1年高値3,475 円
1年安値2,569 円
出来高4,734 千株
市場東証1
業種情報・通信業
会計IFRS
EV/EBITDAN/A
PBR1.8 倍
PSR・会予N/A
ROA7.8 %
ROIC11.0 %
β0.32
決算3月末
設立日1991/8
上場日1998/10/22
配当・会予120 円
配当性向65.5 %
PEGレシオN/A
売上高(百万円)&収益性(%)
売上 CAGR・実績:N/A %
利益(百万円)
営利5y CAGR・実績:2.2 %
純利5y CAGR・実績:1.9 %
EPS(円) BPS(円)
配当(円)
健全性(%、倍)
セグメント別売上
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
セグメント別営業利益
セグメント別利益率
単一セグメント、もしくはIFRS / USGAAPのため、データがありません。
会社の詳細

 

3 【事業の内容】

(1) 事業の概要

当社は、日本電信電話株式会社(NTT)を親会社とするNTTグループに属して、主に移動通信事業を営んでいます。

同時に、当社、子会社96社及び関連会社27社は、NTTドコモグループ(当社グループ)を形成し、事業を展開しています。

 

当社グループにおけるセグメントの内容及び各社の位置付けは、次のとおりです。

 

〔セグメントの内容〕

セグメントの名称

主要な営業種目

主要な関係会社

通信事業

携帯電話サービス(5Gサービス、LTE(Xi)サービス、FOMAサービス)、光ブロードバンドサービス、衛星電話サービス、国際サービス、各サービスの端末機器販売など

当社

株式会社ドコモCS(全国9社)

ドコモ・サポート株式会社

ドコモ・システムズ株式会社

ドコモ・テクノロジ株式会社

DOCOMO PACIFIC, INC.

スマートライフ事業

動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス、生活関連サービスなど

当社

株式会社ドコモCS(全国9社)

ドコモ・サポート株式会社

ドコモ・システムズ株式会社

ドコモ・テクノロジ株式会社

株式会社アイキャスト

株式会社NTTぷらら

株式会社オークローンマーケティング

タワーレコード株式会社

株式会社D2C

株式会社ドコモ・アニメストア

株式会社ドコモ・インサイトマーケティング

ドコモ・ヘルスケア株式会社

マガシーク株式会社

その他の事業

ケータイ補償サービス、法人IoT、システムの開発・販売・保守受託など

当社

株式会社ドコモCS(全国9社)

ドコモ・サポート株式会社

ドコモ・システムズ株式会社

ドコモ・テクノロジ株式会社

ドコモ・データコム株式会社

DCM Reinsurance Company, Inc.

DOCOMO Digital Limited

DOCOMO Innovations, Inc.

 

 

〔当社グループ各社の位置付け〕

①当社は、全国において通信事業、スマートライフ事業及びその他の事業を行っています。

②業務委託型子会社12社は、作業の効率性・専門性等の観点から別会社として独立し、当社の業務の一部分担あるいはサポートを行っています。

③その他の子会社84社、関連会社27社は、国内外における新規事業の展開を目的とした会社等により構成されています。

 

※ 2020年4月1日を効力発生日として、当社は、当社の連結子会社であるドコモ・ヘルスケア株式会社を吸収合併しています。

 

以上を系統図で示すと、次のとおりです。

 

 

(画像は省略されました)


 

2020年3月31日現在

 

 (2) 事業に係る法的規制

当社は、電気通信事業法に基づき、総務大臣の登録を受けた電気通信事業者です。また、その事業を行うにあたり、電気通信事業法に基づく土地の使用権等に関する認定及び電波法に基づく免許等を受けています。

なお、当社は、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者として、電気通信事業法に規定される禁止行為等の規定の適用を受けるとともに、接続約款の届出・公表義務が課せられています。

事業に係る法的規制の概要は、次のとおりです。

 

(a) 電気通信事業法 

[1]  電気通信事業者は、天災、事変その他の非常事態が発生し、又は発生するおそれがあるときは、災害の予防若しくは救援、交通、通信若しくは電力の供給の確保又は秩序の維持のために必要な事項を内容とする通信を優先的に取り扱わなければならない。公共の利益のため緊急に行うことを要するその他の通信であって総務省令で定めるものについても、同様とする。(第8条第1項)

電気通信事業者は、第8条第1項に規定する通信(以下「重要通信」という。)の円滑な実施を他の電気通信事業者と相互に連携を図りつつ確保するため、他の電気通信事業者と電気通信設備を相互に接続する場合には、総務省令で定めるところにより、重要通信の優先的な取扱いについて取り決めることその他の必要な措置を講じなければならない。(第8条第3項)

[2]  電気通信事業を営もうとする者で、その者の設置する電気通信回線設備の規模及び当該電気通信回線設備を設置する区域の範囲が総務省令で定める基準を超える場合は、総務大臣の登録を受けなければならない。(第9条)

第9条の登録は、電気通信事業法に規定する一定の事由が生じた場合において、その更新を受けなかったときは、その効力を失う。(第12条の2第1項)

[3]  上記[2]の登録を受けた者は、業務区域又は電気通信設備の概要を変更しようとするときは、総務大臣の変更登録を受けなければならない。(第13条)

[4]  総務大臣は、登録を受けた者が次の事項のいずれかに該当するときは、登録を取り消すことができる。(第14条)

(ア)登録を受けた者が電気通信事業法又は同法に基づく命令若しくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。

(イ)不正の手段により登録、登録の更新又は変更登録を受けたとき。

(ウ)特定の登録拒否事由のいずれかに該当するに至ったとき。

[5]  電気通信事業者について合併等があったときは、合併後存続する法人等は、電気通信事業者の地位を承継する。(第17条第1項)

[6]  電気通信事業者は、電気通信事業の全部又は一部を休止し、又は廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第18条第1項)

[7]  電気通信事業者は、電気通信役務の提供を受けようとする者(電気通信事業者である者を除く。)と次に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結をしようとするときは、総務省令で定めるところにより、当該電気通信役務に関する料金その他の提供条件の概要について、その者に説明しなければならない。

(ア)その一端が移動端末設備と接続される伝送路設備を用いて提供される電気通信役務、又はそれ以外の電気通信役務であって、その内容、料金その他の提供条件、利用者の範囲及び利用状況を勘案して利用者の利益を保護するため特に必要があるものとして総務大臣が指定するもの。

(イ)上記[7](ア)に掲げるもののほか、その内容、料金その他の提供条件、利用者の範囲その他の事情を勘案して利用者の利益に及ぼす影響が少なくないものとして総務大臣が指定する電気通信役務。

ただし、当該契約の内容その他の事情を勘案し、当該提供条件の概要について利用者に説明しなくても利用者の利益の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして総務省令で定める場合は、この限りではない。(第26条第1項)

[8]-1 電気通信事業者は、上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約が成立したときは、遅滞なく、総務省令で定めるところにより、書面を作成し、これを利用者(電気通信事業者である者を除く。)に交付しなければならない。ただし、当該契約の内容その他の事情を勘案し、当該書面を利用者に交付しなくても利用者の利益の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして総務省令で定める場合は、この限りでない。(第26条の2第1項)

[8]-2 電気通信事業者は、上記[8]-1の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、利用者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって総務省令で定めるものにより提供することができる。この場合において、当該電気通信事業者は、当該書面を交付したものとみなす。(第26条の2第2項)

[8]-3 上記[8]-2に規定する方法(総務省令で定める方法を除く。)により上記[8]-1の規定による書面の交付に代えて行われた当該書面に記載すべき事項の提供は、利用者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該利用者に到達したものとみなす。(第26条の2第3項)

[9]-1 電気通信事業者と上記[7](ア)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約を締結した利用者は、総務省令で定める場合を除き、上記[8]-1の書面を受領した日(当該電気通信役務(上記[7](ア)の内その一端が移動端末設備と接続される伝送路設備を用いて提供される電気通信役務に限る。)の提供が開始された日が当該受領した日より遅いときは、当該開始された日)から起算して8日を経過するまでの間(利用者が、電気通信事業者又は届出媒介等業務受託者が下記[12](ア)の規定に違反してこの項の規定による当該契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為をしたことにより当該告げられた内容が事実であるとの誤認をし、これによって当該期間を経過するまでの間にこの項の規定による当該契約の解除を行わなかった場合には、当該利用者が、当該電気通信事業者が総務省令で定めるところによりこの項の規定による当該契約の解除を行うことができる旨を記載して交付した書面を受領した日から起算して8日を経過するまでの間)、書面により当該契約の解除を行うことができる。(第26条の3第1項)

[9]-2 上記[9]-1の規定による電気通信役務の提供に関する契約の解除は、当該契約の解除を行う旨の書面を発した時に、その効力を生ずる。(第26条の3第2項)

[9]-3 電気通信事業者は、上記[9]-1の規定による電気通信役務の提供に関する契約の解除があった場合には、利用者に対し、当該契約の解除に伴い損害賠償若しくは違約金を請求し、又はその他の金銭等(金銭その他の財産をいう。[9]-4において同じ。)の支払若しくは交付を請求することができない。ただし、当該契約の解除までの期間において提供を受けた電気通信役務に対して利用者が支払うべき金額その他の当該契約に関して利用者が支払うべき金額として総務省令で定める額については、この限りでない。(第26条の3第3項)

[9]-4 電気通信事業者は、上記[9]-1の規定による電気通信役務の提供に関する契約の解除があった場合において、当該契約に関連して金銭等を受領しているときは、利用者に対し、速やかに、これを返還しなければならない。ただし、当該契約に関連して受領した金銭等のうち上記[9]-3ただし書の総務省令で定める額については、この限りでない。(第26条の3第4項)

[9]-5 上記[9]-1~[9]-4の規定に反する特約で利用者に不利なものは、無効とする。(第26条の3第5項)

[10]-1電気通信事業者は、電気通信業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、総務省令で定めるところにより、あらかじめ、当該休止し、又は廃止しようとする電気通信業務に係る利用者に対し、利用者の利益を保護するために必要な事項として総務省令で定める事項を周知させなければならない。ただし、利用者の利益に及ぼす影響が比較的少ないものとして総務省令で定める電気通信役務に係る電気通信業務の休止又は廃止については、この限りでない。(第26条の4)

[10]-2上記[10]-1の場合において、電気通信事業者は、利用者の利益に及ぼす影響が大きいものとして総務省令で定める電気通信役務に係る電気通信業務の休止又は廃止については、総務省令で定めるところにより、あらかじめ、同項の総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければならない。(第26条の4第2項)

[11] 電気通信事業者は、上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務に係る電気通信事業者の業務の方法又は電気通信事業者が提供する上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務についての利用者からの苦情及び問合せについては、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない。(第27条)

[12] 電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。(第27条の2)

(ア)利用者に対し、上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約に関する事項であって、利用者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為。

(イ)上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘に先立つて、その相手方(電気通信事業者である者を除く。)に対し、自己の氏名若しくは名称又は当該契約の締結の勧誘である旨を告げずに勧誘する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)

(ウ)上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘を受けた者(電気通信事業者である者を除く。)が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)。

(エ)上記(ア)~(ウ)に掲げるもののほか、利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがあるものとして総務省令で定める行為。

[13]-1 総務大臣は、総務省令で定めるところにより、移動電気通信役務(上記[7](ア)の内その一端が移動端末設備と接続される伝送路設備を用いて提供される電気通信役務又は上記[7](イ)に掲げる電気通信役務(その一端が移動端末設備と接続される伝送路設備を用いて提供されるものに限る。)であって、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定するもの)を提供する電気通信事業者(移動電気通信役務の利用者の総数に占めるその提供する移動電気通信役務の利用者の数の割合が電気通信事業者間の適正な競争関係に及ぼす影響が少ないものとして総務省令で定める割合を超えないものを除く。)を下記[13]-2の適用を受ける電気通信事業者として指定することができる。(第27条の3第1項)

[13]-2 上記[13]-1により指定された電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。(第27条の3第2項)

(ア)その移動電気通信役務の提供を受けるために必要な移動端末設備となる電気通信設備の販売等に関する契約の締結に際し、当該契約に係る当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該移動電気通信役務の料金を当該契約の締結をしない場合におけるものより有利なものとすることその他電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがある利益の提供として総務省令で定めるものを約し、又は第三者に約させること。

(イ)その移動電気通信役務の提供に関する契約の締結に際し、当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該契約の解除を行うことを不当に妨げることにより電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがあるものとして総務省令で定める当該移動電気通信役務に関する料金その他の提供条件を約し、又は届出媒介等業務受託者に約させること。

[14] 電気通信事業者は、電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介等の業務又はこれに付随する業務の委託をした場合には、総務省令で定めるところにより、当該委託を受けた媒介等業務受託者に対する指導その他の当該委託に係る業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置を講じなければならない。(第27条の4)

[15] 総務大臣は、電気通信事業法に規定する一定の事由に該当すると認めるときは、電気通信事業者に対し、利用者の利益を確保するために必要な限度において、業務の方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる。(第29条)

[16] 総務大臣が電気通信事業法第30条第1項の規定により指定する第二種指定電気通信設備(総務大臣が電気通信事業法第34条第1項の規定により、他の電気通信事業者の電気通信設備との適正かつ円滑な接続を確保すべき電気通信設備として指定する電気通信設備)を設置する電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。(第30条第3項)

(ア)他の電気通信事業者の電気通信設備との接続の業務に関して知り得た当該他の電気通信事業者及びその利用者に関する情報を当該業務の用に供する目的以外の目的のために利用し、又は提供すること。

(イ)その電気通信業務について、当該電気通信事業者の特定関係法人(第12条の2第4項第1号に規定される当該電気通信事業者の親会社、兄弟会社、子会社等)である電気通信事業者であって総務大臣が指定するものに対し、不当に優先的な取扱いをし、又は利益を与えること。

総務大臣は、上記に違反する行為があると認めるときは、総務大臣が指定する第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、当該行為の停止又は変更を命ずることができる。(第30条第5項)

[17] 総務大臣が指定する第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、総務省令で定める勘定科目の分類その他会計に関する手続に従い、その会計を整理し、電気通信役務に関する収支の状況その他その会計に関し総務省令で定める事項を公表しなければならない。(第30条第6項)

[18] 電気通信事業者は、他の電気通信事業者から当該他の電気通信事業者の電気通信設備をその設置する電気通信回線設備に接続すべき旨の請求を受けたときは、次に掲げる場合を除き、これに応じなければならない。(第32条)

(ア)電気通信役務の円滑な提供に支障が生ずるおそれがあるとき。

(イ)当該接続が当該電気通信事業者の利益を不当に害するおそれがあるとき。

(ウ)上記[18](ア)(イ)のほか、総務省令で定める正当な理由があるとき。

[19] 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第二種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備の接続に関し、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額及び接続条件について接続約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。(第34条第2項)
第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、届け出た接続約款を公表しなければならない。(第34条第5項)

[20] 総務大臣は、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が届け出た接続約款が次の事項のいずれかに該当すると認めるときは、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、相当の期限を定め、接続約款を変更すべきことを命ずることができる。(第34条第3項)

(ア)総務省令で定める標準的な接続箇所における技術的条件が適正かつ明確に定められていないとき。

(イ)総務省令で定める機能ごとの第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額が適正かつ明確に定められていないとき。

(ウ)第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者及びこれとその電気通信設備を接続する他の電気通信事業者の責任に関する事項が適正かつ明確に定められていないとき。

(エ)電気通信役務に関する料金を定める電気通信事業者の別が適正かつ明確に定められていないとき。

(オ)上記[20](ア)~(エ)のほか、第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために必要なものとして総務省令で定める事項が適正かつ明確に定められていないとき。

(カ)第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを算定するものとして総務省令で定める方法により算定された金額を超えるものであるとき。

(キ)接続条件が、第二種指定電気通信設備に自己の電気通信設備を接続することとした場合の条件に比して不利なものであるとき。

(ク)特定の電気通信事業者に対し不当な差別的な取扱いをするものであるとき。

[21] 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、届け出た接続約款によらなければ、他の電気通信事業者との間において、第二種指定電気通信設備との接続に関する協定を締結し、又は変更してはならない。(第34条第4項)

[22] 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、第二種指定電気通信設備との接続に関する会計を整理し、及びこれに基づき当該接続に関する収支の状況その他総務省令で定める事項を公表しなければならない。(第34条第6項)

[23] 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第二種指定電気通信設備との接続に係る電気通信事業法第33条で指定する総務省令で定める機能を休止し、又は廃止しようとするときは、総務省令で定めるところにより、あらかじめ、当該第二種指定電気通信設備とその電気通信設備を接続する他の電気通信事業者であつて当該機能を利用するものに対し、その旨を周知させなければならない。(第34条の2)

