各種数値について

こちらでは、本サイトにおける用語や各種数値の定義について説明しています。

予想値

予想値は会社予想や東洋経済予想、アナリストコンセンサスなど様々なものが存在しますが、当サイトでは特に断りのない限り会社予想を採用しています。

会社予想とは、決算短信に掲載される業績予想値のことです。

なお、会社によっては非開示のところもあります。

時価総額

時価総額とは企業価値を評価するための指標のひとつです。

株式市場で付けられている企業の値段とも言えます。

時価総額 = 株価 × 株式総数

株式総数

株式総数は市場に出回っている株式の数を指します。

株式総数 = 発行済株式総数 - 自己株式数

本サイトにおいては、発行済株式総数および自己株数は直近本決算の決算短信から取得しております。

EBITDA

利払前・税引前・減価償却前・のれん償却前利益のことです(Earnings Before Interest, Taxes Depreciation and Amortization)。

営業キャッシュフローに近似した財務数値となっており、簡易に算出できることから重用されています。

実務上は下記の数式で算出されることが多く、当サイトでも下記を採用しています。

EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + のれん償却費

なお減価償却費およびのれん償却費はC/S(キャッシュ・フロー計算書)の数字を用いています。

企業価値

企業価値は、コーポレートファイナンスにおける理論的な企業の財務価値です。

企業価値(Enterprise Value) = 時価総額 + 有利子負債 - 現預金

企業分析においては、企業価値の数字自体を論じることはあまり多くありません。

株式の割安感を表すEV/EBITDAをディスカッションするために算出されることが一般的です。

有利子負債

利払いを伴う他人資本のことを指します。

当サイトでは下記の総和を有利子負債と定義しています。

  1. 短期借入金
  2. 短期社債
  3. コマーシャルペーパー(CP)
  4. リース債務(流動負債)
  5. 1年未満返済の長期借入金
  6. 1年未満償還の長期社債
  7. 1年未満償還の転換社債
  8. 1年未満償還の新株予約権付社債
  9. 長期借入金
  10. 社債
  11. 転換社債
  12. 新株予約権付転換社債
  13. 新株予約権付社債
  14. リース債務(固定負債)

純有利子負債

ネットデットとも呼ばれます。有利子負債から現預金を引いた、正味の有利子負債を表しています。

純有利子負債 = 有利子負債 - 現預金

有利子負債が大きいからと言って借金が多いというわけではなく、手元の現預金が有利子負債を上回っているケースもあります。

したがって、有利子負債の絶対額だけ見るのではなく純額で把握しておきたいところです。

PER

PERは株価収益率とも呼ばれます。

株価の割安感を表すもっともポピュラーな株価指標で、数字が小さいほど割安と言えます。

PER = 株価 ÷ 一株あたり純利益(EPS)

PERの算出においては、EPSに予想値を用いる場合と実績を用いる場合があります。

当サイトでは、株価は将来予測によって形成されているとの見方から、特に断りのない限り予想値(会社予想)を採用しています。

PBR

PBRは株価の割安感を表す株価指標のひとつで、株価純資産倍率とも呼ばれます。

数字が小さい方が割安と言えます。

株主から調達した金額に対して市場評価がどれくらい付いているかがわかります。

PBR = 株価 ÷ 一株あたり純資産(BPS)

もう少し詳しく説明しましょう。

上場することで自己資本と時価総額の間に乖離が生まれます。その差こそがすなわち無形資産です。

ここでいう無形資産とはブランド力や顧客基盤、ノウハウといった「目に見えないけれども確かに競争優位につながっているなにか」のことです。

PBRを見れば、その競争力の源泉たる無形資産をどれだけ築いてきたかがわかるため、参考にする人も多いのです。

なお、理論上PBRが1倍を下回ると、会社を清算して株主に残余財産を分配した方が経済メリットがあるとされています。

(ただしここでいう解散価値はあくまで簿価上の理論値なので、実際に清算する場合の時価ベースの解散価値は変わってきます)

