1年高値973 円
1年安値656 円
出来高802 千株
市場東証1
業種証券、商品先物取引業
会計日本
EV/EBITDAN/A
PBR2.8 倍
PSR・会予N/A
ROA0.7 %
ROIC2.7 %
β0.81
決算3月末
設立日1931/3
上場日2001/8/1
配当・会予0 円
配当性向188.4 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・実績:-8.5 %
利益(百万円)
営利5y CAGR・実績:-20.0 %
純利5y CAGR・実績:-19.7 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

3 【事業の内容】

当社は、個人投資家を対象とした株式ブローキング事業を主たる事業とし、オンライン証券取引サービスを提供しております。具体的には、株式及び先物・オプションの委託売買業務、引受け並びに募集及び売出しの取扱、投資信託の販売、FX(外国為替証拠金取引)等のサービスを提供しております。なお、当社はオンライン証券取引サービスの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、当社はオンライン証券取引サービスの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2020年3月31日)現在において当社が判断したものです。

 

(1) 経営成績の状況及び分析

当事業年度の国内株式市場は、期首に21,500円台で取引を開始した日経平均株価が、米国の良好な経済指標や原油価格の上昇を受けて堅調に推移した後、5月に入ると、米政府が中国に対する制裁関税の引き上げを表明したことから下落に転じました。その後、米利下げ観測の高まりなどを背景に株価は一時的に回復しましたが、8月には米国が中国への追加関税の実施を表明したことなどを受けて再び下落し20,500円前後で推移しました。9月に入ると、米中閣僚級協議が再開するとの発表や、ECBやFRBによる金融緩和政策の決定を受けて株価は上昇を開始し、9月中旬に22,000円を回復しました。その後も、米中交渉の進展期待や英国の合意なきEU離脱に対するリスクの後退等を背景に株価は上昇基調となり、12月中旬には2018年10月以来となる24,000円台まで上昇しました。しかし、1月下旬以降、中国で発生した新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への影響が懸念され、株価は下落する展開となりました。2月下旬には、欧米での感染拡大を受けて、世界経済悪化への警戒感が一段と強まったことを背景に株価は大幅に下落し、3月中旬には一時16,500円を下回りました。その後は日銀によるETFの買い入れ金額の拡大や米国の大型経済対策への期待などから反発したものの、3月末の日経平均株価は18,917円で取引を終えました。

このような市場環境の中で、二市場(東京、名古屋の各証券取引所)合計の株式等売買代金は、前事業年度と比較して9%減少しました。当社の主たる顧客層である個人投資家についても、相場の先行きが不透明となるなか積極的な売買が手控えられるなど、二市場全体における個人の株式等委託売買代金も、同8%減少しました。その結果、二市場における個人の株式等委託売買代金の割合は18%と、前事業年度とほぼ同様の水準となりました。また、当社の株式等委託売買代金についても低調に推移し、同11%の減少となりました。

当事業年度における当社の取組みとしては、株式取引について、手数料及び金利等の改定を行い、少額投資における無料枠の拡大、デイトレード専用の信用取引サービス「一日信用取引」における金利・貸株料の引き下げ等を実施しました。また、お客様向けウェブサイトの全面リニューアルや、貸株サービスの拡充、株式及び投資信託について、他社から当社へ移管する際に発生する移管手数料を当社が全額負担するサービスの提供開始など、サービスの拡充に努めました。投資信託については、販売手数料を完全無料としたほか、信託報酬の一部をお客様に現金で還元する日本初のサービス「投信毎月現金還元サービス」の開始を発表し、投資信託の購入・保有に伴うお客様のコスト負担削減に取り組みました。また、先物取引について、取引手数料を業界最低水準へ引き下げたほか、FXについては、サービスの全面的なリニューアルを行い、パソコン及びスマートフォンの取引チャネルを刷新すると共に、取引通貨ペアの拡大、取引通貨単位の引き下げを実施するなど、サービスの拡充に努めました。

以上を背景に、当事業年度においては、株式等委託売買代金の減少等により受入手数料が13,490百万円(対前事業年度比10.0%減)となりました。また、信用取引平均買残高の減少等により金融収支も同21.1%減の7,734百万円となりました。

この結果、営業収益は24,150百万円(同11.6%減)、純営業収益は22,345百万円(同14.1%減)となりました。また、営業利益は8,909百万円(同33.8%減)、経常利益は9,016百万円(同33.7%減)、当期純利益は6,136百万円(同35.8%減)となりました。前事業年度と比較して、営業収益、純営業収益、営業利益、経常利益、当期純利益は大幅な減少となりました。なお、オンライン証券という当社の業態の性質もあり、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う業績への重要な影響はありませんでした。

収益・費用の主な項目については以下の通りです。

 

(受入手数料)

受入手数料は13,490百万円(同10.0%減)となりました。そのうち、委託手数料は12,850百万円(同10.0%減)となりました。これは主として、株式等委託売買代金が同11%減となったことによるものです。

 

(トレーディング損益)

トレーディング損益は、主としてFX取引のトレーディング益により、1,120百万円の利益となりました。

 

(金融収支)

金融収益から金融費用を差し引いた金融収支は7,734百万円(同21.1%減)となりました。これは主として、信用取引平均買残高の減少によるものです。

 

(販売費・一般管理費)

販売費・一般管理費は、同7.1%増の13,436百万円となりました。これは主として、事務委託費の増加による事務費の増加(同15.2%増)、データセンター関連保守料の増加に伴う不動産関係費の増加(同30.3%増)、減価償却費の増加(同13.7%増)によるものです。また、取引関係費は、株式等委託売買代金の減少により取引所費が減少しているものの、プロモーション強化に伴い広告宣伝費が増加しているため、同3.6%増となりました。

 

(営業外損益)

営業外損益は合計で107百万円の利益となりました。これは主として、受取配当金121百万円によるものです。

 

(特別損益)

特別損益は合計で173百万円の損失となりました。これは主として、投資有価証券評価損160百万円を計上したことによるものです。

 

なお、当社は、株主資本コスト(8%)を上回るROE(自己資本当期純利益率)を中長期的に達成することを経営目標としておりますが、当事業年度のROEは、株式等委託売買代金の減少や信用取引平均買残高の減少等を背景に7.0%となりました。上記の目標値は達成しておりませんが、今後も引き続き中長期的な資本効率の向上に努めてまいります。

 

(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の主たる事業は、個人投資家向けの株式等委託売買業務であり、収入項目としては受入手数料、とりわけ株式等売買に関する委託手数料が当社の業績に重要な影響を及ぼします。また、主として信用取引に起因する金融収益についても当社の業績に重要な影響を及ぼす要因となります。しかしながら、その水準はともに株式市場の相場環境に大きく左右されます。

 

(3) 財政状態の状況及び分析

当事業年度末の資産合計は、対前事業年度末比1.8%増の708,314百万円となりました。これは主として、信用取引貸付金が同20.5%減の154,302百万円となる一方で、預り金や受入保証金等の増加に伴い預託金が同5.8%増の449,312百万円となった他、現金・預金が同45.4%増の52,501百万円、有価証券担保貸付金が同122.9%増の21,188百万円となったことによるものです。

