1年高値774 円
1年安値453 円
出来高1,265 千株
市場マザーズ
業種精密機器
会計IFRS
EV/EBITDAN/A
PBR2.7 倍
PSR・会予N/A
ROAN/A
ROICN/A
営利率N/A
決算3月末
設立日2004/6/24
上場日2014/3/26
配当・会予0.0 円
配当性向0.0 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・実績:28.3 %
利益(百万円)
営利 CAGR・実績:N/A %
純利 CAGR・実績:N/A %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3【事業の内容】

 当社は、社会が直面する様々な課題を解決するため、サイバニクスを駆使して、革新技術(イノベーション技術)の創生と基礎的研究開発から社会実装までを一貫した事業スキームとして事業展開し、革新技術の創生と新産業創出による市場開拓、これらの挑戦を通じた人材育成を上向きにスパイラルを描くように同時展開する未来開拓型企業です。

 「テクノロジーは人や社会の役に立ってこそ意味がある」との理念のもと、HAL®に代表される「メイドインジャパンの革新的ロボット医療機器/革新的人支援機器/革新的医療機器」の研究開発・社会実装及び当該技術を核とした世界規模でのサービス産業を創出し、健康長寿社会を支える人支援産業(ロボット・ヘルスケア産業を含む)のリーディング企業として国際事業展開・市場開拓を行い、重介護ゼロ®社会の実現に挑戦します。今後、世界の先進各国は超高齢社会に直面しますが、そこには医療・福祉・生活(職場環境含む)分野での新たなサイバニクス産業創出の機会があり、1980年代に産業用ロボットが成し遂げた生産革命を超えるパラダイムシフト(サイバニクス革命)によって人や社会に役立つことが、当社グループの事業ミッションです。

 

(1) サイバニクス技術による事業分野

 サイバニクスは、人とロボットと情報系が融合複合したトータルシステムを「基礎研究レベルから社会実装」に至るまで取り扱うことのできるものとなっています。当社グループは、このサイバニクス技術を駆使して、医療、福祉、生活(職場環境含む)分野の事業展開を行います。HAL®は、人・ロボット・情報系が融合複合したサイバニクスを駆使して研究開発された革新技術の代表的成果であり、これを中心として下記のような事業分野に展開しております。

 

1) 医療サービス分野:脳・神経・筋系疾患の患者へのサイバニクス治療サービスを提供する事業分野。

2) 医療機器分野:医療用HAL®に代表される脳・神経・筋系疾患の患者向けのサイバニクス治療を行う医療機器や動脈硬化や不整脈を捉える手のひらサイズの小型バイタルセンサーなどの研究開発・製造・販売及びそれらに関連する事業分野。

3) 生活支援サービス分野(介護福祉を含む):高齢者や障がい者への健康トレーニングを提供する事業分野。

4) 生活支援機器分野(介護福祉を含む):高齢者や障がい者の自立動作をサポートするHAL®福祉用(下肢タイプ)・自立支援用(単関節タイプ、腰タイプ)、作業者や介護者の重作業をサポートするHAL®作業支援用・介護支援用(腰タイプ)、人工知能AI搭載型の搬送ロボットや清掃ロボットなどの介護福祉・職場環境等を含む生活支援を行う生活支援ロボットの研究開発・製造・販売及びそれらに関連する事業分野。その他、災害現場でのレスキュー活動を支援する災害対策ロボットの研究開発及びそれに関連する事業分野。

 

 

(2) 中核技術としてのHAL®の動作原理と制御方法

 HAL®は、人が装着して利用します。HAL®の技術は様々な分野で利用でき、当社グループの事業の中核となるものです。HAL®は、装着者の脳神経系からの動作意思を反映した微弱な生体電位信号(Bio-Electrical Signal:BES)で機能する「サイバニック随意制御系」、姿勢や重心バランス等の装着者の動作情報を人工知能処理し機能する「サイバニック自律制御系」、装着者の人間特性に適応調整される「サイバニックインピーダンス制御系」、及びこれらを組み合わせた「サイバニックハイブリッド制御系」などで構成される革新的サイバニックシステムです。

 人が体を動かそうとする際、その運動意思は微弱なイオン電流の神経系指令信号として、脳、脊髄、運動神経、筋肉へと伝達され、最終的に筋骨格系が動くことになります。その際、微弱な生体電位信号が皮膚表面にも到達してくるので、これを検出できれば運動意思を捉えたことになります。HAL®はこの微弱な生体電位信号を装着者の皮膚表面に貼付けられたセンサーで検出し、これを活用して機能します。これにより、装着者が身体を動かそうとすると、その運動意思に従ってHAL®が駆動します。HAL®は身体に密着しているため、装着者の意思によって駆動すると同時に、脚などの装着部位を動かすことになり、筋紡錘(※1)からの求心性ニューロン(※2)の信号が感覚神経、脊髄を経て脳に戻る(フィードバックされる)ことになります。更に、このような体内の感覚神経系情報に加え視聴覚情報も脳にフィードバックされることになります。このようにして、「脳→脊髄→運動神経→筋肉→HAL®」、そして、「HAL®→筋紡錘→感覚神経→脊髄→脳」という脳と身体とHAL®との間でインタラクティブなバイオフィードバックが構成されることになります。

 これが基本的な「サイバニック随意制御」であり、機能的に人間とロボットとを一体化させることに成功した新しい制御手法の動作原理の一つです。また、重度の運動機能障害を有する場合、特に、生体電位信号がまだ検出できないような状態では、「サイバニック随意制御」が機能しないため、人間の基本運動パターンや動作メカニズムの解析結果を元に予め準備されたプログラムによってロボットのように動作する「サイバニック自律制御」が機能します。また、HAL®の質量・慣性モーメント・粘性摩擦等の機械インピーダンスを補償し、装着感に関する物理パラメータを任意に調整することができるサイバニックインピーダンス制御も組み込まれています。目的に応じて、これらの制御を自在に組み合わせたサイバニックハイブリッド制御を構成できることがHAL®の大きな特徴となります。

 

(画像は省略されました)

図1 HAL®の動作原理

 

 

 

(画像は省略されました)

図2 HAL®の制御方法

 

※1.筋紡錘

 筋肉の内部の紡錘型の筋繊維にらせん状に巻き付いている感覚受容器です。筋肉の長さや張力に応じて神経伝達物質が生じるため関節の角度や身体の姿勢や筋肉が発揮している力などの身体の内部の感覚を起こします。

 

※2.求心性ニューロン

 末梢の感覚受容器からの刺激を脊髄や脳など中枢に伝達する知覚神経のニューロンです。

 

(3) 医療用HAL®の医療機器認証/承認と保険収載のプロセス

 医療用HAL®は人種や民族により安全性や有効性に関する差異がでにくいという特徴があります。また、非侵襲でリスクレベルも高くないため、各国の各種保険制度にはほぼ共通の臨床データを利用することができます。したがって、高レベルの臨床データを蓄積することで(※1)、今後の展開を加速させてまいります。

 

<EU>

 当社の医療用HAL®は国内外の医療機関で実証された臨床データによって身体機能改善と臨床的な安全性が確かめられ、ロボット治療機器として世界で初めてEUにおける医療機器認証(CEマーキング)を取得しました。なお、適用疾患の範囲は脳・神経・筋系の疾患(具体的には、脳卒中・脊髄損傷に起因する運動麻痺、廃用、進行性疾患など)となっています。医療機器としての認証はEU圏内で効力を有するため、認証規制面でのプロセスは既にクリアしており、ドイツ、ポーランド、イタリアで医療用HALを用いた治療が進められています。

 ドイツでは公的労災保険、ポーランドでは民間保険の適用が既に認められておりますが、保険適用の範囲をドイツの公的医療保険や民間保険、他国での保険適用へと拡大できるよう協議を進めております。

 

<米国>

 当社は、医療用HAL®(下肢タイプ)について、2017年12月に、FDA(米国食品医薬品局)より医療機器としての市販承認を取得しました。今回の市販承認は、脊髄損傷患者を対象としており、使用目的が、医療用HAL®による治療を行なった後の歩行機能の改善にあること、医学的治療効果として、医療用HAL®による治療後、医療用HAL®を装着しない状態での歩行機能の評価項目において「統計的に有意」かつ「臨床的意義のある」改善が認められていることなど、医療用HAL®の特徴が反映されたものとなりました。

 患者自身の歩行機能の改善を使用目的とする医療用HAL®の市販承認に伴い、FDA 機器分類の定義が改定され、また、医療用HAL®は、神経系の分類である Neurological Devices及び理学療法系の分類である Physical Medicine Devices内に含まれる2つの機器分類にまたがる唯一の医療機器となりました。

 米国においては、医療用HAL®の臨床試験に取り組むとともに、サイバニクス治療に対するメディケアの適用に向けた準備や、民間医療保険の適用に向けて複数の民間保険会社との協議を進めております。

 

<日本>

 当社は、2015年3月に医療用HAL®(下肢タイプ)について、筋ジストロフィーやALS等(※2)の希少性難治性の神経・筋難病疾患に対する「新医療機器」としての製造販売承認申請を行い、2015年11月に医療機器として製造販売承認を取得しました。2016年1月に世界で初めて公的医療保険適用が決定し、2016年9月より神経・筋難病疾患の患者に対する公的医療保険による診療が開始されています。

 また2014年9月より対象疾患を希少性難治性の脊髄疾患に拡大することを目的とした医師主導多施設共同治験が実施されています。さらには、単脚型の医療用HAL®についても医療機器の製造販売承認を取得するために、2016年9月から脳卒中後の歩行能力回復を目的とする医師主導多施設共同治験が実施されています。

 今後は脊髄損傷などへの承認範囲の拡大を図り、臨床研究を進めております。さらに医療保険収載のプロセスについても、医療機器承認の範囲拡大と並行して進めてまいります。

 

<その他>

 サウジアラビアにおいては、2017年8月にサウジアラビア食品医薬品局(The Saudi Food and Drug Authority) より医療用HAL®に対する医療機器製造販売の承認を取得し、現在はアブドゥルラティフジャミール社の医療機関において医療用HAL®の臨床利用が積極的に行われると共に、2019年3月より、サウジアラビア保健省(MOH)の主導で複数の公的医療機関において、医療用HAL®を用いた脊髄損傷患者に対するパイロット試験が実施されています。

