1年高値782 円
1年安値316 円
出来高15 百万株
市場東証1
業種輸送用機器
会計日本
EV/EBITDAN/A
PBR0.4 倍
PSR・会予0.2 倍
ROAN/A
ROICN/A
β1.13
決算3月末
設立日1933/12/26
上場日1951/1/4
配当・会予10 円
配当性向-5.8 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:-4.2 %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
セグメント別営業利益
セグメント別利益率
会社の詳細

 

3 【事業の内容】

当社グループは当社と当社の子会社、関連会社及び当社のその他の関係会社で構成され、自動車及び部品の製造と販売を主な事業内容とし、さらに上記事業における販売活動を支援するために販売金融サービスを行っている。

当社グループは世界的な本社機能として「グローバル日産本社」を設置し、各事業への資源配分を決定するとともに、グループ全体の事業を管理している。また当社グループは7つの地域のマネジメント・コミッティによる地域管理と研究・開発、購買、生産といった機能軸による地域を越えた活動を有機的に統合した組織(グローバル日産グループ)により運営されている。

当社グループの構成図は以下のとおりである。

 

(画像は省略されました)


 * 連結子会社

** 持分法適用会社

 

・上記の他に*日産トレーデイング㈱、*日産ネットワークホールディングス㈱他の関係会社がある。

・また上記のうち、国内証券市場に上場している連結子会社は以下のとおりである。

 日産車体㈱…東京

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりである。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度のグローバル全体需要は前年度比6.9%減の8,573万台となった。これは主に、中国市場の減速や、新型コロナウイルス感染症の影響により、第4四半期に各市場が低迷したことによるものである。当社グループのグローバル販売台数は前年度比10.6%減の493万台となり、売上高9兆8,789億円と前連結会計年度に比べ1兆6,953億円(14.6%)の減収となった。営業損失は405億円と前連結会計年度に比べ3,587億円の悪化となった。

営業外損益は845億円の利益となり、前連結会計年度に比べ1,438億円の減益となった。その結果、経常利益は440億円となり、前連結会計年度に比べ5,025億円(91.9%)の減益となった。特別損益は6,170億円の損失となり、前連結会計年度に比べ5,482億円悪化した。税金等調整前当期純損失は5,730億円と前連結会計年度に比べ1兆507億円の悪化となった。親会社株主に帰属する当期純損失は6,712億円となり、前連結会計年度に比べ9,903億円の悪化となった。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動により1兆1,859億円増加、投資活動により7,087億円減少、財務活動により1,555億円減少した。また、現金及び現金同等物に係る換算差額により440億円減少し、連結範囲の変更に伴い62億円増加した結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に対し2,839億円(20.9%)増加の1兆6,430億円となった。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

会社所在地

生産台数(台)

増減

前年同期比

前連結会計年度

当連結会計年度

(台)

(%)

 日  本

900,781

757,692

△143,089

△15.9

 米  国

820,527

694,305

△126,222

△15.4

 メキシコ

734,304

611,025

△123,279

△16.8

 英  国

415,364

325,243

△90,121

△21.7

 スペイン

88,679

55,022

△33,657

△38.0

 ロシア

52,929

54,420

1,491

2.8

 タ  イ

166,849

137,160

△29,689

△17.8

 インドネシア

8,746

3,114

△5,632

△64.4

 フィリピン

4,664

5,109

445

9.5

 インド

182,486

203,173

20,687

11.3

 南アフリカ

36,981

31,601

△5,380

△14.5

 ブラジル

106,011

101,803

△4,208

△4.0

 アルゼンチン

6,773

10,815

4,042

59.7

 エジプト

18,183

16,244

△1,939

△10.7

合計

3,543,277

3,006,726

△536,551

△15.1

 

(注) 台数集約期間は2019年4月から2020年3月までである。

 

b.受注状況

当社グループの受注生産は僅少なので受注状況の記載を省略する。

 

c.販売実績

 

仕向地

販売台数(連結売上台数:台)

増減

前年同期比

前連結会計年度

当連結会計年度

(台)

(%)

 日  本

 

575,230

514,490

△60,740

△10.6

 北  米

 

1,849,312

1,500,667

△348,645

△18.9

 

内、米国

1,406,510

1,137,598

△268,912

△19.1

 欧  州

 

635,282

523,752

△111,530

△17.6

 アジア

341,196

299,728

△41,468

△12.2

 その他

 

572,701

510,987

△61,714

△10.8

合計

 

3,973,721

3,349,624

△624,097

△15.7

 

(注) 台数集約期間は、アジアに含まれる中国、台湾は2019年1月から2019年12月まで、日本、北米、欧州、その他、並びに中国、台湾を除くアジアは2019年4月から2020年3月までである。

 

(2) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであり、原則として連結財務諸表に基づいて分析したものである。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年7月6日)現在において当社グループが判断したものである。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とする。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。

連結財務諸表を作成するにあたって、重要な見積りは以下の通りである。なお、新型コロナウイルス感染症が会計上の見積りに及ぼす影響は、第5[経理の状況]1連結財務諸表等の(追加情報)に記載している。

a.貸倒引当金

当社グループは、販売金融債権等の貸倒れによる損失に備えるため、回収不能となる金額について過去実績を基礎として見積り、貸倒引当金として計上している。回収不能額を見積もる際には、顧客の信用リスクや、担保資産価値について評価している。また、新型コロナウイルス感染症拡大などにより経済指標の著しい悪化が見込まれる等、外部環境の変化により、債権の信用リスクが変動した場合には、必要に応じて、過去実績を基礎とした見積りに対し補正を加えて算定している。例えば、過去の実績に基づく見積りが市場予測と大きく異なる場合や、個別の信用リスクや担保資産の価値が毀損した場合には、見積りと実績に差が生じ、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性がある。また、国際財務報告基準(IFRS)第9号を適用している海外関係会社においては、金融資産について信用リスクに応じてステージを分類し、予想信用損失モデルによる減損に基づき貸倒引当金を認識している。この基準では、大半の資産について、今後12カ月以内に発生すると予測されるデフォルトによる信用損失の現在価値で測定することが求められている。しかし、信用リスクの大幅な増加が認められる場合には、引当金はその資産の全期間にわたって予想される信用損失の現在価値で測定される。したがって、IFRSにおける引当金は、過去の実績、中古車価格、失業率やインフレ率などのマクロ経済要因の予測など、信用リスク評価の前提条件の変動によって増加する可能性がある。

 

b.固定資産の減損

当社グループは、事業セグメント(自動車・販売金融)及び相互補完性を考慮した地域区分に基づいて資産のグルーピングを行い、固定資産の減損の兆候の判定、減損損失の認識及び測定を行っている。減損損失の認識及び測定において将来キャッシュ・フロー及び正味売却価額を、減損損失の測定において割引率を合理的に見積もっている。将来キャッシュ・フローの見積りに使用される前提は、経営会議において承認された事業計画に基づいており、過去のマーケットシェアの状況や利益率、第三者による予測データを参考にした地域毎の市場成長率、関連する市場動向や現在見込まれる経営環境の変化等を考慮している。正味売却価額の算定においては、不動産鑑定評価額等を参照するほか、一般に入手可能な市場情報を考慮している。割引率は、加重平均資本コストを基に、各国のカントリーリスク等を考慮して算定している。資産グループに関連する市場動向、経営環境や会社の事業計画に変化が生じ、将来キャッシュ・フローや正味売却価額及び割引率の見積りを修正した場合、固定資産の減損損失を新たに認識もしくは追加計上する可能性がある。

c.リース車両残価損失

主として北米地域の関係会社において、リース期間の終了したリース車両の売却収入が、リース期間の終了時における当該資産の帳簿価額を下回る場合に生じる損失に備えるため、オペレーティング・リースにおける車両に対し残価損失を見積計上している。このような残価損失は、見積残存価額が更新されることにより減価償却費の増加として認識することになる。残存価額の更新は、中古車販売実績、リース車両の車両返却率、新車販売動向、中古車の供給状況、顧客の嗜好、マーケティング戦略、一般的な経済状況等、多くの要因に基づいて行われるが、これらに限定されるものではない。なお、減損の兆候が存在し、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、リース車両の減損が発生する可能性がある。

d.繰延税金資産

将来加算一時差異の解消及び実現可能なタックスプランニングを考慮してもなお残存する将来減算一時差異等に対して、経営会議において承認された事業計画に基づき、将来の課税所得を合理的に見積もったうえで、繰延税金資産の回収可能性評価を行っている。市場の動向や為替変動などの経済環境、会社の事業計画に変化が生じ将来の課税所得の見積額を修正した場合、追加の税金費用を計上する可能性がある。

e.製品保証引当金

当社グループは、製品のアフターサービスに対する費用の支出に備えるため、保証書の約款に従い、類似の費用特性を有する製品グループごとに保証経過期間における発生費用総額に対して、過去実績に基づく保証期間内の費用発生パターンを見積もり、引当金を算定している。当社グループは、製品の安全を最優先課題として、研究開発・製造から販売サービスまで最善の努力を傾けているが、実際の製品の不具合等により発生した保証費用の発生パターンの実績が見積りと乖離した場合、引当金の追加計上が必要となる可能性がある。

f.リコール等の市場措置費用

当社グループは、届出等に基づく市場措置が必要と認められ、市場措置に係る支出の発生可能性が高くかつ合理的に見積もることができる場合に、上記製品保証費用の見積りとは別に、その見積額を未払費用として計上している。費用の見積りにおいては、対象となるモデルの市場保有台数、市場措置の予想実施率、台当たり市場措置金額及び付帯費用に基づいて将来予想される発生見込額を算定している。なお、市場措置の予想実施率については、販売地域、ブランド、車齢別の過去実績等に基づき見積りを行っている四半期毎に市場措置の推移を確認し、実際の発生が見積りと異なることがあり、未払費用の追加計上もしくは取崩を行う可能性がある。

g.退職給付費用

当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率、退職率及び死亡率などの年金数理計算上の基礎率及び年金資産の長期期待運用収益率に基づき算出されている。ただし、国際財務報告基準(IFRS)を適用している在外連結子会社においては、年金資産の期待運用収益率ではなく、利息純額として年金数理計算上の割引率と同じ指標が用いられている。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性がある。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度における経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討結果は、次のとおりである。

(業績)

a.売上高

連結売上高は前連結会計年度に対し1兆6,953億円(14.6%)減少し、9兆8,789億円となった。主な減収要因は、中国市場の減速や新型コロナウイルス感染症の影響に伴う第4四半期の大幅な全体需要低迷に加え、第3四半期までの北米と欧州を中心とした販売減により、通期で販売台数が減少したことによるものである。

b.営業利益

連結営業損失は405億円となり、前連結会計年度に対し3,587億円の悪化となった。主な悪化要因は、為替変動、規制対応及び商品性向上コスト、ならびに原材料価格の高騰を含む外部要因が自動車業界全体の収益を圧迫していること、また、商品の高齢化や、販売正常化の取り組みがまだ十分な収益の貢献に至っていないことに起因した販売台数の減少である。

c.営業外損益

連結営業外損益は845億円の利益となり、前連結会計年度の2,283億円の利益に対し、1,438億円の減益となった。これは主に、持分法による投資利益の減少によるものである。

d.特別損益

連結特別損益は6,170億円の損失となり、前連結会計年度の688億円の損失に対し、5,482億円悪化した。これは主に、将来の収益性改善に向けた構造改革実施のための構造改革費用及び将来台数見通しに基づいた減損損失の影響合計6,030億円を計上したことによるものである。

e.法人税等

法人税等は932億円となり、426億円(31.4%)の減少となった。

f.親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純損失は6,712億円となり、前連結会計年度に比べ9,903億円の悪化となった。

 

(事業セグメント)

a.自動車事業

当社グループの全世界における自動車販売台数(小売り)は、493万台と前連結会計年度に比べ58万6千台(10.6%)の減少となった。これは主に、中国市場の減速や新型コロナウイルス感染症の影響に伴う第4四半期の大幅な全体需要低迷に加え、第3四半期までの北米と欧州を中心とした販売減によるものである。日本国内では前年度比10.3%減の53万4千台、中国では前年度比1.1%減の154万7千台となった。メキシコとカナダを含む北米では前年度比14.6%減の162万台、欧州では前年度比19.1%減の52万1千台、その他地域は前年度比13.1%減の70万8千台となった。

自動車事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、8兆9,159億円と前連結会計年度に比べ1兆6,682億円(15.8%)の減収となった。

営業損失は、2,642億円と前連結会計年度に比べ3,302億円の悪化となった。これは主に、為替変動、規制対応及び商品性向上コスト、ならびに原材料価格の高騰を含む外部要因が自動車業界全体の収益を圧迫していること、また、商品の高齢化や、販売正常化の取り組みがまだ十分な収益の貢献に至っていないことに起因した販売台数の減少によるものである。

b.販売金融事業

販売金融事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、1兆1,633億円と前連結会計年度に比べ343億円(2.9%)の減収となった。営業利益は2,105億円と前連結会計年度に比べ175億円(7.7%)の減益となった。これは主に、米国の販売金融会社の減益によるものである。

 

 