負債合計は、同4.8%増の628,029百万円となりました。これは主として、預り金が同13.1%増の270,003百万円となったことによるものです。なお、信用取引貸付金の減少に伴い、短期借入金が同19.3%減の78,900百万円となりました。

純資産合計は、同16.9%減の80,285百万円となりました。当事業年度においては、創業100周年記念配当を含む2019年3月期期末配当金及び2020年3月期中間配当金計22,472百万円を計上する一方、当期純利益6,136百万円を計上しております。

 

当社の主な資産は、顧客からの預り金や受入保証金等を信託銀行に預託した顧客分別金信託(預託金に含まれます)と、信用取引貸付金を中心とする信用取引資産です。一方、信用取引貸付金に充当することを目的として、短期借入金等による調達を行っております。当社の主な負債は、預り金、受入保証金及び短期借入金です。

 

当事業年度末において、預り金は同13.1%増の270,003百万円、受入保証金は同5.0%増の212,539百万円となりました。これに伴い、預託金は同5.8%増の449,312百万円となりました。また、信用取引貸付金が同20.5%減の154,302百万円となったことに伴い、短期借入金は同19.3%減の78,900百万円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況及び分析

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、60,195百万円のプラス(前事業年度は103,499百万円のプラス)となりました。これは、信用取引資産及び信用取引負債の増減と、立替金及び預り金の増減が主な要因です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、2,749百万円のマイナス(前事業年度は2,011百万円のマイナス)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出が主な要因です。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、41,209百万円のマイナス(前事業年度は101,650百万円のマイナス)となりました。これは、配当金の支払及び短期借入金の純減少が主な要因です。

 

以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、55,345百万円(前事業年度末は39,108百万円)となりました。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社は、株式ブローキング事業の強化と商品・サービスの拡充を経営戦略として位置付けております。各事業年度において、オンライン証券取引サービスを継続的に提供するとともに、各種新サービスの追加や取引システムの能力強化あるいは改良等に必要なシステム投資を中心とする設備投資を継続的に行っており、このための成長資金を必要としております。一方で、日々の業務運営に手元資金を必要としておりますが、ともに当事業年度末現在では内部留保の範囲で十分カバーできる水準です。

手元資金は、株式等委託売買や株券貸借取引等に伴う決済の他、顧客への出金等に対応するために十分な水準を確保しておりますが、日々の決済等の状況により、必ずしもその水準は一定しません。

なお、複数の金融機関と当座貸越契約やコミットメントライン契約を締結することで、資金調達の安全性を確保しております。

 

当社が行う資金調達は、主として信用取引貸付金の増加に対応するものですが、経常的な信用取引貸付金の増減については、銀行等金融機関からの短期借入金の増減を中心に対応しております。信用取引貸付金の水準が大きく増加する場合に備えて、社債による資金調達を機動的に行えるよう発行登録も行っておりますが、当事業年度末現在においては、信用取引貸付金と内部留保の水準を踏まえ、資金調達の大部分はコール・マネーを含む短期借入金によっております。

なお、新型コロナウイルス感染拡大に伴う資金調達への重要な影響はありませんでした。

 

当社は、中長期的に株主資本コストを上回るROEを達成することを経営目標としており、株主還元は、株主資本コスト相当額以上を配当として実施する方針です。当事業年度末現在の株主資本コストは、資本資産評価モデルを参考に8%と想定していることから、経営目標として中長期的に8%を上回るROEを達成するとともに、配当政策として各期8%以上の純資産配当率(DOE)を実現することとしております。併せて、各期の配当性向については60%以上とすることとしております。

当社は当事業年度末現在で十分な水準の自己資本規制比率を維持しておりますが、株主還元の結果内部留保が増加する場合においては、信用取引貸付金の原資や設備投資資金等として有効に活用いたします。

 

(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表において見積りに基づき計上されている主な勘定科目としては、貸借対照表上の貸倒引当金と繰延税金資産があります。

貸倒引当金は、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権については個別債権の回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。一般債権の貸倒実績率は原則として過去三年間の実績をもとに算出しております。貸倒引当金の金額は、以後の各事業年度の信用取引に伴う立替金の発生や、個別債権の回収の状況等に応じて貸倒実績率や個別債権の回収可能性の判断が変化することで、増減する可能性があります。

繰延税金資産は、将来減算一時差異に係る金額について、その回収可能性を慎重に検討した上で計上しております。繰延税金資産の金額は、以後の各事業年度における将来減算一時差異の増減や、経営環境や将来減算一時差異の規模の変化に伴い回収可能性の判断が変化することで、増減する可能性があります。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う貸倒引当金と繰延税金資産の見積りへの重要な影響はありませんでした。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2020年3月31日)現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、「個人投資家にとって価値のある金融商品・サービスを提供することを通じて、お客様の豊かな人生をサポートすること」を企業理念として掲げ、「顧客中心主義」を組織共通の価値観としております。お客様の論理で考え、お客様の投資や資産形成をサポートするべく、個人投資家の様々なニーズを満たすための金融商品・サービスを提供することに努めます。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、限られた経営資源を有効活用することで、利益の最大化・株主価値の極大化を図ることを経営目標として掲げており、目標とする経営指標としては、資本の効率性(経営資源の有効活用度)を示すROE(自己資本当期純利益率)が最適と考えております。また、当社は、ROEを持続的な株主価値の創造に関わる重要な指標と位置付けており、中長期的に株主資本コスト(現状8%)を上回るROEを達成することを経営目標としております。
 当事業年度のROEは7.0%となり、株式等委託売買代金の減少等を背景に、前事業年度の9.8%から低下しました。上記の目標値を達成しておりませんが、今後も中長期的な資本効率の向上に努めます。
 