[24] 総務大臣は、電気通信事業者が他の電気通信事業者に対し当該他の電気通信事業者が設置する電気通信回線設備と当該電気通信事業者の電気通信設備との接続に関する協定の締結を申し入れたにもかかわらず当該他の電気通信事業者がその協議に応じず、又は当該協議が調わなかった場合で、当該協定の締結を申し入れた電気通信事業者から申立てがあったときは、上記[18]に掲げる事由に該当すると認める場合その他一定の場合を除き、当該他の電気通信事業者に対し、その協議の開始又は再開を命ずるものとする。(第35条第1項)

[25] 総務大臣は、上記[24]に規定する場合のほか、電気通信事業者間において、その一方が電気通信設備の接続に関する協定の締結を申し入れたにもかかわらず他の一方がその協議に応じず、又は当該協議が調わなかった場合で、当該一方の電気通信事業者から申立てがあった場合において、その接続が公共の利益を増進するために特に必要であり、かつ、適切であると認めるときは、一定の場合を除き、他の一方の電気通信事業者に対し、その協議の開始又は再開を命ずることができる。(第35条第2項)

[26] 電気通信事業者の電気通信設備との接続に関し、当事者が取得し、若しくは負担すべき金額又は接続条件その他協定の細目について当事者間の協議が調わないときは、当該電気通信設備に接続する電気通信設備を設置する電気通信事業者は、一定の場合を除き、総務大臣の裁定を申請することができる。(第35条第3項)

[27] 上記[26]に規定する場合のほか、上記[24]又は上記[25]の規定による総務大臣の協議の開始又は再開の命令があった場合において、当事者が取得し、若しくは負担すべき金額又は接続条件その他協定の細目について、当事者間の協議が調わないときは、当事者は、総務大臣の裁定を申請することができる。(第35条第4項)

[28] 第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は当該電気通信設備を用いる卸電気通信役務の提供を開始したときには、総務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨、総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければいけない。届け出た事項を変更し、又は当該業務を廃止したときも、同様とする。(第38条の2)

[29] 電気通信事業者は、外国政府又は外国人若しくは外国法人との間に、電気通信業務に関する協定又は契約であって総務省令で定める重要な事項を内容とするものを締結し、変更し、又は廃止しようとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。(第40条)

[30]-1電気通信事業者又は媒介等業務受託者から委託を受けて上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介等の業務を行おうとする者は、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した書類を添えて、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第73条の2第1項)

(ア)氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

(イ)委託を受ける電気通信事業者又は媒介等業務受託者の氏名又は名称及び住所

(ウ)当該媒介等の業務に係る電気通信役務を提供する電気通信事業者の氏名又は名称及び住所

(エ)当該媒介等の業務に係る電気通信役務についての上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の別

(オ)上記[30]-1(ア)~(エ)に掲げるもののほか、総務省令で定める事項

[30]-2上記[30]-1の届出をした届出媒介等業務受託者は、同項各号に掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第73条の2第2項)

[30]-3届出媒介等業務受託者が上記[30]-1[30]-2の規定による届出に係る上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介等の届出媒介等業務を行う事業の全部を譲渡し、又は届出媒介等業務受託者について合併、分割(届出媒介等業務を行う事業の全部を承継させるものに限る。)若しくは相続があつたときは、当該事業の全部を譲り受けた者又は合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人、分割により当該事業の全部を承継した法人若しくは相続人は、届出媒介等業務受託者の地位を承継する。この場合において、届出媒介等業務受託者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第73条の2第3項)

[30]-4届出媒介等業務受託者は、届出媒介等業務を廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第73条の2第4項)

[30]-5届出媒介等業務受託者たる法人が合併以外の事由により解散したときは、その清算人又は破産管財人は、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第73条の2第5項)

[31] 上記[7]及び上記[12]は届出媒介等業務受託者について、上記[13]-2は上記[13]-1により指定された電気通信事業者が提供する移動電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介等の業務を行う届出媒介等業務受託者について、それぞれ準用する。(第73条の3)

[32] 総務大臣は、届出媒介等業務受託者が上記[7][12]のいずれかに違反したとき又は[13]-1により指定された電気通信事業者が提供する移動電気通信役務の提供に関する契約の締結等の媒介等の業務を行う届出媒介等業務受託者が[13]-2に違反したときは、当該届出媒介等業務受託者に対し、利用者の利益を確保するために必要な限度において、業務の方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる。(第73条の4)

[33] 支援機関は、年度ごとに、支援業務に要する費用の全部又は一部に充てるため、接続電気通信事業者等から負担金を徴収することができる。接続電気通信事業者等は、支援機関に対し、負担金を納付する義務を負う。(第110条第1項、第4項)

※支援機関

総務大臣は、基礎的電気通信役務の提供の確保に寄与することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人であって、支援業務に関し一定の基準に適合すると認められるものを、その申請により、全国に一を限って、支援機関として指定することができる。(第106条)

※基礎的電気通信役務

国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべきものとして総務省令で定める電気通信役務をいう。(第7条)

※適格電気通信事業者

総務大臣は、支援機関の指定をしたときは、基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者であって、一定の基準に適合すると認められるものを、その申請により、適格電気通信事業者として指定することができる。(第108条第1項)

※接続電気通信事業者等

適格電気通信事業者と相互接続し、もしくは適格電気通信事業者と相互接続をしている電気通信事業者と相互接続をし、又は適格電気通信事業者又は適格電気通信事業者と相互接続をしている電気通信事業者から卸電気通信役務の提供を受ける電気通信事業者で、その事業の規模が政令で定める基準を超えるものをいう。(第110条第1項)

なお、当社は適格電気通信事業者である東日本電信電話株式会社(NTT東日本)及び西日本電信電話株式会社(NTT西日本)と相互接続する接続電気通信事業者です。

[34] 電気通信回線設備を設置して電気通信役務を提供する電気通信事業を営む電気通信事業者又は当該電気通信事業を営もうとする者は、土地の使用の規定の適用を受けようとする場合には、申請により、その電気通信事業の全部又は一部について、総務大臣の認定を受けることができる。(第117条)

[35] 次の各号のいずれかに該当する者は、上記[34]の認定を受けることができない。(第118条)

(ア)この法律又は有線電気通信法若しくは電波法の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者

(イ)電気通信事業の登録を取り消されたことにより認定がその効力を失い、その効力を失った日から二年を経過しない者又は下記[39](ア)の規定により認定の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者

(ウ)法人又は団体であって、その役員のうちに上記[35](ア)(イ)のいずれかに該当する者があるもの

[36] 認定電気通信事業者は、業務区域又は電気通信設備の概要の事項を変更しようとするときは、総務大臣の認定を受けなければならない。(第122条)

[37]-1認定電気通信事業者たる法人が合併等をしたときは、合併後存続する法人等は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。(第123条第3項)

[37]-2認定電気通信事業者が認定電気通信事業の全部の譲渡しをしたときは、当該認定電気通信事業の全部を譲り受けた者は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。(第123条第4項)

[38] 認定電気通信事業者は、認定電気通信事業の全部又は一部を休止し、又は廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第124条)

[39] 総務大臣は、認定電気通信事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。(第126条)

(ア)上記[35](ア)(ウ)に該当するに至ったとき。

(イ)事業の開始の義務の規定により指定した期間内に認定電気通信事業を開始しないとき。

(ウ)上記[39](ア)(イ)に規定する場合のほか、認定電気通信事業者がこの法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。

 

(b) 電波法

[1] 無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。(第4条)

免許の欠格事由として一定の外資規制がありますが、電気通信業務を行うことを目的として開設する無線局には適用がありません。

[2] 無線局の免許を受けようとする者は、申請書に、次に掲げる事項を記載した書類を添えて、総務大臣に提出しなければならない。(第6条)

(ア)目的

(イ)開設を必要とする理由

(ウ)通信の相手方及び通信事項

(エ)無線設備の設置場所

(オ)電波の型式並びに希望する周波数の範囲及び空中線電力

(カ)希望する運用許容時間

(キ)無線設備の工事設計及び工事落成の予定期日

(ク)運用開始の予定期日

(ケ)他の無線局の免許人等との間で混信その他の妨害を防止するために必要な措置に関する契約を締結しているときは、その契約の内容

また、同条第8項では以下の規定が設けられています。

次に掲げる無線局であって総務大臣が公示する周波数を使用するものの免許の申請は、総務大臣が公示する期間内に行わなければならない。

(コ)電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動する無線局

(サ)電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動しない無線局であって、上記[2](コ)に掲げる無線局を通信の相手方とするもの

(シ)電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局

(ス)基幹放送局

この規定により、移動通信事業に供する無線局の免許が、無秩序に申請されることがないようにされています。

[3] 総務大臣は、申請書を受理したときは、遅滞なくその申請が次の事項のいずれにも適合しているかどうかを審査しなければならない。(第7条)

(ア)工事設計が電波法第三章に定める技術基準に適合すること。

(イ)周波数の割当てが可能であること。

(ウ)その他、総務省令で定める無線局の開設の根本的基準に合致すること。

一般的には、総務省は新規事業者又は新システムへの周波数割当てなどの重要事項に関する審議を電波監理審議会に諮問し、同審議会からの答申を得た後に免許を交付しています。

[4] 免許人は、通信の相手方、通信事項若しくは無線設備の設置場所を変更し、又は無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければならない。(第17条)

[5] 総務大臣は、免許の申請等に資するため、割り当てることが可能である周波数の表(周波数割当計画)を作成し、これを公衆の閲覧に供するとともに、公示しなければならない。(第26条)

周波数については、総務省令である無線設備規則において、携帯電話サービス(5Gサービス、LTE(Xi)サービス、FOMAサービス)及び衛星電話サービスが利用できる周波数帯がそれぞれ規定されています。

 

(注) 上述の内容は2020年3月31日時点における電気通信事業法及び電波法に基づき記載しています。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

当社グループの経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する以下の考察は、本有価証券報告書に記載されたその他の情報とあわせてお読みください。

 

本考察にはリスク、不確実性、仮定を伴う将来に関する記述を含んでいます。将来の記述は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、実際の結果は、将来に関する記述の内容とは大幅に異なる可能性があります。その主な要因については「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載されていますが、それらに限定されるものではありません。

 

本考察においては、以下の項目を分析しています。

 

(1) 経営成績等の状況と経営者の視点による分析

  ① 業績の概況

  ② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

  ③ セグメント別の分析

  ④ 財政状態

  ⑤ キャッシュ・フローの状況

  ⑥ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  ⑦ 翌連結会計年度の見通し

  ⑧ 持続可能な社会の実現に向けた取組み

  ⑨ 生産・受注及び販売の状況

  ⑩ 提出会社の移動電気通信役務損益明細状況

(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 

 

(1) 経営成績等の状況と経営者の視点による分析

 

① 業績の概況

当社を取り巻く市場環境は、電気通信事業法の改正、MVNOやMNOのサブブランドによる格安スマートフォンサービスの普及、異業種からの新規参入など競争がますます激化しています。また、各社ともポイントサービスの提供や金融・決済事業の強化を中心に、非通信事業においても将来の成長に向けた様々な取組みを推進しています。このような事業領域の拡大に伴い、EC業界をはじめとする異なる業界のプレイヤーが競合になるなど、従来の通信市場の枠を超えた領域での競争が加速しています。さらに、各通信事業者が5Gの提供を開始し、新たなサービス競争が始まっています。
 

当連結会計年度を「更なる成長に向けた“変革”を実行する年」と位置づけ、自ら変化を先取りし、お客さまや世の中に対して、パートナーの皆さまとともに「新しい価値」を提供しつづけてきました。シンプルでおトクな新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」などによるお客さま還元の実施や、新たな「dポイント」還元プログラムの導入、「dポイント」取扱い店舗の継続的な拡大など、お客さまへの価値提供に取り組みました。

その結果、「dポイントクラブ」会員数は7,509万会員、「dポイント」利用数は1,998億ポイント、法人パートナー数は3,400、「+d」パートナー数は1,250となりました。これらを当社のアセットで結びつけることで、お客さま・パートナーに新たな価値を提供し「顧客基盤をベースとした収益機会を創出」しました。一方、最適なプライバシー保護を実現し、お客さまに安心して当社のサービスをご利用いただくために、「NTTドコモ パーソナルデータ憲章」を公表し、本憲章に定める行動原則にもとづき「NTTドコモ プライバシーポリシー」を再編し、適用を開始しました。

また、携帯電話契約数は8,033万契約、解約率は0.54%、「ドコモ光」契約数は649万契約となりました。

3G(FOMAサービス)については、2019年度末に新規受付を終了、2025年度末にサービスを終了することを発表しました。当社は、お客さまが3Gから移行しやすいような端末ラインナップ・各種施策の提供や法人のお客さまへの4Gモジュールを活用したシステム移行のご提案により、円滑な4Gへの移行に取り組むとともに、5Gへの経営資源の集中を進めています。

※ ドコモ5Gオープンパートナープログラムにおけるパートナー数。

 

当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ1,896億円減の4兆6,513億円となりました。これは、端末機器販売収入の減少及びお客さま還元の拡大によるモバイル通信サービス収入の減少が、「ドコモ光」の契約数拡大による光通信サービス収入の増加を上回ったことによるものです。営業費用は、前連結会計年度に比べ306億円減の3兆7,966億円となりました。これは、端末機器販売収入に連動する端末機器原価の減少が、2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららで発生する費用の増加及び「ドコモ光」の収入に連動する費用の増加などを上回ったことによるものです。

この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ1,590億円減の8,547億円となりました。

 

 

当連結会計年度の主な経営成績は、次のとおりです。

 

損益状況

 

 

(単位:億円)

区分

前連結会計年度
2018年4月1日から
2019年3月31日まで

当連結会計年度
2019年4月1日から
2020年3月31日まで

増減

増減率

(%)

営業収益

48,408

46,513

△1,896

△3.9

営業費用

38,272

37,966

△306

△0.8

  営業利益

10,136

8,547

△1,590

△15.7

金融収益

75

153

78

103.2

金融費用

65

56

△9

△14.0

持分法による投資損益

△120

36

156

 税引前当期利益

10,026

8,680

△1,347

△13.4

法人税等

3,378

2,732

△646

△19.1

  当期利益

6,649

5,948

△701

△10.5

  当社株主

6,636

5,915

△721

△10.9

  非支配持分

12

33

20

166.5

ROE

12.0%

11.1%

△0.9ポイント

 

 

 

営業収益

 

 

(単位:億円)

区分

前連結会計年度
2018年4月1日から
2019年3月31日まで

当連結会計年度
2019年4月1日から
2020年3月31日まで

増減

増減率
(%)

通信サービス

31,307

30,943

△364

△1.2

 

モバイル通信サービス収入

28,444

27,578

△866

△3.0

 

光通信サービス及び         

その他の通信サービス収入

2,863

3,364

502

17.5

端末機器販売

8,444

6,082

△2,362

△28.0

その他の営業収入

8,658

9,488

830

9.6

合計

48,408

46,513

△1,896

△3.9

 

 

 

 

主要な財務指標(連結)

上述の当連結会計年度及び前連結会計年度の業績に関連する財務指標(連結)については、以下をご参照ください。

 

 

(EBITDAの算出過程)

 

 

 

EBITDA:営業利益+減価償却費+有形固定資産売却・除却損+減損損失

(単位:億円)

 

区分

前連結会計年度
2018年4月1日から
2019年3月31日まで

当連結会計年度
2019年4月1日から
2020年3月31日まで

 

EBITDA

15,590

14,738

 

減価償却費

△4,709

△5,808

 

有形固定資産売却・除却損

△416

△361

 

減損損失

△328

△22

 

営業利益

10,136

8,547

 

a.当社株主に帰属する当期利益

6,636

5,915

 

b.営業収益

48,408

46,513

 

営業収益当期利益率(=a/b)

13.7%

12.7%

 

 

 

 

 

EBITDA

15,590

14,738

 

  IFRS第16号適用影響

△946

 

EBITDA(IFRS第16号適用影響除く)

15,590

13,791

 

 

 

 

 

(ROEの算出過程)

 

 

ROE=当社株主に帰属する当期利益÷当社株主に帰属する持分合計

(単位:億円)

 

区分

前連結会計年度
2018年4月1日から
2019年3月31日まで

当連結会計年度
2019年4月1日から
2020年3月31日まで

 

a.当社株主に帰属する当期利益

6,636

5,915

 

b.当社株主に帰属する持分合計

55,185

53,109

 

ROE(=a/b)

12.0%

11.1%

 

(注) 当社株主に帰属する持分合計=(前(前々)連結会計年度末当社株主に帰属する持分合計+当(前)連結会計年度末当社株主に帰属する持分合計)÷2

 

 

 

 

 

 

 

② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

当連結会計年度における業績の分析と前連結会計年度との比較

各事業セグメントの収支の分析については「(1)経営成績等の状況と経営者の視点による分析 ③セグメント別の分析」に記載しています。

全事業(連結)の営業収益及び営業費用はセグメント間取引消去後の金額であり、以下に記載する各事業セグメントの営業収益及び営業費用は、セグメント間取引消去前の金額です。セグメント間取引の消去によって、全事業(連結)の営業利益は影響を受けません。

 

営業収益

当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度から1,896億円(3.9%)減少し、4兆6,513億円となりました。主な要因は、端末機器販売収入の減少及びお客さま還元の拡大等により、「通信事業」の営業収益が2,901億円(7.3%)減少したためです。

また、「スマートライフ事業」の営業収益は955億円(21.3%)増加し、「その他の事業」の営業収益は127億円(2.9%)増加しました。

 

営業費用

当連結会計年度の営業費用は、前連結会計年度から306億円(0.8%)減少し、3兆7,966億円となりました。

主な要因は、2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららで発生する費用の増加及び金融・決済サービスの収入に連動する費用の増加などにより、「スマートライフ事業」の営業費用が1,322億円(34.9%)増加した一方で、端末機器販売収入に連動する端末機器原価の減少等より、「通信事業」の営業費用が1,303億円(4.2%)減少したことに加え、「その他の事業」の営業費用が249億円(6.8%)減少したためです。

 

営業利益

当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度から1,590億円(15.7%)減少し、8,547億円となりました。

主な要因は、「通信事業」の営業利益が1,598億円(18.4%)減少したことに加え、「スマートライフ事業」の営業利益が367億円(53.0%)減少したためです。

なお、「その他の事業」の営業利益が375億円(48.0%)増加しました。

また、営業利益率は、前連結会計年度の20.9%から18.4%に減少しました。

主な要因は、「通信事業」の営業利益率が、前連結会計年度の21.8%から19.2%に減少したことに加え、「スマートライフ事業」の営業利益率が、前連結会計年度の15.4%から6.0%に減少したためです。

なお、「その他事業」の営業利益率は、前連結会計年度の17.7%から25.5%に増加しました。

 

持分法による投資損益

当連結会計年度の持分法による投資損益は、前連結会計年度から156億円(-%)増加し、36億円の利益となりました。

主な要因は、前連結会計年度に海外の通信事業者に関する減損損失を計上したためです。

 

税引前当期利益

上記の結果、当連結会計年度の税引前当期利益は、前連結会計年度から1,347億円(13.4%)減少し、8,680億円となりました。

 

法人税等

当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度から646億円(19.1%)減少し、2,732億円となりました。

主な要因は、税引前当期利益の減少によるものです。

 

当社株主に帰属する当期利益

以上の結果、当連結会計年度の当社株主に帰属する当期利益は、前連結会計年度から721億円(10.9%)減少して、5,915億円となりました。

 

当社の中期の取組み

中期戦略の取組みや翌連結会計年度の事業運営方針については、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載していますので、併せてご確認ください。

当連結会計年度は前連結会計年度と比較して減収減益となったものの、beyond宣言の実現に向けた取組み及び中期オペレーション指標はともに着実に進捗しています。

 

中期戦略2020「beyond宣言」

各宣言に基づく、当連結会計年度の主な取組みは以下のとおりです。

 

宣言

主な取組み

宣言1

マーケットリーダー

・新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」の提供開始
・「+メッセージ」の機能を拡充

・スマホ決済サービス「d払い」にウォレット機能を追加

・「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」の提供開始
・「『ギガホ』『ギガライト』&『ディズニーデラックス』セット割」キャンペーン 

 を実施

・「ギガホ増量キャンペーン」、「データ量無制限キャンペーン」を実施
・「5G」サービスの提供開始

宣言2

スタイル革新

・肌解析を通して健康作りを支援するサービス「FACE LOG」を提供

・「d ミールキット powered by Oisix」 の提供開始

・株式会社タカラトミーとプログラミング教育サービス「embot」の協同事業を開始

・Tリーグ「トップパートナー」契約

・5Gに対応した7サービス提供開始

宣言3

安心快適サポート

・あんしんパックを「あんしんパックモバイル」と「あんしんパックホーム」に

リニューアル

・ドコモショップ全店で初期設定、データ移行を無料サポート 

・dポイントクラブ会員向け公衆Wi-Fiサービス「d Wi-Fi」の提供開始

・ドコモショップでの災害対策の強化

宣言4

産業創出

・訪日外国人との会話を支援する法人向けサービス「タッチで会話」の提供開始

・グアム島で5Gサービスの提供開始(法人企業向けFWA

・自然対話が可能なAI案内サービス「おしゃべり案内板」の提供開始

・「5G」に対応した22ソリューションの提供開始

宣言5

ソリューション協創

・製造業に向け「docomo IoT製造ライン分析」の提供開始 

・モバイル空間統計の「国内人口分布(リアルタイム版)」の提供開始

・THK株式会社、株式会社NTTドコモ、シスコシステムズ合同会社、伊藤忠テクノ

 ソリューションズ株式会社の4社による製造業におけるIoTサービス「OMNIedge」の

正式受注開始

・「ドコモオープンイノベーションクラウド」の商用提供開始

宣言6

パートナー商流拡大

・dポイント会員基盤を活用した企業向けCRMソリューション「ファンコネクトSP」の

 提供開始 

・金融機関向けに「ドコモ レンディングプラットフォーム」の提供開始 

・株式会社Showcase Gigと資本・業務提携契約を締結

・dポイントを利用した株式投資サービス「日興フロッギー+ docomo」の取り扱い開始

 

※ Fixed Wireless Access(固定無線アクセスシステム)。ユーザーとインターネット通信事業者間を繋ぐ加入者回線を、無線で接続するデータ通信システムのこと。

 

中期経営戦略

「beyond宣言」に基づく具体的戦略とともに定量的な目標を定めた中期経営戦略の進捗状況は以下のとおりです。

 

財務指標の進捗状況

 

2018年度

(実績)

2019年度

(実績)

目標

営業収益

48,408億円

46,513億円

2021年度:

5兆円

営業利益

10,136億円

8,547億円

2023年度:

9,900億円

 

 

中期オペレーション指標の進捗状況

顧客基盤をベースとした収益機会創出

 

2018年度

(実績)

2019年度

(実績)

2021年度

(目標)

dポイントクラブ会員数

7,015万

7,509万

7,800万

法人パートナー数※1

2,487

3,400

5,000

金融・決済取扱高

3.9兆円

5.3兆円

6兆円

決済・ポイント

利用可能箇所

105万か所

171万か所※2

200万か所

法人ソリューション収益

730億円

890億円

1,200億円

 

※1 ドコモ5Gオープンパートナープログラムにおけるパートナー数。

※2 決済・ポイント利用可能箇所は「dポイント」・iD・d払い決済(コード決済及びネット決済)利用可能箇所の合計。但し、2019年度実績のうちiD利用可能箇所のみ2020年2月末実績。

 

5Gによる成長

 

2018年度

(実績)

2019年度

(実績)

目標

5Gインフラ構築等投資額

非開示

520億円

2019年度~2023年度

累計:1兆円

 

 

お客さま接点の強化

 

2018年度

(実績)

2019年度

(実績)

目標

待ち時間+応対時間

平均2時間超

65分

2019年度:

2018年度の約半分

 

 

 

③ セグメント別の分析

各セグメントの営業収益、営業利益、営業利益率等の推移は、次のとおりです。

 

[営業収益]

 

 

 

 

(単位:億円)

回次

第27期

第28期
(前連結会計年度)

第29期
(当連結会計年度)

決算年月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

通信事業

38,944

39,771

36,870

スマートライフ領域※

8,906

8,895

9,977

 

スマートライフ事業

4,508

4,482

5,437

その他の事業

4,398

4,413

4,540

 

連結

47,623

48,408

46,513

 

※「スマートライフ事業」と「その他の事業」をあわせた領域のこと

 

[営業利益]

 

 

 

 

(単位:億円)

回次

第27期

第28期
(前連結会計年度)

第29期
(当連結会計年度)

決算年月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

通信事業

8,542

8,663

7,065

スマートライフ領域

1,327

1,473

1,481

 

スマートライフ事業

603

692

325

その他の事業

724

781

1,156

 

連結

9,870

10,136

8,547

 

 

[営業利益率]

 

回次

第27期

第28期
(前連結会計年度)

第29期
(当連結会計年度)

決算年月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

通信事業

21.9%

21.8%

19.2%

スマートライフ領域

14.9%

16.6%

14.8%

 

スマートライフ事業

13.4%

15.4%

6.0%

その他の事業

16.5%

17.7%

25.5%

 

連結

20.7%

20.9%

18.4%

 

 

 

[営業利益構成比]

近年、全事業の営業利益のうち、スマートライフ事業及びその他の事業をあわせたスマートライフ領域の営業利益の占める割合が増加する傾向にあります。 

 

回次

第27期

第28期
(前連結会計年度)

第29期
(当連結会計年度)

決算年月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

通信事業

86.6%

85.5%

82.7%

スマートライフ領域

13.4%

14.5%

17.3%

 

スマートライフ事業

6.1%

6.8%

3.8%

その他の事業

7.3%

7.7%

13.5%

 

連結

100.0%

100.0%

100.0%

 

 

 

(ⅰ)通信事業

業績

(単位:億円)

区分

前連結会計年度

2018年4月1日から

2019年3月31日まで

当連結会計年度

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

増減

増減率
 (%)

通信事業営業収益

39,771

36,870

△2,901

△7.3

通信事業営業費用

31,108

29,805

△1,303

△4.2

通信事業営業利益(△損失)

8,663

7,065

△1,598

△18.4

 

 

通信事業は、当社グループの営業収益、営業利益の大部分を占める重要なビジネスです。

 

通信事業セグメントの利益の主な源泉は、通信サービス収入であり、基本的な構造は以下のとおりです。

 

  モバイル通信サービス収入=稼働利用者数×モバイルARPU

  光通信サービス収入=稼働利用者数×ドコモ光ARPU

 

当社グループは、1利用者あたりの各サービスにおける平均的な月間営業収益を計るための指標として、ARPU(Average monthly Revenue Per Unit、1利用者当たり月間平均収入)を用いています。ARPUは、利用者の平均的な利用状況、料金プラン変更の影響などを分析する上で、有用な情報を提供すると考えています。ARPUは、モバイルARPU及びドコモ光ARPUで構成されています。

 

通信事業の収益性は様々な要因により左右されます。これらには次のような要因が含まれます。

 ・通信サービス契約数

 ・1利用者あたり月間平均収入(ARPU)

 ・解約率

 ・スマホ・タブ利用数

 ・端末メーカーからの仕入単金

 ・販売店等への卸売販売数、卸売単金

 ・端末値引き、代理店手数料およびその他のインセンティブ

 ・端末購入プログラムの加入数、適用数

 ・NW関連の設備投資

 ・規制

 

当連結会計年度における通信事業営業収益は、前連結会計年度の3兆9,771億円から2,901億円(7.3%)減少して3兆6,870億円となりました。これは、端末機器販売収入の減少及びお客さま還元の拡大によるモバイル通信サービス収入の減少が、「ドコモ光」の契約数拡大による光通信サービス収入の増加を上回ったことによるものです。

また、通信事業営業費用は、前連結会計年度の3兆1,108億円から1,303億円(4.2%)減少して2兆9,805億円となりました。これは、端末機器販売収入に連動する端末機器原価の減少が、「ドコモ光」の収入に連動する費用の増加などを上回ったことによるものです。

この結果、通信事業営業利益は、前連結会計年度の8,663億円から1,598億円(18.4%)減少して7,065億円となりました。

 

通信事業の営業収益及び営業費用に影響を与えた要因を詳細に記載すると、以下のとおりです。

 

営業収益増加要因

「月々サポート」による割引の縮小(モバイルARPU増加)

「ドコモ光」の契約数の拡大(契約数増加)による、光通信サービス収入等の増加(ドコモ光ARPU増加)

※ 一定の契約条件を満たしたスマートフォンやタブレット端末などをご利用のお客さまを対象に、ご購入の機種に応じた一 定額を毎月のご利用料金から、最大24ヶ月割り引くサービス。当社は、契約者の維持・獲得による増収効果と「月々サポート」による減収影響のバランスを考慮して、「月々サポート」の水準を決定していました。なお、当社は2019年6月に新料金プランを導入したことに伴い、「月々サポート」の新規受付を中止しました。

 

営業収益減少要因

・卸売販売数の減による端末機器販売収入の減少

・競争力強化を目的としたお客さま還元の拡大によるモバイル通信サービス収入の減少

 

営業費用増加要因

・「ドコモ光」の収益増加に連動して支払う通信設備使用料の増加

 

営業費用減少要因

・卸売販売数の減による端末機器原価の減少

・継続的なコスト効率化の取組み

 

[トピックス]

○ お客さま還元の強化・スマートフォンへの移行促進

市場環境が大きく変化する中で、マーケットリーダーとして先んじて競争力を強化するため、2019年6月よりシンプルでおトクな新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」や、お客さまに端末を購入いただきやすい仕組みとして「スマホおかえしプログラム」の提供を開始しました。さらに、10月から携帯電話サービスにおける2年定期契約の解約金及び定期契約なしの月額料金を値下げするとともに、「dカードお支払割」の提供を開始し、解約金不要でおトクにご利用いただける料金プランの選択肢を拡充しました。
 また、「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」等のキャンペーンの展開や、「しっかり料金シミュレーション」などによる最適な料金プランの提案に取り組んだ結果、新料金プランの申込件数は1,651万件、うち契約数は1,494万契約となりました。
 さらに、「おしゃべり割60」や「はじめてスマホ購入サポート」などの提供により、スマートフォン・タブレット利用数は4,204万となりました。

※ 申込件数は、契約数・予約数の合計(申し込み後に解約された数等を含む)。また申込件数・契約数は「ギガホ」「ギガライト」「5Gギガホ」「5Gギガライト」「ケータイプラン」「キッズケータイプラン」「データプラス」「5Gデータプラス」の合計。

 

開始年月

主な取組み

2019年 6月

シンプルでおトクな新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」

2019年 6月

36回の分割支払いで対象端末を購入された場合、購入された端末をお返しいただくことで、最大12回分のお支払いが不要になる「スマホおかえしプログラム」

2019年 10月

 2年定期契約の解約金を9,500円から1,000円に値下げ

2019年 10月

ドコモのご利用料金のお支払い方法をdカードに設定いただくと、定期契約なしでも2年定期契約と同じ月額料金でご利用できる「dカードお支払割」

2019年 11月

スマートフォン向けのプランに変更される60歳以上のお客さまを対象に音声通話オプションを割引する「おしゃべり割60」、FOMAケータイからスマートフォンへお取替いただく場合に、端末代金を割引する「はじめてスマホ購入サポート」

2019年 12月

Amazonが展開する有料会員制プログラム「Amazonプライム」を、1年間ご利用いただける「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」

2019年 12月

1年間、月額料金から700円割引する「『ギガホ』『ギガライト』&『ディズニーデラックス』セット割」

2019年 12月

25歳以下のお客さまを対象に「ギガホ」「ギガライト」のご利用料金を1年間、毎月最大1,500円割引する「ドコモの学割」

2020年 1月

「ギガホ」なら毎月60GB使える「ギガホ増量キャンペーン」

2020年 3月

5G向け料金プラン「5Gギガホ」「5Gギガライト」
「5Gギガホ」の毎月の利用可能データ量が無制限となる「データ量無制限キャンペーン」

 

※ 「Amazonプライム」年会費4,900円(税込:2020年6月16日時点)。「Amazonプライム」の1年間の年会費は当社が負担。

 

 

○ お客さま接点の進化

お客さまにご満足いただける応対の徹底をめざし、定期的な研修等による更なる知識習得や応対スキルの向上、コンプライアンス意識の醸成に努めました。
 また、地域やお客さまの多様なニーズに合った「新たな顧客体験価値」を提供する実証実験店舗として「d garden」を2019年4月より順次オープンし、ドコモの回線をお持ちでないお客さまにも、様々なサービスやコンテンツを体験いただける空間の提供を開始しました。
 ドコモショップにおけるお客さまサポートの強化として、店頭で端末をご購入いただいたお客さまに対する「初期設定・データ移行」の無料サポートの実施や、多くのお客さまが待ち時間なく受付できるように来店予約拡大店舗の増加に取り組み、年間約500万人にご参加いただいている「ドコモスマホ教室」では、2020年度の小学校プログラミング教育必修化に向けてプログラミング教室を展開しました。
 あわせて、ドコモオンラインショップにて端末の購入がスムーズに行える「かんたんお手続き」等の提供を開始し、あらゆるお客さま接点における利便性やサポート力を強化し、お客さま満足度向上に取り組みました。