(地域セグメント)

a.日本

第3四半期以降の消費税増税や台風の影響に加え、第4四半期には新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛の影響もあり、日本国内市場の全体需要は前年度比4.2%減の504万台となった。当社グループの販売台数は前年比10.3%減の53万4千台に縮小し、市場占有率は前年度比0.7ポイント減の10.6%へと縮小した。この結果、日本地域におけるセグメント間の内部売上高を含む売上高は、3兆9,845億円と前連結会計年度に比べ5,904億円(12.9%)の減収となった。営業損失は517億円となり、前連結会計年度に比べ2,196億円の悪化となった。主な悪化要因は、購買コストの削減による改善はあったものの、販売台数(輸出含む)の減少によるものである。

b.北米

メキシコとカナダを含む北米市場の全体需要は前年度比4.3%減の1,967万台となった。当社グループの販売台数は前年度比14.6%減の162万台となり、北米地域におけるセグメント間の内部売上高を含む売上高は、5兆1,406億円と前連結会計年度に比べ9,567億円(15.7%)の減収となった。営業損失は159億円となり、前連結会計年度に比べ880億円の悪化となった。主な悪化要因は、購買コストの削減による改善はあったものの、販売台数の減少によるものである。

米国市場の全体需要は、2月までは好調な経済や低金利等に支えられ前年度比微減であったが、第4四半期に新型コロナウイルス感染症の影響で大幅に減少し、前年度比3.6%減の1,655万台となった。当社グループの販売台数は前年度比14.3%減の123万7千台となり、市場占有率は前年度比0.9ポイント減の7.5%となった。

c.欧州

欧州市場の全体需要は、前年度は燃費基準WLTP導入の影響で全体需要が減少していたことの反動もあり、第3四半期までは前年度比で伸びていたが、第4四半期に新型コロナウイルス感染症の影響で大幅に減少し、前年度比4.6%減の1,912万台となった。ロシアを除く欧州市場の当社グループの販売台数は前年度比19.4%減の43万2千台となり、市場占有率は前年度比0.5ポイント減の2.5%となった。また、ロシア市場における当社グループの販売台数は、前年度比17.6%減の8万8千台となった。欧州地域におけるセグメント間の内部売上高を含む売上高は、1兆4,790億円と前連結会計年度に比べ3,591億円(19.5%)の減収となった。営業損失は290億円となり、前連結会計年度に比べ123億円の悪化となった。主な悪化要因は、購買コストの削減による改善はあったものの、販売台数の減少によるものである。

d.アジア

中国を除くアジア市場の販売台数は前年度比16.9%減の21万6千台となり、アジア地域におけるセグメント間の内部売上高を含む売上高は、1兆3,548億円と前連結会計年度に比べ2,185億円(13.9%)の減収となった。営業利益は391億円となり、前連結会計年度に比べ319億円(45.0%)の減益となった。

中国市場の全体需要は、経済の減速や、政府によるNEV補助金が削減されたたことによるNEV販売台数の大幅減少等により、前年度比8.6%減の2,431万台となった。当社グループの販売台数は前年度比1.1%減の154万7千台となり、市場占有率は前年度比0.5ポイント増の6.4%となった。なお、合弁会社である東風汽車有限公司の業績は、持分法による投資利益として営業外利益に計上している。

e.その他

大洋州、中近東、南アフリカ、メキシコを除く中南米等における当社グループの販売台数は、前年度比11.4%減の49万2千台となった。中南米市場の販売台数は前年比8.6%減の20万5千台、中東市場の販売台数は前年比11.9%減の14万5千台、南アフリカ等のアフリカ市場の販売台数は、全体需要が前年度比25.0%減と減少する中、前年比18.0%減の8万3千台となった。大洋州、中近東、南アフリカ、メキシコを除く中南米等におけるセグメント間の内部売上高を含む売上高は、8,839億円と前連結会計年度に比べ1,788億円(16.8%)の減収となった。営業損失は40億円となり、前連結会計年度に比べ14億円の改善となった。

 

 

(資本の財源及び資金の流動性についての分析)

a.キャッシュ・フローの状況

営業活動

営業活動によって生み出された資金は1兆1,859億円となり、前連結会計年度の1兆4,509億円に比べて2,650億円減少した。これは主として、競争激化や新型コロナウイルス感染症の影響により販売台数が減少したことに伴う収入の減少及び自動車事業において損失が発生したことによるものである。一方、販売金融事業における営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度より増加した。

投資活動

投資活動による支出は7,087億円となり、前連結会計年度の1兆1,335億円に比べて4,248億円減少した。これは主として、販売金融事業において、リース車両への純支出(取得と売却の純額)が減少したことによるものである。なお、新商品の投入や先進運転支援技術をはじめとした新技術の開発等、自動車事業への投資を継続して行った

財務活動

財務活動による支出は1,555億円となり、前連結会計年度の1,271億円の支出に比べて284億円増加した。これは主として、販売金融事業の資金需要が減少したことによるものである。

なお、当連結会計年度末における自動車事業の手元資金は有利子負債額を上回り、1兆646億円のキャッシュ・ポジションとなり、当連結会計年度における自動車事業のフリーキャッシュ・フローは6,410億円のマイナスとなった。

 

セグメント別の内訳は以下のとおりである。

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

                                            (百万円)

 

自動車事業及び消去

販売金融事業

連結計

営業活動によるキャッシュ・フロー

646,842

804,046

1,450,888

投資活動によるキャッシュ・フロー

△455,700

△677,847

△1,133,547

財務活動によるキャッシュ・フロー

13,031

△140,171

△127,140

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

                                            (百万円)

 

自動車事業及び消去

販売金融事業

連結計

営業活動によるキャッシュ・フロー

△212,474

1,398,328

1,185,854

投資活動によるキャッシュ・フロー

△428,541

△280,146

△708,687

財務活動によるキャッシュ・フロー

847,555

△1,003,049

△155,494

 

対前年度増減

                                            (百万円)

 

自動車事業及び消去

販売金融事業

連結計

営業活動によるキャッシュ・フロー

△859,316

594,282

△265,034

投資活動によるキャッシュ・フロー

27,159

397,701

424,860

財務活動によるキャッシュ・フロー

834,524

△862,878

△28,354

 

 

b.財務政策

当社グループは、グループ会社の財務活動を財務・経理部門にて一括して管理している。またグローバル・キャッシュ・マネジメントにより資金効率を最大限に高める活動を行っている。

当社グループは、研究開発活動、設備投資及び金融事業に投資するために、適切な資金確保を行い、最適な流動性を保持し、健全なバランスシートを維持することを財務方針としている。

研究開発費及び設備投資については、売上高に対し概ね一定の割合となるよう管理している。今後、経営資源はコアマーケット、コアモデル、コアテクノロジーに集中して投入する計画である。金融資産は資産の質を重要視し、投資を行っている。株主への配当については、収益、キャッシュ・フロー等の状況を総合的に勘案し決定している。

自動車事業における今般の資金の使用状況、格付けの引き下げ、新型コロナウイルス感染症の影響を勘案すると、資金の流動性には注視が必要であるが、当社グループは、現金及び現金同等物に加え、世界の主要銀行とコミットメントライン契約を締結しており、必要とされる十分な流動性を確保していると考えている。なお、2020年3月末で自動車事業の手元資金は1兆4,946億円、販売金融事業も合わせた会社全体での未使用のコミットメント・ラインが約1兆3,000億円であるほか、2020年4月以降複数の金融機関との間で、総額8,326億円の資金調達を実行した。

当社グループによる無担保資金調達に係わるコスト及びその発行の可否は、一般に当社グループに関する信用格付けによっている。現在、当社グループの信用格付けは投資適格のレベルとなっているが、これらの格付けは当社グループの債券の売買・保有を推奨するものではない。

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、エグゼクティブコミッティが経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものである。

当社グループの事業は、製品及びサービスの特性に基づいて、自動車事業と販売金融事業に区分される。自動車事業は、自動車及び部品の製造と販売を行っている。販売金融事業は、自動車事業の販売活動を支援するために、販売金融及びリース事業を行っている。

 

2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表の作成の基礎となる会計処理の方法と一致している。

事業セグメントの利益は営業利益ベースの数値である。セグメント間の売上高は、第三者間取引価格に基づいている。事業セグメントの資産は総資産ベースの数値である。

 

3 報告セグメントの変更等に関する事項

(1) 国際財務報告基準(IFRS)第16号「リース」及び米国財務会計基準審議会会計基準編纂書(ASU)第2016-02号「リース」

会計方針の変更に記載の通り、海外関係会社において、IFRS第16号「リース」(2016年1月13日)及びASU第2016-02号「リース」(2016年2月25日)を当連結会計年度の期首から適用している。

これにより、原則としてすべての借手としてのリースを連結貸借対照表に資産と負債として計上する方法に変更している。

当該会計基準の適用については、経過的な取り扱いに従って、本基準の適用による累積的影響額を適用開始日に認識する方法を採用し、当連結会計年度の期首の利益剰余金に加減している。また、当連結会計年度のセグメント利益に与える影響は軽微である。

当該変更により、当連結会計年度末の事業セグメントを区分した要約連結貸借対照表の「自動車事業及び消去」において、主に期首の有形固定資産が75,826百万円増加、流動負債に含まれるリース債務が11,829百万円増加、固定負債に含まれるリース債務が70,648百万円増加し、利益剰余金が3,450百万円減少、純資産に含まれる非支配株主持分が79百万円減少している。「販売金融事業」において、主に期首の有形固定資産が1,586百万円増加、流動負債に含まれるリース債務が490百万円増加、固定負債に含まれるリース債務が1,510百万円増加し、利益剰余金が414百万円減少している。

 

(2) 国際財務報告解釈指針委員会(IFRIC)第23号「法人所得税務処理に関する不確実性」

会計方針の変更に記載の通り、一部海外関係会社において、IFRIC第23号「法人所得税務処理に関する不確実性」(2017年6月7日)を当連結会計年度の期首から適用している。

これにより、不確実な税務処理を税務当局が認める可能性が高くはないと結論付ける場合には、不確実性の影響を法人税等に認識している。

当該会計基準の適用については、経過的な取り扱いに従って、本基準の適用による累積的影響額を適用開始日に認識する方法を採用し、当連結会計年度の期首の利益剰余金に加減している。また、当連結会計年度のセグメント利益に与える影響はない。

当該変更により、当連結会計年度の事業セグメントを区分した要約連結貸借対照表の「自動車事業及び消去」において、未払法人税の期首残高は12,682百万円増加、利益剰余金の期首残高は10,489百万円、繰延税金負債の期首残高は2,193百万円、それぞれ減少している。また、当連結会計年度の自動車事業の親会社株主に帰属する当期純損失は9,045百万円減少している。

 

 

4 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自  2018年4月1日  至  2019年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

セグメント間

取引消去額

連結財務諸表

計上額

 

自動車事業

販売金融事業

売上高

 

 

 

 

 

  外部顧客への売上高

10,426,158

1,148,089

11,574,247

11,574,247

  セグメント間の内部
  売上高又は振替高

157,922

49,540

207,462

△207,462

10,584,080

1,197,629

11,781,709

△207,462

11,574,247

セグメント利益

65,997

227,993

293,990

24,234

318,224

セグメント資産

9,008,213

11,122,296

20,130,509

△1,178,164

18,952,345

その他の項目

 

 

 

 

 

 減価償却費

373,738

525,803

899,541

899,541

 のれんの償却額

1,118

1,118

1,118

 支払利息(売上原価)

231,837

231,837

△37,241

194,596

 持分法適用会社への投資額

1,137,696

11,539

1,149,235

1,149,235

  有形固定資産及び
  無形固定資産の増加額

463,995

1,284,664

1,748,659

1,748,659

 

 

 

(注) 1 自動車事業セグメントと販売金融事業セグメントを区分した連結財務諸表

・要約連結貸借対照表、要約連結損益計算書及び要約連結キャッシュ・フロー計算書の販売金融事業は㈱日産フィナンシャルサービス(日本)、米国日産販売金融会社(米国)、エヌアールファイナンスメキシコ(メキシコ)他10社及びカナダ日産自動車会社の販売金融事業(カナダ)で構成されている。

・自動車事業及び消去の数値は連結値から販売金融事業の数値を差し引いたものとしている。

 

(1) 自動車事業セグメントと販売金融事業セグメントを区分した要約連結貸借対照表

 

 

前連結会計年度(2019年3月31日)

自動車事業
及び消去
(百万円)

販売金融事業
(百万円)

連結計
(百万円)

(資産の部)

 

 

 

Ⅰ 流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

 

1,171,874

47,714

1,219,588

受取手形及び売掛金

 

511,148

1,016

512,164

販売金融債権

 

△135,801

7,801,404

7,665,603

たな卸資産

 

1,198,571

59,352

1,257,923

その他の流動資産

 

575,680

382,147

957,827

流動資産合計

 

3,321,472

8,291,633

11,613,105

Ⅱ 固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

2,598,874

2,706,824

5,305,698

投資有価証券

 

1,334,518

4,357

1,338,875

その他の固定資産

 

575,185

119,482

694,667

固定資産合計

 

4,508,577

2,830,663

7,339,240

資産合計

 

7,830,049

11,122,296

18,952,345

(負債の部)

 

 

 

 

Ⅰ 流動負債

 

 

 

 

支払手形及び買掛金

 

1,532,977

47,475

1,580,452

短期借入金

 

△341,811

4,104,583

3,762,772

リース債務

 

19,846

19,846

その他の流動負債

 

1,897,057

470,404

2,367,461

流動負債合計

 

3,108,069

4,622,462

7,730,531

Ⅱ 固定負債

 

 

 

 

社債

 

165,000

1,526,844

1,691,844

長期借入金

 

△149,117

2,688,303

2,539,186

リース債務

 

16,033

5

16,038

その他の固定負債

 

724,713

626,523

1,351,236

固定負債合計

 