(3) 経営環境

当社は、経営資源をオンラインベースのブローキング事業に集中し、「選択と集中」を進めることにより、低コストで効率的なオペレーション体制を維持しております。その結果、当社の経常利益率は同業他社と比較して高い水準を維持しております。また、①オンライン証券会社のパイオニアとしてのブランド・知名度及びそれに基づく信頼性、②お得感のある分かりやすい手数料体系、③シンプルで使い勝手を追求した取引ツール、④店舗を有しないオペレーションの特殊性を踏まえて構築された充実のサポート体制を背景として、顧客からの安定した支持を受けていると考えております。
 株式のオンライン取引サービスは、1998年に当社が国内で初めて開始しました。それ以降、個人の株式等委託売買代金に占めるオンライン証券会社顧客の比率は年々上昇を続け、現在では9割程度を占めております。一方、個人の株式保有額に占めるオンライン証券会社顧客の割合は、未だ2割程度に留まっておりますが、その比率は年々拡大しております。対面型の証券会社からオンライン証券会社への株式資産の流入は継続しており、今後も、オンライン証券会社を通じた個人株式等委託売買代金の拡大余地があるものと考えます。
 オンライン証券業界においては、個人の株式等委託売買代金は当社を含む主要7社(当社、SBI証券、楽天証券、auカブコム証券、マネックス証券、GMOクリック証券、岡三オンライン証券)による寡占状態が続いており、個人の株式等委託売買代金における各社のシェアは、取引手数料の水準に応じて固定化されつつあります。業界における取引手数料は、最低水準にまで低下しているため、この数年、顧客の争奪に係る取引手数料の引き下げ競争は落ちついておりました。しかし、2019年9月下旬以降、米国のオンライン証券業界において、大手各社が株式委託手数料の全面無料化に踏み切ったことを受けて、日本のオンライン証券業界においても、株式委託手数料の一部を無料とする動きや、既に無料としている取引の対象を拡大する動き等が広がりました。ただし、米国のオンライン証券会社とは事業環境や収益構造が大きく異なることから、日本では、信用取引金利の引き上げを組み合わせた信用取引手数料の無料化や収益への影響が小さい部分的な手数料の引き下げに留まっております。このような動きを受けて、競合各社においては、収益構造の見直しを掲げており、FX(外国為替証拠金取引)・投資信託、ホールセール事業、運用業等への事業拡大に注力するとともに、預かり資産からの収益拡大に向けたサービスの強化を図るなど、株式委託手数料の収益に対する依存度を低下させるべく、これまで以上の収益源の多様化が進められるものと考えます。
 業界における新たな潮流としては、近年、異業種やフィンテックベンチャーによる新規参入が相次いでおります。現在のオンライン証券会社のビジネスモデルは、口座数ベースでは幅広い顧客基盤を有しているように見えるものの、取引頻度が高い一部の顧客に収益の大半を依存している状況にあります。新規参入の動きは、顧客ひとりひとりの資産規模は小さいながらも、数多くの顧客にアプローチすることで収益をあげるという、ロングテールのビジネスモデルを目指すものです。こうした新たなビジネスモデルへの挑戦は、新規参入業者に限らず、当社のような既存証券会社も含めた業界全体として取り組まれている共通の課題となっています。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響につきましては、顧客と対面せずにオンラインで取引を受注し、顧客の問合せは全て電話やネットを通じて対応するというオンライン証券事業の特性から、経営環境等に与える影響は限定的です。一方で、株式市場、外国為替市場の相場が大きく変動した結果、投資を活発化する個人投資家や新たに投資を始める個人投資家も多く、オンライン証券における取引金額、新規口座開設数は大きく増加しました。また、個人投資家向けの情報提供についても、動画、オンラインセミナーなどを通じたものが増えており、新型コロナウイルス感染症が収束しても、オンライン中心のコミュニケーションに慣れた消費者が増え、この傾向がさらに加速化していくものと考えます。

 

(4) 中長期的な会社の経営戦略

(a)株式ブローキング業務の強化

当社は、オンラインベースの株式ブローキング事業をコア事業として注力しております。オンライン証券業界における個人の株式等委託売買代金シェアを維持・拡大するため、今後も顧客満足度の向上に資する付加価値の高い商品・サービスの開発・提供に取り組み、顧客基盤の強化を図ります。
 当事業年度においては、株式取引にかかる手数料及び金利等の改定を行い、少額投資における無料枠の拡大、デイトレード専用の信用取引サービス「一日信用取引」における金利・貸株料の引き下げ等を実施したほか、お客様向けウェブサイトの全面リニューアルや、トレーディング・ツール「ネットストック・ハイスピード」の機能改善など、取引の利便性向上に努めました。また、貸株サービスの拡充を行い、顧客が信用取引の担保としている株式(代用有価証券)を活用して貸株金利を受け取ることができるサービスを開始しました。
 

 

(b)商品・サービスの拡充

当社の主たる収益源である株式ブローキング事業は、取引頻度が高い一部の顧客に依存しており、その結果、株式市況と業績との連動性が高い状況にあります。長期的な事業環境の変化に対応するためには、業容の広がりが不可欠となっており、低コストで効率的なオペレーション体制を維持しつつ、オンラインベースでの商品・サービスの拡充を積極的に進める方針です。また、当社にはない技術やノウハウを必要とする事業については、フィンテックベンチャー等の外部企業との提携を積極的に進める方針です。
 具体的には、2016年11月より開始した投資信託事業について、継続的にサービスの拡充及び預かり資産残高の拡大に取り組んでおります。当事業年度においては、取り扱う全ての投資信託の販売手数料を完全無料としたほか、信託報酬の一部をお客様に現金で還元する日本初のサービス「投信毎月現金還元サービス」の開始を発表し、投資信託の購入・保有に伴うお客様のコスト負担削減に取り組みました。また、投資信託を他社から当社へ移管する際に発生する移管手数料を当社が全額負担するサービスを開始し、他社からの顧客獲得に注力しました。投資信託事業への取り組みは、将来的なアセットサービス拡大に向けた布石と考えております。
 またFX事業について、2017年5月に事業モデルを全面的に見直し、顧客の注文を全てカバーするブローキング・モデルから、当社が自己ポジションを持ちながら、直接インターバンク市場へアクセスしてカバー取引を行うトレーディング・モデルへ転換しました。それ以降、カバーコストを削減し、収益性を大幅に改善しました。当事業年度においては、サービスの全面的なリニューアルを行い、パソコン及びスマートフォンの取引チャネルを刷新すると共に、取引通貨ペアの拡大、取引通貨単位の引き下げ等を実施しました。今後も、取引規模の拡大に向けて、継続的に事業の強化を図ります。
 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(1)及び(4)に記載の、経営方針及び中長期経営戦略を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

 

(a)顧客基盤の拡大

当社を含むオンライン証券会社は、口座数ベースでは幅広い顧客基盤を有しているように見えますが、口座数全体に対する稼働口座数の比率は低く、取引頻度が高い一部の顧客に収益の大半を依存しております。そのため、顧客の裾野拡大に継続して取り組むことが今後の課題となっております。当事業年度においては、ウェブサイトで提供している投資情報コンテンツをリニューアルし、株主優待や投資信託に関する情報提供を強化するなど、投資初心者の方も手軽に利用できるウェブサイト作りや、投資初心者向けのセミナーの開催や各種イベントへの出展など、引き続き顧客の裾野拡大に取り組みました。
 他方、対面型の証券会社に預けられている個人投資家の金融資産は継続的にオンライン証券業界に流入し、個人株式保有額に占めるオンライン証券会社顧客の割合は年々拡大しております。そこで当社としては、取引頻度が高い顧客向けのトレーディングサービスとして株式、先物、FXを継続して強化するとともに、取引頻度は低いものの将来に向けて資産形成を目指す顧客に向けたアセットサービスである投資信託にも注力します。当事業年度にサービスを開始した移管手数料負担サービスや、開始を発表した投信毎月現金還元サービスを通じて、投資信託の分野においても、対面型の証券会社からオンライン証券会社への顧客及び資産の流入推進に取り組み、新たな顧客層の獲得を図ります。

 

 

(b)認知度の向上

当社のコアとなる顧客層は50歳以上の個人投資家であり、口座数全体の半数、顧客の預かり資産残高全体の8割近くを占めております。このような状況は、オンライン証券業界のみならず、個人向けの金融サービスを提供する業界全体に共通する傾向と考えております。一方、当社における新規口座開設者の内訳をみると、30代以下の顧客が全体の4割程度を占めており、若年層の流入もありますが、長期的な顧客層の維持・拡大のためには、特に現在の若年層における認知度の向上は重要な課題であり、継続的に当社のブランド・知名度の向上に取り組んでまいります。
 当事業年度においては、引き続き、就職、転職、結婚、出産、育児、定年といったライフイベントを迎える顧客層をターゲットとしたプロモーションを強化し、ライフイベントに応じた資産形成に役立つコンテンツを配信する特設サイトの開設や、広告動画の配信、SNSを活用したキャンペーン等を実施しました。また、新たな顧客層へアプローチするための取り組みとして、働く女性向けメディア『マイナビウーマン』や子育て情報メディア『KIDSNA(キズナ)』、家族向けフォトブック作成アプリ『ノハナ』と連携し、投資初心者向けの資産形成に関するコンテンツの配信等を行いました。
 