 日本国外のAPAC(アジア太平洋地域)においては、2018年11月にマレーシア、2019年4月にはフィリピンでの運用が開始しています。また、東南アジア最大の医療市場であるタイにおいても、タイFDAによる医療機器承認審査が進行しています。

 

※1.主な学術論文は、下記の通りです。

(脊髄損傷)

・“Functional Outcome of Neurologic―Controlled HAL―Exoskeletal Neurorehabilitation in Chronic Spinal Cord Injury: A Pilot With One Year Treatment and Variable Treatment Frequency” Global Spine Journal (2017)

・“Against the odds: what to expect in rehabilitation of chronic spinal cord injury with a neurologically controlled Hybrid Assistive Limb exoskeleton. A subgroup analysis of 55 patients according to age and lesion level”Neurosurgical Focus (2017)

・“The Effectiveness and Safety of Exoskeletons as Assistive and Rehabilitation Devices in the Treatment of Neurologic Gait Disorders in Patients with Spinal Cord Injury: A Systematic Review” Global Spine Journal (2016)

・“Voluntary driven exoskeleton as a new tool for rehabilitation in chronic spinal cord injury ― A pilot study” The Spine Journal (2014)

・“Locomotion training using voluntary driven exoskeleton (HAL) in acute incomplete SCI” Neurology (2014)

 

(脳卒中)

・“Combined therapy using botulinum toxin A and single-joint hybrid assistive limb for upper-limb disability due to spastic hemiplegia”, Journal of the Neurological Sciences  (2017)

・“Gait training with Hybrid Assistive Limb enhances the gait functions in subacute stroke patients: A pilot study”, NeuroRehabilitation (2017)

・“Gait training of subacute stroke patients using a hybrid assistive limb: a pilot study” NeuroRehabilitation (2017)

・“Tailor-made rehabilitation approach using multiple types of hybrid assistive limb robots for acute stroke patients: A pilot study”, Assistive Technology (2016)

・“Gait training early after stroke with a new exoskeleton ― the hybrid assistive limb: a study of safety and feasibility” Journal of Neuro Engineering and Rehabilitation (2014)

・“Pilot study of locomotion improvement using hybrid assistive limb in chronic stroke patients” BMC Neurology (2013)

 

(その他)

・“Feasibility of rehabilitation using the single-joint hybrid assistive limb to facilitate early recovery following total knee arthroplasty: A pilot study”, Assistive Technology  (2017)

・“Feasibility of rehabilitation training with a newly developed wearable robot for patients with limited mobility” Archives of Physical Medicine and Rehabilitation (2013)

 

※2.医療機器製造販売承認申請の対象となった希少性神経・筋難病疾患は、下記の通りです。

脊髄性筋萎縮症(SMA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)、遠位型ミオパチー、封入体筋炎(sIBM)、先天性ミオパチー、筋ジストロフィー

 

(4) 当社グループ製品の内容

 当社グループでは、多様な技術分野において製品開発を推進しておりますが、現時点での当社グループの事業はHAL®が中心となっています。HAL®は、その使用目的別に、①医療分野での患者の身体機能改善/機能再生を目的としたロボット治療機器、②介護福祉分野での自立動作支援を目的とした福祉機器や生活支援機器、③介護施設や建設・工場など重作業現場での作業者に対する作業支援機器などとして、人が装着して活用することで様々な用途展開を可能とするものです。HAL®以外には、AIを搭載した搬送ロボットや清掃ロボットを製品化しています。また、HAL®で培ったセンシング技術を活用し、障がい者の方の意思伝達等に使用するCyin®や、病気を未然に防ぐための、動脈硬化や不整脈を捉える手のひらサイズの小型バイタルセンサー(心電脈波検査装置)などの製品化を行っています。

 

(5) 当社グループの事業系統図

 以上に述べた事項を、以下の事業系統図に示します。なお、当社グループのセグメントはロボット関連事業のみの単一セグメントです。

 

(画像は省略されました)

 

 HAL®を製品として出荷するために、研究開発の手順から製造・管理に至るまで、高品質の研究開発・製造・管理体制を整備しつつ、①専門家ユーザー(利用施設:医療機関、介護福祉施設、企業等)向けに当社機器のレンタル・リース販売及び保守サービスを提供し、更に②エンドユーザー(患者等)向けにサイバニクス治療およびトレーニングサービスの提供を行っております。

 

6.セグメント情報

(1)報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

 当社グループは、ロボット関連事業による単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

(2)セグメント収益及び業績

 当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

(3)製品及びサービスに関する情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上収益が損益計算書の売上収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

 売上収益に関して、注記「22.売上収益」を参照ください。

 

(4)地域別に関する情報

 売上収益及び非流動資産の地域別内訳は以下のとおりです。

外部顧客への売上収益

 

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

 

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

 

百万円

 

百万円

日本

1,564

 

1,450

米州

-

 

43

EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ地域)

164

 

146

APAC

-

 

70

合計

1,728

 

1,709

 

(注) 売上収益は、販売仕向先の所在地によっております。

 

非流動資産

 本邦に所在している非流動資産の金額が連結財政状態計算書の非流動資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(5)主要な顧客に関する情報

 外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、山海嘉之が創出したサイバニクス技術を駆使して、社会が直面する様々な課題を解決するため、革新技術(イノベーション技術)の創出と基礎的研究開発から社会実装までを一貫した事業スキームとして事業展開します。即ち、革新技術の創生と新産業(サイバニクス産業)創出による市場開拓、これらの挑戦を通じた人材育成の3本柱を上向きにスパイラルを描くように同時展開する未来開拓型企業を目指しています。

(画像は省略されました)

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 「テクノロジーは人や社会の役に立ってこそ意味がある」との理念のもと、HAL®に代表される「メイドインジャパンの最先端ロボット医療機器/最先端人支援機器/最先端医療機器」の研究開発・社会実装及び当該技術を核とした世界規模でのサービス産業を創出し、ひいては健康長寿社会及び重介護ゼロ®社会を実現するサイバニクス産業のリーディング企業として市場開拓・国際事業展開を行います。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、研究開発型企業として革新的製品の研究開発や臨床・実証研究及び各種認証取得を推進し、その製品の上市やサービス展開によって収益を確保することにより、持続的な成長を図ってまいります。

 当社グループでは、経営上の重要な非財務指標として、HAL®等の稼働台数を活用しています。

 当社グループ主たる収益源は、HAL®レンタル・保守に係る売上であり、レンタル・保守契約に係る売上は、レンタル期間にわたり収益が計上されるため、会計年度以降にわたる継続的な収益計上が見込まれます。

 当社グループは、恒常的な業績や将来の見通し把握することを目的として、HAL®等の稼働台数を取締役会へ報告しております。

 最近5年間のHAL®等の稼働台数の推移は、本書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 (5) 経営上の重要な非財務指標」に記載のとおりです。

 

(4) 経営環境

 当社グループは、革新的サイバニクス技術を駆使して、『人』+『サイバー・フィジカル空間』の融合、すなわち、人とテクノロジーが一緒になって支え合うテクノピア・サポートの未来社会「Society5.0/5.1」の実現、サイバニクス産業の創出による社会変革・産業変革を目指しています。

 当社グループは、IoH(Internet of Humans)/IoT、ロボット、AIによるサイバニクス技術で医療、福祉、生活・職場、生産を繋ぎ、社会が直面する課題解決を実現するサイバニクス産業の創出を事業としています。

 HAL®を中心とした当社グループの製品について、医療機器として販売するためには、各国又は地域における法規制に基づき、一定の治験・審査等を経た上で当局の承認を得ることが必要になります。

 当社医療用デバイスの主な潜在マーケット(患者数)及び、当連結会計年度末時点における医療機器承認状況は下図のとおりです。

(画像は省略されました)

 

 

(5) 事業場及び財務上の対処すべき課題

 当社グループは、人・ロボット(機械)・情報系を融合複合した新しい研究領域であるサイバニクス技術を活用した革新的サイバニックシステム(サイバニックデバイス、サイバニックインタフェースなど)により、社会が直面する様々な課題を解決することを目指し、研究開発から社会実装に至るまで一貫して推進しております。医療、福祉、生活・職場、生産分野を対象として、人とロボット系と情報系を機能的に繋ぎ、物理的・情報的・生理的インタラクションを実現し、人や社会の役に立つ製品・サービスを開発・提供することを事業の目的としております。サイバニクス技術を駆使して開発したロボットスーツHAL®は、世界で初めてサイボーグ型ロボットとして実用化に成功しておりますが、HAL®をはじめとするサイバニックシステムを世界規模での社会貢献に役立てるための当社グループの課題は、次のように考えております。

①  革新技術・新産業創出のための研究開発活動

 当社グループの研究開発活動は、「チャレンジ(挑戦)」「イノベーション(革新)」「グローバル」の3つのキーワードを柱とし、超高齢社会を支えるイノベーション企業として「革新技術の創出」「新産業創出」を含む「社会実装」を実現し事業推進するための研究開発を複眼的に行っております。

当社グループは、国内外の大学・研究機関、病院、行政機関、企業等と連携し、引き続き、最先端サイバニクス技術を駆使したサイバニックシステム(サイバニックデバイス、サイバニックインタフェースなど)の研究開発・製品開発さらにサイバニックシステムから得られたIoH/IoTビッグデータの集積・解析・AI処理などの研究開発を推進してまいります。

 

(画像は省略されました)

②  目的指向の事業推進を基軸とした人材育成

 当社グループは、日本発の革新技術をグローバルに展開して新産業を創出するために、「目的指向の事業推進」を基軸としております。その担い手である当社グループの社員には、出口指向の発想力、自分の責任領域にこだわらない適応性・柔軟性、そして目標達成の観点から必要とあれば、たとえ異分野であってもその専門家となって推進する突出した能力が求められています。当社グループは、多種多様な分野において優れた知見と才能を持つ人材を集積し、研究開発から社会実装までをグローバルに一貫して推進する体制とすることにより、目的指向で事業を推進する人材の育成を図ってまいります。

③  日本国内でのサイバニクス治療の適用拡大

世界の医療機器市場の9%(※1)を占める日本国内においては、HAL®医療用下肢タイプ(両脚モデル)について、2015年11月に神経・筋難病疾患に対する「新医療機器」として厚生労働省より日本における製造販売承認を取得し、2016年9月からロボット治療として世界で初めて公的医療保険による治療が開始されています。

