにもわかりやすい説明を心がけるとともに、申し込み過程でお客さまの意向確認を行っております。コンタクトセンターでは、申し込みや見直しでお悩みのお客さまには、保険相談窓口を用意して、電話、メールやチャットによって、経験豊富な保険プランナーが保険選びをサポートしております。

 また、当社は、ホワイトレーベル(KDDI株式会社及び株式会社セブン・フィナンシャルサービス)などの代理店を通じた販売チャネルを強化しております。これにより、さらに幅広いお客さまに当社の商品・サービスをお届けすることが可能となりました。将来的には、お客さまのニーズを把握しながら、それぞれのチャネルに適合する独自性のある商品・サービスの開発を検討してまいります。なお、当社の保険募集代理店であるKDDI株式会社は、当社のその他の関係会社です。

 これらに加えて、保険料の内訳(付加保険料)や代理店手数料率の開示など、情報開示を積極的に行うとともに、コンタクトセンターは、平日に加え、土曜日・日曜日・祝日営業も行うなど、利便性向上(平日20時、土日祝18時まで営業)*1に努めております。また、ふれあいフェア(お客さまとの集い)の定期開催、ソーシャルメディアを活用したお客さまとの対話など、顧客接点の充実に取り組んでおります。

 

*1. 新型コロナウイルス感染症の影響拡大を受けて、一部、営業時間を変更しております。

 

[販売チャネル別アクセス経路]

(画像は省略されました)

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

①財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度における国内経済は、外需の弱さが長期化する中で一部には活動の弱さがみられたものの、概ね底堅く推移しておりました。その後の新型コロナウイルス感染症の拡大は、日本経済に深刻な影響を及ぼしており、終息時期の不透明感が強く、経済の先行きは不確実性が極めて高い状況にあります。

 生命保険業界では、引き続く低金利環境下で各社が激しく競争する中、改めて「顧客本位の業務運営」に注目が集まりました。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けては、保険料の払込及び保険契約の更新について猶予期間を設けるなど、保険契約の円滑な継続等に支障を来さないよう、必要な措置を講じております。

 このような状況の中、当社は、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」という経営理念の下、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社として開業から12年目を迎えました。当事業年度は、新商品の発売、スマートフォンを活用したサービスの拡充、パートナー企業との協業を通じて、引き続きお客さま視点での商品・サービスの提供に努め、前事業年度に引き続き、過去最高となる新契約業績を達成しました。

 

(契約の状況)

 当事業年度の新契約の年換算保険料*1は、前事業年度比123.5%の3,425百万円、新契約件数は、前事業年度比125.6%の80,911件となり、過去最高を更新しました。新契約高は、前事業年度比120.4%の411,625百万円となりました。

 当事業年度末の保有契約の年換算保険料*1は、前事業年度末比118.6%の15,514百万円、保有契約件数は、前事業年度末比118.2%の365,171件、保有契約者数は、232,537人となりました。保有契約高は、前事業年度末比112.0%の2,565,269百万円となりました。また、当事業年度の解約失効率*2は、7.0%(前事業年度6.6%)となりました。

*1. 年換算保険料とは、1回当たりの保険料について保険料の支払い方法に応じた係数を乗じ、1年当たりの保険料に換算した金額をいいます。当社商品の保険料は全て月払いのみとなっているため、1ヶ月当たりの保険料に12を乗じたものを年換算保険料としております。

*2. 解約失効率は、解約・失効の件数を月々の保有契約件数の平均で除した比率を年換算した数値です。

 

(収支の状況)

 当事業年度の保険料等収入は、前事業年度比135.3%の16,455百万円となりました。また、資産運用収益は、前事業年度比92.9%の339百万円となりました。その他経常収益は、55百万円となりました。この結果、当事業年度の経常収益は、前事業年度比134.2%の16,850百万円となりました。

 保険金等支払金は、前事業年度比148.3%の3,759百万円となりました。責任準備金等繰入額は、前事業年度比124.6%の5,072百万円となりました。事業費は、前事業年度比132.6%の9,169百万円となりました。その他経常費用は、前事業年度比142.8%の1,081百万円となりました。これらにより、当事業年度の経常費用は、前事業年度比134.7%の19,233百万円となりました。

 以上の結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度のマイナス1,719百万円に対して、マイナス2,382百万円となりました。当期純利益は、前事業年度のマイナス1,735百万円に対して、マイナス2,400百万円となりました。保有契約から生じる利益を示す指標として開示をしている修正利益*3は、前事業年度の2,844百万円に対して、2,784百万円となりました。

 また、生命保険会社の収益性を示す指標のひとつである基礎利益は、事業費が増加したことなどにより、前事業年度のマイナス1,656百万円に対して、マイナス2,195百万円となりました。内訳は、危険差益2,851百万円、費差損5,064百万円、利差益17百万円です。

*3.修正利益は、保有契約から生じる期間損益を示す指標と定義し、財務情報を補完して投資家との建設的な対話を促進するため、当社が独自に開示している指標です。

   生命保険業では一般的に、長期間にわたり平準的に保険料を収受する一方、営業費用は契約獲得時に集中的に支出されるため、収益と費用の発生時期が異なります。また、当社は責任準備金の積立方式を5年チルメル式から平準純保険料式に段階的に移行していることから、責任準備金の積立の負担が期間損益である経常損益に影響しています。

   このため、経常利益から営業費用の影響および修正共同保険式再保険の影響を除外するとともに、従来から標準責任準備金を積み立てていたものとして調整を加えて、修正利益として開示しております。

   また、修正利益は、その内容を容易に理解することができるよう、簡略化した分かりやすい算式で計算しているものです。そのため、本来は保険期間のいずれかで認識すべき保険契約獲得のために支出した営業費用の負担が全て除かれていることに特に留意する必要があります。除かれた営業費用の金額は前事業年度が4,216百万円、当事業年度が6,146百万円となります。なお、従来は、経常利益から営業費用を控除した金額を修正利益として開示しておりましたが、今般計算方法を上述のとおり変更しました。

 

(財政状態)

 当事業年度末の総資産は、41,144百万円(前事業年度末38,247百万円)となりました。負債は、31,744百万円(前事業年度末26,474百万円)となりました。純資産は、当期純損失を計上したため、9,400百万円(前事業年度末11,773百万円)と減少しました。

 また、当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,117.1%(前事業年度末2,085.2%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,613百万円の収入(前事業年度2,506百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券の取得により、2,204百万円の支出(前事業年度3,223百万円の支出)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、75百万円の収入(前事業年度16百万円の支出)となりました。

 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、1,677百万円(前事業年度末2,192百万円)となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

 生命保険業においては、該当する情報がないため記載しておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。

 

①当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営状況の分析等

 当事業年度において、当社は、2018年11月に策定した「経営方針」に基づき、重点領域である「顧客体験の革新」及び「販売力の強化」に取り組むことで、新契約業績は2018年度に引き続き過去最高を更新するとともに、当社の経営指標である「ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー」においても、経営目標の1,000億円に向けて着実に成長するなど、オンライン生保の広がりに確かな手応えを感じる1年となりました。当事業年度の成果及び取組みの状況等は次のとおりです。

 

(契約の状況)

 当事業年度の新契約の年換算保険料*1は、前事業年度比123.5%の3,425百万円、新契約件数は、前事業年度比125.6%の80,911件となりました。これらの新契約業績は、当社のお客さまの保険申し込みウェブサイトの継続的な改善や、広告宣伝の積極的な投下などによる認知度の向上などが寄与し、過去最高を更新しました。また、新契約高は、前事業年度比120.4%の411,625百万円となりました。

 当事業年度末の保有契約の年換算保険料*1は、前事業年度末比118.6%の15,514百万円、保有契約件数は、前事業年度末比118.2%の365,171件となりました。保有契約業績においても、新契約業績の好調な推移により着実に増加しました。また、保有契約者数は、232,537人、保有契約高は、前事業年度末比112.0%の2,565,269百万円となりました。当事業年度の解約失効率*2は7.0%で、前事業年度(6.6%)までと引き続き同水準にありますが、契約後も長期的に良好な関係を構築する中で、解約失効率の改善に繋げていきたいと考えております。

*1.年換算保険料とは、1回当たりの保険料について保険料の支払い方法に応じた係数を乗じ、1年当たりの保険料に換算した金額をいいます。当社商品の保険料は全て月払いのみとなっているため、1ヶ月当たりの保険料に12を乗じたものを年換算保険料としております。

*2.解約失効率は、解約・失効の件数を月々の保有契約件数の平均で除した比率を年換算した数値です。

 

(収支の状況)

 当事業年度の保険料等収入は、保有契約の増加及び修正共同保険式再保険の活用に伴い、前事業年度比135.3%の16,455百万円となりました。また、資産運用収益は、前事業年度比92.9%の339百万円となりました。その他経常収益は、55百万円となりました。この結果、当事業年度の経常収益は、前事業年度比134.2%の16,850百万円となりました。

 保険金等支払金は、保有契約業績の伸長などに伴い、前事業年度比148.3%の3,759百万円となりました。保険金及び給付金支払額の保険料に対する割合は、前事業年度の17.3%から18.9%に増加しました。責任準備金等繰入額は、前事業年度比124.6%の5,072百万円となりました。責任準備金繰入額の保険料に対する割合は、前事業年度の34.0%から35.1%となりました。事業費は、販売力の強化を目指して、広告宣伝費を中心とした営業費用を積極的に投下したことなどにより、前事業年度比132.6%の9,169百万円となりました。事業費のうち、広告宣伝費を中心とした営業費用は前事業年度比145.8%の6,146百万円、保険事務費用は前事業年度比113.4%の892百万円、システムその他費用は前事業年度比111.4%の2,130百万円となりました。その他経常費用は、前事業年度比142.8%の1,081百万円となりました。これらにより、当事業年度の経常費用は、前事業年度比134.7%の19,233百万円となりました。なお、新契約1件当たりの営業費用は、前事業年度の6万5千円から7万5千円に増加したものの、期初見込みの数値で着地しております。保険料収入に対する営業費用を除く事業費の割合は、前事業年度の22.8%から21.6%へ改善しており、中期的な事業規模の拡大に向けて、当事業費率を引き続き改善させていく必要があると認識しております。