 

主なサービスの契約数、携帯電話販売数等の状況は、次のとおりです。

 

主なサービスの契約数

 

 

(単位:千契約)

区分

前連結会計年度

2018年4月1日から

2019年3月31日まで

当連結会計年度

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

増減

増減率
(%)

携帯電話サービス

78,453

80,326

1,873

2.4

 

5Gサービス

-

14

14

-

 

LTE(Xi)サービス

55,872

61,664

5,792

10.4

 

FOMAサービス

22,581

18,648

△3,933

△17.4

ドコモ光サービス

5,759

6,490

731

12.7

 

(注) 携帯電話サービス契約数、LTE(Xi)サービス契約数及びFOMAサービス契約数には、MVNOとの契約及び通信モジュールサービス契約を含めて記載しています。

 

携帯電話販売数等

 

 

 

(単位:千台)

区分

前連結会計年度

2018年4月1日から

2019年3月31日まで

当連結会計年度

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

増減

増減率
(%)

携帯電話販売数

24,429

22,706

△1,723

△7.1

 

5G

新規

-

1

-

-

 

契約変更

-

13

-

-

 

機種変更

-

0

-

-

 

LTE(Xi)

新規

9,930

9,950

20

0.2

 

契約変更

3,021

2,980

△41

△1.3

 

機種変更

10,082

9,004

△1,078

△10.7

 

FOMA

新規

924

506

△418

△45.3

 

契約変更

28

23

△5

△18.9

 

機種変更

444

229

△215

△48.5

解約率

0.57%

0.54%

△0.02ポイント

 

(再掲)ハンドセット解約率

0.47%

0.44%

△0.04ポイント

 

(注) 1 新規:新規の回線契約(MVNOとの契約及び通信モジュールサービス契約を含む)

契約変更:FOMAからLTE(Xi)・5Gへの変更、LTE(Xi)からFOMA・5Gへの変更及び5GからFOMA・LTE(Xi)への変更(通信モジュールサービス契約を含む)

機種変更:LTE(Xi)からLTE(Xi)への変更、FOMAからFOMAへの変更及び5Gから5Gへの変更

(通信モジュールサービス契約を含む)

2 解約率(ハンドセット解約率を含む)はMVNOの契約数及び解約数を除いて算出しています。

3 ハンドセット解約率とは音声通話が利用可能な料金プランの解約率(2in1除く)です。

4 前連結会計年度の携帯電話販売数における機種変更数には「ドコモ法人端末レンタルサービス」が含まれていません。

ARPU・MOU

 

 

(単位:円)

区分

前連結会計年度

2018年4月1日から

2019年3月31日まで

当連結会計年度

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

増減

増減率
(%)

 総合ARPU

4,800

4,740

△60

△1.3

 

モバイルARPU

4,360

4,230

△130

△3.0

 

ドコモ光ARPU

440

510

70

15.9

 MOU

134分

133分

△1分

△0.7

 

(注) 1 ARPU・MOUの定義

a. ARPU(Average monthly Revenue Per Unit):1利用者当たり月間平均収入

1利用者当たり月間平均収入(ARPU)は、1利用者当たりの各サービスにおける平均的な月間営業収益を計るために用います。ARPUは通信サービス収入(一部除く)を、当該期間の稼動利用者数で割って算出されています。こうして得られたARPUは1利用者当たりの各月の平均的な利用状況及び当社による料金設定変更の影響を分析する上で有用な情報を提供するものであると考えています。

 

b. MOU(Minutes of Use):1利用者当たり月間平均通話時間

 

2 ARPUの算定式

総合ARPU:モバイルARPU+ドコモ光ARPU

・モバイルARPU:モバイルARPU関連収入(基本使用料、通話料、通信料)÷稼働利用者数

・ドコモ光ARPU:ドコモ光ARPU関連収入(基本使用料、通話料)÷稼動利用者数

 

3 稼動利用者数の算出方法

当該期間の各月稼動利用者数((前月末利用者数+当月末利用者数)÷2)の合計

 

4 利用者数は、以下のとおり、契約の数を基本としつつ、一定の契約の数を除外して算定しています。

利用者数 = 契約数

-通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」並びにMVNOへ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続に係る契約数

-5G契約、Xi契約及びFOMA契約と同一名義のデータプラン契約数

 

なお、通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」、MVNOへ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続に係る収入並びに「dポイント」等に係る収入影響等は、ARPUの算定上、収入に含めていません。

 

 

 

(ii)スマートライフ事業

 

業績

 

 

(単位:億円)

 

区分

前連結会計年度

2018年4月1日から

2019年3月31日まで

当連結会計年度

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

増減

増減率
(%)

 

スマートライフ事業営業収益

4,482

5,437

955

21.3

 

スマートライフ事業営業費用

3,790

5,112

1,322

34.9

 

スマートライフ事業営業利益(△損失)

692

325

△367

△53.0

 

 

スマートライフ事業は、当社グループの新たな収益源の創出に向けて取組みを強化しているビジネスです。

 

スマートライフ事業の収益性は様々な要因により左右されます。これらには次のような要因が含まれます。

 ・金融・決済サービスの取扱高

 ・加盟店への手数料率

 ・月額課金サービスの契約数

 ・各種サービスの顧客拡大に向けた販売促進費

 ・企業買収、出資
 

当連結会計年度におけるスマートライフ事業営業収益は、2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららにおける収入の増加及び金融・決済サービスの収入の増加などにより、前連結会計年度の4,482億円から955億円(21.3%)増加して5,437億円となりました。

また、スマートライフ事業営業費用は、2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららで発生する費用の増加及び金融・決済サービスの収入に連動する費用の増加などにより、前連結会計年度の3,790億円から1,322億円(34.9%)増加して5,112億円となりました。

この結果、スマートライフ事業営業利益は、前連結会計年度の692億円から367億円(53.0%)減少して325億円となりました。

 

スマートライフ事業の営業収益及び営業費用に影響を与えた要因を詳細に記載すると、以下のとおりです。

 

営業収益増加要因

・2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららにおける収入の増加

・「dカード」会員数の増加、「d払い」利用促進の強化等による金融・決済サービスの取扱高の増加
 

営業収益減少要因

・株式会社ABC Cooking Studioや株式会社日本アルトマーク等の子会社売却による収入の減少

 

営業費用増加要因

・子会社化した株式会社NTTぷららで発生する費用の増加

・キャッシュレス決済(「d払い」、クレジットなど)の利用促進施策や加盟店開拓強化、ディズニーデラックス

 等の新サービスの販促、FinTech等の新規事業創出などの、後年度成長への積極的な投資
 

営業費用減少要因

・継続的なコスト効率化

・株式会社ABC Cooking Studioや株式会社日本アルトマーク等の子会社売却による費用の減少
 

 

スマートライフ事業の成長に向けた主な取組みと動向は以下のとおりです。
 

コンテンツ・ライフスタイル

各種月額課金サービスやオークローンマーケティングなどのビジネスがあります。
販売方法の見直しによる収益減に加え、ディズニーデラックスなどの新サービスの販促費をはじめとする先行費用増の影響により一時的に営業利益が悪化していますが、より長くご利用いただけるサービス販売を継続し、中期的に収益・利益ともに拡大をめざしています。
 

金融・決済

当社は、近年、金融・決済サービスに注力しており、主なサービスとしては、クレジットカードサービス及び「d払い」などがあります。

金融・決済サービスの取扱高は約5.3兆円となり、前連結会計年度と比較して約36%増となりました。特に、「d払い」の取扱高は約4,000億円と前連結会計年度と比較して3.2倍と大幅に拡大しています。

金融・決済サービスにおいては、各サービスが利用可能な場所を拡大し、利用者の利便性を高めることが重要です。よって、当社グループは、加盟店の拡大を重要な課題と認識して取り組んでいます。決済・ポイント利用可能箇所は2021年度200万か所の目標に対して、約171万か所となり順調に進捗しています。

キャッシュレス決済の利用促進施策等の先行費用増により一時的に営業利益が悪化していますが、施策を機に継続的にサービスをご利用いただくことや機能拡充によるサービスの進化を図ることで、中長期的な収益・利益の拡大をめざします。
 

[トピックス]

○ 金融・決済事業の成長に向けた取組み

クレジットカード「dカード」、電子マネー「iD」、スマートフォン決済「d払い」をはじめとした決済サービスと「dポイント」との連携を強化し、簡単・便利・おトクを実感していただけるサービスを提供しました。
 「d払い」においては、ウォレット機能の追加、「d払い ミニアプリ」や電子マネー「iD」による「かざす」決済の提供を開始するとともに、利用者拡大のため年間通して様々な「dポイント」還元キャンペーンを実施しました。また、新たに株式会社セブン-イレブン・ジャパンが運営する「セブン-イレブン」や、株式会社コロワイドのグループ会社が運営する「牛角」「しゃぶしゃぶ温野菜」「かっぱ寿司」などでご利用いただけるようになるなど、利用可能店舗の拡大に努めました。さらに、お客さまの更なる利便性とサービス向上、キャッシュレス推進、新規事業の検討などを目的に、株式会社メルカリ・株式会社メルペイと業務提携に合意しました。
 これらの取組みにより、当連結会計年度末における、「d払い」ユーザー数※1※2は前連結会計年度と比較して1,286万増の2,526万、「d払い」取扱高※1※3は2,752億円増の3,991億円となりました。「dカード」契約数※1は前連結会計年度末と比較して156万契約増の1,297万契約となり、その内「dカード GOLD」の契約数は685万契約となりました。また、「dカード」取扱高※1は1兆72億円増の4兆1,470億円となりました。

なお、金融・決済サービスの取扱高は前連結会計年度末と比較して1兆4,121億円増の5兆3,236億円となりました。

 

開始年月

主な取組み

2019年 9月

「d払い」にチャージや送金、「dポイント」を送ることが可能なウォレット機能を追加

2019年 11月

「d払い」加盟店がスマートフォン上で提供している各種サービス(事前注文やクーポン配信等)を「d払い」アプリ内でご利用いただける「d払い ミニアプリ」

2019年 11月

「dカード mini」を「d払い」に統合し、「d払い」が電子マネー「iD」による「かざす」決済に対応(Android向け)

2020年 2月

株式会社メルカリ・株式会社メルペイと業務提携について合意

 

※1 当連結会計年度に「dカードmini」を「d払い」へ統合したため、「dカード」契約数及び「dカード」取扱高に含んでいた「dカードmini」の契約数及び取扱高を、「d払い」ユーザー数及び「d払い」取扱高に移動して算出。

※2 「d払い」アプリダウンロード数と「d払い(iD)」会員数の合計。

※3 「d払い」コード決済及びネット決済、「d払い(iD)」決済の取扱高の合計。

 

○ マーケティングソリューション事業の取組み~「dポイント」の利便性向上~

新たに株式会社ファミリーマートが運営する「ファミリーマート」や株式会社ゼンショーホールディングス傘下の「すき家」「はま寿司」「ココス」などの各店でご利用いただけるようになるなど、「dポイント」の利用促進・利便性向上及び「dポイント」会員基盤を活用したマーケティングソリューション事業の拡大に努めました。

これらの取組みにより、当連結会計年度末における、「dポイント」提携先は前連結会計年度末と比較して334銘柄増の752銘柄となりました。

※ 当社のマーケティングソリューション事業とは、「dポイント」、広告、CRMの事業をさします。

 

○ スマートライフ実現に向けたサービス拡充

お客さまへの価値・感動の提供をめざし、5Gの高速・大容量を活かしたリアルタイムVR映像の生配信による「バーチャル最前列」体験を提供すべく、2020年3月より「8KVRライブ」を「新体感ライブ CONNECT」のメニューに追加いたしました。

※ 音楽ライブ等の生配信をスマートフォンやPC、TVから視聴できるサービス。

 

(iii)その他の事業

 

業績

 

 

(単位:億円)

 

区分

前連結会計年度

2018年4月1日から

2019年3月31日まで

当連結会計年度

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

増減

増減率
(%)

 

その他の事業営業収益

4,413

4,540

127

2.9

 

その他の事業営業費用

3,632

3,384

△249

△6.8

 

その他の事業営業利益(△損失)

781

1,156

375

48.0

 

 

当連結会計年度におけるその他の事業営業収益は、法人向けIoTサービスなどの収入の増加により、前連結会計年度の4,413億円から127億円(2.9%)増加して4,540億円となりました。

また、その他の事業営業費用は、コスト効率化により費用の抑制に努めた結果、前連結会計年度の3,632億円から249億円(6.8%)減少し、3,384億円となりました。

この結果、その他の事業営業利益は、前連結会計年度の781億円から375億円(48.0%)増加して1,156億円となりました。

 

[トピックス]

○ 「トップガン」の取組み

当社のR&D部門と法人営業部門が連携し、お客さまやパートナーと三位一体のチームで課題解決を図る「トップガン」の取組みを実施しています。訪日外国人の増加や顧客ニーズの多様化に伴い、これらの利用者が多い商業施設や駅・空港、自治体施設などに向けて、対話やタッチ操作で施設情報等を案内するドコモAIエージェントAPIを活用し4か国語に対応したAI案内サービス「おしゃべり案内板」を2019年7月より提供開始しました。

※ NTTグループのAI「corevo」の一部である対話サービス。

 

○ IoTビジネスの更なる拡大

リアルタイムに発生する乗降リクエストに対して、スマートフォンのアプリや電話から行った予約をもとにAIを使い効率的な車両・ルートを算出し、車両配車を行うオンデマンド交通システム「AI運行バス」を、実証実験を積み上げてきた九州大学伊都キャンパスにおいて2019年4月より商用開始しました。当社は、日本版MaaS(Mobility as a Service)を「移動に関する社会課題を解決するもの」と位置付け、その取組みの一環として、地方部から都市部まで、「AI運行バス」による二次交通の充実に取り組み、その輸送実績は約28万人となりました。

※ 2020年3月末までの運用実績(実証実験含む)。

 

○ サポートサービスの強化

スマートフォン等のモバイル機器を安心・安全にお使いいただくことを目的に提供している「あんしんパック」を、ご家庭でお使いのデジタル機器もサポートするサービスパックとしてリニューアルし、2019年7月より提供を開始しました。また、「ケータイ補償サービス」については、最短で翌日にお届けしていた交換電話機を、お申込みから4時間以内でお届けする「エクスプレス配送」を提供するなど、サービス内容を拡充しました。

※ 配送エリアは、東京都23区内/大阪府大阪市内のお客さま指定住所。

 

 

④ 財政状態

 

 

 

 

 

(単位:億円)

 

区分

前連結会計年度末

2019年3月31日

当連結会計年度末

2020年3月31日

増減

増減率
(%)

 

資産合計

73,405

75,359

1,954

2.7

 

当社株主に帰属する持分合計

53,719

52,499

△1,219

△2.3

 

負債合計

19,464

22,637

3,172

16.3

 

 

うち有利子負債

500

500

 

 

 

⑤ キャッシュ・フローの状況

 

(単位:億円)

区分

前連結会計年度

2018年4月1日から

2019年3月31日まで

当連結会計年度

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

増減

増減率
(%)

営業活動によるキャッシュ・フロー

12,160

13,178

1,018

8.4

投資活動によるキャッシュ・フロー

△2,965

△3,548

△583

△19.7

財務活動によるキャッシュ・フロー

△10,901

△7,839

3,062

28.1

現金及び現金同等物の増減額

△1,705

1,788

3,493

現金及び現金同等物の期首残高

3,905

2,200

△1,705

△43.7

現金及び現金同等物の期末残高

2,200

3,987

1,788

81.3

 

 

当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、1兆3,178億円の収入となりました。前連結会計年度に比べ1,018億円(8.4%)キャッシュ・フローが増加していますが、これは、当期利益の減少はあるものの、棚卸資産が減少したことなどによるものです。

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、3,548億円の支出となりました。前連結会計年度に比べ583億円(19.7%)支出が増加していますが、これは、短期投資による支出の減少、三井住友カード株式会社の株式譲渡を含む長期投資の売却による収入の増加はあるものの、短期投資の償還による収入の減少が上回ったことなどによるものです。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、7,839億円の支出となりました。前連結会計年度に比べ3,062億円(28.1%)支出が減少していますが、これは、リース負債の支払額の増加はあるものの、自己株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。

これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,987億円となり、前連結会計年度末と比較して1,788億円(81.3%)増加しました。

 

