1年高値1,553 円
1年安値1,296 円
出来高8,639 千株
市場東証1
業種情報・通信業
会計IFRS
EV/EBITDA1.7 倍
PBR7.3 倍
PSR・会予1.4 倍
ROA4.7 %
ROIC63.4 %
βN/A
決算3月末
設立日1986/12/1
上場日2018/12/19
配当・会予86 円
配当性向85.2 %
PEGレシオ2.6 倍
売上高(百万円)&収益性(%)
売上5y CAGR・予想:11.2 %
利益(百万円)
営利5y CAGR・予想:9.4 %
純利5y CAGR・予想:4.1 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別営業利益
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

 

3 【事業の内容】

(1) 事業の概要

当社グループは、ソフトバンクグループ㈱を親会社とする企業集団に属し、2020年3月31日現在、当社、子会社202社、関連会社52社および共同支配企業9社により構成されています。以下、本書においては「ソフトバンクグループ㈱」はソフトバンクグループ㈱単体、「ソフトバンクグループ」はソフトバンクグループ㈱およびその子会社を含む企業集団とします。また、当社は、2019年6月にZホールディングス㈱(注1)を子会社化しており、以下、本書において同社を親会社とする企業集団を「Zホールディングスグループ」とします。

ソフトバンクグループは、創業以来一貫して、情報革命を通じ人類と社会に貢献してきました。「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするテクノロジーやサービスを提供する企業グループとなることを目指すとともに、企業価値の最大化を図っています。

その中において、当社グループはソフトバンクグループの日本における中心的な事業会社として、ソフトウエアの卸販売、ブロードバンド、固定通信等の事業を受け継ぎつつ、成長著しい移動通信を中心に常に最先端テクノロジーを用いて快適な通信サービスを競争力のある価格で提供し、日本における通信と社会の発展に貢献してきました。今後も、当社グループは、通信事業のさらなる成長を目指すとともに、Zホールディングスグループとの連携を通じてFinTech(注2)等の非通信事業を一体的かつ積極的に推進し、また、通信事業のプラットフォームを活用しながら、ユニコーン(企業価値が10億米ドル以上と推定される非公開企業)を中心にAI(注3)を活用した成長可能性の大きな企業に対して投資を行う「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」や、スマートフォン・ディスクドライブ・ドローンなどの様々な電子機器において非常に高いシェアを保有する半導体の知的所有権を持つArm Limitedを傘下に有する「戦略的持株会社」であるソフトバンクグループ㈱との協働により、新たなビジネスを育成し、企業価値の向上を目指します。

 

当社グループの主な事業は、「コンシューマ事業」、「法人事業」、「流通事業」、「ヤフー事業」およびその他の事業から構成されています。2019年6月27日付でZホールディングス㈱を子会社化したことに伴い、2020年3月31日に終了した1年間より、セグメント区分に「ヤフー事業」を追加し、「コンシューマ」「法人」「流通」「ヤフー」の4つを報告セグメントとしています。なお、前連結会計年度にも遡及して「ヤフー」を追加しています。

なお、共通支配下の取引として2020年3月31日までに当社グループの傘下となった被取得企業は、当社グループの会計方針に基づき、比較年度の期首時点である2018年4月1日に取得したものとみなして遡及して連結したものとして会計処理しており、以下のセグメント情報には被結合企業の財務情報が含まれています。

 

a. コンシューマ事業

主として、日本国内での個人のお客さまに対し、移動通信サービス(付随する携帯端末の販売を含む)、ブロードバンドサービス等の通信サービスを提供しています。

(a) 移動通信サービス

移動通信サービスでは、次の3つのブランドを展開しています。

-「SoftBank」ブランド  :

最新のスマートフォンや携帯端末、大容量データプランを求めるスマートフォンユーザー向け高付加価値ブランド

-「Y!mobile」ブランド  :

低価格かつ安心のサービスを特徴とするブランド/ライトユーザーや月々の通信料を抑えることを重視するお客さま向けのスマートフォン、Pocket Wi-Fi等を提供するブランド

-「LINEモバイル」ブランド:

メッセンジャーアプリ「LINE」等の主要SNSの使い放題プランを特徴とした、若年層向け仮想移動体通信事業者(以下「MVNO」)ブランド

 

 

「SoftBank」および「Y!mobile」のスマートフォンユーザーに対しては、追加料金を支払うことなく、ヤフー㈱提供の「Yahoo!プレミアム」(注4)をご利用いただけるサービスを提供しています。

これに加え、「SoftBank」スマートフォンユーザーは、「Yahoo!ショッピング」等で商品を購入した際に、追加で特典を受けられます。また、長期契約継続のお客さまに対する特典として、通信料割引等を実施しています。

 

携帯端末の販売については、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。

 

(b) ブロードバンドサービス

ブロードバンドサービスでは、主として、個人のお客さま向けの高速・大容量通信回線サービスである「SoftBank 光」(注5)、「フレッツ光」とセットで提供するISPサービス(注6)である「Yahoo! BB 光 with フレッツ」、ADSL回線サービスとISPを統合した「Yahoo! BB ADSL」サービスを展開しています。

 

また、2015年より、「SoftBank 光」や「Yahoo! BB ADSL」等のブロードバンドサービスを移動通信サービスとセットで契約するお客さまに対し、移動通信サービスの通信料金を割り引くサービス「おうち割 光セット」を提供しています。

 

(主要な関係会社)

当社、Wireless City Planning㈱、SBモバイルサービス㈱、㈱ウィルコム沖縄、LINEモバイル㈱

 

b. 法人事業

法人のお客さまに対し、移動通信サービス、固定電話サービス「おとくライン」を提供するほか、携帯電話と固定電話を統合しシームレスな内線通話を可能にする「ConnecTalk(コネクトーク)」、VPNサービス「SmartVPN」やインターネットなどのネットワークサービス、データセンターサービス、クラウドサービスおよびAI、IoT(注7)、ロボット、セキュリティ、デジタルマーケティング等の多様な法人向けソリューションを提供しています。 

 

(主要な関係会社)

当社、Wireless City Planning㈱、SBエンジニアリング㈱(注8)、㈱IDCフロンティア

 

c. 流通事業

流通事業は、ソフトウエアの卸販売というソフトバンクグループの創業事業を受け継ぐ事業であり、変化する市場環境を的確にとらえた最先端のプロダクトとサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、ICT、クラウドサービス、IoTソリューション等に対応した商材を扱っています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、アクセサリーを含むモバイル・PC周辺機器、ソフトウエア、IoTプロダクト等、多岐にわたる商品の企画・供給を行っています。オリジナルのアクセサリーの企画・供給を行う「SoftBank SELECTION(ソフトバンクセレクション)」ブランドは、グッドデザイン賞(注9)などを受賞しています。

 

(主要な関係会社)

SB C&S㈱

 

d. ヤフー事業

ヤフー事業は、eコマース、決済金融、メディアを中心とした100を超えるサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。コマース領域においては「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」や「ZOZOTOWN」などのeコマースサービス、「Yahoo!プレミアム」などの会員向けサービス、クレジットカード等の決済金融サービスの提供、メディア領域においては、インターネット上の広告関連サービスの提供を行っています。

 

(主な関係会社)

Zホールディングス㈱、ヤフー㈱(注10)、㈱イーブックイニシアティブジャパン、㈱一休、アスクル㈱、㈱ZOZO、ワイジェイカード㈱、ワイジェイFX㈱、㈱ジャパンネット銀行、バリューコマース㈱

 

 

e. その他の事業

その他の事業として、決済代行サービス、スマートフォン専業証券、オンラインビジネスのソリューションおよびサービスの提供、デジタルメディア・デジタルコンテンツの企画・制作、パソコン用ソフトウエアのダウンロードライセンス販売・広告販売、HAPS事業(注11)に関するネットワーク機器の研究開発・製造・事業企画、周波数利用に向けた活動を行っています。当社グループでは移動通信サービスをプラットフォームとする最先端の技術革新をビジネスチャンスとして常に追求しており、FinTech、IoT、クラウド等の分野に積極的に投資を行い、事業展開を図っています。

 

(主要な関係会社)

当社、SBペイメントサービス㈱、㈱One Tap BUY、SBテクノロジー㈱(注12)、アイティメディア㈱、㈱ベクター、HAPSモバイル㈱

 

(注1) Zホールディングス㈱は、2019年10月1日より会社分割(吸収分割)により持株会社体制に移行し、商号をヤフー㈱から変更しています。本書では、社名変更前の取引に関する情報も含め、社名を「Zホールディングス㈱」で統一表記しています。

(注2) FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けた様々な革新的なサービスのことを意味します。

(注3) AIとは、Artificial Intelligenceの略称で、人工知能のことです。

(注4) 「Yahoo!プレミアム」(月額会員費462円(税抜))は、「Yahoo! JAPAN」での買い物、動画視聴、オークション等様々なサービスで特典を受けられる会員サービスです。「SoftBank」ユーザーは「スマートログイン」設定により、また、「Y!mobile」ユーザーは初期登録により、追加料金の支払いなしに利用できます。

(注5) 「SoftBank Air」を含みます。

(注6) ISPサービスとは、ユーザーのコンピューターをインターネットに接続するための手段を提供するサービスを意味します。ISPはInternet Service Providerの略称です。

(注7) IoTとは、Internet of Thingsの略称で、モノがインターネット経由で通信することです。

(注8) SBエンジニアリング㈱は、2019年10月1日から、商号をテレコムエンジニアリング㈱より変更しています。

(注9) グッドデザイン賞とは、1957年に創設された日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の賞です。

(注10) 2019年10月1日の会社分割(吸収分割)において、Zホールディングス㈱からYahoo! JAPAN事業を承継したヤフー㈱を指します。

(注11) HAPS(High Altitude Platform Station)とは、成層圏に飛行させた航空機などの無人機体を通信基地局のように運用し、広域のエリアに通信サービスを提供できるシステムの総称です。

(注12) SBテクノロジー㈱は、2019年10月1日から、商号をソフトバンク・テクノロジー㈱より変更しています。

 

 

事業系統図は次の通りです。(2020年3月31日現在)

 

(画像は省略されました)


 

 

(2) 事業に係る法的規制

当社グループのうち、国内において電気通信サービスを提供する会社は電気通信事業に係る登録電気通信事業者および認定電気通信事業者であるため、電気通信事業を行うにあたり、電気通信事業法に基づく法的規制事項があります。

また、無線局に係る電気通信設備の設置にあたっては、電波法に基づく免許等を受ける必要があります。

事業に係る法的規制の概要は以下の通りです。

 

a. 電気通信事業法

(a) 登録電気通信事業に係る規制

ⅰ.電気通信事業の登録(第9条)

電気通信事業を営もうとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。

ⅱ.登録の拒否(第12条)

総務大臣は、第10条第1項(電気通信事業の登録)の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、または当該申請書もしくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、もしくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

(ⅰ) 電気通信事業法または有線電気通信法もしくは電波法の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。

(ⅱ) 第14条第1項(登録の取消し)の規定により登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。

(ⅲ) 法人または団体であって、その役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの。

(ⅳ) その電気通信事業が電気通信の健全な発達のために適切でないと認められる者。

 

ⅲ.登録の更新(第12条の2)

第9条(電気通信事業の登録)の登録は、第12条の2第1項各号に掲げる事由が生じた場合において、当該事由が生じた日から起算して3箇月以内にその更新を受けなかったときは、その効力を失う。

ⅳ.変更登録等(第13条)

第9条(電気通信事業の登録)の登録を受けた者は、業務区域または電気通信設備の概要の事項を変更しようとするときは、総務大臣の変更登録を受けなければならない。ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

ⅴ.登録の取消し(第14条)

総務大臣は、第9条(電気通信事業の登録)の登録を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、同条の登録を取り消すことができる。

(ⅰ) 当該第9条の登録を受けた者が電気通信事業法または同法に基づく命令もしくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。

(ⅱ) 不正の手段により第9条の登録、第12条の2第1項の登録の更新または第13条第1項の変更登録を受けたとき。

(ⅲ) 第12条(登録の拒否)第1項第1号または第3号に該当するに至ったとき。

ⅵ.承継(第17条)

電気通信事業の全部の譲渡しがあったとき、または電気通信事業者について合併、分割(電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、当該電気通信事業の全部を譲り受けた者または合併後存続する法人もしくは合併により設立した法人、分割により当該電気通信事業の全部を承継した法人は、電気通信事業者の地位を承継し、電気通信事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。

ⅶ.事業の休止および廃止ならびに法人の解散(第18条)

(ⅰ) 電気通信事業者は、電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。

(ⅱ) 電気通信事業者は、電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止しようとするときは、総務省令で定めるところにより、当該休止または廃止しようとする電気通信事業の利用者に対し、その旨を周知させなければならない。

ⅷ.基礎的電気通信役務の契約約款(第19条)

基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、その提供する基礎的電気通信役務に関する料金その他の提供条件について契約約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、契約約款で定めるべき料金その他の提供条件については、届け出た契約約款によらなければ基礎的電気通信役務を提供してはならない。

(注) 基礎的電気通信役務とは、国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべきサービスとして、電気通信事業法施行規則において、アナログ電話の加入者回線や公衆電話等が指定されています。当社の主たるサービスで該当するものは、「おとくライン」の基本料です。

ⅸ.電気通信回線設備との接続(第32条)

電気通信事業者は、他の電気通信事業者から当該他の電気通信事業者の電気通信設備をその設置する電気通信回線設備に接続すべき旨の請求を受けたときは、次に掲げる場合を除き、これに応じなければならない。

(ⅰ) 電気通信役務の円滑な提供に支障が生ずるおそれがあるとき。

(ⅱ) 当該接続が当該電気通信事業者の利益を不当に害するおそれがあるとき。

(ⅲ) 前2号に掲げる場合のほか、総務省令で定める正当な理由があるとき。

ⅹ.第一種指定電気通信設備との接続(第33条)

第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第一種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備との接続に関する接続料および接続条件について接続約款を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

 

(注1) 第一種指定電気通信設備とは、加入者回線およびこれと一体として設置される設備であって、他の電気通信事業者との接続が利用者の利便の向上および電気通信の総合的かつ合理的な発達に欠くことができない電気通信設備をいいます。現在、第一種指定電気通信設備には、東日本電信電話㈱(以下「NTT東日本」)と西日本電信電話㈱(以下「NTT西日本」)が設置するNGN、加入光ファイバ等が指定されています。

(注2) 当社は、当連結会計年度末現在、第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に該当していません。

 ⅺ.外国政府等との協定等の認可(第40条)

電気通信事業者は、外国政府または外国人もしくは外国法人との間に、電気通信業務に関する協定または契約であって総務省令で定める重要な事項を内容とするものを締結し、変更し、または廃止しようとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。

 

(b) 認定電気通信事業に係る規制

ⅰ.事業の認定(第117条)

電気通信回線設備を設置して電気通信役務を提供する電気通信事業を営む電気通信事業者または当該電気通信事業を営もうとする者は、次節の規定(土地の使用)の適用を受けようとする場合には、申請により、その電気通信事業の全部または一部について、総務大臣の認定を受けることができる。

ⅱ.欠格事由(第118条)

次の各号のいずれかに該当する者は、前条の認定を受けることができない。

(ⅰ) 電気通信事業法または有線電気通信法もしくは電波法の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。

(ⅱ) 第125条(認定の失効)第2号に該当することにより認定がその効力を失い、その効力を失った日から2年を経過しない者または第126条(認定の取消し)第1項の規定により認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。

(ⅲ) 法人または団体であって、その役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの

ⅲ.変更の認定等(第122条)

(ⅰ) 認定電気通信事業者は、業務区域、電気通信設備の概要を変更しようとするときは、総務大臣の認定を受けなければならない。ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

(ⅱ) 認定電気通信事業者は、前項ただし書の総務省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。

ⅳ.承継(第123条)

(ⅰ) 認定電気通信事業者たる法人が合併または分割(認定電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、合併後存続する法人もしくは合併により設立された法人または分割により当該認定電気通信事業の全部を承継した法人は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。

(ⅱ) 認定電気通信事業者が認定電気通信事業の全部の譲渡しをしたときは、当該認定電気通信事業の全部を譲り受けた者は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。

ⅴ.事業の休止および廃止(第124条)

認定電気通信事業者は、認定電気通信事業の全部または一部を休止し、または廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。

ⅵ.認定の取消し(第126条)

総務大臣は、認定電気通信事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。

(ⅰ) 第118条(欠格事由)第1号または第3号に該当するに至ったとき。

(ⅱ) 第120条(事業の開始の義務)第1項の規定により指定した期間(同条第3項の規定による延長があったときは、延長後の期間)内に認定電気通信事業を開始しないとき。

(ⅲ) 前2号に規定する場合のほか、認定電気通信事業者が電気通信事業法または同法に基づく命令もしくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。

 

 

(c)移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為

ⅰ.移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為(第27条の3)

(ⅰ) 総務大臣は、総務省令で定めるところにより、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定する移動電気通信役務を提供する電気通信事業者を(ⅱ)の規定の適用を受ける電気通信事業者として指定することができる。

(注) 当連結会計年度末現在、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定する移動電気通信役務として、携帯電話端末サービスおよび無線インターネット専用サービス(一定の電気通信役務を除く。)が指定されています(2019年9月6日号外総務省告示第166号)。

(ⅱ) 指定された電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。

(1) その移動電気通信役務の提供を受けるために必要な移動端末設備となる電気通信設備の販売等(販売、賃貸その他これらに類する行為をいう。)に関する契約の締結に際し、当該契約に係る当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該移動電気通信役務の料金を当該契約の締結をしない場合におけるものより有利なものとすることその他電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがある利益の提供として総務省令で定めるものを約し、または第三者に約させること。

(2) その移動電気通信役務の提供に関する契約の締結に際し、当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該契約の解除を行うことを不当に妨げることにより電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがあるものとして総務省令で定める当該移動電気通信役務に関する料金その他の提供条件を約し、または届出媒介等業務受託者に約させること。

 

(d) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に係る規制

 当連結会計年度末現在、当社の有する電気通信設備が第二種指定電気通信設備に指定されており、当社は、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者として以下のような規制の適用を受けます。

(注) 第二種指定電気通信設備とは、電気通信事業法第34条第1項に基づき総務大臣が指定する電気通信設備をいいます。

ⅰ.禁止行為等(第30条)

(ⅰ) 総務大臣は、総務省令で定めるところにより、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者について、当該第二種指定電気通信設備を用いる電気通信役務の提供の業務に係る最近1年間における収益の額の、当該電気通信役務に係る業務区域と同一の区域内におけるすべての同種の電気通信役務の提供の業務に係る当該1年間における収益の額を合算した額に占める割合が四分の一を超える場合において、当該割合の推移その他の事情を勘案して他の電気通信事業者との間の適正な競争関係を確保するため必要があると認めるときは、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者を次に掲げる規定の適用を受ける電気通信事業者として指定することができる。