当社グループは、引き続き、神経・筋難病疾患に対する中核医療拠点の形成を進めるとともに、サイバニクス治療の脳卒中や脊髄疾患など他の疾患への適用拡大に向けて臨床試験や治験を加速してまいります。脳卒中については、HAL®医療用下肢タイプ(単脚モデル)を用いて、医療機器承認のための医師主導治験が2016年9月より進行しています。

 

(画像は省略されました)

 

④  米国でのサイバニクス治療の普及拡大

 HAL®医療用下肢タイプは、2017年12月にFDA(米国食品医薬品局)より脊髄損傷に対する医療機器としての市販承認を取得し、世界の医療機器市場の39%(※1)を占める米国内でも流通・販売させることが可能となりました。2018年3月からフロリダ州ジャクソンビルのBROOKS CYBERNIC TREATMENT CENTERにおいてHAL®医療用下肢タイプを活用した治療が開始されております。

 当社グループは、米国全域でサイバニクス治療の普及拡大を推進するとともに、民間保険の適用に努めてまいります。また、脳卒中に対する臨床試験を開始して、サイバニクス治療の脳卒中への適用拡大に取り組んでまいります。

⑤  欧州主要各国でのサイバニクス治療の普及拡大

 HAL®医療用下肢タイプは、2013年6月にロボット治療機器として、EU市場へ医療機器を輸出するために必要なMDD(欧州医療機器指令)について、第三者認証機関より適合認証を取得しております(適用疾患:脳卒中、脊髄損傷、神経・筋難病疾患など)。これにより、HAL®医療用下肢タイプは、CEマーキングを表示することによって、EUの国別の規制を受けることなく、世界の医療機器市場の27%(※1)を占めるEU域内で自由に流通・販売させることができます。

 現在、EU最大の医療機器市場であるドイツにおいて、HAL®医療用下肢タイプを活用した治療費の全額が公的労災保険に収載されていますが、公的医療保険への適用拡大を目指し、各種手続きを進めております。また、ポーランドの医療機関では2017年7月より民間の保険適用による治療が開始されており、他の主要各国においても民間保険適用によるサイバニクス治療の普及に努めてまいります。

⑥  介護福祉ロボット事業の推進

 現在、日本は超高齢社会となり、65歳以上の高齢者が2017年10月1日現在約3,515万人(総人口の27.7%)、介護保険制度における要介護者又は要支援者は2015年度末で約606.8万人(※2)となっており、年々増加傾向にあります。また、介護従事者は、2025年には、約250万人が必要とされると予測され(※3)、介護離職ゼロに向けた取り組みが喫緊の課題となっています。

 当社グループは、介護が必要な方の体に装着して立ち座りや歩行など自立を支援するHAL®腰タイプ自立支援用に介助者の腰の負担を軽減するHAL®腰タイプ介護支援用の機能を統合した新モデルの普及を進めてまいります。

⑦  製品ラインナップの早期拡充

 当社グループは「Society 5.0/5.1」及び「重介護ゼロ®社会」の実現を目指して、1)患者の身体機能改善・機能再生を目的とした医療用、2)高齢者や体に障がいのある方の自立動作支援を目的とした福祉用、3)空港・建設・物流現場などの重作業の負荷軽減を目的とした作業支援用の各分野を対象とするHAL®、及びAIを搭載した搬送ロボットや清掃ロボットの製品化を実現し、更なる高機能化を推進しております。また、病気を未然に防ぐための、手のひらサイズの動脈硬化度・心電計であるバイタルセンサーは、2018年12月に医療機器承認を取得、一般販売に向けて準備を進めております。当社グループは、製品ラインナップの早期拡充に向けて、新製品の開発を推進するとともに、現場ユーザーと協力して実運用フィールドからのフィードバックを図り、更なる高機能化に取り組んでまいります。

(画像は省略されました)

⑧  営業・開発・経営管理体制の強化及び人材の育成

 当社グループは、グローバル展開に対応するための営業・開発・経営管理体制の強化及び次世代の人材育成を進める必要があります。当社グループは、今後の事業拡大に合わせて、充分な体制を維持強化すべく、高度で幅広い専門知識や経験を有する次世代の人材の育成を進めてまいります。

 

出典

※1.Espicom“Worldwide Medical Market Forecasts to 2019”

※2.内閣府「平成30年度版 高齢社会白書」

※3.厚生労働省「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について」

 

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で、行われる必要があると考えております。

 また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスク全てを網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。なお、当該記載事項は本書提出日現在における当社グループの認識を基礎とした記載であり、将来の環境変化等によって当該認識は変化する可能性があります。

 

1.当社グループの事業遂行上のリスク

(1) 当社グループの事業が新しい事業領域であることについて

 当社グループの主力製品であるHAL®は、当社の代表取締役社長山海嘉之が開発した世界初のサイボーグ型ロボットです(注1)。当社グループは、現状、日本、欧州、米国、東南アジア、中近東において医療用HAL®(下肢タイプ)を、国内においてHAL®福祉用(下肢タイプ)、HAL®自立支援用単関節タイプ、HAL®腰タイプ 介護支援用・作業支援用・自立支援用等を事業展開しております。当社グループの技術は、医療・介護福祉分野、生活・重作業分野、エンターテインメント分野等さまざまな領域に活用できると考えておりますが、従来にない新しい事業領域であることによる不確実性が高く、市場が順調に成長する保証はなく、また当社グループ製品の市場への浸透が計画通りに進まないあるいは収益性を確保することができない場合等には、当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競争について

 当社グループは、HAL®を中心として、医療、福祉、生活・職場、生産分野への進出を計画しております。現在、国内外の企業により自律制御を用いた装着型ロボットの開発が行われていますが、人間の脳から発する生体電位信号を活用するサイバニック随意制御技術は当社グループ独自(注2)のものであり、差別化による当社グループ製品の優位な競争力は保たれていると認識しております。サイバニック随意制御技術の基本特許をはじめとするHAL®の知的財産については、当社グループと国立大学法人筑波大学が特許を共同保有しております。当社グループは、この全ての特許権を独占的に使用する専用実施権を設定しており、人間装着型ロボットの市場における強みと考えておりますが、国内外の様々な企業が人間装着型のロボットの研究や実用化を進めており、また、巨大なテクノロジー企業を含む多数の企業が商業用ロボットの分野に新規参入するなど、当社グループを取り巻く競争環境は変化しており、競合他社が当社グループと比べて、資本、人材、コスト構造の効率性、ブランド、製品の多様性等の点において、より競争優位性を有する可能性があります。HAL®のような先進的技術を用いた製品の開発、実証試験、安全規格認証や医療機器認証の取得及び保険適用等を含む商用化には多大な時間と費用を要する一方で、これが成功する保証はありません。上記のような事業環境において、他社が当社グループの製品よりも新しい技術やより有用な製品の開発に成功した場合には、当社グループの製品の優位な競争力が持続できず、当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

(注1、2)人とロボットを機能的に融合・一体化させるサイバニックシステムであるHAL®は、装着する人間の身体機能を改善・補助・拡張・再生させる世界初の技術であり、当該技術が国際的なプラットフォームとなるよう配慮し多数の知財を取得しております。基本特許として下記の登録があります。

出願番号/登録番号

発明の名称

特願 2004-068790/特許第4200492号

(出願日 2004.3.11)

装着式動作補助装置 発明者:山海嘉之

特願 2004-040168/特許第4178185号

(出願日 2004.2.17)

装着式動作補助装置、装着式動作補助装置における駆動源の制御方法、及びプログラム 発明者:山海嘉之

特願 2004-045354/特許第4178186号

(出願日 2004.2.20)

装着式動作補助装置、装着式動作補助装置の制御方法及び制御用プログラム 発明者:山海嘉之

特願 2005-018295/特許第4178187号

(出願日 2005.1.26)

装着式動作補助装置及び制御用プログラム 発明者:山海嘉之

 

(3) 会社組織に関するリスク

 当社は、2004年6月24日に設立されましたが、下記のようなベンチャー企業特有の課題があると認識しております。

① 経営面及び新技術の開発において創業者である代表取締役社長山海嘉之に多くを依存しております。今後何らかの要因により同氏の業務執行が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

② 優秀な研究開発人材を多数有しておりますが、当社グループが必要とする優秀な人材が退職した場合には、当社グループ製品開発のスピードに影響を及ぼす可能性があります。

③ 今後は事業の拡大に伴い、営業・生産・管理部門の人員増強及び内部管理体制の一層の充実を図る方針ですが、優秀な人員の確保及び内部管理体制の充実が円滑に進まなかった場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 特定製品への依存リスク

 当社グループの主力製品はHAL®であり、当連結会計年度において、それに関連する売上収益は当社グループの売上収益の大半を占めています。今後につきましても、当面の間HAL®が収益源になると予測しておりますが、各国の法規制、医療政策等の変更や、医療保険などの保険制度の整備の遅れ等が生じた場合には、当社グループの事業及び収益性に影響を及ぼす可能性があります。これらの要因に加え、HAL®の使用またはこれに関連した訴訟等の提起、HAL®に代替する新規技術や技術革新、より競争力のある同種製品の発表、関連する法規制等の変更、筑波大学との間のHAL®に関する特許権の独占的に使用する専用実施権の付与に関する関係の変化等、何らかの要因により、HAL®の持続的な市場拡大が見込めなくなった場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 医療機器承認について

 HAL®を中心とした当社グループの製品について、医療機器として販売するためには、各国又は地域における法規制に基づき、一定の治験・審査等を経た上で当局の承認を得ることが必要になります。当社グループは、EU、日本、米国等においてHAL®につき医療機器としての承認を得ておりますが、それ以外の国又は地域において、HAL®又はその他の当社グループ製品について医療機器としての承認を受けられる予めの保証はなく、また承認を受けられるとしてもその時期は各国・地域毎に異なる可能性があります。また、承認後に当該国又は地域における法規制や制度に変更等が生じた場合には、既に得られた承認が更新できるとは限らず、また取り消される可能性もあります。このような場合において、当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 保険収載について

 当社グループは、HAL®を中心とした当社グループ製品を使用したサイバニクス治療が多くの国又は地域で公的及び民間の医療保険に収載され、HAL®を導入する医療機関が保険金の支払いを受けることができることが、治療が普及・浸透するための重要な要素であり、当社グループの事業展開における大きな課題であると認識しております。しかしながら、保険制度は各国又は地域により異なる場合があるほか、保険収載に際して適用疾患の範囲や保険金支払いの程度等は各国又は地域の公的保険機関や民間保険会社等によりそれぞれ決定されるため、その状況如何によって当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 提携、買収等について