 

(c)取引システムの安定性の確保及び取引ツールの拡充

取引システムの安定性の確保は、オンライン証券会社の生命線です。顧客が安心して取引することができるよう、システム障害やサイバー攻撃、自然災害といった想定されるリスクへの対策を講じるとともに、取引量の増加に備えたキャパシティを確保し、取引システムの安定的な稼働に努めます。また、取引ツールについてもIT技術の進化・普及等を踏まえて拡充し、個人投資家の取引スタイルの変化に応じた取引環境の提供に努めます。
 当事業年度においては、株式取引についてお客様向けウェブサイトの全面リニューアルを実施し、より使いやすいデザインへの刷新や各種機能の拡充を行ったほか、FXについてパソコン及びスマートフォンの取引チャネルを刷新するなど、取引ツールの拡充に注力しました。また、顧客によるログイン時のセキュリティ強化を目的とした、電話番号認証による二段階認証サービスを導入しました。
 

 

(d)コンプライアンス体制の強化及び顧客サポート体制の充実

当社は、金融機関としての信頼性の維持・向上に資するコンプライアンス体制について、より一層の強化に努めます。また、商品・サービスの拡充に伴う業容拡大に対応するため、店舗を有しないオペレーションの特殊性を踏まえ、コールセンターを通じた顧客サポート体制についても更なる充実を図ります。
 当事業年度においては、AIを活用したチャットボットサービス「AIチャット」を導入し、ウェブサイトの利便性向上及びコールセンターの受付時間外である夜間や週末における顧客サポート体制の強化を行いました。サービス開始時点では、「各種手続き」、「税制・確定申告」、「口座開設」の3つのカテゴリーに関する問合せにAIが対応し、今後、対応可能なカテゴリーを拡大していく予定です。なお、当社のコールセンターは、第三者評価機関であるHDI-Japan(ヘルプデスク協会)が主催する「2019年度問合せ窓口格付け(証券業界)」において、最高評価の「三つ星」を9年連続で獲得しております。
 

 

(e)低コスト体制の維持

証券業の業績は、株式市場の動向に大きく左右されるため、当社の主たる収益源である株式等委託手数料収入や金利収入の振れ幅は比較的大きいといえます。また、業界における各種取引手数料は、最低水準にまで低下し、この数年、顧客の争奪に係る手数料引き下げ競争は落ちついておりましたが、米国のオンライン証券業界における株式委託手数料の全面無料化の動きを受けて、日本においても、株式委託手数料の一部を無料とする動きや、既に無料としている取引の対象を拡大する動き等が広がりました。また、異業種やフィンテックベンチャーによる新規参入が相次いでいることなどを踏まえると、再び価格競争が生じる可能性は否定できません。そのような中で継続的に利益を生み出すためには、低コスト体制の維持が不可欠であり、引き続きコスト管理について厳格に取り組みます。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2020年3月31日)現在において当社が判断したものです。

 

(1) 株式ブローキング事業への依存度が高いことについて

 当社は、経営資源をオンラインベースのブローキング事業に集中する戦略をとっており、コア事業である個人投資家向けの株式ブローキング事業が収益の大半を占めております。当社の主要な収益源は、株式等委託手数料収入及び信用取引顧客への資金の貸付け等から得られる金利収入であり、当事業年度の営業収益全体の約9割を占めています。今後、株式市況の低迷等により個人投資家の株式等委託売買代金や信用取引貸付残高が減少する場合や、競争環境の変化によって、当社の株式等委託売買代金及び信用取引顧客への貸付金額が減少する場合、あるいは、競争上、手数料や金利水準を引き下げることになった場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社は、コア事業である株式ブローキング事業を強化すると共に、投資信託事業やFX事業をはじめとするオンラインベースでの商品・サービスの拡充を積極的に進める方針ですが、対象分野における市場動向や他社との競争環境の変化により、必ずしも見込み通りに業容の拡大が進む保証はありません。

 

(2) 他の金融機関との競争について

当社は、個人投資家向けの株式ブローキング事業をコア事業としておりますが、同事業を行う競合他社には、当社に比べ、資金力、技術力、マーケティング力、サービス面、知名度、顧客基盤等において強みを持つ者が存在し、厳しい競争に晒されています。中でも、顧客獲得のため、より低価格の委託手数料を提示するオンライン証券会社が多数存在しております。また、昨年、米国のオンライン証券業界において、大手各社が株式委託手数料の全面無料化に踏み切ったことを受けて、オンライン証券各社において、株式委託手数料の一部を無料とする動きや、既に無料としている取引の対象を拡大する動き等が広がりました。その他、近年は、異業種やフィンテックベンチャーによる新規参入が相次ぎ、競争環境はこれまで以上に厳しくなることも想定されます。今後、他の金融機関との競争がさらに激化した場合には、当社の既存顧客の他社への流出、新規顧客獲得数の減少、顧客獲得に要する広告宣伝費の増加により、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 信用取引等に関するリスクについて

①信用取引が自己資本規制比率に及ぼす影響について

金融商品取引業者には、金融商品取引法、金融商品取引業等に関する内閣府令及び金融商品取引業者の市場リスク相当額、取引先リスク相当額及び基礎的リスク相当額の算出の基準等を定める金融庁告示(以下「金融庁告示」といいます。)に基づき、一定の自己資本規制比率の維持が求められています。自己資本規制比率とは、固定化されていない自己資本額の、保有する有価証券の価格の変動その他の理由により発生し得るリスク相当額に対する比率をいいます(金融商品取引法第46条の6)。
 金融商品取引業者は自己資本規制比率が120%を下回ることのないようにしなければなりませんが(同法同条第2項)、当社の自己資本規制比率は、2020年3月末現在、十分な水準を維持しております。
 金融庁告示により信用取引資産の2%が取引先リスク相当額とされており、信用取引残高の増大は、当社の取引先リスクを増大させることから、自己資本規制比率を引き下げる要因となります。今後、当社の信用取引残高が増加し続けた場合、自己資本規制比率を維持するためには、自己資本等の調達が必要となります。その際、当社が十分な自己資本等の調達が行えなかった場合、当社は顧客への信用供与を制限せざるを得なくなります。その場合には、当社の株式等委託手数料収入・金利収入において機会損失が発生する可能性があります。また、規制内容が改正され、取引先リスク等の算定方法が変更された場合、自己資本規制比率を引き下げる要因となり得ます。
 

 

②顧客に対する信用リスクについて

当社が収益の柱としている信用取引においては、顧客への信用供与が発生するため、市況の変動によっては顧客の信用リスクが顕在化する可能性があります。すなわち、顧客が信用取引等で損失を被った場合、または担保となっている代用有価証券の価値が下落した場合、顧客が預託する担保価値が十分なものでなくなり、顧客への信用取引貸付金を十分に回収できない可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 なお、株価指数先物取引、日経平均株価指数オプション取引(売建)及びFX(外国為替証拠金取引)においても、類似のリスクがあります。