 以上の結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度のマイナス1,719百万円に対して、マイナス2,382百万円となりました。当期純利益は、前事業年度のマイナス1,735百万円に対して、マイナス2,400百万円となりました。保有契約から生じる利益を示す指標として開示をしている修正利益*3は、前事業年度の2,844百万円に対して、2,784百万円となりました。これは、有価証券売却損及び有価証券評価損の計上により資産運用収支が減少したことに加え、新契約に対する標準責任準備金の積立が大きかったことによるものです。前年比で減少しているものの、健全性を確保しながら保有契約から生じる利益を着実に計上しています。なお、2019年度決算において、修正利益の計算方法を変更しました。

 また、生命保険会社の収益性を示す指標のひとつである基礎利益は、事業費が増加したことなどにより、前事業年度のマイナス1,656百万円に対して、マイナス2,195百万円となりました。内訳は、危険差益2,851百万円、費差損5,064百万円、利差益17百万円です。

 当社は、継続的な新契約業績の成長を目指すとともに、財務健全性の維持を目的として、2019年度から新契約の一部(以下、出再契約)を対象とした修正共同保険式再保険を行っております。修正共同保険式再保険は、出再契約のリスク及び収支構造の一部を一定期間再保険会社に移転するもので、当該再保険を活用することで、新契約に係る費用の負担が、会計上の資本を急激に減少させる状況を緩和することが可能となります。具体的には、当該再保険では、新契約獲得の初年度に、出再契約に係る新契約費の一部を出再手数料として収受します。そのため、経常収益が増加します。一方、収受した出再手数料は、再保険貸に資産計上された後、一定の期間において再保険収支に基づいて段階的に償却されます。そのため、当該期間において、経常利益及び純利益は減少することとなります。再保険貸の償却が完了し、再保険契約を終了させると、その後の出再契約の利益は当社に帰属することとなります。以上により、当事業年度においては、当該再保険により経常収益は2,034百万円、経常利益は1,526百万円、当期純利益は1,526百万円増加しております。

*3.修正利益は、保有契約から生じる期間損益を示す指標と定義し、財務情報を補完して投資家との建設的な対話を促進するため、当社が独自に開示している指標です。

   生命保険業では一般的に、長期間にわたり平準的に保険料を収受する一方、営業費用は契約獲得時に集中的に支出されるため、収益と費用の発生時期が異なります。また、当社は責任準備金の積立方式を5年チルメル式から平準純保険料式に段階的に移行していることから、責任準備金の積立の負担が期間損益である経常損益に影響しています。

   このため、経常利益から営業費用の影響および修正共同保険式再保険の影響を除外するとともに、従来から標準責任準備金を積み立てていたものとして調整を加えて、修正利益として開示しております。

   また、修正利益は、その内容を容易に理解することができるよう、簡略化した分かりやすい算式で計算しているものです。そのため、本来は保険期間のいずれかで認識すべき保険契約獲得のために支出した営業費用の負担が全て除かれていることに特に留意する必要があります。除かれた営業費用の金額は前事業年度が4,216百万円、当事業年度が6,146百万円となります。なお、従来は、経常利益から営業費用を控除した金額を修正利益として開示しておりましたが、今般計算方法を上述のとおり変更しました。

 

(財政状態)

 当事業年度末の総資産は、41,144百万円(前事業年度末38,247百万円)となりました。主な勘定残高として、高格付けの公社債を中心とする有価証券は、32,058百万円となりました。また、再保険貸1,663百万円のうち、修正共同保険式再保険に係る未償却出再手数料の残高は1,533百万円となりました。

 負債は、責任準備金が増加したことから、31,744百万円(前事業年度末26,474百万円)となりました。主な勘定残高は、責任準備金29,690百万円、支払備金638百万円となりましたなお、当社は、2018年度の新契約より、責任準備金の積立方式を5年チルメル式*4から標準責任準備金*5へ移行しております。2018年度期初における5年チルメル式責任準備金と標準責任準備金との差額を、2018年度から2022年度の5事業年度にわたって解消するように積み立てており、2019年度末時点の差額は957百万円です。

 純資産は、当期純損失を計上したため、9,400百万円(前事業年度末11,773百万円)となりました。これには、修正共同保険式再保険の活用により、利益剰余金を1,526百万円増加させる効果を含んでおり、資本の急激な減少を緩和しております。一方、収受した出再手数料は、再保険貸に資産計上された後、一定の期間において再保険収支に基づいて段階的に償却されます。それに応じて、当該期間において、純資産が減少することとなります。

 当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,117.1%(前事業年度末2,085.2%)となり、充分な支払余力を維持しております。

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。

*4.5年チルメル式とは、責任準備金の積立方式のひとつで、生命保険の契約当初から5年間は、保険料積立金の積立額を平準純保険料式より小さく積み立てる方式であり、生命保険会社は、その事業特性上、契約獲得費用を含む契約初年度の事業費が多額になる傾向にあることを考慮した積立方式です。また、平準純保険料式とは、保険料払込期間における事業費の想定を毎回一定額(平準)とし、責任準備金を計算する方式です。

*5.標準責任準備金とは、保険会社が設定する保険料水準にかかわらず、監督当局が保険会社の健全性の維持、保険契約者保護の観点から定めた責任準備金の積立水準のことで、平準純保険料式により計算されます。

 

(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)

 当社は、生命保険会社の長期の収益性を図る指標であるEEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)を重要な経営指標と掲げております。EEVは、修正純資産と、現在当社が保有している契約から将来見込まれる株主に分配可能な税引後利益を、現在価値に換算した保有契約の将来利益現価を合計した指標です(詳細は、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]の(3)中長期的な経営戦略及び対処すべき課題をご覧ください)。

 当事業年度末のEEVは、主に経営方針の重点領域に掲げた販売力の強化を通じて好調な新契約業績を実現できたことに加え、死亡率前提を見直ししたことや、営業費用を除く事業費率の改善により事業費率の前提も見直しをしたことなどにより、前事業年度末比115.9%の73,431百万円となりました。また、前事業年度末からの増加額のうち、期間業績の成長を適切に表す修正EV増加額*6は、3,995百万円となりました。修正純資産は12,553百万円、保有契約の将来利益現価は、60,878百万円となりました。

*6.修正EV増加額は、期間業績の成長を適切に表す指標として、「当年度の新契約価値」、「将来利益現価の割り戻し」及び「保険関係の前提条件と実績の差異」の3つの要素を合計したものです。

 

(商品・サービスなどの取組み)

 当事業年度において、当社は商品・サービスの提供に努めました。商品については、2019年12月に、5年ぶりとなる終身医療保険の新商品「じぶんへの保険3」、「じぶんへの保険3レディース」を発売しました。医療技術の進歩やお客さまからの声などを反映し、さらに充実した保障内容となりました。スマートフォンを通じたサービスも拡充しました。保険の申し込み手続きや保険金・給付金のご請求などを行うことができる生体認証ログイン対応の「ライフネット生命アプリ」において、利用可能な端末を拡充し、より多くのお客さまにご利用いただける環境を整えました。

 また、当事業年度は外部機関から多数の高評価を獲得しました。商品では、「価格.com保険アワード2019年版」において、定期死亡保険「かぞくへの保険」が生命保険の部(定期保険)、就業不能保険「働く人への保険2」が就業不能保険の部でそれぞれ3年連続の総合第1位を獲得しました。また、保険市場「2019年版 昨年最も選ばれた保険ランキング」においても、定期死亡保険「かぞくへの保険」がネット申込ランキング「死亡保険部門」で第1位を獲得するなど、当社の商品が多くの外部評価を得た1年となりました。サービスでは、2019年「HDI格付けベンチマーク(公開格付け調査・生命保険業界)」において、「問合せ窓口格付け(コンタクトセンター)」「Webサポート格付け(ウェブサイト)」の両部門で、最高評価の三つ星を獲得しました。当社の公開格付け調査における両部門での三つ星受賞回数が7回目となり、生命保険業界での最多記録*7となります。

 さらに、パートナー企業との協業を推進しました。2019年11月に、株式会社justInCaseと業務提携契約を締結し、2020年2月より同社の保険募集代理店として同社が提供するP2P保険「わりかん がん保険」*8を当社ウェブサイトにて販売開始しました。他社の保険商品の販売は、当社にとって初めての取組みとなります。また、2020年2月には、販売力のさらなる強化を目指して、株式会社セブン・フィナンシャルサービスと業務提携契約の締結を発表し、同年4月から「セブン・フィナンシャルサービスの生命ほけん」の販売を開始しました。これは、KDDI株式会社と取り組んでいる「auの生命ほけん」に続き、ホワイトレーベル第2号案件となります。

*7.当社調べ

*8.P2P保険(Peer to Peer 保険)とは、同じリスクを共有する集団でリスクを分け合い、保険料の拠出を行う仕組みを用いた保険です

 

(新型コロナウイルス感染症の影響について)

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は我が国の経済活動に対して深刻な影響を与えておりますが、当社の2020年4月の新契約業績は大きく増加し、新契約の年換算保険料は、前年同月比87%増加、前月比38%増加となりました。要因として、新型コロナウイルス感染症による世の中の生命保険ニーズの高まりと、政府・地方自治体の外出自粛要請等をうけて当社ウェブサイトへの来訪機会が増加したことなども考えられますが、まだ十分な量と期間のデータを保持しているわけではなく、また感染拡大の影響も今後極めて流動的であることから、現段階では今後の見通しについては何ら断定できないと考えています。

b. 経常利益等の明細(基礎利益)