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 

(i) 中長期的な投資・資本政策

当社グループの資本政策は、財務の健全性の確保、資本効率の向上及び株主還元の強化をバランスよく追求することを基本的なスタンスとしています。

株主還元については、2018年10月に発表した中期経営戦略のなかで継続的な増配と機動的な自己株式取得を加速させる方針を打ち出しています。

設備投資等の投資については、2020年代の持続的な成長に向けて積極的な投資を行う一方、効率性を意識しながら適切にマネジメントしていく方針です。

また、バランスシートの圧縮による資本効率の向上を目的として、当連結会計年度においてクレジット未収債権の流動化を開始しました。従来の資金借入だけでなく、債権流動化などバランスシートの効率化により創出されるキャッシュを、資本コストを上回るリターンが期待される成長投資や、自己株式取得といった株主還元の強化等に振り向けることで、資本効率を意識した経営を推進していきます。

 

(ii) 資金需要

翌連結会計年度の資金需要として、端末機器販売に係る販売代理店への立替払い、ネットワークの拡充資金及びその他新たな設備への投資資金、有利子負債及びその他の契約債務に対する支払のための資金、新規事業や企業買収、合弁事業などの事業機会に必要な資金、株主還元のための資金が挙げられます。当社グループは、本有価証券報告書提出日現在で見込んでいる設備投資や債務返済負担などの必要額を営業活動によるキャッシュ・フロー、銀行等金融機関からの借入、債券や株式の発行による資本市場からの資金調達により確保できると考えています。当社グループは、安定的な業績と強固な財務体質により高い信用力を維持し、十分な調達能力を確保しているものと考えています。当社グループは、資金調達の要否について資金需要の金額と支払のタイミング、保有する現金及び現金同等物、運用資金ならびに営業活動によるキャッシュ・フロー等を総合的に検討して決定します。保有する現金及び現金同等物、運用資金ならびに営業活動によるキャッシュ・フローによる対応が困難な場合は、借入や債券・株式の発行等による資金調達を検討します。設備投資などの必要額が見込みを上回った場合や将来のキャッシュ・フローが見込みを下回った場合には、債券や株式の発行等による追加的な資金調達が必要になる可能性があります。

 

(a)設備投資

通信業界は、一般に設備投資の極めて大きい業界であり、通信ネットワークの構築には多額の設備投資が必要です。当社グループにおけるネットワーク構築のための設備投資額は、導入する設備の種類と導入の時期、ネットワーク・カバレッジの特性とカバーする地域、ある地域内の契約数及び予想トラフィックにより決まります。さらに、サービス地域内の基地局の数や、基地局における無線チャネルの数、必要な交換設備の規模によっても影響されます。また、設備投資は、情報技術やインターネット関連事業用サーバーに関しても必要となります。近年では、コンテンツのリッチ化や新サービスの提供等によりスマートフォンユーザのトラフィックが増大する傾向にあります。それに伴い、通信の高速化及びトラフィックの需要増加への対応が必要となっています。

当連結会計年度に実施した主要な設備投資の内容については、「第3 設備の状況」をご参照下さい。

 

 

(b)長期債務及びその他の契約債務

当連結会計年度末及び前連結会計年度末において、長期の有利子負債はそれぞれ500億円です。前連結会計年度に1,100億円の長期の有利子負債を償還しました。当連結会計年度末において、長期の有利子負債の500億円は社債であり、表面利率は0.7%、満期は2024年3月期となります。

当連結会計年度末において、当社及び当社の債務は、格付会社により以下の表のとおり格付けされています。これらの格付は、当社が依頼して取得したものです。格付は、格付会社による当社の債務返済能力に関する意見の表明であり、格付会社は独自の判断で格付をいつでも引き上げ、引き下げ、保留し、または取り下げることができます。また、格付は当社の株式や債務について、取得、保有または売却することを推奨するものではありません。

 

格付会社

格付の種類

格付

アウトルック

ムーディーズ

長期債務格付

Aa3

安定的

スタンダード・アンド・プアーズ

長期債務格付

AA-

安定的

日本格付研究所

長期債務格付

AAA

安定的

格付投資情報センター

発行体格付

AA+

安定的

 

 

なお、当社の長期有利子負債の契約には、格付の変更によって償還期日が早まる等の契約条件が変更される条項を含むものはありません。

 

当社グループの当連結会計年度末における長期有利子負債、長期有利子負債に係る支払利息 (1年以内償還または返済予定分を含む)の今後数年間の返済金額は次のとおりです。

(単位:億円)

 

返済期限毎の支払金額

負債・債務の内訳

合計

1年以内

1年超-

3年以内

3年超-

5年以内

5年超

長期有利子負債

 

 

 

 

 

社債

500

500

長期有利子負債に係る支払利息

13

4

7

2

合計

513

4

7

502

 

 

なお、当社グループのリース債務及びその他の契約債務については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 30リース、及び31コミットメント」に記載しています。

 

 

 

⑦ 翌連結会計年度の見通し

 

新型コロナウイルス感染症影響により、業績予想の合理的な算定が困難であることから、翌連結会計年度の業績予想は本有価証券報告書提出日現在では非開示とします。

 

本有価証券報告書提出日現在では以下の影響を想定しています。

項目

影響

要因

モバイル

通信

トラフィック

音声

増加

対面コミュニケーション機会の減少による通話増

データ

微増

在宅率の高まりによる自宅でのインターネット利用の増加が

想定されるが、モバイルデータ通信への影響は限定的

国際

ローミング

大幅減

渡航者・来訪者の減

端末・サービス販売

減少

営業時間短縮等による来店者数の減

端末物品の納入遅れ

4Gや5Gへのマイグレーションの減速

スマート

ライフ

コンテンツ・

ライフスタイル

微増

在宅需要の高まりによる利用増

微減

店頭での販売減少によるユーザー獲得の減

金融・決済

減少

新規ユーザー獲得の減

外出自粛や消費の落ち込みによる金融決済取扱高の減

設備投資

減少

NW物品納入・建設工程の遅れによる設備投資の遅延

 

(注)上記は、事業の業績に影響を与える項目とその影響の度合い及び要因について、すでに発生し、今後も想定される主なものを示していますが、これに限るものではありません。なお、影響の度合いについては収益・利益の増減を示すものではありません。

 

⑧ 持続可能な社会の実現に向けた取組み

当社は「新しい価値」の提供により社会課題を解決していく「Innovative docomo」と、企業としての社会的責任を遂行し、お客さまから信頼される企業体質をつくる「Responsible docomo」の両輪でESG※1経営を推進し、社会の持続的発展に取り組むとともに、持続可能な開発目標SDGsにも貢献していきます。
 
 これらの取組み等により、当社は世界的なESG投資指標であるDow Jones Sustainability Indices(DJSI)のDJSI Worldへ3年連続で選定され、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESG投資において採用した4つの指数※2等の構成銘柄に選定されました。さらに、「東洋経済CSR企業ランキング」において第2位、「日経Smart Work経営調査」においては最上位である5つ星を獲得及び「日経Smart Work大賞2020」においてテクノロジー活用部門賞を受賞しました。

※1 企業を非財務面から分析する際に使用する尺度のことで、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの。

※2 「FTSE Blossom Japan Index」「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」「S&P/JPX カーボン・エフィシエント指数」「MSCI日本株女性活躍指数」の4指数。

 

〇 SBT(Science-based Targets)への取組み

脱炭素社会の実現に向けた取組みとして、SBTに基づく温室効果ガス排出削減目標を設定することを決定しました。

※ パリ協定に基づき産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えるための科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標。

 

〇 TCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)提言への対応

TCFDが公表した最終報告書に従い、当社における主な気候変動リスクと機会などについてシナリオ分析を試行し、サステナビリティレポートで開示しました。

※ G20からの要請に基づき2015年にFSB(金融安定理事会)により設立されたタスクフォース。最終報告書では、企業の気候変動リスク・機会を適切に評価・格付けするため、組織運営における4つの中核的要素(ガバナンス、戦略、リスクマネジメント、指標と目標)を中心に情報開示することを推奨。

 

〇 災害対策及び被災地支援の取組み

当連結会計年度に発生した台風等による大規模災害において、災害救助法が適用された地域のお客さまを対象に、被災者支援として充電器等の無償提供や故障修理代金の一部減額などの支援措置を実施しました。また、利用可能データ量の上限に到達しても速度制限を解除し高速通信で携帯電話等をご利用いただける「災害時データ無制限モード」を初めて提供しました。被災地においては、衛星移動基地局車や移動電源車を出動させることにより、通信サービス影響の極小化に努めました。また、2019年6月に全ドコモショップへ配備を完了した蓄電池を活用し、被災地にて携帯電話充電サービスを提供するとともに、自衛隊・自治体への携帯電話の貸出等を行い、1日に最大約2,000人体制で通信サービスの早期復旧及び被災地支援を実施しました。
 

〇 新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた対応について

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、社会的・経済的な影響が深刻化している状況を踏まえ、お客さまの経済的な負担のサポートや引き続き安心してサービスをご利用いただくことなどを目的とした対応を実施しました。
 

携帯電話サービス料金等のお支払いを期限までに行うことが困難となっているお客さまからお申し出があった場合、お支払い期限を延長しております。また、外出自粛により、3月に「dポイント」をご利用しにくい環境であったことを踏まえて、2020年3月中に失効した「dポイント」について4月に再進呈を行うことで、有効期限を実質的に延長させていただくことを発表しました。

※ 法人(卸先事業者を含む)、個人の全てのお客さまが対象。

 

 

○ 「スマホ・ケータイ安全教室」及び「ドコモ・ハーティ講座」の継続的な取組み

スマートフォン・携帯電話の利用におけるルールやマナー、トラブルへの対処方法を啓発する「スマホ・ケータイ安全教室」や、障がいのある方にスマートフォンの便利な機能や活用方法を紹介する「ドコモ・ハーティ講座」を実施しました。

 

教室名

当連結会計年度

実施回数

当連結会計年度受講人数

「スマホ・ケータイ安全教室」

約7,600回

約137万人(2004年より累計約1,349万人)

「ドコモ・ハーティ講座」

約90回

約1,000人(2006年より累計約12,100人)

 

 

○ NPO法人モバイル・コミュニケーション・ファンド(MCF)の活動

当社が設立したMCFは、当連結会計年度も移動通信技術等に関する研究支援や海外留学生、市民団体への助成などを実施しました。

 

主な取組み

総額

「ドコモ・モバイル・サイエンス賞(先端科学・基礎科学・社会科学)」各1件

1,800万円

アジアからの留学生への奨学金(21名)

3,024万円

子どもの健全育成などに取り組む全国38箇所の市民活動団体への助成金

3,272万円

 

 

⑨ 生産、受注及び販売の状況

 

当社グループは電気通信事業等の事業を行っており、生産、受注といった区分による表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。このため生産、受注及び販売の状況については、「(1) 経営成績等の状況と経営者の視点による分析 ③ セグメント別の分析」に関連付けて示しています。

 

 

⑩ 提出会社の移動電気通信役務損益明細状況

 

電気通信事業会計規則第5条、同附則第2項、第3項及び平成16年総務省告示第232号に基づき、第29期における当社の移動電気通信役務損益明細表を以下に記載します。

なお、移動電気通信役務損益明細表は、提出会社における単独情報のため、「(1) 経営成績等の状況と経営者の視点による分析 ③ セグメント別の分析」とは一致していません。

 

移動電気通信役務損益明細表

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

(単位:百万円)

役務の種類

営業収益

営業費用

営業利益













携帯電話

998,471

698,715

299,756

その他

4,352

2,956

1,396

小計

1,002,824

701,672

301,152

デ│タ

携帯電話

1,881,723

1,481,816

399,906

その他

5,940

2,953

2,986

小計

1,887,664

1,484,770

402,893

小計

2,890,488

2,186,443

704,045

移動電気通信役務以外の電気通信役務

364,384

317,087

47,296

合計

3,254,873

2,503,531

751,342

 

 

注記事項

1.移動電気通信役務損益明細表の作成基準

 本移動電気通信役務損益明細表は、電気通信事業会計規則(昭和60年 郵政省令第26号)に基づいて作成しています。なお、本移動電気通信役務損益明細表は、総務大臣に提出するために作成しています。

 

2.電気通信役務に関連する収益及び費用の配賦基準

 電気通信役務に関連する収益及び費用の配賦基準については、電気通信事業会計規則及び附則第3項の規定により総務大臣に提出する基準及び手順に準拠して、電気通信事業会計規則第15条に基づく別表第二に掲げる基準によるほか、適正な基準によりそれぞれの役務に配賦しています。

 

 

(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 

当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記4 重要な会計上の見積り及び見積りを行う判断」に記載しています。

 

 

6.セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの最高経営意思決定者は取締役会です。最高経営意思決定者は内部のマネジメントレポートからの情報に基づいて当該事業セグメントの営業成績を評価し、経営資源を配分しています。

当社グループは、事業セグメントの区分を通信事業、スマートライフ事業、その他の事業の3つに分類しています。

2019年7月1日付の組織変更に伴い、従来の事業セグメント区分上では、スマートライフ事業に含まれていたサービスの一部を、その他の事業へと変更しています。これに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を当連結会計年度のセグメント区分に基づき作成し、開示しています。

通信事業には、携帯電話サービス(5Gサービス、LTE(Xi)サービス、FOMAサービス)、光ブロードバンドサービス、衛星電話サービス、国際サービス及び各サービスの端末機器販売などが含まれます。

スマートライフ事業には、動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス及び生活関連サービスなどが含まれます。

その他の事業には、ケータイ補償サービス、法人IoT、システム開発・販売・保守受託などが含まれます。

 

(2) 報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、その他の項目の算定方法

セグメント営業収益及びセグメント営業利益(△損失)の決定に用いられる会計方針は、IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において用いられる会計方針と一致しています。セグメント間の売上収益は、通常の市場価格に基づいています。

 

(3) 報告セグメントごとの営業収益、利益または損失、その他の項目に関する情報

当社グループのセグメント情報は次のとおりです。

セグメント営業収益:

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

項目

前連結会計年度

(2018年4月1日から

2019年3月31日まで)

当連結会計年度

(2019年4月1日から

2020年3月31日まで)

通信事業

 

 

 

 

 

外部顧客との取引

 

3,975,490

 

3,684,566

 

セグメント間取引

 

1,614

 

2,463

 

小計

 

3,977,104

 

3,687,029

スマートライフ事業

 

 

 

 

 

外部顧客との取引

 

431,685

 

520,356

 

セグメント間取引

 

16,506

 

23,346

 

小計

 

448,192

 

543,702

その他の事業

 

 

 

 

 

外部顧客との取引

 

433,674

 

446,368

 

セグメント間取引

 

7,635

 

7,602

 

小計

 

441,310

 

453,970

セグメント合計

 

4,866,605

 

4,684,701

セグメント間取引消去

 

△25,756

 

△33,411

連結

 

4,840,849

 

4,651,290

 

 

 

セグメント営業利益(△損失):

 

 

(単位:百万円)

項目

前連結会計年度

(2018年4月1日から

2019年3月31日まで)

当連結会計年度

(2019年4月1日から

2020年3月31日まで)

通信事業

866,343

706,545

スマートライフ事業

69,198

32,491

その他の事業

78,103

115,614

営業利益

1,013,645

854,650

金融収益

7,510

15,261

金融費用

6,506

5,594

持分法による投資損益(△損失)

△12,013

3,634

税引前当期利益

1,002,635

867,951

 

 

減価償却費

 

 

(単位:百万円)

項目

前連結会計年度

(2018年4月1日から

2019年3月31日まで)

当連結会計年度

(2019年4月1日から

2020年3月31日まで)

通信事業

437,855

535,917

スマートライフ事業

15,319

26,693

その他の事業

17,748

18,229

連結

470,922

580,839

 

 

設備投資額

 

 

(単位:百万円)

項目

前連結会計年度

(2018年4月1日から

2019年3月31日まで)

当連結会計年度

(2019年4月1日から

2020年3月31日まで)

通信事業

562,735

532,042

スマートライフ事業

16,850

24,166

その他の事業

14,164

16,557

連結

593,749

572,765

 

 

減損損失

 

 

(単位:百万円)

項目

前連結会計年度

(2018年4月1日から

2019年3月31日まで)

当連結会計年度

(2019年4月1日から

2020年3月31日まで)

通信事業

9,050

スマートライフ事業

1,039

467

その他の事業

22,732

1,716

連結

32,821

2,183

 

 

(4) 商品及びサービスごとの情報

各サービス項目及び端末機器販売による営業収益に係る情報は、「注記24. 顧客との契約から生じる収益」をご参照ください。

 

(5) 地域ごとの情報

営業収益

本邦の外部顧客への収益が連結損益計算書の営業収益の大部分を占めるため、記載を省略しています。

 

 

(6) 主要な顧客ごとの情報

前連結会計年度及び当連結会計年度において、単一の外部顧客との取引により計上される営業収益のうち、総収益の10%以上を占めるものはありません。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