 当社グループは、特許権等の知的財産や事業の買収、国内外企業とのジョイントベンチャーや戦略的業務提携を行っていくことが、当社グループの事業展開を加速するための大きな課題であると認識しており、今後も積極的に検討してまいります。しかしながら、買収又は提携等を行うに際して、買収又は提携による効果を事前に完全に予測することは困難であり、かかる買収又は提携等が円滑に行われる保証はありません。買収した知的財産や事業、ジョイントベンチャーや戦略的業務提携が、当初見込み通りの期間で予想どおりの効果を得られるという保証はなく、買収又は提携等による効果を当社グループが適切に活用できない可能性があります。これらの事情により、当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) EUにおける事業化に関するリスク

① 当社グループのHAL®は、2013年6月にロボット医療機器として世界で初めて、EU市場へ医療機器を輸出するために必要なEUの法規制への適合を証するMDD(欧州医療機器指令)のクラス IIaを、世界有数の第三者認証機関であるTÜV Rheinlandより認証取得し、医療機器としてのCEマーキングを取得しております。この認証は当社グループがEUにおいてHAL®の事業活動を行う上で重要です。しかしながら、HAL®がMDD(欧州医療機器指令)やISO13485(医療機器の品質マネジメントシステムの国際規格)等の要求事項を満たさないことが確認された場合には、CEマーキングを取り消す等の可能性があり、これにより当社グループのEU市場での事業展開に支障が生じた場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループは、2013年8月よりドイツにおいて事業を開始しました。当社グループのドイツにおける事業展開においては、DGUVが労災保険適用を認めることにより、公的労災保険適用者に対しBG RCIから利用料の全額が労災保険として支払われるスキームとなっています。現時点において、当社グループは、BG RCIをビジネスパートナーとし、公的労災保険適用者を中心に治療の提供をしており、今後更にBG RCI系列の病院を中心としてドイツでの事業展開を進め、その後EU全域への事業展開を計画しております。しかし今後、ビジネスパートナーであるBG RCIの方針変更等により、BG RCI系列の病院への事業展開の計画変更を余儀なくされる等の事象が起きた場合には、ドイツでの事業展開のみでなく、EUにおける将来の事業展開に影響を及ぼす恐れがあります。その場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 海外事業全般に関するリスク

 当社グループは、事業地域を海外に拡大しておりますが、海外事業の運営において下記のようなリスクがあると認識しており、これらのリスクは当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

・政治状況、経済状況等の地政学リスク

・法制度、税制等が変更されるリスク

・商習慣等が異なるリスク

・大規模なストライキ等、労働環境が混乱するリスク

・文化的な違い等による、現地採用人材、事業運営等の管理が困難となるリスク

・日本への送金等が困難となるリスク

・為替に関するリスク

 

(10) 製品の不具合による顧客の損失について

 当社グループは、ISO13485(医療機器の品質マネジメントの国際標準規格)に基づいて製品品質の更なる向上に継続的に取り組んでいますが、将来にわたって製品に欠陥がなく、製造物賠償責任請求及びリコール等に伴う費用が発生しないという保証はありません。万が一、製品の欠陥により損害が生じた場合は、製造物責任請求についてはその全部又は一部について製造物責任(PL)保険の対象となりますが、当社グループ及び製品の社会的信用が低下することにより、当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 知的財産権について

① 当社グループのHAL®は人間の生体電位信号を活用する独自の技術を利用するものですが、HAL®に利用されるこのような技術について、当社単独保有の特許を除き、原則として全ての国内特許は当社と筑波大学の共同保有となっております。さらに、当社グループは筑波大学と特許権に関する独占的実施許諾契約を締結することで特許技術を利用しております。この契約は当社グループが事業活動を行う上で重要な事項であり、許諾を受けた知的財産権の権利期間の満了日まで効力を有するものの、本契約に違反した場合、合併や重要資産の買収がなされた場合や当社事業の重要部分が譲渡された場合など何らかの理由によりこの契約の継続が困難となった場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループの事業に関連した特許権等の知的財産権について、現時点において、第三者との間で訴訟やクレームといった問題が発生したという事実はなく、当社グループの事業に関し他者が保有する特許権への侵害等の知的財産権侵害に関する問題の発生により、当社グループの事業に重大な支障を及ぼす可能性は低いものと認識しております。また、技術調査等を継続して行っていくことで知的財産権侵害問題の発生を回避するよう努めております。しかしながら、当社グループのような研究開発型の企業にとって、知的財産権侵害問題の発生を完全に回避することは困難です。今後、当社グループが第三者との間の法的紛争等に巻き込まれた場合、弁護士や弁理士と協議の上、その内容によって個別具体的に対応策を検討していく方針ですが、当該第三者の主張の適否にかかわらず、解決に時間及び多額の費用を要する可能性があり、また、当社グループの技術に関しては、細心の注意を払って管理しておりますが、第三者が当社グループの技術を侵害した場合であっても、解決に時間及び多額の費用を要する可能性があります。その場合には当社グループの事業戦略、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 法的なリスクについて

 当社グループの事業は、以下の事項を含め、各国又は地域における各種法令、規則その他の規制の適用を受けており、これらの法規制等による制約に服しております。例えば、当社グループの様々な事業活動において、国内外を問わず、当社グループが関与する技術・製品・サービス等についての知的財産権や製造物責任、また薬事、商取引、輸出入規制、関税を含む税務、贈賄や腐敗防止に関する法規制、競争法、労働法、消費者関連法、個人情報保護法、環境法、外為法その他事業に関連して様々な法規制等の適用を受けており、またこれらの法規制等や慣行を巡って予期しない課題が提起される場合があります。特に、当社グループが現在取り扱っている製品の一部は、日本では薬機法により定められた医療機器として厚生労働省による製造販売承認を取得しており、日本以外の各国又は地域においても同様の規制当局による承認等が必要であるとともに監督当局による監督に服します。この承認審査は、製品の有効性、安全性等の確認を目的として行われるものであり、審査の結果、製造の承認が取得できなかったり、承認の時期が遅れたりする可能性があります。さらに、承認の取得後、製品を販売している間においても、当該製品の有効性、安全性に問題が生じた場合には、承認が取り消されることもあります。上記のほか、当社グループが、当社グループの事業に適用のある法規制等に違反した場合、民事、行政、刑事上の制裁を課される可能性があり、また当社グループの社会的信用に影響する可能性があります。これらの場合には当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 個人情報に関するリスク

 当社グループではHAL®の利用者の個人情報を取得しております。当社グループでは、当該情報に接することができる者を制限するとともに、全役職員との間で守秘義務契約書を締結しております。また、当社グループは、個人情報保護規程を制定するとともに、個人情報保護管理者を任命する等、個人情報の管理には十分留意し、現在まで顧客情報の流出等による問題は発生していません。しかしながら、今後、顧客情報の流出等の問題が発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの社会的信用の低下等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 平和倫理委員会について

 当社グループは、当社グループの先進技術が人の殺傷や兵器利用を目的に利用されることを防止するため、平和倫理委員会を設置しております。平和倫理委員会は、代表取締役社長及び全ての社外役員により構成され、審議事項の判定は、出席委員の3分の2以上の賛成をもって行うものとしており、当社グループの企業行動規範で定める「医療、介護福祉、災害復旧」の事業領域に含まれないおそれがある事業領域へ参入する際に、その参入により、当社グループの先進技術が人の殺傷や兵器利用を目的に利用される可能性の有無について審議・検証し、判定の結果を取締役会へ報告します。

 この平和倫理委員会の審議・検証の結果が、短期的には当社グループの業績向上に必ずしも資さない可能性があります。

2.大学教授兼任に関するリスク

(1) 筑波大学教授等の兼任について

 当社代表取締役社長である山海嘉之は筑波大学の教授職を兼業しております。当該兼業に伴う①代表取締役社長及び大学教授を兼ねていることによる当社グループと筑波大学との間における利益相反防止体制、②代表取締役社長兼務への支障の有無については、それぞれ以下の通りです。

 

① 利益相反防止体制

 大学との取引や共同研究契約の締結など利益相反に係る意思決定は全て取締役会決議を行っており、当該決議に際しては、山海嘉之を含む筑波大学関係者を除いた取締役5名(うち社外取締役3名)によって意思決定を行うことにより、利益相反を防止する体制を構築しております。更に監査役監査にて利益相反に係る事項を日々モニタリングし、取締役会で報告する体制を構築しております。

 

② 代表取締役社長業務への支障の有無

 サイバニクス研究にかかる当社グループと筑波大学での業務は一体的且つ不可分でありますが、純粋な筑波大学職員としての職務(授業、大学教授としての学内会議への出席等)の当社代表取締役社長固有の業務(取締役会出席、稟議決裁、投資家対応等)への影響は限定的であり、代表取締役社長としての職務執行が十分に可能な状態にあります。

 しかしながら、山海嘉之が当社代表取締役社長としての立場よりも大学教授の立場を優先した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.先端機器事業全般に関する事項

(1) 開発事業全般に関するリスク

 先端技術開発の分野では、世界各国の企業が技術革新の質とスピードを競い合っています。また、先端技術の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従ってこれを推進していくことから、長期間にわたり多額の資金を投入することになります。このため、研究開発には多くの不確実性が伴い、当社グループの現在及び将来における開発品についてもこのようなリスクが内在しています。また、当社グループは、事業計画に基づき、事業領域(各種疾病・介護等)を拡大していき、各国における各種保険収載に向けて事業を展開してまいりますが、事業領域が計画通り拡大する保証はなく、また適用された保険制度が将来的に見直されたり、保険の対象範囲や保険金支払いの程度が変更されたりするリスクが存在しています。このようなリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 新規開発品の創出に関するリスク

 当社グループは、筑波大学を中心に研究機関と共同研究を行うことで、新規開発品の探索及び創出を図っており、既に事業化されているHAL®下肢タイプ(福祉用・医療用)や単関節タイプ及び腰タイプ(作業支援用・介護支援用・自立支援用)、人工知能AI搭載型の搬送ロボットや清掃ロボットに加えて、複数の新規開発製品をリリースすることを重要な事業戦略としております。