またPBRは、

PBR = PER × ROE

とも表現することができます。

PERが長期的視点を、ROEが短期的視点を測る指標と言われますので、PBRはその両方を内包した株価指標とも言えます。

PEGレシオ

PEGレシオは、成長性と比べてPERが高すぎないか(低すぎないか)を判断するときに有用な指標です。

成長著しい新興企業はPERが高くなりがちですし、業績安定企業であればPERの水準も相対的に低くなりがちです。

すなわちPERの水準は成長性に大きく依存するため、PERと成長性の関係を確認できるPEGレシオもチェックすることが肝要です。

PEGレシオ = 予想PER ÷ EPS成長率

EPS成長率は今期予想(来期予想)と前期実績(今期実績)の成長率を表します。

EPS

EPSは一株あたりの純利益がいくらかを表す指標です。

EPS = 純利益 ÷ 株式総数

EPSには予想値と実績値がありますが、当サイトではそれぞれ「EPS」「EPS(会社予想)」と表記しています。

BPS

BPSは一株あたりの純資産額を表します。

BPS = 自己資本 ÷ 株式総数

名称に純資産とつきますが、計算上は自己資本を用いて算出します。

自己資本

自己資本 = 純資産 - 非支配株主持分 - 新株予約権

EV/EBITDA

EV/EBITDAは株価の割安感を表す株価指標のひとつです。数字が小さいほど割安と言えます。

誤解を恐れずにわかりやすさを優先すると、EV/EBITDAとは営業活動で生み出すキャッシュフローに対して何倍の企業価値があるかを示す数字です。

仮にEV/EBITDAが10倍だとすると、10年分の営業キャッシュフローに相当する金額がその企業の企業価値だということです。

EV/EBITDA = 企業価値 ÷ EBITDA

EV/EBITDA単体で数字の多寡を論じることにあまり意味はありませんが、同業他社と比べることで相対的に対象会社が割安か割高かを判断することができます。

ROE

ROEとは資本の効率性を表す指標です。

要するに、株主から集めたお金を活用してどのくらいの利益創出につなげられているかを示す数値です。

ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本

数値が大きければ大きいほど資本効率が良い(株主から集めたお金を無駄なく上手に使って利益を出している)ということになります。

かの有名な伊藤レポートでは、日本企業がROEで8%以上となることを目標として掲げています。

また、上式を組み替えることでROEは下記のようにも表すことができます。

ROE = 当期純利益率(%) × 総資産回転率(%) × 財務レバレッジ(倍)

これをデュポン分解と言います。

当期純利益率は収益性を、総資産回転率は効率性を、財務レバレッジは健全性を表しています。

デュポン分解をして各項を他社と比較してみることで、なぜROEが高いのか(or 低いのか)を知ることができます。

実質ROE

実質ROEとは、上記のROEのうち、自社株買いの影響を除外したROEのことです。

実質ROE = 当期純利益 ÷ (自己資本 - 自己株式)

ここで、自己株式はマイナスで純資産に計上されていますので、「- 自己株式」はプラスであることに留意が必要です。

この新たな自己資本で純利益を割れば、自社株買いの効果を除外できるため、真の意味でのROEが導き出されます。

プレーンなROEは、自社株買い(バフェット風にいうと「金融工学的な手法」)によって、いくらでも高めることが可能です。

しかし、そうしたテクニカルな手法によって高められたROEは、必ずしも永続的競争優位性を持つ企業を探すのに役立つワケではありません。

自社株買いによってROEを高めることは大事ですが、それに頼らずともROEを向上させている会社を探す場合に、この実質ROEは役立ちます。

ROA

ROAとは資産の効率性を表す指標です。

要するに、持っている資産を活用してどのくらいの利益創出につなげられているかを示す数値です。

ROA = 当期純利益 ÷ 総資産

数値が大きければ大きいほど資産効率が良い(保有している資産を無駄なく上手に使って利益を出している)ということになります。

ROIC

ROICとは、事業活動のために投じた資金(投下資本)をどれだけ効率的に利益に結びつけられているかを測るための指標です。

企業は株主から預かった自己資本と、銀行や債券投資家から集めた他人資本を使って利益を出していきますが、ROICはその効率性を数値化したものです。

ROIC = (営業利益 - 法人税等) ÷ (有利子負債 + 自己資本)

数値が大きければ大きいほど投下資本効率が良い(集めた資金を無駄なく上手に使って利益を出している)ということになります。

自己資本比率

自己資本比率とは、総資産に占める自己資本の割合のことです。

自己資本比率は財務の健全性を表す指標として一般的によく使われます。

自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産

自己資本比率が低いということは、自前のお金に比べて銀行や投資家からお金を借りている方が多いという状態を意味しております。他人資本はいずれ返済しなくてはいけないということを考えると、自己資本比率が低い状態は望ましくありません。

ただ、数字が高いほど財務の健全性が高いと言えるものの、負債を活用することで資本効率を高められるため、必ずしも自己資本比率が高い方が良いとは限らないことには留意が必要です。

ネットD純利益比率

ネットD純利益比率とは、当期純利益に対して何倍の純有利子負債を抱えているかを表す指標です。

純有利子負債を返済するのにかかる、おおよその目安として見ることができます。

数字の目安ですが、たとえばバフェットが投資したどの優良企業も、すべての有利子負債を3~4年で返済できる純利益を毎年計上しています。

ネットD純利益比率 = 純有利子負債 ÷ 当期純利益

ネットD純利益比率は数値が低ければ低い方が、財務的により健全だといえます。

配当性向

配当性向とは、当期純利益のうち配当金支払いにまわす割合を意味します。

配当性向 = 一株あたり配当金 × 株式総数 ÷ 当期純利益

配当性向が高いほど配当金支払いに積極的な会社と言えます。

配当利回り

投資額(=株価)に対する一株あたり配当金の利回りを表します。

配当利回り = 一株あたり配当金 ÷ 株価

DEレシオ(もしくは負債資本倍率)