(a) 基礎利益

 基礎利益とは生命保険業における収益性を示す指標のひとつです。具体的には、保険契約者から収受した保険料等の保険料等収入、資産運用収益及び責任準備金戻入額等その他経常収益等で構成される基礎収益から、保険金等支払金、責任準備金等繰入額、資産運用費用、事業費及びその他経常費用等から構成される基礎費用を控除したものとして計算されます。

 基礎利益と経常利益との差及びその内訳は、以下のとおりです。

                               (単位:百万円)

 

前事業年度

(自 2018年4月1日
  至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日
  至 2020年3月31日)

基礎利益                  A

△1,656

△2,195

キャピタル収益

98

16

 

金銭の信託運用益

0

売買目的有価証券運用益

有価証券売却益

98

16

金融派生商品収益

為替差益

その他キャピタル収益

キャピタル費用

162

 

金銭の信託運用損

12

売買目的有価証券運用損

有価証券売却損

53

有価証券評価損

95

金融派生商品費用

為替差損

0

その他キャピタル費用

キャピタル損益               B

98

△145

キャピタル損益含み基礎利益         A+B

△1,558

△2,340

臨時収益

 

再保険収入

危険準備金戻入額

その他臨時収益

臨時費用

161

42

 

再保険料

危険準備金繰入額

161

42

個別貸倒引当金繰入額

特定海外債権引当勘定繰入額

貸付金償却

その他臨時費用

臨時損益                  C

△161

△42

経常利益                              A+B+C

△1,719

△2,382

(注)当事業年度の基礎利益には、金銭の信託運用益43百万円を含んでおります。

(注)前事業年度の基礎利益には、金銭の信託運用益36百万円を含んでおります。

(b) 三利源について

 基礎利益は「危険差損益」、「費差損益」及び「利差損益」に分解することも可能であり、これらを三利源と呼んでおります。生命保険料の計算は、予定発生率(死亡率、入院率など)、予定利率、予定事業費率(付加保険料部分)の3つに基づいております。これらの「予定」と実績との差によって生命保険会社の利益(基礎利益)が生じていると考え、それぞれの差分を算出することによって、基礎利益がどのような要因から生じているのかを明らかにするのが利源分析の考え方です。

 

危険差損益

想定した保険金・給付金の支払額(予定発生率)と実際に発生した支払額との差

費差損益

想定した事業費(予定事業費率)と実際の事業費支出との差

利差損益

想定した運用収支(予定利率)と実際の運用収支との差

(注)当社の利源分析は、保険数理上合理的な方法を採用しておりますが、具体的な計算方法は他の保険会社と異なることがあります。当社では保険料の内訳計算等について責任準備金の積立方式を考慮した方式とし、解約・失効による利益(解約失効益)は、費差損益に含めております。

 

(c) 基礎利益の内訳(三利源)

 当事業年度の基礎利益及び三利源の状況は以下のとおりです。前事業年度の1,656百万円のマイナスに対して、2,195百万円のマイナスとなりました。

(単位:百万円)

 

前事業年度

(自 2018年4月1日
  至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日
  至 2020年3月31日)

基礎利益

△1,656

△2,195

 

危険差損益

2,753

2,851

 

費差損益

△4,395

△5,064

 

利差損益

△14

17

 

c. ソルベンシー・マージン比率

(a) ソルベンシー・マージン(支払い余力)の考え方

 ソルベンシー・マージン比率とは、大災害や株式市場の暴落など、通常の予測の範囲を超えて発生するリスクに対応できる「支払い余力」を有しているかどうかを判断するための経営指標・行政監督上の指標のひとつです。具体的には、純資産などの内部留保と有価証券含み益などの合計(ソルベンシー・マージンの総額=支払い余力)を、定量化した諸リスクの合計額で除して求めます。なお、ソルベンシー・マージン比率が200%以上であれば、行政監督上、健全性についてのひとつの基準を満たしているとされます。

ソルベンシー・マージン比率 =

ソルベンシー・マージン総額

 × 100(%)

リスクの合計額 × 1/2

 

(b) ソルベンシー・マージン比率

 当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,117.1%となり、支払余力は引き続き高水準を維持しております。

                                   (単位:百万円)

項   目

前事業年度末

(2019年3月31日)

当事業年度末

(2020年3月31日)

(A) ソルベンシー・マージン総額

19,920

19,213

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

資本金等

11,172

8,898

価格変動準備金

42

56

危険準備金

1,680

1,722

一般貸倒引当金

(その他有価証券評価差額金(税効果控除前)・繰延ヘッジ損益(税効果控除前))×90%

(マイナスの場合100%)

751

627

土地の含み損益×85%

(マイナスの場合100%)

全期チルメル式責任準備金相当額超過額

6,273

7,908

持込資本金等

負債性資本調達手段等

控除項目

その他

(B) リスクの合計額

(画像は省略されました)

1,910

1,815

 

 

 

 

 

 

保険リスク相当額        R1

1,182

1,142

第三分野保険の保険リスク相当額 R8

449

328

予定利率リスク相当額      R2

3

3

最低保証リスク相当額      R7

資産運用リスク相当額      R3

837

930

経営管理リスク相当額      R4

74

72

(C) ソルベンシー・マージン比率

(画像は省略されました)

2,085.2%

2,117.1%

(注) 以上の数値は、保険業法施行規則第86条、第87条及び平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、事業費が増加したものの、1,613百万円の収入(前事業年度2,506百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券の取得により、2,204百万円の支出(前事業年度3,223百万円の支出)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、主に新株予約権の行使による株式の発行により、75百万円の収入(前事業年度16百万円の支出)となりました。

 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、1,677百万円(前事業年度末2,192百万円)となりました。

 当社の資本の財源及び資金の流動性については以下の通りであります。

 当社は、保険料収入を主な資金の源泉としております。また、保険金・給付金の支払いに対応するために必要な一定程度の預貯金を含め、手元流動性を確保したうえで資産運用を行っております。

 当事業年度においても、国債など高格付けの円金利資産を中心とした運用を継続しました。なお、適切なリスク管理のもとで株式及び国内外の債券などを対象とした投資信託への投資を通じて資産の多様化を行っています。

 

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積り及び予測を必要とします。経営者は、これらの見積りや予測について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績はこれらと異なる可能性があります。

 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針の適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社の財務諸表に大きな影響を及ぼします。

 なお、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表」の「追加情報」に記載しております。

 

a. 金融商品の時価の算定方法

 有価証券は、時価法に基づいて評価しております。時価は、原則として市場価格に基づいて算定しておりますが、市場価格がない場合には将来キャッシュ・フローの現在価値等に基づく合理的な見積りによることとしております。将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、見積り額は変動する可能性があります。

 

b. 有価証券の減損処理

 売買目的有価証券以外の有価証券のうち、時価が取得価額に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められる場合を除き、合理的な基準に基づく減損処理を行うこととしております。今後の金融市場の状況によっては、多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。

 

c. 繰延税金資産及び繰延税金負債

 繰延税金資産及び繰延税金負債については、「税効果会計に係る会計基準(平成10年10月30日企業会計審議会)」に基づき、認められる額を計上しております。

 

d. 貸倒引当金の計上基準

 当社は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定基準及び償却・引当基準に則り、債務者の状況に応じ、債権の回収不能時に生じる損失の見積り額について、貸倒引当金を計上することとしております。将来、債務者の財務状況が悪化し支払い能力が低下した場合には、引当金の計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。

 

e. 支払備金の積立方法

 保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等について、事業年度末時点の未払の金額を見積り、支払備金として積み立てております。今後、見積りに影響する新たな事実の発生や裁判の判例等により、支払備金の計上額が当初の見積り額から変動する可能性があります。

 

f. 責任準備金の積立方法

 保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てております。当社は責任準備金の見積りに使用される基礎率は合理的であると考えておりますが、実際の結果が著しく異なる場合、あるいは基礎率を変更する必要がある場合には、責任準備金の金額に影響を及ぼす可能性があります。なお、当事業年度において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響はありません。

 責任準備金の積立方法は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表」の「重要な会計方針」に記載のとおりです。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社は、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」という経営理念のもと、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社です。デジタルテクノロジーを活用しながら、保険相談、お申し込みから保険金等のお支払いまで、一貫してお客さまの視点に立った商品・サービスの提供を実現するとともに、オンライン生保市場の拡大を力強く牽引するリーディングカンパニーを目指します。

 

(2) 経営環境

(事業を行う市場の状況)

 当社が直面している経営環境として、乗合代理店をはじめとした代理店チャネルが拡大するとともに、オンライン生命保険市場に、競合他社が参入したことにより、当社を取り巻く競争環境は激化しております。また、インターネットを取り巻く環境の変化は目覚ましく、インターネットを活用したサービスに対するお客さまの期待値も高まっているものと考えております。

 消費者に向けた生命保険の加入経路に関する調査*1によると、インターネットを通じて実際に加入した人の割合は2.8%に留まる一方、今後の加入意向は16.3%に達しております。なお、隣接する損害保険業界におけるダイレクト自動車保険は、立ち上がりから順調に成長を続け、市場シェアは約8%と言われております*2。このことから、当社は、今後の事業環境としてオンライン生保の成長余地は確実に存在し、今後も着実な成長可能性があると考えており、当社がお客さまのニーズに十分にお応えすることで、長期的に大きな成長余地があると見込んでおります。

 

(競合他社との競争優位性)

 当社は、開業以来、「正直に わかりやすく、安くて、便利に。」をライフネットの生命保険マニフェストに掲げ、徹底してお客さま視点の業務運営を行っております。

 また、従来生命保険業界においては主流の販売チャネルである営業職員等による販売とは一線を画し、当社はインターネットを主な販売チャネルとしております。インターネットを活用することにより、店舗費や人件費等を削減し低廉な保険料を実現し、高い価格競争力を有する商品を販売するとともに、保険相談、お申し込みから契約後の管理、保険金等の支払いまで、スマートフォンを通じた利便性の高いサービスを提供し、お客さまに保険の新しい価値提供に取り組んでおります。