756,629

4,841,675

5,598,304

負債合計

 

3,864,698

9,464,137

13,328,835

(純資産の部)

 

 

 

 

Ⅰ 株主資本

 

 

 

 

資本金

 

431,303

174,511

605,814

資本剰余金

 

641,913

172,769

814,682

利益剰余金

 

3,640,783

1,321,197

4,961,980

自己株式

 

△139,457

△139,457

株主資本合計

 

4,574,542

1,668,477

6,243,019

Ⅱ その他の包括利益累計額

 

 

 

 

為替換算調整勘定

 

△729,530

△60,601

△790,131

その他

 

△149,654

△559

△150,213

その他の包括利益累計額合計

△879,184

△61,160

△940,344

Ⅲ 非支配株主持分

 

269,993

50,842

320,835

純資産合計

 

3,965,351

1,658,159

5,623,510

負債純資産合計

 

7,830,049

11,122,296

18,952,345

 

(注) 1 「自動車事業及び消去」の販売金融債権は販売金融会社による製品在庫に関わるグループ内融資の消去額を表している。

2 「自動車事業及び消去」の借入金は「販売金融事業」への貸付金900,676百万円の消去後で表示している。

 

 

(2) 自動車事業セグメントと販売金融事業セグメントを区分した要約連結損益計算書

 

前連結会計年度

(自2018年4月1日

2019年3月31日)

自動車事業
及び消去
(百万円)

販売金融事業
(百万円)

連結計
(百万円)

売上高

 

10,376,618

1,197,629

11,574,247

売上原価

 

8,850,866

819,536

9,670,402

売上総利益

 

1,525,752

378,093

1,903,845

営業利益率

 

0.9%

19.0%

2.7%

営業利益

 

90,231

227,993

318,224

金融収支

 

24,881

△21

24,860

その他営業外損益

 

203,431

△17

203,414

経常利益

 

318,543

227,955

546,498

税金等調整前当期純利益

 

252,855

224,853

477,708

親会社株主に帰属する当期純利益

 

163,650

155,488

319,138

 

 

(3) 自動車事業セグメントと販売金融事業セグメントを区分した要約連結キャッシュ・フロー計算書

 

前連結会計年度

(自2018年4月1日

2019年3月31日)

自動車事業
及び消去
(百万円)

販売金融事業
(百万円)

連結計
(百万円)

Ⅰ 営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

税金等調整前当期純利益

252,855

224,853

477,708

減価償却費

 

373,738

525,803

899,541

販売金融債権の増減額(△は増加)

 

122,080

△34,474

87,606

その他

 

△101,831

87,864

△13,967

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

646,842

804,046

1,450,888

Ⅱ 投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

投資有価証券の取得による支出

 

△31,328

△31,328

固定資産の取得による支出

 

△403,068

△19,501

△422,569

固定資産の売却による収入

 

23,969

22,464

46,433

リース車両の取得による支出

 

△1,298,702

△1,298,702

リース車両の売却による収入

 

666,375

666,375

その他

 

△45,273

△48,483

△93,756

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

△455,700

△677,847

△1,133,547

Ⅲ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

短期借入金の純増減額(△は減少)

 

436,937

△223,360

213,577

長期借入金の変動及び社債の償還

 

△95,970

△351,098

△447,068

社債の発行による収入

 

363,868

363,868

その他

 

△327,936

70,419

△257,517

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

13,031

△140,171

△127,140

Ⅳ 現金及び現金同等物に係る換算差額

 

△36,329

△1,929

△38,258

Ⅴ 現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

 

167,844

△15,901

151,943

Ⅵ 現金及び現金同等物の期首残高

1,140,621

65,379

1,206,000

Ⅶ 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額

1,115

1,115

Ⅷ 現金及び現金同等物の期末残高

1,309,580

49,478

1,359,058

 

(注) 1 「自動車事業及び消去」の短期借入金の純増減額は、「販売金融事業」への貸付金純減少240,325百万円の消去額を含めて表示している。

2 「自動車事業及び消去」の長期借入金の変動及び社債の償還は、「販売金融事業」への貸付金純減少58,366百万円の消去額を含めて表示している。

 

 

(注) 2 所在地別に区分した売上高及び利益又は損失の金額に関する情報

前連結会計年度(自  2018年4月1日  至  2019年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

北米

欧州

アジア

その他

消去

合計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

(1) 外部顧客に
対する売上高

2,305,327

5,631,892

1,576,267

1,028,699

1,032,062

11,574,247

11,574,247

(2) 所在地間
の内部売上高

2,269,621

465,403

261,788

544,685

30,612

3,572,109

△3,572,109

4,574,948

6,097,295

1,838,055

1,573,384

1,062,674

15,146,356

△3,572,109

11,574,247

営業利益又は
営業損失(△)

167,901

72,063

△16,702

71,092

△5,425

288,929

29,295

318,224

 

 

(注) 1 地域は当社並びにグループ会社の所在地を表している。

2 地域の区分は、地理的近接度をベースに事業活動の相互関連性を加味している。

3 本邦以外の区分に属する主な国又は地域

(1) 北米…米国、カナダ、メキシコ

(2) 欧州…フランス、イギリス、スペイン、ロシア他欧州諸国

(3) アジア…中国、タイ、インド、その他アジア諸国

(4) その他…大洋州、中近東、南アフリカ、メキシコを除く中南米

 

当連結会計年度(自  2019年4月1日  至  2020年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

セグメント間

取引消去額

連結財務諸表

計上額

 

自動車事業

販売金融事業

売上高

 

 

 

 

 

  外部顧客への売上高

8,766,016

1,112,850

9,878,866

9,878,866

  セグメント間の内部
  売上高又は振替高

149,894

50,427

200,321

△200,321

8,915,910

1,163,277

10,079,187

△200,321

9,878,866

セグメント利益又は

セグメント損失(△)

△264,182

210,530

△53,652

13,183

△40,469

セグメント資産

7,872,165

9,852,843

17,725,008

△748,299

16,976,709

その他の項目

 

 

 

 

 

 減価償却費

365,836

500,079

865,915

865,915

 のれんの償却額

1,681

1,681

1,681

 支払利息(売上原価)

212,551

212,551

△22,609

189,942

 持分法適用会社への投資額

1,035,363

14,486

1,049,849

1,049,849

 有形固定資産及び
  無形固定資産の増加額

484,063

1,082,408

1,566,471

1,566,471

 

 

 

(注) 1 自動車事業セグメントと販売金融事業セグメントを区分した連結財務諸表

・要約連結貸借対照表、要約連結損益計算書及び要約連結キャッシュ・フロー計算書の販売金融事業は㈱日産フィナンシャルサービス(日本)、米国日産販売金融会社(米国)、エヌアールファイナンスメキシコ(メキシコ)他11社及びカナダ日産自動車会社の販売金融事業(カナダ)で構成されている。

・自動車事業及び消去の数値は連結値から販売金融事業の数値を差し引いたものとしている。

 

(1) 自動車事業セグメントと販売金融事業セグメントを区分した要約連結貸借対照表

 

 

当連結会計年度(2020年3月31日)

自動車事業
及び消去
(百万円)

販売金融事業
(百万円)

連結計
(百万円)

(資産の部)

 

 

 

Ⅰ 流動資産

 

 

 

 

現金及び預金

 

1,295,096

87,375

1,382,471

受取手形及び売掛金

 

355,287

869

356,156

販売金融債権

 

△115,207

6,854,543

6,739,336

たな卸資産

 

1,277,066

63,357

1,340,423

その他の流動資産

 

562,761

294,792

857,553

流動資産合計

 

3,375,003

7,300,936

10,675,939

Ⅱ 固定資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

2,107,217

2,411,633

4,518,850

投資有価証券

 

1,170,336

6,848

1,177,184

その他の固定資産

 

471,310

133,426

604,736

固定資産合計

 

3,748,863

2,551,907

6,300,770

資産合計

 

7,123,866

9,852,843

16,976,709

(負債の部)

 

 

 

 

Ⅰ 流動負債

 

 

 

 

支払手形及び買掛金

 

1,333,922

23,125

1,357,047

短期借入金

 

248,815

4,409,587

4,658,402

リース債務

 

35,103

469

35,572

その他の流動負債

 

1,568,349

445,876

2,014,225

流動負債合計

 

3,186,189

4,879,057

8,065,246

Ⅱ 固定負債

 

 

 

 

社債

 

83,048

959,906

1,042,954

長期借入金

 

△8,538

2,107,096

2,098,558

リース債務

 

71,478

1,016

72,494

その他の固定負債

 

716,076

556,608

1,272,684

固定負債合計

 

862,064

3,624,626

4,486,690

負債合計

 

4,048,253

8,503,683

12,551,936

(純資産の部)

 

 

 

 

Ⅰ 株主資本

 

 

 

 

資本金

 

383,649

222,165

605,814

資本剰余金

 

645,300

172,756

818,056

利益剰余金

 

3,127,476

997,567

4,125,043

自己株式

 

△139,262

△139,262

株主資本合計

 

4,017,163

1,392,488

5,409,651

Ⅱ その他の包括利益累計額

 

 

 

 

為替換算調整勘定

 

△910,992

△135,168

△1,046,160

その他

 

△273,822

△25,380

△299,202

その他の包括利益累計額合計

△1,184,814

△160,548

△1,345,362

Ⅲ 非支配株主持分

 

243,264

117,220

360,484

純資産合計

 

3,075,613

1,349,160

4,424,773

負債純資産合計

 

7,123,866

9,852,843

16,976,709

 

(注) 1 「自動車事業及び消去」の販売金融債権は販売金融会社による製品在庫に関わるグループ内融資の消去額を表している。

2 「自動車事業及び消去」の借入金は「販売金融事業」への貸付金444,405百万円の消去後で表示している。

 

 

(2) 自動車事業セグメントと販売金融事業セグメントを区分した要約連結損益計算書

 

当連結会計年度

(自2019年4月1日

2020年3月31日)

自動車事業
及び消去
(百万円)

販売金融事業
(百万円)

連結計
(百万円)

売上高

 

8,715,589

1,163,277

9,878,866

売上原価

 

7,671,103

771,802

8,442,905

売上総利益

 

1,044,486

391,475

1,435,961

営業利益率

 

△2.9%

18.1%

△0.4%

営業利益又は営業損失(△)

 

△250,999

210,530

△40,469

金融収支

 

17,697

△21

17,676

その他営業外損益

 

68,450

△1,608

66,842

経常利益又は経常損失(△)

 

△164,852

208,901

44,049

税金等調整前当期純利益又は

税金等調整前当期純損失(△)

 

△776,081

203,059

△573,022

親会社株主に帰属する当期純利益又は

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

 

△815,709

144,493

△671,216

 

 

(3) 自動車事業セグメントと販売金融事業セグメントを区分した要約連結キャッシュ・フロー計算書

 

当連結会計年度

(自2019年4月1日

2020年3月31日)

自動車事業
及び消去
(百万円)

販売金融事業
(百万円)

連結計
(百万円)

Ⅰ 営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

税金等調整前当期純利益

又は税金等調整前当期純損失(△)

△776,081

203,059

△573,022

減価償却費

 

365,836

500,079

865,915

販売金融債権の増減額(△は増加)

 

△20,277

687,547

667,270

その他

 

218,048

7,643

225,691

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

△212,474

1,398,328

1,185,854

Ⅱ 投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

投資有価証券の取得による支出

 

△11,776

△11,776

連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入

 

1,746

1,746

固定資産の取得による支出

 

△451,835

△12,384

△464,219

固定資産の売却による収入

 

31,600

17,642

49,242

リース車両の取得による支出

 

△1,114,850

△1,114,850

リース車両の売却による収入

 

743,759

743,759

その他

 

1,724

85,687

87,411

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

△428,541

△280,146

△708,687

Ⅲ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

短期借入金の純増減額(△は減少)

 

449,788

59,429

509,217

長期借入金の変動及び社債の償還

 

121,107

△755,512

△634,405

社債の発行による収入

 

18,048

142,076

160,124

その他

 

258,612

△449,042

△190,430

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

847,555

△1,003,049

△155,494

Ⅳ 現金及び現金同等物に係る換算差額

 

△27,774

△16,180

△43,954

Ⅴ 現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

 

178,766

98,953

277,719

Ⅵ 現金及び現金同等物の期首残高

1,309,580

49,478

1,359,058

Ⅶ 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額

6,204

6,204

Ⅷ 現金及び現金同等物の期末残高

1,494,550

148,431

1,642,981

 

(注) 1 「自動車事業及び消去」の短期借入金の純増減額は、「販売金融事業」への貸付金純減少234,847百万円の消去額を含めて表示している。

2 「自動車事業及び消去」の長期借入金の変動及び社債の償還は、「販売金融事業」への貸付金純減少145,258百万円の消去額を含めて表示している。

 

 

(注) 2 所在地別に区分した売上高及び利益又は損失の金額に関する情報

当連結会計年度(自  2019年4月1日  至  2020年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

北米

欧州

アジア

その他

消去

合計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

(1) 外部顧客に
対する売上高

2,143,357

4,713,660

1,283,945

890,274

847,630

9,878,866

9,878,866

(2) 所在地間
の内部売上高

1,841,139

426,895

195,009

464,557

36,280

2,963,880

△2,963,880

3,984,496

5,140,555

1,478,954

1,354,831

883,910

12,842,746

△2,963,880

9,878,866

営業利益又は
営業損失(△)

△51,671

△15,937

△29,040

39,097

△3,965

△61,516

21,047

△40,469

 