本考察にはリスク、不確実性、仮定を伴う将来に関する記述を含んでいます。将来の記述は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、実際の結果は、将来に関する記述の内容とは大幅に異なる可能性があります。その主な要因については「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載されていますが、それらに限定されるものではありませんのでご留意ください。

 

<経営方針>
 ■全般

当社グループは、「新しいコミュニケーション文化の世界を創造する」という企業理念のもと、5Gを通じたより豊かな未来の実現に向け2017年4月に中期戦略2020「beyond宣言」を策定し、2018年10月に中期経営戦略として、「beyond宣言」に基づく具体的戦略とともに定量的な目標を発表しました。この中で当社は、「会員を軸とした事業運営への変革」と「5Gの導入とビジネス創出」に舵を切るという基本方針を示しました。この基本方針を踏まえ、新料金プランによるお客さま還元を実施することによって顧客基盤を強化しつつ、それを土台としてデジタルマーケティングを推進し、スマートライフビジネス、法人ビジネス、5Gビジネスなどの収益機会を創出します。また、継続的にコスト効率化に取り組み、2020年代の持続的成長を実現します。また、株主還元方針としては、「継続的な増配」と「機動的な自己株式の取得」による株主還元を加速させていきます。

 

■事業構造

当社グループの主要な事業は通信事業です。通信事業においては、携帯電話サービス、光ブロードバンドサービス、衛星電話サービス、国際サービス及び各サービスのための端末機器販売などを行っています。また、スマートライフ事業においては、動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス、生活関連サービスなどを行っています。さらに、その他の事業として、ケータイ補償サービス、法人IoT、システムの開発・販売及び保守受託などを行っています。

 

<経営環境>

当社を取り巻く市場環境は、電気通信事業法の改正、MVNOやMNOのサブブランドによる格安スマートフォンサービスの普及、異業種からの新規参入など競争がますます激化しています。また、各社ともポイントサービスの提供や金融・決済事業の強化を中心に、非通信事業においても将来の成長に向けた様々な取組みを推進しています。このような事業領域の拡大に伴い、EC業界をはじめとする異なる業界のプレイヤーが競合になるなど、従来の通信市場の枠を超えた領域での競争が加速しています。さらに、各通信事業者が5Gの提供を開始し、新たなサービス競争が始まっています。

 

一般社団法人電気通信事業者協会の発表によれば、国内の移動通信市場は引き続き拡大し、当連結会計年度における携帯電話の契約純増数は679万契約となり、当連結会計年度末の総契約数は1億8,215万契約、人口普及率は約145%となりました。人口普及率の高まりと人口の減少傾向に伴い、音声利用を伴う新規契約数の今後の伸びは限定的であると予想されるなか、近年では、タブレット端末やモバイルWi-Fiルーターなどの2台目需要の喚起及び機器組み込み型の通信モジュールなどの新たな市場の開拓や、法人契約の拡大などによる契約者の増加が新規契約数の増加に寄与しており、携帯電話契約数の増加率は、前連結会計年度は4.1%、当連結会計年度は3.9%となりました。

 

国内移動通信市場では、スマートフォン利用の拡大、お客さまの多様なニーズに対応した様々なパケット料金プランの提供や高速データ通信サービスの普及などを背景としてデータ通信利用が増大しているほか、スマートフォン向けコンテンツ・アプリケーションなどの市場が拡大しています。その一方で、総務省の競争促進政策により、MVNOによる格安スマートフォンサービスが普及していることに加え、MNOによるサブブランドの展開、異業種からの新規参入など競争が激化しています。

 

国内固定通信市場では、2015年2月より東日本電信電話株式会社(以下「NTT東日本」)及び西日本電信電話株式会社(以下「NTT西日本」)が提供する光アクセスのサービス卸を開始したことから、通信事業者のみならず、多様なプレイヤーによる光ファイバーを活用したサービスの提供が可能になり、これまでの固定通信市場の枠を超えた競争の拡大が進みました。

 

当社グループを含むMNO各社は、政府機関より無線周波数の割り当てを受けて事業運営しており、電気通信事業法や電波法などによる規制を受けています。近年、国内の移動通信業界は、多くの分野で規制改革が進んでおり、2019年10月に改正電気通信事業法が施行されました。本改正電気通信事業法においては、通信料金と端末代金の完全分離、期間拘束等の行き過ぎた囲い込みの是正や販売代理店の届出制度導入による不適切な業務の是正等が含まれています。今後、規制環境の変化がさらに進んだ場合、当社グループを含む移動通信業界の収益構造やビジネスモデルが大きく変化する可能性があります。

 

■通信事業のビジネスモデル

通信事業においては、携帯電話サービス(5Gサービス、LTE(Xi)サービス、FOMAサービス)、光ブロードバンドサービス、衛星電話サービス、国際サービス、各サービスの端末機器販売などを行っています。当社グループは、当連結会計年度末において、国内の携帯電話契約数の44.1%に相当する総計8,033万の契約を有しています。当社の主要な顧客は、携帯電話の利用者であり、個人もしくは法人が顧客です。また、当社はMNOとして、MVNOに対して卸電気通信役務と事業者間接続の2つの形態により、通信サービスを提供しています。

 

当社グループは、主に通信機器メーカーから電気通信設備を購入し、土地の地権者から許諾を得て基地局を設置することで、交換機、アンテナ及び基地局等を含む通信ネットワークを日本全域に構築しています。また、光ブロードバンドサービスは、NTT東日本及びNTT西日本から光回線の卸売りを受けて、契約者と直接回線契約を締結し、両社には通信設備使用料を支払っています。

 

当社グループは、販売チャネルとして、日本全国に2,300を超えるドコモショップを展開しています。ドコモショップの多くは、当社と契約を行った販売代理店が運営しています。当社は、端末機器メーカーから携帯電話・通信端末を購入し、主に販売代理店に販売しています。販売代理店は、自ら在庫リスクを負って端末を契約者へ販売し、当社はその際、販売代理店に販売手数料を支払います。

 

また、端末の販売を行う際に、割賦販売を行うことがあります。その場合は、当社が契約者と割賦契約を締結し、販売代理店から当社が債権を取得して、12ヶ月から36ヶ月の期間に亘って料金を回収します。なお、当社のwebサイトから、直接契約者へ端末を販売する場合もあります。その場合は、端末は契約者のもとへ郵送されます。

 

販売代理店が運営するドコモショップでは、多様な料金プランのご説明、契約手続き、端末の設定や操作説明などに時間を要するため、お客さまの待ち時間が長期化するとともに、スタッフの負担が増大しています。このため、当社は、料金プランをシンプル化するとともに、来店予約の拡大や各種手続きの簡素化、webサイトを通じた端末販売の拡大などの取組みを進めています。

 

携帯電話サービスの契約者は、毎月、通信等のサービスの提供を受けて、月額利用料金を支払います。月額利用料金は、定額部分と通信量に応じて支払われる部分とで構成されています。当社は、契約者が通信サービスの利用状況に応じて、最適なプランを選択できるよう、通信量や接続端末の数などに応じた、多様なプランを提供しています。また、契約者は、契約継続期間に応じた割引や家族単位での割引など各種の割引を受けることが可能です。

 

当社グループは、1利用者あたりの各サービスにおける平均的な月間営業収益を計るための指標として、ARPU(Average monthly Revenure Per Unit、1利用者当たり月間平均収入)を用いています。ARPUは、利用者の平均的な利用状況、料金プラン変更の影響などを分析する上で、有用な情報を提供すると考えています。ARPUは、モバイルARPU及びドコモ光ARPUで構成されています。

 

■スマートライフ事業のビジネスモデル

スマートライフ事業においては、契約者及び会員に対して、動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス、生活関連サービスなどを提供しています。
これらは、当社グループが直接サービスを提供するものもあれば、多様なパートナー企業と業務提携を行い、サービスはパートナー企業が提供するものもあります。多くの場合、当社グループは商品やサービスを販売するためのプラットフォームを提供しています。例えば、当社グループは、コンテンツマーケットとしてdマーケットを提供しています。そこでは、動画や音楽、電子書籍などの豊富なデジタルコンテンツや、食品・日用品などの幅広い商品をクラウド上で提供、販売しています。

 

当社グループは、近年、金融・決済サービスに注力しており、主なサービスとしては、クレジットカードサービス及び「d払い」などがあります。クレジットカードサービスでは、「dカード」及び「iD」ブランドの運営を行っています。「dカード」は、国際ブランドであるVisaとMastercardに対応しており、当社ブランドである「iD」の他に、お客さまが入会時に選択した国際ブランドの加盟店でも利用できます。クレジットカードサービスの主な収益源は、ショッピング利用の際にクレジットカード加盟店が支払う手数料のうち発行会社へ支払われる手数料、リボ払い・分割払いやキャッシングサービスを提供する際に会員から受け取る利息・手数料、及び会員から受け取る年会費です。
また、ネットショッピングや街のお店でのお支払いを月々の携帯電話料金と合算する等の支払いが可能な決済サービス「d払い」を提供しています。「d払い」の主な収益源は、決済利用の際に加盟店から受け取る手数料です。金融・決済サービスにおいては、各サービスが利用可能な場所を拡大し、利用者の利便性を高めることが重要です。よって、当社グループは、加盟店の拡大を重要な課題と認識して取り組んでいます。

 

■その他の事業のビジネスモデル

その他の事業には、毎月一定額をお支払いいただくことにより、携帯電話機の水濡れや紛失などのトラブルに対し、お電話いただくだけで同一機種・同一カラーの携帯電話をお届けしたり、修理代金をサポートする「ケータイ補償サービス」や、IoTに関連するサービスを含む法人顧客に対するシステムの開発・販売・保守受託等のサービスが含まれます。これらは、当社グループがサービス提供していますが、一部の業務については当社グループ外のパートナー企業に委託を行っているものもあります。法人顧客に対しては、IoTに関連するサービスやソリューションの提供等を行っており、製造、モビリティ、建設、医療、及び教育などの幅広い領域で、異業種のパートナー企業とも連携して事業化に取り組んでいます。また、5Gの高速大容量・低遅延・多数の端末接続という特長を活用したソリューション創出にも取り組んでいます。

 

 

<対処すべき課題>

当社は、5Gを通じたより豊かな未来の実現に向け2017年4月に中期戦略2020「beyond宣言」を策定し、2018年10月に中期経営戦略として、「beyond宣言」に基づく具体的戦略とともに定量的な目標を発表しました。

 

中期戦略2020「beyond宣言」

 

 

 2020年のさらにその先を見据え、ビジネスパートナーのみなさまとともにお客さまの期待を超えることにより、お客さまへの驚きと感動の提供、パートナーとの新しい価値の協創の実現をめざします。そのために、これまでの自分自身が変わり、5Gで豊かな未来を作っていく、という意味をbeyondに込めました。

お客さまには、お得や便利、そして、楽しさ・驚き、満足・安心といった価値や感動を、パートナーのみなさまとは、「+d」の取組みを通じて産業への貢献、社会課題の解決、そして商流拡大といった新しい価値の協創を実現していきます。
 その実現に向けた取組みとして「beyond宣言」を定めました。「beyond宣言」の実行により事業構造を革新し、お客さま還元と成長投資で事業基盤を強化しつつ、5Gでさまざまな付加価値を融合、進化させることで成長し続けます。

 

○ 「beyond宣言」

<宣言1 マーケットリーダー宣言>

サービス、料金、ポイントの融合・進化により、お得・便利を先導するマーケットリーダーをめざします。

 

<宣言2 スタイル革新宣言>

5Gの特徴とVRやAI、IoTなどの技術を活用し、お客さまの様々なスタイルを革新する、楽しさ、驚きのあるサービスを創り出していきます。実現に向け、「empower+d challenge(エンパワードチャレンジ)」という全社プロジェクトで9つのチャレンジを推進します。
 

<宣言3 安心快適サポート宣言>

満足・安心と感じていただけるお客さまサポートに向けて、AIを活用しお客さま接点を進化させます。

 

<宣言4 産業創出宣言>

高速大容量で、低遅延、そして多数の端末と接続できるネットワークである5Gの活用を通じて、パートナーのビジネスの可能性を広げ、日本中のあらゆる産業のさらなる発展をめざします。

 

<宣言5 ソリューション協創宣言>

日本の成長と豊かな社会の実現をめざして、「+d」の取組みをさらに推進し、社会課題の解決に取り組みます。

 

<宣言6 パートナー商流拡大宣言>

ドコモのアセットを活用したビジネスプラットフォームをさらに成長、進化させることで、パートナーのビジネスを支え、商流を拡大させる取組みを推進していきます。

 

 

中期経営戦略

 

当社は、2020年代の持続的成長に向けた中期経営戦略の基本方針として、「会員を軸とした事業運営への変革」、「5Gの導入とビジネス創出」に舵を切るという基本方針を示しました。

 

■「顧客基盤をベースとした収益機会創出」

顧客基盤の拡大と+dの推進
「dポイント」会員と法人パートナーの拡大に注力することで、2021年度に会員数7,800万人、法人パートナー数5,000をめざします。そして、その会員基盤と法人パートナーをドコモのアセットで結びつけることで、新しい価値を提供し、スマートライフビジネスと法人ビジネスなどの収益機会を創出します。

 

スマートライフビジネスの成長
スマートライフビジネスにおける金融・決済事業では、2021年度に「dポイント」「d払い」「iD」を利用できる場所を200万か所へ拡大させ、お客さまの利便性を向上させることで、取扱高6兆円をめざします。

 

法人ビジネスの成長
法人ビジネスでは、お客さま、法人営業、研究開発部門が三位一体で連携した小規模チーム「トップガン」と「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」などの取組みにより、ソリューションを創出し、2021年度に法人ソリューション収益1,200億円をめざします。

 

■「5Gによる成長」

5Gネットワークの構築
2019年度から2023年度まで累計1兆円を投資し、2021年度末に5Gの基地局数2万局を目標として、5Gネットワークの早期展開をめざします。

 

5Gサービス・ソリューションの創出
5Gを利用したサービス・ソリューションでは、一般のお客さま向けに、スタジアムソリューションやVR・AR・MRなどの新体感サービスを提供し、法人のお客さま向けには、幅広いパートナーと遠隔医療、防災・減災、建設機械の遠隔操作などに取り組み、社会や産業の発展に貢献します。

 

■「お客さま還元の実施とお客さま接点の進化」

おトクでシンプルな料金
お客さまからの声にお応えし、安心して長く使い続けていただける料金サービスの更なる充実により、引き続きお客さま還元を強化していきます。
 
 待ち時間・応対時間の短縮
料金プランのシンプル化に加えて、来店予約の拡大、説明方法の見直し、WEB強化などに取り組み、ドコモショップの待ち時間・応対時間を削減していきます。

 

 

中期オペレーション指標(中期経営戦略にて定めた定量的な目標)

 

 

2019年度実績

目標

dポイントクラブ会員数

7,509万会員

2021年度:7,800万会員

法人パートナー数※1

3,400

2021年度:5,000

決済・ポイント
利用可能箇所

171万か所※2

2021年度:200万か所

金融・決済取扱高

5.3兆円

2021年度:6兆円

法人ソリューション収益

890億円

2021年度:1,200億円

5Gインフラ構築等投資額

520億円

2019~2023年度累計:1兆円

待ち時間+応対時間

65分

2019年度:2018年度(平均2時間超)の約半分

 

※1 ドコモ5Gオープンパートナープログラムにおけるパートナー数。

※2 決済・ポイント利用可能箇所は「dポイント」・iD・d払い決済(コード決済及びネット決済)利用可能箇所の合計。但し、2019年度実績のうちiD利用可能箇所のみ2020年2月末実績。

 

財務目標

 

2021年度には営業収益5兆円、2023年度には2017年度水準である営業利益9,900億円の達成をめざします。なお、中期経営戦略における株主還元方針として、「継続的な増配」と「機動的な自己株式の取得」による株主還元を加速させていきます。

 

参考)中期経営戦略における経営上の目標(営業収益、営業利益)の状況

 

2018年度(発表時)

2019年度

最終目標

営業収益

48,408億円

46,513億円

2021年度:5兆円

営業利益

10,136億円

8,547億円

2023年度:9,900億円

 

 

 

2020年度の事業運営方針

 

 当社は、2017年4月に中期戦略2020「beyond宣言」を策定し、2018年10月に中期経営戦略として、「beyond宣言」に基づく具体的な戦略とともに定量的な目標を発表しました。この中で当社は、「会員を軸とした事業運営への変革」と「5Gの導入とビジネス創出」に舵を切るという基本方針を示しました。この基本方針を踏まえ、当社グループは、2020年度を「新時代の成長に向けたスタートの年」と位置付け、新時代の持続的成長を確かなものとすべく取り組む1年とします。対処すべき課題は、異業種からの新規参入に伴う競争激化、5Gサービス展開に向けた5Gエリアの早期構築、消費税増税に伴うキャッシュレス市場の競争激化、新たな収益機会の創出などです。これらに対処し、新時代の成長を実現するため、以下の方針に基づいて事業運営を行っていきます。