 さらに、当社は、自社のウェブサイトを通じた販売に加え、オンライン生保の強みを活用しながら、幅広い顧客基盤とブランド力を持つ協業パートナーとともにホワイトレーベル商品の販売を行い、より多くのお客さまに、当社の提供する商品やサービスの価値を提供しております。

 当社は、これらの取り組みを開業以来継続してきたことが、競合他社との競争優位性を形成していると認識しております。引き続き、経営方針の重点領域に掲げた「顧客体験の革新」「販売力の強化」に注力し、オンライン生保市場の拡大を力強く牽引するリーディングカンパニーを目指します。

 

 当社が、経営の柱と位置付けている「ライフネットの生命保険マニフェスト」の全文、主要商品の内容、顧客基盤、販売網等については、第1[企業の概況]3[事業の内容]の(2)マニフェストを基軸とした経営、(3)商品構成、(4)販売チャネルをご参照ください。

 

 

(3) 中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき課題

(経営方針)

 当社は、今後も着実な成長を続け、中長期においてより高い収益力を実現するために、2018年11月に経営方針を策定しました。経営方針の骨子は以下のとおりです。

経営方針の骨子

経営理念

正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する

目指す姿

オンライン生保市場の拡大を力強く牽引するリーディングカンパニー

重点領域

・顧客体験の革新

 デジタルテクノロジーを活用し、全てのサービスを質的に高め進化させる

・販売力の強化

 積極的プロモーション及び代理店・ホワイトレーベルの拡大により、圧倒的な集客を実現する

経営目標

EEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)を企業価値を表す重要な経営指標とし、早期の1,000億円到達を目指す

 なお、当社が、目標となる経営指標をEEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)と定めた理由は以下のとおりです。

 生命保険契約は、一般的に、新規の契約獲得時に多くの費用がかかりますが、収益となる保険料を生み出す期間は長期となるため、費用と収益の発生にタイムラグが生じます。そして、現在の法定会計上の損益計算書では、費用を初年度に一括計上する一方で、収益となる保険料収入は長期にわたって計上されます。保有契約に占める新契約の割合が大きい当社は、新規の契約が増加するほど、当年度に計上される費用は増加し、当期の利益は減少する構造となっております。そのため、当社は、生命保険会社の企業価値を評価するためには、法定会計に加えて、将来の利益も含めた長期の収益性を示すEV(エンベディッド・バリュー)も考慮する必要があると考え、経営方針の経営指標として定めました。

<ご参考>EV(エンベディッド・バリュー)とは

 EV(エンベディッド・バリュー)は、「修正純資産」と「保有契約の将来利益現価」を合計した指標であり、当社が用いるEEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)は、EV(エンベディッド・バリュー)の種類のひとつです。

 「修正純資産」は、期末の純資産に調整額(負債中の内部留保等)を合計して算出します。当年度の純利益がプラスの場合は、修正純資産を増加させる要因となり、マイナスの場合は、修正純資産を減少させる要因となります。

 「保有契約の将来利益現価」は、現在の保有契約から生じる将来の利益を現在価値に割り引いたもので、新契約を獲得すると、一般的に、保有契約の将来利益現価が増加します。

 

(優先的に対処すべき課題)

① 保有契約業績の持続的な成長

 当社は、経営方針の重点領域として「顧客体験の革新」及び「販売力の強化」を掲げ、好調に推移している新契約業績の継続、解約失効率の改善等により、保有契約業績の持続的な成長を目指します。また、これらを実現するための基幹システムへの投資を積極的に推進します。

 まず、「顧客体験の革新」においては、お客さまのニーズに応える保険商品の開発に加え、保険相談、申し込み及び契約後の手続き、保険金等の請求といった保険の検討から契約終了までの一連のプロセスにおいても、顧客体験(CX)の視点からストレスフリーなサービス設計・改善を行うことで、お客さまの期待を超える便利な生命保険サービスの提供を目指します。特に、オンライン生保の強みを活かしたデジタルデータの分析とテクノロジーの活用により、スマートフォンを中心とした商品・サービスの提供を行います。また、広告宣伝・コンタクトセンター・ウェブサイト・SNS・ご契約者との集いである「ふれあいフェア」などを通じて、お客さまとのエンゲージメントを高めることを目指します。

 次に、「販売力の強化」においては、インターネットチャネルとパートナー企業のブランドを活用するホワイトレーベルなどの代理店チャネル、この2つのチャネルを軸として事業運営を進めます。開業以来の主軸であるインターネットチャネルでは、当社がこれまで培ってきたノウハウを活かし、継続的な広告宣伝によって認知度及びブランド力のさらなる強化を図ることで、より多くのお客さまに当社を選んでいただけるよう努めます。代理店チャネルでは、顧客基盤やブランド力のあるパートナー企業と協力して、当社の商品をパートナー企業のブランドで販売するホワイトレーベルビジネスを展開しております。2016年4月からKDDI株式会社を代理店とした「auの生命ほけん」、2020年4月からは株式会社セブン・フィナンシャルサービスを代理店とした「セブン・フィナンシャルサービスの生命ほけん」を販売しており、より幅広い顧客層へ当社のわかりやすく、安くて便利な商品・サービスの提供を目指します。なお、商品については、就業不能保険の商品開発を進めております。

② 収益性及び健全性の確保

 当社は、これまでに培ってきたオンライン生保としての強みや経験を活かして、新契約業績の成長とともに営業費用効率の改善を目指します。また、業務プロセスの見直しやテクノロジーの活用による業務の自動化対応など、生産性向上に対する全社的な取組みを継続して推進することで、営業費用効率以外の事業費効率の改善にも努めます。

 また、継続的な成長を実現するためには、その基盤となる健全性の確保が重要です。健全性を確保するために、成長に向けた投資に当たって純資産などの資本余力にも配慮するとともに、必要に応じて資本増強も含めた様々な方策を実行することを検討します。さらに、新たに定めたリスク選好基本方針に基づき、ソルベンシー・マージン比率などの健全性指標に加え、経済価値ベースの資本十分性を確保することにも取り組んでおります。

 

 当社は、経営資源の充実を図り、以上の取組みを推進することで、さらなる成長を目指します。

*1. 生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」

*2. ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社のウェブサイト「自動車保険市場と主なダイレクト保険会社のシェア」(ソニー損害保険株式会社作成)

 

(新型コロナウイルス感染症の影響について)

 新型コロナウイルス感染症による保障ニーズの顕在化や非対面募集の必要性などにより、当社の新契約業績は一時的に増加したものの、保険金等支払い及び資産運用に与える影響は限定的であると認識しております。また、事業遂行に与える影響に関しては、当社は、今般の政府の緊急事態宣言発令を受け、代表取締役社長を本部長とする緊急対策本部を立ち上げ、従業員の安全確保とお客さまサービス等の適正な業務運営の確保を行ってきました。全役職員は、在宅にて勤務することを原則とし、在宅勤務での業務遂行が困難で出社が必要と緊急対策本部が判断した場合のみ本社での業務を行ってきました。緊急事態宣言解除の後も、感染症予防対策の徹底や全役職員の在宅勤務の推奨を継続しております。これにより、一部の業務効率の悪化が生じておりますが、現時点で、業務停止や大幅な遅延は生じておりません。保険金・給付金の支払いは、必要な保険金等を迅速にお支払いできる体制を整えております。

 なお、お客さまの利便性の観点から、保険料払込猶予期間の延長、保険金等請求手続きの簡易取扱い、みなし入院に関する特別な取扱いを実施しつつ、ウェブサイトで新型コロナウイルス感染症に関する情報を積極的に発信しております。

 当社は、現時点において、新型コロナウイルス感染症の影響による経営方針・経営戦略等の見直しを行っておりません。一方、感染拡大の影響も極めて流動的であることから、今後は必要に応じて経営方針・経営戦略等の見直しを行います。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであり、当社の経営方針・経営戦略に特に関連性の大きいリスクを①当社の生命保険事業に係るリスクの区分に記載しております。これ加えて、②生命保険業界全般に係るリスク、③その他のリスクに区分されるリスクも記載しています。

 主要なリスクは、上記の区分ごとに、リスクの重要性に応じて記載しており、リスクの重要性は、リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等に与える影響の内容、当社の経営方針・経営戦略等の関連性の程度及びリスクの顕在可能性の程度を考慮して判断しています。

 また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、これに関わるリスクについて④新型コロナウイルス感染症の影響に関するリスクとして別途記載をしています。

 当社は、これらのリスクを認識したうえで、事態発生の回避及び発生した場合の迅速かつ適切な対応に努めます。

 なお、本項における将来に関する事項は、別段の表示がない限り、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものです。

 

①当社の生命保険事業に係るリスク

(a) システムリスク

 当社は、インターネットを主な販売チャネルとしており、情報システムの安定運用に依拠して、生命保険の販売、引受け、契約の管理、統計データ及び顧客情報の記録・保存などの事業運営を行っております。また、当社の業容拡大、商品ラインナップの増加及び業務効率化のため、今後数年間に亘り情報システム刷新のため毎年一定規模の投資を行う予定です。開業以来現在に至るまで大規模なシステムトラブルなどは発生しておらず、安定したシステム運用を行っておりますが、事故、災害、停電、ユーザー集中、人為的ミス、妨害行為、内部・外部からの不正アクセス、ウイルス感染やネットワークへの不法侵入、外部からのサービス妨害攻撃、ソフトウェアやハードウェアの異常等の要因により、当社の情報システムが機能しなくなる可能性があります。また、情報システムの刷新にあたり問題が発生した場合、機会損失や追加費用が発生する可能性があります。加えてこれらが原因で、当社がお客さまに提供するサービス、保険金・給付金の支払いや保険料の収納、資産運用業務などを一時的に中断せざるを得ない事態が生じる可能性があり、その結果、当社のレピュテーションが低下し、お客さまの信頼感の低下を招くとともに、行政処分につながるおそれがあり、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(b) 財務健全性の悪化に係るリスク