 

(注) 1 地域は当社並びにグループ会社の所在地を表している。

2 地域の区分は、地理的近接度をベースに事業活動の相互関連性を加味している。

3 本邦以外の区分に属する主な国又は地域

(1) 北米…米国、カナダ、メキシコ

(2) 欧州…フランス、イギリス、スペイン、ロシア他欧州諸国

(3) アジア…中国、タイ、インド、その他アジア諸国

(4) その他…大洋州、中近東、南アフリカ、メキシコを除く中南米

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

セグメント情報の中で同様の情報を開示しているため、省略している。

2 地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:百万円)

日本

北米

欧州

アジア

その他

合 計

 

 

内、米国

 

 

 

 

1,904,712

5,492,142

4,533,029

1,657,339

1,318,704

1,201,350

11,574,247

 

 

(注) 1 地域は顧客の所在地を表している。

2 地域の区分は、地理的近接度をベースに事業活動の相互関連性を加味している。

3 本邦以外の区分に属する主な国又は地域

(1) 北米…米国、カナダ、メキシコ

(2) 欧州…フランス、イギリス、スペイン、ロシア他欧州諸国

(3) アジア…中国、タイ、インド、その他アジア諸国

(4) その他…大洋州、中近東、南アフリカ、メキシコを除く中南米等

 

(2) 有形固定資産

(単位:百万円)

日本

北米

欧州

アジア

その他

合 計

 

 

内、米国

 

 

 

 

1,527,241

3,209,631

2,651,472

247,636

219,653

101,537

5,305,698

 

 

(注) 1 地域は当社並びにグループ会社の所在地を表している。

2 地域の区分は、地理的近接度をベースに事業活動の相互関連性を加味している。

3 本邦以外の区分に属する主な国又は地域

(1) 北米…米国、カナダ、メキシコ

(2) 欧州…フランス、イギリス、スペイン、ロシア他欧州諸国

(3) アジア…中国、タイ、インド、その他アジア諸国

(4) その他…大洋州、中近東、南アフリカ、メキシコを除く中南米

3 主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、省略している。

 

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

セグメント情報の中で同様の情報を開示しているため、省略している。

2 地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:百万円)

日本

北米

欧州

アジア

その他

合 計

 

 

内、米国

 

 

 

 

1,727,634

4,612,528

3,786,604

1,429,733

1,101,675

1,007,296

9,878,866

 

 

(注) 1 地域は顧客の所在地を表している。

2 地域の区分は、地理的近接度をベースに事業活動の相互関連性を加味している。

3 本邦以外の区分に属する主な国又は地域

(1) 北米…米国、カナダ、メキシコ

(2) 欧州…フランス、イギリス、スペイン、ロシア他欧州諸国

(3) アジア…中国、タイ、インド、その他アジア諸国

(4) その他…大洋州、中近東、南アフリカ、メキシコを除く中南米等

 

(2) 有形固定資産

(単位:百万円)

日本

北米

欧州

アジア

その他

合 計

 

 

内、米国

 

 

 

 

1,585,923

2,641,836

2,172,577

81,985

167,679

41,427

4,518,850

 

 

(注) 1 地域は当社並びにグループ会社の所在地を表している。

2 地域の区分は、地理的近接度をベースに事業活動の相互関連性を加味している。

3 本邦以外の区分に属する主な国又は地域

(1) 北米…米国、カナダ、メキシコ

(2) 欧州…フランス、イギリス、スペイン、ロシア他欧州諸国

(3) アジア…中国、タイ、インド、その他アジア諸国

(4) その他…大洋州、中近東、南アフリカ、メキシコを除く中南米

3 主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、省略している。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

セグメント間
取引消去額

合計

自動車事業

販売金融事業

減損損失

13,339

13,339

13,339

 

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

セグメント間
取引消去額

合計

自動車事業

販売金融事業

減損損失

540,642

540,642

540,642

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

セグメント間
取引消去額

合計

自動車事業

販売金融事業

当期償却額

1,118

1,118

1,118

当期末残高

6,141

6,141

6,141

 

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

セグメント間
取引消去額

合計

自動車事業

販売金融事業

当期償却額

 1,681

1,681

1,681

当期末残高

4,644

4,644

4,644

 

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

  重要性が乏しいため、注記を省略している。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

  重要性が乏しいため、注記を省略している。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針及び経営戦略等

当社グループは、人々の生活を豊かにすることをビジョンに掲げ、その実現のために、独自性に溢れ、革新的なクルマやサービスを創造し、その目に見える優れた価値を、アライアンスのもとに全てのステークホルダーに提供していくことを目指していく。

グローバルなあらゆる事業活動を通じて企業として成長し、経済的に貢献すると同時に、世界をリードする自動車メーカーとして、社会が直面する課題の解決に貢献することも私たちの使命である。日産は、お客さま、株主、従業員、地域社会などすべてのステークホルダーを大切に思い、将来にわたって価値ある持続可能なモビリティの提に努める。さらに、持続可能な社会の発展に貢献し、「ゼロ・エミッション」「ゼロ・フェイタリティ」社会の実現を目指していく。

当社グループは、2020年5月28日に、これまでの事業規模拡大による成長戦略から転換し、収益性を重視しながらコストを最適化することで、持続的な成長と安定的な収益の確保を目指す2023年度までの4か年計画「NISSAN NEXT」を発表した。

当社はこれまで長年にわたり、需要が拡大することを前提に、新興市場を中心とした事業規模(生産能力)の拡大を進め、販売台数を最優先とする、ストレッチした成長戦略をとってきた。この戦略は、一時的な成功はもたらした一方で、本来なすべき商品・技術への投資が後回しされ、その結果、過度なインセンティブに頼った販売をせざるを得ない状況を生み、ブランドを棄損させた。経営資源を適正に配分できない中で販売拡大戦略を推進したことが、現下の業績の低迷につながった。

当社が復活を遂げるには、従来の事業の進め方を抜本的に改めることが必要であり、多くの厳しい取組みが求められる。同時に、従業員が一丸となって、日産の名に相応しいブランドづくりに献身的に取り組むことを意味している。2023年度末には、その先の10年を戦うための十分な事業基盤を再構築し、当社を新たなステージに移行させることが大きなミッションである。

この目的を果たすためには改革が求められる。当社は、我々の真の強さである底力、ダイバーシティ及びモノづくりの力を引き出すべく、力強い戦略を策定した。当社はしっかりとした財務基盤の構築とグローバルに競争力のある商品づくりに集中し、持続可能な事業を回復するべく、大変革を通じて、会社の真価を発揮していく。そのために、2つの重点分野に注力していく。

1つ目は最適化であり、事業の構造改革、原価低減及び効率化を目的とする確かな計画を実行していく。台数規模や市場占有率にとらわれず、利益拡大と収益性の向上に集中し、強みを伸ばすことで、よりリーンな企業体質を実現する。具体的な方策としては、生産能力の最適化を図るとともに、グローバルな商品ラインアップを整理する。いずれも厳しい決断を伴うが、大幅な固定費削減を可能にする重要な活動である。

2つ目は選択と集中である。当社は、アライアンスの力を活かしながら、重点市場、主力商品及び重点技術のコア・コンピタンスに改めて注力する。お客様の見方を変えるような商品づくりを通じて、競争に今まで以上に強く挑むことができる事業基盤を確立させる。

この2つの改革を一切の妥協なく断行することで、中国の合弁企業を50%比例連結したベースで、2023年度末に営業利益率5%、マーケットシェア6%レベルとなることを見込んでいる。今回の計画の狙いは、過度な販売台数の拡大は狙わずに収益を確保しながら着実な成長を果たすこと、自社の強みに集中し、事業の質と財務基盤を強化すること、そして新しい時代の中で、『日産らしさ』を取り戻すことである。

回復に向けた道のりは決して易しくはないが、全社の力を結集し、乗り越えていく。自動車業界は大きな転換点を迎えているが、将来のモビリティ社会の実現に向けて、当社の強みを生かしながらその役割を果たし、社会にとって必要とされる、存在価値のある企業を目指していく。

 

また、当社とルノー及び三菱自動車工業株式会社(以下、「メンバー各社」という。)は、2020年5月27日に、メンバー各社の競争力と収益性を向上させるための新たな協力的ビジネスモデルの一環としての取り組みを発表した。メンバー各社は、各々の持つリーダー的な領域と地理的な強みを活用して、他のメンバー各社の事業をサポートする。これにより、共同購買やサプライチェーンといった既存のアライアンスのメリットを基盤とした成長が見込まれる。この新たなビジネスモデルによって、メンバー各社の専門知識と競争力が十分に発揮され、世界的に大きな変革期を迎える自動車業界においてアライアンスを強化することができる。

 

日産は、2023年度末までに業績を回復させ、自動車事業における健全なフリーキャッシュ・フローを生み出していく。お客さまに新たな価値をご提案するために常にチャレンジし、ブレークスルーを果たす、これこそが、私たち日産のDNAである。新しい時代においても、日産は常に『人』を中心に、『人』の為の技術で、日産ならではの挑戦を続けていく。

 

(2) 2019年度の経営環境及び主要な経営指標

当連結会計年度のグローバル経済は、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大した影響により、グローバルの景気は急激に減速し、経済活動にも深刻な影響を及ぼしており、その影響は自動車業界にも及んでいる。当社は、この感染症の影響に加え、自社固有の問題による業績の悪化にも直面している。

その結果、当社グループの当期の業績目標とその達成度は下記の通りとなった。

世界の自動車市場の中で現在最も重要な市場のひとつである中国で事業を行う合弁会社の業績を比例連結した連結営業利益、自動車事業のフリーキャッシュ・フロー、品質、従業員エンゲージメントの4項目を用いている。当該4項目は、「持続可能な成長」の実現を示す代表指標として選択したものである。当社グループの業績目標の構造は、各業績指標の加重(4項目全体で100%となる各項目の割合)と目標水準で成り立っている。目標水準は、当事業年度期初に定めた業績見通しをベースにしている。連結営業利益については、目標を4,920億円に設定した。これに対して、実績は1,167億円(達成率0%)であった。自動車事業のフリーキャッシュ・フローについては、目標値を1,300億円に設定した。これに対して、実績はマイナス6,269億円(達成率0%)であった。品質については、品質保証及び顧客満足度からなる内部管理目標として設定した目標を達成した(達成率100%)。従業員エンゲージメントについては、社外ベンチマーク(多数のグローバル企業が導入する従業員サーベイ)を基に内部管理目標として設定した数値に対して達成率は83%であった。加重ベースでの業績目標の達成率は19%となった。なお、財務指標である2項目の実績値は為替変動による影響を反映した数値を用いている。

なお、より詳細な当期の業績振り返りについては、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]を参照。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当連結会計年度における事業上及び財務上の対処すべき課題は、次のとおりである。

2017年に発覚した完成検査に係る不適切な取扱いに関する一連の問題以降、法令順守の状況について自主点検を行ってきた。その一環として、完成検査時の燃費・排出ガスの測定に関する調査の中で、一部の排出ガス・燃費測定試験において不適切な行為があったことを把握した。それを踏まえて見直した対策や昨年来実施してきた再発防止策の振り返りを含めた実施状況の進捗を国土交通省に報告した。2018年12月19日、当社が完成検査に係る不適切事案に関し、国土交通省より業務改善指導を受けた。これを受けて、当社の業務改善状況等につき2019年5月17日、9月4日、12月13日及び2020年4月24日に国土交通省に報告した。当社の自主点検において判明した事とはいえ、このような事案が継続していたことを厳粛に受け止め、引き続き、安全確保を第一に、法規・法令遵守に関する仕組み・体制・プロセスの総点検を全社的な活動として徹底的に行っていく。

 

当社の元代表取締役が金融商品取引法違反(虚偽有価証券報告書提出罪)で起訴されるとともに、元代表取締役会長においては会社法違反(特別背任罪)でも起訴された。併せて当社自身も金融商品取引法違反により起訴された。当社はこの事態を重く受け止め、独立第三者及び独立社外取締役で構成されるガバナンス改善特別委員会を設置し、2019年3月27日に同委員会からガバナンスの改善策及び、将来にわたり事業活動を行っていくための基盤となる健全なガバナンス体制の在り方についての提言をまとめた報告書を受領した。これを受け、当社は指名委員会等設置会社へ移行した。

当社は、2019年9月9日の取締役会において、監査委員会よりゴーン氏らの不正行為に関する社内調査の報告を受けた。2019年9月9日付の「元会長らによる不正行為に関する社内調査報告について」と題する適時開示に記載したとおり、本報告では、ゴーン氏らによる不正行為を認定している。そのうち、ゴーン氏の会社資産の私的流用等及び販売代理店に対する奨励金支払いに関する不適切な行為は、以下のとおりである。2019年9月9日以降、当有価証券報告書提出日時点において、下記の内容に特段の変更は生じていない。今後、下記の内容に重要な進展が生じた場合には、法令等に基づき開示する。

 

 

A) ゴーン氏の会社資産の私的流用等

ゴーン氏は、以下を含む様々な方法で当社の資産を私的に流用した。

・将来性のある技術に投資するとの名目で子会社Zi-A Capital社を設立させ、同社の投資資金のうち約2,700万米ドルを、ブラジル(リオデジャネイロ)及びレバノン(ベイルート)所在のゴーン元会長個人のための住宅の購入に流用したほか、会社資金で秘密裏に購入又は賃借した住宅を私的に利用した。