 

③資金調達に係るリスクについて

当社は、信用取引貸付金の原資として、制度信用取引については、自己調達資金に加え証券金融会社からの借入を利用しておりますが、市況の変動により、証券金融会社に差入れた有価証券等の担保価値が低下した場合、追加の担保の差入れを求められることがあり、そのための借入等は当社が独自に行う必要があります。また、一般信用取引については、通常制度信用取引に比して証券金融会社からの資金の借入に制約があるため、現在は主に金融機関からの借入等により賄っておりますが、金融市場の動向、当社の経営状況あるいは当社の格付けの低下等によっては、適切な資金調達が行えない可能性があります。今後、調達費用の水準によっては当社の金融収支が悪化する可能性、あるいは必要資金の手当てができない場合、一般信用取引の利用を制限する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があるとともに、手数料収入・金利収入において機会損失が発生する可能性があります。
 また、金融機関からの借入金の返済等に際して、金融市場の動向、当社の経営状況あるいは当社の格付けの低下等によっては、借り換えあるいは新規の借入や社債の発行等による資金調達が適切な条件で行えない可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) システムリスクについて

顧客の取引に関する情報を、瞬時かつ大量に処理するオンライン株式委託売買業務にあっては、システムの安定稼動は重要な要素であり、システムに何らかの障害が発生し、機能不全に陥った場合には、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 これらのシステム障害は、ハードウエア、ソフトウエアの不具合及び人為的ミスによるものの他、アクセス数の突発的な増加、通信回線の障害、コンピュータウィルス、コンピュータ犯罪、災害等によっても生じ得るものであります。当社が利用しているシステムは、アクセス数の増加を見込んだ上で設計されている他、システムの二重化等想定される様々なリスクへの対策を講じておりますが、想定を大幅に上回る注文が集中した場合や、その他の要因によりシステムに被害または停止等の影響が生じる場合には、顧客からの注文を適切に処理することができなくなる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、システム障害が発生した場合、あるいはシステム障害時に当社が適切に対応できなかった場合には、当社が、監督官庁による処分を受ける可能性または損害賠償請求を含む何らかの責任を問われる可能性がある他、当社のシステム及びサポート体制に対する信頼が低下し、顧客離れが生じる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 なお、誤操作・誤処理等の人為的な要因による予期せざるシステム処理あるいは事務処理が発生あるいはそれらを適切に制御できない場合、システムの機能不全あるいはその処理に伴う損失が発生し、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 引受業務について

当社は、新規公開株式等の引受業務を行っておりますが、有価証券の引受けを行う際、当社に引受責任が生じるため、引受リスクが発生します。当社は、公募・売出残株が生じないよう慎重に引受金額等の決定を行っておりますが、当社が引き受けた有価証券を販売することができない場合、公募・売出残株の株価動向によっては、当社は損失を被る可能性があります。また、引受業務を行った企業に何らかの不祥事が発生した場合、当社に対する信頼が低下し、顧客離れが生じる可能性がある他、顧客より損害賠償請求等の責任を問われる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(6) 個人情報等の取扱いについて

顧客の個人情報及び個人番号の不正取得や改変等の被害を防止することは、当社が事業を行う上で重要であります。当社は個人情報等が不正に使用されないよう十分なセキュリティ対策や、社内の管理及び業務委託先に対する監督を行っておりますが、今後、個人情報等の漏洩等があった場合、損害賠償の請求や、監督官庁による処分を受ける可能性がある他、当社の信用が著しく低下する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、他の証券会社や電子商取引を行う企業のセキュリティや情報管理に対する信頼の低下が、インターネット、さらには、当社のシステムの信頼性の低下につながる可能性もあります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 外部事業者との契約について

当社は、様々な業務に関して、多くの外部事業者と契約を結んだ上で業務を委託しております。特に、当社の株式取引システムの運用・開発、ならびに、法定帳簿の作成及びデータ処理等バックオフィス関連業務を委託しているSCSK株式会社は、当社の重要な業務委託先であります。顧客に提供している自動更新型のトレーディングツールの運用、開発についても複数の外部事業者に委託しております。札幌センターにおける顧客問合せ対応業務については、トランスコスモス株式会社から労働者派遣を受けて運営しております。また、当社が顧客へ提供する企業情報・市況情報・株価情報は、株式会社QUICKをはじめとする情報提供業者からサービスの提供を受けております。

これらの外部事業者が、何らかの理由で当社へのサービスの提供を中断または停止する事態が生じ、当社が速やかに代替策を講じることができない場合、当社の業務に支障をきたす可能性があります。特に、SCSK株式会社との契約関係が維持できなくなった場合、または、同社のソフトウエア開発能力の低下等により、当社のシステムに問題が生じまたはそれが陳腐化し、顧客の信用を維持することができなくなった場合、当社あるいは第三者が新たに代替システムを構築する必要性が生じます。その際、速やかに適切な代替手段を講じることができない場合、当社は顧客へのサービスの提供を停止する可能性があり、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、外部事業者との契約の改定等により、外部事業者に支払う費用の増額を求められる可能性があり、その場合には同様に、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、外部事業者において法令・規則等に対する違反等があった場合、委託元である当社が監督官庁による処分を受ける可能性がある他、当社の信用が著しく低下する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) FX(外国為替証拠取引)について

当社は、顧客に対するFX(外国為替証拠金取引)サービスの提供とそれに伴う利益獲得を目的として、顧客との間で外国為替証拠金取引を行う一方、その為替変動リスクを制御するために、カウンターパーティーと外国為替証拠金取引を行っております。顧客との取引で発生したポジションにつき、カバー取引を行わない範囲については、ポジションを保有するリスクが発生するため、為替変動リスクに晒されておりますが、原則として、各営業日の取引終了時点における顧客のポジションについては、すべてカバーすることとしています。

当社は、外国為替証拠金取引に係るトレーディングに関して、リスク限度額を社内規程で定めるほか、社内規程等に基づき、原則として事前に設定されたアルゴリズムに基づくカバー取引・マリー取引・その他のディーリングを行うことで為替変動リスクの制御に努めております。

しかしながら、こうした当社の方針にも関わらず、予期せぬ為替相場の変動により、アルゴリズムにおける想定を超える為替損失が発生した場合、当社の財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

なお、カバー先に預託する保証金は当社の自己資金で充当しているため、当社はカバー先の信用リスクを負っております(顧客の証拠金は、自己の資金とは完全に区分して、信託銀行に預託しています)。今後の経済情勢等の変化により、カバー先の信用リスクが顕在化した場合には当社の財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 法令・規則等の改定による新たな規制の導入について

金融商品取引法、金融商品の販売等に関する法律、犯罪による収益の移転防止に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、個人情報の保護に関する法律、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、その他の法令・規則等の改定等により、当社が行っている業務に対し、新たな規制が導入された場合には、関係業務の収益性が低下する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 法令・規則等の遵守について