 純資産の減少やソルベンシー・マージン比率の低下など、当社の財務健全性が悪化した場合又は悪化したと判断さ
れた場合には、新契約件数の減少、解約等による保有契約件数の減少などにより、当社の事業展開、財務内容及び業
績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社にとって有利な条件で資本増強ができない又は資本増強そのも
のができない可能性があります。

 当社は、継続的な新契約業績の成長を目指すとともに、財務健全性の維持を目的として、2019年度から新契約の一部を対象とした修正共同保険式再保険を行っております。修正共同保険式再保険は、出再契約のリスク及び収支構造の一部を一定期間再保険会社に移転するもので、当該再保険を活用することで、新契約に係る費用の負担が、会計上の資本を急激に減少させる状況を緩和することが可能となります。具体的には、当該再保険では、新契約獲得の初年度に、出再契約に係る新契約費の一部を出再手数料として収受します。そのため、経常収益が増加します。一方、収受した出再手数料は、再保険貸に資産計上された後、一定の期間において再保険収支に基づいて段階的に償却されます。そのため、当該期間において、経常利益及び純利益は減少することとなります。当事業年度においては、当該再保険により経常収益は2,034百万円、経常利益は1,526百万円、当期純利益は1,526百万円増加しております。

 

(c) 営業費用の投下に係るリスク

 生命保険業では一般的に、長期間にわたり平準的に保険料を収受する一方、契約前後の短期間に広告宣伝費・代理店手数料などが集中的に支出されるため、会計上の損失が生じることがあります。当社は、認知度の向上や新契約の獲得を目的として、テレビCMや検索連動型広告に代表される各種の広告宣伝を行っており、2019年度においても積極的に営業費用を投下しています。営業活動が適切に行われない場合、または当社が想定するほどにインターネットを通じた保険商品への購買行動が消費者に浸透しない場合には、営業費用効率が低下し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、新契約の成長と営業費用効率のバランスが極めて重要であるとの認識のもと、事業環境等を注意深く観察しながら、営業費用の投下を判断してまいります。

 

(d) 競争状況に係るリスク

 当社は、日本の生命保険市場において、国内生命保険会社、外資系生命保険会社、保険子会社を保有している又は大手保険会社と業務提携している国内の大手金融機関との競争に直面しております。販売チャネルのひとつとしてインターネットチャネルに参入する生命保険会社の数は徐々に増加しており、今後も同業他社及び異業種からの新規参入又はインターネットを販売チャネルとする生命保険会社の増加によって、価格競争等が一層激化する可能性があります。当社がインターネットチャネルにおける競争力を維持できない場合には、新契約件数の減少及び解約等による保有契約件数の減少により、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。これらに対応するため、当社ではホワイトレーベル事業の拡大やオンラインを通じた他社商品の代理代行販売など当社の今までの経験を活かした事業の拡大を進めています。

 

(e) 提携先との関係及び提携先の業績に係るリスク

 当社は、インターネットを通じた生命保険商品の直接販売に加えて、生命保険業界内外の企業との業務提携を通じた販売チャネルの拡大を行っております。2015年4月には、KDDI株式会社と資本業務提携契約を締結し、当該提携先の顧客基盤等を活かした生命保険商品の販売を行っております。この業務提携は、当社の事業戦略上重要である一方、当該提携先が事業上の問題に直面した場合、業界再編などによって戦略を転換した場合、又は当社が魅力的な提携相手でなくなったと判断された場合などには、当社との業務提携が解消される、又は提携内容が変更される可能性があります。その結果、当社は事業戦略の変更を迫られ、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(f) 保険引受リスク

 生命保険料は、予定死亡率、予定罹患率、予定解約率、予定事業費率等の基礎率に基づいて計算されております。しかし、例えば、予定死亡率よりも実際の死亡率が高く、想定よりも多くの保険金を支払うこととなる可能性があります。また、終身医療保険、定期療養保険、就業不能保険及びがん保険などの非伝統的なリスクを保障する商品に用いる予定罹患率は、死亡率などの伝統的なリスクを保障する生命保険商品の基礎率に比べ、相対的に高い不確実性を内包しております。さらに、当社は、これまで、定期死亡保険・終身医療保険・定期療養保険・就業不能保険・がん保険の保障性5商品に限定した生命保険の販売を行っていることにより、リスク・ポートフォリオにおいて、リスクを分散させる効果が相対的に小さくなる可能性があります。

 

(g) 保険金・給付金の支払い漏れに係るリスク

 生命保険業界全体が保険金等の「不払い問題」を契機に以後継続的に支払い体制の強化を図る中で、当社においても、正確かつ迅速な支払いを行うための不断の努力を重ねております。しかし、事務手続き上の重大な過失や保険金・給付金の支払い漏れが発生した場合、行政処分の如何にかかわらず、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(h) 資産運用リスク

 当社は、高格付けの公社債などを資産運用の主たる手段として保有しております。また、運用資産の一部として海外の株式・債券なども保有しております。昨今、国債などの金利は低水準で推移しておりますが、現在の金利水準が将来も続く保証はなく、今後当社が保有している公社債の金利が上昇し、時価が下落する可能性があります。また、当社が保有する社債の発行企業の業績が著しく悪化し、当社が定める基準に抵触した場合、予期せぬタイミングで社債を売却することとなり、当社が損失を被る可能性があります。

 海外の株式・債券は、適切なリスクコントロールのうえ、投資を実施しているため、為替リスクや投資先の信用リスクに与える影響は限定的であるものと認識しておりますが、予期せぬ市場の変動等により円高が進行した場合に、当社の財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、シナジー効果が見込めるベンチャー企業を含む非公開企業等に対し投資を行っており、今後も行う可能性があります。投資先の選定にあたっては、必要な検討を実施したうえで投資判断を行っておりますが、市場経済の動向や投資先の財務内容及び業績が悪化した場合や為替の変動が発生した場合、当社の財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。2019年度は当該投資において95百万円の減損を計上しております。

 

(i) 金利変動に係るリスク

 当社は、ALM(Asset Liability Management:資産負債の総合管理)を通じ、資産と負債双方が抱える金利リスクのバランスを管理しております。ALMを適切に実行できなかった場合又は市場環境がALMによって対処し得る程度を超えて大きく変動した場合、当社の財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(j) 責任準備金の積み立て不足に関するリスク

 当社は、法令に従い、将来の保険金・給付金支払いに備えた責任準備金を積み立てております。これらの責任準備金は、一定の前提に基づいて計算されておりますが、これらの前提は不確実なものであることから、当社の実績が試算の前提条件より大きく悪化した場合には、責任準備金の積み立てが不足し、財務の健全性が悪化する可能性があります。当社は、2018年度の新契約より5年チルメル式から標準責任準備金へ移行しております。2018年度期初における5年チルメル式責任準備金と標準責任準備金との差額を、2018年度から2022年度の5事業年度にわたって解消するように積み立てており、2019年度末時点の差額は957百万円です。

 

(k) 再保険取引に関するリスク

 当社は、主に保険引受リスクの軽減のため、再保険会社と再保険契約を締結しております。しかし、再保険契約は、取引先の存在が前提となるカウンターパーティ・リスクが伴うことから、現在の契約が履行されない場合や、将来適切な条件で締結できない場合及び再保険の締結自体ができない場合、当社の財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(l) オンライン生保業界の風評に係るリスク

 インターネットを通じた生命保険商品の販売は、様々なメディアにおいて「オンライン生保」という業種・業態として認知を高めつつあります。このような業界認知の向上は、当社の認知度向上及び成長にプラスに寄与する側面もある一方、同業他社において個人情報の漏えいやシステム障害等の問題が生じた場合は、オンライン生保業界全体に対する消費者の評価に悪影響を与え、新契約件数の減少や解約等による保有契約件数の減少により、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(m) 外部検索エンジンへの依存に係るリスク

 当社は、インターネットを主な販売チャネルとしており、当社のウェブサイトに訪れるユーザーのうち、検索エンジン経由が一定割合を占めることから、ウェブサイトへの集客は各検索エンジンの表示結果に依存しております。検索結果において、上位表示となる条件は、各検索エンジンの運営者に委ねられているため、今後、検索エンジンの運営者における上位表示の条件の変更などにより、当社にとって優位に働かない状況が生じる可能性があります。それにより、当社のウェブサイトへの集客効果が低下し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(n) 情報漏えいに係るリスク

 当社は、インターネットを活用した生命保険業務を展開しており、顧客情報(個人情報)を主に電磁的方法により保有しております。当社は、情報セキュリティ管理の重要性を経営の最重要課題の一つと認識しております。技術的な情報の持ち出し防止、ソフトウェアの脆弱性診断やシステムへのペネトレーションテスト等の施策を行い情報保護に努めていますが、当社役員・従業員、代理店、外部委託先による顧客情報の紛失・漏えい・不正利用が発生した場合、若しくは第三者が当社の情報システムに侵入して当社の顧客情報を不正取得した場合には、金融庁から行政処分を受けるほか、当社への信頼の低下、ブランドの毀損及び訴訟や顧客からの損害賠償などの多額の費用負担により、当社の財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(o) 事務リスク

 当社が構築した事務リスク管理体制が有効に機能することなく、事務手続き上の重大な過失が起こった場合、当社の風評の低下又は財務上の損害をもたらす可能性があるとともに、行政処分を受ける可能性があります。また、当社の外部委託先や代理店の不適切な事務処理が原因で、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(p) 流動性リスク

 当社は、保険金・給付金の支払いに対応するために必要な一定程度の預貯金を含め、手元流動性を確保した資産運用を行っております。しかし、感染症の大流行・地震・津波・テロなどの大規模災害により、急遽、多額の保険金・給付金の支払いが求められた場合、不利な条件での資産の売却を強いられ、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、大規模災害が金融市場の混乱につながった場合など、資産の処分が全くできなくなった場合、保険金・給付金の支払いが遅延する可能性があります。その結果、当社のレピュテーションが低下し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(q) 当社従業員の雇用等に係るリスク