・2003年から10年以上にわたり、実体のないコンサルティング契約に基づくコンサルタント報酬名目で実姉に合計75万米ドルを超える金銭を支払った。

・コーポレートジェットを自身及び家族の私的用途に使用した。

・会社の資金を家族の旅費支払いや、個人的な贈答品支払いなどに宛てた。

・業務上の必要性がないにもかかわらず自身の出身国の大学への200万米ドルを超える寄付を会社資金で行わせた。

・2008年、ゴーン氏は個人的に締結した為替スワップ契約のもと約18億5,000万円の含み損を抱え、事実と異なる取引内容を取締役会に説明したうえ為替スワップ契約を当社に承継させて、かかる含み損を当社に承継させた(金融当局の指摘を受け、2009年、当該為替スワップ契約は秘密裏にゴーン氏の関連企業に再承継された)。

・2018年4月以降、三菱自動車工業株式会社との間で設立した合弁会社から、給与・契約金名目での取締役会決議を欠く支払い合計780万ユーロを受領した。

 

B) 販売代理店に対する奨励金支払いに関する不適切な行為

ゴーン氏は、国外の知人から私的な資金援助を得ていることを当社取締役会及び関係部署に秘したまま、当社子会社から当該知人の経営する企業に対し、自身とその直属の特定少数の部下が承認すれば金銭支出が可能となる予備費予算(CEO リザーブ)を使用して、特別ビジネスプロジェクト費用などの名目で合計1,470万米ドルの支払いを行わせた。

また、国外の販売代理店の関係者からゴーン氏自身又はその関係企業に対して数千万米ドルの支払いがなされていることを当社取締役会及び関係部署に秘したまま、当社子会社から当該販売代理店に対し、CEO リザーブを使用して、販売奨励金名目で合計3,200万米ドルの支払いを行わせた。

当社は、既に英領バージン諸島においてゴーン氏及びその関係者を相手に、豪華ヨットに対する仮処分命令を申立て、同命令を得た上で、損害賠償等を求めて訴訟を提起し、また2020年2月12日には日本国内においてもゴーン氏に対する損害賠償請求を提起しているが、本社内調査結果を踏まえ、今後も、ゴーン氏らの責任を明確にすべく、ゴーン氏等の法令違反や不正行為によって被った損害の賠償請求のための提訴を含めた必要な対応をとっていく方針である。

 

金融庁長官から、2019年12月13日付で審判手続開始決定通知書を受領した。これにつき、当社は、課徴金に係る事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書を2019年12月23日に提出した。その後、2020年2月27日付で金融庁長官から24億2,489万5,000円の課徴金納付命令の決定の送達を受けた。当社は課徴金納付命令決定及び納付告知書に従い、当該課徴金のうち納付期限が到来した14億625万円を国庫に納付した。

 

指名委員会の選出による経営層の新体制が2019年12月に発足、内部監査による監督機能を強化したこと、などに見られるように、種々の再発防止策に取り組んでいる。

当社は、2020年1月16日に東京証券取引所に提出した改善状況報告書に記載した改善措置の継続的実施を含め、これからも必要な改善を随時検討するなど、引き続きガバナンスの向上に努めるとともに、企業風土の改革、企業倫理の再構築、企業情報の適切な開示、コンプライアンスを遵守した経営に努めていく所存であることを表明している。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年7月6日)現在において当社グループが判断したものである。

 

1.世界経済や景気の急激な変動

(1) 経済状況

当社グループの製品・サービスの需要は、それらを提供している国又は地域の経済状況の影響を強く受けている。従って、日本、中国、アメリカ、メキシコ、ヨーロッパ、アジア、中南米、中近東、アフリカなど当社グループの主要な市場における経済や景気及びそれに伴う需要の変動については、正確な予測に努め必要な対策を行っているが、世界同時不況など予測を超えた急激な変動がある時は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

(2) 資源エネルギー情勢

原油価格の高騰など資源やエネルギー情勢の急激な変化により当社グループの製品・サービスに対する需要も大きく変動する。ガソリン価格が上昇すれば燃費の良い製品に需要がシフトすることが予測され、更に上昇すれば全体の需要は低下することも予測される。予測を超えた急激な変動がある時は業績の悪化や機会損失の発生等、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

 

2.自動車市場における急激な変動

自動車業界は世界規模で非常に厳しい競争にさらされている。当社グループもその競争に打ち勝つべく、お客様のニーズにあった製品・サービスを素早く提供できるように技術開発・商品開発や販売戦略において努力しているが、お客様ニーズに合う製品・サービスをタイムリーに提供できなかった場合や、環境や市場の変化への対応が不十分な場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

例えば、成熟市場では人口の減少や少子高齢化の進行により需要が減退したり変化したりする一方で、新興市場では大きく需要が増える可能性もある。これらはビジネスチャンスとして当社グループに有利な結果をもたらす可能性もある一方、特定商品や特定地域への過度な依存が発生し、次なる変化への対応が十分に行われない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

また、近年、自動運転技術が製品に搭載され販売されてきているが、完全自動運転など、この技術が安全で付加価値を生む新たな製品として成立すれば、次世代に向けた大きな成長・発展の機会となる。そのためには、公道走行における新たなルール作りが不可欠であり、各国規制当局との連携、自動車メーカー並びに関連技術を有する会社同士での協調が極めて重要である。その一方で、新技術の開発という点では、各国、メーカー共に激しい競争状態にもあり、開発費負担の増大、車両コストの増加等により、当社グループの業績や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

今後、カーシェアリング、ライドシェアリング、ロボットタクシーといった業態の普及に伴い、「自動車メーカーがハードウエアとしてのクルマを製造・販売し、お客様はそのクルマを購入・所有・使用する」という従来のビジネスモデルが大きく変革していくことが想定される。

 また、付加価値の中心がハードウエアとしてのクルマの性能から、クルマに関連したサービスも含め、お客様にどのような体験を提供できるのかといったソフトウエアの方に移っていくことも想定される。

その結果、ソフトウエアの部分での魅力が差異化のポイントとなり、予てより当社の強みであったクルマというハードウエアを開発・量産するというノウハウや専門性がそれ程の付加価値を生まないものとなっていく可能性もある。

これら想定される変革を見据えて、従来の自動車業界以外からの競争相手の参入も相次いでいる。

こういった動きに対して当社グループでは、ハードウエアの進化(電動化、インテリジェント化、自動運転化、コネクティビティ機能の強化)、ソフトウエアの強化(コネクテッド機能の強化により新たな付加価値の提案)を目指し、積極的な開発投資、多様な人材の採用と育成、異業種企業との戦略的な連携、スタートアップ企業との協業によるオープンイノベーションの推進等の対策を進めている。

しかしながら、我々の想定を超えた速度や範囲で変革が起き、そのような変化に対して十分に対応できない場合には、我々は新たな競争相手に対して優位性を保つことができず、競争力を失う可能性もある。

 

3.金融市場に係るリスク

(1) 為替レートの変動

当社グループは世界18の市場で完成車の生産を行い、170以上の市場で販売をしている。原材料や部品、サービスの調達も多くの国で行っている。

当社の連結財務諸表は日本円で表示するため、一般的に他の通貨に対する円高は当社グループの業績に悪影響を及ぼし、反対に円安は好影響をもたらすことになる。また、当社グループが生産を行う地域の通貨価値が上昇した場合、それらの地域の生産コストを押し上げ、当社グループの競争力の低下をもたらす可能性がある。

当社では、為替変動リスクを軽減するための根本的な対策として、生産の現地化や、原材料及び部品の外貨建てによる購入等の対応を行っている。しかしながら、為替リスクを完全に取り除くことは不可能であるため、想定を超えた変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

(2) 通貨、金利ならびにコモディティ価格のリスクヘッジ

市場金利の上昇及びコモディティ価格の上昇は当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

また、当社グループは外貨建債権債務の為替変動のリスク回避、変動金利で調達した有利子負債の金利変動リスク回避及び、コモディティの価格変動リスク回避を目的として、デリバティブ取引を行うことがある。こうしたデリバティブ取引によりリスクを回避することができる一方で、為替変動、金利変動、コモディティ価格の変動によってもたらされる利益を享受できないという可能性もある。

 

(3) 有価証券の価格変動

当社グループは、戦略的な理由や取引関係維持、キャッシュマネジメント等の理由により市場性のある有価証券を保有する場合があり、それらの有価証券の価格変動リスクを負っている。このため株価や債券価格の変動は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

 

(4) 資金の流動性

金融市場では通常の想定を超える環境変化が発生する場合がある。また、リクイディティ・リスクは国内外の格付機関による格付けの引き下げによっても増加する。そのような事態に対処するため、当社グループでは十分な資金の流動性を確保できるよう社内規定を整備し、内部資金の蓄積や金融機関とのコミットメントライン、調達手段や調達地域の多様化等、あらゆる資金捻出・調達ソースの確保に取り組んでいる。また、当社グループは自動車事業において未使用のコミットメントラインや十分な手元資金を維持することによりこれらのリスクを低減させている。しかしながら市場環境に予期せぬ大規模な変化が発生した場合には、当初計画通りの資金調達に支障をきたす可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に負の影響を及ぼす可能性がある。

 

(5) 販売金融事業のリスク

販売金融事業は消費者、法人顧客及び販売店に金融ソリューションを提供することにより、これら顧客による日産車の購入又は販売活動に資するものであり、当社グループにとって重要なビジネスのひとつである。販売金融ビジネスユニットは、徹底したリスク管理により適正な収益水準と健全な財務状態を維持しながら自動車販売をサポートしている。しかし、顧客に金融ソリューションを提供するため、販売金融事業は、金利リスク、信用リスク、残存価格変動リスク等のリスクにさらされている。これらのリスク要因が適切に管理されていないと当社グループの業績と財務状況に負の影響を及ぼす可能性がある。

これらのリスクを軽減するため、販売金融ビジネスユニットは健全なポリシーとリスクマネジメントフレームワークを導入している。

金利リスクの場合、当社グループは徹底した資産負債管理により期間と資産負債利率の不一致(固定金利対変動金利)の最小化、及び市場金利の変動に対するエクスポージャーの最小化に努めている。しかしながら、販売金融事業は格付の引き下げによる金利コスト上昇の影響を受ける。

信用リスクは、審査から回収までのサイクル全体に対して管理されている。販売金融ビジネスユニットは、厳格な与信審査ポリシーに従い、顧客の支払能力、支払履歴、資産状況、適切な担保価値及び融資条件を勘案したうえで与信判断を行っている。与信期間中又は支払延滞があった場合、潜在的な損失を最小限に抑えるために綿密な回収戦略が実施される。

残存価格変動リスクについては、当社グループは独立第三者による評価金額と過去の中古車価格の統計分析結果を基準に、部門横断的なチームにより適切な残存価値設定を行っている。また、ブランド価値構築を通じて日産車の将来的市場価値を高める戦略により、残存価格変動リスクの軽減に努めている。

 

(6) 取引先の信用リスク

当社グループは販売会社、金融機関、サプライヤーなど様々な地域の数多くの取引先と取引を行っており、取引先の債務不履行などが発生するリスクにさらされている。当社グループは、これらの取引先の財務情報をもとに継続的な評価を行うことで、かかるリスクを削減するよう努めている。しかしながら、世界的な経済危機をきっかけにした、販売会社、金融機関及びサプライヤーの経営破たんのような予期せぬ事態が発生した場合には、当社グループの業績と財務状況に負の影響を及ぼす可能性がある。

 

(7) 退職給付費用及び債務

当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されている。実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性がある。

 

4. 事業戦略や競争力維持に係るリスク

(1) 国際的活動及び海外進出に関するリスク

当社グループは世界18の市場で完成車の生産を行い、170以上の市場で販売を行っており、今後も新興国を中心に更に拡大していく可能性がある。海外市場への事業進出の際には以下に掲げるようなリスクの検討も十分行っているが、進出した先で予期しないリスクあるいは想定を超えるリスクが顕在化した場合には計画通りの操業度や収益性を実現できず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

・ 不利な政治的又は経済的要因

・ 法律又は規制の変更

・ 法人税、関税その他税制の変更及び移転価格税制等の国際税務問題による影響

・ ストライキ等の労働争議

・ 優秀な人材の採用と定着の難しさ

・ テロ、戦争、クーデター、デモ、暴動、大規模自然災害、伝染病、その他の要因による社会的混乱

 

(2) 研究開発活動

当社グループが開発する技術は、世の中のニーズに即し、有用かつ現実的で使い易いものでなくてはならない。この目的のため当社グループは、将来のニーズを予測し、優先順位をつけ、新技術の開発に投資している。しかし、予測を超えた環境の変化や世の中のニーズの変化、相対的な開発競争力の低下により、最終的にお客様にその新技術が受け入れられない可能性もあり、その結果当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

(3) 他企業との提携等

当社グループはより高い競争力を短期間で獲得するために優れた技術を有する他の企業と戦略的に提携することがある。しかしながら、当該分野の市場環境や技術動向の変化、提携先との活動の進捗状況によっては予定した成果を享受できない可能性もあり、その結果当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

(4) 製品・サービスの品質

当社グループは、優れた品質の製品・サービスを提供するため、開発・製造から販売・サービスまできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けている。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがある。また、今後自動運転技術が発展し、かつ広く普及していった場合は、運転者の関与の希薄化に伴い、より製造者側の責任が問われるようになることも想定される。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しているが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限らない。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模なものになった場合には多額のコストが発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

 