 しかしながら、これらの新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク

 当社グループは、研究開発型企業グループとして筑波大学との共同研究関係を中心として外部との協力関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。しかしながら、研究開発活動が計画通り進む保証はなく、当初計画したとおりの研究開発による結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合あるいは医療機器としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性などは否定できません。当社グループは、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更あるいは一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社グループは研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに推移しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.B種類株式の導入について

(1) 本スキームの概要

 当社グループは、「テクノロジーは人や社会に役立ってこそ意味がある」という理念のもとで、HAL®を中心とした先進技術を平和的な目的の場で活用しており、人の身体能力を改善・補助・拡張・再生するサイバニクス技術を平和目的に利用することは、到来した超高齢社会のニーズと合致し、当社グループの長期的な企業価値の向上に繋がるものです。一方で、当該技術は、人の殺傷や兵器利用を目的とした軍事産業への転用など、平和的な目的以外の目的で利用される可能性があります。そこで、当社は、資本市場から資金調達を行いつつ、先進技術の平和的な目的での利用を確保するため、上場する普通株式とは異なる種類のB種類株式を発行しております(当社のB種類株式を用いたスキームを、以下「本スキーム」といいます。)。

 当社グループの将来ビジョンである、少子化・超高齢化という社会が直面する課題を解決しつつ、人支援産業という新しい産業分野を開拓するためには、サイバニクス技術の研究開発と事業経営を一貫して推進する必要があります。当社代表取締役社長である山海嘉之は、このサイバニクス技術を創出し、現在もサイバニクス研究の中心的な存在であり、更にその革新的な技術を社会に還元するための事業推進者でもあります。このため、当社グループの企業価値向上(株主共同利益)には、当面の間、山海嘉之が経営に安定して関与し続けることが必要であると考えており、これを実現可能とする本スキームは、株主共同利益の観点で必要性の高いスキームであると認識しております。

 具体的には、当社は、上場する普通株式と比較して、剰余金の配当及び残余財産の分配については同一の権利を有しますが、単元株式数について異なるB種類株式を設けております。普通株式の単元株式数を100株とし、B種類株式の単元株式数を10株とすることにより、B種類株式を有する株主(以下「B種類株主」といいます。)が有する議決権の数は、同数の普通株式を有する株主(以下「普通株主」といいます。)に比べて、10倍となります。B種類株主は、山海嘉之、山海嘉之が代表理事を務める一般財団法人山海健康財団及び一般財団法人山海科学技術振興財団(以下「本財団法人」と総称します。)のみであり、山海嘉之は、当連結会計年度末時点において普通株式及びB種類株式の発行済株式総数の約38%にあたる普通株株式3,042,000株及びB種類株式77,696,000株を有し、その有する議決権の数は、当社の総株主の議決権の数の約85%となります。

 普通株式及びB種類株式並びに本スキームの概要は、以下の通りです

(i)株式の概要

 

普通株式

B種類株式

剰余金の配当・残余財産

の分配

同順位・同額

単元株式数

100株

(100株につき1個の議決権)

10株

(10株につき1個の議決権)

譲渡制限

制限なし

取締役会の承認が必要

(B種類株主間の譲渡には不要)

種類株主総会の決議を要しない旨の定款の定め

あり

なし

取得請求権

なし

あり

(B種類株式1株を

普通株式1株に転換)

取得条項

なし

あり

(B種類株式1株につき

普通株式1株を交付)

株式の分割・株式の

併合等

同時・同一の割合

上場

上場

非上場

 

 

(ⅱ)単元株式数の相違

 普通株式とB種類株式は、剰余金の配当及び残余財産の分配は同順位かつ同額で受領する権利を有しますが、単元株式数については、普通株式は100株、B種類株式は10株と異なります。これにより、例えば、B種類株式100株を有するB種類株主は株主総会において10個の議決権を有するのに対し、同数(100株)の普通株式を有する普通株主は株主総会において1個の議決権を有することとなり、B種類株主は、普通株主に比べて同数の株式につき10倍の議決権を有することとなります。なお、当連結会計年度末時点における当社の普通株式の発行済株式の数は137,445,809株、B種類株式の発行済株式の数は77,700,000株であり、山海嘉之は、普通株式及びB種類株式の発行済株式総数の約38%にあたる普通株式3,042,000株及びB種類株式77,696,000株を有し、その有する議決権の数は、当社の総株主の議決権の数の約85%を有するため、取締役の選任及び組織再編を含む株主総会の決議事項を自らの議決権行使により可決させることができます

 

(ⅲ)B種類株主の変更を抑制するための仕組み

 B種類株式は、当社グループの先進技術の平和的な目的での利用を確保するために発行されたものです。そこで、B種類株式が本書提出日におけるB種類株主又は当社以外の者に譲渡されることを防止するため、定款上、①B種類株主以外の者がB種類株式を譲渡により取得するには、取締役会の承認を要する旨、及び、②B種類株主以外の者によるB種類株式の取得について譲渡承認請求(会社法第136条又は第137条に定める承認の請求をいいます。)がなされた場合及びB種類株主が死亡した日から90日が経過した場合(ただし、他のB種類株主に相続又は遺贈されたB種類株式及び当該90日以内に他のB種類株主に譲渡されたB種類株式を除く。)には、当該請求がなされたB種類株式又は当該死亡したB種類株主が有していたB種類株式の全部を普通株式に転換(当社がB種類株式を取得し、B種類株式1株と引換えに、B種類株主に対して、普通株式1株を交付することをいいます。以下同じです。)する旨が定められています。

 本書提出日における当社のB種類株主は、山海嘉之及び本財団法人であり、それぞれが有するB種類株式は、山海嘉之が77,696,000株、本財団法人が4,000株です。山海嘉之は、本スキームの継続性を確保するため、その時点で有するB種類株式の一部を本財団法人へ無償で譲渡することを予定しております。また、本財団法人は、B種類株式を継続して保有する予定であるとのことです。

 なお、B種類株主である本財団法人は、当社グループの先進技術の平和的な目的での利用を確保し、当社グループの企業価値が毀損されることを防止するため、いずれも以下の内容の議決権行使ガイドラインを定めています。

 財団法人は、その所有する当社が発行するB種類株式について、株主総会及び種類株主総会において議決権を行使するに当たり、次の各号に規定する決議事項について、それぞれ当該各号に規定する場合には、反対の議決権を行使するものとする。なお、財団法人は、議決権行使ガイドラインの内容を変更する場合には、理事会の決議による承認を得るものとし、財団法人が定める方法により変更内容を公表する。

a.取締役の選解任に係る決議については、当該取締役の選解任によって、当社グループにおける先進技術の平和的利用が妨げられ、又は当社グループの企業価値が毀損される形での経営が行われると判断される場合

b.その他の決議については、当該決議が可決されると、当社グループにおける先進技術の平和的利用が妨げられ、又は当社グループの企業価値が毀損されると判断される場合

 

(ⅳ)ブレークスルー条項

 当社は、極めて小さい出資割合で会社を支配するような状況が生じた場合には本スキームの解消が可能となるようにするため、当社の発行する株式につき公開買付けが実施された結果、公開買付者の所有する当社の株式の数が当社の発行済株式(自己株式を除きます。)の総数に対して占める割合が4分の3以上となった場合には、B種類株式の全部を普通株式に転換する旨のブレークスルー条項(注)を定款に定めております。

(注)「ブレークスルー条項」とは、発行済株式総数のうち一定割合の株式を取得した者が現れた場合にスキームを解消させる条項をいいます。

 

(ⅴ)サンセット条項

 B種類株式は、上記(ⅲ)のとおり、山海嘉之は、本スキームの継続性を確保するため、その時点で有するB種類株式の一部を本財団法人へ無償で譲渡し、本財団法人はB種類株式を継続して保有する予定であり、本スキームは、当社グループの先端的なロボット技術の開発を行った山海嘉之が当社の取締役を退任し、又は死亡した後も継続することが予定されています。しかし、山海嘉之が取締役を退任した後も本財団法人がB種類株主として当社議決権を行使することが、普通株主を含む当社株主の意思と合致しない可能性があるため、山海嘉之が取締役を退任(但し、重任その他退任と同時若しくは直後に選任される場合を除く。)した場合は、当該退任の日(当該退任と同日を含む。)から1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までに、また直前の株主意思確認手続の日の後5年以内に終了する事業年度のうち最終のものの終了後3か月以内に普通株式及びB種類株主全体の意思を確認するための株主意思確認手続を実施することとしております。具体的には、B種類株式の単元株式数を100株とみなして計算される普通株主及びB種類株主の議決権の3分の1以上を有する株主の意思が確認でき、意思を確認した当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数が賛成した場合には、B種類株式の全部を普通株式に転換する旨のサンセット条項(注)を定款に定めております。

(注)「サンセット条項」とは、議決権種類株式導入の目的が終了した場合又はこれらの事由が生じたとみなすことのできる場合に、スキームを解消させる条項をいいます。

 

(ⅵ)普通株主を構成員とする種類株主総会の排除

 当社は、会社法第322条第1項各号に掲げる行為をする場合には、法令又は定款に別段の定めがある場合を除き、普通株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しない旨を定款に定めております。

 但し、種類株主総会を排除しても普通株主が不当に害されないようにするため、会社法第322条第1項各号に掲げる行為のうち、①株式の併合、株式の分割、株式無償割当て、新株予約権無償割当て、株式及び新株予約権の株主割当、株式移転(他の株式会社と共同して株式移転をする場合を除きます。)並びに単元株式数の変更については、同時に同一の割合で(株式移転については同一の割合で)行う旨を定款に定めており、また、②当社が消滅会社となる合併、完全子会社となる株式交換又は株式移転(他の株式会社と共同して株式移転をする場合に限ります。)にかかる議案が全ての当事会社の株主総会(株主総会の決議を要しない場合は取締役会)で承認された場合には、B種類株式の全部を普通株式に転換する旨の取得条項を定款に定めております。

(2) 本スキームのリスク

 B種類株式は、当社グループの先進技術の平和的な目的での利用を確保するために発行されたものですが、本スキーム導入により想定されるリスクには、以下のものが含まれます。これらのリスクが顕在化した場合、当社の普通株式を保有する株主の権利や利益に影響を及ぼす可能性があります。

 