(ⅱ) 指定された電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 他の電気通信事業者の電気通信設備との接続の業務に関して知り得た当該他の電気通信事業者およびその利用者に関する情報を当該業務の用に供する目的以外の目的のために利用し、または提供すること。

(2) その電気通信業務について、一定の電気通信事業者であって総務大臣が指定するものに対し、不当に優先的な取扱いをし、または利益を与えること。

(ⅲ) 総務大臣は、前項の規定に違反する行為があると認めるときは、指定された電気通信事業者に対し、当該行為の停止または変更を命ずることができる。

(ⅳ) 指定された電気通信事業者は、電気通信役務に関する収支の状況その他その会計に関し総務省令で定める事項を公表しなければならない。

ⅱ.第二種指定電気通信設備との接続(第34条)

(ⅰ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第二種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備との接続に関し、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額および接続条件について接続約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

(ⅱ) 総務大臣は、届け出た接続約款が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、相当の期限を定め、当該接続約款を変更すべきことを命ずることができる。

(1) 次に掲げる事項が適正かつ明確に定められていないとき。

a.他の電気通信事業者の電気通信設備を接続することが技術的および経済的に可能な接続箇
  所のうち標準的なものとして総務省令で定める箇所における技術的条件

b.総務省令で定める機能ごとの第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得す
  べき金額

c.第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者およびこれとその電気通信設備を接続
  する他の電気通信事業者の責任に関する事項

d.電気通信役務に関する料金を定める電気通信事業者の別

e.a.からd.までに掲げるもののほか、第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために
  必要なものとして総務省令で定める事項

(2) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを算定するものとして総務省令で定める方法により算定された金額を超えるものであるとき。

(3) 接続条件が、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者がその第二種指定電気通信設備に自己の電気通信設備を接続することとした場合の条件に比して不利なものであるとき。

(4) 特定の電気通信事業者に対し不当な差別的な取扱いをするものであるとき。

(ⅲ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、届け出た接続約款によらなければ、他の電気通信事業者との間において、第二種指定電気通信設備との接続に関する協定を締結し、または変更してはならない。

(ⅳ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、届け出た接続約款を公表しなければならない。

(ⅴ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、第二種指定電気通信設備との接続に関する会計を整理し、およびこれに基づき当該接続に関する収支の状況その他総務省令で定める事項を公表しなければならない。

(ⅵ) 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、他の電気通信事業者がその電気通信設備と第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために必要な情報の提供に努めなければならない。

 

b. 電波法

ⅰ.無線局の開設(第4条)

無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。

ⅱ.欠格事由(第5条第3項)

次の各号のいずれかに該当する者には、無線局の免許を与えないことができる。

(ⅰ) 電波法または放送法に規定する罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者。

(ⅱ) 無線局の免許の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。

(ⅲ) 特定基地局の開設計画に係る認定の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。

(ⅳ) 無線局の登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者。

ⅲ.免許の申請(第6条)

(ⅰ) 無線局の免許を受けようとする者は、申請書に、次に掲げる事項を記載した書類を添えて、総務大臣に提出しなければならない。

(1) 目的

(2) 開設を必要とする理由

(3) 通信の相手方および通信事項

(4) 無線設備の設置場所

(5) 電波の型式ならびに希望する周波数の範囲および空中線電力

(6) 希望する運用許容時間

(7) 無線設備の工事設計および工事落成の予定期日

(8) 運用開始の予定期日

(9) 他の無線局の免許人等との間で混信その他の妨害を防止するために必要な措置に関する契約を締結しているときは、その契約の内容

(ⅱ) 次に掲げる無線局であって総務大臣が公示する周波数を使用するものの免許の申請は、総務大臣が公示する期間内に行わなければならない。(第6条第8項)

(1) 電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動する無線局(1または2以上の都道府県の区域の全部を含む区域をその移動範囲とするものに限る。)。

(2) 電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動しない無線局であって、前号に掲げる無線局を通信の相手方とするもの。

(3) 電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局。

ⅳ.免許の有効期間(第13条)

免許の有効期間は、免許の日から起算して5年を超えない範囲内において総務省令で定める。ただし、再免許を妨げない。

ⅴ.変更等の許可(第17条)

免許人は、無線局の目的、通信の相手方、通信事項、無線設備の設置場所を変更し、または無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければならない。

ⅵ.免許の承継(第20条)

(ⅰ) 免許人たる法人が合併または分割(無線局をその用に供する事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、合併後存続する法人もしくは合併により設立された法人または分割により当該事業の全部を承継した法人は、総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継することができる。

(ⅱ) 免許人が無線局をその用に供する事業の全部の譲渡しをしたときは、譲受人は、総務大臣の許可を受けて免許人の地位を承継することができる。

ⅶ.無線局の廃止(第22条)

免許人は、その無線局を廃止するときは、その旨を総務大臣に届け出なければならない。

ⅷ.検査等事業者の登録(第24条の2)

無線設備等の検査または点検の事業を行う者は、総務大臣の登録を受けることができる。

ⅸ.登録の取消し等(第24条の10)

総務大臣は、登録検査等事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、または期間を定めてその登録に係る検査または点検の業務の全部もしくは一部の停止を命ずることができる。

(ⅰ) 電波法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられることに至ったとき(第24条の2第5項各号(第2号を除く。))。

(ⅱ) 登録検査等事業者の氏名、住所等の変更(第24条の5第1項)または登録検査等事業者の地位継承の届出(第24条の6第2項)の規定に違反したとき。

(ⅲ) 総務大臣による適合命令(第24条の7第1項または第2項)に違反したとき。

(ⅳ) 工事落成後の検査(第10条第1項)、無線局の変更検査(第18条第1項)もしくは定期検査(第73条第1項)を受けた者に対し、その登録に係る点検の結果を偽って通知したことまたは第73条第3項に規定する証明書に虚偽の記載をしたことが判明したとき。

(ⅴ) その登録に係る業務の実施の方法によらないでその登録に係る検査または点検の業務を行ったとき。

(ⅵ) 不正な手段により第24条の2第1項の登録(検査等事業者の登録)またはその更新を受けたとき。

ⅹ.開設計画の認定(第27条の13)

特定基地局を開設しようとする者は、通信系(通信の相手方を同じくする同一の者によって開設される特定基地局の総体をいう。)ごとに、特定基地局の開設に関する計画(以下「開設計画」)を作成し、これを総務大臣に提出して、その開設計画が適当である旨の認定を受けることができる。

 

ⅺ.認定の取消し等(第27条の15)

(ⅰ) 総務大臣は、認定開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消さなければならない。

(1) 電気通信業務を行うことを目的とする特定基地局に係る認定開設者が電気通信事業法第14条第1項の規定により同法第9条の登録を取り消されたとき。

(ⅱ) 総務大臣は、認定開設者が次に該当するときは、その認定を取り消すことができる。

   (1)正当な理由がないのに、認定計画に係る特定基地局を当該認定計画にしたがって開設せず、または認定計画に係る既に開設されている特定基地局であって、その無線設備に電波の有効利用に資すると認められる機能を付与した基地局を当該認定計画に従って運用していないと認めるとき。

(2)正当な理由がないのに、認定計画に係る開設指針に定める納付の期限までに第27条の13の規定による認定を受けた者が納付すべき金銭を納付していないとき。

(3) 不正な手段により開設計画の認定を受け、または周波数指定の変更を行わせたとき。

(4) 認定開設者が電波法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処せられることに至ったとき。

(5) 電気通信業務を行うことを目的とする特定基地局に係る認定開設者が次のいずれかに該当するとき。

a.電気通信事業法第12条第1項の規定により同法第9条の登録を拒否されたとき

b.電気通信事業法第12条の2第1項の規定により同法第9条の登録がその効力を失ったとき

c.電気通信事業法第13条第3項において準用する同法第12条第1項の規定により同法第13条第1項の変更登録を拒否されたとき(当該変更登録が認定計画に係る特定基地局に関する事項の変更に係るものである場合に限る。)

ⅻ.無線局の免許の取消し等(第76条)

(ⅰ) 総務大臣は、免許人等が電波法、放送法もしくはこれらの法律に基づく命令またはこれらに基づく処分に違反したときは、3箇月以内の期間を定めて無線局の運用の停止を命じ、または期間を定めて運用許容時間、周波数もしくは空中線電力を制限することができる。

(ⅱ) 総務大臣は、包括免許人または包括登録人が電波法、放送法もしくはこれらの法律に基づく命令またはこれらに基づく処分に違反したときは、3箇月以内の期間を定めて、包括免許または第27条の29第1項の規定による登録に係る無線局の新たな開設を禁止することができる。

(ⅲ) 総務大臣は、(ⅰ)および(ⅱ)の規定によるほか、登録人が電波法第3章に定める技術基準に適合しない無線設備を使用することにより他の登録局の運用に悪影響を及ぼすおそれがあるとき、その他登録局の運用が適正を欠くため電波の能率的な利用を阻害するおそれが著しいときは、3箇月以内の期間を定めて、その登録に係る無線局の運用の停止を命じ、運用許容時間、周波数もしくは空中線電力を制限し、または新たな開設を禁止することができる。

(ⅳ) 総務大臣は、免許人(包括免許人を除く。)が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許を取り消すことができる。

(1) 正当な理由がないのに、無線局の運用を引き続き6箇月以上休止したとき。

(2) 不正な手段により無線局の免許もしくは変更の許可(第17条)を受け、または周波数の指定の変更(第19条)を行わせたとき。

(3) 第76条第1項の規定による命令または制限に従わないとき。

(4) 免許人が電波法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処されるに至ったとき。

(ⅴ) 総務大臣は、包括免許人が次の各号のいずれかに該当するときは、その包括免許を取り消すことができる。

(1) 第27条の5第1項第4号の期限(第27条の6第1項の規定による期限の延長があったときは、その期限)までに特定無線局の運用を全く開始しないとき。

(2) 正当な理由がないのに、その包括免許に係るすべての特定無線局の運用を引き続き6箇月以上休止したとき。

(3) 不正な手段により包括免許もしくは第27条の8第1項の許可を受け、または第27条の9の規定による指定の変更を行わせたとき。

(4) (ⅰ)の規定による命令もしくは制限または(ⅱ)の規定による禁止に従わないとき。

(5) 免許人が電波法に規定する罪を犯し、罰金以上の刑に処されるに至ったとき。

(ⅵ) 総務大臣は、(ⅳ)および(ⅴ)の規定によるほか、電気通信業務を行うことを目的とする無線局の免許人等が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許等を取り消すことができる。

(1) 電気通信事業法第12条第1項の規定により同法第9条の登録を拒否されたとき。

(2) 電気通信事業法第13条第3項において準用する同法第12条第1項の規定により同法第13条第1項の変更登録を拒否されたとき(当該変更登録が無線局に関する事項の変更に係るものである場合に限る。)。

(3) 電気通信事業法第15条の規定により同法第9条の登録を抹消されたとき。

(ⅶ) 総務大臣は、(ⅳ)((4)を除く。)および(ⅴ)((5)を除く。)の規定により免許の取消しをしたときは、当該免許人等であった者が受けている他の無線局の免許等または第27条の13第1項の開設計画の認定を取り消すことができる。

 

(3) その他

ⅰ.NTT東日本およびNTT西日本と、当社をはじめとする他の電気通信事業者との接続条件等の改善については、公正競争条件を整備し利用者の利便性向上に資する観点から、電気通信事業法(1997年法律第97号、1997年11月17日改正施行)により、NTT東日本およびNTT西日本は指定電気通信設備を設置する第一種指定電気通信事業者として接続料金および接続条件を定めた接続約款の認可を受けることが必要とされています。

また、㈱NTTドコモ、KDDI㈱、沖縄セルラー電話㈱および当社は、接続約款を届け出る義務等を負う第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に指定されています。

ⅱ.NTT東日本とNTT西日本の第一種指定電気通信設備と接続する際の接続料は、電気通信事業法第33条に基づく「接続料規則」に拠って算定されています。このうち音声通話等の接続料につきましては、2000年度より「長期増分費用方式」(ネットワークのコストを現時点で利用可能な最も低廉で最も効率的な設備と技術を利用する前提で算定する方式)に基づき算定されています。2020年度に適用される音声通話等接続料につきましては、2020年2月4日にNTT東日本およびNTT西日本より接続約款変更の認可申請がなされ、2020年3月26日に認可されました。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

第34期連結会計年度における経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りです。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

Zホールディングス㈱の子会社化等について

当社は、2019年6月27日を払込期日としてZホールディングス㈱が実施した第三者割当増資を引受け、同日付で同社を子会社化しました。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6.企業結合 (1) Zホールディングス㈱の取得」をご参照ください。これにより、2020年3月31日に終了した1年間より報告セグメントに「ヤフー」を追加し、「コンシューマ」、「法人」、「流通」、「ヤフー」の4つを報告セグメントとしています。また、当該子会社化に伴い、2018年4月1日より、Zホールディングスグループの財務諸表を当社グループの連結財務諸表の一部として遡及して連結しています。

また、PayPay㈱は、2019年5月15日に、ソフトバンクグループ㈱に対し460億円の第三者割当増資を実施し、これにより当社およびZホールディングス㈱の議決権所有割合は下図の通り変動しました。なお、2020年1月にも、PayPay㈱は、当社およびZホールディングス㈱に対して第三者割当増資を実施しましたが、これは無議決権優先株式であるため、2020年3月末における当社およびZホールディングス㈱の議決権所有割合は、下図から変更ありません。この変動に伴う当社グループの連結財務諸表におけるPayPay㈱の普通株式の会計処理は、2019年5月14日までは「その他」に属する子会社、2019年5月15日以降は持分法適用会社となります。PayPay㈱の無議決権優先株式は、FVTOCIによる資本性金融資産として会計処理しています。

 

(画像は省略されました)


 

IFRS第16号「リース」の適用について

当社グループは、2020年3月31日に終了した1年間よりIFRS第16号「リース」を適用しています。当社グループは、修正遡及アプローチを適用しているため、比較情報(2019年3月31日に終了した1年間および2019年3月31日現在の連結財務諸表)は遡及して修正していません。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.会計方針の変更 (1) 新たな基準書および解釈指針の適用」をご参照ください。当社グループにおける、当該基準適用による主な影響は下記の通りです。

 

連結財政状態計算書

・従来オペレーティング・リースと判定されていたリース取引に係る使用権資産の認識による資産の増加

・従来オペレーティング・リースと判定されていたリース取引に係るリース負債認識による有利子負債の増加

 

連結損益計算書

・認識した使用権資産の減価償却に伴う減価償却費の増加および従来のオペレーティング・リース料の減少

・認識したリース負債に対する支払利息を金融費用として計上することによる支払利息の増加

 

連結キャッシュ・フロー計算書

・従来営業活動によるキャッシュ・フローに含まれていたオペレーティング・リース料支払額のうち、リース負債に対する元本支払相当分は財務活動によるキャッシュ・フローに含まれるため、営業活動によるキャッシュ・フローが増加し、財務活動によるキャッシュ・フローが減少

 

(1) 連結経営成績の状況

a.事業全体およびセグメント情報に記載された区分ごとの状況

(a) 事業全体の状況

ⅰ.経営環境と当社グループの取り組み

世の中を取り巻く環境は、デジタル技術の進展により大きな変革期を迎えています。AIやIoT、ビッグデータの活用が急速に浸透し、人々の生活やビジネスのあらゆる場面がデジタル化されることで、産業そのものの構造が変わるデジタルトランスフォーメーションが起こっています。さらに、超高速・大容量・低遅延・多接続といった特長を持つ次世代通信規格5Gの商用化により、この変化は一層加速するとみられています。

日本の通信市場では、政府による競争促進政策の強化、MVNOによる格安スマートフォンサービスの普及、異業種からの新規参入など、事業環境の変化が続いています。またインターネット市場では、アメリカを中心とした海外企業の優勢が続いており、特にeコマースや金融・決済の分野で競争が激化しています。

当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするサービスやテクノロジーを提供する企業グループを目指し、通信事業を中心に、情報・テクノロジー領域において様々な事業に取り組み、企業価値の最大化を図っています。5Gの時代においても当社グループは、「Beyond Carrier」戦略の下、通信事業で培った顧客基盤の拡大を図りながら、自ら、またはパートナーとの「共創」によって、IoT、AI、ビッグデータ、ロボット等の最先端技術を活用した新しいビジネスを創出し、日本が抱える様々な社会課題の解決を目指します。こうした新しいビジネスの創出にあたりZホールディングス㈱との連携を強化すべく、2019年6月にZホールディングス㈱を子会社としました(注1)。当社グループは、子会社化以前からZホールディングス㈱との連携により、「SoftBank」および「Y!mobile」のスマートフォンユーザーに対して、同社のサービス利用時に特典を追加で付与するキャンペーンや、「Yahoo! JAPAN ID」との連携による「Yahoo!プレミアム」特典の無償提供等の、主に通信事業分野の施策に取り組んできましたが、子会社化に伴い、当社グループ全体として、FinTech等の非通信事業も一体的かつ積極的に推進し、両社が統合的な戦略に基づき経営資源を最適に配分し、シナジー効果を最大化することが可能となります。当社グループが培ってきた通信事業の基盤とZホールディングスグループが有する日本最大級のインターネットサービス利用者基盤およびビッグデータを活用し、スマートフォンを通じて、魅力的かつ便利なサービスを多くのお客さまへ提供することを目指します。また、2019年12月に、Zホールディングス㈱とLINE㈱は両社の経営統合(以下「本経営統合」)に関して、当社とNAVER Corporationを含む4社間で経営統合契約書(以下「本統合最終契約」)、両社間で資本提携契約書を締結しました(注2)。当社は、この取引を「Beyond Carrier」戦略において重要な役割を果たすZホールディングス㈱の成長を加速し、それにより5G時代における新しいビジネス機会を創出する、当社グループの企業価値向上に資する重要な取引と位置付けています。

 