(5) 気候変動によるリスク

気候変動に影響を与える温室効果ガスは、2015年に採択されたパリ協定にて世界の温室効果ガスの排出量をできるだけ早い時期にピークアウトし、今世紀後半には人為的排出量のネットゼロ排出を目指すとしている。

当社グループは、事業活動やクルマによって生じる環境への依存と負荷を自然が吸収可能なレベルに抑え、豊かな自然資産を次世代に引き継ぐことを究極のゴールとし、クルマの原材料の調達から輸送、走行時などバリューチェーン各段階での排出量削減をサプライヤーと共に取り組んでいる。中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム2022」ではそれぞれのグローバルKPIと目標値を設定し、年次成果を公表している。

特にクルマの使用時に排出されるCO2量は、企業活動に伴う排出量に比較して著しく多く、全体の80%以上を占めることから、気候変動による規制等のリスクが生じる可能性がある(バリューチェーン全体の CO2排出量 206,336kton-CO2のうち、販売したクルマの使用時の排出量が180,882kton-CO2、いずれも2018年度実績)。

そこでIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の「2℃シナリオ」(産業革命前からの世界の平均気温上昇を2℃未満にするシナリオ)に基づき、2050年までに新車1台あたりのCO2排出量を2000年比で90%削減する長期のビジョンを掲げ、気候変動による移行リスクに対応する電気自動車(EV)の量産化を2010年に世界で初めて実現。 欧州や米国の厳しい燃費やCO2排出規制に対してもe-powerなどの電動化技術をモデルチェンジのタイミングで投入し、確実な達成を見込んでいる。日本ではすでに乗用車の2/3程度の車両が電動化(新車販売ベース)されており、2023年度までにグローバルで年間100万台の電動駆動車を販売することを目指している。この様な取り組みにより「ニッサン・グリーンプログラム2022」では新車1台あたりのCO2排出量を2022年に40%削減とする事を目標としており、2018年度は削減成果が33%まで到達した。

気候変動のような不確実な将来事象に起因するリスクと機会に対して、「1.5℃」や「4℃」など複数のシナリオで変化を評価したレジリエントな戦略を検討することが重要と認識しており、シナリオ分析の実施によるインパクトを明確にすることに着手した。詳細は今後当社サステナビリティレポート等で紹介する予定ではあるが、現状ではシナリオごとに以下の領域にて影響が拡大、又は機会創出の潜在的可能性が見込まれた。

想定シナリオ

影響領域

拡大する気候変動に関する機会とリスクの事業へのインパクト内容

1.5℃

政策と法規制

さらなる自動車の燃費や排出ガス規制の強化に対応する、電動パワートレイン技術の開発や生産コストの増加

炭素税の拡大によるエネルギーコストの負担増加と、対策としての省エネルギー設備への投資拡大

技術変化

車載電池などのEV関連技術や、自動運転技術の拡大など次世代自動車技術の採用によるコスト影響

需要拡大により、車載電池材料である希少金属のサプライチェーン影響やその安定化の為のコスト増加

市場変化

消費者の意識変化による、公共交通機関や自転車の選択や、モビリティサービスへの移行による新車販売台数減少の可能性

(機会)

EVのエネルギー充放電力技術であるV2X(Vehicle-to-Grid)による電力マネジメント機会の提供拡大とEV価値の再認識

4℃

異常気象

大雨、渇水など異常気象によるサプライチェーンへの影響と生産拠点の操業への影響と、損害保険料や空調エネルギー費用の増加

(機会)

防災・減災対策として、EVバッテリーを使用した緊急電源確保のニーズが増大

 

しかしながら社会全体の気候変動対策が遅れた場合、脱炭素社会への更なる政策や法規制、研究開発業務の増加、市場需要や企業評判の変化による移行リスクや、異常気象災害の増加や海面の上昇などの物理的リスクにより、それぞれのリスクに対応するコスト増とクルマの販売成績の低下によって財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

(6) 環境や安全に関する規制、企業の社会的責任

自動車業界は、(5)にて記載している気候変動以外にも、排出ガス基準、CO2/燃費基準、騒音、化学物質管理、リサイクル、水資源等、環境や安全に係る様々な規制の影響を受けており、これらの規制はより一層厳格になってきている。

多様化する環境課題に対応しながら、グローバル企業として包括的な環境マネジメントを推進するため、日産では各地域、機能部署、さまざまなステークホルダーと対話・連携した組織体制を構築。取締役が共同議長を務めるグローバル環境委員会(G-EMC: Global Environmental Management Committee)には議題に応じて選出された役員が出席し、年二回の開催で全社的な方針や取締役会への報告内容の決議を行う。また、気候変動を含む環境リスクは、内部統制委員会でも定期的に報告され、ガバナンスが効いている状態であると認識している。

法規制を遵守することは当然であるが、企業の社会的責任として、また競合他社に対する優位性を保つために「ニッサン・グリーンプログラム2022」を掲げ、環境に対する継続的な取り組みを社内外にコミットしているが、開発や投資の負担は増加しており、これらコストの増加は当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

また、上記取組みを行ったとしても、株主やお客様等のステークホルダーから、他社との比較において優位性を持たないと評価された場合には株価や販売に負の影響を及ぼし、その結果当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

(7) 重要な訴訟等

当社グループが事業活動を進めていく中で、取引先や第三者との間で様々な訴訟に発展することがある。それら訴訟については、当社グループ側の主張又は予測と異なる結果となるリスクは避けられず、場合によっては当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

(8) 知的資産保護の限界

当社グループは、他社製品と差別化できる技術とノウハウを保持している。これらの技術とノウハウは今後の当社グループの発展には不可欠なものである。これらの資産の保護については最善の努力を傾注しているが、特定の地域ではその保護が困難であり又は限定的にしか保護されない状況にある。

当社グループは、専門の部署を設け、このような特定の地域での知的資産を保護し、当社グループの知的活動の成果を守る活動を強化しているが、第三者が当社グループの知的資産を侵害して類似した製品を製造・販売することを防止できない可能性がある。

 

(9) 優秀な人財の確保

当社グループでは人財はモノづくりをはじめとする競争力の源泉であり、最も重要な財産と考え、グローバルで優秀な人財を採用するとともに、十分に能力を発揮してもらうための「ビジネスリーダー育成プログラム」「成果に基づく評価報酬制度」「多様な働き方を支える制度」等、人財育成の投資や評価報酬制度の充実にも力を入れている。しかしながら優秀な人財確保のための競争は厳しく、計画通りに採用や定着化が進まなかった場合は、長期的に当社グループの競争力が低下する可能性がある。

 

(10) コンプライアンス、レピュテーション

2017年に発生した、当社国内車両製造工場における完成検査に係る不適切取扱いの案件を受けて、このような案件を二度と起こさないようにし、失った信頼の回復を図るために、第三者による調査の実施、再発防止策の検討を行い、策定した再発防止策の確実な実施に、全社一丸となって取り組んでいる。

一方、2018年から2019年にかけて、当社の元代表取締役が金融商品取引法違反(虚偽有価証券報告書提出罪)で起訴されるとともに、元代表取締役会長においては会社法違反(特別背任罪)でも起訴された。併せて当社自身も金融商品取引法違反により起訴された。当社はこの事態を重く受け止め、独立第三者及び独立社外取締役で構成されるガバナンス改善特別委員会を設置し、ガバナンスの改善、企業風土の改革、企業倫理の再構築、企業情報の適切な開示、コンプライアンスを遵守した経営に努めていく所存であることを表明している。また、2019年6月、東京証券取引所に一連の問題の経緯とその改善措置を記載した「改善報告書」を提出し、2020年1月には改善措置の実施状況及び運用状況を「改善状況報告書」として同取引所に提出した。

しかしながらコンプライアンスの問題は全ての従業員、全ての執行役員、全ての取締役のあらゆる行動にかかわっており、会社全体でコンプライアンスの重要性を明確に認識するとともにその実効性を担保するための環境を整備し、従業員、執行役員、取締役の一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難である。もし求められるガバナンスを十分に実現できなかったり、再び重大なコンプライアンス違反の発生を許したりした場合には、当社グループの社会的信用及びブランドや製品に対する信頼は失われ、当社グループの業績に極めて大きな影響を与える可能性がある。

さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待や要求も増大している。仮に、企業の社会的責任に照らして不適切な行為を行ったのが2次3次以降のサプライヤーや販売者であったり、あるいは当社グループが想定した販売ルート以外で流通した製品に関連するものであっても、当社グループ自身が社会的責任を追及され、対応の内容や迅速性が不十分な場合には当社グループの社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、売上高の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。

 

5.事業の継続

(1) 大規模災害

日本を本拠とする当社グループとして、地理的リスクについては地震(津波)・水害リスクを重点管理すべきリスクと位置付けている。地震リスクについて当社グループでは、地震リスクマネジメントに関する基本方針を設定するとともに、主要な経営会議メンバーで構成されるグローバルベースの災害対策組織を設置している。また、工場などの建屋や設備などの耐震補強も積極的に推進している。火山の噴火についても地震対策の中で対策を講じるべく検討を推進している。しかし、想定を超えた大規模な地震により大きな損害が発生し、操業を中断せざるを得ないような場合は、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

さらに、地震(津波)と並び昨今急増している水害(台風・洪水)についても、事前の予防対策及び発生時の緊急対応体制の整備、停電時に電気自動車の電池を非常用電源として活用する仕組みの構築等を行っているが、想定を超えた規模で発生した場合などは当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨や台風15号・19号等の災害を契機として、下記のような従来想定していなかった様々なリスクも顕在化した。

・ 計画停電の実施や長期に亘る電力不足により、工場の操業が大きく制限されるリスク

・ 原子力発電所からの放射能汚染による立入制限や避難指示により、対象地域内の工場やサプライヤーが復旧又は操業できないリスク

・ 放射能汚染を理由とする、部品・製品の受け入れ制限や遅延のリスク、及び風評による売れ行き低下のリスク

・ 「南海トラフ巨大地震」等で想定される、従来の高さと範囲を大きく超える津波のリスク

・ 日本国内各地に数多く存在する活断層型の地震によりサプライヤーが被災し、工場の操業が大きく制限されるリスク

・ 台風・豪雨(突風)により大きな被害となる土砂崩れや広範囲での停電

当社グループではこれら顕在化した問題に対しても一つ一つ対策を検討・実行し、問題解決の努力を続けているが、当社グループだけでは対応できない問題も多く、また、対応のためのコストも発生するため、業績や財務状況に対する影響は避けられない可能性がある。

 

(2) 原材料及び部品の購入

当社グループは事業の構造上、多数の取引先から原材料や部品及びサービスを購入している。また、新技術の導入に伴い、産出量が少ないだけでなく産出が特定の国や地域に限られる希少金属の使用も増えている。その結果、需給バランスの急激な変動や、災害、パンデミック、又は人権侵害などの発覚、産出国における政情の変化等のリスクにさらされている。当社グループでは、これらのリスクを最小化するため、サプライヤーと連携した事業継続計画(BCP)レベル向上の活動や、代替サプライヤーの検討など、購入品の安定的な供給体制強化に継続的に取り組んでいる。しかし予期せぬ市況状況の変化が起こった場合は、必要な原材料・部品等を継続的・安定的に確保出来なくなる可能性もあり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

 

(3) 特定サプライヤーへの依存

より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがある。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもある。当社では、リスクを最小化するため、2次3次以降のサプライヤーを含めた代替サプライヤーの検討など、サプライチェーンの見直しと強化に継続的に取組んでいるが、予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給が停止したり、遅延や不足が生じた時は、当社グループの操業も停止し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

 

(4) 情報システムに係るリスク

当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化している。今や、これらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は到底不可能である。この状況に対して大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっている。

当社グループではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定、セキュリティ対策の向上等、ハード面・ソフト面両方に亘る様々な対策を実施している。しかしながら、想定を超える災害の発生、サイバー攻撃の発生やウイルス等への感染が発生した場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性がある。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

(5) パンデミックのリスク

2019年末以来世界的に感染が広がった新型コロナウイルス感染症は、従業員及び家族の健康と安全に脅威を与え、世界各地での生産活動の縮小や中断、新車イベント等の自粛や縮小をもたらしている。

 当社グループでは、2009年のH1N1型インフルエンザの発生を契機に、グローバルで感染予防・拡大防止のための基本ポリシーを定め、従業員行動ガイドラインの策定により感染疑い発生時の対応や行動を明確化すると共に、事業継続計画(BCP)を策定し、事業継続のための対応準備を進めてきた。

今般の新型コロナウイルス感染症発生においても対応組織を立ち上げ、従業員及び家族の健康と安全の確保、感染拡大の防止、医療現場に対する支援、事業活動の継続や復旧のための活動をグローバルに行っている。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の終息は未だ予断を許さず、この影響が今後も続いた場合には、生産活動・販売活動継続のリスクの拡大に加え、需要自体が世界的に減退し、キャッシュ・フロー等当社グループの財務状況と、売上や利益等の業績に極めて大きな影響を及ぼす可能性がある。

 

2 【沿革】

 

年月

沿   革

1933年12月

「日本産業㈱」と「戸畑鋳物㈱」の共同出資により、「自動車製造㈱」として資本金10百万円をもって、横浜市神奈川区宝町に設立

1934年5月

横浜工場完成

1934年6月

社名を「日産自動車㈱」と改称

1935年4月

横浜工場で一貫生産による第一号車オフライン

1943年8月

富士工場(旧:吉原工場)完成

1944年9月

社名を「日産重工業㈱」と改称、本社事務所を東京日本橋に移転

1946年1月

本社事務所を再び横浜市神奈川区宝町に移転

1949年8月

社名を「日産自動車㈱」に復帰

1951年1月

東京証券取引所上場

1951年5月

「新日国工業㈱」(現、「日産車体㈱」・連結子会社)に資本参加

1958年5月

乗用車の対米輸出開始

1960年9月

「米国日産自動車会社」設立

1961年9月

メキシコ、メキシコ市に「丸紅飯田㈱」(現、「丸紅㈱」)との合弁会社「メキシコ日産自動車会社」を設立(現、連結子会社)