 

   ① 顧客基盤のさらなる強化
5G商用サービス開始や、新規事業者参入などの新たな競争環境を迎えますが、お客さまの利用ニーズに合わせた料金プランの充実と5Gの早期展開に取り組み、顧客基盤をより強固なものにしていきます。また、応対時間短縮やお客さまへの基本サポートの徹底、Web導線強化などにより、お客さま体験の向上に取り組みます。加えて、より日常的にご利用いただきやすい「dポイント」加盟店の拡大等、会員プログラムのさらなる魅力アップや会員基盤の「質」の向上に取り組みます。

 

   ② 会員を軸とした事業運営の本格化
中期経営戦略の基本方針のひとつである「会員を軸とした事業運営」をさらに深め、お客さまとの強い顧客接点を構築し、デジタルマーケティングによる最適アプローチを実現することで事業の拡大をめざします。また、成長分野へリソースを集中させていきます。加盟店拡大と「dカード」「d払い」の日常利用促進による金融・決済事業のさらなる拡大と、映像・エンターテインメントなどを中心としたコンテンツ事業の強化を進めていきます。さらに、会員属性に応じた広告事業の拡大や、戦略パートナーとのデータ連携によるCRM強化などにより、充実した会員基盤を活用したマーケティングソリューション事業を確立していきます。

 

   ③ 5G時代の新たな価値創造
2020年代の持続的成長に向け、5G商用サービスを軸に新たな価値創造に取り組んでいきます。8KVRライブ・マルチアングル視聴・ゲームなど、映像を中心として、5G時代における新たな体感・体験を実現します。また、5Gの特徴を活かした新たなソリューションの創出等、産業創出・社会課題解決に向けたパートナーとの協創を進めていきます。併せて、XR・ヘルスケア・スポーツ・MaaSなど新たな事業の創造にも取り組みます。

 

また、新時代を支える構造改革を推進していきます。3Gマイグレーション強化による事業運営のスリム化に向け、通信モジュールを含めた円滑移行や3Gエリアの早期縮退などに取り組みます。また、デジタルトランスフォーメーションの積極活用による業務プロセス効率化と、成長分野へのリソースシフトにも力を入れていきます。

 

新型コロナウイルス感染症への対応

 

 通信ネットワーク設備の運用・保守などの継続を課題として捉え、当社グループのサービス提供に必要なシステムを安全かつ安定して運用することに努めます。また、テレワーク実現支援、「モバイル空間統計」を利用した人口変動分析の提供、学習支援を目的とした25歳以下のお客さま向け支援措置、「dヘルスケア」アプリにおけるオンライン健康相談の無償提供など、社会の様々なニーズに応えるために、当社の持つアセットを活用し、貢献できるように努めます。
 今後、リモート型へとシフトする社会構造の変化に対応し、新たな価値創造や社会課題の解決に取り組みます。

※ 25歳以下の「1GB追加オプション」及び「スピードモード」を50GBまで無償化(2020年7月31日終了予定)

 

(注) 本項における将来に関する記述等については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」等をあわせてご参照ください。

 

2 【事業等のリスク】

<リスク管理体制>

当社は、リスク管理に関する規程に従い、リスク管理を統括する組織の長が各組織責任者の担当業務に係るリスクを定期的に取りまとめ、取締役及び執行役員等で構成する内部統制委員会において、全社横断的な管理を要するリスクを特定するとともに、特定したリスクについては管理方針を定め、リスクの現実化に対する適切な未然防止と発生時の迅速な対処を取れるような体制を構築しています。

 

<主要なリスク>

本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。主要なリスクは、独立社外取締役を含めた取締役にて議論し、その意見を踏まえて決定しております。

なお、本有価証券報告書に記載されている、将来に関する記述を含む歴史的事実以外のすべての記述は、当社グループが現在入手している情報に基づく、本有価証券報告書提出日現在における予測、期待、想定、計画、認識、評価等を基礎として記載されているに過ぎません。また、予想数値を算定するためには、過去に確定し正確に認識された事実以外に、予想を行うために不可欠となる一定の前提(仮定)を用いています。これらの記述ないし事実または前提(仮定)は、客観的には不正確であったり将来実現しない可能性があります。その原因となる潜在的リスクや不確定要因としては以下の事項があり、これらはいずれも当社グループの事業、業績または財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、潜在的リスクや不確定要因はこれらに限られるものではありませんのでご留意ください。なお、リスクに対する以下の対応策を実施することで、リスクが確実に軽減したり、滅失したりするとは限りませんのでご留意ください。

 

(1) 新規事業者の参入、MVNOが提供する低価格のサービスを選択する利用者が増加する等に伴い、市場環境が大きく変化し、当社グループが獲得・維持できる契約数が抑制されたり、想定以上にARPU水準が低減し続けたりする可能性があること

 

   当社は、「会員を軸とした事業運営への変革」と「5Gの導入とビジネス創出」に舵を切るという基本方針を踏まえ、収益機会を創出する土台として、顧客基盤をより強固なものにしていきたいと考えております。しかし、当社グループは新規事業者の参入、他の事業者間の統合など、通信業界における他の事業者との競争の激化にさらされています。例えば、日本の移動通信市場の飽和、MNOによるサブブランドの展開、MVNOや異業種からの参入を含めた競争レイヤーの広がりによるビジネス・市場構造・環境の変化といったものが競争激化の要因として挙げられ、とりわけMVNOが提供する低価格のサービスを選択する利用者が増加する傾向にあります。さらには、2020年度の新規事業者の通信事業への本格展開により、新規事業者等がお客さまにとってより利便性の高いサービスを提供したり、さらに料金競争が激化したりする可能性があります。また、近年、国内の移動通信業界は、多くの分野で規制改革が進んでおり、2019年10月に改正電気通信事業法が施行されました。本改正電気通信事業法においては、通信料金と端末代金の完全分離、期間拘束等の行き過ぎた囲い込みの是正等が義務付けられており、今後、規制環境の変化が更に進んだ場合、当社グループを含む移動通信業界の市場構造やビジネスモデルが大きく変化していく可能性があります。

 

 競争環境激化のリスクは、事業運営に内在するリスクであり、当社グループ独自の施策をもって、完全に排除することは困難であることから、事業運営の過程で日常的に顕在化する可能性があります。また、顕在化した場合の影響度は、顕在化の時期、その態様により変動するため確定的な見積もりを行うことは困難ですが、例えば、こうした市場環境のなか、今後当社グループの新規獲得契約数について、その減少が加速したり、当社グループの期待する数に達しない可能性があり、また、既存契約数についても、更なる競争激化のなか、他の事業者への転出等によって維持し続けることができない可能性があります。さらには、新規獲得契約数及び既存契約数を維持するため、見込み以上のARPUの低下が発生したり、想定以上のコストをかけなくてはならない可能性があります。

 

 当社グループは厳しい市場環境のなか、高度で多様なサービスの提供及び当社グループの契約者の利便性向上を目的として、各種料金プランや料金割引サービス等の改定を行ってきました。また、新規参入等の競争環境の急激な変化に対応するため、顧客基盤強化に向けた新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」の提供を2019年6月より開始しました。さらに、10月以降、「dカードお支払割」や「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」「『ギガホ』『ギガライト』&『ディズニーデラックス』セット割」により、新料金プランの魅力を更に高めてきました。引き続き、スマートフォンへのマイグレーションの促進などを通じて、おトクになるお客さまの新料金プランへの移行を積極的に促進し、顧客基盤をより強固なものとしていきます。また、お客さまの利用ニーズに合わせた料金プランの充実を図るとともに、競争の源である5Gの早期展開に着実に取り組んでいきます。さらに、応対時間短縮やWeb導線強化などにより、顧客体験の磨き上げを進めるとともに、より使いやすいdポイント加盟店の拡大等、会員プログラムの更なる魅力アップや会員基盤の「質」向上に取り組むなど、当社の様々なアセットを活用し、総合力でお客さまに選ばれ続ける企業をめざしていきます。

 

(2) パートナーとの協創及び5G時代の新たな価値創造を通じたスマートライフビジネス、法人ビジネスの拡大をめざす中で、当社グループが提供・提案するサービスが十分に展開できないこと、想定以上に費用が発生してしまうこと、他事業者との競争が激化すること等により、当社グループの財務に影響を与えたり、成長が制約されたりする可能性があること

 

 当社グループは、「会員を軸とした事業運営への変革」と「5Gの導入とビジネス創出」に舵を切るという基本方針を踏まえ、顧客基盤を強化しつつ、それを土台としてデジタルマーケティングを推進し、パートナーとの協創及び5G時代の新たな価値創造を通じたスマートライフビジネス、法人ビジネスの収益機会を創出すること等により、2020年代の持続的成長を実現したいと考えていますが、事業領域の拡大に伴い、EC業界をはじめとする異なる業界のプレイヤーが競合になるなど、従来の通信市場の枠を超えた領域での競争が加速しています。また、当社グループのビジネスの創出を妨げるような数々の不確定要素があり、そうした成長が制約される可能性があります。特に、以下の事柄が達成できるか否かについては定かではありません。

 

・サービスの提供に必要なパートナー、サービス等の利用促進に必要なオペレーティングシステムやアプリケーション等のソフトウェアの提供者、端末メーカー、コンテンツプロバイダ等との連携・協力などが当社グループの期待どおりに展開できること

・当社グループが計画している新たなサービスを予定どおりに提供することができ、かつ、そのようなサービスの普及拡大に必要なコストを予定内に収めること

・当社グループが提供する、または提供しようとしているサービスが、現在の会員や今後の潜在的会員にとって魅力的であり、また十分な需要があること

・メーカーとコンテンツプロバイダが、当社グループのスマートフォン及びフィーチャーフォンなどや当社グループが提供するサービスに対応した端末、スマートフォンのサービス等の利用促進に必要なオペレーティングシステムやアプリケーション等のソフトウェア、コンテンツなどを適時に適切な価格で安定的に生産・提供できること

・パートナーとの協創や他産業との融合による「+d」の取組みが、会員や潜在的会員を惹きつけることができ、継続的な、又は新たな成長を達成できること

・当社グループが、当社グループのサービスと競合する他の事業者が提供する類似サービスより、より競争力・訴求力のあるサービスを提供できること

・当社の戦略やサービスの基盤となる、スマートフォン利用者数の拡大や「dポイント」「dアカウント」による顧客基盤の拡大等が当社の計画通り進展し、マーケティングモデルの変革が実現できること

・5Gの強みを活かした8KVRライブ、マルチアングル視聴、ゲーム、映像などのサービスやドコモオープンイノベーションクラウドなどを活用したソリューション創出が予定どおりに提供できること

 

 上述の不確定要素による影響度や確度について、確定的な見積もりを行うことは困難でありますが、上述の不確定要素が達成できないことにより、スマートライフビジネス、法人ビジネス、5Gビジネスなど当社グループのサービスが十分に展開できない場合や、他事業者との競争が激化すること等により、その展開に想定以上の費用が発生してしまう場合、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与えるとともに、当社グループの中長期的な成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 当社グループは、金融・決済や法人ソリューションといった近年成長が著しい分野に加え、5Gの導入により新たな市場を創出してまいりましたが、引き続き、中期経営戦略の基本方針のひとつである「会員を軸とした事業運営」を更に深め、お客さまが日々利用するアプリやメディアなど入口となる強い顧客接点を構築し、デジタルマーケティングによる最適アプローチを実現することで、当社グループ及びパートナーのサービス利用、ソリューション事業の拡大へとつなげていきます。また、「金融・決済」「コンテンツ・ライフスタイル」「マーケティングソリューション」といった成長分野へリソースを集中させるとともに、5G商用サービスを軸に新たな価値創造に取り組み、5G時代の新たな体感・体験の実現や、パートナーとの協創の拡大による事業や社会の課題を解決するソリューションの本格提供により、スマートライフ領域の更なる成長を実現させていきます。なお、当社は、これらを実現するため、2020年7月1日より、会員を軸とした事業運営の本格化を担う「マーケティングプラットフォーム本部」を新設する等、組織の再編成を行います。当社グループは、これらにより、2020年代の持続的成長を目指していきます。

 

(3) 会員基盤を活用したデジタルマーケティングの推進による収益機会の拡大をめざす中で、当社グループ又はパートナーにおける個人情報を含む業務上の機密情報(パーソナルデータ含む)の不適切な取扱い等が発生し当社グループの信頼性・企業イメージの低下等が発生する可能性があること

 

 当社グループは、回線契約をベースとした顧客基盤から「会員ベースの顧客基盤」へのシフトを進めています。また、この会員基盤を活用したデジタルマーケティングの推進による収益機会の拡大をめざしたいと考えていますが、一方で、プライバシー保護に配慮したパーソナルデータの利活用に対する、企業や社会の関心は高まっています。こうした中、当社グループが保持する通信事業とスマートライフ領域における多数のお客さま情報を含む機密情報について、漏洩事故や不適切な取扱いが発生した場合、そうした成長が制約される可能性があります。

 

 当社グループは「個人情報の保護に関する法律」に即した個人情報保護の適切な対応を実施しておりますが、完全にリスクを排除することは困難であり、事業運営の過程で顕在化する可能性があります。また、顕在化した場合の影響度は、顕在化の態様により変動するため確定的な見積もりを行うことは困難であると認識しておりますが、例えば、顕在化した場合、当社グループの信頼性・企業イメージを著しく損なうおそれがあり、解約数の増加や当事者への補償によるコストの増大、新規契約数の鈍化など、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を及ぼすとともに、当社グループの中長期的な成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 当社グループは、引き続き、個人情報を含む業務上の機密情報の管理徹底、業務従事者に対する教育、業務委託先や事業上のパートナーの管理監督の徹底、技術的セキュリティ強化等の全社的な総合セキュリティ管理を実施していきます。なお、お客さまに対してパーソナルデータの取扱いを明確に示し、安心していただくことを目的に、2019年8月に「NTTドコモ パーソナルデータ憲章」を制定・公表しました。また、12月以降、従来事業分野ごとに定めていたプライバシーポリシーを一つに統合し、パーソナルデータの取り扱い範囲を変更することなく、パーソナルデータの利用目的等がお客さまにとって分かりやすくなるよう構成及び表現を改めました。さらに、お客さまご自身がパーソナルデータの取り扱いについて同意いただいた主な事項を確認し、一定の範囲で変更することができるツールの提供も開始いたしました。当社グループは、今後も、「データ活用によるお客さまや社会への新たな価値の継続的な提供」とともに「お客さまにとって最適なプライバシー保護」の実現に努めていきます。

 

(4) 自然あるいは人為的災害や事象・事件(感染症やサイバーアタック含む)などにより、当社グループのサービス提供に必要なネットワークや販売網等に障害が発生することなどで、安定的な事業運営等に影響が生じ、当社グループの信頼性・企業イメージが低下したり、当社グループの財務に影響を与えたりする可能性があること

 

 当社グループは交換機、アンテナ、基地局や伝送路などを含む全国的なネットワークを構築し、移動通信サービスを提供しています。当社グループのサービス提供に必要なシステムについては、安全かつ安定して運用できるよう二重化するなどの様々な対策を講じています。しかし、これらの対策にもかかわらず様々な事由によりシステム障害が発生する可能性があり、その要因となり得るものとしては、システムのハードウェアやソフトウェアの不具合によるもの、地震・津波・台風・洪水などの自然災害、電力不足等の社会インフラの麻痺、テロといった事象・事件によるもの、有害物質の拡散や感染症の流行などに伴い、ネットワーク設備の運用・保守が十分に実施できないことによるものなどがあります。自然災害・事件等についての発生時期について予想することは困難であり、また発生した場合に当社グループの事業にどの程度影響を与えるのかを正確に予測することは困難でありますが、こうした要因によりシステムの障害が発生した場合、修復にとりわけ長い時間を要し、結果として収益の減少や多額の費用の支出につながる可能性があり、それにより当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

 

 また、固定のインターネットでは、ウイルスに感染することにより時として全世界で数千万台のコンピュータに影響が出る事例が発生し、携帯電話においても、スマートフォンの拡大に伴い、携帯電話端末を標的としたウイルスが増加しています。発生時期について予想することは困難であり、また発生した場合に当社グループの事業にどの程度影響を与えるのかを正確に予測することは困難でありますが、当社グループのネットワーク、端末、その他の設備においても、そのような事態が引き起こされる可能性がないとは言い切れず、ハッキングや不正なアクセス等により、ウイルス等が当社グループのネットワークや端末、その他設備に侵入した場合、又は、サイバーアタックを受けた場合には、システム等に障害が発生し、提供するサービスが利用できなくなったり、品質が低下したり、機密情報の漏洩事故の発生などの事態が考えられ、その結果、当社グループのネットワーク、端末、その他の設備に対する信頼性や、顧客満足度が著しく低下するおそれがあります。