顧客基盤の拡大に向けた取り組みとしては、前期に引き続き、最新のスマートフォン・携帯端末や大容量データプランを求めるお客さま向け高付加価値サービス等を提供する「SoftBank」ブランド、月々の通信料を抑えることを重視するお客さまにスマートフォン向けサービス等を提供する「Y!mobile」ブランド、10代から20代中心に主にオンラインでサービスを提供することで安価な価格帯を実現する「LINEモバイル」ブランドの3つのブランドによって、お客さまのニーズに合わせたサービスを提供しています。なお、「SoftBank」ブランドでは、2019年9月より契約期間および契約解除料を撤廃し、2020年3月には、データを使用しなかった月は自動で料金が割引となり、毎月50GBまで利用できる「メリハリプラン」の提供を開始しました。また、「Y!mobile」ブランドにおいても、契約期間および契約解除料の定めがなく、通信料金と端末代金を分離したプランを、2019年10月から提供開始しました。これらの結果、当期末のスマートフォン契約数は、前期末比で205万件増加しました。ブロードバンドサービスにおいても家庭向け高速インターネット接続サービスである「SoftBank 光」の契約数が順調に伸びており、「SoftBank 光」契約数は、前期末比で47万件増加しました。また、当社は、5Gの商用サービスを2020年3月に開始しました。開始に伴い、「SoftBank」ブランドの新たなサービスとして、5G時代ならではの臨場感溢れる視聴体験を実現するコンテンツ配信サービス「5G LAB」の提供を始めました。「5G LAB」は、5Gの特長を生かした映像を体験できる「AR SQUARE」「VR SQUARE」「FR SQUARE」と、快適なクラウドゲーミングを体験できる「GAME SQUARE」で構成されており、エンターテイメントやスポーツを中心としたラインアップを、当社の通信サービスを利用されているお客さま以外でも、スマートフォンやタブレットなどで楽しむことができます。今後も、順次5G対応エリアを拡大しながら、一人一人の働き方や生活そのものを大きく変化させる可能性に満ちたサービスの提供を推進していきます。

 

新規ビジネスの拡大の取り組みとしては、ソフトバンクグループの投資先をはじめとする先端技術を保有する企業や、ソリューションの提供を行う企業との連携に取り組んでいます。具体的には、パートナーである各企業と合弁会社を設立し、新規ビジネスの拡大を推進しています。なお、これらの合弁会社の多くは持分法適用会社であるため、当社の業績には持分法による投資損益として寄与します。

Zホールディングス㈱と共同で設立したPayPay㈱は、バーコードやQRコードを用いたスマートフォン決済サービス「PayPay」の提供を行っています。お客さまに同サービスを日常的に使用いただくことを企図し、各種キャンペーンを継続実施したことが功を奏し、決済回数を順調に伸ばしながら、登録者数はサービス提供開始後18カ月で2,700万人を超えました。2019年8月より、ヤフー関連サービスにおけるキャンペーン等において付与される期間固定Tポイントを「PayPayボーナスライト」に変更し、「SoftBank」ユーザーの長期継続特典も「PayPayボーナス」へ変更したほか、2019年10月にはヤフー㈱が「PayPayモール」「PayPayフリマ」の提供を開始しました。2020年1月からは、公共料金だけでなく、民間企業による物販、サービスの通信販売の請求書(払込票)も「PayPay請求書払い」に対応し、PayPayでの支払いが可能になるなど、利用方法の幅を着実に広げています。今後も、「PayPay」がもつスマートフォンアプリという特性を生かし、決済という単機能にとどまらず、スマートフォン上であらゆる暮らしを便利にする「スーパーアプリ」への進化を目指します。引き続き利用可能な店舗の拡大に努めるとともに、子会社化したZホールディングスグループと協働し「オフライン決済」「オンライン決済」「公共料金決済」「個人間の取引」など、様々なサービスへと領域を広げ、当社グループの重要な決済プラットフォームとして、PayPay㈱の事業を推進していきます。

世界38カ国149都市(注3)でコミュニティ型ワークスペース提供を行うThe We Companyとの合弁会社であるWeWork Japan合同会社は、東京都内の20拠点に加え、横浜、大阪、福岡、名古屋、神戸の全国各都市8拠点にコワーキングスペースを開設しています。

交通プラットフォームを手掛ける滴滴出行(Didi Chuxing Technology Co., Ltd.)との合弁会社であるDiDiモビリティジャパン㈱では、全国25都道府県(注4)でタクシー配車プラットフォームの提供を行っています。サービスエリアの拡大とともに、タクシーアプリカテゴリにおける月間ダウンロード数第1位を達成しました(注5)。2019年11月には「PayPay」が、アプリ内の新機能「ミニアプリ」第1弾として、DiDiモビリティジャパン㈱が提供するタクシー配車アプリである「DiDi」と連携し、「PayPay」のアプリ上でタクシー配車から決済まで完結するサービスを開始しました。今後も、乗客とタクシー事業者双方の利便性を向上する様々な機能を展開していきます。

当社とトヨタ自動車㈱は、モビリティサービスの構築に向けて戦略的提携に合意し、新会社MONET Technologies㈱(以下「MONET」)を設立して、2019年2月に共同で事業を開始しました。その後、MONETは、いすゞ自動車㈱、スズキ㈱、㈱SUBARU、ダイハツ工業㈱、日野自動車㈱、本田技研工業㈱、マツダ㈱ともそれぞれ資本・業務提携を行いました。2020年1月には湖西市、2020年2月には越前市および福井鉄道、2020年3月には浜松市とそれぞれ協定を締結しました。2019年12月から2020年1月にかけて東京都が公募した「MaaS(注6)の社会実装モデル構築に向けた実証実験」の一環として複数交通機関を連携させた観光向けおよび通勤向けのマルチモーダルの実証実験を実施しました。また、MaaSオープンプラットフォームの構築やMaaS普及促進、移動における社会課題の解決や新たな価値創造を目指して立ち上げたMONETコンソーシアムは、2020年3月末時点において531社の企業が加入しています。引き続き、サービスの事業化に向けた実証実験の実施や自治体との連携およびMONETコンソーシアムの活動を通して、日本の社会課題の解決や新たな価値創造を可能にする革新的なモビリティサービスの実現と普及に取り組んでいきます。

日本を含む80カ国、800以上の都市(注4)でホテルや住宅などの事業を展開しているOYO Hotels & Homesは、2019年4月に当社およびソフトバンク・ビジョン・ファンドとともに、OYO Hotels Japan合同会社の設立を発表し、2019年10月に、日本におけるホテル事業を正式に開始しました。OYO Hotels Japan合同会社は、全国のホテル経営者に対し、テクノロジーを全面的に生かしたホスピタリティモデルを提供し、国内外からの出張者および観光客に対しては、サービスの質が統一された信頼できるホテルを手頃な価格でご利用いただけるようにしていきます。

 

 

(注1) 当社は、Zホールディングス㈱が、当社を割当先として2019年6月27日付で実施した第三者割当による新株式発行を456,466百万円で引き受けました(以下「本第三者割当増資」)。また、Zホールディングス㈱は、本第三者割当増資と並行して、当社の親会社であるソフトバンクグループジャパン㈱が保有するZホールディングス㈱の普通株式を対象とする自己株式の公開買付け(以下「本公開買付け」)を実施しました。本第三者割当増資および本公開買付けの結果、2019年6月末時点のZホールディングス㈱に対する当社の議決権所有割合は、44.6%となりました。

(注2) 本経営統合は、必要とされる各国における競争法、外為法その他法令上必要なクリアランス・許認可等の取得が完了していること、その他本統合最終契約において定める前提条件が充足されることを条件として行われます。

(注3) 2020年3月時点の数字です。

(注4) 2020年3月末時点の数字です。

(注5) アップアニーの調査による、2019年7月~12月におけるタクシーアプリダウンロード数(iOS・Android合計)です。

(注6) MaaSとは、Mobility as a Serviceの略称で、車や人の移動に関するデータを活用することで需要と供給を最適化し、移動に関する社会課題の解決を目指すサービスです。

 

 

 

ⅱ.連結経営成績の概況

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

 

2019年

2020年

増減

増減率

 

 

 

 

 

売上高

4,656,815

4,861,247

204,432

4.4%

営業利益

818,188

911,725

93,537

11.4%

税引前利益

746,113

811,195

65,082

8.7%

 

法人所得税

△251,949

△304,527

△52,578

20.9%

純利益

494,164

506,668

12,504

2.5%

 

親会社の所有者

462,455

473,135

10,680

2.3%

 

非支配持分

31,709

33,533

1,824

5.8%

 

 

 

 

 

 

 

調整後EBITDA(注1)

1,367,066

1,606,529

239,463

17.5%

 

(注1) 調整後EBITDAの算定方法は、「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。

(注2) 上記表内の2019年3月31日に終了した1年間の数値は、2020年3月31日に終了した1年間に行われた共通支配下の取引(Zホールディングス㈱の取得を含む)を遡及修正した後の数値です。遡及修正前の数値は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.会計方針の変更 (2) 共通支配下の取引」をご参照ください。

 

当期の連結経営成績の概況は、以下の通りです。

(ⅰ) 売上高

当期の売上高は、全セグメントで増収し、前期比204,432百万円(4.4%)増4,861,247百万円となりました。コンシューマ事業では16,211百万円、法人事業では18,393百万円、流通事業では65,144百万円、ヤフー事業では98,516百万円の増収となりました。

 

(ⅱ) 営業利益

当期の営業利益は、全セグメントで増益し、前期比93,537百万円(11.4%)増911,725百万円となりました。コンシューマ事業では19,834百万円、法人事業では7,259百万円、流通事業では1,982百万円、ヤフー事業では16,355百万円の増益となりました。上記以外の「その他」の営業利益は、前期比46,371百万円増加していますが、これは主として、前期においては、PayPay㈱を子会社として会計処理をしていたことから、同社に係る営業損失が当期より多く計上されていること、および当期において、サイバーリーズン・ジャパン㈱が、当社の子会社から持分法適用会社となったことにより、子会社の支配喪失に伴う利益を計上したことによるものです。

 

(ⅲ) 純利益

当期の純利益は、前期比12,504百万円(2.5%)増506,668百万円となりました。当期における法人所得税の増加は、主として、税引前利益の増加による法人所得税の増加に加えて、Zホールディングス㈱とLINE㈱の経営統合に関する最終契約の締結に伴い、Zホールディングス㈱株式のグループ内譲渡により生じる譲渡益に対応する法人所得税を19,504百万円計上したことと、前期において繰越欠損金を使用したことによるものです。持分法による投資損失は、前期比39,784百万円増加46,060百万円となりました。主として、2019年5月から持分法適用会社として会計処理しているPayPay㈱において、事業拡大のための施策を行ったことによるものです。

 

(ⅳ) 親会社の所有者に帰属する純利益

当期の親会社の所有者に帰属する純利益は、前期比10,680百万円(2.3%)増473,135百万円となりました。当期の非支配持分に帰属する純利益は、主として、㈱ZOZOの子会社化により、前期比1,824百万円(5.8%)増33,533百万円となりました。

 

 

(ⅴ) 調整後EBITDA

当期の調整後EBITDAは、前期比239,463百万円(17.5%)増1,606,529百万円となりました。これは主として、営業利益の増加に加え、当期よりIFRS第16号を適用したため、従来オペレーティング・リースと判定されていた賃借料が減価償却費と支払利息に振り替わったことにより、減価償却費が141,921百万円増加したことによるものです。当社グループは、非現金取引の影響を除いた調整後EBITDAを、当社グループの業績をより効果的に評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。

 

 

ⅲ.主要事業データ

移動通信サービス

コンシューマ事業と法人事業において営んでいる移動通信契約の合計です。移動通信サービスの各事業データには、「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランド、「LINEモバイル」ブランドが含まれます。

(単位:千件)

累計契約数

 

2019年3月31日

2020年3月31日

増減

 

合計

 

44,536

45,778

1,242

 

主要回線(注)

 

34,741

36,499

1,757

 

 うち、スマートフォン

 

22,082

24,134

2,052

 

通信モジュール等

 

7,738

7,663

△75

 

PHS

 

2,057

1,616

△440

 

 

(単位:千件)

 

 

3月31日に終了した1年間

 

純増契約数

 

2019年

2020年

増減

 

主要回線(注)

 

1,566

1,757

191

 

スマートフォン

 

1,947

2,052

105

 

 

 

 

3月31日に終了した1年間

 

解約率・総合ARPU

 

2019年

2020年

増減

 

主要回線(注)

解約率

1.07%

0.96%

△0.10ポイント

 

 

総合ARPU(円)

4,360

4,420

60

 

 

割引前ARPU(円)

5,420

5,110

△300

 

 

割引ARPU(円)

△1,060

△700

360

 

スマートフォン

解約率

0.83%

0.70%

△0.13ポイント

 

 (注) 主要回線の契約数に、2017年7月よりサービス開始した「おうちのでんわ」の契約数を含めて開示しています。
    ARPUおよび解約率は、同サービスを除いて算出・開示しています。

 

ブロードバンドサービス

コンシューマ事業において提供している、家庭向けの高速インターネット接続サービスです。

(単位:千件)

累計契約数

2019年3月31日

2020年3月31日

増減

 

合計

7,643

7,846

203

 

SoftBank 光

5,916

6,387

470

 

Yahoo! BB 光 with フレッツ

894

786

△108

 

Yahoo! BB ADSL

833

673

△159

 

 

 

<主要事業データの定義および算出方法>

移動通信サービス

主要回線:スマートフォン、従来型携帯電話、タブレット、モバイルデータ通信端末、「おうちのでん
      わ」など

   * 「スマホファミリー割」適用のスマートフォンおよび「データカードにねん得割」適用のモ
     バイルデータ通信端末は「通信モジュール等」に含まれます。

通信モジュール等:通信モジュール、みまもりケータイ、プリペイド式携帯電話など

   * PHS回線を利用した通信モジュールは、「PHS」に含まれます。

解約率:月間平均解約率(小数点第3位を四捨五入して開示)

  (算出方法)

   解約率=解約数÷稼働契約数

   * 解約数:当該期間における解約総数。携帯電話番号ポータビリティー(MNP)制度を利用して
         「SoftBank」、「Y!mobile」、「LINEモバイル」の間で乗り換えが行われる際の解約は
         含まれません。

   * 解約率(スマートフォン):主要回線のうち、スマートフォンの解約率です。

ARPU(Average Revenue Per User):1契約当たりの月間平均収入(10円未満を四捨五入して開示)

  (算出方法)

   総合ARPU=(データ関連収入 + 基本料・音声関連収入 + 端末保証サービス収入、コンテンツ関連
         収入、広告収入など)÷ 稼働契約数

   * データ関連収入:パケット通信料・定額料、インターネット接続基本料など

   * 基本料・音声関連収入:基本使用料、通話料、着信料収入など

   * 稼働契約数:当該期間の各月稼働契約数 ((月初累計契約数 + 月末累計契約数) ÷ 2)の合計値

 割引ARPU=月月割ARPU+固定セット割ARPU(「おうち割 光セット」、「光おトク割」など)

* ポイント等や「半額サポート」に係る通信サービス売上控除額は、ARPUの算定には含まれません。

* 「半額サポート」とは、対象スマートフォンを48カ月の分割払い(48回割賦)で購入し、25カ月目以降に利用端末と引き換えに指定の端末に機種変更すると、その時点で残っている分割支払金の支払いが免除されるプログラムです。なお、「半額サポート」は2019年9月12日をもって、新規受付を終了しました。

 

ブロードバンドサービス

「SoftBank 光」:東日本電信電話㈱(以下「NTT東日本」)および西日本電信電話㈱(以下「NTT西日本」)の
          光アクセス回線の卸売りを利用した光回線サービスとISP(Internet Service Provider)
                   サービスを統合したサービス

        (累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において光回線の接続工事が完了してい
                る回線数です。「SoftBank Air」契約数を含みます。

「Yahoo! BB 光 with フレッツ」:NTT東日本およびNTT西日本の光アクセス回線「フレッツ光シリーズ」
                 とセットで提供するISPサービス

        (累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において光回線の接続工事が完了し、サ
                ービスを提供しているユーザー数です。

「Yahoo! BB ADSL」:ADSL回線サービスとISPサービスを統合したサービス

        (累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において、ADSL回線の接続工事が完了し
                ている回線数です。

 

   なお、「ⅲ.主要事業データ」の「増減」の算定に際し、四捨五入前の数値をもとに算定しているた
   め、「ⅲ.主要事業データ」記載の四捨五入後の数値の増減とは一致しないことがあります。 

 

 

 

(b) セグメント情報に記載された区分ごとの状況

ⅰ.コンシューマ事業

<事業概要>

コンシューマ事業では、主として国内の個人のお客さまに対し、付随する携帯端末の販売を含む移動通信サービスや、ブロードバンドサービス等の通信サービスを提供しています。携帯端末の販売については、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。

 

(当期の主な取り組み)

・2019年6月より、現在スマートフォン以外の携帯電話をご利用中で、新たに「SoftBank」ブランドのスマートフォンをご契約されるお客さまを対象にした新料金サービス「スマホデビュープラン」を開始しました。これは、毎月1GBのデータ容量が1年間月額980円(税抜)(注1)から利用できるものです。

・2019年10月に、当社および㈱ウィルコム沖縄は、「Y!mobile」のスマートフォン向け料金プランを改定し、それらのデータ通信容量を拡大しました。改定後の料金プランでは、従来の料金プランと比較して月額利用料金が値下げとなると共に、契約期間および契約解除料を撤廃しました。これにより、月額1,480円(税抜)(注2)からスマートフォンをご利用いただくことができます。

・2020年3月より「SoftBank」の新プログラムとして、機種代金の支払いの負担を軽減する「トクするサポート+(プラス)」の提供を開始しました。「トクするサポート+」は対象機種を48回払いで購入し、25カ月目以降に当社で指定機種へ買い替え、対象機種(旧機種)を回収・査定完了する等の特典利用条件を満たした場合に、最大24回分の分割支払金または賦払金の支払いが不要になるプログラムです(注3)。また、機種を再購入しなくても当社が定める条件で対象機種(旧機種)を引き取り、お客さまへポイントなどで還元する選択肢も用意しています(注4)。

・2020年3月より、毎月50GB(注5)まで利用できるデータ容量に加えて、対象の動画サービスやSNSが使い放題(注6)となる「動画SNS放題」の対象サービスが利用できる料金サービスである「メリハリプラン」の申し込み受け付けを開始しました。「メリハリプラン」は、「基本プラン(音声/データ)」と新たに提供する「データプランメリハリ」の総称で、各種割引により月額3,480円(税抜)(注7)から利用できます。「動画SNS放題」の対象サービスの利用分を含めた月間のデータ使用量が2GB以下の場合、自動的に1,500円割引になり、月額1,980円(税抜)から利用できます。

・2020年3月より、高速・大容量、低遅延の通信が可能な5Gの商用サービス「SoftBank 5G」を開始しました(注8)。5Gの新サービスでは、契約している対象料金プラン(注9)に加えて「SoftBank」の新しいサービス「5G基本料」(月額使用料1,000円(税抜))に加入していただくことで、5Gスマートフォンなどの商品を「SoftBank 5G」のネットワークでご使用いただけます。なお、「SoftBank 5G」の「5G基本料」の月額使用料は、キャンペーンにより2年間無料となり、これにより現在契約中の対象料金プランの月額利用料金のままで5Gを体験できます。