1962年3月

追浜工場完成

1965年3月

「愛知機械工業㈱」に資本参加(現、連結子会社)

1965年5月

座間工場完成

1966年8月

「プリンス自動車工業㈱」と合併、これに伴い村山工場等が当社に帰属

1967年7月

本牧埠頭(輸出専用基地)完成

1968年1月

本社事務所、東京銀座の新社屋に移転

1971年3月

栃木工場完成

1973年10月

相模原部品センター完成

1977年6月

九州工場完成

1980年1月

スペイン「モトール・イベリカ会社」(現、「日産モトール・イベリカ会社」・連結子会社)に資本参加

1980年7月

「米国日産自動車製造会社」設立

1981年11月

テクニカルセンター完成

1981年11月

「米国日産販売金融会社」設立(現、連結子会社)

1982年11月

メキシコ日産自動車会社、アグアスカリエンテス工場完成

1984年2月

「英国日産自動車製造会社」設立(現、連結子会社)

1984年11月

追浜専用埠頭完成

1989年4月

「欧州日産会社」設立

1990年1月

(旧)「北米日産会社」設立

 

 

 

年月

沿   革

1991年5月

苅田専用埠頭完成

1994年1月

いわき工場完成

1994年4月

北米事業組織を再編し、「北米日産会社」を新規設立(現、連結子会社)

1994年10月

中東地域における地域統括会社「中東日産会社」を設立(現、連結子会社)

1995年3月

座間工場車両生産中止

1998年12月

「北米日産会社」、「米国日産自動車会社」を合併

1999年3月

フランス「ルノー」と資本参加を含む自動車事業全般にわたる提携契約締結(現、持分法適用関連会社)

1999年7月

富士工場関係の営業を「トランステクノロジー㈱」へ譲渡。同社は、同年に「ジャトコ㈱」と合併し、「ジヤトコ・トランステクノロジー㈱」(現、「ジヤトコ㈱」・連結子会社)と社名変更

2000年4月

「北米日産会社」、「米国日産自動車製造会社」を合併

2001年3月

村山工場車両生産中止

2002年3月

ルノーが当社株式保有比率を44.4%に引き上げ

2002年3月

日産ファイナンス㈱(現、連結子会社)を通じてルノーへ資本参加

2002年3月

ルノーとの共同運営会社「ルノー・日産会社」設立

2002年8月

欧州事業再編の為、欧州日産自動車会社を設立(現、連結子会社)

2003年3月

欧州日産会社を清算

2003年5月

北米日産会社、キャントン工場完成

2003年7月

東風汽車有限公司事業開始(現、持分法適用関連会社)

2004年4月

サイアムニッサンオートモービル社の第三者割当増資を引き受け子会社化(現、「タイ日産自動車会社」・連結子会社)

2004年5月

東風汽車有限公司、花都工場完成

2005年1月

カルソニックカンセイ(株)の第三者割当増資を引き受け、同社を子会社化

2007年12月

ルノー日産オートモーティブインディア社設立(現、連結子会社)

2008年1月

日産インターナショナル社、欧州地域の生産・販売等の統括業務開始(現、連結子会社)

2009年8月

本社事務所を横浜市のグローバル本社に移転

2010年4月

ルノー及びダイムラーAGと資本参加を含む戦略的協力に関する提携契約締結

2011年7月

アセアン地域における地域統括会社「アジア・パシフィック日産自動車会社」を設立(現、連結子会社)

2011年8月

九州工場を母体とした「日産自動車九州(株)」を設立(現、連結子会社)

2013年11月

メキシコ日産自動車会社、アグアスカリエンテス第2工場完成(現、連結子会社)

2014年4月

ブラジル日産自動車会社、レゼンデ工場完成(現、連結子会社)

2014年5月

インドネシア日産自動車会社、プルワカルタ第2工場完成(現、連結子会社)

 

 

 

年月

沿   革

2016年5月

三菱自動車工業(株)と資本参加を含む戦略的協力に関する提携契約締結

2016年10月

三菱自動車工業(株)の第三者割当増資を引き受け、同社へ資本参加(現、持分法適用関連会社)

2017年3月

カルソニックカンセイ(株)の株式の公開買付が成立し、保有する全株式をCKホールディングス(株)に売却

2017年6月

三菱自動車工業(株)との合弁会社「Nissan-Mitsubishi B.V.」を設立

2018年7月

アルゼンチン日産社、サンタ・イザベル工場完成(現、連結子会社)

2019年6月

指名委員会等設置会社に移行

 

 

(5) 【所有者別状況】

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数 100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

86

61

2,600

799

1,191

582,338

587,075

所有株式数
(単元)

5,411,362

251,345

766,334

27,658,046

14,412

8,098,129

42,199,628

752,312

所有株式数
の割合(%)

12.82

0.60

1.82

65.54

0.03

19.19

100.00

 

(注) 自己株式28,434,589株は「個人その他」に284,345単元、「単元未満株式の状況」に89株含まれている。

 

 

3 【配当政策】

当社は、株主への利益還元を重要な経営方針のひとつとして位置付ける。株主還元は、配当を中心に行い、手元資金の水準、利益及びフリーキャッシュ・フローの実績や見通し、将来に向けた必要投資等を勘案しつつ、安定的な配当を行うことを目指す。

当社は、定款において会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定めており、剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としている。配当決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会である。

当事業年度の剰余金の配当については、中間配当金は1株当たり10.0円、期末配当金は1株当たり0円とした結果、年間で1株あたり10.0円となった。

内部留保資金の使途については、今後の事業展開の備え及び研究開発費用等に投入して行く予定である。

 (注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は以下のとおりである。

決議年月日

配当金の総額(百万円)

1株当たり配当額(円)

2019年11月12日

取締役会決議

39,132

10.0

2020年6月29日

定時株主総会決議

 

(注) 配当金の総額は、ルノーに対する配当金の内、ルノー株式に占める当社持分相当の配当金を控除したものである。

 

 

(2) 【役員の状況】

① 役員一覧

男性13名 女性3名(役員のうち女性の比率19%)、日本人8名 外国人8名

a. 取締役の状況

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期
(期間)

所有株式数
(千株)

取締役
取締役会議長
指名委員会委員
監査委員会委員

木村 康

1948年2月28日生

1970年4月

日本石油㈱入社

2002年6月

新日本石油㈱取締役

2007年6月

同社常務取締役 執行役員

2010年4月

JXホールディングス㈱取締役

2010年7月

JX日鉱日石エネルギー㈱取締役社長、
社長執行役員

2012年5月

石油連盟会長

2012年6月

JXホールディングス㈱取締役会長

 

JX日鉱日石エネルギー㈱取締役会長

2014年6月

㈱NIPPO取締役

 

㈳日本経済団体連合会副会長

2017年4月

JXTGホールディングス㈱取締役会長

2018年6月

同社相談役

2019年6月

同社特別理事(現)

 

当社取締役(現)

 

国際石油開発帝石㈱社外取締役(現)

2020年6月から1年

2

取締役
取締役会副議長
指名委員会委員

ジャンドミニク
 スナール

1953年3月7日生

1996年10月

ペキニー最高財務責任者入社

 

同グループエグゼクティブカウンシル メンバー

2005年3月

ミシュラン最高財務責任者、同グループエグゼクティブカウンシルメンバー

2007年5月

同グループマネージングパートナー

2011年5月

同グループマネージングジェネラルパートナー

2012年5月

同グループ最高経営責任者

2019年1月

ルノー取締役会長(現)

2019年4月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

21

取締役
指名委員会委員長
監査委員会委員

豊田 正和

1949年6月28日生

1973年4月

通商産業省入省

2003年8月

経済産業省商務情報政策局長

2006年7月

同通商政策局長

2007年7月

同経済産業審議官

2008年8月

内閣官房宇宙開発戦略本部事務局長

2008年11月

内閣官房参与

2010年7月

㈶日本エネルギー経済研究所理事長(現)

2011年6月

日東電工㈱社外監査役(現)

2015年3月

キャノン電子㈱社外取締役(現)

2018年6月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

3

取締役
報酬委員会委員長
指名委員会委員

井原 慶子

1973年7月4日生

2013年1月

国際自動車連盟Women in Motorsport評議会アジア代表評議員・ドライバーズ評議会女子代表委員

2013年4月

慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科特別招聘准教授

2015年4月

経済産業省産業構造審議会2020未来開拓部会委員

2015年7月

外務省ジャパン・ハウス有識者諮問会議委員

2015年9月

慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科特任准教授

2016年6月

㈱ソフト99コーポレーション社外取締役(現)

2018年6月

当社取締役(現)

2020年4月

慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科特任教授(現)

2020年6月から1年

7

取締役
監査委員会委員長
指名委員会委員
報酬委員会委員

永井 素夫

1954年3月4日生

1977年4月

㈱日本興業銀行入行

2005年4月

㈱みずほコーポレート銀行執行役員

2007年4月

同行常務執行役員

2011年4月

みずほ信託銀行㈱副社長執行役員

2011年6月

同行取締役副社長兼副社長執行役員

2014年6月

当社監査役

 

オルガノ㈱社外監査役

2015年6月

オルガノ㈱社外取締役(現)

 

㈱日清製粉グループ本社 社外監査役

2019年6月

㈱日清製粉グループ本社 社外取締役(現)

 

当社取締役(現)

2020年6月から1年

14

 

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期
(期間)

所有株式数
(千株)

取締役
報酬委員会委員

ベルナール
 デルマス

1954年4月21日生

1979年5月

ミシュラン入社

1995年9月

ミシュラン・リサーチ・アジア社長

2007年9月

日本ミシュランタイヤ㈱取締役社長、CEO

 

韓国ミシュランタイヤ社長、CEO

2009年10月

ミシュラングループ上席副社長

2015年6月

市光工業㈱社外取締役

2015年11月

日本ミシュランタイヤ㈱取締役会長

2016年11月

同社会長

2018年2月

ミシュラングループシニアアドバイザー(現)

2019年6月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

2

取締役
指名委員会委員

アンドリュー
 ハウス

1965年1月23日生

1990年10月

ソニー㈱入社

2005年10月

同社グループエグゼクティブ、チーフ・マーケティング・オフィサー

2011年9月

㈱ソニー・コンピュータエンタテインメント取締役社長、グローバルCEO、グループエグゼクティブ

2016年4月

㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメントEVP,取締役社長、グローバルCEO

2017年10月

同社EVP、取締役会長

2018年4月

Intelityストラテジックアドバイザー(現)

2018年10月

Merryck & Co., Ltd.エグゼクティブメンタ―(現)

2019年6月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

取締役
報酬委員会委員
監査委員会委員

 ジェニファー
 ロジャーズ

1963年6月22日生

1889年9月

Haight Gardner Poor & Havens法律事務所入所

1990年12月

弁護士登録(ニューヨーク州)

1991年2月

㈱日本興業銀行入行

1994年12月

メリルリンチ日本証券㈱入社

2000年11月

Merrill Lynch Europe Plc

2006年7月

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(香港)

2012年11月

アシュリオンジャパン・ホールディングス合同会社ゼネラル・カウンセル アジア(現)

2015年6月

三井物産㈱社外取締役(現)

2018年6月

川崎重工業㈱社外取締役(現)

2019年6月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

3

取締役
監査委員会委員

ピエール
 フルーリォ

1954年1月31日生

1981年6月

Inspecteur des finances 会計監査人

1985年9月

フランス証券取引委員会 Advisor to the chairman and head of market research

1991年1月

同ゼネラルマネージャー

1997年9月

ABNアムロ銀行

2009年11月

クレディ・スイス・フランス 最高経営責任者

2016年4月

PCF投資顧問 会長(現)

2018年6月

ルノー筆頭独立社外取締役(現)

2020年2月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

取締役

内田 誠

1966年7月20日生

1991年4月

日商岩井㈱入社

2003年10月

当社入社

2014年4月

当社プログラム・ダイレクター

2016年11月

当社常務執行役員

2018年4月

当社専務執行役員

東風汽車有限公司取締役(現)、総裁

2019年12月

当社代表執行役社長兼最高経営責任者(現)

2020年2月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

12

 

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期
(期間)

所有株式数
(千株)

取締役

アシュワニ
グプタ

1970年9月15日生

2006年4月

ルノー入社

ルノー・インディア ゼネラルマネージャー

2008年5月

ルノー・ニッサン・パーチェシング・オーガニゼーション グローバルサプライヤー

アカウントマネージャー

2009年9月

ルノー・日産会社

デピュティゼネラルマネージャー

2011年5月

当社グローバルプログラムダイレクター

2014年4月

ルノーVP

2017年4月

ルノー・日産

アライアンスSVP

2018年4月

ルノー・日産・三菱

アライアンスSVP

2019年4月

三菱自動車工業㈱COO

2019年6月

三菱自動車工業㈱代表執行役COO

2019年12月

当社代表執行役最高執行責任者

兼チーフパフォーマンスオフィサー(現)

 

東風汽車有限公司取締役(現)