当社は、金融商品取引法、金融商品の販売等に関する法律、その他の法令・規則等に服しており、コンプライアンス体制の強化に努めておりますが、今後、法令・規則等に対する違反等があった場合、監督官庁による処分を受ける可能性がある他、当社の信用が著しく低下する可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社は、法令・規則等を遵守するよう、役職員等に対するコンプライアンスの徹底を図っておりますが、その対策が有効に機能せず、役職員等による不正や内部者取引等の金融商品取引法その他の法令・規則等に対する違反等があった場合、当社の信用の低下につながる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 自然災害等について

当社は、自然災害、火災、感染症の流行((12)もご参照ください。)等によって通常の事業運営が困難となった場合に備え、事業継続計画を策定し、関連マニュアルの整備、定期的な訓練等を実施しておりますが、地震等の自然災害、火災、長期間の停電、感染症の流行、国際紛争、テロ攻撃等が発生した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、当社は本社オフィス等の主要な事業所を首都圏に置いていることから、首都圏において自然災害等が発生した場合には、サービスの提供を停止する等の影響が生じる可能性があります。その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 新型コロナウイルス感染症について

2020年2月より本格化した国内における新型コロナウイルス感染の拡大については、国や地方自治体の方針に基づき、時差出勤や在宅勤務、オンライン会議を活用することで、従業員の事業所内外における他人との接触を抑制し、感染とその拡大の防止に努めております。具体的な対策は、2020年3月に事業継続計画に基づき設置した、本部長を代表取締役社長、メンバーを取締役で構成した対策本部が決定しております。しかしながら、業務の種類によっては必ずしも在宅勤務では対応できない場合があり、従業員が広範に感染し出社不能となった場合、業務の遅延や停止、顧客対応の著しい停滞を招く恐れがあり、その場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) その他

当事業年度末現在において、重要な訴訟等は発生しておりません。

 

 

2 【沿革】

当社は1918年5月、東京・日本橋において創業された松井房吉商店に始まり、1931年3月に法人組織に改組し、株式会社松井商店として設立され、今日に至っております。

 

年月

沿革

1931年 3月

株式会社松井商店設立

1947年12月

松井證券株式会社に商号変更

1948年 8月

証券業登録

1949年 4月

松井武が2代目代表取締役社長に就任
東京証券取引所(再開)の正会員(現、総合取引参加者)加入

1968年 4月

旧証券取引法による免許取得

1979年 1月

本社を東京都中央区日本橋一丁目20番7号に移転

1987年12月

松井正俊が3代目代表取締役社長に就任

1995年 6月

松井道夫が4代目代表取締役社長に就任(現任)

1996年 4月

株式保護預かり料の無料化を導入

1997年 2月

店頭登録株式の委託手数料の半額化を導入

1998年 5月

国内初の本格的インターネット取引「ネットストック」を開始
国内初のインターネットによる信用取引を開始
インターネットによる日経平均株価指数オプション取引「買建」の取扱開始

1998年12月

旧証券取引法第28条による証券業の登録

1999年10月

株式委託手数料完全自由化により、新しい委託手数料体系「ボックスレート」を導入

2000年 6月

松井証券株式会社に商号変更

2000年 9月

1日定額手数料制の新「ボックスレート」を導入

2001年 3月

名古屋証券取引所の特定正会員(現、総合取引参加者)加入

2001年 4月

FX(外国為替証拠金取引)サービス「NetFx」を開始

2001年 8月

当社株式を東京証券取引所市場第一部に上場(証券コード:8628)
信用取引最低保証金額の自主規制を撤廃

2001年12月

一橋大学大学院国際企業戦略研究科が主催する「第1回ポーター賞」を受賞

2002年 5月

「ネットストック」リニューアル
引受業務を開始

2002年 9月

預かり株券等に預株料を付与する「預株」制度を導入

2002年10月

外貨建MMFの取扱開始
未成年口座の受付開始

2002年11月

贈与支援サービスを導入

2003年 4月

株式・オプション取引を合わせた新「ボックスレート」を導入

2003年 7月

無期限信用取引を開始

2003年11月

「株券ゆうパック」サービスを導入

2004年 6月

本社を東京都千代田区麹町一丁目4番地に移転登記

2004年 7月

無期限信用取引「売建」の取扱開始

2005年 4月

日経平均株価指数先物取引・同オプション取引「売建」の取扱開始

2005年 7月

札幌にコールセンターを開設

2006年 4月

手数料体系(株式、先物・オプション)を幅広い投資家層に対応した料金体系に改定

2006年 7月

「日経225mini」の取扱開始

 

 

 

 

年月

沿革

2006年 9月

リアルタイム・トレーディングツール「ネットストック・ハイスピード」を導入

2007年11月

日経平均株価指数先物取引・同オプション取引におけるイブニング・セッションの取扱開始
資金の引き出しがリアルタイムで行える「即時出金サービス」を開始

2008年 2月

東京証券取引所の「上場会社表彰制度」において「第6回(2007年度(平成19年度))個人株主拡大表彰」を受賞

2009年 3月

スマートフォン向けリアルタイム投資情報アプリケーション「株touch」を導入

2011年 1月

株式取引における少額投資の手数料無料化

2011年11月

日経平均株価指数先物取引の手数料を主要ネット証券最安値水準に引き下げ

2013年 1月

信用取引の規制緩和にあわせて、デイトレード限定の信用取引「一日信用取引」を導入

2014年 3月

一日信用取引の「プレミアム空売りサービス」を開始

2015年 2月

デイトレード限定の先物取引「一日先物取引」を導入

2015年 5月

新たな顧客向けウェブサイト「ネットストック・スマート」を導入

2016年10月

松井証券ウェブサイトの全面リニューアルを実施

2016年11月

投資信託の取扱開始及びポートフォリオ提案サービス「投信工房」の提供開始

2018年 3月

株式取引における「夜間取引」を開始

2018年 5月

株式取引における価格改善サービス「ベストマッチ」の提供開始

2019年 4月

FXサービスのリニューアルを実施

2019年12月

投資信託の販売手数料を完全無料化

株式取引の少額投資における手数料無料枠の拡大

 

 

(5) 【所有者別状況】

(2020年3月31日現在)

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の
状況(株)

政府及び
地方公共団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

35

32

227

197

64

53,669

54,224

所有株式数
(単元)

451,041

57,900

1,252,404

84,452

368

746,187

2,592,352

29,502

所有株式数
の割合(%)

17.40

2.23

48.31

3.26

0.01

28.78

100.00

 

(注) 1 自己株式2,373,346株は「個人その他」に23,733単元、「単元未満株式の状況」に46株含まれております。また、自己株式2,373,346株は実質的な所有株式数と同数であります。

2 上記「その他の法人」には、証券保管振替機構名義の株式が4単元含まれております。

 

 