 

(注1) 4Gスマートフォンの場合は「基本プラン(音声)」、「データプラン1GB(スマホ)」、「準定額オプション+」、「1年おトク割」、「小容量割」を適用、5Gスマートフォンの場合はこれらに加え、「5G無料キャンペーン」を適用した価格です。

(注2) 「スマホベーシックプランS」、「新規割」、「おうち割 光セット(A)」または「家族割引サービス」が適用された場合です。

(注3) 当社指定の回収・査定条件を満たす必要があります。また回収する旧機種が当社指定の査定条件を満たさない場合、機種の回収に加えて最大22,000円(不課税)のお支払いが必要となります。

(注4) 当社指定の回収・査定条件を満たす必要があります。旧機種が当社指定の査定条件を満たさない場合、特典が受けられない、またはお客さまへ還元するポイントなどが減ることがあります。

(注5) 50GBを超過した場合、請求月末まで通信速度を送受信時最大128kbpsに低速化します。なお、50GBを超過した場合、追加データを購入することで速度制限されずにデータ通信を利用できます。

(注6) 対象サービスは変わる場合があります。

(注7) 「メリハリプラン2GB以下(「動画SNS放題」の対象サービスの利用分を含む)」、「半年おトク割(6カ月間)」、「おうち割 光セット」、「みんな家族割+」を適用した場合の価格です。

(注8) 開始当初は提供エリアが限られます。詳しくはサービスエリアマップをご参照ください。

        https://www.softbank.jp/mobile/network/area/map/

(注9) 「メリハリプラン」、「ミニフィットプラン」、「スマホデビュープラン」、「データシェアプラン」が対象です。

 

<業績全般>

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

 

2019年

2020年

増減

増減率

売上高

2,680,476

2,696,687

16,211

0.6%

セグメント利益

627,436

647,270

19,834

3.2%

減価償却費及び償却費

342,044

422,454

80,410

23.5%

 

 

売上高の内訳

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

 

2019年

2020年

増減

増減率

通信サービス売上

1,989,717

2,060,628

70,911

3.6%

 

モバイル

1,628,640

1,676,797

48,157

3.0%

 

ブロードバンド

361,077

383,831

22,754

6.3%

物販等売上

690,759

636,059

△54,700

△7.9%

 

 

 

 

 

売上高合計

2,680,476

2,696,687

16,211

0.6%

 

 

売上高は、前期比16,211百万円(0.6%)増2,696,687百万円となりました。

通信サービス売上は、前期比70,911百万円(3.6%)増加し、2,060,628百万円となりました。このうちモバイルは前期比48,157百万円(3.0%)増加しました。主として、通信料金と端末代金の分離プランや家族割引の導入による料金値下げの影響や、「Y!mobile」ブランドや「LINEモバイル」ブランドの契約数増加に伴い平均単価が減少した一方で、スマートフォン契約数の増加と、通信料金と端末代金の分離プランの契約数の増加や端末の割賦契約期間の長期化に伴う「月月割」割引額の減少が増収に寄与したことによるものです。

通信サービス売上のうち、ブロードバンドは、前期から22,754百万円(6.3%)増加しました。これは、光回線サービス「SoftBank 光」契約数の増加によるものです。

物販等売上は、前期比54,700百万円(7.9%)減少し、636,059百万円となりました。主として、提供エリア拡大に伴い「おうちでんき」サービスにかかる売上高が増加した一方で、端末の販売単価および販売台数が減少したことに伴う端末売上の減少によるものです。

営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は2,049,417百万円となり、前期比で3,623百万円(0.2%)減少しました。これは、「おうちでんき」サービスにかかる仕入原価が増加したこと、および積極的な販売活動を行ったことによる販売手数料・販売促進費等の販売関連費用が増加した一方で、端末の販売台数減少に伴い商品原価が減少したことによるものです。なお、減価償却費及び償却費の増加は、主として、IFRS第16号の適用の影響によりオペレーティング・リース料が減少し、減価償却費が増加したことによるものです。

上記の結果、セグメント利益は、前期比19,834百万円(3.2%)増647,270百万円となりました。

 

 

 

ⅱ.法人事業

<事業概要>

法人事業では、法人のお客さまに対し、移動通信サービス、固定電話サービス「おとくライン」を提供するほか、携帯電話と固定電話を統合しシームレスな内線通話を可能にする「ConnecTalk(コネクトーク)」、VPNサービス「SmartVPN」やインターネットなどのネットワークサービス、データセンターサービス、クラウドサービスおよびAI、IoT、ロボット、セキュリティ、デジタルマーケティング等の多様な法人向けソリューションを提供しています。

 

(当期の主な取り組み)

・2019年4月に、法人のお客さまの音声通話ニーズに対する新たな選択肢として、光回線を利用した法人向けIP電話サービス「おとく光電話」の申し込み受付を開始しました。「おとく光電話」は、現在お使いの電話番号(0AB-J番号)(注1)は変更せずに、IP電話を利用できるサービスです。

・2019年9月に、デジタルマーケティングにおける取り組みの一環として、㈱博報堂およびArm Limited(以下「Arm」)とデータ活用による企業の変革を支援する合弁会社、インキュデータ㈱を設立しました。十分に匿名化されたソフトバンク独自のデータと博報堂グループが保有する生活者データに加えて、Armのカスタマーデータプラットフォーム「Arm Treasure Data enterprise CDP」および3社のデータ分析技術と活用ノウハウを掛け合わせることで、各企業に最適化された戦略立案から施策の実行までを実現します。

・2020年2月に、 日本で初めて(注2)、マイクロソフト コーポレーションによるMicrosoft Azureのパートナー認定プログラムの最高位である「Microsoft Azure Expertマネージドサービスプロバイダー(MSP)」と、Microsoft Azureのネットワークサービスに特化したパートナー認定プログラム「Microsoft Azure Networkingマネージドサービスプロバイダー」の2つの認定を取得しました。この2つの認定の取得は、当社が推進している、様々なパブリッククラウドと、関連するネットワークやセキュリティなどのソリューションを包括的に提供する 「マルチクラウド戦略」を通して取り組んできた、Microsoft Azureおよび関連ソリューションの企業への導入実績や運用・管理における技術力の高さなどが評価されたものです。

 

(注1) 0AB-J番号とは、03(東京)・06(大阪)などから始まる固定電話番号です。

(注2) 2020年2月5日時点の情報です。(当社調べ)

 

<業績全般> 

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

 

2019年

2020年

増減

増減率

売上高

620,483

638,876

18,393

3.0%

セグメント利益

76,348

83,607

7,259

9.5%

減価償却費及び償却費

103,737

157,937

54,200

52.2%

 

 

売上高の内訳

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

 

2019年

2020年

増減

増減率

モバイル

268,097

275,072

6,975

2.6%

固定

207,397

194,593

△12,804

△6.2%

ソリューション等

144,989

169,211

24,222

16.7%

 

 

 

 

 

売上高合計

620,483

638,876

18,393

3.0%

 

 

売上高は、前期比18,393百万円(3.0%)増638,876百万円となりました。そのうち、モバイルは、前期比6,975百万円(2.6%)増275,072百万円、固定は、前期比12,804百万円(6.2%)減194,593百万円、ソリューション等は、前期比24,222百万円(16.7%)増169,211百万円となりました。

モバイル売上の増加は、主として、スマートフォン契約数が増加したことによるものです。

固定売上の減少は、主として、電話サービスの単価の減少と、前期においてネットワーク構築にかかる大口契約が満了を迎えたことに伴う減少によるものです。

ソリューション等売上の増加は、主として、クラウドサービスの売上と、物販や業務受託・プロフェッショナルサービス等の売上の増加によるものです。

営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は555,269百万円となり、前期比で11,134百万円(2.0%)増加しました。主として、上記モバイルおよびソリューション等の売上の増加に伴い原価が増加したことによるものです。なお、減価償却費及び償却費の増加は、主として、IFRS第16号の適用の影響によりオペレーティング・リース料が減少し、減価償却費が増加したことによるものです。

上記の結果、セグメント利益は、前期比7,259百万円(9.5%)増83,607百万円となりました。なお、前期におけるネットワーク構築にかかる大口契約の満了に伴う影響を除くと、15,766百万円(23.2%)の増益となりました。

 

 

 

ⅲ.流通事業

<事業概要>

流通事業は、変化する市場環境を的確にとらえた最先端のプロダクトとサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、ICT、クラウドサービス、IoTソリューション等に対応した商材を扱っています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、アクセサリーを含むモバイル・PC周辺機器、ソフトウエア、IoTプロダクト等、多岐にわたる商材の企画・供給を行っています。

 

(当期の主な取り組み)

・2020年2月に、SB C&S㈱のオーディオブランド「GLIDiC(グライディック)」(注1)より、耳への負担を軽減するミニマム設計で、小さいイヤホンがお好みの方にも快適なフィット感を実現した完全ワイヤレスイヤホン「Sound Air TW-6000」を発売しました。

・2020年3月に、SB C&S㈱は、キャッシュレス導入を検討中の事業者に向けて、決済端末およびネットワーク、初期設定やアフターサポートなどの関連するサービスをひとつのパッケージにした新サービス「PayCAS(ペイキャス)」の提供を開始しました。

・2020年3月に、SB C&S㈱は、企業のテレワークやBCP(注2)対策の推進を目的に、米国のZoom Video Communications, Inc.のビデオ会議ソフト「Zoom(ズーム)」の取り扱いを開始しました。

・2020年3月に、SB C&S㈱は、企業のテレワークやクラウドサービス活用が進む中、安全なWebアクセスを実現するクラウド型Webゲートウェイ製品「iboss(アイボス)クラウドプラットフォーム」を提供する米国iboss, Inc.と国内初の販売代理店契約を締結しました。

 

(注1) 「GLIDiC」とは、SB C&S㈱が展開するモバイルのためのオーディオブランドの名称です。

(注2) BCPとは、事業継続計画(Business Continuity Plan)の略で、災害など緊急時の損害を最小限に抑え、いち早く事業を復旧・存続するための計画のことです。

 

<業績全般>

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

 

2019年

2020年

増減

増減率

売上高

417,297

482,441

65,144

15.6%

セグメント利益

15,182

17,164

1,982

13.1%

減価償却費及び償却費

1,229

3,052

1,823

148.3%

 

 

売上高は、前期比65,144百万円(15.6%)増482,441百万円となりました。主として、法人のお客さま向けのPC・サーバーなど既存商材の販売が堅調に推移したことや、クラウドサービスのライセンス数拡大などの安定的な収益源が増加したことによるものです。

営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は465,277百万円となり、前期比で63,162百万円(15.7%)増加しました。主として、上記売上の増加に伴い、商品原価が増加したことによるものです。

上記の結果、セグメント利益は、前期比1,982百万円(13.1%)増17,164百万円となりました。

 

 

ⅳ.ヤフー事業

<事業概要>

ヤフー事業は、eコマース、決済金融、メディアを中心とした100を超えるサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。コマース領域においては 「ヤフオク!」、「Yahoo!ショッピング」や「ZOZOTOWN」などのeコマースサービス、「Yahoo!プレミアム」などの会員向けサービス、クレジットカード等の決済金融サービスの提供、メディア領域においてはインターネット上の広告関連サービスの提供を行っています。

 

(当期の主な取り組み)

・2019年10月より、ヤフー㈱は、厳選されたストアのみが並び、電子マネー「PayPay残高」がお得にたまる、プレミアムなオンラインショッピングモール「PayPayモール」の提供を開始しました。「PayPayモール」は、家電、ファッション等の商品ジャンルごとに最適化されたサービスのデザインや機能を採用し、検索と価格比較といった各種情報の見やすさを重視しています。

・2019年10月より、ヤフー㈱は個人が固定価格で手軽に取引でき、電子マネー「PayPay残高」がお得にたまる「PayPayフリマ」の提供を開始しました。「PayPayフリマ」はフリマアプリでの取引で手間がかかる価格交渉を機能化するなど、取引の簡便化により、ユーザーの負担を軽減したスムーズな「フリマ体験」を実現します。

・2019年11月に、Zホールディングス㈱は、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する㈱ZOZOを子会社化しました。また、2019年12月より「ZOZOTOWN」は「PayPayモール」への出店を開始しました。

・2020年3月に、Zホールディングス㈱は、ヤマトホールディングス㈱と業務提携に向けた基本合意書を締結しました。ヤマトホールディングス㈱は、ヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモールに出店するストアの受注から出荷までの業務を代行する新物流サービスを2020年6月より開始する予定であり、2020年3月より、同サービスの申し込み受付を出店ストア向けに開始しました。

 

<業績全般>

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

 

2019年

2020年

増減

増減率

売上高

954,426

1,052,942

98,516

10.3%

セグメント利益

135,921

152,276

16,355

12.0%

減価償却費及び償却費

52,109

83,209

31,100

59.7%

 

 

売上高の内訳

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

 

2019年

2020年

増減

増減率

コマース

646,443

740,465

94,022

14.5%

メディア

301,881

307,673

5,792

1.9%

その他

6,102

4,804

△1,298

△21.3%

 

 

 

 

 

売上高合計

954,426

1,052,942

98,516

10.3%

 

 

売上高は、前期比98,516百万円(10.3%)増1,052,942百万円となりました。そのうち、コマースは前期比94,022百万円(14.5%)増740,465百万円、メディアは前期比5,792百万円(1.9%)増307,673百万円、その他は前期比1,298百万円(21.3%)減4,804百万円となりました。

コマース売上の増加は、主として、㈱ZOZOの子会社化およびその他コマースサービスでの取扱高の増加に伴い売上高が増加したことによるものです。

営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は900,666百万円となり、前期比で82,161百万円(10.0%)増加しました。主として、㈱ZOZOの子会社化に伴う販売費及び一般管理費の増加、その他のコマースサービスでの売上増加に伴う原価の増加、ソフトウエアやサーバー等の増加に伴う減価償却費の増加によるものです。

上記の結果、セグメント利益は、前期比16,355百万円(12.0%)増152,276百万円となりました。

 

b. 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、コンシューマ、法人、流通、ヤフーの4つのセグメントと、それ以外の事業から構成されています。いずれも、受注生産形態をとらない事業であるため、セグメントごとに生産の規模および受注の規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。なお、第34期連結会計年度における販売の状況については以下の通りです。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

コンシューマ

2,696,687

0.6

法人

638,876

3.0

流通

482,441

15.6

ヤフー

1,052,942

10.3

その他

108,115

16.3

セグメント間の内部売上高または振替高

△117,814

8.2

合計

4,861,247

4.4

 

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれていません。

   2 金額は、外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高または振替高の合計です。

3 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しています。

 

 

 

(2) 連結財政状態の状況

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

2019年
3月31日

2020年
3月31日

増減

増減率

 

流動資産

2,965,692

3,364,303

398,611

13.4

 

非流動資産

5,070,636

6,427,955

1,357,319

26.8

資産合計

8,036,328

9,792,258

1,755,930

21.8

 

流動負債

3,316,999

4,496,609

1,179,610

35.6

 

非流動負債

2,696,762

3,588,085

891,323

33.1

負債合計

6,013,761

8,084,694

2,070,933

34.4

資本合計

2,022,567

1,707,564

△315,003

△15.6

 

(注) 上記表内の2019年3月31日時点の数値は、2020年3月31日に終了した1年間に行われた共通支配下の取引(Zホールディングス㈱の取得を含む)を遡及修正した後の数値です。遡及修正前の数値は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.会計方針の変更 (2) 共通支配下の取引」をご参照ください。

 

(資産)

当期末の総資産は、前期末から1,755,930百万円(21.8%)増加し、9,792,258百万円となりました。主として、㈱ZOZOの子会社化による資産の増加816,028百万円(うち、のれん212,911百万円、顧客基盤316,650百万円、商標権178,720百万円)、IFRS第16号の適用により、従来オペレーティング・リースと判定されていたリース取引に係る使用権資産を認識したことに伴う資産の増加484,679百万円、現金及び現金同等物の増加205,420百万円、長期割賦債権の増加を主因とするその他の金融資産の増加173,413百万円によるものです。

 

(負債)

当期末の負債は、前期末から2,070,933百万円(34.4%)増加し、8,084,694百万円となりました。これは、主として、新規の資金調達を実施したことと、IFRS第16号の適用による有利子負債の増加によるものです。資金調達の主な内訳は、Zホールディングス㈱における㈱ZOZOの公開買付けのための借入金の調達400,000百万円、当社におけるZホールディングス㈱株式の追加取得を目的とした借入金の調達325,000百万円、Zホールディングス㈱が発行した無担保社債の発行230,000百万円です。また、IFRS第16号の適用により、従来オペレーティング・リースと判定されていたリース取引にかかるリース負債を認識したことに伴う有利子負債の増加は499,358百万円です。

 

(資本)

当期末の資本は、前期末から315,003百万円(15.6%)減少し、1,707,564百万円となりました。これは、当期の純利益の計上による増加506,668百万円、㈱ZOZO子会社化に伴う企業結合による増加185,750百万円があった一方で、共通支配下の取引による変動による減少501,003百万円、剰余金の配当による減少431,294百万円、自己株式の取得による減少68,709百万円等があったことによるものです。このうち、共通支配下の取引による変動による減少501,003百万円は、主として、共通支配下の取引であるZホールディングス㈱の子会社化に伴い取得した資本とZホールディングス㈱株式の取得対価との差額をのれんとして計上するのではなく、資本剰余金から控除したことによる資本剰余金の減少と、親会社であるソフトバンクグループ㈱がZホールディングス㈱を取得した日から当社がZホールディングス㈱を取得した日の間に発生した取得後剰余金をすべて取崩し、当社の取得日以降の剰余金を反映する会計方針を採用したことによる資本剰余金の増加および利益剰余金の減少から構成されています。

 

 

 

(3) 連結キャッシュ・フローの状況

(単位:百万円)

 

3月31日に終了した1年間

 

 

2019年

2020年

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

965,526

1,249,535

284,009

投資活動によるキャッシュ・フロー

△586,272

△900,145

△313,873

財務活動によるキャッシュ・フロー

△429,158

△143,613

285,545

現金及び現金同等物の期末残高

938,388

1,143,808

205,420

フリー・キャッシュ・フロー(注1)

379,254

349,390

△29,864

 

親会社との一時的な取引(注1)

47,239

△47,239

 

割賦債権の流動化による影響(注1)