 当社は、生命保険会社としての業務遂行のため、安定した事務遂行と高い専門性を有する人材の確保・育成に努めております。しかし、有能で熟練した人材は限られており、人材獲得の競争激化に加え、重大な人事・労務問題が発生し、当社の信頼が著しく低下することにより、必要な人材の確保及び育成を図ることができなくなった場合、又は社内の人材の流出が起こった場合には、当社の円滑な業務運営に問題が生じる可能性があります。

 

(r) 技術革新に係るリスク

 当社は、インターネットを活用した生命保険業務を展開していることから、インターネットとその関連技術に精通し続けることが当社の成長において不可欠です。IT関連業界は、技術革新のスピードが速く、新技術の登場により当業界の技術標準又は顧客の利用環境が変化することから、新技術への対応が遅れた場合、当社の提供する保険商品及びサービスが劣後し、業界内での競争力の低下を招き、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(s) 訴訟リスク

 当社は、主に予防法務に重点を置き、弁護士などと相談しながら訴訟の発生リスクを極小化しており、現在までのところ、重大な訴訟は発生しておりません。しかし、生命保険事業に関連した訴訟において当社が不利な結果を被る可能性もあり、将来にわたって当社の業績に影響を及ぼす訴訟や係争が発生する可能性があります。また、同様に、他社が係争中の訴訟において、生命保険会社に不利な判決が下された場合においても、潜在的な訴訟リスクや顧客対応に係る事務コストが高まる可能性があります。

 

(t) リスク管理体制に係るリスク

 当社は、リスク管理に関係するあらゆる事項の報告を行う全社横断的な機関である「リスク管理委員会」を設置し、適切なリスク管理を行っております。しかし、リスクを把握する上で必要となる過去の実績や経験の蓄積が十分ではない可能性があり、当社のリスク管理体制が有効に機能しなかった場合、当社の財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(u) 当社役員及び従業員、代理店、外部委託先又は顧客の不正により損失を被るリスク

 当社は、当社役員及び従業員、代理店、外部委託先又は顧客による詐欺やその他の不正、例えば、違法な保険募集、顧客情報の不正利用、顧客による詐欺・なりすまし、その他の不祥事件等により、損失を被るリスクがあります。特に、違法な募集行為や顧客情報の不正利用が発生した場合には、金融庁から行政処分を受けるほか、当社への信頼の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担につながり、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

②生命保険業界全般に係るリスク

(a) 法規制に係るリスク

 当社は、保険業法の規定による生命保険業免許を受けた保険会社であり、保険業法等による規制と金融庁の広範な監督の下にあります。保険会社に適用される法規制の改正は、当社の保険販売に影響を及ぼす、又は法規制に対応するための予期せぬ追加コストの発生により当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。たとえば、情報漏えいに対する問題意識の高まりなどから、保険募集におけるインターネットの利用を制約するような法規制が導入された場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、保険監督者国際機構(International Association of Insurance Supervisors: IAIS)は、保険資本基準に関する今後の実施計画を公表しており、この影響を受けて金融庁が新たなソルベンシー規制を導入した場合、現行の規制とは大きく異なる可能性があります。このように新たな規制や基準等が導入された場合には、これらに含まれる制約が、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、保険業法は、内閣総理大臣(原則として金融庁長官に権限委任。以下同じ)に対して、免許の取消し、業務の停止、立入検査、報告又は資料の提出など、保険業に関する広範な監督権限を与えております。特に、保険業法では、当社が、法令に基づく内閣総理大臣による処分を受けた場合、定款、事業方法書、普通保険約款、保険料及び責任準備金の算出方法書などの基礎書類に定めた事項のうち特に重要なものに違反した場合、免許に付された条件に違反した場合、又は公益を害する行為をした場合に、内閣総理大臣が保険業法第133条に基づき、当社の免許を取り消すことができると定めております。仮に、当社の免許が取り消されることとなれば、当社は事業活動を継続できなくなり、解散となる可能性があります。

 

(b) 社会保障制度等の変更に係るリスク

 生命保険は、相互扶助の原理に基づき、国の社会保障制度を補完する私的保障の中核を担っております。当社の商品も、国の社会保障制度を前提として設計されており、中長期的に社会保障制度の変更があった場合、訴求力を失う可能性があります。

 また、私的保障の充実を促す仕組みである生命保険料控除制度が税制改正により縮小若しくは廃止となった場合、当社の新契約件数の獲得、ひいては当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(c) 他の生命保険会社の破綻に係るリスク

 当社は、国内の他の生命保険会社とともに、破綻した生命保険会社の契約者を保護する生命保険契約者保護機構(以下、「保護機構」)への負担金支払い義務を負っております。将来的に、国内の他の生命保険会社が破綻した場合や、保護機構への負担金の支払いに関する法的要件が変更された場合には、保護機構に対する追加的な負担を求められ、当社の財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、他の生命保険会社の破綻は、生命保険業界全体に対する消費者の評価にも悪影響を与え、生命保険会社に対するお客さまの信頼を損なう可能性があります。この生命保険会社に対する不信感の影響で、当社の新契約件数の減少及び解約等による保有契約件数の減少を招き、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(d) 会計基準の変更に係るリスク

 保険業法及び関連する規制・ガイドラインは、責任準備金の計算に関する基準を規定しております。当社は、当該基準に従い責任準備金の計算を行っておりますが、当社の財務内容及び業績に影響を及ぼす基準変更が行われる可能性があります。

 また、国際会計基準審議会は、すべての保険契約に首尾一貫した基準で適用し得る単一の国際財務報告基準(International Financial Reporting Standards:以下、「IFRS」)として、IFRS第17号「保険契約」を公表しております。今後、当社がIFRSに準拠した財務報告を行うこととなった場合、当該変更の影響を受ける可能性があります。例えば、保険負債の現在価値を測定する際の割引率として、リスクフリー・レートを用いることとなった場合、当社は、直近の金利水準などの計算要素を考慮した保険負債の現在価値を測定することとなり、負債や純資産の金額に影響を及ぼす可能性があります。

 

(e) 大規模災害等における事業継続性に係るリスク

 新型インフルエンザのような感染症の大流行や東京や大阪等の人口密集地域を襲う地震・津波・テロ等の大規模災害を原因として大量の死傷者が発生した場合、当社は保険給付に関する予測不可能な債務を負うリスクにさらされます。当社は、保険業法上の基準に従って危険準備金を積み立てておりますが、これは必ずしもあらゆる大規模災害発生時の支払いを担保するものではなく、保険金・給付金の支払いが危険準備金を超える可能性があります。また、当社は、地震等で被災した場合を想定して事業継続計画を策定しておりますが、この事業継続計画の想定を超えるような大規模災害が発生した場合、当社の業務運営に重大な支障をきたす可能性があります。

 

(f) 日本国内の人口動態に係るリスク

 1960年代後半以降、日本国内の合計特殊出生率は総じて減少傾向にあり、依然として低い水準にあります。その中で、15歳から64歳までの人口(以下、「生産年齢人口」)も減少しております。このような人口動態の変化が、日本国内における生命保険市場に悪影響を与える可能性があります。また、当社が販売する生命保険商品の顧客基盤は、主にこの生産年齢人口に属しております。生産年齢人口が今後も減少し続けた場合、当社の主力商品である定期死亡保険に対する需要が減少することになり、中長期的に当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、人口動態の変化などの社会情勢の変化も踏まえながら、お客さまのニーズに応える商品サービスを開発してまいります。

 

その他のリスク

(a) ストックオプション制度に係るリスク

 当社は、業績向上に対する意欲や士気を高めることを目的として、ストックオプション制度を採用しており、会社法の規定に基づく新株予約権を当社取締役及び従業員に付与しております。これらの新株予約権又は今後付与される新株予約権が行使された場合、株式価値が希薄化する可能性があります。

 

(b) 繰越欠損金に係るリスク

 当社では、現在のところ税務上の繰越欠損金が存在しておりますが、税務上認められる期限までに繰越欠損金が解消されない場合、繰越欠損金による課税所得の控除が受けられない可能性があります。

 

(c) 配当政策に係るリスク

 当社は、利益の蓄積が進んでいないことから、設立以来、剰余金の配当を実施しておりませんが、将来的には内部留保の充実が図れた場合は、剰余金の配当を検討することとしております。しかし、安定的に利益を計上できない場合には、剰余金の配当による株主還元が困難となる可能性があります。

 

 

④新型コロナウイルス感染症の影響に関するリスク

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は我が国の経済活動に対して深刻な影響を与えております。

 現時点で当社の新契約業績及び保有契約業績への影響は大きくありませんが、今後の新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、新契約業績及び保有契約業績が伸び悩む可能性があります。

 新契約業績においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、各社による生命保険の非対面募集が拡大することで競争が激化し、当社の新契約獲得が減少する可能性があります。

 また、保有契約業績においては、保険料の払込猶予期間の延長などの措置を講じているものの、家計への影響が継続することにより、解約失効率が上昇する可能性があります。

 保険金等支払い状況も現時点で大きな影響はありませんが、国内での新型コロナウイルスの感染が拡大することにより、死亡保険金やみなし入院などに伴う給付金の支払いが増加する可能性があります。

 さらに、資産運用に与える影響も現時点では限定的ですが、感染拡大により影響が大きくなる可能性があります。

 まずは、政府債務拡大に係るリスクです。新型コロナウイルス感染症拡大により、経済活動の停滞が余儀なくされ、そのなかで資金繰りに窮する企業・個人がみられます。各国は協調して金融・財政政策で支援してきておりますが、既に累積の政府債務は増大しております。この政府債務は各国の財政で返済可能な範囲内で行われるものとみられておりますが、支払い余力に何らかの疑義が生じた場合、信用低下を通じ債券価格の大幅な下落が生じる恐れがあり、当社の保有資産に影響を与える可能性があります。