3 【配当政策】

当社は、株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けております。業績に応じた株主利益還元策の実施を基本方針とし、新たな成長に資する戦略的な投資による企業価値拡大の追求と併せて、株主の期待に応えます。配当政策については、業績、主たる業務である信用取引を支える最適な自己資本水準、戦略的な投資の環境等を総合的に勘案した上で、配当性向60%以上且つ純資産配当率(DOE)8%以上を基準に、毎期配当することを基本方針としております。
 当社は、期末配当は株主総会の決議事項、中間配当は取締役会の決議事項としております。また、取締役会の決議により毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
 当事業年度は1株当たり22.50円の中間配当を実施しておりますので、1株当たり22.50円の期末配当(予定)を合わせた年間の予定配当金額は1株当たり45.00円です。その結果、配当性向は188.4%、DOEは13.1%となり、基本方針に沿った水準となる予定です。なお、配当金額については、将来的な信用取引業務の急激な拡大にも対応可能、かつ十分な規模の自己資本が積みあがっていること等を勘案して決定しております。
 当事業年度については、当期純利益を上回る配当額となりましたが、各事業年度において、株主還元後も結果として内部留保金が増加する場合においては、それまでに蓄積された内部留保金と併せて、オンライン証券システム等への投資や信用取引業務を拡充するに当たり必要な運転資金(信用取引顧客への自己融資等)の原資として、有効に活用する方針です。
 なお、基準日が当事業年度(第104期)に属する剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(百万円)

1株当たり配当額(円)

2019年10月28日

取締役会決議

5,779

22.50

2020年 6月28日

(予定)定時株主総会(注)

5,780

22.50

 

(注)2020年3月31日を基準日とする期末配当であり、2020年6月28日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております。

 

 

(2) 【役員の状況】

① 役員一覧

(a) 2020年6月26日(有価証券報告書提出日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりであります。

男性11名 女性1名 (役員のうち女性の比率8%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(千株)

代表取締役
社長

松井 道夫

1953年3月22日生

1976年 3月

一橋大学経済学部卒業

1976年 4月

日本郵船株式会社入社

1987年 4月

当社入社

1988年12月

当社取締役就任

1990年10月

当社常務取締役就任営業本部長

1995年 6月

当社代表取締役社長就任(現任)

(注)3

4,429

専務取締役
営業推進部担当役員 兼 顧客サポート部担当役員

和里田 聰

1971年6月16日生

1994年 3月

一橋大学商学部卒業

1994年 4月

プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク入社

1998年 1月

リーマン・ブラザーズ証券会社入社

1999年 9月

UBS証券会社入社

2006年 4月

当社入社

2006年 5月

当社IR室長

2006年 6月

当社取締役就任IR室長 兼 事業法人担当役員

2011年 5月

当社常務取締役就任社長室長 兼 営業推進部長(営業開発部、RTGS事業部、顧客サポート部管掌)

2017年 6月

当社常務取締役営業推進部担当役員 兼 顧客サポート部担当役員(営業開発部管掌)

2019年 4月

当社専務取締役就任営業推進部担当役員 兼 顧客サポート部担当役員(現任)

(注)3

10

取締役
システム部担当役員

佐藤 邦彦

1971年2月5日生

1989年 3月

神奈川県立商業工業高等学校卒業

1989年 4月

山一證券株式会社入社

1998年 9月

当社入社

2004年 9月

当社システム部長

2006年 6月

当社取締役就任システム企画部長 兼 品質管理担当役員

2011年 5月

当社取締役システム部担当役員(現任)

(注)3

26

取締役
財務部長

鵜澤 慎一

1973年7月19日生

1996年 3月

東京大学農学部卒業

1996年 4月

新王子製紙株式会社入社

2000年 3月

東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了

2001年 8月

当社入社

2004年 5月

当社財務部長

2006年 6月

当社取締役就任財務部長 兼 危機管理担当役員

2007年 3月

一橋大学大学院国際企業戦略研究科専門職学位課程修了

2012年 4月

当社取締役財務部長(現任)

(注)3

38

取締役
コンプライアンス部長 兼 内部監査室担当役員

雑賀 基夫

1970年8月11日生

1993年 3月

大阪市立大学法学部卒業

1993年 4月

大阪証券取引所入所

2000年 3月

神戸大学大学院法学研究科博士前期課程修了

2002年 2月

当社入社

2007年 3月

当社コンプライアンス部長

2016年 6月

当社取締役就任コンプライアンス部長

2019年 4月

当社取締役コンプライアンス部長 兼 内部監査室担当役員(現任)

(注)3

6

 

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(千株)

取締役
営業開発部担当役員 兼 人事総務部担当役員

柴田 誠史

1978年6月8日生

2001年 3月

早稲田大学商学部卒業

2001年 4月

当社入社

2012年 4月

当社営業開発部長 兼 RTGS事業室長

2012年12月

当社営業開発部長

2017年 6月

当社取締役就任営業開発部長

2019年 4月

当社取締役営業開発部担当役員 兼 人事総務部担当役員(現任)

(注)3

4

取締役

芳賀 真名子

(注)4

1963年9月2日生

1986年 3月

一橋大学社会学部卒業

1986年 4月

JPモルガン入社

1989年 9月

ジェームズ・ケーペル証券会社入社

1992年 4月

S.G.ウォーバーグ証券会社入社

1995年 5月

クラインオートベンソン投資顧問株式会社入社

1998年 7月

メリルリンチ・インベストメント・マネージャーズ株式会社入社

2002年 5月

フィデリティ投信株式会社入社

2006年 3月

フィデリティ投信株式会社、フィデリティ証券株式会社財務部長

2016年 6月

フィデリティ投信株式会社、フィデリティ証券株式会社取締役就任財務部長 兼 社長室ビジネスマネージャー

2017年 6月

当社顧問就任

2017年11月

ブリティッシュ・スクール・イン・東京入職(現在に至る)

2019年 6月

当社取締役就任(現任)

(注)3

5

取締役

井川 元雄

1950年1月3日生

1973年 3月

京都大学経済学部卒業

1973年 4月

日本郵船株式会社入社

2003年 4月

同社経営委員就任

2005年 6月

同社常務取締役就任

2006年 4月

同社取締役・常務経営委員就任

2007年 6月

郵船商事株式会社代表取締役社長就任

2013年 6月

同社取締役相談役就任

2014年 6月

同社相談役就任

2014年 6月

当社社外取締役就任(現任)

(注)3

16

取締役

安念 潤司

1955年8月12日生

1979年 3月

東京大学法学部卒業

1982年 8月

北海道大学法学部助教授就任

1985年 4月

成蹊大学法学部助教授就任

1992年 2月

弁護士登録
渡部晃法律事務所入所(現在に至る)

1993年 4月

成蹊大学法学部教授就任

2004年 4月

成蹊大学大学院法務研究科教授就任

2007年12月

中央大学大学院法務研究科教授就任(現任)

2014年 6月

当社社外取締役就任(現任)

2017年 6月

東京電力ホールディングス株式会社社外取締役就任(現任)

(注)3

 

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(千株)

常勤監査役

矢島 博之

1953年12月30日生

1976年 3月

一橋大学法学部卒業

1976年 4月

麒麟麦酒株式会社入社

2000年 3月

同社名古屋支社販売推進第一部長

2002年 9月

同社東海地区本部流通部長

2007年 3月

同社経営監査部主幹

2008年 3月

キリンテクノシステム株式会社監査役就任

2010年 6月

当社監査役就任(現任)

(注)5

21

監査役

望月 恭夫

1956年5月28日生

1980年 3月

一橋大学商学部卒業

1980年 4月

株式会社三菱銀行入行

1991年 2月

同行ニューヨーク支店企画管理課長

2003年 4月

同行グローバルサービスセンター次長 兼 総務課長

2004年 4月

望月会計事務所入所(現在に至る)

2008年 6月

当社監査役就任(現任)