 

 これらのほか、自然災害や社会インフラの麻痺等の事象・事件、有害物質の拡散や感染症の流行等により、当社グループの事業所や販売代理店等の必要なパートナーが業務の制限を強いられたり、一時的に閉鎖せざるを得なくなった場合、当社グループは、商品・サービスの販売・提供の機会を喪失するほか、お客さまからのお申し込み受付やアフターサービスなどに関する要望に適切に対応できない可能性があります。このような不慮の事態において当社グループが適切な対応を行うことができなかった場合、当社グループに対する信頼性・企業イメージが低下するおそれがあるほか、収益の減少や多額の費用の支出につながる可能性があり、またこのような不慮の事態によって市場の成長が鈍化したり、市場が縮小した場合、当社グループの見込み以上にARPUが低下したり、当社グループが期待する水準での新規契約数の獲得及び既存契約数の維持ができない可能性があります。

 

 なお、2020年度は、新型コロナウイルス感染症の流行により、感染症流行についてのリスクが顕在化しております。新型コロナウイルス感染症の流行が当社グループの事業にどの程度影響を与えるのかを正確に予測することは困難でありますが、端末物品の納品遅れ、外出自粛や消費の落ち込みによる端末・サービス販売の減少及び金融決済取扱高減少等が発生し、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

 

 当社グループは、指定公共機関である電気通信事業者として、安定した通信をお客さまに提供し続けることは、当社の「使命」であるとの考えに基づき、サービスエリアの拡大、電波状況の調査・改善等に取り組んでおります。また、災害時に備え、「通信サービスの早期復旧」「重要通信の確保」「システムとしての信頼性向上」を柱とする「災害対策3原則」を定め、災害時における通信の確保に継続的に取り組んでおります。加えて、東日本大震災や頻発する豪雨や台風などから得た教訓を踏まえ、基地局の無停電化、大ゾーン基地局の設置、移動電源車の増配備、重要設備の分散化等、対策の強化・充実を図るとともに、大規模災害に備えた総合防災訓練や地域の特性に合わせた防災訓練を毎年実施しております。

 

 サイバー攻撃については、お客さまによりあんしん・安全にご利用いただけるよう、必要なセキュリティ対策を行うことができる専門組織を設置のうえ、サイバー攻撃の動向を把握し、自社の備えを点検すると共に、インシデント対応発生時に備えています。また、社員の情報セキュリティ意識を向上させるための研修・訓練を継続して実施するとともに、不正アクセスに係るお客さまへの注意喚起等を実施しております。

 

 新型コロナウイルス感染症については、お客さまと従業員の健康と安全を最優先に確保のうえ、感染防止策に取り組みながら通信事業者としての社会的責任を果たすべく、安定的な通信サービスの提供に努めています。引き続き、当社グループだからできることを考え、お客さま・自治体・政府などを支援するとともに、動向を注視し、事業への影響を見極めたうえで、適切に対応していきます。

 

 

(5) 国内外のさまざまな法令・規制・制度等の導入や変更、又は、それらの導入や変更が当社グループに適用されることによって、当社グループの事業運営への制約が課されるなど、悪影響をおよぼす可能性があること

 

 日本の電気通信業界では、料金規制などを含め多くの分野で規制改革が進んでいますが、当社グループの展開する移動通信事業は、無線周波数の割当てを政府機関より受けており、特に規制環境に影響を受けやすい事業であります。また、当社グループは、他の事業者等には課せられない特別な規制の対象となることがあります。様々な政府機関が移動通信事業に影響を与え得る改革案を提案又は検討してきており、当社グループの事業に不利な影響を与え得るような法令・規制・制度の導入や変更を含む改革が、引き続き実施される可能性があります。そのなかには次のようなものが含まれています。

 

 ・通信料金と端末代金の完全分離や期間拘束等の行き過ぎた囲い込みの是正に関する規制

 ・SIMロック解除規制など、端末レイヤーにおける競争促進のための規制

 ・MVNOの新規参入の促進及びMVNOサービスの低廉化・多様化のための公正競争環境整備策

 ・周波数再割当て、オークション制度の導入などの周波数割当て制度の見直し

 ・パーソナルデータの利活用に関する規制

・携帯電話のユニバーサルサービスへの指定、現行のユニバーサルサービス基金制度の変更など新たなコストが発生する措置

・NTT東日本及びNTT西日本のサービス卸により実現する光サービス「ドコモ光」等に対する販売・プロモーション・料金設定等に関する規制

 ・指定電気通信設備制度(ドミナント規制)の見直しによる新たな競争促進のための規制

 ・当社グループを含む日本電信電話株式会社(NTT)グループの在り方に関する見直し

 ・消費者保護や広告表示に関するルールの見直し

・その他、事業者間接続ルールの見直し等、通信市場における当社グループの事業運営に制約を課す競争促進措置

 

 上記に挙げた移動通信事業に影響を与え得る改革案に加え、当社グループは、国内外の様々な法令・規制・制度の影響を受ける可能性があります。当社グループは、省電力装置や高効率電源装置の導入など温室効果ガス排出量の削減に向けた施策を実施していますが、温室効果ガス排出量削減のための規制等の導入によりコスト負担が増加し、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。また、支配株主を有する上場子会社のガバナンス体制の在り方について見直し等が行われた場合、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループは、「+d」の取組みを展開するなど、出資・提携を通じて様々な事業やビジネス領域へ進出していることから、移動通信事業に関わる法令・規制・制度に加え、新たなサービス・事業・ビジネス領域における特有の法令・規制・制度の影響を受けます。これらの法令・規制・制度が適用されることにより、当社グループの事業運営に制約が課され、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響が発生する可能性があります。移動通信事業に影響を与え得る改革案が実施されるか、又はその他の法令・規制・制度が立案されるかどうか、そして実施された場合に当社グループの事業にどの程度影響を与えるのかを正確に予測することは困難であります。しかし、移動通信事業又は「+d」の取組みに影響を与え得る改革案のいずれか、又はその他の法令・規制・制度が導入、変更又は当社グループへ適用された場合、当社グループのサービスの提供が制約され、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。
当社は、事業運営に影響を与え得る行政・立法などの方針の変化、経済情勢について、情報を収集するとともに、関係省庁が実施するパブリックコメントでの意見の提示をはじめ、意見に関して、ステークホルダーの理解促進を図っていきます。また、当社は、「コーポレートガバナンス・コード」の各原則の趣旨を踏まえ、株主やお客さまをはじめとするステークホルダーから高い信頼と評価を得られるよう、持続的な成長と中長期的な企業価値の更なる向上を図ってまいります。

 

 

 

 

2 【沿革】

当社は、1990年3月の「政府措置」における日本電信電話株式会社の「移動体通信業務の分離」についての方針を踏まえ、1991年8月、エヌ・ティ・ティ・移動通信企画株式会社として設立しました。その後の当社及び当社グループの主な変遷は次のとおりです。

 

年月

沿革

1991年 8月

日本電信電話㈱の出資によりエヌ・ティ・ティ・移動通信企画㈱設立

    11月

各地域移動通信企画㈱(各地域とは、北海道、東北、東海、北陸、関西、中国、四国、九州である。)を設立(以下「地域企画会社8社」という。)

1992年 4月

エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱へ商号変更

     7月

日本電信電話㈱より移動通信事業(携帯・自動車電話、無線呼出、船舶電話、航空機公衆電話)の営業譲受

1993年 4月

地域企画会社8社が各地域移動通信網㈱へ商号変更(以下「地域ドコモ8社」という。)

     7月

地域ドコモ8社へ各地域における移動通信事業(携帯・自動車電話、無線呼出)の営業譲渡

    10月

エヌ・ティ・ティ中央移動通信㈱と合併、同時に地域ドコモ8社が各地域移動通信㈱と合併

1998年10月

東京証券取引所市場第一部上場

    12月

エヌ・ティ・ティ中央パーソナル通信網㈱よりPHS事業の営業譲受、同時に地域ドコモ8社が各地域パーソナル通信網㈱よりPHS事業の営業譲受

2000年 4月

㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモへ商号変更、地域ドコモ8社も同様に商号変更

2002年 3月

ロンドン証券取引所及びニューヨーク証券取引所上場

2008年 7月

地域ドコモ8社と合併

2013年10月

㈱NTTドコモへ商号変更

2014年 3月

ロンドン証券取引所の上場廃止

2018年 4月

ニューヨーク証券取引所の上場廃止

 

 

(5) 【所有者別状況】

 2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株式の状況
(株)

政府及び
地方公共
団体

金融機関

金融商品
取引業者

その他の
法人

外国法人等

個人
その他

個人以外

個人

株主数
(人)

7

253

37

1,653

1,073

191

254,738

257,952

所有株式数
(単元)

433

3,886,586

556,370

21,705,285

4,191,127

849

3,010,388

33,351,038

127,294

所有株式数
の割合(%)

0.00

11.65

1.67

65.08

12.57

0.00

9.03

100

 

(注) 1 「その他の法人」の「所有株式数」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が388単元含まれています。

2 自己株式106,601,838株は、「個人その他」の欄に1,066,018単元含まれています。

 

 

3 【配当政策】

当社は、事業の成長・拡大により企業価値を高めつつ、株主の皆様へ利益還元していくことを経営の重要課題の一つと位置付けています。配当については、連結ベースの業績、財務状況及び配当性向に配意しながら、安定性・継続性を考慮し行っていきます。また、当社は会社法第454条第5項の規定に基づき、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款に定めており、毎事業年度における剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回行うこととしています。なお、これらの剰余金の配当の決定機関は、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会となります。

当事業年度の剰余金の配当については、1株当たり120円(うち中間配当60円、期末配当60円)の普通配当を実施することとしました。

内部留保資金については、革新的技術の創出、魅力的な新サービスの提供、事業領域の拡大などを目的とした研究開発、設備投資、戦略的投資等に充当していきます。

 

 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりです。

 

決議年月日

配当金の総額
(百万円)

1株当たり配当額
(円)

 

2019年10月29日

取締役会決議

197,251

60

 

2020年6月16日

定時株主総会決議

193,718

60

 

 

 

(2) 【役員の状況】

男性12名 女性3名 (役員のうち女性の比率20.0%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有
株式数(株)

代表取締役
社長

吉澤 和弘

1955年6月21日

1979年4月

日本電信電話公社入社

2007年6月

当社 執行役員 第二法人営業部長

2011年6月

当社 取締役執行役員 人事部長

2012年6月

当社 取締役常務執行役員 経営企画部長 モバイル社会研究所担当

2013年7月

当社 取締役常務執行役員 経営企画部長、事業改革室長兼務 モバイル社会研究所担当

2014年6月

当社 代表取締役副社長 技術、デバイス、情報戦略担当

2016年6月

当社 代表取締役社長

 

(現在に至る)

※1

37,900

代表取締役
副社長
国際、コーポレート担当

井伊 基之

1958年11月17日

1983年4月

日本電信電話公社入社

2011年6月

東日本電信電話株式会社 取締役

ネットワーク事業推進本部設備部長

ネットワーク事業推進本部企画部長兼務

2013年7月

同社 取締役 ネットワーク事業推進本部設備企画部長

2014年6月

同社 取締役 ビジネス&オフィス営業推進本部長

2015年6月

同社 代表取締役常務取締役 ビジネス&オフィス営業推進本部長

2016年6月

同社 代表取締役副社長 ビジネス&オフィス営業推進本部長

2017年7月

同社 代表取締役副社長 ビジネスイノベーション本部長

2018年6月

日本電信電話株式会社 代表取締役副社長

技術企画部門長 技術戦略、国際標準化担当

2019年6月

NTTアノードエナジー株式会社 代表取締役社長

(2020年6月18日退任予定)

日本電信電話株式会社 代表取締役副社長

技術戦略、国際標準化担当(2020年6月23日退任予定)

2020年6月

当社 代表取締役副社長 国際、コーポレート担当

(2020年6月23日就任予定)

※1

0

代表取締役
副社長
技術、デバイス、情報戦略、会員基盤、国際、
コーポレート担当

丸山 誠治

1961年4月20日

1985年4月

日本電信電話株式会社入社

2014年6月

当社 執行役員 プロダクト部長

2016年6月

当社 取締役執行役員 人事部長

2018年6月

当社 取締役常務執行役員 経営企画部長 モバイル社会研究所、2020準備担当

2019年6月

当社 代表取締役副社長 技術、デバイス、情報戦略、会員基盤担当

2020年6月

当社 代表取締役副社長 技術、デバイス、情報戦略、会員基盤、国際、コーポレート担当

(現在に至る)

※1

11,500

取締役
常務執行役員
経営企画部長、財務部長兼務
モバイル社会研究所、2020準備、財務、グループ事業推進、アライアンス担当

藤原 道朗

1964年12月21日

1989年4月

日本電信電話株式会社入社

2009年7月

当社 北海道支社 企画経理部長、情報システム部長兼務

2012年7月

当社 経営企画部担当部長

2016年6月

当社 執行役員 東北支社長

2019年6月

当社 取締役常務執行役員 経営企画部長 モバイル社会研究所、2020準備担当

2020年6月

当社 取締役常務執行役員 経営企画部長、財務部長兼務
モバイル社会研究所、2020準備、財務、グループ事業推進、アライアンス担当
(現在に至る)

※1

6,500

取締役
常務執行役員
財務部長
財務、グループ事業推進、アライアンス担当

廣井 孝史

1963年2月13日

1986年4月

日本電信電話株式会社入社

2008年6月

同社 新ビジネス推進室担当部長

2009年7月

同社 経営企画部門担当部長

2014年6月

同社 財務部門長

2015年6月

同社 取締役 財務部門長(2020年6月23日退任予定)

2020年6月

当社 取締役常務執行役員 財務部長

財務、グループ事業推進、アライアンス担当(2020年6月23日就任予定)

※1

0

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有
株式数(株)

取締役
執行役員
総務部長、かいぜん活動推進室長兼務

立石 真弓

1963年5月24日

2001年5月

当社入社

2014年7月

当社 マーケットビジネス推進部担当部長

株式会社オークローンマーケティング 常務取締役

2015年7月

当社 ライフサポートビジネス推進部担当部長
株式会社オークローンマーケティング 代表取締役副社長

2016年6月

当社 執行役員 株式会社オークローンマーケティング 代表取締役副社長、コマース事業推進担当兼務

2017年6月

当社 執行役員 四国支社長

2019年6月

当社 取締役執行役員 総務部長、かいぜん活動推進室長兼務
(現在に至る)

※1

4,100

取締役

新宅 正明

1954年9月10日

1978年4月

日本アイ・ビー・エム株式会社入社(1991年11月30日退職)

1991年12月

日本オラクル株式会社入社

2000年8月

同社 代表取締役社長

2001年1月

米国オラクル・コーポレーション 上級副社長(2008年8月23日退任)

2008年4月

認定NPO法人 スペシャルオリンピックス日本

(現 公益財団法人スペシャルオリンピックス日本)  副理事長

(2019年3月4日退任)

2008年6月

日本オラクル株式会社 代表取締役会長(2008年8月23日退任)

2008年8月

同社 エグゼクティブアドバイザー(2008年12月31日退任)

2009年11月

株式会社ファーストリテイリング 社外取締役(現在に至る)

2011年7月

クックパッド株式会社 社外取締役(2017年3月23日退任)

2015年12月

株式会社ワークスアプリケーションズ 社外取締役(2019年9月27日退任)

2019年3月

公益財団法人スペシャルオリンピックス日本 参与(現在に至る)

2020年6月

当社 社外取締役

(現在に至る)

※1

0

取締役

遠藤 典子

1968年5月6日

1994年6月

株式会社ダイヤモンド社入社

2004年4月

九州大学東京事務所長・ディレクター兼務(2006年3月31日退任)

2006年4月

株式会社ダイヤモンド社 週刊ダイヤモンド編集部副編集長(2013年12月31日退職)

2013年9月

東京大学政策ビジョン研究センター 客員研究員(2018年8月31日退任)

2015年4月

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任教授(2020年3月31日退任)

2016年6月

当社 社外取締役

(現在に至る)

2018年7月

株式会社アインホールディングス 社外取締役

(現在に至る)

2019年6月

阪急阪神ホールディングス株式会社 社外取締役

(現在に至る)

株式会社バルクホールディングス 社外取締役

(現在に至る)

2020年4月

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティチュート 特任教授

(現在に至る)