① B種類株主の議決権行使による強い影響力に関するリスク

 当連結会計年度末において、山海嘉之は、普通株式及びB種類株式の発行済株式総数の約38%にあたる普通株式3,042,000株及びB種類株式77,696,000株を有し、その有する議決権の数は、当社の総株主の議決権の数の約85%を有することとなり、当社の事業運営に強い影響力を有することとなります。これにより、普通株主による議決権行使による当社に対する影響力は限定的となります。また、B種類株主の議決権行使は、特に当社グループの先進技術の平和的な目的での利用を確保するために行使される場合、普通株主の利益と相反する可能性があります。

 

② 当社株式の買付けを妨げるリスク

 本スキームの導入により、B種類株主は、普通株主に比べて同数の株式につき10倍の議決権を有することとなり、より少ない数のB種類株式でより多くの議決権を有することが可能です。当社定款にはブレークスルー条項及びサンセット条項が定められていますが、ブレークスルー条項及びサンセット条項によりB種類株式の全部が普通株式に転換するのは、それぞれ、公開買付者が普通株式及びB種類株式の発行済株式総数の4分の3以上を所有することとなった場合及び株主意思確認手続(上記(1)(ⅴ)に記載)において3分の2以上の多数の株主が普通株式への転換に賛成した場合に限られます。よって、本スキームは、普通株主にとって利益となるような当社株式の買付けを妨げる可能性があります。

③ 普通株式を構成員とする種類株主総会の排除に関するリスク

 当社は、会社法第322条第1項各号に掲げる行為をする場合(法令又は定款に別段の定めがある場合を除きます。)であっても、普通株主を構成員とする種類株主総会の決議を要せず当該行為を行うことができるため、普通株主の意思が当社の意思決定に反映されない可能性があります。

 

④ B種類株式の転換に関するリスク

 B種類株式には普通株式を対価とする取得請求権及び取得条項が付されているため、今後、B種類株式が普通株式に転換することにより、上場している普通株式の発行済株式の数が増加し、普通株式の市場価格に影響を与える可能性があります。

 

5.その他のリスク

(1) 配当政策について

 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針です。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定通りに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。

 

(2) 資金繰り及び資金調達等に関するリスク

 当社グループでは、研究開発活動の進捗に伴い多額の研究開発費が先行して計上され、継続的な営業損失が生じております。今後も事業の進捗に伴って運転資金、研究開発投資、設備投資及びM&A等の資金需要の増加が予想されます。今後も継続的に財務基盤の強化を図ってまいりますが、収益確保または資金調達の状況によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) マイナスの利益剰余金を計上していることについて

 当社グループは、これまで研究開発活動を重点的に推進してきたことから、多額の研究開発費用が先行して計上され、マイナスの利益剰余金を計上しております。当社グループは、早期の黒字化を目指しており、その後も安定的な利益計上による強固な財務基盤の確立を目指しておりますが、当社グループの事業が計画通り進展せず、マイナスの利益剰余金が計画通りに解消できない可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 税務上の繰越欠損金について

 当社グループは研究開発型企業として先行的に開発投資を行ってきたため、本書提出日現在において、税務上の繰越欠損金を有しております。今後の税制改正により欠損金の繰越控除制度が見直され、欠損金の繰越控除制限が強化された場合、研究開発に投下した資本の一部を回収する機会を喪失する等、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 為替相場の変動について

 当社グループの連結決算においては、海外グループ会社決算を現地通貨から邦貨換算して当社の連結財務諸表に反映するため、為替変動による影響を受けるリスクがあります。従いまして、今後、大幅な為替変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

2【沿革】

 当社代表取締役社長である山海嘉之は、1980年代後半に人・ロボット・情報系を融合複合させた新しい学術領域である「サイバニクス」(※1)を構想し、1991年頃から医療分野での活用を目指しHAL®の原理に関する基礎研究に着手し、研究開発を一貫して推進してきました。その結果、サイバニクスの研究成果として世界初のサイボーグ型ロボット「ロボットスーツHAL®」(※2)が誕生しました。

 HALをはじめとする新領域「サイバニクス」の研究成果を広く社会に還元することを目的として、2004年6月にCYBERDYNE株式会社(※3)が設立されました。

年月

概要

2004年6月

茨城県つくば市において資本金1,000万円で医療・福祉・介護分野向けロボットスーツの開発、製造、販売を目的に、CYBERDYNE株式会社を設立

2005年11月

The 2005 World Technology Summit & Awards(2005年世界技術大賞), IT Hardware部門において大賞を受賞(※4)

2007年6月

CYBERDYNE株式会社、代表取締役社長山海嘉之及び筑波大学知的財産統括本部の三者が、「身体機能を拡張するロボットスーツHAL®」の開発で経済産業大臣賞を受賞

2009年1月

HAL®福祉用の初期モデルの製造販売を開始

2009年7月

サイボーグ型ロボット技術の発明(特許4178186号)が、全国発明表彰(※5)21世紀発明賞を受賞

2010年6月

HAL®福祉用の現行モデルの製造販売を開始

2012年12月

ISO13485(医療機器の品質マネジメントシステムの国際標準規格)を、世界初のロボット治療機器の設計開発・製造・販売業者として、認証取得(第三者認証機関:UL 認証番号:A18103)

2013年2月

HAL®福祉用が、世界で初めて生活支援ロボットの国際安全規格ISO/DIS13482の認証を取得(第三者認証機関:一般財団法人日本品質保証機構 認証番号:JQA-KC12624)

2013年4月

鈴鹿ロボケアセンター株式会社(現連結子会社)を三重県鈴鹿市に設立

2013年6月

HAL®医療用下肢タイプ(以下、「医療用HAL®」)が、世界初のロボット治療機器として、MDD(欧州医療機器指令)の適合性評価を受け、EU域内において医療機器として認証取得(第三者認証機関:TÜV Rheinland。認証番号DD 60085735 0001)

2013年7月

CEマーキング(※6)が表示された医療用HAL®を医療機器としてEU域内へ出荷開始

2013年8月

湘南ロボケアセンター株式会社(現連結子会社)を神奈川県藤沢市に設立

ドイツにCyberdyne Care Robotics GmbH(現連結子会社)を設立し、医療用HAL®を利用した脳神経筋疾患の患者に対するサイバニクス治療(※7)の事業を開始

DGUV(Deutsche Gesetzliche Unfallversicherung:ドイツ法的損害保険)が、医療用HAL®によるサイバニクス治療に、公的労災保険の適用を認可

2013年9月

大分ロボケアセンター株式会社(現連結子会社)を大分県別府市に設立

2014年3月

東京証券取引所マザーズに上場

2014年9月

HAL®腰タイプ 作業支援用の製造販売を開始

2014年11月

HAL®腰タイプ 作業支援用及びHAL®腰タイプ 介護支援用が、作業者及び介護者向けの装着型ロボットとしては世界で初めて生活支援ロボットの国際安全規格ISO13482:2014の認証を取得(第三者認証機関:一般財団法人日本品質保証機構 認証番号:JQA-KC14001及びJQA-KC14002)

2015年2月

HAL®自立支援用単関節タイプの製造販売を開始

HAL®腰タイプ 作業支援用及びHAL®腰タイプ 介護支援用が、欧州機械指令に適合し、作業者及び介護者向けの装着型ロボットとして世界初のCEマーキングを表示

2015年3月

HAL®腰タイプ 介護支援用の製造販売を開始

人工知能AI搭載型自動搬送ロボットの製造販売を開始

2015年10月

医療用HAL®(下肢タイプ)による対麻痺患者に対するサイバニクス治療について、ドイツのInEK(病院医療報酬制度協会)およびG-BA(ドイツ連邦合同委員会)に対して公的医療保険適用を申請

2015年11月

医療用HAL®(下肢タイプ)について、厚生労働省より医療機器として製造販売承認を取得

2016年1月

医療用HAL®(下肢タイプ)による神経・筋難病疾患に対するサイバニクス治療について、中央社会保険医療協議会総会において世界で初めて公的医療保険適用が決定

2016年8月

米国にCYBERDYNE USA Inc.(現連結子会社)を設立

2016年9月

医療用HAL®(下肢タイプ)による神経・筋難病疾患に対するサイバニクス治療について、ロボット治療として世界で初めての公的医療保険による診療が開始

医療用HAL®単脚モデルの脳卒中患者に対する医師主導治験が開始(治験調整事務局:筑波大学)

2017年2月

第3回日本ベンチャー大賞(※8)において内閣総理大臣賞を受賞

 

 

年月

概要

2017年8月

CYBERDYNE Omni Networks 株式会社(現持分法適用会社)を設立

2017年10月

HAL®腰タイプ 自立支援用の製造販売を開始

2017年12月

医療用HAL®(下肢タイプ)について、米国食品医薬品局(FDA)より医療機器承認を取得

2018年2月

米国にCYBERDYNE AND BROOKS, Inc.(現連結子会社)を設立

2018年3月

米国フロリダ州にBrooks Cybernic Treatment Centerを開設し、医療用HAL®によるサイバニクス治療を開始

次世代型清掃ロボット新モデルCL02の製造販売を開始

2018年7月

サイバニクス・エクセレンス・ジャパン1号投資事業有限責任組合 (CEJファンド)を設立

2018年9月

Cyin®福祉用の製造販売(一般販売)を開始

2018年11月

APAC(アジア太平洋)地域へのサイバニクス治療の展開を開始

2018年12月

心電脈波検査装置 VS-AS01について、厚生労働省より医療機器として製造販売承認を取得

 

事業展開に至る背景

 1970-80年代は、日本が産業用ロボットを国内外に展開し始めた時期ですが、現場の専門家の積極的なロボット導入への挑戦が原動力となり、ロボット技術は産業界を大きく変革する革新技術へと発展することとなりました。改良が続けられた「ロボット技術」と「現場での活用技術の開拓」によって、国産の産業用ロボットは1990年代半ばまで世界シェアの6割以上(一般社団法人日本ロボット工業会「世界の産業用ロボット稼働台数」より)を占めるまでに至りました。

 現在、先進各国は高齢化に直面していますが、そこには新産業創出の機会として、産業用ロボットが成し遂げた生産現場における革命と同様のパラダイムシフトが、医療・福祉・生活(職場環境含む)分野でおこる可能性があります。当社グループは、このような背景のもと、当該分野の人や社会の課題を解決するために「人支援分野での事業展開を通して新たなサイバニクス産業を創出すること」を目標としております。当社グループにおいては、我々の社会が直面する少子・超高齢社会の課題を解決する革新技術を創生しながら、その解決手法を産業化(新産業創出)し、その挑戦の過程で未来開拓型の人材育成を行う、という3本柱を同時展開するというスキームで事業を推進してまいります。