(注)6

監査役

甲斐 幹敏

1951年7月7日生

1976年 3月

東京大学法学部卒業

1976年 4月

日本郵船株式会社入社

2000年 8月

同社ニューフロンティアグループ長

2003年 4月

同社経営企画グループ長

2007年 4月

同社経営委員就任

2011年 6月

同社監査役就任

2015年 6月

同社アドバイザー就任

2016年 4月

公益財団法人がん研究会顧問就任(現任)

2016年 6月

当社監査役就任(現任)

(注)6

11

4,566

 

 

 

(注) 1 取締役 井川元雄及び安念潤司は、社外取締役であります。

2 常勤監査役 矢島博之、監査役 望月恭夫及び甲斐幹敏は、社外監査役であります。

3 取締役の任期は、2019年3月期に係る定時株主総会終結の時から2020年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

4 取締役 芳賀真名子の戸籍上の氏名は、永縄真名子であります。

5 監査役の任期は、2018年3月期に係る定時株主総会終結の時から2022年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

6 監査役の任期は、2016年3月期に係る定時株主総会終結の時から2020年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

7 当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠監査役1名を選任しております。補欠監査役は、補欠の社外監査役であり、略歴は次のとおりであります。

 

氏名

生年月日

略歴

所有株式数
(千株)

吉田 良夫

1958年7月24日生

1998年 4月

弁護士登録
山田宰法律事務所入所

1999年 4月

鳥飼総合法律事務所入所

2005年 1月

同所パートナー

2006年 3月

公益財団法人就職支援財団理事就任(現任)

2006年10月

株式会社スヴェンソン社外監査役就任

2011年12月

マガシーク株式会社社外監査役就任

2018年 3月

株式会社スヴェンソンホールディングス社外監査役就任(現任)

2018年 5月

吉田総合法律事務所代表弁護士(現在に至る)

 

 

 

(b) 2020年6月28日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役11名選任の件」及び「監査役2名選任の件」を提案しており、当該議案が可決されますと、当社の役員には、提出日現在の状況に対して、松井道夫以外の取締役8名及び監査役である望月恭夫、甲斐幹敏の2名が再任され、以下3名の取締役が新たに選任される予定です。一方、提出日現在の代表取締役社長である松井道夫は、同総会終結の時をもって退任する予定です。この結果、当社の役員の男女別人数及び女性の比率は「男性13名 女性1名(役員のうち女性の比率7%)」となります。

  なお、再任後の取締役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までとなり、再任後の監査役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までとなります。

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(千株)

取締役

田中 豪

1970年12月26日生

1995年 3月

専修大学経済学部卒業

1995年 4月

当社入社

2005年 7月

当社営業推進部長

2006年 1月

当社退社

2009年11月

当社入社コンプライアンスグループ

2013年 4月

当社営業推進部長(現任)

(注)2

取締役

松井 道太郎

1987年8月2日生

2013年 3月

早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了

2013年 4月

株式会社QUICK入社

2018年 4月

当社入社

2018年 6月

当社コンプライアンス部

2019年 1月

当社社長直轄プロジェクト担当(現任)

(注)2

5,262

取締役

小貫 聡

1955年2月10日生

1978年 3月

一橋大学経済学部卒業

1978年 4月

株式会社日本興業銀行入行

2002年 4月

米国みずほ証券副社長就任

2003年 7月

みずほ証券株式会社市場営業グループ統括部長

2006年 3月

同社執行役員市場営業グループ長

2009年 4月

株式会社DIAMアセットマネジメント常務取締役就任

2011年 4月

興和不動産投資顧問株式会社取締役副社長就任

2013年 6月

同社代表取締役社長就任

2018年 4月

興和不動産ファシリティーズ株式会社監査役就任(現任)

(注)2

5,262

 

(注) 1 取締役 小貫聡は、社外取締役候補者であります。

2 取締役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

 

  また、2020年3月期に係る定時株主総会後に次の役員の異動を行う予定です。

新役名及び職名

旧役名及び職名

氏名

異動年月日

代表取締役社長

専務取締役

営業推進部担当役員 兼 顧客サポート部担当役員

和里田 聰

2020年 6月28日

 

 

 

② 社外役員の状況
 当社の社外取締役は、当社の経営戦略等の方向性の決定から個別の事業計画の策定にわたる経営判断の全般について、知識と経験を踏まえた助言や提言を行うとともに、独立した立場から社内取締役の業務執行の監督を行うことが期待されております。当社の社外取締役は2名であり、経営陣や特定の利害関係者の利益に偏ることなく、豊富な経験と幅広い見識によって経営に資することができる社外取締役を選任しております。なお、2020年6月28日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)が可決されますと、当社の社外取締役は3名となる予定です。
 当社の社外監査役は、社外役員としての独立した立場から取締役の職務執行に対する監査を行うことが期待されております。当社の社外監査役は3名であり、経営陣や特定の利害関係者の利益に偏ることなく、企業が社会において果たすべき役割及び責任を公正に認識し、一般株主の利益に配慮することができる社外監査役を選任しております。当社の監査役は、全員が社外監査役です。
 当社の社外監査役甲斐幹敏氏は、公益財団法人がん研究会の顧問であり、当社は同法人に対して寄付を行った実績があります。また、当社と同法人の間において、当社役職員の検診に関する契約を締結しておりますが、契約金額は多額でなく、株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはありません。その他の社外取締役及び社外監査役並びにその近親者並びにこれらの者が他の法人等の業務執行者または社外役員を兼職している場合の兼職先と当社の間に人事、資金、技術、取引等の関係は現在ありません。なお、社外取締役井川元雄、社外監査役矢島博之及び甲斐幹敏は当社株式を保有しております。所有株式数は「①役員一覧」をご参照ください。
 社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準や方針はありませんが、選任にあたっては東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準等を参考にしております。

 

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
 社外取締役及び社外監査役は、内部監査の計画及び実施状況につき報告を受け、内部監査部門との連携を図っております。社外監査役は、会計監査やコンプライアンスにつき、随時情報共有と意見交換を行っており、会計監査人及びコンプライアンス部門との連携を図っております。
 内部監査、監査役監査及び会計監査の相互連携並びにこれらの監査と内部統制部門との関係については「(3)監査の状況②(b)」をご参照ください。

4 【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

1 【設備投資等の概要】

当社は、各事業年度において、オンライン証券取引サービスを継続的に提供するために必要なシステム投資を行っております。当事業年度におきましては、各種新サービスの追加や取引システムの能力強化あるいは改良等に必要なシステム投資を中心に1,962百万円の設備投資を行いました。なお、当社はオンライン証券取引サービスの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。「2 主要な設備の状況」、「3 設備の新設、除却等の計画」についても同様です。

 

株価(1年)
期間を変更
PER(1年/会予)
期間を変更

その他企業情報

企業価値315,096 百万円
純有利子負債92,322 百万円
EBITDA・会予N/A
株数(自己株控除後)256,947,956 株
設備投資額1,962 百万円
減価償却費1,923 百万円
のれん償却費N/A
研究開発費N/A
代表者代表取締役社長  和里田 聰
資本金11,945 百万円
住所東京都千代田区麹町一丁目4番地
会社HPhttps://www.matsui.co.jp/

類似企業比較