 また、企業の業績見通しが引き続き明らかにされず、経済の先行き不透明感が強まれば、株価の下落だけではなく、企業債務の返済能力にも疑義が生じる恐れがあり、信用低下を通じ債券価格の大幅な下落をもたらし、当社の保有資産に影響を与える可能性があります。

 加えて、当社はこれまで信用力の高いとされる発行体の債券に投資しておりますが、発行体の事業そのものが変化する場合、現時点で妥当と考えられる信用力にも変化が生じる恐れがあり、債券価格が上下することで当社の保有資産に影響を与える可能性があります。

 

2【沿革】

 2006年10月、創業者の出口治明と岩瀬大輔は「ふつうの消費者の視点に立った、まったく新しい生命保険会社を創りたい」という考えのもと、生命保険会社の設立を目指した準備会社である「ネットライフ企画株式会社」を設立しました。「ネットライフ企画株式会社」設立以後の当社に係る沿革は、次のとおりです。

年月

事項

2006年10月

東京都港区赤坂に生命保険準備会社として「ネットライフ企画株式会社」を設立

2007年8月

本社を東京都千代田区麹町へ移転

2008年3月

「ライフネット生命保険株式会社」に商号変更

2008年4月

生命保険業免許取得

2008年5月

営業開始
定期死亡保険『かぞくへの保険』、終身医療保険『じぶんへの保険』の販売を開始

2008年10月

オンライン生命保険募集代理店を通じた販売を開始

2008年11月

付加保険料率(生命保険料のうち生命保険会社の運営経費にあたる付加保険料の割合)を全面開示

2009年6月

モバイルサイトでの生命保険申し込み受付サービスを開始

2009年8月

株式会社アドバンスクリエイトと資本業務提携を締結

2010年2月

就業不能保険『働く人への保険』の販売を開始

2011年12月

保有契約件数10万件を突破

2012年3月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

2012年6月

スマートフォンでの生命保険申し込み受付サービスを開始

2012年10月

定期療養保険『じぶんへの保険プラス』の販売を開始

医療保険の給付金請求における診断書提出を原則不要とし、簡易な請求プロセスを実現

2013年2月

保有契約者数10万人を突破

2013年4月

Swiss Reinsurance Company Ltdと業務提携契約を締結

2014年2月

保有契約件数20万件を突破

2014年5月

改定した定期死亡保険『かぞくへの保険』、終身医療保険『新じぶんへの保険』及び『新じぶんへの保険レディース』の販売を開始

2014年8月

ウェブメディア「ライフネットジャーナル オンライン」をオープン

2015年4月

契約時の必要書類をスマートフォン等で撮影し、ウェブサイトから提出可能となる環境を整備

KDDI株式会社と資本業務提携契約を締結

2015年5月

KDDI株式会社を割当先とする第三者割当増資を実行

2015年11月

同性のパートナーを死亡保険金受取人として指定可能とする取扱いを開始

2016年3月

業界初、医療保険の給付金請求手続きがオンラインで完結となる環境を整備

2016年4月

KDDI株式会社を通じて、『auの生命ほけん』の販売を開始

2016年6月

就業不能保険『働く人への保険2』の販売を開始

2016年7月

生命保険会社で初めて「LINEビジネスコネクト」を活用した保険相談サービスを開始

2016年12月

保険料還付金付き『auの生命ほけん』の販売を開始

 

申し込み手続きをペーパーレス化

2017年6月

「お客さま本位の業務運営に関する方針」を策定

2017年8月

働く人のためのがん保険『ライフネットのがん保険 ダブルエール』の販売を開始

2017年9月

LINE上での保険相談サービスの新機能として、グループトーク機能を活用したサービスを開始

2018年4月

保険料を値下げするなどの改定をした定期死亡保険『かぞくへの保険』の販売を開始

 

『auの生命ほけん』の新ラインナップとして『auがんほけん』の販売を開始

2018年5月

開業10周年

2018年11月

経営方針を策定

2019年1月

保有契約件数30万件を突破

2019年11月

株式会社justInCaseと業務提携契約を締結

2019年12月

終身医療保険『じぶんへの保険3』、『じぶんへの保険3レディース』の販売を開始

 

KDDI株式会社、auフィナンシャルホールディングス株式会社との三社間で業務提携契約を締結

2020年2月

保険募集代理店として、株式会社justInCaseが提供するP2P保険『わりかん がん保険』の販売を開始

 

株式会社セブン・フィナンシャルサービスと業務提携契約の締結を発表

2020年4月

「セブン・フィナンシャルサービスの生命ほけん」の販売を開始

(5) 【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の

状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の

法人

外国法人等

個人

その他

個人以外

個人

株主数(人)

-

7

16

34

44

6

4,897

5,004

-

所有株式数(単元)

-

56,589

28,583

195,891

132,173

29

100,295

513,560

4,238

所有株式数の割合(%)

-

11.02

5.57

38.14

25.73

0.01

19.53

100.00

-

3【配当政策】

 当社は、配当可能な利益の蓄積が進んでいないことから、設立以来、剰余金の配当を実施しておりません。また、当社は、累積損失を計上していることに加え、中長期の収益性の向上を目指して成長基盤の強化を優先することから、現時点での剰余金の配当に関する具体的な実施時期等は未定です。今後も、認知度向上、新しい商品・サービスの開発等の成長施策、システム投資等に調達資金を有効活用し、事業の拡大と利益の創出に努めます。そのうえで2020年代半ばにおける経常損益の黒字化を目指し、その後、将来的な剰余金の配当を含めた株主還元策の実施を検討することとします。

 なお、当社は、法令に別段の定めのある場合を除き、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項の決定機関を取締役会とすることを定款に定めております。また、当社は、「期末配当の基準日は、毎年3月31日」とし、「中間配当の基準日は、毎年9月30日」とする旨を定款に定めております。

 

(2)【役員の状況】

 ① 役員一覧

 (1) 2020年6月16日(有価証券報告書提出日)現在の役員の状況は、以下のとおりです。総数11名のうち、男性10名、女性1名(役員のうち女性の比率9%)となります。

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役社長

森 亮介

1984年3月10日

2007年4月  ゴールドマン・サックス証券株式会社 入社

2012年9月  当社 入社

2013年5月  当社 企画部長

2016年1月  当社 執行役員経営戦略本部長

2017年4月  当社 執行役員営業本部長

2017年6月  当社 取締役執行役員営業本部長

2018年6月  当社 代表取締役社長(現任)

(注)2

34,280

取締役副社長

執行役員

西田 政之

1963年6月4日

1987年4月  三洋証券株式会社 入社

2000年7月  フランク・ラッセル・ジャパン株式会社

      (現 ラッセル・インベストメント株式会社)

      ディレクター

2004年9月  マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング株式会社(現 マーサージャパン株式会社)

      ディレクター

2006年6月  同社 取締役クライアントサービス代表

2013年2月  同社 取締役COO

2015年6月  当社 取締役副社長執行役員

2016年1月  当社 取締役副社長執行役員営業本部長

2017年4月  当社 取締役副社長執行役員コーポレート本部長

2018年6月  当社 取締役副社長 CHRO(チーフ・ヒューマン・

      リソース・オフィサー)

2019年7月  当社 取締役副社長執行役員 CHRO(現任)

(注)2

29,253

常務取締役

執行役員

八田 斎

1955年3月21日

1980年4月  大蔵省(現 財務省) 入省

1995年5月  日本貿易振興会チューリヒ事務所長

2005年8月  金融庁総務企画局企画課長

2007年7月  同庁 監督局総務課長

2008年7月  財務省福岡財務支局長

2010年8月  厚生労働省政策評価審議官

2013年7月  財務省横浜税関長

2014年10月 一般社団法人金融先物取引業協会 事務局長

2016年5月  当社 顧問

2016年6月  当社 常務取締役執行役員

      チーフ・コンプライアンス・オフィサー

2016年10月 当社 常務取締役執行役員 CCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)

      CISO(チーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー)(現任)

(注)2

24,445

取締役

執行役員

木庭 康宏

1979年4月9日

2002年4月  厚生労働省 入省

2010年9月  当社 入社

2013年10月 当社 法務部長

2015年6月  当社 執行役員

      チーフ・コンプライアンス・オフィサー

2016年1月  当社 執行役員コーポレート本部長

      チーフ・コンプライアンス・オフィサー

2016年6月  当社 執行役員コーポレート本部長

2017年4月  当社 執行役員経営戦略本部長

2017年6月  当社 取締役執行役員経営戦略本部長

2019年7月 当社 取締役執行役員営業本部長(現任)

(注)2

22,360

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

取締役

篠塚 英子

1942年5月1日

1965年4月  社団法人(現 公益社団法人)日本経済研究セン

      ター 入社

1993年4月  お茶の水女子大学 生活科学部教授

1998年4月  日本銀行政策委員会審議委員

2001年4月  社団法人(現 公益社団法人)日本経済研究セン

      ター客員研究員(現任)

2005年7月  住友生命保険相互会社 社外監査役

2008年3月  国立大学法人お茶の水女子大学 名誉教授(現任)

2010年4月  人事院人事官

2013年5月  人事院顧問

2015年6月  日本証券金融株式会社 社外取締役

      株式会社 小松製作所 社外監査役(現任)

2016年4月  国立大学法人島根大学 非常勤監事(現任)

2016年6月  当社 社外取締役(現任)

(注)2

2,300

取締役

髙谷 正伸

1951年5月2日

1976年4月  農林中央金庫 入庫

2001年7月  同庫 債券投資部長

2003年7月  同庫 企画管理部長

2004年6月  同庫 常務理事

2007年6月  同庫 専務理事

2010年6月  農林中金全共連アセットマネジメント株式会社

      代表取締役社長

2016年6月  当社 社外取締役(現任)