23,253

30,071

6,818

調整後フリー・キャッシュ・フロー(注1)

449,746

379,461

△70,285

 

 

 

 

設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ含む)

498,401

565,481

67,080

設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ除く)(注2)

381,600

369,779

△11,821

 

(注1) フリー・キャッシュ・フロー、親会社との一時的な取引、割賦債権の流動化による影響、調整後フリー・キャッシュ・フローの算定方法は、「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。

(注2) 設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ除く)には、Zホールディングスグループの設備投資、レンタル端末への投資額およびIFRS第16号適用による影響は除きます。

 

a.営業活動によるキャッシュ・フロー

当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、1,249,535百万円の収入となりました。当期におけるIFRS第16号の適用の影響による増加、銀行事業の預金の増加等により、前期比284,009百万円収入が増加しました。

 

b.投資活動によるキャッシュ・フロー

当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、900,145百万円の支出となりました。主として、㈱ZOZOの子会社化に伴う子会社の支配獲得による支出の増加により、前期比313,873百万円支出が増加しました。

 

c.財務活動によるキャッシュ・フロー

当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、143,613百万円の支出となりました。支出の主たる内訳は、Zホールディングス㈱等による自己株式取得による支出526,826百万円、配当金の支払額397,496百万円であり、収入の主たる内訳は、㈱ZOZOの公開買付けのための借入金400,000百万円、Zホールディングス㈱株式の追加取得を目的とした借入金325,000百万円、Zホールディングス㈱が発行した無担保社債230,000百万円です。前期比では、主として、配当金の支払額の増加および被結合企業の自己株式取得による支出の増加があったものの、上記を含む長短有利子負債の増加による収入の増加および被結合企業の株式取得による支出が当期においてはなかったことにより、前期比285,545百万円増加しました。

 

d.現金及び現金同等物の期末残高

a.~c.の結果、当期における現金及び現金同等物の残高は、前期比205,420百万円増1,143,808百万円となりました。

 

e.調整後フリー・キャッシュ・フロー

当期の調整後フリー・キャッシュ・フローは、379,461百万円の収入となりました。主として、営業活動によるキャッシュ・フローが増加した一方で、㈱ZOZOの子会社化に伴う投資活動によるキャッシュ・フローの減少により、前期比70,285百万円減少しました。

 

f.設備投資

当期の設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ含む)は、LTEサービスへの設備投資が減少したものの、IFRS第16号の適用の影響および5G設備への投資の増加により、前期比67,080百万円増565,481百万円となりました。

 

g.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の財務戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営方針 c.財務戦略」をご参照ください。

 

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)

 

3月31日に終了した1年間

 

2019年

2020年

親会社所有者帰属持分比率

18.6%

10.2%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

3.6

4.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

19.2

26.6

 

(注) 親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分合計/資産合計

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(※1)/キャッシュ・フロー(※2)

インタレスト・カバレッジ・レシオ:調整後EBITDA(※3)/支払利息(※4)

(※1) 有利子負債は連結財政状態計算書の流動負債と非流動負債の中の有利子負債の合計値を使用しています。

(※2) キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。

(※3) 算出方法は、「(4)<財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標 a.調整後EBITDA」をご参照ください。

(※4) 支払利息は、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。

 

(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標

当社グループは、IFRSで定義されていないか、IFRSに基づき認識されない財務指標を使用しています。経営者は、当社グループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として、当該指標を使用しています。当該指標はIFRSでは定義されていないため、他社において当社グループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。そのため、比較可能性を担保する観点から、その有用性を制限しています。

 

a.調整後EBITDA

調整後EBITDAは、営業利益に「減価償却費及び償却費(固定資産除却損を含む)」および通常の事業活動では発生しない費用・収益である「その他の調整項目」を加減算したものです。「その他の調整項目」の計上額の内訳は、主として以下の通りです。

 

2019年3月31日に終了した1年間

当社グループのスポーツコンテンツ配信サービスにおいて、サッカー主要リーグの放映権を保有する取引先(以下「ライセンサー」)が、権利元であるサッカー主要リーグから、ライセンス料の支払遅延を理由として、サッカー主要リーグの放映契約を解除されました。これを要因とし、当社グループはライセンサーよりサッカー主要リーグの放映契約の解除通知を受けました。このため、当社グループは、2018年12月31日に終了した9カ月間において、同社より取得した配信権の評価減4,770百万円を「その他の営業費用」として認識しました。また、当契約解除に伴い配信権取得にかかる債務の取り崩しを行ったことにより4,689百万円を「その他の営業収益」として認識しています。

 

2020年3月31日に終了した1年間

主にサイバーリーズン・ジャパン㈱の支配喪失に伴う利益です。2019年9月30日、当社が保有する同社株式の一部をCybereason Inc.へ売却したことにより、当社の同社に対する議決権所有割合が60%から49.9%に減少しました。この結果、同社は当社の子会社から持分法適用会社となりました。本取引に基づき認識した子会社の支配喪失に伴う利益は、持分法適用に伴う再測定益9,879百万円を含む11,879百万円です。

 

当社グループは、非現金取引の影響を除いた業績評価のための指標として調整後EBITDAを使用しています。調整後EBITDAは、当社グループの業績をより適切に評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。

 

営業利益と調整後EBITDAの調整は、以下の通りです。

(単位:百万円)

 

 

2019年3月31日に
終了した1年間

 

2020年3月31日に
終了した1年間

営業利益

 

818,188

 

911,725

(加算)減価償却費及び償却費(注)

 

545,879

 

700,934

(加算(△は減算))その他の調整項目:

配信権取得にかかる債務取崩益

 

△4,689

 

-

(加算(△は減算))その他の調整項目:

企業結合に伴う再測定による利益

 

△3,751

 

-

(加算(△は減算))その他の調整項目:
子会社の支配喪失に伴う利益 

 

-

 

△12,937

(加算(△は減算))その他の調整項目:

棚卸資産の評価減

 

4,770

 

-

(加算(△は減算))その他の調整項目:

減損損失

 

6,669

 

3,404

(加算(△は減算))その他の調整項目: 

企業結合に伴う再測定による損失

 

-

 

3,403

調整後EBITDA

 

1,367,066

 

1,606,529

 

 

 

 

 

 

(注) 上表の「減価償却費及び償却費」には、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 d. 連結キャッシュ・フロー計算書」に記載されている減価償却費及び償却費(2019年3月31日に終了した1年間504,482百万円 2020年3月31日に終了した1年間675,241百万円)に加えて、同計算書に記載されている固定資産除却損(2019年3月31日に終了した1年間41,397百万円 2020年3月31日に終了した1年間25,693百万円)が含まれています。

 

 

b.営業利益マージンおよび調整後EBITDAマージン

営業利益マージンは営業利益を売上高で除して計算しています。調整後EBITDAマージンは上記a.調整後EBITDAを売上高で除して計算しています。

 

当社グループは、以下の業績指標を使用しています。

(a) 営業利益マージン

当社グループは、営業利益に対する影響を管理する指標として営業利益マージンを使用しています。

 

(b) 調整後EBITDAマージン

調整後EBITDAは上記の営業利益から減価償却費及び償却費(固定資産除却損を含む)および一時的な費用及び収益を加減算して算出されており、調整後EBITDAマージンは本業の経常的な収益性を理解するのに適した指標であると考えます。

当社グループは、上記指標が、当社グループの業績評価をより適切に行うために有用かつ必要な指標であると考えています。

 

 営業利益マージンおよび調整後EBITDAマージンの算定は以下の通りです。

(単位:百万円)

 

 

2019年3月31日に
終了した1年間

 

2020年3月31日に
終了した1年間

売上高

 

4,656,815

 

4,861,247

営業利益

 

818,188

 

911,725

営業利益マージン

 

17.6%

 

18.8%

調整後EBITDA

 

1,367,066

 

1,606,529

調整後EBITDAマージン

 

29.4%

 

33.0%

 

 

 

 

 

 

 

 

c.フリー・キャッシュ・フローおよび調整後フリー・キャッシュ・フロー

フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加算して計算される指標です。

調整後フリー・キャッシュ・フローは、フリー・キャッシュ・フローから親会社であるソフトバンクグループ㈱等との間で行われた、当社普通株式の上場準備のための一時的な取引または上場後には発生しない取引に関連するキャッシュ・フローを除外し、端末の割賦債権流動化による資金調達額を加算し、当該返済額を減算して計算される指標です。当社グループは、調整後フリー・キャッシュ・フローが、当社グループの実質的な資金創出能力を示し、債務返済能力や事業への追加投資能力の評価を行うために有用な指標であると考えています。

当社を含むソフトバンクグループは、資金効率の最大化を目的として、余剰資金の貸借をはじめとしたグループ会社間での資金取引を実施しています。この資金取引には、親会社への貸付やその回収および付随する受取利息が含まれます。これらは当社の上場後には発生しない本来の事業活動とは関係のない取引であり、上場後の営業活動および投資活動によるフリー・キャッシュ・フローとの比較可能性を担保するため、「親会社への貸付に付随する利息の受取額」という項目でフリー・キャッシュ・フローから控除しています。さらに、2018年3月期にかかるブランド料の支払い完了後は発生しない「ブランド使用料の支払い」についても、上場後は発生しない取引のため、上記の項目と同様に当該取引を親会社との一時的な取引としてフリー・キャッシュ・フローの調整項目として除外しています。

一方、財務活動によるキャッシュ・フローには、割賦債権の流動化による資金調達額および返済額が含まれています。当社グループでは、割賦債権は営業活動の中で発生するものであることから、当該債権の流動化によるキャッシュ・フローを、営業活動によるキャッシュ・フローに加減算したものが、当社グループの経常的な資金創出能力をより適切に表すと考えています。したがって、割賦債権流動化の資金調達額および返済額をフリー・キャッシュ・フローの調整項目として加減算することにより、調整後フリー・キャッシュ・フローを計算しています。

 

 

フリー・キャッシュ・フローと調整後フリー・キャッシュ・フローの調整項目および調整額は以下の通りです。 

(単位:百万円)

 

 

2019年3月31日に
終了した1年間

 

2020年3月31日に
終了した1年間

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

965,526

 

1,249,535

投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出)(注1)

 

△451,992

 

△428,836

投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出以外)(注2)

 

△134,280

 

△471,309

フリー・キャッシュ・フロー

 

379,254

 

349,390

  親会社への貸付に付随する利息の受取額(注3)

 

△88

 

  ブランド使用料の支払い(注4)(注5)

 

47,327

 

親会社との一時的な取引

 

47,239

 

  割賦債権流動化取引:調達額(注6)

 

503,819

 

447,684

  割賦債権流動化取引:返済額(注6)

 

△480,566

 

△417,613

割賦債権の流動化による影響

 

23,253

 

30,071

調整後フリー・キャッシュ・フロー

 

449,746

 

379,461

 

 

 

 

 

 

(注1) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出)に関連するキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」および「有形固定資産及び無形資産の売却による収入」の純額です。

(注2) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出以外)に関連するキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「投資の取得による支出」、「投資の売却または償還による収入」、「銀行事業の有価証券の取得による支出」、「銀行事業の有価証券の売却または償還による収入」、「子会社の支配獲得による収支(△は支出)」、「貸付金貸付による支出」、「貸付金回収による収入」および「その他」の純額です。

(注3) 親会社への貸付に付随する利息の受取額に関連するキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる営業活動によるキャッシュ・フローの「利息及び配当金の受取額」に含まれています。

(注4) 消費税等を含みます。

(注5) ブランド使用料の支払いに関連するキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる営業活動によるキャッシュ・フローに含まれています。

(注6) 割賦債権流動化取引:調達額および割賦債権流動化取引:返済額に関連するキャッシュ・フローは、主として連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる財務活動によるキャッシュ・フローの「短期有利子負債の純増減額(△は減少額)」、「有利子負債の収入」および「有利子負債の支出」に含まれています。

 

 

 

(5) 重要な判断を要する会計方針及び見積り

IFRSに基づく連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、グループにとって最適な会計方針を採用し、一定の前提条件に基づく見積りを行う必要があります。連結財政状態計算書上の資産および負債、連結損益計算書上の収益および費用、または開示対象となる偶発負債および偶発資産などに重要な影響を与える可能性がある項目に関して、経営者は、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる様々な要素に基づき見積もりを行っています。

また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、影響の及ぶ期間とその程度を合理的に推定することはできませんが、感染拡大の収束が遅れた場合には、当社グループの将来収益およびキャッシュ・フローに影響を及ぼしその見積りに一定の不確実性が存在します。このよう状況において、本連結財務諸表作成時点で利用可能な情報・事実に基づき、新型コロナウイルス感染症の感染拡大期間とその影響のリスクや不確実性を考慮の上、合理的な金額の見積りを行っています。ただし、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なる場合があります。

以下の各項目は、その認識および測定にあたり、経営者の重要な判断および会計上の見積りを必要とするものです。

 

a.企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値測定ならびに減損にかかる見積り

企業結合により取得した無形資産およびのれんは、支配獲得日における公正価値で認識しています。企業結合時の取得対価の配分に際しては、経営者の判断および見積りが、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。企業結合により識別した無形資産(顧客基盤や商標権など)およびのれんは、見積将来キャッシュ・フローや割引率、既存顧客の逓減率、対象商標権から生み出される将来売上予想やロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。当連結会計年度および前連結会計年度における、企業結合により取得した無形資産およびのれんの取得価額は、それぞれ7,301億円および243億円です。

また、無形資産およびのれんの減損を判断する際に、資金生成単位の回収可能価額の見積りが必要となりますが、減損テストで用いる回収可能価額は、資産の耐用年数、資金生成単位により生じることが予想される見積将来キャッシュ・フロー、市場成長率見込、市場占有率見込、成長率見込および割引率等の仮定に基づいて測定しています。

これらの仮定は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動により影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

企業結合により取得した無形資産およびのれんの公正価値に関連する内容については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 (2) 企業結合」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6.企業結合」をご参照ください。無形資産およびのれんの減損に関連する内容については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 (11) 有形固定資産、使用権資産、無形資産およびのれんの減損」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 14.のれんおよび無形資産」をご参照ください。

 

 b.有形固定資産および無形資産の残存価額・耐用年数の見積り

有形固定資産および無形資産は、当社グループの総資産に対する重要な構成要素です。見積りおよび仮定は、資産の帳簿価額および減価償却費または償却費に重要な影響を及ぼす可能性があります。

資産の減価償却費は、耐用年数の見積りおよび残存価額(有形固定資産の場合)を用いて算出されます。資産の耐用年数および残存価額は、資産を取得または創出した時点で見積りを行い、その後各連結会計年度末に見直しを行います。資産の耐用年数および残存価額の変更は、連結財政状態計算書および連結損益計算書に対して重要な調整を必要とする可能性があります。経営者は、資産を取得または創出した時点ならびに見直し時に、同種資産に対する経験に基づき、予想される技術上の変化、除却時の見積費用、当該資産の利用可能見込期間、既存顧客の逓減率、当該資産から得られると見込まれる生産高またはこれに類似する単位数および資産の耐用年数に制約を与える契約上の取決めなどの関連する要素を勘案して、当該資産の耐用年数および残存価額を決定しています。当連結会計年度および前連結会計年度における、有形固定資産の減価償却費はそれぞれ1,424億円、3,152億円であり、無形資産の償却費は、それぞれ1,837億円、1,741億円です。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 13.有形固定資産」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 14.のれんおよび無形資産」をご参照ください。

 

c.金融商品の公正価値の測定方法

当社グループは、特定の金融商品の公正価値を評価する際に、市場で観察可能ではないインプットを利用する評価技法を用いています。観察可能ではないインプットは、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。当連結会計年度末および前連結会計年度末における、市場で観察可能ではないインプットを用いた金融資産の公正価値は、それぞれ2,704億円および1,721億円です。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 30.金融商品の公正価値 (1) 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類、(2) レベル3に分類した金融商品の公正価値測定」に記載しています。

 

 

7.セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会(最高経営意思決定機関)が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となる事業セグメントの区分に従っています。そしてこれらの事業セグメントのうち、「コンシューマ」、「法人」、「流通」および「ヤフー」を報告セグメントとしています。当社グループには、事業セグメントを集約した報告セグメントはありません。

「コンシューマ」においては、個人のお客さまを対象に、移動通信サービスやブロードバンドサービスの提供を行っています。移動通信サービスについては、「SoftBank」、「Y!mobile」および「LINEモバイル」ブランドの移動通信サービスの提供、携帯・タブレット等のモバイル端末の販売を行っています。また、ブロードバンドサービスについては、「SoftBank 光」を始めとするインターネットサービスの提供と、関連する宅内機器の販売・レンタルを行っています。

「法人」においては、法人のお客さまを対象に、移動通信サービス、音声・固定電話サービス、データ伝送・専用サービス、通信事業者および一般事業者向けの電気通信コンサルティング・工事、電気通信設備の賃貸・保守、ハウジング、データセンター事業、通信機器の販売・レンタル等の多岐にわたる事業を展開しています。

「流通」においては、主に法人顧客向けのICT、クラウド、IoTソリューション等に対応したハードウエア、ソフトウエア、サービスなどの商材、個人顧客向けのモバイルアクセサリー、PCソフトウエア、IoTプロダクト等の商材を提供しています。

「ヤフー」においては、中小企業や個人向けにインターネットを介して商品の販売やサービスの企画・提供および決済金融関連サービスの提供を行う「コマース事業」および広告商品の企画・販売・掲載をするための各サービスの企画・運営、情報掲載サービスの提供を行う「メディア事業」を行っています。「ヤフー」セグメントは、Zホールディングスを2019年6月に子会社化したことに伴い新設しています。

上記の報告セグメントに含まれない情報は、「その他」に集約されています。主なものとして、SBペイメントサービス㈱や㈱One Tap BUY等の子会社が含まれています。

また「調整額」には、セグメント間取引の消去、各報告セグメントに配分していない費用が含まれています。

なお、共通支配下の取引として2020年3月31日までに当社グループの傘下となった被結合企業は、当社グループの会計方針に基づき、比較年度の期首時点である2018年4月1日に取得したものとみなして遡及して連結したものとして会計処理しており、以下のセグメント情報には被結合企業の財務情報が含まれています。共通支配下の取引に関する当社グループの会計方針の詳細については、「注記3.重要な会計方針 (2) 企業結合」をご参照ください。

 

(2) 報告セグメントの売上高、利益およびその他の情報

報告セグメントの利益は、「営業利益」です。セグメント間の取引価格は、第三者間取引価格または総原価を勘案し、価格交渉のうえ決定しています。

なお、金融収益および金融費用、持分法による投資損益などの営業損益に帰属しない損益は報告セグメントごとに管理していないため、これらの収益または費用はセグメントの業績から除外しています。また、資産および負債は報告セグメントに配分しておらず、取締役会においてモニタリングしていません。