2020年2月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

取締役

坂本 秀行

1956年4月15日生

1980年4月

当社入社

2005年4月

当社車両開発主管

2008年4月

当社執行役員

2012年4月

当社常務執行役員

2014年4月

当社副社長

2014年6月

当社取締役、副社長

2018年8月

愛知機械工業㈱取締役会長(現)

2018年9月

ジヤトコ㈱取締役会長(現)

2019年6月

当社執行役副社長(現)

 

三菱自動車工業㈱社外取締役(現)

2020年2月

当社取締役(現)

2020年6月から1年

45

109

 

 

(注) 1 2019年6月25日開催の定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、当社は当日付をもって指名委員会等設置会社に移行した。

2 取締役 木村康、豊田正和、井原慶子、永井素夫、ベルナール デルマス、アンドリュー ハウス及びジェニファー ロジャーズの7名は独立社外取締役であり、うち取締役 豊田正和は筆頭独立社外取締役である。

3 取締役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までである。

 

b. 執行役の状況

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期
(期間)

所有株式数
(千株)

代表執行役社長
兼最高経営責任者

内田 誠

1966年7月20日生

a. 取締役の状況参照

2020年6月から1年

12

 代表執行役
最高執行責任者
兼チーフパフォーマンスオフィサー

アシュワニ
グプタ

1970年9月15日生

a. 取締役の状況参照

2020年6月から1年

執行役チーフクオリティオフィサー
兼副チーフパフォーマンスオフィサー

クリスチャン
ヴァンデンヘンデ

1961年8月30日生

1985年11月

サンゴバン入社

1999年10月

ルノー ジェネラルマネージャー

2003年9月

同社VP

2009年3月

同社SVP兼RNPO(共同購買本部)チェアマン

2015年1月

同社副社長

2018年4月

当社CQO、副社長

2019年5月

当社副最高執行責任者兼CQO

2019年6月

当社執行役副最高執行責任者兼CQO

2019年12月

当社執行役CQO兼副CPO(現)

2020年6月から1年

執行役
最高財務責任者

 スティーブン
マー

1970年11月6日生

1996年6月

北米日産会社入社

2003年6月

東風汽車有限公司 ジェネラルマネージャー

2006年12月

当社主管

2012年4月

東風汽車有限公司 最高財務責任者

2018年9月

当社常務執行役員

2019年12月

当社執行役最高財務責任者(現)

2020年6月から1年

54

執行役副社長

坂本 秀行

1956年4月15日生

a. 取締役の状況参照

2020年6月から1年

45

執行役副社長

星野 朝子

1960年6月6日生

1983年4月

日本債券信用銀行㈱入行

1989年8月

㈱社会調査研究所主任研究員

2001年4月

㈱インテージ(旧社会調査研究所)
役員理事

2002年4月

当社VP

2006年4月

当社執行役員

2014年4月

当社常務執行役員

2015年4月

当社専務執行役員

2019年5月

当社副社長(執行役員)

2019年6月

当社執行役副社長(現)

2019年8月

東風汽車有限公司取締役(現)

2020年6月から1年

51

執行役副社長

中畔 邦雄

1963年9月23日生

1987年4月

当社入社

2008年4月

当社部長

2009年4月

日産インターナショナル社SVP

2013年4月

当社執行役員

2014年2月

北米日産会社SVP

2014年4月

当社常務執行役員

2018年4月

当社専務執行役員

2019年5月

当社副社長

2019年6月

当社執行役副社長(現)

2020年6月から1年

162

 

 

(注) 1 執行役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結後最初に開催される取締役会終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結最初に開催される取締役会終結の時までである。

2 当社では、意思決定・監督と執行の分離による取締役会の活性のため、また、能力主義に基づく積極的な人材の登用のため、執行役員制度を導入している。

執行役及び執行役員49名の構成は日本人30名、外国人19名、男性47名、女性2名である(執行役及び執行役員のうち女性比率4%)。上記記載の執行役 内田誠、アシュワニ グプタ、クリスチャン ヴァンデンヘンデ、スティーブン マー、坂本秀行、星野朝子、中畔邦雄の7名の他に、副社長執行役員 山口豪、専務執行役員 浅見孝雄、秦孝之、ラケッシ コッチャ、ハリ ナダ、立石昇、アルフォンソ アルバイサ、ペイマン カーガー、ジャンルカ デ フィッシ、アトゥール パスリチャ、高橋雄介、ケント オハラ、本田聖二、ルー ドゥ・ブリース、レオン ドサーズ、イヴァン エスピノーサ、田川丈二、山﨑庄平、ギョーム カルティエ、渡部英朗、常務執行役員 安徳光郎、平井俊弘、大伴彰裕、田沼謹一、伊藤由紀夫、カトリン ペレス、ホセ ロマン、カルロス セルヴィン、赤石永一、平田禎治、マーク スタウト、村田和彦、山口武、濱口貞行、長谷川博基、幾島剛彦、辰巳剛、マイク コレラン、井原徹、真野仁志、的場保信、山田保の42名で構成されており、フェローとして久村春芳、豊増俊一の2名がいる。

 

② 社外役員の状況

当社は、視点の多様性を担保するために、株主総会に提出する取締役の選任に関する議案の内容を決定するに当たっては以下の要素を考慮する。

① 国籍及びジェンダーを含むダイバーシティ

② 取締役会の議論に資する専門的な知識と経験を有すること及びその多様性

また、当社は、日本及び国際的な資本市場における独立性基準の動向も踏まえて、社外取締役の独立性基準を定めている。現在の社外取締役7名は、当該基準を満たしており、いずれも当社との間に特別な利害関係はなく、一般株主との利益相反が生じる恐れはないと考えている。

 

各社外取締役の選任理由は次のとおりである。

 

社外取締役木村康は、日本の基幹産業における経営者としての経験を有するとともに、企業経営に関する豊富な経験と知見を持ち、経団連での役職のほか、石油連盟会長の経験を有している。昨年度は取締役会議長、指名委員会ならびに監査委員会の委員も務めた。以上の理由により、社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、選任している。

社外取締役豊田正和は、経済産業審議官や内閣官房参与など要職を歴任し、経済、国際貿易、エネルギー及び環境などの分野において豊富な経験と知見を有している。昨年度は、筆頭独立社外取締役、指名委員会委員長、また監査委員会の委員も務めた。以上の理由により、社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、選任している。

社外取締役井原慶子は、国際的な女性レーシングドライバーとして活躍されるとともに、国内外の自動車メーカーとの技術開発及び環境車普及に長年携わり、大学研究機関でのMaaS研究など、自動車産業に関する豊富な経験と知見を有している。また、国際機関における組織統治及び人材育成を牽引した幅広い業務経験を有している。昨年度は報酬委員会委員長、また指名委員会の委員も務めた。以上の理由により、社外取締役としての職務を適切に遂行できると判断し、選任している。

社外取締役永井素夫は、株式会社みずほコーポレート銀行(現:株式会社みずほ銀行)、みずほ信託銀行株式会社等の要職を歴任し、リスク管理等の分野において豊富な経験と知見を有ししている。また、2014年より当社の常勤監査役として豊富な業務経験を有している。昨年度は監査委員会委員長、指名委員会ならびに報酬委員会の委員も務めた。以上の理由により、社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、選任している。

社外取締役ベルナール デルマスは、自動車業界での国際的な経営経験を有するとともに、研究開発や事業計画、複数部門を統括するマネジメントに関する豊富な経験と知見を有している。昨年度は報酬委員会の委員も務めた。以上の理由により、社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、選任している。

社外取締役アンドリュー ハウスは、国際的な企業経営の経験とともに、グローバル企業での要職を通じた消費者向け製品の顧客ニーズや新しいテクノロジーについて、豊富な経験と知見を有している。国内外での業務経験を通じた多文化的視点も持ち合わせている。昨年度は指名委員会の委員も務めた。以上の理由により、社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、選任している。

社外取締役ジェニファー ロジャーズは、法務、コンプライアンス、リスクマネジメントに関する豊富な経験と知見を有している。また、同氏はグローバル展開を行っている日本企業における取締役としての経験、国際的な金融機関において企業内弁護士、法務責任者として業務経験も有している。昨年度は報酬委員会ならびに監査委員会の委員も務めた。以上の理由により、社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し、選任している。

 

当社の社外取締役の独立性基準は次のとおりである。

 

<日産自動車株式会社取締役独立性基準>

当社において、独立性を有する取締役(以下「独立取締役」という。)は、以下の各号のいずれにも該当しないことを要する。

1. 当社又は当社の子会社において、現在又は過去10年間に、業務執行取締役、執行役、執行役員、支配人その他の役員及び使用人(外国法人においてこれらに相当する役職を含み、以下「業務執行者」と総称する。)である若しくはあった者

2. (i)当社の主要株主(注1)である者、又は、(ii)当社の主要株主である会社又はその親会社若しくは子会社において、現在若しくは過去5年間に、取締役、監査役、会計参与若しくは業務執行者である若しくはあった者

3. 当社が主要株主である会社において、現在、取締役、監査役、会計参与又は業務執行者である者

4. (i)当社の主要取引先(注2)である者、又は、(ii)当社の主要取引先である会社又はその親会社若しくは子会社において、現在若しくは過去5年間に、その主要株主、主要な社員、主要なパートナー若しくは業務執行者である若しくはあった者

5. 当社又は当社の子会社から、過去3事業年度の平均で、年間1,000万円又は当該組織の平均年間総費用の30%のいずれか大きい額を超える寄付又は助成を受けている組織の業務執行者である者

6. 当社又は当社の子会社から取締役(非業務執行取締役を含む。)の派遣を受け入れている会社又はその親会社若しくは子会社において、取締役、監査役、会計参与又は業務執行者である者

7. (i)当社の主要債権者(注3)である者、又は、(ii)当社の主要債権者である会社又はその親会社若しくは子会社において、現在若しくは過去5年間に、取締役、監査役、会計参与若しくは業務執行者である若しくはあった者

8. (i)当社又はその子会社の(a)会計監査人又は会計参与である公認会計士若しくは税理士又は(b)監査法人若しくは税理士法人において社員、パートナー又は業務執行者である者、又は、(ii)過去3年以内にこれらのいずれかに該当していた者

9. 上記8.項に該当しない弁護士、公認会計士又は税理士その他のコンサルタントであって、役員報酬以外に、当社又はその子会社から、過去3年間の平均で、年間1,000万円以上の金銭その他の財産上の利益を得ている者

10. 上記8.項に該当しない法律事務所、監査法人、税理士法人又はコンサルティング・ファームその他の専門的アドバイザリー・ファームであって、過去3事業年度の平均で、そのファームの連結総売上高の2%以上の支払いを当社又は当社の子会社から受けたファームの社員、パートナー又は業務執行者である者

11. 上記各項のいずれか(但し、本号においては、当該各号における「業務執行者」は、「業務執行取締役、執行役、執行役員その他これらに準じた重要な役職にある者」と読み替える。)に該当する者の配偶者又は二親等内の親族若しくは同居の親族である者

12. 当社において、8年間を超えて取締役(独立取締役を含む。)の職にあった者

13. 以上の各号ほか、当社の少数株主を含む全株主との間で恒常的に実質的な利益相反が生じる恐れがある者

(注1) 「主要株主」とは、当社の総議決権の10%以上を直接又は間接に保有する株主をいう。なお、親会社又は支配株主を含む。

(注2) 「主要取引先」とは、(i)直近4事業年度のいずれかにおいて、当社及び当社子会社から、(x)個人である場合には、その年間総収入の2%以上、(y)法人である場合には、その属する企業グループの年間連結総売上高の2%以上の支払いを受けた取引先、又は、(ii)直近4事業年度のいずれかにおいて、当社及び当社子会社に対し、当社の年間連結総売上高の2%以上の支払いを行った取引先(当該取引先が法人である場合には、その属する企業グループの支払いを合計する。)をいう。

(注3) 「主要債権者」とは、当社の資金調達において必要不可欠であり、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者をいう。

 

③ 社外取締役及び社外監査委員による監督又は監査と内部監査、監査委員監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

社外取締役は、独立性を有する為、取締役会を牽引し、取締役会において経営の基本方針を決定するとともに、取締役、執行役等の職務の執行を監督する。また、監査委員会は、内部監査部門を管轄し、内部監査部門に対して監査に関する指示を行い、内部監査部門から継続的に職務の執行状況及び発見事項等の報告を受ける。会計監査人からも同様に報告を受けるとともに、監査の品質管理体制について詳細な説明を受け、その妥当性を確認する。

 

(賃貸等不動産関係)

当社及び一部の子会社では、国内(東京都、神奈川県、大阪府その他)及び海外において、賃貸等不動産を有しており、主に自動車及び部品の販売店舗等を有している。

2019年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益(益)は4,851百万円、売却損益(益)は1,742百万円であり、2020年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益(益)は5,840百万円、売却損益(益)は116百万円である。

また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、当期増減額及び時価は次のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

連結貸借対照表計上額

 

 

期首残高

110,477

110,331

期中増減額

△146

1,164

期末残高

110,331

111,495

期末時価

116,150

119,994

 

(注) 1 連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額である。

2 当期末の時価は、主として社外の不動産鑑定士による不動産鑑定評価書に基づく金額である。

 

 

4 【関係会社の状況】

(1) 連結子会社

 

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会社名

住所

資本金
(百万円)

主要な事
業の内容

議決権の所有
(又は被所有)割合

関係内容

役員の兼任等

貸付金
(百万円)

営業上の取引

設備の賃貸借