 

用語解説

※1.サイバニクス(Cybernics)

 サイバニクスとは、Cybernetics(人と機械の共通の情報処理理論、人工頭脳学), Mechatronics(機械電子工学), Informatics(情報学/IT)を中心に、脳・神経科学、行動科学、ロボット工学、IT、システム統合技術、生理学、心理学、哲学、倫理、法律、経営など、人・ロボット・情報系の融合複合分野を扱うことを目的として構築された新しい学術領域のことです。実問題は様々な課題が混在した複合課題であり、従来の縦割りの科学技術のみからのアプローチでの解決は極めて困難ですが、サイバニクスは人や社会の課題を総合的・複眼的に扱うことができるため、複合課題の解決に威力を発揮します。1987年から1989年にかけて、筑波大学の山海嘉之がサイバニクスの基本構想をまとめ、2007年には文部科学省を中心に最も強化する教育研究領域としても展開されてきました。

 

※2.ロボットスーツHAL®(ハル)

 人の身体機能を改善・補助・拡張・再生するために研究開発された世界初のサイボーグ型ロボットです。HAL®は、Hybrid Assistive Limb の略です。Hybridは「混在」を意味し、人とロボットの混在、随意制御系と自律制御系の混在などの意味が重ねられています。Assistiveは「支援」を意味し、Limbは「腕、脚などの四肢」を意味します。HAL®は、このような語源として構成されましたが、HAL®の原理を活用する関連機器に対してもHAL®という呼び方が使われることもあります。HAL®の研究開発に関しては、1991年から基礎研究が始まり、HAL®の原理づくりの段階から、医療用途を目指して研究開発を推進してまいりました。基礎技術が確立できてきた後、医学的効果効能を有する医療機器化に向けて、基礎研究開発、試作・評価、安全技術開発・安全評価技術開発、臨床研究・臨床評価、国際連携、標準化、治験、保険適用に至る様々な取り組みが行われてきました。下肢タイプの医療用、福祉用、腰タイプの介護支援用、作業支援用、自立支援用、単関節タイプの自立支援用など、様々な種類のHAL®が展開されています。

 

※3.CYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社

 新領域「Cybernics(サイバニクス)」を駆使した革新技術と力を意味するDyne(ギリシア語に由来)を組み合わせ、サイバニクスにより生み出される力、という意味を込めてCYBERDYNEと命名しました。

 

※4. The World Technology Summit & Awards

 タイム誌、フォーチュン、CNNによって2000年から開催されており、各分野において「長期にわたって最も優れた価値をもたらし得る」革新的な取組みを行った個人や企業を称えるものです。

※5.全国発明表彰

 大正8年、日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に始まり、以来、日本を代表する幾多の研究者、科学者の功績を顕彰するものです。自動車やIT等の分野も含め全ての分野の中から著しく優秀と認められ、最高の特許との評価を受け常陸宮殿下から表彰を賜りました。

 

※6.CEマーキング

 欧州連合(EU)地域に販売される指定の製品に貼付を義務づけられる基準適合マークのことです。CEマーキング表示のある製品は、EU域内の自由な販売・流通が保証されます。医療用HAL®は、MDD(欧州医療機器指令)の適合性評価を受け、EUにおいて医療機器としてCEマーキングを表示しております。

 

※7.サイバニクス治療(Cybernic Treatment)

 サイバニクス治療は、サイバニクス技術を駆使して研究開発されたHAL®等により実現される「機能再生医療」であり、脳・神経・筋系の機能改善・機能再生を促進する革新的治療技術です*。HAL®は人の脳神経系からの運動意思情報で動作し、筋紡錘などの感覚神経を賦活化させることで脳神経系と筋骨格系の間での神経情報伝達ループを構成し、インタラクティブなバイオフィードバックを成立させます。これにより、機能障害を有し運動に必要な筋力の発揮が難しい患者であっても、脳・神経・筋系に過剰な負担をかけることなく脳からの運動意思と同期した実際の運動を何度も繰り返し実現させることができるため、機能改善・機能再生の促進が可能となります。患者の神経情報や運動情報等に関するHAL®の各種パラメータの調整機能によって、医師は患者の脳神経系と筋骨格系の神経情報伝達ループを適切に回すことができるよう治療的に介入することができるようになります。

 HAL®による治療は、日本において薬事承認され診療報酬上の新しい治療技術として保険収載されており、各種リハビリテーションとは区別される「治療処置」となります。

 

 *サイバニクス治療は、医療用HAL®に限らずサイバニクス技術を駆使した様々な形態のメディカルサイバニックシステム(サイバニックインタフェース/サイバニックデバイス等)によっても実施可能です。

 

※8.日本ベンチャー大賞

 経済産業省などが主催する、若者などのロールモデルとなるような、インパクトのある新事業を創出した起業家やベンチャー企業を表彰し称える制度です。当社が受賞した「内閣総理大臣賞」は、事業の新規性や革新性、グローバル市場への進出や社会課題の解決といった事業のビジョンなどに関し、最も評価の高いベンチャー企業に対して付与されるものです。

 

 

(5)【所有者別状況】

普通株式

 

 

 

 

 

 

 

2019年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満

株式の

状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人

その他

個人以外

個人

株主数(人)

16

58

507

212

116

89,911

90,820

所有株式数

(単元)

87,822

20,571

321,299

172,494

1,010

770,922

1,374,118

34,009

所有株式数の割合(%)

6.39

1.50

23.38

12.55

0.08

56.10

100

(注)1.山海嘉之は普通株式及びB種類株式を保有しております。

2.自己株式138株は、「個人その他」に1単元、「単元未満株式の状況」に38株含まれております。

 

B種類株式

 

 

 

 

 

 

 

2019年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数10株)

単元未満

株式の

状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人

その他

個人以外

個人

株主数(人)

2

1

3

所有株式数

(単元)

400

7,769,600

7,770,000

所有株式数の割合(%)

0.01

99.99

100

3【配当政策】

 当社グループは、HAL®を中心としたサイバニクス技術を用いた製品及びサービスへの先行投資の段階にあり、研究開発活動を継続的に実施していく必要があります。また、財務体質の強化及び事業拡大のために当面は内部留保の充実に努める方針です。しかしながら、株主に対する利益還元は重要な経営課題として認識しており、将来は経営成績及び財政状態を勘案しながら、利益配当も検討する所存です。

 なお、当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款に定めております。

 これらの配当の決定機関としては、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会となっております。

 

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性11名 女性0名  (役員のうち女性の比率0%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役社長

山海 嘉之

1958年6月24日

 

1987年3月

工学博士(筑波大学)

2003年7月

筑波大学機能工学系教授

2004年4月

筑波大学システム情報系 教授(現任)

2004年6月

当社設立、取締役

2006年2月

当社代表取締役社長(現任)

2009年9月

筑波大学サイバニクス研究センター長

2010年3月

内閣府 FIRST 研究統括

2014年6月

内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)プログラムマネージャー

2017年10月

筑波大学サイバニクス研究センター研究統括(現任)

 

(注)4

(普通株式)

3,042,000

(B種類株式)

77,696,000

取締役

コーポレート部門責任者

宇賀 伸二

1970年2月15日

 

1994年4月

株式会社トーメン(現 豊田通商株式会社)入社

2001年10月

中央青山監査法人入所

2005年10月

プライスウォーターハウスクーパース上海事務所(駐在)

2007年6月

リッジウェイキャピタルパートナーズ入社

2008年9月

当社入社 財務経理グループ長(財務経理部長)

2009年2月

当社取締役(現任)

2013年4月

鈴鹿ロボケアセンター株式会社監査役(現任)

2013年7月

湘南ロボケアセンター株式会社監査役(現任)

2013年8月

Cyberdyne Care Robotics GmbH

Managing director(現任)

2013年9月

大分ロボケアセンター株式会社監査役(現任)

2014年1月

当社コーポレート部門責任者(現任)

 

(注)4

(普通株式)

60,000

 

取締役

営業部門責任者

安永 好宏

1974年11月14日

 

1997年4月

株式会社武富士入社

2002年7月

タイコヘルスケアジャパン株式会社入社

2006年10月

オン・セミコンダクターテクノロジー株式会社入社

2008年4月

当社入社 経営管理部長

2013年1月

営業部門責任者(現任)

2013年4月

鈴鹿ロボケアセンター株式会社代表取締役(現任)

2013年9月

大分ロボケアセンター株式会社代表取締役(現任)

2017年11月

SUMS株式会社社外取締役(現任)

2018年4月

湘南ロボケアセンター株式会社代表取締役(現任)

2019年2月

岡山ロボケアセンター株式会社社外取締役(現任)

2019年6月

当社取締役(現任)

 

(注)4

(普通株式)

8,000

 

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

取締役

河本 浩明

1974年8月25日

 

2004年6月

当社設立代表取締役

2005年5月

当社代表取締役

2005年8月

財団法人医療機器センター研究員

2006年2月

当社取締役(現任)

2015年4月

筑波大学システム情報系 准教授(現任)

 

(注)4

(普通株式)

14,000

 

取締役

(独立役員)

中田 金一

1962年5月12日

 

1989年7月

日本大学医学部勤務

1996年10月

日本人工臓器学会評議委員

1996年11月

博士(医学)取得

2003年3月

医用電磁駆動システム産業促進共同委員

2003年10月

日本大学医学部講師(現任)

2008年3月

日本冠動脈外科学会評議委員

2008年6月

当社取締役(現任)

 

(注)4

 

取締役

(独立役員)

吉田 和正

1958年8月20日

 

1984年10月

Intel Corporation入社

2003年6月

インテル株式会社 代表取締役社長

2004年12月

Intel Corporation

セールス&マーケティング統轄本部 副社長

2012年6月

オンキヨー株式会社取締役(現任)

2013年6月

当社取締役(現任)

2014年6月

TDK株式会社取締役(現任)

2015年6月

株式会社豆蔵ホールディングス取締役(現任)

2016年7月

フリービット株式会社取締役(現任)

2017年12月

株式会社マイナビ取締役(現任)