 

 

2019年3月31日に終了した1年間

 

 

報告セグメント

 

 

 

(単位:百万円)

 

コンシューマ

 

法人

 

流通

 

ヤフー

 

合計

 

その他

 

調整額

 

連結

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

2,663,805

 

610,669

 

380,806

 

931,541

 

4,586,821

 

69,994

 

 

4,656,815

セグメント間の内部
売上高または振替高

16,671

 

9,814

 

36,491

 

22,885

 

85,861

 

23,004

 

△108,865

 

合計

2,680,476

 

620,483

 

417,297

 

954,426

 

4,672,682

 

92,998

 

△108,865

 

4,656,815

セグメント利益

627,436

 

76,348

 

15,182

 

135,921

 

854,887

 

△35,536

 

△1,163

 

818,188

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び
償却費(注)

342,044

 

103,737

 

1,229

 

52,109

 

499,119

 

5,363

 

 

504,482

 

 

2020年3月31日に終了した1年間

 

 

報告セグメント

 

 

 

(単位:百万円)

 

コンシューマ

 

法人

 

流通

 

ヤフー

 

合計

 

その他

 

調整額

 

連結

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

2,685,035

 

627,746

 

440,200

 

1,030,589

 

4,783,570

 

77,677

 

 

4,861,247

セグメント間の内部
売上高または振替高

11,652

 

11,130

 

42,241

 

22,353

 

87,376

 

30,438

 

△117,814

 

合計

2,696,687

 

638,876

 

482,441

 

1,052,942

 

4,870,946

 

108,115

 

△117,814

 

4,861,247

セグメント利益

647,270

 

83,607

 

17,164

 

152,276

 

900,317

 

10,835

 

573

 

911,725

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び
償却費(注)

422,454

 

157,937

 

3,052

 

83,209

 

666,652

 

8,589

 

 

675,241

 

 

(注) 「減価償却費及び償却費」は、連結財政状態計算書上「その他の非流動資産」として表示している長期前払費用の償却額を含みます。

 

セグメント利益から税引前利益への調整表は以下の通りです。

 

 

(単位:百万円)

 

2019年3月31日
終了した1年間

 

2020年3月31日
終了した1年間

セグメント利益

818,188

 

911,725

 持分法による投資損益

△6,276

 

△46,060

 金融収益

2,246

 

2,745

 金融費用

△58,023

 

△60,921

 持分法による投資の売却損益

2,592

 

10,591

 持分法による投資の減損損失

△12,614

 

△6,885

税引前利益

746,113

 

811,195

 

 

 

 

 

 

 

(3) 製品及びサービスに関する情報

提供している製品及びサービスならびに収益の額については、「注記36.売上高」に記載の通りです。

 

(4) 地域に関する情報

外部顧客の海外売上高について重要性がないため、地域別の売上高の記載を省略しています。また、国内所在地に帰属する非流動資産の帳簿価額が連結財政状態計算書の非流動資産の大半を占めるため、地域別の非流動資産の記載を省略しています。

 

(5) 主要な顧客に関する情報

単一の外部顧客との取引による売上高が当社グループ売上高の10%を超える外部顧客がないため、記載を省略しています。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営理念

当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念のもと、情報革命を通じた人類と社会への貢献を推進してきました。情報・テクノロジー領域において様々な事業に取り組み、「世界の人々から最も必要とされる企業グループ」を目指し、企業価値の最大化に取り組んでいます。

 

(2) 重要課題(マテリアリティ)

当社グループは、上記の経営理念に基づき、「すべてのモノ・情報・心がつながる世の中」の実現を通じて、持続可能な社会の維持に貢献し、中長期的な企業価値向上を達成すべく、当社グループが優先的に取り組むべき課題として、下記6つの重要課題(マテリアリティ)を2020年4月に特定しました。

 

a. デジタルトランスフォーメーション(注)による社会・産業の構築

5GやAIなどの最先端テクノロジーを活用し、新しい産業を創出するとともに、世の中の様々なビジネスを変革していくためのソリューションを提供します。

(注)デジタルトランスフォーメーションとは、企業が、データとデジタル技術を活用して、組織、プロセス、業務等を変革していくことです。

b. 人・情報をつなぎ新しい感動を創出

スマートデバイスの普及を促進し、これを通じて新しい体験の提供を行い、お客さまの豊かなライフスタイルを実現します。同時に、人・情報をつなぐ魅力的なプラットフォームをパートナー企業に提供し、お客さまと企業の双方に価値を生み出します。

c. オープンイノベーションによる新規ビジネスの創出

グローバルのトップランナー企業とのつながりを生かし、最先端のテクノロジーや革新的なビジネスモデルを日本に展開します。同時に、新たなビジネスの拡大や普及を支えていく高度な人材の育成と組織の構築を推進します。

d. テクノロジーのチカラで地球環境へ貢献

持続可能な地球環境を次の世代につなぐため、最先端テクノロジーを活用し、気候変動への対応と、循環型社会の推進および自然エネルギー普及に貢献します。

e. 質の高い社会ネットワークの構築

通信ネットワークはライフラインであるとの考えに基づき、どんな時でも安定的につながるネットワークの維持に全力を尽くすとともに、お客さまの大切なデータを保護します。

f. レジリエント(強靭)な経営基盤の発展

コーポレート・ガバナンスの高度化を図り、ステークホルダーの皆さまとの継続的な対話を通じて、社会に信用される誠実な企業統治を行います。また、最先端テクノロジーを活用して、多様な人材が活躍できる先進的な職場環境を整備し、イノベーションの創発と従業員の幸福度向上を図ります。

 

当社グループは今後も、「情報革命で人々を幸せに」の経営理念に基づき、事業活動と企業活動の両面で社会課題の解決に継続的に取り組むことで、国連の定める「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

 

 

(3) 経営方針

a. 経営環境

世の中を取り巻く環境は、デジタル技術の進展により大きな変革期を迎えています。超高速・大容量・低遅延・多接続といった特長を持つ次世代通信規格5Gの商用化や、AIやIoT、ビッグデータの活用が急速に浸透し、人々の生活やビジネスのあらゆる場面がデジタル化されることで、産業そのものの構造が変わるデジタルトランスフォーメーションが起こっています。

日本の通信市場では、政府による競争促進政策の強化、MVNOによる格安スマートフォンサービスの普及、異業種からの新規参入など、事業環境の変化が続いています。またインターネット市場では、アメリカを中心とした海外企業の優勢が続いており、特にeコマースや金融・決済の分野で競争が激化しています。

また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により経済環境の悪化が発生する一方で、在宅勤務の拡大など、デジタル化が一気に加速しています。これによる当社グループの通信事業への影響は比較的軽微であると考えています。累計契約数は引き続き安定的な推移を見込んでいることや、自宅での通信サービスの利用増加などを背景に通信料収入は底堅く推移すると見込んでいます。ヤフー事業に関しては、特定業種からの広告出稿の減少によりメディア領域の先行きが不透明な一方で、eコマースを中心としたオンラインサービスの利用が増加すると見込んでおり、不要不急の費用は当面抑制すること等により通期での営業利益増加を目指します。

 

b. 事業戦略

当社グループは、変化の激しい情報通信業界において継続的な企業価値の向上を図るべく、成長戦略「Beyond Carrier」を推進しています。従来の通信キャリアという枠組みを超え、通信事業に加えて、ヤフーおよび新領域の3つの領域を伸ばしていくことで収益基盤を強化し、持続的な成長を目指します。

 

(a) 通信事業のさらなる成長

当社グループのビジネスの基盤となる通信事業では、新たな通信インフラである5Gの展開やスマートフォン・ブロードバンドの契約数拡大を図ることで、さらなる成長を目指します。

 

ⅰ.スマートフォン契約数の拡大

当社グループは特長の異なる3つのモバイルブランドを展開することで、大容量ユーザーから節約志向まで、幅広いユーザーのニーズに応えることにより、全ブランドで着実に契約数を伸ばしています。今後は「Yahoo!」の各種サービスやモバイル決済サービス「PayPay」との連携強化や、5Gを活用したVR・クラウドゲーミングなどのコンテンツの展開によって、新たな魅力を提供し、契約数を伸ばしていきます。

 

ⅱ.ブロードバンド契約数の拡大

当社グループは「SoftBank 光」を中心とする家庭向け高速インターネットサービスについても、販売の拡大に注力します。

 

ⅲ.5Gの展開

当社グループは、第5世代移動通信システム5Gの商用サービスを2020年3月に開始しました。今後、4Gで培った強みを最大限活用し、他社とも連携しながら、展開エリアの拡大を図ります。2021年3月に全国47都道府県への展開、2022年3月には人口カバー率90%超を目指します。

 

ⅳ.法人向けソリューションビジネスの拡大

当社グループは、今後大きな需要拡大が見込まれる企業の業務デジタル化や自動化に適した通信ソリューションの販売に注力します。さらに、IoTやAI、クラウド、ロボットなどの最先端技術を用いた高付加価値なソリューションを提案することで、企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させ、社会に新しい価値を生み出していきます。

 

 

(b) ヤフー事業の成長

当社グループは、ヤフー㈱を傘下に持つ国内最大級のインターネット企業・Zホールディングス㈱を2019年6月に子会社化し、収益構造の改善やシナジーの最大化を図っています。

 

ⅰ.コマース・メディア領域の拡大

コマース領域では、2019年11月に買収したファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する㈱ZOZOとの連携や「PayPay」ブランドを冠した新コマースサービスの積極展開により、eコマース取扱高の拡大を図っています。メディア領域では、マルチビッグデータを活用した新たな広告プロダクトの開発に加え、当社の法人事業との連携強化により新規顧客の獲得を図るなど、今後の収益拡大に取り組みます。

 

ⅱ.LINE㈱との経営統合

Zホールディングス㈱およびLINE㈱の対等な精神に基づく経営統合を実現すべく、2019年12月に当社およびLINEの親会社であるNAVER Corporationを含む4社間で最終の経営統合契約書を締結しました。統合完了後は、AI、通信、広告、決済、コミュニケーションなど、様々な分野での協業を想定しており、当社は、本経営統合を当社グループの企業価値向上に資する重要な取引と位置付けています。

 

(c) 新規事業の創出・拡大

当社グループは、AI、IoT、FinTech、セキュリティ、モビリティなどの領域で、最先端のテクノロジーやビジネスモデルを活用した新規事業の拡大を積極的に推進しています。新規事業の創出にあたっては、親会社のソフトバンクグループ㈱が既に投資を行っている世界的に有力なAI企業群と連携することで、単独でビジネスを立ち上げるのに比べて、初期投資を最小限に抑えた効率的な事業運営が可能です。さらに当社グループの強みである、通信事業やヤフー事業での顧客基盤、5Gやソフトウエアの技術、法人事業の営業力を組み合わせることで、新規事業の垂直立ち上げを実現します。その事例として、当社がZホールディングス㈱およびPaytm社と連携して2018年に開始したモバイル決済サービス「PayPay」は、2020年3月末において登録者数が2,700万人を突破し、金融領域にサービスの幅を広げるなど、急速に成長しています。

 

c. 財務戦略

当社グループは、成長投資と株主還元の原資となるフリー・キャッシュ・フローを重要な経営指標と考えています。ZホールディングスグループおよびIFRS第16号適用による影響を除いた調整後フリー・キャッシュ・フロー(注1)は、2019年3月31日に終了した1年間に5,120億円、2020年3月31日に終了した1年間に5,242億円と当期純利益を上回る水準を維持しています。当社は、成長投資の継続と高い株主還元の両立を図るため、今後も年間5,000億円以上(注2)の安定的なフリー・キャッシュ・フローの創出を目指します。

(注1) 調整後フリー・キャッシュ・フローの算定方法は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。

(注2) 2021年3月31日に終了する1年間については、当社によるLINE㈱公開買付けのための支出による影響を除きます。

 

 

2 【事業等のリスク】

本書において記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは、以下の通りです。なお、これらは、当社グループが事業を遂行する上で発生しうるすべてのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項につきましては別段の記載のない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営戦略上のリスク

当社グループは、スマートフォンやブロードバンド契約数の拡大、および5Gの取り組みを通じ、通信事業のさらなる成長を目指しています。そのため、安全性と信頼性の高い通信ネットワークを構築し、継続して安定的に運用していくことや、特長の異なる3つのブランドを提供するマルチブランド戦略の推進などが重要であると考えています。また、子会社化したZホールディングス㈱とのシナジーを通じてヤフー事業の成長を図るとともに、ソフトバンクグループの投資先や、日本を含む世界各国のパートナーと共同で、最先端の事業を日本で展開していくことで新領域の拡大を目指します。かかる戦略に関連して投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは、以下の通りです。

 

a. 経済情勢および市場環境の変化、他社との競合について

日本の人口は高齢化と少子化が進むなか減少に向かっており、国内の移動体通信市場、ブロードバンド市場およびインターネット関連市場の拡大の継続性には、不透明な要素があります。

近年日本の移動体通信市場においては、MVNOがシェアを拡大し、MNOとの競争が激化しています。さらに、多様な収益機会の創出と他社との差別化を目的として、MNOによる他の業種への参入が進展しています。これらの市場環境に対応するため、当社グループは消費者の志向に合ったサービス・製品・販売方法を導入していますが、当社グループが料金プランや通話・データ通信の品質等の面で消費者の期待に沿えない場合、既存の契約者数を維持できる保証はありません。また、予期せぬ市場環境の変化によりコストが増大する、または想定しているコスト効率化が実現できない可能性があります。

日本のインターネット関連市場は、インターネット全体の利用規模、景気の動向、有料会員数、有料サービスの利用状況などの影響を受ける可能性があります。当社グループでは、利用者にとって正確で有益なサービスの提供、安心、安全な利用体験、広告媒体としての価値を向上させる活動、啓発、有料会員向けの魅力的な特典、コンテンツの提供などを通じ、利用者の維持拡大に努めていますが、これらの施策が十分に奏功せず、市場環境の変化等が当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの競合他社は、その資本力、サービス・商品、技術開発力、価格競争力、顧客基盤、営業力、ブランド、知名度などにおいて、当社グループより優れている場合があります。競合他社がその優位性を現状以上に活用してサービスや商品の販売に取り組んだ場合、当社グループが販売競争で劣勢に立たされ、当社グループの期待通りにサービス・商品を提供できない、または顧客を維持・獲得できないことも考えられます。その結果として、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、電気通信業界やインターネット業界では、設立間もない新興企業や新規参入者によるサービスがユーザーの支持を集め急速に広まることがあります。当社グループでは、ユーザーの意見や動向を捉え、ユーザーの支持を集めることができるサービスの提供を追求していきますが、新興企業や新規参入者のサービスが当社グループのサービスに対する競合となる可能性や、競争優位性を発揮するための新規サービスの開発に費用がかかり、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。

 

b. 技術・ビジネスモデルへの対応について

当社グループは、技術やビジネスモデルの移り変わりが早い情報産業を主な事業領域としています。当社グループは、常に、最新の技術動向や市場動向の調査、技術的優位性の高いサービスの導入に向けた実証実験、および他社とのアライアンスの検討などの施策を講じています。しかし、新たな技術への対応が想定通りの時間軸に沿って進むこと、想定通りの効果を上げること、共通の基準や仕様が確立すること、および商用性を持つようになることについては、何らの保証もなく、また、これらの施策を行ったとしても、5Gを始めとする新たな技術やビジネスモデルの出現を含む市場環境の変化に当社グループが適時かつ適切に対応できず、または迅速かつ効率的に設備を配備できないことにより、市場変化に適した優れたサービス、技術やビジネスモデルを創出または導入できない場合、当社グループのサービスが市場での競争力を失い、当社グループが維持・獲得できる契約数が抑制される、またはARPU(注)が低下することにより、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

(注) ARPU(Average Revenue Per User):1契約当たりの月間平均収入

 

c. 情報の流出および当社グループの提供する製品やサービスの不適切な利用について

当社グループは、事業を展開する上で、顧客情報(個人情報を含みます。)やその他の機密情報を取り扱っています。当社グループは、チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)および情報セキュリティ管理責任者であるチーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー(CISO)による主導の下で、顧客情報やその他の機密情報に関する作業場所を所定のエリアに限定し、当該エリア専用の入退室管理ルールを設けるなど徹底した物理的管理を行うとともに、技術的にも、当該エリア内にあるセキュリティ・オペレーション・センター(SOC)などにおいて、役職員による業務パソコンの使用状況、社内ネットワークの利用状況、社内の各サーバーへのアクセス状況等を監視するとともに、社外からのサイバー攻撃による不正アクセスを監視・防御することで、セキュリティレベルの維持・管理を行っています。また、情報のセキュリティレベルに応じて、当該情報に対するアクセス権限や使用するネットワークなどを分離・独立させています。さらに、チーフ・データ・オフィサー(CDO)およびCDO室による主導の下で、社内外データの管理・戦略的利活用の方針およびルールを整備し、通信の秘密・個人情報等の取扱いに関する社内管理体制を強化しています。役職員にセキュリティ教育・訓練を徹底し、当社の情報資産に関わる全員が、情報セキュリティリテラシーを持って業務を遂行できる体制の構築を図っています。これらの取り組みにもかかわらず、当社グループ(役職員や委託先の関係者を含みます。)の故意・過失、または悪意を持った第三者によるサイバー攻撃、ハッキング、コンピューターウイルス感染、その他不正アクセスなどにより、これらの情報の流出や消失などが発生する可能性があります。

また、当社グループの提供する製品やサービスが不適切に使用された場合、携帯電話を使用した犯罪や携帯電話使用中の事故、コンテンツの過剰な利用による高額課金等の社会的問題を助長することとなる可能性があります。

こうした事態が生じた場合、当社グループの信頼性や企業イメージが低下し顧客の維持・獲得が困難になるほか、競争力が低下したり、損害賠償やセキュリティシステム改修のために多額の費用負担が発生したりする可能性があります。その結果、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

d. 安定的なネットワークの提供について

(a) 通信ネットワークの増強について

当社グループは、競争力の維持および顧客基盤の維持・拡大を目的として通信サービスの品質を維持・向上させるために、将来のトラフィック(通信量)を予測し、その予測に基づいて継続的に通信ネットワークを増強していく必要があります。これらの増強は計画的に行っていく方針ですが、実際のトラフィックが予測を大幅に上回った場合、または通信ネットワークの増強(例えば、必要な周波数の確保を含みますが、これに限りません。)を適時に行えなかった場合、サービスの品質および信頼性や企業イメージの低下を招き顧客の維持・獲得に影響を及ぼすほか、追加の設備投資が必要となり、その結果、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの通信サービスの提供はネットワークシステムのパフォーマンスおよび十分な周波数帯の確保に依存しています。将来において、必要な周波数帯を確保できなかった場合、競合他社と比べてサービスの品質が低下し、または計画通りにネットワークを拡大することができなくなり、顧客の維持・獲得が困難になる可能性があります。