(注)2

2,300

取締役

水越 豊

1956年8月29日

1980年4月  新日本製鐵株式会社(現 日本製鉄株式会社)入社

2004年5月  ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイス・プレジデント

2005年1月  同社 日本代表

2016年1月  同社 シニア・パートナー・アンド・マネージング・

      ディレクター

2016年6月  当社 社外取締役(現任)

      アサガミ株式会社 社外取締役(現任)

2018年1月  ボストン コンサルティング グループ シニア・アドバイザー(現任)

2018年6月  株式会社カプコン 社外取締役(現任)

2020年1月 株式会社ADKホールディングス 社外取締役(監査等委員)(現任)

(注)2

取締役

森田 康裕

1964年10月2日

1987年4月 国際電信電話株式会社(現 KDDI株式会社)入社

2005年12月 同社 コンテンツ・メディア事業本部コンテンツマーケティング部長

2007年4月 同社 コンシューマ事業企画本部コンシューマ事業企画1部長

2010年4月 同社 グループ財務・関連事業本部第1関連事業部長

2011年4月 同社 新規ビジネス推進本部ビジネス統括部長

2012年4月 同社 新規ビジネス推進本部事業開発部長

2013年6月 株式会社ウェブマネー 取締役

2016年4月 同社 代表取締役社長

2019年4月 auフィナンシャルホールディングス株式会社 執行役員

2019年6月 当社 社外取締役(現任)

2019年10月 auフィナンシャルホールディングス株式会社 執行役員常務(現任)

(注)2

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

常勤監査役

山崎 隆博

1957年12月23日

1981年4月  日本生命保険相互会社 入社

2004年3月  同社 国際業務部担当部長

2005年3月  同社 米国法人社長

2007年12月 同社 証券管理部長

2009年6月  日本ベンチャーキャピタル株式会社 常勤監査役

2013年6月  同社 取締役企画業務部長

2015年6月  当社 入社 執行役員 保険金部長

2016年1月  当社 執行役員 お客さまサービス本部長

2018年6月  当社 お客さまサービス本部長補佐

2019年2月  当社 経営戦略本部長補佐

2019年6月 当社 常勤監査役(現任)

(注)2

4,000

監査役

増田 健一

1963年1月11日

1988年4月  第二東京弁護士会登録

         アンダーソン・毛利・ラビノウィッツ法律事務所 (現 アンダーソン・毛利・友常法律事務所)入所

1993年9月  ニューヨーク州弁護士登録

1997年1月  アンダーソン・毛利・友常法律事務所 パートナー(現任)

2006年11月 あすかコーポレイトアドバイザリー株式会社

      社外監査役(現任)

2007年5月  当社 社外監査役(現任)

2011年3月  株式会社ブリヂストン 社外監査役

2016年3月  同社 社外取締役(現任)

2016年5月  株式会社マーキュリアインベストメント 社外監査役(現任)

2019年4月 国立大学法人東京大学大学院法学政治学研究科 客員教授(現任)

2020年3月 中外製薬株式会社 社外監査役(現任)

(注)2

監査役

宮内 豊

1958年5月27日

1981年4月  大蔵省 入省

1997年7月  同省 大臣官房企画官

2002年7月  財務省 主計局主計官

2007年7月  同省 主税局総務課長

2010年7月  同省 大臣官房審議官

2013年7月  同省 関税局長

2016年1月  内閣官房TPP政府対策本部国内調整総括官

2017年5月  三井住友信託銀行株式会社 顧問(現任)

2019年6月  当社 社外監査役(現任)

(注)2

118,938

 

(注)1.取締役 篠塚英子、髙谷正伸、水越豊及び森田康裕は社外取締役です。また、監査役 増田健一及び宮内豊は社外監査役です。

2.各取締役の任期は、2020年6月21日開催予定の第14回定時株主総会終結の時までとなります。また、各監査役の任期は、2023年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。

3.当社は、2019年6月23日開催の第13回定時株主総会において、河相董氏を補欠の社外監査役に選任しております。

4.当社では、執行役員制度を導入しております。取締役を兼務していない執行役員は、以下のとおりです。

氏名

役職及び担当

片田

執行役員

担当:お客さまサービス本部

岸本

執行役員

担当:経理部、数理部、データサイエンス推進室

近藤 良祐

執行役員

担当:経営企画部、商品開発部、資産運用部

馬場 靖介

執行役員

担当:システム戦略本部

 

 (2) 2020年6月21日に開催予定の第14回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役8名選任の件」を提案しております。議案が承認可決された場合、現任の取締役7名の再任及び新任取締役1名の選任となり、当社の取締役の状況は、以下のとおりとなります。なお、役職名は、第14回定時株主総会後に開催予定の取締役会の決議事項の内容を含めて記載しております。役員は、監査役を加えた総数11名のうち、男性10名、女性1名(女性比率9%)となる予定です。

役職名

氏名

代表取締役社長

森 亮介

取締役副社長執行役員

西田 政之

常務取締役執行役員

八田 斎

取締役執行役員

木庭 康宏

取締役

髙谷 正伸

取締役

水越 豊

取締役

林 敬子

取締役

森田 康裕

(注)1.取締役 髙谷正伸、水越豊、林敬子及び森田康裕は社外取締役です。

2.各取締役の任期は、2020年6月21日開催予定の第14回定時株主総会終結の時から、2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までとなります。

3.新任取締役である林敬子の略歴等は以下のとおりです。

役職名

氏名

生年月日

略歴等

所有株式数

(株)

取締役

林 敬子

1960年8月11日生

1986年4月  東京国税局入局

1990年10月 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所

1994年3月  公認会計士登録

2006年7月  監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)パートナー(現任)

2013年10月 デロイト トーマツ グループ D&I推進責任者 D&I担当パートナー

2016年7月  日本公認会計士協会 常務理事(現任)

2018年11月 トーマツチャレンジド株式会社 代表取締役(現任)

2019年10月 日本公認会計士協会 監査・規律審査会 審査会長(現任)

-

-

4.当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名の選任を2020年6月21日に開催予定の第14回定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております。議案が承認可決された場合、河相董が補欠の社外監査役に選任されます。

 

② 社外役員の状況

 当社は、社外取締役4名、社外監査役2名を選任しております(2020年6月16日現在)。社外取締役及び社外監査役は、社外の視点を踏まえた実効的なコーポレート・ガバナンス体制の構築を目的として、経営者としての豊富な経験、金融・会計・法律等に関する高い見識、行政機関における経験等に基づき、客観性及び中立性ある助言並びに取締役の業務執行の監督及び監査を行っております。

 取締役森田康裕氏は、auフィナンシャルホールディングス株式会社執行役員常務を兼職しております(2020年6月16日現在)。同社は、当社の主要株主かつ筆頭株主であり、当社のその他の関係会社です。当社は、同社と同社の親会社であるKDDI株式会社(以下「KDDI」)の三社間で業務提携契約を締結しております。なお、当社は、当事業年度において、KDDIとの間に、保険販売に関する代理店手数料等の取引があります。また、当社は、当事業年度において、同社の子会社であるau Reinsurance Corporationとの間に、再保険契約に係る取引があります。

 監査役増田健一氏は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー、株式会社ブリヂストン社外取締役、あすかコーポレイトアドバイザリー株式会社社外監査役、株式会社マーキュリアインベストメント社外監査役及び中外製薬株式会社社外監査役を兼職しております(2020年6月16日現在)。当社は、株式会社ブリヂストンが発行した社債を資産運用目的で市場から購入し保有しております。株式会社マーキュリアインベストメントは、当社株式の1.15%を保有する株主であり、株式会社マーキュリアインベストメントが運営するファンドであるあすかDBJ投資事業有限責任組合は、当社株式の5.73%を保有する株主です。

 監査役宮内豊氏は、三井住友信託銀行株式会社顧問(常勤)を兼職しております(2020年6月16日現在)。当社と同社の間においては、同社を信託受託者とする投資信託の購入等の取引関係があります。

 なお、当社は、任意の指名・報酬委員会において審議のうえ、取締役会が定めた「取締役候補者の選任方針」において、社外取締役の選任並びに社外取締役の独立性を確保するための基準を設けております。「取締役候補者の選任方針」は「4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご覧ください。

 

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 社外取締役は、取締役会において、内部監査部門の内部監査実施計画及び内部監査に関する基本方針の改定を承認するとともに、内部監査で指摘した問題点のうち重大と判断されるものの報告を受けております。

 社外監査役は、会計監査人からの監査計画及び監査結果に係る説明並びに内部監査部門との業務監査結果等に係る情報交換等の協力態勢を整備しております。

 

 

4【関係会社の状況】

 その他の関係会社は以下のとおりです。

2020年3月31日現在

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な
事業の内容

議決権の
被所有割合

関係内容

KDDI株式会社

東京都

新宿区

141,852

電気通信事業

24.92%

(24.92%)

 

業務提携

 

auフィナンシャル

ホールディングス株式会社

東京都

中央区

20,000

銀行持株会社

保険持株会社

24.92%

主要株主である筆頭株主

資本業務提携

取締役1名派遣

(注)1. 議決権の被所有割合の(  )内は、間接所有割合で内数です。

2. KDDI株式会社は、有価証券報告書を提出しております。

3. auフィナンシャルホールディングス株式会社は、KDDI株式会社の子会社であり、中間金融持株会社です。

 

1【設備投資等の概要】

 当事業年度における設備投資の総額は、412百万円です。設備投資の主な内容は、商品開発に係るシステム費用です。

 なお、当事業年度において、重要な設備の除却、売却等はありません。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値73,394 百万円
純有利子負債0 百万円
EBITDA・会予N/A
株数(自己株控除後)51,360,144 株
設備投資額412 百万円
減価償却費300 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費N/A
代表者代表取締役社長  森 亮介
資本金12,200 百万円
住所東京都千代田区麹町二丁目14番地2麹町NKビル
会社HPhttps://www.lifenet-seimei.co.jp/

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