財務の健全性(安全性)を見る指標の一つです。

返済義務のある有利子負債等が、返済義務のない自己資本に対して何倍かを示します。

通常、1倍を下回ると財務が安定しているとされます。

DEレシオ = 有利子負債 ÷ 自己資本

自己株式調整済み負債比率

自己株式調整済み負債比率はDEレシオの応用になります。

純資産は自社株買いによって操作されやすいため、その影響を排除するために自己株式を加算する調整を加えています。

DEレシオをより厳しくした指標ですが、目安として自己株式調整済み負債比率が0.8を切ることが望ましいとバフェットは言います。

自己株式調整済み負債比率 = 負債 ÷ (純資産 - 自己株式)

自己株式をマイナスしているので、実際には純資産に自己株式の絶対額を加算していることには留意が必要です。

キャッシュ総資産比率

キャッシュ総資産比率は、保有する現預金が総資産に占める割合を表します。

比率が高ければ高いほど、資産規模の割に現預金を保有しているということになります。

キャッシュ総資産比率 = 現預金 ÷ 総資産

使い道のないまま現預金を保有する企業は、株主からすると資産効率を悪化させるため、投資対象として避けられやすくなります。

現預金は適正な水準に留めているか、チェックするのに役立つ指標のひとつになります。

逆にとても高い水準で現預金を保有している会社は、近い将来外圧によって株主還元を強化するよう舵を切るかもしれませんので、要チェックです。

キャッシュ時価総額比率

キャッシュ時価総額比率は、保有する現預金が時価総額に占める割合を表します。

比率が高ければ高いほど、企業価値(時価総額)の規模の割に現預金を保有しているということになります。

キャッシュ時価総額比率 = 現預金 ÷ 時価総額

使い道のないまま現預金を保有する企業は、株主からすると資産効率を悪化させるため、投資対象として避けられやすくなります。

現預金は適正な水準に留めているか、チェックするのに役立つ指標のひとつになります。

逆にとても高い水準で現預金を保有している会社は、近い将来外圧によって株主還元を強化するよう舵を切るかもしれませんので、要チェックです。

キャッシュ売上倍率

キャッシュ売上倍率は、保有する現預金が月間売上の何倍にあたるかを表します。単位は「ヶ月」になります。

数値が高ければ高いほど、企業価値(売上高)の規模の割に現預金を保有しているということになります。

キャッシュ売上倍率 = 現預金 ÷ (売上高 ÷ 12ヶ月)

使い道のないまま現預金を保有する企業は、株主からすると資産効率を悪化させるため、投資対象として避けられやすくなります。

事業のリスク度合いに応じて適正水準が変わります。

仮に売上がゼロになったとしても、何ヶ月間堪え忍べるかを表す指標とも考えられます。

通常は3ヶ月〜長くとも1年をとることが多いです。数年分以上あると蓄え過ぎと言えるかもしれません。

とても高い水準で現預金を保有している会社は、近い将来外圧によって株主還元を強化するよう舵を切るかもしれませんので、要チェックです。

運転資本

運転資本は、事業を行うにあたって必要となる拘束資金のことです。

材料を仕入れて(仕入債務)、製品を作って(棚卸資産)、製品を売る(売上債権)までのサイクルにおいて、最終購入者からお金を回収する前に資金が必要となります。その資金を運転資本と呼びます。

運転資本 = 売上債権 + 棚卸資産 - 仕入債務

※ 売上債権 = 売掛金 + 受取手形

※ 棚卸資産 = 製品 + 仕掛品 + 原材料及び貯蔵品

※ 仕入債務 = 買掛金 + 支払手形

運転資本が低ければ低いほど拘束される資金が少なくて済むので、より少ない資金で事業を回せる、すなわち資産効率の良い会社ということになります。

また、資金の回収リスクが減るため本業に専念することができます。

CCC(もしくはキャッシュ・コンバージョン・サイクル)

CCCは運転資本を日数で表現したものです。

材料を仕入れて(仕入債務)、製品を作って(棚卸資産)、製品を売る(売上債権)までのサイクルにおいて、最終購入者からお金を回収するまでにかかる日数のことを指します。

CCC = (売上債権 ÷ 売上高 × 365日) + (棚卸資産 ÷ 売上原価 × 365日) - (仕入債務 ÷ 売上原価 × 365日)

CCCが短ければ短いほど、短期間で資金を回収できていることを意味します。

また、CCCは取引先や購入者との力関係であったり、商品の競争力を反映しているケースがある点も留意が必要です。

取引先に対して影響力が強い場合、買掛金の支払いを長くしてもらうことができますし、購入者がどうしてもその製品が欲しいなら事前予約で先に金額を支払うということがあり得るからです。

こうしたことはCCCの短縮に大きく寄与します。

財務数値の計算にはいつの数値を使っているの?

算出に用いる数式にいつの数字を当てはめるかは、項目によって異なります。

当サイトでは下記に従って計算しております。

・株価:直近営業日の株価終値

・B/S:直近四半期決算で、有報もしくは短信のいずれか新しい方

・P/L:直近本決算で、有報もしくは短信のいずれか新しい方

・C/S:直近本決算で、有報もしくは短信のいずれか新しい方