さらに、周波数帯の割当てにオークション制度が導入されたり、割当ての要件として一定の費用負担を行うことが求められるようになったりするなど、多額の資金拠出が必要になる可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があるとともに、新規事業者の参入が容易になる可能性があります。

 

 

(b) 自然災害など予測困難な事情について

当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。地震・台風・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、新型コロナウイルスなどの感染症の流行などにより、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、当社グループの各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。当社グループは、こうした事態が発生した場合においても安定した通信環境を確保できるようにネットワークの冗長化やネットワークセンターおよび基地局での停電対策等を導入しているほかネットワークセンターやデータセンター等の重要拠点を全国に分散することでサービス提供への影響の低減を図る対策を講じています。もっとも、かかる対策はあらゆる障害を回避できるものではなく、実際に各種サービスの提供に支障を来す場合、およびこれらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の維持・獲得が困難になる可能性があります。また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧・改修するために多額の費用負担が発生する可能性があります。その結果、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

e. 他社の買収、業務提携、合弁会社設立等について

当社グループは、戦略を実行していく上で、合弁企業の設立や子会社化を行うなど、他社の買収やその他の株式投資を行う可能性があります。

その他にも、当社グループの事業、財務、業績にとって戦略的に重要と思われる他の資産を買収する可能性があります。

当社グループは、各投資の実行の検討に際し、必要十分なデュー・ディリジェンスを実施した上で、定められた承認プロセスを経て投資判断を行っていますが、当社グループの投資先会社が見込み通りの業績を上げることができない場合、当社グループが投資時の企業価値算定を過大に見積もっていた場合、または既存事業への新規事業の統合や統合後の内部管理体制の構築が奏功しない場合、当社グループの業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。また、当社グループが将来的な買収や投資のために資金を借り入れた場合、または買収した企業に未払いの負債があることが判明した場合、当社グループの債務負担が増加し、キャッシュ・フローを悪化させ、事業運営資金の不足に陥る可能性があります。これらのリスクの顕在化は当社グループの事業、財政状態および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの業務提携先や合弁先と共同事業を行う場合には、当局の許認可が必要となったり、当該業務提携先や合弁先と共同事業の内容について合意できることが前提となります。また、当社グループの業務提携先や合弁先に対して当社グループが支配権を有するとは限らず、これらの会社が、当社グループの意向にかかわらず、事業戦略を大幅に変更する可能性があります。さらに、第三者割当増資や当社グループ以外の株主がコールオプションを行使したことにより当社グループの持株比率が低下したり、その経営成績や財政状態が大幅に悪化する可能性もあります。これらの場合、その業務提携、合弁事業などが期待通りの成果を生まない可能性や、継続が困難となる可能性があります。また、特定の第三者との業務提携や合弁事業などを実施したことにより、他の者との業務提携や合弁事業などが制約される可能性もあります。その結果、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

さらに将来的に当社グループにおいて事業の再編を行う可能性もありますが、この再編が当社グループに好影響を与える保証はありません。

 

f. 他社経営資源への依存について

(a) 他社設備などの利用

当社グループは、通信サービスの提供に必要な通信ネットワークを構築する上で、他の事業者が保有する通信回線設備などを一部利用しています。当社グループでは、原則として、複数の事業者の通信回線設備などを利用していく方針を採用していますが、今後、複数の事業者の当該設備などを継続して利用することができなくなった場合、または使用料や接続料などが引き上げられるなど利用契約が当社グループにとって不利な内容に変更された場合、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(b) 各種機器の調達

当社グループは、通信機器やネットワーク関連機器など(例えば、携帯端末や携帯電話基地局の無線機を含みますが、これらに限りません。)を調達しています。当社グループでは、原則として複数の取引先から機器を調達してネットワークを構築していく方針を採用していますが、それでもなお特定の会社への依存度が高い機器が残ることも予想されます。特定の会社への依存度が高い機器の調達において、供給停止、納入遅延、数量不足、不具合などの問題が発生し調達先や機器の切り替えが適時に多額のコストを要さずに行うことができない場合、または性能維持のために必要な保守・点検が打ち切られた場合、当社グループのサービスの提供に支障を来し、顧客の維持・獲得が困難になる可能性や調達先の変更のために追加のコストが生じる可能性のほか、通信機器の売上が減少する可能性があります。その結果、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(c) 業務の委託

当社グループは、主に通信サービスに係る販売、顧客の維持・獲得、ネットワークの構築およびメンテナンス、ならびにそれらに付随する業務の全部または一部について、他社に委託しているほか、情報検索サービスにおいて他社の検索エンジンおよび検索連動型広告配信システムを利用しています。当社グループは、業務委託先の選定時には与信調査を実施し、定期的に業績などのモニタリングを行っていますが、業務委託先が当社グループの期待通りに業務を行うことができない場合、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

また、業務委託先は当社グループのサービス・商品を取り扱っていることから、当該業務委託先の信頼性や企業イメージが低下した場合には、当社グループの信頼性や企業イメージも低下し、事業展開や顧客の維持・獲得に影響を及ぼす可能性があり、その結果、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

このほか、当該業務委託先において法令などに違反する行為があった場合、当社グループが監督官庁から警告・指導を受けるなど監督責任を追及される可能性があるほか、当社グループの信頼性や企業イメージが低下し顧客の維持・獲得が困難になる可能性があります。その結果、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

g. ブランドについて

(a) 「ソフトバンク」ブランドの使用および侵害について

当社は、2017年度まで、親会社であるソフトバンクグループ㈱に対し、各会計年度における一定の算定基準に基づき、「ソフトバンク」ブランドのブランド使用料を負担していました。

その後、2018年3月に、当社はソフトバンクグループ㈱との間で、ライセンス料一括支払いにより、同年3月31日から原則無期限のブランド使用権および再許諾権が付与される旨の契約を締結しました。当該契約に基づき、当社は、社名、社標、商標およびドメインネームとして「ソフトバンク」ブランドを使用(移動体通信における通信サービスおよび携帯電話端末などに関する商標使用は専用的使用)することができ、また当社の子会社に対して当該使用を再許諾(サブライセンス)することができます。

しかし、当社が第三者に対して株式を発行すること等、当社の意思決定に基づきソフトバンクグループ㈱の当社に対する議決権比率が50%以下となる事由が生じた場合などには、ソフトバンクグループ㈱は、当該契約を解約することができます。これにより当社は「ソフトバンク」ブランドの使用および再許諾を継続できなくなり、関連して資産計上している商標利用権の減損損失が発生する可能性があります。

また、ソフトバンクグループ㈱が保有している「ソフトバンク」ブランドなどの知的財産権が第三者により侵害された場合には、当社グループの信頼性や企業イメージが低下する可能性があります。

 

(b) 「Yahoo!」「LINEモバイル」ブランドの使用について

当社グループは、アクティブにスマートフォンを活用するユーザー向けの「SoftBank」、ライトユーザー向けの「Y!mobile」、そして学生など若年層向けの「LINEモバイル」の3つのブランドによって、お客さまのニーズに合わせたサービスを提供しています。

ヤフー㈱は、米国のVerizon Communications Inc. の子会社であるオース・ホールディングス・インクとの間でライセンス契約を締結しています。当該契約に基づき、ヤフー㈱が提供する情報検索サービス等に関連する商標(「Yahoo!」ブランドを含む)、ソフトウエア、ツール等(以下「商標等」)のほとんどはオース・ホールディングス・インクが所有するものであり、ヤフー㈱はオース・ホールディングス・インクより当該商標等の利用等の許諾を得て事業を展開しています。「Y!mobile」は、「Yahoo!ケータイ」、「Yahoo! BB」などと同様、オース・ホールディングス・インクが保有する「Yahoo!」ブランドを、ヤフー㈱を通じて提供を受けサービス名称の一部に使用しているものです。

「LINEモバイル」は、当社グループの子会社であるLINEモバイル㈱で展開するサービスの名称であり、LINE㈱が保有する「LINEモバイル」ブランドを使用しています。

したがって、これらの会社との関係に大きな変化が生じるなどして契約の変更、終了または不履行によりこれらのブランドが使用できなくなった場合や、これらの会社の信頼性や企業イメージが低下した場合、当社グループの期待通りに事業を展開できなくなり、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

h. 関連システムの障害などによるサービスの中断・品質低下について

当社グループが提供する通信ネットワークやお客さま向けのシステム、スマートフォン決済サービス「PayPay」をはじめとする各種サービスにおいて、人為的なミスや設備・システム上の問題、または第三者によるサイバー攻撃、ハッキングその他不正アクセスなどが発生した場合、これに起因して各種サービスを継続的に提供できなくなること、または各種サービスの品質が低下することなどの重大なトラブルが発生する可能性があります。当社グループは、CTO、チーフ・ネットワーク・オフィサー(CNO)、およびチーフ・インフォメーション・オフィサー(CIO)が主導し、ネットワークを冗長化するとともに、障害やその他事故が発生した場合に備え、復旧手順を明確にしています。また、障害やその他事故が発生した場合、規模に応じて事故対策本部を設置するなど、適切な体制を構築して復旧にあたっています。これらの対策にもかかわらず、サービスの中断や品質低下を回避できないおそれがあり、サービスの中断・品質低下による影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の維持・獲得が困難になる可能性があります。その結果、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

i. 人材の育成・確保について

当社グループは、技術革新に即応すべく全社をあげて人材育成に注力していますが、期待通りの効果が出るまで一定の期間を要することがあります。また、将来的に人材投資コストが増加する可能性があります。

さらに、最高人事責任者であるチーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー(CHRO)および人事部門長が主導し、高市場価値のある人材に対し、その専門性の高さを踏まえた報酬制度を導入することで人材の確保を図っていますが、事業運営に必要な技術者等の人材を予定通り確保できない場合、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

(2) 法令・コンプライアンスに関するリスク

a. 法令・規制・制度などについて

当社グループは、電気通信事業法や電波法などの事業固有の法令はもとより、企業活動に関わる各種法令・規制・制度(環境、公正な競争、消費者保護、個人情報・プライバシー保護、贈収賄禁止、労務、知的財産権、租税、為替、輸出入に関するものを含みますが、これらに限りません。)の規制を受けています。また、電気通信事業を営むために必要な許認可等の多くには、様々な条件が付されることがあり、その遵守が求められます。

当社グループ(役職員を含みます。)がこれらの法令・規制・制度などに違反する行為を行った場合、違反の意図の有無にかかわらず、行政機関から行政指導や行政処分(登録・免許の取消や罰金を含みますが、これらに限りません。)を受けたり、取引先から取引契約を解除されたりする可能性があります。当社グループは、法務部門主導で、各種法令および法令に基づくガイドラインの改正のモニタリングを行うとともに、改正がある場合には必要に応じて業務の運用方法の変更などの対策を講じているほか、必要に応じて弁護士等の外部専門家への相談を行っていますが、すべての違反行為を未然に防ぐことは困難な場合があります。その結果、当社グループの信頼性や企業イメージが低下したり、事業展開に支障が生じたりする可能性があるほか、金銭を含む経営資源に係る負担の発生等により、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。ただし、当連結会計年度末現在において、これらの免許および登録の取消事由および更新拒否事由は存在していません。

また、将来、当社グループの事業に不利な影響を与え得る法令・規制・制度の導入や改正が実施される可能性があります。当社グループの展開する移動通信事業は、無線周波数の割当てを政府機関より受けており、政府の意向による直接的・間接的な影響を受けやすい事業です。今後、当社グループの事業に不利な影響を与え得る法令・規制・制度が導入されるかどうか、および、その導入による当社グループ事業への影響を正確に予測することは困難ですが、仮に導入された場合には、これらの法令・規制・制度などの制定、改正または解釈・適用の変更等により、当社グループが顧客に提供できる商品・サービスおよび料金プラン等が実質的な制約を受け、収入の減少や金銭的負担の発生・増加により、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

b. 訴訟等について

当社グループは、事業活動を行うにあたり、適用のある法令・規則・制度や契約書等に記載されている契約条件を確認し、これに違反することのないよう十分留意していますが、顧客、取引先、株主(子会社・関連会社・投資先の株主を含みます。)および従業員等を含む第三者の権利(知的財産権を含みます。)および法的に保護されている利益を侵害した場合、権利侵害の差止め、損害賠償、対価等の請求を受け、または行政機関による調査等の対象となる可能性があります。その結果、当社グループの企業イメージが低下する可能性があるほか、商品・サービスおよび事業上の慣行について変更を余儀なくされたり、金銭を含む経営資源に係る負担の発生等により、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

(3) 財務・経理に関するリスク

a. 資金調達およびリースについて

当社グループは、銀行借入や債権流動化等による資金調達を行っています。また、設備投資の実施にあたってはリースを活用しています。よって、金利が上昇した場合、または当社および子会社の信用力が低下した場合、これらの調達コストが増加し、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、財務部門長が主導し、資金調達(銀行借入や債権流動化による借入を含みますが、これらに限りません。)手段の多様化等を通じて十分な資金および融資枠を保持する財務基盤を構築するとともに、手元流動性を考慮しつつ、資金調達のコントロールを行っていますが、金融市場の環境によっては、資金調達やリース組成が当社グループの想定通り行えず、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの金融機関からの借入に際しては財務制限条項が付帯されています。内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 23.有利子負債」をご参照ください。

当社グループでは、財務制限条項に抵触しないよう、財務部門において各事業部門の事業計画を横断的にモニタリングするとともに、債務保証や貸付等の財務制限条項に抵触する可能性のある取引の実行は、財務部門の事前の承認があることを前提条件としています。これらの対応策にもかかわらず、財務制限条項を遵守することができない場合、当社グループは期限の利益を失い、借入金の一部または全額の返済を求められ、または新規借入が制限される可能性があります。

 

b. 会計制度・税制の変更などについて

当社グループでは、研修などを通じて従業員に会計制度や税制の変更などについて周知徹底するとともに、必要に応じて顧問税理士等の外部専門家への相談を行っていますが、会計基準や税制が新たに導入・変更された場合や、税務当局との見解の相違により追加の税負担が生じた場合、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

c. 減損損失について

当社グループは、事業を遂行する過程で、資金を様々な資産に投資します。その結果、例えば、通信ネットワークの構築に必要な無線設備、交換機、鉄塔、アンテナ、その他ネットワーク機器、建物、備品などの有形固定資産や、ソフトウエア、商標利用権、周波数移行費用、のれんなどの無形資産、他社との業務提携や合弁会社設立にあたり出資した関連会社株式等の金融資産を含む資産を保有しています。

当社グループではこれらの資産につき定期的にモニタリングする体制を構築し、IFRSに基づき、適切に減損の判定を実施していますが、その結果、投資金額を回収するのに十分な将来の経済的便益が見込めないと判断した場合には、減損損失が発生し、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を与える可能性があります。また、当該判断には当社グループによる見積りの要素が大きく、また減損損失の発生時期および金額を正確に予測することはできません。

 

 

 

(4) 上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項

a. 経営陣について

当社グループの重要な経営陣に不測の事態が発生した場合に備え、他の役員による職務の代行が可能な体制を構築していますが、代行が十分に機能しない場合、当社グループの事業展開に支障が生じる可能性があります。

 

b. 親会社との関係について

(a) 親会社が株主総会の決議事項に関する支配権または重大な影響力を有することについて

当社の親会社であるソフトバンクグループ㈱は、当連結会計年度末において、当社発行済株式総数の67.13%をソフトバンクグループジャパン㈱を介して実質保有しています。ソフトバンクグループ㈱の当社株式の所有割合および当社に対する議決権保有割合は、当社による自己株式の取得や新株予約権の保有者による行使などの状況により変動しますが、ソフトバンクグループ㈱は、株主総会の特別決議を要する事項(例えば、吸収合併、事業譲渡、定款変更等を含みますが、これらに限りません。)および普通決議を必要とする事項(例えば、取締役の選解任、剰余金の処分や配当等を含みますが、これらに限りません。)に関して、その時々の議決権保有割合に応じて決定権および拒否権を含む重大な影響力を有することになります。当社は、独立社外取締役およびCEOで構成され独立社外取締役が議長を務める指名委員会および報酬委員会を任意に設けることで独立性の担保を図っています。しかし、それでもなお株主総会の承認を必要とする事項に関し、ソフトバンクグループ㈱が影響を及ぼす可能性があります。なお、事前承認事項等はありません。

また、ソフトバンクグループ㈱との良好な関係は当社グループの事業の核であり、何らかの理由により関係が現実に悪化した場合または悪化したと受け取られた場合には、当社グループの事業展開、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社とソフトバンクグループ㈱との間の主な関係等についての詳細は、以下「(b) 役員の兼任について」から「(e) ソフトバンクグループとの取引関係について」に記載の通りです。

 

(b) 役員の兼任について

当社の取締役のうち、孫正義氏、宮内謙氏、藤原和彦氏、川邊健太郎氏の4名がソフトバンクグループ㈱およびその主要な子会社の役員を兼任しています。孫氏は、親会社であるソフトバンクグループ㈱の代表取締役会長兼社長、Zホールディングス㈱の取締役を兼任しています。これは、孫氏がソフトバンクグループおよびZホールディングス㈱を率いてきた豊富な実績と経験が、当社取締役会の機能強化に資すると考えているためです。宮内氏は、ソフトバンクグループ㈱の取締役、Zホールディングス㈱の取締役を兼任しており、これは、当社の既存事業および新規事業と親和性が高いこれらの会社における知見を当社の経営に活かすことを目的としています。藤原氏はZホールディングス㈱の取締役を兼任しており、これは、当社における財務経理・ガバナンス領域での知見をZホールディングス㈱の経営に生かすことを目的としています。川邊氏は、Zホールディングス㈱の代表取締役社長および㈱ZOZOの取締役を兼任しており、当社が同社との事業上のシナジーを追求する上で、同氏の知見と同社における指導力を当社の経営に生かすことを目的としています。

また、当社の監査役のうち、君和田和子氏はソフトバンクグループ㈱の常務執行役員を兼任しています。これは当社の監査体制強化を目的とするものです。

 

(c) 従業員の出向および兼任について

ソフトバンクグループでは、業務の効率性、事業上の必要性、人材育成および各職員の将来像を踏まえたキャリアパス形成の観点から、積極的なグループ内での人材交流が行われており、当社においてもソフトバンクグループ㈱を含めたグループ内他社から出向社員を受け入れています。