 

(注)4

(普通株式)

60,000

 

取締役

(独立役員)

今井 光

1949年7月23日

 

1974年4月

山一證券株式会社入社

1986年1月

モルガン・スタンレー證券株式会社入社

1993年4月

メリルリンチ證券株式会社入社

1999年1月

メリルリンチ日本證券株式会社副会長

2007年11月

株式会社レコフ取締役副社長

2008年4月

同代表取締役社長

2012年4月

オリンパス株式会社取締役

2015年6月

当社取締役(現任)

2016年6月

大平洋金属株式会社取締役(現任)

2016年12月

株式会社スリーダム取締役会長(現任)

2019年1月

社団医療法人啓愛会会長(現任)

 

(注)4

 

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

常勤監査役

(独立役員)

藤谷 豊

1953年4月1日

 

1975年4月

株式会社三菱銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)入行

2005年1月

有限責任あずさ監査法人入所

2011年6月

当社監査役(現任)

 

(注)5

 

監査役

ケース・

フェレコープ

1956年5月4日

 

1981年5月

ロッテルダム地方裁判所及びアムステルダム地方裁判所において弁護士登録

1992年5月

日本における外国法事務弁護士資格登録

2003年5月

アレン アンド オーベリー外国法事務弁護士事務所マネージングパートナー

2005年10月

英国イングランド&ウェールズ弁護士資格取得

2007年6月

当社監査役(現任)

 

(注)5

 

監査役

岡村 憲一郎

1971年8月18日

 

1994年4月

中央監査法人入所

2007年2月

株式会社BizNext代表取締役(現 かえで会計アドバイザリー株式会社)(現任)

2009年9月

株式会社東京国際会計代表取締役(現任)

2011年6月

税理士法人赤坂綜合会計事務所代表社員(現 かえで税理士法人)(現任)

2011年6月

当社監査役(現任)

2015年6月

SGホールディングス株式会社監査役(現任)

2016年6月

兼松サステック株式会社取締役(監査等委員)

 

(注)5

 

監査役

川俣 和朗

1953年4月11日

 

1976年3月

株式会社関東銀行(現 株式会社筑波銀行)入行

2008年4月

株式会社関東つくば銀行(現 株式会社筑波銀行)

執行役員監査部長

2009年6月

同監査役

2010年3月

株式会社筑波銀行取締役人事部長

2012年6月

同常務取締役人事部長

2013年6月

筑波ビジネスサービス株式会社代表取締役社長

2019年6月

当社監査役(現任)

 

(注)6

 

(普通株式)

3,184,000

(B種類株式)

77,696,000

(注)1.取締役中田金一、吉田和正及び今井光は社外取締役です。

2.監査役藤谷豊、ケース・フェレコープ、岡村憲一郎及び川俣和朗は社外監査役です。

3.取締役中田金一、吉田和正及び今井光並びに監査役藤谷豊は、東京証券取引所有価証券上場規程第436条の2に定める独立役員としての要件及び当社における「社外役員の独立性に関する基準」を満たしていることから独立役員に指定し、同取引所に届け出ています。

4.取締役の任期は、2019年6月21日の定時株主総会終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。

5.監査役藤谷豊、ケース・フェレコープ及び岡村憲一郎の任期は、2017年6月23日の定時株主総会終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。

6.監査役川俣和朗の任期は、2019年6月21日の定時株主総会終結の時から2023年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。

 

② 社外役員の状況

 当社は社外取締役を3名、社外監査役を4名それぞれ選任しております。

 当社は社外取締役又は社外監査役の当社からの独立性に関する基準又は方針の内容を定めておりませんが、選任にあたっては、社外の視点を踏まえた実効的なコーポレート・ガバナンスの構築を目的に、経営者としての豊富な経験や研究・金融・会計・法律に関する高い見識等を参考にしております。

 当社では社外取締役及び社外監査役について、取締役の職務執行の監督を期待しております。

 社外取締役吉田和正氏は、企業経営に関する豊富な経験と幅広い知見を生かすとともに、グローバル経営の視点から経営全般にわたり取締役会において助言・提言を行っております。なお、同氏は本書提出日現在において、当社の株式60,000株を保有しておりますが、重要性はないものと判断しております。当社と同氏の間には、それ以外の人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はないものと判断しております。また、同氏はオンキヨー株式会社社外取締役、TDK株式会社社外取締役、株式会社豆蔵ホールディングス社外取締役、フリービット株式会社社外取締役、及び、株式会社マイナビ社外取締役を兼務しており、また過去においてインテル株式会社代表取締役社長及びIntel Corporation副社長であったことがありますが、当社とこれら7社との間には特別の人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はないものと判断しております。尚、その他の社外取締役及び社外監査役と当社との間においても、特別な人的関係、資本関係または取引関係その他利害関係はありません。

 社外取締役及び社外監査役による当社株式の保有は「① 役員一覧」の「所有株式数」欄に記載のとおりです。

 

 

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 当社の社外取締役は業務執行取締役等の職務の執行を監督し、当社の業務の執行を監督しております。社外監査役は、取締役の職務執行の監査、ならびに会計監査人の監督を行っています。社外監査役は、会計監査及び内部監査との相互連携を取った上で、その監査活動の状況を取締役会に定期的に報告する等により、取締役会の職務である取締役等の職務の執行の監督の一翼を担っています。

 

 

 

 

4【関係会社の状況】

2019年3月31日現在

 

名称

所在

資本金

主要な事業の内容

議決権の

所有

(又は

被所有)

割合

(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

(海外)

 

 

 

 

 

Cyberdyne Care

Robotics GmbH

ドイツNRW州

ボーフム市

25,000

EUR

HAL®を利用した

機能改善治療サービス、

HAL®の外販

75.1

HAL®の賃貸借、

資金の貸付、

役員の兼任 有

CYBERDYNE USA Inc.

アメリカ

合衆国

ワシントン州、

フロリダ州

100,000

米ドル

米国における当社事業の統括・推進

100.0

 

役員の兼任 有

 

CYBERDYNE & BROOKS, Inc.

アメリカ

合衆国

フロリダ州

300,000

米ドル

HAL®を利用した

機能改善治療サービス、

HAL®の外販

66.7

HAL®の賃貸借、

役員の兼任 有

(国内)

 

 

 

 

 

鈴鹿ロボケアセンター

株式会社

三重県

鈴鹿市

3百万円

HAL®を活用した

トレーニング事業

100.0

HAL®の賃貸借、

資金の貸付、

役員の兼任 有

湘南ロボケアセンター

株式会社

神奈川県

藤沢市

3百万円

HAL®を活用した

トレーニング事業

100.0

HAL®の賃貸借、

資金の貸付、

役員の兼任 有

大分ロボケアセンター

株式会社

大分県

別府市

3百万円

HAL®を利用した

トレーニング事業

100.0

HAL®の賃貸借、

資金の貸付、

役員の兼任 有

CEJキャピタル株式会社

茨城県

つくば市

10百万円

サイバニクス・エクセレンス・ジャパン1号投資事業有限責任組合の管理・運営

60.00

 

役員の兼任 有

 

サイバニクス・エクセレンス・ジャパン1号投資事業有限責任組合

(注)2.

東京都

渋谷区

990百万円

サイバニクス産業の創出を目的とした投資ファンド関連事業

30.91

(0.61)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他5社

 

 

 

 

 

 

 

名称

所在

資本金

主要な事業の内容

議決権の

所有

(又は

被所有)

割合

(%)

関係内容

(持分法適用会社)

 

 

 

 

 

CYBERDYNE Omni Networks

株式会社

茨城県

つくば市

160百万円

サイバニクス分野

における IoH/IoT に

関する通信事業、通信デバイス提供、及び

これに関連する

サービス事業

49.0

役員の兼任 有

株式会社志成データム

東京都

町田市

100百万円

医療用電子血圧計等

の設計・開発・製造

31.6

役員の兼任 無

 

(注)1. 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

2. 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。

【製造原価明細書】

 

 

前事業年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

区分

注記

番号

金額(百万円)

構成比

(%)

金額(百万円)

構成比

(%)

Ⅰ 材料費

 

258

75.7

470

84.8

Ⅱ 労務費

 

58

17.1

53

9.6

Ⅲ 経費

※1

25

7.2

31

5.6

当期総製造費用

 

341

100.0

554

100.0

仕掛品期首たな卸高

 

10

 

12

 

合計

 

351

 

566

 

仕掛品期末たな卸高

 

12

 

25

 

他勘定振替高

※2

238

 

344

 

当期製品製造原価

 

101

 

196

 

 

 原価計算の方法は、個別原価計算による標準原価計算を採用しております。原価差額は期末において製品、仕掛品、売上原価および固定資産等に配賦しております。

 

(注) ※1 主な内訳は、次のとおりです。

項目

前事業年度(百万円)

当事業年度(百万円)

減価償却費

6

7

旅費交通費

4

6

地代家賃

3

3

外注加工費

3

3

 

※2 他勘定振替高の内容は、次のとおりです。

項目

前事業年度(百万円)

当事業年度(百万円)

有形固定資産

123

243

その他

116

101

238

344

 

 

※1 その他の販売費及び一般管理費の主なもののうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、以下のとおりです。

 

 前事業年度

(自 2017年4月1日

  至 2018年3月31日)

 当事業年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

給与手当

239百万円

245百万円

減価償却費

122 〃

121 〃

研究開発費

843 〃

1,002 〃

租税公課

259 〃

291 〃

 

おおよその割合

 

 

販売費

17.8 %

18.2 %

一般管理費

82.2 〃

81.8 〃

1【設備投資等の概要】

 当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別の設備投資等の概要を記載しておりません。

 設備投資については、管理機能の強化、研究開発機能の充実などを目的とした設備投資を継続的に実施しております。

 当連結会計年度の設備投資は総額789百万円であり、その主なものは、茨城県つくば市の土地取得のため代金の一部を支出したものです。

 なお、重要な設備の除却及び売却はありません。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値109,594 百万円
純有利子負債-10,024 百万円
EBITDA・会予- 百万円
株数(自己株控除後)215,141,371 株
設備投資額- 百万円
減価償却費436 百万円
のれん償却費- 百万円
研究開発費- 百万円
代表者代表取締役社長  山海 嘉之
資本金26,745 百万円
住所茨城県つくば市学園南二丁目2番地1
電話番号029-869-9981

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