ただし、この場合には業務分掌を受けた組織体の責任者であるライン長(各組織体における組織長)以上については、親会社からの独立性および経営の安定性の観点から、グループ内他社との兼務はしない方針です。また、ソフトバンクグループ㈱との間の出向については、当社の事業上必要と判断するものを除きライン長以外の社員の兼務も解消しています。

当社からソフトバンクグループ㈱を含めたグループ内他社への出向については、当社の事業上必要と判断するもののみ実施しており、その範囲において、今後も継続する方針です。

 

(d) ソフトバンクグループ内の他社との競合について

現在当社グループの方針決定および事業展開の決定については、当社グループ独自に決定しており、また、ソフトバンクグループ内の他社との競合関係はありません。しかし、ソフトバンクグループ㈱およびその子会社は世界中で様々な事業の運営に関わっており、また、新たな事業や投資の検討を日々行っていることから、今後、当社グループは投資機会の追求にあたりグループ内他社と競合する可能性があります。当社グループとしては、それらの会社との連携を検討するなどの対応を行っていきますが、当社グループの事業に何らかの影響を及ぼす可能性があります。

 

(e) ソフトバンクグループとの取引関係について

当社グループは、ソフトバンクグループ内の各社と取引を行っています。2020年3月31日に終了した1年間における主な取引は次の通りです。

 

取引の内容

取引先

取引金額(百万円)

取引条件等の決定方法

第三者割当増資(注)

ソフトバンクグループ㈱

46,000

独立した第三者機関により算定された価格を基礎として協議の上、合理的に決定しています。

 

(注)  当社の関係会社であるPayPay㈱が、2019年4月22日の同社取締役会において、ソフトバンクグループ㈱を割当先とする第三者割当による新株式発行を行うことを決議し、2019年5月15日にソフトバンクグループ㈱より46,000百万円の払込が実施されました。

 

当社は、独立性の観点を踏まえ、ソフトバンクグループ㈱も含めた関連当事者との取引について「関連当事者規程」および「関連当事者取引管理マニュアル」を定めており、特に重要な取引については、これらの規程やマニュアルに基づき、その取引が当社グループの経営上合理的なものであるか、取引条件が外部取引と比較して適正であるかなどの観点から、都度取締役会の承認を得ることとしています。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

1986年12月

日本国有鉄道の分割民営化に伴い、電話サービス・専用サービスの提供を目的として、鉄道通信㈱(現 当社)を資本金3,200百万円で設立

1987年3月

第一種電気通信事業許可を取得

1987年4月

日本国有鉄道から基幹通信網を承継し、電話サービス・専用サービスの営業開始

1989年5月

(旧)日本テレコム㈱を吸収合併、日本テレコム㈱(注)1に商号変更

1991年7月

携帯・自動車電話事業への参入を目的として㈱東京デジタルホン(関連会社)を設立

1994年9月

東京証券取引所市場第二部、大阪証券取引所市場第二部に上場

1996年9月

東京証券取引所市場第一部、大阪証券取引所市場第一部銘柄に指定

1997年10月

日本国際通信㈱を吸収合併

1999年10月

㈱東京デジタルホン等デジタルホン3社、㈱デジタルツーカー四国等デジタルツーカー6社の計9社が、各商号を変更(J-フォン9社(注)2)

2001年10月

ボーダフォン・グループPlcの間接保有の子会社であるボーダフォン・インターナショナル・ホールディングスB.V.およびフロッグホールB.V.(2001年12月にボーダフォン・インターナショナル・ホールディングスB.V.と合併)が実施した当社株式の公開買付の結果、同社は、当社株式の66.7%を保有し、当社の親会社となる

2002年7月

移動体通信事業におけるシステム・ソリューション事業の承継を目的として、会社分割により㈱ジャパン・システム・ソリューション(子会社)を設立

2002年7月

携帯電話端末の販売代理店事業の承継を目的として、会社分割により㈱テレコム・エクスプレス(子会社)を設立

2002年8月

持株会社体制に移行し、日本テレコムホールディングス㈱に商号変更するとともに、会社分割により日本テレコム㈱(子会社)(注)3を設立

2003年6月

委員会等設置会社に移行

2003年12月

ボーダフォンホールディングス㈱に商号変更

2004年7月

ボーダフォン・インターナショナル・ホールディングスB.V.(親会社)が実施した当社株式の公開買付の結果、同社が保有する当社株式の持株比率が96.1%となる

2004年10月

(旧)ボーダフォン㈱を吸収合併、ボーダフォン㈱(注)4に商号変更

2005年8月

東京証券取引所市場第一部、大阪証券取引所市場第一部上場廃止

2006年4月

ソフトバンク㈱(注)5の間接保有の子会社であるBBモバイル㈱が実施した当社株式の公開買付の結果、同社は、当社株式の97.6%を保有し、当社の親会社となる。また、BBモバイル㈱は、当社の株主であるメトロフォン・サービス㈱(2006年8月にBBモバイル㈱と合併)の全株式を取得した結果、同社が保有する当社株式の持株比率が99.5%となる

2006年8月

BBモバイル㈱(親会社)を完全親会社とする株式交換により、同社の100%子会社となる

2006年10月

ソフトバンクモバイル㈱に商号変更。ブランド名を「ソフトバンク」に変更

2007年6月

委員会設置会社から監査役会設置会社にガバナンス体制を変更

2010年4月

㈱ジャパン・システム・ソリューション(子会社)、他2社(子会社)を吸収合併

2015年4月

通信ネットワーク、販売チャンネル等の相互活用、サービスの連携強化により通信事業の競争力を強化することを目的として、ソフトバンクBB㈱、ソフトバンクテレコム㈱、ワイモバイル㈱を吸収合併

2015年7月

ソフトバンク㈱に商号変更

2015年7月

当社販売代理店管理業務再編を目的として、㈱テレコム・エクスプレス(子会社)を吸収合併

2015年12月

ソフトバンクグループ㈱がモバイルテック㈱と合併し、その後同日に、モバイルテック㈱の子会社であったBBモバイル㈱(親会社)と合併したことにより、同社の直接保有の子会社となる

 

 

年月

概要

2016年7月

ソフトバンクグループ㈱(親会社)が、同社保有の当社の全株式を、ソフトバンクグループジャパン合同会社へ現物出資の方式で譲渡し、ソフトバンクグループジャパン合同会社の子会社となる

2017年4月

ソフトバンクグループジャパン合同会社(親会社)が、ソフトバンクグループ㈱の子会社であるソフトバンクグループインターナショナル合同会社に吸収合併され、ソフトバンクグループインターナショナル合同会社(注)6の子会社となる

2017年5月

通信事業と流通事業の連携強化を図ることを目的として、IT関連製品の製造・流通・販売、IT関連サービスの提供を行っているソフトバンクコマース&サービス㈱(注)7の親会社である、SB C&S ホールディングス合同会社(注)8を子会社化

2018年3月

通信ネットワーク基盤の強化を図ることを目的として、Wireless City Planning㈱を子会社化

2018年4月

事業シナジーの追求および幅広い領域への事業展開を目的として、SBメディアホールディングス㈱、ソフトバンク・テクノロジー㈱(注)9、SBプレイヤーズ㈱等を子会社化

2018年4月

通信事業のサービス拡充・事業拡大を目的として仮想移動体通信事業者であるLINEモバイル㈱を子会社化

2018年5月

クラウドコンピューティングサービスの強化を目的として、㈱IDCフロンティアを子会社化

2018年8月

金融商品取引法に基づく公開買付によりヤフー㈱普通株式613,888,900株を取得

2018年12月

東京証券取引所市場第一部に上場

2019年6月

FinTech(注)10を含む様々な事業分野での連携およびシナジー強化を目的として、ヤフー㈱(注)11を子会社化

2019年11月

当社の子会社であるZホールディングス㈱は、eコマース事業のさらなる成長のためにファッションECを強化することを目的として、㈱ZOZOを子会社化

 

(注) 1 鉄道通信㈱は同社を存続会社として、日本テレコム㈱を1989年5月1日付で吸収合併し、商号を「日本テレコム㈱」に変更しました。なお、合併前の「日本テレコム㈱」と合併後の「日本テレコム㈱」との区別を明確にするため、合併前の会社名は(旧)の文字を付しています。

 

(旧)日本テレコム㈱の沿革は次の通りです。

1984年10月 (旧)日本テレコム㈱を設立

1985年6月 第一種電気通信事業許可を取得

 

2 ジェイフォン東京㈱、ジェイフォン関西㈱、ジェイフォン東海㈱、ジェイフォン九州㈱、ジェイフォン中国㈱、ジェイフォン東北㈱、ジェイフォン北海道㈱、ジェイフォン北陸㈱、ジェイフォン四国㈱

 

3 日本テレコム㈱(子会社)は、2006年10月1日付で商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しました。また、同社は、2007年2月1日付でソフトバンクテレコム販売㈱との合併により消滅し、ソフトバンクテレコム販売㈱は、商号を「ソフトバンクテレコム㈱」に変更しています。

 

4 ボーダフォンホールディングス㈱は同社を存続会社として、ボーダフォン㈱を2004年10月1日付で吸収合併し、商号を「ボーダフォン㈱」に変更しました。なお、合併前の「ボーダフォン㈱」と合併後の「ボーダフォン㈱」との区別を明確にするため、合併前の会社名は(旧)の文字を付しています。

 

(旧)ボーダフォン㈱の沿革は次の通りです。

1998年11月

㈱アイエムティ二千企画を設立

2000年4月

ジェイフォン㈱に商号変更

2000年5月

J-フォン9社の持株会社に移行

2000年10月

J-フォン9社を、ジェイフォン東日本㈱、ジェイフォン東海㈱、ジェイフォン西日本㈱に合併再編

2001年11月

ジェイフォン東日本㈱、ジェイフォン東海㈱、ジェイフォン西日本㈱と合併

2003年10月

(旧)ボーダフォン㈱に商号変更

 

 

5 ソフトバンク㈱は、2015年7月1日付で商号を「ソフトバンクグループ㈱」に変更しています。

 

6 ソフトバンクグループインターナショナル合同会社は、2018年6月15日付で株式会社に組織変更し、「ソフトバンクグループジャパン㈱」に商号変更しています。

 

7 ソフトバンクコマース&サービス㈱は、2019年1月1日付で商号を「SB C&S㈱」に変更しています。

 

8 SB C&S ホールディングス合同会社は、2018年3月23日付でSB C&S ホールディングス㈱に組織変更しています。また、同社は、同社を存続会社として、SB C&S㈱を2020年4月1日付で吸収合併し、商号を「SB C&S㈱」に変更しました。

 

9 ソフトバンク・テクノロジー㈱は、2019年10月1日付で商号を「SBテクノロジー㈱」に変更しています。

 

10 FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けた様々な革新的なサービスのことを意味します。

 

11 ヤフー㈱は、2019年10月1日付で商号を「Zホールディングス㈱」に変更しています。

(5) 【所有者別状況】

 

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満
株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

167

38

6,839

736

642

692,140

700,562

所有株式数
(単元)

3,411,273

216,877

32,740,517

3,166,276

8,225

8,326,962

47,870,130

132,170

所有株式数
の割合(%)

7.13

0.45

68.39

6.61

0.02

17.40

100.00

 

 (注) 自己株式46,000,000株は、「個人その他」に460,000単元を含めて記載しています。

 

3 【配当政策】

当社では、中長期的に企業価値を高めるとともに、株主の皆様に利益を還元していくことを重要な経営課題の一つとして位置付けています。配当については、安定性・継続性に配慮しつつ、業績動向、財務状況および配当性向等を総合的に勘案して実施していく方針です。

 上記方針の下、親会社の所有者に帰属する純利益に対する連結配当性向85%程度を目安に、安定的な1株当たり配当の実施を目指します。

内部留保資金については、今後の企業としての成長と、財務基盤の安定のバランスを鑑みながら、有利子負債の返済、設備投資、M&A等の投資等に充当していきます。

当社グループは、ソフトバンクグループおよびその投資先との協働により、少ない資金で投資効率の高い事業展開を行えるため、高い株主還元と成長投資の両立が可能であると考えています。

当社は、中間配当および期末配当のほか、基準日を定めて剰余金の配当を行うことができる旨、および剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる旨を定款に定めています。当社の剰余金の配当は、中間配当および期末配当の年2回を基本的な方針としています。

なお、次期の配当について、1株当たり配当金は年間で86円(うち中間配当金43円)を予定しています。

 

基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下の通りです。

 

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

2019年10月28日

取締役会決議

202,584

42円50銭

2020年5月21日

取締役会決議

201,499

42円50銭

 

 

 

(2) 【役員の状況】

男性13名 女性2名 (役員のうち女性の比率13.3%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(株)

取締役会長

孫   正 義

1957年8月11日生

1981年9月

㈱日本ソフトバンク(現ソフトバンクグループ㈱)設立、代表取締役社長

1996年1月

ヤフー㈱(現Zホールディングス㈱)代表取締役社長

2006年4月

ボーダフォン㈱(現当社)取締役会議長、代表執行役社長 兼 CEO

2007年6月

当社代表取締役社長 兼 CEO

2015年4月

当社代表取締役会長

2015年6月

ヤフー㈱(現Zホールディングス㈱)取締役(現任)

2016年3月

ソフトバンクグループインターナショナル合同会社(現ソフトバンクグループジャパン㈱)職務執行者

2017年6月

ソフトバンクグループ㈱代表取締役会長 兼 社長(現任)

2018年4月

当社取締役会長(現任)

2018年6月

ソフトバンクグループジャパン㈱代表取締役(現任)

(注3)

800,000

代表取締役
社長執行役員 兼 CEO

宮 内   謙

1949年11月1日生

1977年2月

社団法人日本能率協会入職

1984年10月

㈱日本ソフトバンク(現ソフトバンクグループ㈱)入社

1988年2月

同社取締役

1993年4月

同社常務取締役

1999年9月

ソフトバンク・コマース㈱(現当社)代表取締役社長

2003年1月

ソフトバンクBB㈱(現当社)取締役副社長

2006年4月

ボーダフォン㈱(現当社)取締役、執行役副社長 兼 COO

2007年3月

当社取締役、代表執行役副社長 兼 COO

2007年6月

当社代表取締役副社長 兼 COO

2012年6月

ヤフー㈱(現Zホールディングス㈱)取締役(現任)

2013年6月

ソフトバンク㈱(現ソフトバンクグループ㈱)代表取締役副社長

2014年4月

ソフトバンクコマース&サービス㈱(現SB C&S㈱)代表取締役会長

2015年4月

当社代表取締役社長 兼 CEO

2018年4月

ソフトバンクグループ㈱取締役(現任)

2018年4月

当社代表取締役社長 社長執行役員 兼 CEO

2018年6月

当社代表取締役 社長執行役員 兼 CEO(現任)

(注3)

800,000

代表取締役
副社長執行役員 兼 COO
コンシューマ事業統括 兼 コンシューマ営業統括 兼 プロダクト&マーケティング統括 兼 渉外担当

榛 葉   淳

1962年11月15日生

1985年4月

㈱日本ソフトバンク(現ソフトバンクグループ㈱)入社

2005年6月

ソフトバンクBB㈱(現当社)取締役

2006年4月

ボーダフォン㈱(現当社)常務執行役

2007年6月

ソフトバンクBB㈱(現当社)取締役常務執行役員

2007年6月

当社常務執行役員

2012年6月

当社取締役専務執行役員

2015年4月

当社専務取締役

2017年4月

当社代表取締役副社長 兼 COO

2017年4月

ソフトバンク・ペイメント・サービス㈱(現SBペイメントサービス㈱)代表取締役社長 兼 CEO(現任)

2018年4月

当社代表取締役 副社長執行役員 兼 COO(現任)

(注3)

200,000

代表取締役
副社長執行役員 兼 COO
法人事業統括

今 井 康 之

1958年8月15日生

1982年4月

鹿島建設㈱入社

2000年4月

ソフトバンク㈱(現ソフトバンクグループ㈱)入社

2007年10月

当社執行役員

2008年4月

当社常務執行役員

2012年6月

当社取締役専務執行役員

2015年4月

当社専務取締役

2017年4月

当社代表取締役副社長 兼 COO

2018年4月

当社代表取締役 副社長執行役員 兼 COO(現任)

(注3)

200,000

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数
(株)

代表取締役
副社長執行役員 兼 CTO
テクノロジーユニット
統括 兼 技術戦略統括

宮 川 潤 一

1965年12月1日生

1991年12月

㈱ももたろうインターネット代表取締役社長

2000年6月

名古屋めたりっく通信㈱(現当社)代表取締役社長

2002年1月

東京めたりっく通信㈱(現当社)代表取締役社長

2002年1月

大阪めたりっく通信㈱(現当社)代表取締役社長

2002年4月

㈱ディーティーエイチマーケティング(現当社)代表取締役社長

2003年8月

ソフトバンクBB㈱(現当社)取締役

2006年4月

ボーダフォン㈱(現当社)取締役専務執行役(CTO)

2007年6月

当社取締役専務執行役員 兼 CTO

2014年11月

当社取締役専務執行役員

2014年11月

Sprint Corporation,
Technical Chief Operating Officer

2015年4月

当社専務取締役

2015年8月

Sprint Corporation,
Senior Technical Advisor

2017年4月

当社専務取締役 兼 CTO

2018年4月

当社代表取締役 副社長執行役員 兼 CTO(現任)

(注3)

200,000

取締役 専務執行役員 兼 CFO
財務統括

藤 原 和 彦

1959年11月2日生

1982年4月

東洋工業㈱(現マツダ㈱)入社

2001年4月

ソフトバンク㈱(現ソフトバンクグループ㈱)入社

2001年9月

同社関連事業室 室長

2003年5月

ソフトバンクBB㈱(現当社)経営企画本部長

2004年11月

同社取締役CFO

2006年4月

ボーダフォン㈱(現当社)常務執行役(CFO)

2007年6月

当社取締役常務執行役員 兼 CFO

2012年6月

当社取締役専務執行役員 兼 CFO

2014年6月

ソフトバンク㈱(現ソフトバンクグループ㈱)取締役 常務執行役員

2015年4月

当社専務取締役 兼 CFO

2015年6月

ヤフー㈱(現Zホールディングス㈱)取締役

2016年6月

同社取締役監査等委員

2016年9月

ソフトバンクグループ㈱常務執行役員

2017年6月

同社専務執行役員

2018年4月

当社取締役 専務執行役員 兼 CFO(現任)

2019年6月

ヤフー㈱(現Zホールディングス㈱)取締役(現任)

(注3)

300,000

取締役

川 邊 健太郎

1974年10月19日生